説明

催芽苗の育苗方法、催芽苗の播種方法及び播種装置及び出芽苗移植機

【課題】 本発明は、上記問題点に鑑み、特段の専用培土を必要とせず、専用培土はもちろんのこと、単なる山土を育苗用培土として用いて、わずか48時間〜60時間程度で完了する出芽苗から成苗までのステージ苗の育成法と播種装置及びその移植機を提供する。
【解決手段】育苗箱2の各ポット3のポット状苗室3aに育苗培土Cを入れ、その床土上に催芽籾Kを播種し、次にその上から吸水した麦の種子Mを播種し、無肥料の土で覆土する。播種された育苗箱2を温風強制循環恒温出芽庫に収納し、32℃で2日〜2.5日出芽させた出芽苗から成苗までのステージ苗が完成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、催芽苗の育成方法と播種装置及びその移植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の水稲育苗技術は、マット状の人工培地を用いて育成する方法やマット状の培地上に接着剤等で籾種を接着して出芽移植するマルチステージ苗育苗方法、ポット式では畑苗育苗方式等がある。
【0003】
また、従来の稲作方法としては、カルパー方式によるバラ撒きをはじめ不耕起栽培やマルチステージ苗移植方法又は時播式稲作又は育苗後移植稲作等、多種の稲作方法がある。このうち、不耕起栽培やマルチステージ苗移植方法又は時播式稲作は未だにその技術が確立しておらず、除草剤の大量投入等で今後の発展はとうてい望めない。育苗移植方法は、乳苗、稚苗、中苗、成苗等が有り、一般に広く普及しているが、乳苗については人工培土、マット状の人工培地を使用して行うが、植付け後、浮苗発生によるトラブルや高価な人工培地を毎年購入する必要がある。また、セル成形苗用の育苗トレイを用いた育苗方法であって、栽培する作物の種子と、同じ日数育苗して前記栽培する作物の草丈より高い草丈となる植物の種子とを、同じセル内に播種して育苗し、栽培する作物を傷めずにセルから引き抜いて圃場に移植することができる技術も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特許第3486958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、育苗においては、稚苗ではマットを形成するために過大な催芽種を投入、播種後、育苗箱を積重ねて出芽を行い平置きにし、20日〜25日間は散水管理する必要があり、雨天続きの場合はムレ苗等が発生する。また、ポット式においては、多数の育苗箱を要し、稚苗の2倍以上の手間を要し、育苗期間も35日〜40日と長く、育苗資材経費が嵩むという問題があった。
【0006】
すなわち、ポット育苗においては、苗田と称して専門苗床を有する湿田又は畑地又はビニールハウス等の中で、育苗期間30日〜45日間を要し、ポットの底から根が地下に貫通するため、根切りのための寒冷紗マットを使用、細心の注意を払い育苗を行うが、露地では自然環境に相称され出葉不良やとくに暖地では従長苗となり、植付け障害、育苗箱の汚れ、割れ、根切マットの後処理、湿度調整用の不織布の損傷、ビニールハウス等の資材経費過大、ポット式のため薄苗となり、育苗箱の必要枚数が稚苗の約2倍必要となる。
【0007】
とくに、出芽不良や鳥害、突発的な大雨の際、ポットからの催芽籾の飛び出し、冠水による損傷苗等の補植作業に過大な労力を要すること加え、専用培土を購入する必要があり、稲作の規模拡大は困難な現状である。
本発明は、上記問題点に鑑み、特段の専用培土を必要とせず、専用培土はもちろんのこと、単なる山土を育苗用培土として用いて、わずか48時間〜60時間程度で完了する出芽苗から、乳苗、稚苗、中苗、成苗に至るまでのステージ苗の育成法と播種装置及びその移植機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)育苗用培土を詰めた育苗箱内に、好水性植物種の種子と嫌水性植物種の種子を、混合又は重ね播種を行い育苗することを特徴とする植物種の育苗方法。
(2)籾の種子と麦の種子を混合又は重ね播種を行い出芽させ育苗することを特徴とする水稲苗及び麦苗の育苗方法。
(3)育苗用培土を詰めた育苗箱内に、好水性植物種の種子と嫌水性植物種の種子を、混合又は重ね播種を行うことを特徴とする植物種の播種方法。
(4)育苗用培土を育苗箱に詰める手段と、好水性植物種の種子を供給する手段と、嫌水性植物種の種子を供給する手段と、覆土を供給する手段とをへて播種することを特徴とする播種装置。
(5)育苗箱は一列複数個で多数のポット状苗室を備え、その各苗室には無数の開穴又は開溝又は網目状の開口があることを特徴とする分岐根発生ポット式育苗箱。
(6)温風強制循環恒温出芽庫であって、播種された育苗箱内の出芽を均一且つ速やかに出芽させるため温風強制循環を恒温で行うことを特徴とする温風強制循環恒温出芽庫。
(7)温風強制循環恒温出芽庫内で出芽した苗を水槽式多段育苗槽内に網目状の育苗箱載置台を設け含浸吸水型であって、出芽苗、乳苗、稚苗、中苗、成苗まで育成することを特徴とする温度調節可能なステージ苗育成室。
(8)一列複数個の多数配列のポット状育苗箱で育成した出芽苗を、該育苗箱ごとに載置する手段と、該育苗箱を横一列ごとに取り出し部まで移動させる手段と、出芽苗を横一列を同時に押し出す手段と、押し出した横一列の出芽苗を受け取り反転させる手段と、受け取った出芽苗を苗搬送用ベルト上に掻き落とす手段と、苗搬送用ベルトに載った出芽苗を1個ずつ落下させる手段と、落下地点に移植用溝を掘削する手段と、該移植用溝に落下した出芽苗に覆土する手段と、該移植用溝を鎮圧する手段とからなることを特徴とする出芽苗移植機。
(9)水田用又は畑用の車輪が交換可能にされていることを特徴とする(8)記載の田畑兼用出芽苗移植機。
【0009】
本発明に係る出芽苗の育成方法では、稲用育苗の場合には、必要籾種の播種を行い、その後に麦の種子を重ね播種することで、多くの出根を促し、早急に根鉢体を作ることができる。また、本発明の催芽苗の育成方法は、培土を詰めた育苗箱に催芽種子の播種を行い根鉢体を作るだけの役目の種子を催芽種子の上にさらに播種して覆土を行い、育苗箱を温風強制循環恒温出芽庫内に積み重ねて出芽させることで出芽と同時に出芽苗となる。
【0010】
すなわち、本発明の第1の特徴である出芽苗は、育苗箱に培土を詰め催芽籾種の播種を行いさらに麦の種子を催芽籾種の上に覆土をして播種することで、稲よりも成長の早い麦の出根の力をかりて早急に根鉢体を作ることができる。麦は4本の根がほぼ同時に出根又は低温でも成長することから麦の根に包囲された根鉢体が48時間で完成する。
【0011】
また、本発明は育苗箱全体の出芽を均一にするため積重ね出芽方法を温風強制循環恒温出芽庫(32℃で2.5日間)で出芽させ根鉢体を作り得ることを第2の特徴とする。ポット育苗箱の底部間を熱風が均一に通過して温度が均一になる。また、ポット側面を開口することで分岐根を発生させることを第3の特徴とする。
また、温風強制循環恒温出芽庫で出芽した育苗箱をそのまま移植機で田畑、乾田、湿田、圃場いずれでも移植可能なことを第4の特徴とする。
さらに本発明の出芽苗移植機は、一列複数個の多数配列のポット状苗室育苗箱で育成した出芽苗を、該育苗箱ごとに載置する手段と、該育苗箱を横一列ごとに取り出し部まで移動させる手段と、横一列を同時に押し出す手段と、押し出した横一列の出芽苗を受け取り反転させる手段と、受け取った出芽苗を苗搬送用ベルト上に掻き落とす手段と、苗搬送用ベルトに載った出芽苗を1個ずつ落下させる手段と、落下地点に移植用溝を掘る手段と、該移植用溝に落下した出芽苗に覆土する手段と、移植後鎮圧する手段と、田畑いずれにも移動可能な車輪を交換可能にされている。
【発明の効果】
【0012】
本発明は以下の優れた効果がある。
(1)本発明に係る催芽苗育成方法は、異種の種子根活用で、短期間でポット方式では根鉢体を形成し、マット方式では短期間にマットを形成することができる。また、このことにより従来不可能であった極薄苗の育成が可能になり、乾田、畑地でも植付け可能となる。
(2)田植準備用の荒代掻きや植代掻き等の作業を必ずしも必要としなくなり、移植機械の燃料も40%程削減できる。
(3)育苗箱が全く汚れないので、繰り返し使用でき、箱を洗浄する際の汚水も発生しない。
(4)農家は時間的ゆとりが取れ、移植期間を長く取ることができ稲作の規模拡大ができる。すなわち、田植えの期間を大幅に拡大できる。
(5)育苗箱を重ねた状態で運搬できるので、運搬治具等が不要となり経費削減となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1はポットへの播種状態を示す断面側面図、図2はポットでの育苗状態を示す断面側面図、図3(a)はポットの一形態を示す断面図、(b)〜(d)はポットの他の形態を示す正面図、図4はステージ苗育成室内を示す斜視図、図5は播種装置の一実施例を模式的に示す側面図、図6は移植機の一実施例を示す要部模式図、図7は図6の一部平面図である。
【0014】
まず、本発明に係る催芽苗育成方法について説明する。
本発明は、催芽種籾と吸水した麦を用い、播種を行うものである。種籾は塩水により比重選別を行い数日間籾体内に吸水させ、籾内に透明度が出た時点で、32℃の温水中で催芽させる。積算温度100℃で催芽となる。麦は24時間常温水に浸漬して吸水させる。播種直前に催芽籾又は麦を脱水することで播種条件が整い、播種準備完了となる。
【0015】
以降の工程はポット式育苗箱での具体的な催芽苗育成方法を例に取り説明する。
図1に示すように、育苗箱2の各ポット3のポット状苗室3aに育苗培土Cを入れ、その床土上に前記催芽籾Kを播種し、次にその上から吸水した麦Mを播種し、無肥料の土で覆土する。播種された育苗箱2を温風強制循環恒温出芽庫に収納し、32℃で2日〜2.5日出芽させ出芽苗が完成する。図2はその育成状態を示す。以下、便宜上、出芽苗4及び根鉢体4aと称する。
【0016】
移植した出芽苗4は、麦Mが30cm以上の草丈になるまで、入水せず、以降入水すると枯失し、除草の役目も果たす。乾田移植可能なため除草剤も畑用トレファノサイドで良い。また、早期米においては成長する麦Mが防風草となり被害を防ぐ、霜害防止、入水しないので、氷張対策ともなる。さらに、出芽籾Kは麦Mの陰になり鳥害も防止でき、籾極薄植が可能になった。さらに、近年、ジャンボタニシによる食害が報告されているが、成苗までは入水をしないので、入水後にジャンボタニシが発生しても食害は起こらず、むしろ除草効果が大となり、除草剤が不要となる。また、植付け後乾燥状態においても籾種Kは麦Mの根内にあるため麦根の吸水水分で充分に生きられる。また、移植後ローラーで数回鎮圧することで、従来のような倒伏は皆無となる。
【0017】
育苗箱2は、一列複数個のポット3のポット状苗室3aが形成され、図3(a)〜(c)に示すように、ポット3にはポット状苗室3aに貫通する側面孔3b及び底穴3c、多数の円形孔3d、スリット3eが穿設されるか、図3(d)に示すように、全体を網目状に形成され、多数の分岐根が発生できるようにされている。
【0018】
図4に示すように温風強制循環恒温出芽庫G内には、水槽Pに網目状の育苗箱載置台Tを介して載置された育苗箱2が多段設置され、苗に含浸吸水させ、出芽苗、乳苗、稚苗、中苗、成苗まで育成する。
【0019】
本発明に係る乳苗育成方法について説明する。
本発明では、種籾を網袋に入れ、該網袋を約32℃の温水中に浸漬し、前記種籾を催芽させる。この催芽した種籾を、前記網袋に入れたまま温水中から取り出し、約29℃に設定された室内で温風除湿させ、播種に適した水分になるまで余分な水分を除去する。このことにより、催芽した種籾の温度の低下を防ぎ、生育活動を停滞することなく、播種の条件が整う。
【0020】
以降の工程は、ポット式育苗箱での具体的な乳苗育成方法を例に取り説明する。ポット式育苗箱2に、鉱さいけい酸を約30%以上含む床土Cを入れ、その床土Cの上に前記催芽籾を播種し、無肥料の土で覆土する。播種されたポット式育苗箱2を温風室内に多段に積み重ね、約29℃〜約30℃で約2日間〜約2.5日間温風加温し、催芽籾を出芽させる。鞘葉が約5mm〜約8mmの出芽を確認した後、このポット式育苗箱2を、約40℃の亜リン酸(ホスホン酸)を含有する養液に、ポット式育苗箱2の3分の2程度の深さに浸漬する。ポット式育苗箱2の底部から含浸した前記養液が覆土まで浮浸したことを確認し、ポット式育苗箱2を育苗箱載置台Tに載置する。この育苗槽(水槽)Pには、網目状の育苗箱載置台Tを介して載置された育苗箱2が多段設置され、苗に含浸吸水させ、出芽苗、乳苗、稚苗、中苗、成苗まで育成する。
【0021】
次に本発明に係る播種装置の一具体例を図5に基づいて説明する。
播種装置は、育苗箱2を移送する移送コンベアB上に、その移送方向上手側(図では左側)から、苗箱供給装部S1、土入れホッパーS2、米籾播種ホッパーS3、麦播種ホッパーS4、覆土ホッパーS5及び苗箱の自動積出装置S6が順に配置されている。これにより、苗箱供給装部S1に載置された苗箱3は、まず培土Cとしての山土が各ポット状苗室3a内に詰められ、次に米籾(水稲の種子)Kがポット苗室3a内に2〜3粒ずつ播種され、そして麦の種子Mが2〜3粒ずつ播種され、最後に覆土されて播種を完了し、播種が完了した育苗箱2は自動積出装置S6により搬出され再度順次積層される。
【0022】
次に、本発明に係る移植機の一実施例について説明する。
図6、図7に示すように、移植機1は、一列複数個で多数列のポット状苗室3aを備えたポット式育苗箱2で育成した出芽苗(根鉢体4aがポット形状の出芽苗)4を、ポット式育苗箱2ごと載置する育苗箱載置台5と、このポット式育苗箱2を横一列毎に取り出し部16まで移動させる育苗箱送り歯車6と、ポット式育苗箱2を移動させる際にポット式育苗箱2が育苗箱載置台5から外れることを防止するための育苗箱押さえ具5aと、前記横一列のポット状苗室3aから、一列毎に根鉢体4aを押し出す前記横一列のポット状苗室3aと同数の押し出し手段(根鉢体押し出しカム7、根鉢体押し出し棒8、シリンダー9)と、押し出された根鉢体4aを後述の苗搬送用ベルト17上に掻き落とす回動爪11と、さらにこの根鉢体4aを受取り反転させ、自重により落下させる反転板10と、作溝盤12と、鎮圧ローラー13と、その手前に設けられた覆土板15とからなっている。
【0023】
育苗箱2の移動方向の両端には、移植機1に設けられた育苗箱送り歯車6に係合可能なマージナル部2aが備えられており、育苗箱送り歯車6を回転させることにより、育苗箱2が移動する。また、取り出し部16近傍に設けられた育苗箱載置台ガイド5bには、根鉢体押し出し棒8が貫通可能で、ポット3の底穴3cに対応した透孔が設けられている。
【0024】
次に、移植機1の出芽苗移植方法について説明する。
まず、出芽苗4が育苗されたポット式育苗箱2を、育苗箱載置台5に載置する。次に、このポット式育苗箱5を、育苗箱載置台5から外れないように載置台押さえ具5aで押さえ、ポット式育苗箱2の両端に取り付けられたマージナル部2aに係合された育苗箱送り歯車6を回転させ、所定の位置に移動させた後、根鉢体押し出しカム7を回転させ、シリンダー9を介して根鉢体押し出し棒8を取り出し部16方向に摺動させる。
【0025】
摺動した根鉢体押し出し棒8は、育苗箱載置台ガイド5bの透孔を貫通し、ポット3の底穴3cからポット3内部に挿入され、根鉢体4aの底部を押し出す。根鉢体4aの底部を押し出された出芽苗は、崩壊することなく出芽苗受け台11上を案内され、底部を根鉢体押し出し棒8に支持されたまま反転板10の上に押し出される。尚、この押し出し手段(根鉢体押し出しカム7、根鉢体押し出し棒8、シリンダー9)による根鉢体4aの押し出しタイミングは一列毎に行われる。
【0026】
この状態で、根鉢体押し出しカム8の回転とシリンダー9の作用により、根鉢体押し出し棒8が、前記と逆方向に摺動し、当接していた根鉢体4aの底部から離反する。根鉢体押し出し棒8の支持を失った出芽苗4は、反転板10上に載置され、反転板10が下方に反転すると同時に回動爪11が下方に回動し、出芽苗4を苗搬送用ベルト17上に掻き落とす。その後、出芽苗4は移植機1の進行に伴って作溝盤12により掘削された断面三角形状の溝条14a内に自重により落下し、覆土板15により覆土され、その後方に設けられた鎮圧ローラー13により鎮圧され畑14に移植される。尚、移植機1は水田用の金属製車輪又は畑用の空気入りタイヤ等、走行面に応じて任意に交換ができ、田畑兼用できるようにされている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】ポットへの播種状態を示す断面側面図である。
【図2】ポットでの育苗状態を示す断面側面図である。
【図3】(a)はポットの一形態を示す断面図、(b)〜(d)はポットの他の形態を示す正面図である。
【図4】ステージ苗育成室内を示す斜視図である。
【図5】播種装置の一実施例を模式的に示す側面図である。
【図6】移植機の一実施例を示す要部模式図である。
【図7】図6の一部平面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 移植機
2 ポット式育苗箱
2a マージナル部
3 ポット
3a ポット状苗室
3b 側面孔
3c 底穴
3d 円形孔
3e スリット
3f 網目状孔
4 出芽苗
4a 根鉢体
5 育苗箱載置台
5a 育苗箱押さえ具
5b 育苗箱載置台ガイド
6 育苗箱送り歯車
7 根鉢体押し出しカム
8 根鉢体押し出し棒
9 シリンダー
10 反転板
11 回動爪
12 作溝盤
13 鎮圧ローラー
14 畑
14a溝条
15 覆土板
16 取り出し部
17 苗搬送用ベルト
K 米(種籾)
M 麦(麦の種子)
B コンベアー
C 育苗培土
T 網目状の育苗箱載置台
P 育苗水槽(水槽)
G 温風強制循環恒温出芽庫
S1 苗箱供給装部
S2 土入れホッパー
S3 米籾播種ホッパー
S4 麦播種ホッパー
S5 覆土ホッパー
S6 苗箱の自動積出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
育苗用培土を詰めた育苗箱内に、好水性植物種の種子と嫌水性植物種の種子を、混合又は重ね播種を行い育苗することを特徴とする植物種の育苗方法。
【請求項2】
籾の種子と麦の種子を混合又は重ね播種を行い出芽させ育苗することを特徴とする水稲苗及び麦苗の育苗方法。
【請求項3】
育苗用培土を詰めた育苗箱内に、好水性植物種の種子と嫌水性植物種の種子を、混合又は重ね播種を行うことを特徴とする植物種の播種方法。
【請求項4】
育苗用培土を育苗箱に詰める手段と、好水性植物種の種子を供給する手段と、嫌水性植物種の種子を供給する手段と、覆土を供給する手段とをへて播種することを特徴とする播種装置。
【請求項5】
育苗箱は一列複数個で多数のポット状苗室を備え、その各苗室には無数の開穴又は開溝又は網目状の開口があることを特徴とする分岐根発生ポット式育苗箱。
【請求項6】
温風強制循環恒温出芽庫であって、播種された育苗箱内の出芽を均一且つ速やかに出芽させるため温風強制循環を恒温で行うことを特徴とする温風強制循環恒温出芽庫。
【請求項7】
温風強制循環恒温出芽庫内で出芽した苗を水槽式多段育苗槽内に網目状の育苗箱載置台を設け含浸吸水型であって、出芽苗、乳苗、稚苗、中苗、成苗まで育成することを特徴とする温度調節可能なステージ苗育成室。
【請求項8】
一列複数個の多数配列のポット状育苗箱で育成した出芽苗を、該育苗箱ごとに載置する手段と、該育苗箱を横一列ごとに取り出し部まで移動させる手段と、出芽苗を横一列を同時に押し出す手段と、押し出した横一列の出芽苗を受け取り反転させる手段と、受け取った出芽苗を苗搬送用ベルト上に掻き落とす手段と、苗搬送用ベルトに載った出芽苗を1個ずつ落下させる手段と、落下地点に移植用溝を掘削する手段と、該移植用溝に落下した出芽苗に覆土する手段と、該移植用溝を鎮圧する手段とからなることを特徴とする出芽苗移植機。
【請求項9】
水田用又は畑用の車輪が交換可能にされていることを特徴とする請求項8記載の田畑兼用出芽苗移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−254787(P2006−254787A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−76777(P2005−76777)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(502446221)
【Fターム(参考)】