説明

内燃機関の触媒暖機装置

【課題】内燃機関の触媒暖機装置において、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮する技術を提供する。
【解決手段】内燃機関1の排気管11に配置される排気浄化装置12内の触媒と、触媒を含む排気浄化装置12よりも上流の排気ポート6に配置され排気ポート6内の周部を遮蔽可能なシャッタバルブ14と、触媒の触媒床温を検出する触媒床温検出センサ13と、を備え、触媒床温検出センサ13が検出する触媒床温が所定活性温度に達していない場合に、シャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の触媒暖機装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の排気ポートに2つの排気弁を有する場合に、触媒活性化のために触媒床温が所定活性温度に達していない間は一方の排気弁を閉じる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。内燃機関の始動時の触媒暖機のために連通管を制御して4本の排気通路を2本にして排気通路での放熱を回避し、排気温度の低下を抑える技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。排気ポートにバルブとフィンを配置し、バルブを切り換えることで排気通路内の周部の排気流速を低下させ排気通路内の中央部の排気流速を大きくし排気熱を制御する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。排気の流速分布を変えられるように排気ポートにバルブやフィンを備える技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2000−73790号公報
【特許文献2】特開2005−351091号公報
【特許文献3】特開2006−125308号公報
【特許文献4】特開2006−200513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで内燃機関の排気通路に配置された触媒は、触媒床温が所定活性温度に達していないとその役割を果たすことができない。このため触媒の触媒床温を所定活性温度に到達させるために触媒暖機が行われる。従来では触媒暖機の手法として、触媒暖機中に内燃機関に供給する燃料量や排気通路に供給する燃料量を増量し、これらの燃料の酸化によって触媒へ流入する排気温度を上昇させて触媒暖機時間を短縮することが行われている。
【0004】
しかしながら燃料量を増量することは、排気エミッションの悪化や燃費の悪化を引き起こしてしまう。このため前記のような手法で触媒暖機時間を短縮しても、他の問題が生じていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関の触媒暖機装置において、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路に配置される触媒と、
前記触媒よりも上流の前記排気通路に配置され、前記排気通路内の周部を遮蔽可能な周部遮蔽手段と、
を備え、
前記触媒を暖機する場合に、前記周部遮蔽手段によって前記排気通路内の周部を遮蔽することを特徴とする内燃機関の触媒暖機装置である。
【0007】
ここで触媒を暖機するとは、触媒床温を所定活性温度へ昇温し、触媒がその役割を果たすことができるようにすることである。また所定活性温度とは、触媒がその役割を果たすことができる状態になる温度のことである。
【0008】
本発明によると、触媒を暖機する場合に、周部遮蔽手段によって排気通路内の周部を遮蔽する。このとき周部遮蔽手段によって排気通路内の周部を遮蔽すると、排気は排気通路内の中央部を流れる。すると第1に、排気が逆流することが周部遮蔽手段によって妨げられ排気の脈動を減衰できる。このため排気が往復動することが減少し、主に逆流時の排気から排気通路壁面に熱伝達されて放出される熱エネルギが減少する。また第2に、周部遮蔽手段よりも下流の排気通路内の周部に、排気通路壁面と排気通路内の中央部を流れる排気との間に厚い温度境界層を形成でき、排気通路内中央部を流れる排気から排気通路壁面に熱伝達され難くなり放出される熱エネルギが減少する。よって第1、第2の作用から触媒へ流入する排気温度を高いまま維持でき、触媒暖機時間を短縮できる。一方本発明における触媒を暖機する場合には、内燃機関に供給する燃料量や排気通路に供給する燃料量を増量しない。このため燃料量を増量することに起因する排気エミッションの悪化や燃費の悪化といった他の問題が生じない。したがって他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0009】
前記触媒の触媒床温を検出若しくは推定する触媒床温検出手段を備え、前記触媒を暖機する場合として、前記触媒床温検出手段が検出若しくは推定する触媒床温が所定活性温度に達していない場合に、前記周部遮蔽手段によって前記排気通路内の周部を遮蔽するとよい。
【0010】
本発明によると、触媒床温検出手段が検出若しくは推定する触媒床温が所定活性温度に達していない場合の触媒暖機において、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0011】
前記触媒を暖機する場合として、前記内燃機関の始動からの一定期間、前記周部遮蔽手段によって前記排気通路内の周部を遮蔽するとよい。
【0012】
本発明によると、内燃機関の始動からの一定期間の触媒暖機において、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0013】
前記周部遮蔽手段と前記触媒との間の前記排気通路は真っ直ぐであるとよい。
【0014】
本発明によると、周部遮蔽手段によって排気通路内の周部を遮蔽した場合に、周部遮蔽手段から触媒に到るまで、排気は排気通路内の中央部を真っ直ぐ排気通路内の周部に流入せずに流れる。このため周部遮蔽手段よりも下流の排気通路内の周部に、排気通路壁面と排気通路内の中央部を流れる排気との間に厚い温度境界層を形成でき、しかも排気通路が曲がっているためにそれに合わせて排気が蛇行等して温度境界層に排気が流入して温度境界層が崩されることがない。よって排気通路内の中央部を流れる排気から排気通路壁面により熱伝達され難くなり放出される熱エネルギがより減少する。したがって触媒へ流入する排気温度がより高いまま維持でき、触媒暖機時間をより短縮できる。
【0015】
前記周部遮蔽手段は、前記内燃機関の排気弁の直下流の前記排気通路に配置されるとよい。
【0016】
本発明によると、周部遮蔽手段よりも上流の排気通路において排気から排気通路壁面に熱伝達されて放出される熱エネルギがより減少する。したがって触媒へ流入する排気温度がより高いまま維持でき、触媒暖機時間をより短縮できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、内燃機関の触媒暖機装置において、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
【0019】
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関の触媒暖機装置を適用する内燃機関1及びその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、気筒2を4つ有する水冷式の4ストロークサイクル・ディーゼル内燃機関である。
【0020】
内燃機関1の気筒2内には、ピストン3が摺動自在に設けられている。気筒2内上部の燃焼室4には、吸気ポート5及び排気ポート6が接続されている。
【0021】
気筒2上部には、気筒2内の燃焼室4に燃料を直接噴射する燃料噴射弁7が設けられている。燃料噴射弁7は、燃料噴射部位が燃焼室4に露出している。
【0022】
吸気ポート5の燃焼室4への開口部は吸気弁8によって開閉され、排気ポート6の燃焼室4への開口部は排気弁9によって開閉される。吸気ポート5は吸気管10に接続され、排気ポート6は排気管11に接続されている。ここで吸気ポート5及び吸気管10が本発明の吸気通路に相当する。また排気ポート6及び排気管11が本発明の排気通路に相当し、排気通路及びこれに配置される機器が排気系を構成している。
【0023】
排気管11の途中には、排気浄化装置12が配置されている。排気浄化装置12は、酸化触媒と当該酸化触媒の後段に配置されたディーゼルパティキュレートフィルタ(以下単にフィルタという)とを有して構成される。フィルタには吸蔵還元型NOx触媒(以下単にNOx触媒という)が担持されている。排気浄化装置12の酸化触媒及びNOx触媒(以下単に各触媒という)が本発明の触媒に相当する。
【0024】
排気浄化装置12には、排気浄化装置12内の各触媒の触媒床温を検出する触媒床温検出センサ13が配置されている。触媒床温検出センサが本発明の触媒床温検出手段に相当する。なお触媒床温検出センサを設けず、触媒床温検出手段として触媒床温を推定するものであってもよい。
【0025】
排気弁9の直下流且つ排気浄化装置12よりも上流の排気ポート6には、シャッタバルブ14が配置されている。シャッタバルブ14が本発明の周部遮蔽手段に相当する。図2は、シャッタバルブ14の概略構成を示す図であり、(a)が側面図、(b)が正面図である。
【0026】
シャッタバルブ14は、図2(b)に示すように、遮蔽位置で排気ポート6内の周部を遮蔽可能な8枚のシャッタ141と、各シャッタ141を遮蔽位置と収納位置とに回動するための回動軸142と、8つの回動軸142をつなぐジョイント143と、回動軸142を回動させるアクチュエータ144と、を備える。シャッタバルブ14は、アクチュエータ144を作動させることでジョイント143を介して全回動軸142を回動し、8枚のシャッタ141を遮蔽位置又は収納位置のどちらかへ回動できる。ここでシャッタ141が遮蔽位置であると、シャッタ141は排気ポート6内の周部を遮蔽する。一方シャッタ141が収納位置であると、シャッタ141は排気ポート6内の排気の流通を阻害する障害とならないように凹部145に収納される。
【0027】
図2(a)に示すようにシャッタ141の排気流れ上流側面141aは、シャッタ141を排気ポート6内に突出させた遮蔽位置のときに抵抗を削減し排気を排気ポート6内の中央部へガイドするため断面扇状の曲面である。一方シャッタ141の排気流れ下流側面
141bは、排気ポート6の壁面に設けられた凹部145に収納された収納位置のときに排気ポート6の壁面から突出して抵抗とならないよう断面直線状の平面である。
【0028】
そして図1に示すようにシャッタバルブ14と排気浄化装置12との間の排気ポート6及び排気管11は、真っ直ぐに設けられている。
【0029】
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU15が併設されている。ECU15は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
【0030】
ECU15には、触媒床温検出センサ13、クランクポジションセンサ16、及びアクセルポジションセンサ17が電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU15に入力されるようになっている。一方ECU15には、燃料噴射弁7及びシャッタバルブ14のアクチュエータが電気配線を介して接続されており、該ECU15によりこれらの機器が制御される。
【0031】
ECU15は、クランクポジションセンサ16やアクセルポジションセンサ17等の出力信号を受けて内燃機関1の運転状態を判別し、判別された機関運転状態に基づいて内燃機関1や前記機器を電気的に制御する。
【0032】
ところで内燃機関1の始動直後等において、排気浄化装置12の各触媒は、触媒床温が所定活性温度に達しておらず、各触媒はその役割を果たすことができない。このためこれらの各触媒の触媒床温を所定活性温度に早期に到達させるために触媒暖機が行われる。
【0033】
そこで本実施例では、触媒暖機を行う場合として、触媒床温検出センサ13が検出する触媒床温が所定活性温度に達していない場合に、シャッタバルブ14のシャッタ141を遮蔽位置に回動して排気ポート6内の周部を遮蔽するようにした。
【0034】
ここで触媒暖機を行うとは、触媒床温を所定活性温度へ昇温し、各触媒がその役割を果たすことができるようにすることである。また所定活性温度とは、各触媒がその役割を果たすことができる状態になる温度のことである。
【0035】
本実施例によると、触媒暖機を行う場合に、シャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽する。具体的には、シャッタ141を収納位置から遮蔽位置に回動する。このようにシャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽すると、排気は排気ポート6及び排気管11内の中央部を流れる。
【0036】
すると第1に、排気が逆流することがシャッタバルブ14によって妨げられ、図3に示すように本実施例では従来技術に比較して排気の脈動を減衰できる。このため図4(a)の状態から図4(b)の状態のように、排気が往復動(脈動)することが減少する。これにより排気が逆流しなくなるので、図4(b)の状態に示すように主に排気が逆流する際の排気から排気管11の壁面に熱伝達されて放出される熱エネルギが減少する。
【0037】
また第2に、シャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽していない図5(a)の状態に対してシャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽した図5(b)の状態のように、シャッタバルブ14よりも下流の排気ポート6及び排気管11内の周部に、排気管11の壁面と排気管11内の中央部を流れる排気との間に厚い温度境界層を形成できる。このため排気管11内の中央部を流れる排気から排気管11の壁面に熱伝達され難くなり放出される熱エネルギが減少する。
【0038】
よって第1、第2の作用から図6に示すように本実施例では従来技術に比較して排気から排気管11の壁面への熱伝達量が減少し、放出される熱エネルギが減少する。これにより排気浄化装置12の各触媒へ流入する排気温度が高いまま維持でき、図7に示すように本実施例では従来技術に比較して触媒床温を所定活性温度へ到達させるまでの触媒暖機時間を短縮できる。
【0039】
一方本実施例における触媒暖機を行う場合には、内燃機関1に供給する燃料量や排気管11に供給する燃料量を増量しない。このため燃料量を増量することに起因する排気エミッションの悪化や燃費の悪化といった他の問題が生じない。したがって他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0040】
本実施例では、シャッタバルブ14と排気浄化装置12との間の排気ポート6及び排気管11は真っ直ぐである。このためシャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽した場合に、シャッタバルブ14から排気浄化装置12に到るまで、排気は排気管11内の中央部を真っ直ぐ排気管11内の周部に流入せずに流れる。そしてシャッタバルブ14よりも下流の排気管11内の周部に、排気管11の壁面と排気管11内の中央部を流れる排気との間に厚い温度境界層を形成でき、しかも排気管11内の中央を流れる排気は排気管11が曲がっているためにそれに合わせて生じる排気の蛇行等が起こらない。これにより排気が蛇行等して温度境界層に流入して温度境界層が崩されることがない。よって排気管11内の中央部を流れる排気から排気管11の壁面により熱伝達され難くなり放出される熱エネルギがより減少する。したがって排気浄化装置12の各触媒へ流入する排気温度がより高いまま維持でき、触媒暖機時間をより短縮できる。
【0041】
またシャッタバルブ14は、排気弁9の直下流の排気ポート6に配置される。このためシャッタバルブ14よりも上流の排気ポート6において排気から排気ポート6の壁面に熱伝達されて放出される熱エネルギがより減少する。したがって排気浄化装置12の各触媒へ流入する排気温度がより高いまま維持でき、触媒暖機時間をより短縮できる。
【0042】
次に、本実施例による触媒暖機制御ルーチンについて説明する。図8は、本実施例による触媒暖機制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0043】
ステップS101では、ECU15は、触媒床温検出センサ13から排気浄化装置12内の触媒床温を検出する。
【0044】
ステップS102では、ECU15は、ステップS101で触媒床温検出センサ13が検出した触媒床温が所定活性温度に達しているか否かを判別する。
【0045】
ステップS102において触媒床温が所定活性温度に達していないと否定判定された場合には、ステップS103へ移行する。ステップS102において触媒床温が所定活性温度に達していると肯定判定された場合には、ステップS104へ移行する。
【0046】
ステップS103では、ECU15は、シャッタバルブ14のシャッタ141を遮蔽位置に回動して排気ポート6内の周部を遮蔽する。本ステップにより、排気浄化装置12の各触媒へ流入する排気温度を高く維持して触媒暖機を行う。本ステップの処理の後、ステップS101へ移行する。
【0047】
ステップS104では、ECU15は、シャッタバルブ14のシャッタ141を収納位置に回動して排気ポート6内からシャッタ141を収納する。本ステップの処理の後、本ルーチンを一旦終了する。
【0048】
以上説明した本ルーチンによれば、触媒床温検出センサ13が検出する触媒床温が所定活性温度に達していない場合の触媒暖機において、シャッタバルブ14のシャッタ141を遮蔽位置に回動する制御により、排気浄化装置12の各触媒へ流入する排気温度を高く維持して触媒暖機を行い、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0049】
なお上記実施例では、触媒暖機を行う場合として、触媒床温検出センサ13が検出する触媒床温が所定活性温度に達していない場合を挙げた。しかし本発明はこれに限られるものではなく、他の触媒暖機を行う場合であってもシャッタバルブ14のシャッタ141を遮蔽位置に回動して排気ポート6内の周部を遮蔽してもよい。一例として、触媒暖機を行う場合として、内燃機関1の始動からの一定期間、シャッタバルブ14によって排気ポート6内の周部を遮蔽してもよい。ここで一定期間は、内燃機関1の始動から本発明の触媒暖機を行うと、排気浄化装置12の各触媒が所定活性温度に達すると推定される時間である。これによると、内燃機関1の始動からの一定期間の触媒暖機において、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0050】
また周部遮蔽手段は、本実施例のシャッタバルブ14に限られるものではない。一例として、シャッタ141が排気ポート6内への突出と排気ポート6の壁面内への埋没とを行うものであってもよい。また周部遮蔽手段は、搭載上排気管11に配置されるものでもよい。
【0051】
さらに本発明として、シャッタバルブ14を設けるものではなく、内燃機関1の排気ポート6に2つの排気弁9を有する構成であるときに、触媒暖機を行う場合に、一方の排気弁9を閉じるようにしてもよい。これによると、前記第2の作用は得られないものの、前記第1の作用を得て、他の問題を生じさせずに触媒暖機時間を短縮できる。
【0052】
本発明に係る内燃機関の触媒暖機装置は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施例1に係る内燃機関及びその排気系の概略構成を示す図。
【図2】実施例1に係るシャッタバルブの概略構成を示す図。
【図3】実施例1と従来技術との排気脈動を比較して示す図。
【図4】排気脈動が大きい場合と排気脈動が小さい場合との熱エネルギを示す図。
【図5】排気通路内の周部を遮蔽していない場合と排気通路内の周部を遮蔽した場合との温度境界層を示す図。
【図6】実施例1と従来技術との熱伝達量を比較して示す図。
【図7】実施例1と従来技術との触媒暖機時間を比較して示す図。
【図8】実施例1に係る触媒暖機制御ルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0054】
1 内燃機関
2 気筒
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気ポート
6 排気ポート
7 燃料噴射弁
8 吸気弁
9 排気弁
10 吸気管
11 排気管
12 排気浄化装置
13 触媒床温検出センサ
14 シャッタバルブ
141 シャッタ
142 回動軸
143 ジョイント
144 アクチュエータ
145 凹部
15 ECU
16 クランクポジションセンサ
17 アクセルポジションセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排気通路に配置される触媒と、
前記触媒よりも上流の前記排気通路に配置され、前記排気通路内の周部を遮蔽可能な周部遮蔽手段と、
を備え、
前記触媒を暖機する場合に、前記周部遮蔽手段によって前記排気通路内の周部を遮蔽することを特徴とする内燃機関の触媒暖機装置。
【請求項2】
前記触媒の触媒床温を検出若しくは推定する触媒床温検出手段を備え、
前記触媒を暖機する場合として、前記触媒床温検出手段が検出若しくは推定する触媒床温が所定活性温度に達していない場合に、前記周部遮蔽手段によって前記排気通路内の周部を遮蔽することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒暖機装置。
【請求項3】
前記触媒を暖機する場合として、前記内燃機関の始動からの一定期間、前記周部遮蔽手段によって前記排気通路内の周部を遮蔽することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒暖機装置。
【請求項4】
前記周部遮蔽手段と前記触媒との間の前記排気通路は真っ直ぐであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の触媒暖機装置。
【請求項5】
前記周部遮蔽手段は、前記内燃機関の排気弁の直下流の前記排気通路に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の触媒暖機装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−221933(P2009−221933A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66390(P2008−66390)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】