説明

内視鏡及び内視鏡洗浄用アダプタ

【課題】流体管路を確実に洗浄するとともに、内視鏡の洗浄作業を簡便にし、且つ流体管路に対する接続間違いを防ぐ。
【解決手段】電子内視鏡10は、挿入部12、操作部13、光源用コネクタ15、第1の流体管路54、第2の流体管路60を備えている。光源用コネクタ15に設けられた接続用凸部56に洗浄用アダプタ75を装着すると、第1の流体管路54及び第2の流体管路60が連通する。第1の流体管路54の一端に設けられた接続口55aから送液された洗浄液が洗浄用アダプタ75を介して第2の流体管路60に送られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルーンへ流体を供給・吸引する内視鏡及び内視鏡洗浄用アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、医療分野において、膨張・収縮するバルーンが様々な用途で用いられている。例えば、超音波内視鏡では、挿入部の先端の超音波トランスデューサを囲繞して超音波伝達媒体を充填するために膨縮自在なバルーンが用いられる(特許文献1)。
【0003】
一方、小腸や大腸等の深部消化管を観察する内視鏡では、内視鏡挿入部や内視鏡挿入補助具(スライディングチューブまたはオーバーチューブ等)に膨縮自在なバルーンが装着され、このバルーンを膨張させることによって内視鏡挿入部や挿入補助具を被検体の管腔内に固定できるようになっている(特許文献2)。バルーンを備えた内視鏡では、バルーンに水や空気などの流体を供給・吸引するための流体管路が設けられている。また、内視鏡には、バルーン用の流体管路の他に、管腔内に液体を噴射するためのウォータージェット管路などが設けられている。
【0004】
内視鏡を洗浄する際、内視鏡の流体管路に洗浄液を送液して洗浄できるようにしなければならないが、複数の流体管路を有する内視鏡の場合、流体管路にそれぞれ洗浄液供給用のシリンジやチューブを接続することは、コスト的に望ましくないため、流体管路同士を接続し、1つの流体管路の端部に対してのみシリンジなどを接続して洗浄液を供給できるようにしたい。このため、特許文献3記載の内視鏡では、内視鏡の先端部にキャップ状のアダプタを装着して2つの流体管路を接続し、一方の流体管路に洗浄液を供給すると、アダプタ内の空間を介して他方の流体管路に洗浄液を流すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3017957号公報
【特許文献2】特許第3804806号公報
【特許文献3】特開平11−56766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献3記載の内視鏡では、流体管路を洗浄する際、先端部にアダプタを装着しているので、アダプタによって覆われている先端部の付近に汚れが残る可能性があり、被検体の管腔内に挿入される先端部の付近に汚れが残ることは好ましくないため、流体管路の洗浄後、アダプタを取り外して先端部を洗わなくてはならず、非常に手間がかかる。また、複数の流体管路に対してシリンジなどをそれぞれ接続できるように、内視鏡に複数の接続口を設けた場合、接続間違いを起こす可能性がある。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、バルーンへ流体を供給・吸引するための流体管路を確実に洗浄するとともに、内視鏡の洗浄作業を簡便にし、且つ流体管路に対する接続間違いを防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の内視鏡は、膨張・収縮可能な第1のバルーン及び前記第1のバルーンに流体を供給・吸引するためのオーバーチューブ側流体管路が設けられたオーバーチューブが装着可能であり、前記オーバーチューブとともに管腔内に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に連設され、操作を行うための操作部と、前記挿入部の先端部に設けられ、管腔内を撮像する撮像部と、外部機器と接続するためのコネクタと、前記操作部に設けられ、前記オーバーチューブ側流体管路と接続するための操作部側接続口と、前記コネクタの表面、且つ互いに所定間隔を置いた位置に設けられ、流体を供給及び吸引する制御装置と接続される第1及び第2のコネクタ側接続口と、前記第1のバルーンに流体を供給するための第1の流体管路であり、一端が前記操作部側接続口と連通し、他端が前記第1のコネクタ側接続口と連通する第1の流体管路と、一端が前記先端部に設けられた開口部と連通し、他端が前記第2のコネクタ側接続口と連通する第2の流体管路とを備えており、前記第1及び第2の流体管路は、前記第1のコネクタ側接続口及び前記第2のコネクタ側接続口に接続されるアダプタによって連通し、前記操作部側接続口から送液された洗浄液が前記第1の流体管路から前記アダプタを介して前記第2の流体管路へ送液されることを特徴とする。
【0009】
前記第2の流体管路は、前記挿入部の先端部に取り付けられる第2のバルーンを膨張及び収縮するための流体管路であることが好ましい。あるいは、前記第2の流体管路は、前記先端部に設けられた噴射孔に液体を送るための送液用管路であることが好ましい。
【0010】
前記第2の流体管路を複数有しており、前記第1の流体管路及び複数の前記第2の流体管路は、前記第1のコネクタ側接続口と、複数の前記第2のコネクタ側接続口とを接続するアダプタによって連通し、前記第1の流体管路から送液された洗浄液が複数の前記第2の流体管路へ送液されることが好ましい。
【0011】
複数の前記第2の流体管路は、同径であることが好ましい。あるいは、複数の前記第2の流体管路は、異なる管路抵抗を有しており、前記アダプタ内の管路及び絞り手段により、それぞれの管路抵抗の差を補って、前記第1の流体管路から送液された洗浄液が、同じタイミングで前記先端部に設けられた開口部から流出することが好ましい。
【0012】
前記操作部側接続口は、雌ルアーテーパーであることが好ましい。また、前記第1及び第2のコネクタ側接続口のいずれか1つは、雌ルアーテーパーであることが好ましい。
【0013】
複数の前記コネクタ側接続口は、外部機器または前記アダプタ側のコネクタと接続可能な1箇所の接続部に設けられていることが好ましい。
【0014】
本発明の内視鏡洗浄用アダプタは、膨張及び収縮可能な第1のバルーンが配設されたオーバーチューブが装着可能であり、管腔内に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に連設している操作部と、前記挿入部の先端部に設けられ、管腔内を撮像するための撮像部と、外部機器と接続するためのコネクタと、前記第1のバルーンに流体を供給するための第1の流体管路であり、一端が前記操作部に設けられた操作部側接続口と連通し、他端が前記コネクタの表面に設けられた第1のコネクタ側接続口と連通している第1の流体管路と、一端が前記先端部近傍に設けられた開口部と連通し、他端が前記コネクタの表面且つ前記第1のコネクタ側接続口と所定間隔を置いた第2のコネクタ側接続口と連通する第2の流体管路とを備えた内視鏡と接続する内視鏡洗浄用アダプタにおいて、前記第1のコネクタ側接続口と、前記第2のコネクタ側接続口とを接続し、前記第1の流体管路から前記第2の流体管路へ洗浄液を送液させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、第1のコネクタ側接続口及び第2のコネクタ側接続口に接続されるアダプタによって連通し、操作部側接続口から送液された洗浄液が第1の流体管路からアダプタを介して前記第2の流体管路へ流れるので、流体管路を確実に洗浄するとともに、内視鏡の洗浄作業を簡便にし、且つ流体管路に対する接続間違いを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】電子内視鏡システムの外観斜視図である。
【図2】内視鏡の先端部の構成を示す平面図である。
【図3】第1実施形態の内視鏡における流体管路の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】接続用アダプタの構成を示す斜視図である。
【図5】洗浄用アダプタの構成を示す斜視図である。
【図6】第1実施形態の内視鏡に洗浄用アダプタを装着したときの流体管路の構成を概略的に示す説明図である。
【図7】第1実施形態の内視鏡用洗浄用アダプタを内視鏡に装着した状態を示す要部断面図である。
【図8】ウォータージェット管路を備えた第2実施形態の内視鏡における流体管路の構成を概略的に示す説明図である。
【図9】第2実施形態の内視鏡に内視鏡洗浄用アダプタを装着したときの流体管路の構成を概略的に示す説明図である。
【図10】第2実施形態の内視鏡洗浄用アダプタを示す斜視図である。
【図11】第2実施形態の内視鏡洗浄用アダプタを内視鏡に装着した状態を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1において、内視鏡システム2は、バルーン付きの電子内視鏡10、およびバルーン付きのオーバーチューブ11からなるダブルバルーン式の内視鏡を備える。電子内視鏡10は、被検体の管腔内(例えば大腸)に挿入される挿入部12と、この挿入部12の基端側に連設され、医師や技師などの術者が操作を行うための操作部13とを備える。操作部13にはユニバーサルコード14が接続され、ユニバーサルコード14の先端には光源用コネクタ15が設けられている。また、光源用コネクタ15からケーブル16が分岐され、このケーブル16の先端にはプロセッサ用コネクタ17が設けられている。光源用コネクタ15およびプロセッサ用コネクタ17は、光源装置18およびプロセッサ装置19にそれぞれ着脱自在に接続される。
【0018】
操作部13には、アングルノブ20や、挿入部12の先端からエアー、水を噴出させるための送気・送水ボタン21、吸引ボタン22等が設けられている。また、操作部13の挿入部12側には、電気メス等の処置具が挿通される鉗子口23が設けられている。
【0019】
挿入部12は、その先端に設けられ、被検体内撮影用の撮像素子等が内蔵された先端部24と、先端部24の基端に連設された湾曲自在な湾曲部25と、湾曲部25の基端に連設された可撓性を有する軟性部26とからなる。挿入部12には、オーバーチューブ11を着脱自在に装着することができる。軟性部26は、先端部24を体内の目的の位置に到達させるために数mの長さをもつ。湾曲部25は、操作部13のアングルノブ20の操作に連動して上下、左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部24を体内の所望の方向に向けることができる。
【0020】
図2において、先端部24の先端面30には、観察窓31、照明窓32、送気・送水ノズル33、および鉗子出口34が設けられている。観察窓31は、先端面30の片側中央に配置されている。照明窓32は、観察窓31に関して対称な位置に二個配されている。
【0021】
観察窓31の奥には、体内の被観察部位の像を取り込むための対物光学系、および被観察部位の像を撮像するCCDやCMOSイメージセンサ等の撮像素子が設けられている。撮像素子は、挿入部12、操作部13、ユニバーサルコード14に挿通されてプロセッサ用コネクタ17まで延設された信号ケーブルにてプロセッサ装置19に接続される。観察窓31から取り込まれた被観察部位の像は、撮像素子の受光面に結像されて撮像信号に変換される。プロセッサ装置19は、信号ケーブルを介して受けた撮像素子からの撮像信号に各種画像処理を行って映像信号に変換し、これをケーブル接続されたモニタ35(図1参照)に観察画像として表示させる。
【0022】
照明窓32の背後には、光源装置18の照射光源からの照明光を導くライトガイドの出射端が配されている。ライトガイドは、挿入部12、操作部13、ユニバーサルコード14に挿通されて光源用コネクタ15まで延設され、光源用コネクタ15内に入射端が配設される。ライトガイドで導かれた照明光は、照明窓32を介して体内の被観察部位に向けて照射される。
【0023】
送気・送水ノズル33は、送気・送水ボタン21の操作に応じて、光源装置18に内蔵の送気・送水装置から供給されるエアーや水を、観察窓31に向けて噴射する。鉗子出口34は、挿入部12内に配設された鉗子チャンネル(図示せず)に接続され、鉗子口23に連通している。鉗子口23に挿通された処置具の先端は、鉗子出口34から露呈される。
【0024】
オーバーチューブ11は、術者が把持する把持部40と、本体部41と、第1のバルーン42とを備える。把持部40は、プラスチック等の硬質材料からなる筒状体である。本体部41は、ポリウレタン等の可撓性材料によって略筒状に形成され、把持部40の先端側に外嵌されて固定される。
【0025】
図3に示すように、オーバーチューブ11の本体部41の内部には、その軸方向にわたって挿通管路44、オーバーチューブ側流体管路45が形成されている。挿通管路44は、電子内視鏡10の挿入部12が挿通される孔であり、且つその内径が挿入部12の外径よりも若干大きく形成されている。挿通管路44の内周面には、例えば、ポリビニルピロリドン等の親水性コート材(潤滑性コート材)がコーティングされている。
【0026】
オーバーチューブ11の使用時には、水等の潤滑剤を挿通管路44の内周面(挿入部12と本体部41との隙間)に供給し、挿入部12と本体部41との摩擦を低減する。潤滑剤は、図1に示すコネクタ47から注射器等(図示せず)で注入される。コネクタ47は細径のチューブ48に接続され、チューブ48の先端は挿通管路44の基端に連結される。コネクタ47から注入された潤滑剤は、チューブ48を通して挿通管路44の内周面に供給される。
【0027】
本体部41は、例えば、断面形状が一定のマルチルーメンチューブを加工することによって製造される。本体部41の先端には、内径を窄ませるためのテーパー49が形成されている(図1も参照)。このテーパー49を設けることで、挿通管路44に電子内視鏡10の挿入部12を挿通させた際に、挿入部12と本体部41の先端との隙間が狭くなり、本体部41の先端側への潤滑剤の漏出が防がれる。なお、テーパー49は、本体部41の先端の全周に設けてもよいし、一部を窄ませて形成してもよい。
【0028】
本体部41の先端部外周面には、第1のバルーン42が取り付けられる。第1のバルーン42は、ゴム等の弾性材によって端部が絞られた略筒状に形成されており、小径の先端部及び基端部と、中央の膨出部とを有する。この第1のバルーン42は、本体部41の先端外周面に被せられ、例えば、先端部及び基端部に糸を巻回し、その上に接着剤を塗布することによって本体部41に固定される。
【0029】
オーバーチューブ側流体管路45は、第1のバルーン42に流体(例えばエアー)を供給・吸引するための管路であり、挿通管路44の管壁内に設けられている。オーバーチューブ側流体管路45は、その先端側が第1のバルーン42の先端部の固定位置において閉塞されている。また、オーバーチューブ側流体管路45は、本体部41の外周面に形成されたバルーン用の開口50に連通されている。開口50は、第1のバルーン42の装着位置に形成され、この開口50から流体の供給・吸引を行うことによって第1のバルーン42が膨張・収縮される。オーバーチューブ側流体管路45の基端には、チューブ51が連設され、チューブ51の基端には、コネクタ52が連設される。
【0030】
図4に示すように、コネクタ52は、例えばプラスチックから形成される。コネクタ52の内面には、シリンジや後述するアダプタ53が着脱自在に接続可能なオーバーチューブ側接続口52aが形成されている。オーバーチューブ側接続口52aは、雌ルアーテーパー形状をしている。これにより、バルーン制御装置62が故障した場合でもオーバーチューブ側接続口52aにシリンジなどを接続して第1のバルーン42を膨張・収縮させることができる。また、コネクタ52の外周面には、被係止開口部52bが形成されている。
【0031】
電子内視鏡10は、操作部13、コード14、光源用コネクタ15の内部に配設され、第1のバルーン42に流体を供給・吸引するための第1の流体管路54を備えている。第1の流体管路54は、可撓性を有するチューブから構成される。電子内視鏡10の操作部13先端付近には、口金部55が設けられている。口金部55は、例えば、プラスチックまたは金属からなり、操作部13を構成するケースと一体に形成される。口金部55は、略円筒形状の外形で、且つ中心の位置にオーバーチューブ側流体管路45と接続するための操作部側接続口55aが形成されている。操作部側接続口55aは、雌ルアーテーパー形状をしている。また、口金部55の外周面には、被係止開口部55bが形成されている。
【0032】
接続用アダプタ53は、例えばプラスチックから形成され、両端部53a,53bが雄ルアーテーパー形状で、且つ中心が中空となっている。これにより、接続用アダプタ53の両端部53a,53bが、コネクタ52のオーバーチューブ側接続口52a、及び口金部55の操作部側接続口55aとそれぞれ嵌合して、オーバーチューブ側流体管路45と、第1の流体管路54とを接続用アダプタ53を介して連通することができる。
【0033】
また、接続用アダプタ53には、コネクタ52の被係止開口部52b、及び口金部55の被係止開口部55bを係止する係止爪53c,53dを備えている。接続用アダプタ53の両端部53a,53bが接続口52a及び接続口55aに嵌合したとき、係止爪53c,53dが被係止開口部52b及び被係止開口部55bを係止する。これにより、接続用アダプタ53がコネクタ52及び口金部55から離脱することを防止する。
【0034】
図5に示すように、光源用コネクタ15には、平坦面から突出する接続用凸部56が設けられている。接続用凸部56は、例えばプラスチックからなり、光源用コネクタ15を構成するケースと一体に形成される。第1及び第2のコネクタ側接続口57、58は、1箇所の接続用凸部56に形成される。第1及び第2のコネクタ側接続口57、58は互いに所定間隔を置いた位置に配されている。第1のコネクタ側接続口57は、テーパーのない貫通孔に形成され、第2のコネクタ側接続口58は、雌ルアーテーパー形状に形成されている。第1の流体管路54は、一端が操作部側接続口55aと、他端が第1のコネクタ側接続口57と連通している。接続用凸部56の外周面はコネクタ側接続口57、58を囲む略楕円形状に形成されている。また、接続用凸部56の先端側には、外周面から突出するフランジ部56aが形成されている。
【0035】
挿入部12の先端部24には、第2のバルーン59が着脱自在に取り付けられる。第2のバルーン59は、第1のバルーン42と同様に、ゴム等の弾性材によって端部が絞られた略筒状に形成されており、小径の先端部及び基端部と、中央の膨出部とを有する。この第2のバルーン59は、内部に先端部24を挿通させて先端部24の所定位置に配置した後、例えば、先端部及び基端部にゴム製のリングを嵌め込むことによって、先端部24に固定される。
【0036】
電子内視鏡10には、挿入部12、操作部13、ユニバーサルコード14、光源用コネクタ15の内部に配され、第2のバルーン59に流体を供給・吸引するための第2の流体管路60が設けられている。第2の流体管路60は、可撓性を有するチューブから構成され、その先端側が第2のバルーン59の先端部の固定位置において閉塞されている。第2の流体管路60は、一端が先端部24の外周面に形成されたバルーン用の開口61に連通されている。開口61は、第2のバルーン59の装着位置に形成され、この開口61から流体の供給・吸引を行うことによって第2のバルーン59が膨張・収縮される。第2の流体管路60の他端は、第2のコネクタ側接続口58と連通している。第2の流体管路60は、第1の流体管路54とともにバルーン制御装置62に接続される。
【0037】
バルーン制御装置62は、オーバーチューブ側の第1のバルーン42と、電子内視鏡10側の第2のバルーン59とを交互に膨らませるために各バルーン42、59に別々に流体(例えば、エアー)の供給・吸引を行うもので、ポンプ、シーケンサ等が設けられた装置本体63と、リモートコントロール用のハンドスイッチ64とバルーン専用モニタ65とを備えている。
【0038】
バルーン制御装置62は、各バルーン42、59に流体を供給して膨張させたり、その流体圧を一定値に制御して各バルーン42、59を膨張状態に保持する。また、バルーン制御装置62は、各バルーン42、59から流体を吸引して収縮させたり、その流体圧を一定値に制御して各バルーン42、59を収縮状態に保持する。
【0039】
バルーン専用モニタ65には、各バルーン42、59を膨張、収縮させる際に、各バルーン42、59の圧力値や膨張・収縮状態が表示される。なお、各バルーン42、59の圧力値や膨張・収縮状態は、電子内視鏡10の観察画像にスーパーインポーズしてモニタ35に表示してもよい1
【0040】
バルーン制御装置62の装置本体63の前面パネルには、電源スイッチ、異常発生時等に操作される停止スイッチ、バルーン42、59用の圧力表示部(図示せず)等が設けられている。圧力表示部はバルーン42、59の圧力値を表示するパネルであり、バルーン42、59の破れ等の異常発生時には圧力表示部にエラーコードが表示される。
【0041】
また、装置本体63の前面パネルには、各バルーン42、59への流体供給・吸引用のチューブ68、69が取り付けられている。各チューブ68、69と、バルーン制御装置62との接続部分には、逆流防止ユニット(図示せず)が設けられている。逆流防止ユニットは、装置本体63の前面パネルに着脱自在に取り付けられている。逆流防止ユニットは、バルーン制御装置62の前面パネルに着脱自在に装着された中空円盤状のケースの内部に気液分離用のフィルタを組み込んで構成されており、バルーン42、59が破れた際、体液等の液体がバルーン制御装置62内に流入することを防止する。
【0042】
チューブ68、69の先端には、1つのコネクタ70が設けられている。コネクタ70を電子内視鏡10の光源用コネクタ15と結合させることにより、チューブ68と、電子内視鏡10の第1の流体管路54とを接続するとともに、チューブ69と電子内視鏡10の第2の流体管路60とを接続することができる。
【0043】
一方、ハンドスイッチ64には各種のスイッチが設けられる。例えば、装置本体63側に設けられた停止スイッチと同様の停止スイッチと、内視鏡側のバルーン42の加圧/減圧を指示する内視鏡ON/OFFスイッチと、オーバーチューブ側の第2のバルーン59の加圧/減圧を指示するオーバーチューブON/OFFスイッチなどが設けられており、このハンドスイッチ64はコード71を介して装置本体63に電気的に接続されている。
【0044】
図5に示すように、コネクタ70は、例えばプラスチックなどから形成され、コネクタ本体72と、流体管73,74とを有する。コネクタ本体72は、光源用コネクタ15の接続用凸部56に対面する先端側が開放され、基端側が塞がれた筒形状であり、軸方向と直交する断面形状が2つの半円を繋いだ楕円形の断面となっている。
【0045】
流体管73,74は、コネクタ本体72の内部、且つ軸方向に沿って配され、先端側の一部分がコネクタ本体72の開放側から突出している。流体管73,74は、コネクタ本体72の内周面に光源用コネクタ15の接続用凸部56の外周面を嵌合させたとき、第1及び第2のコネクタ側接続口57、58の位置に合わせて配されている。流体管73,74の基端側には、チューブ68、69が連設されている。
【0046】
一方の流体管73は、テーパーのない円筒形状に形成されており、第1のコネクタ側接続口57の内部に挿入される。他方の流体管74は、雄ルアーテーパー形状に形成されている。これにより、流体管74と第2のコネクタ側接続口58とを嵌合させることができる。
【0047】
また、コネクタ本体72の内周面には、接続用凸部56のフランジ部56aを係止する係止爪72aが形成されており、コネクタ本体72の内周面に光源用コネクタ15の接続用凸部56の外周面を嵌合させたとき、係止爪72aがフランジ部56 aを係止してコネクタ本体52が接続用凸部56から離脱することを防止する。
【0048】
コネクタ本体72と、接続用凸部56との嵌合、及び雄ルアーテーパー形状の流体管74と雌ルアーテーパー形状の第2のコネクタ側接続口58との嵌合により、チューブ68と第1の流体管路54とを接続することができるとともに、チューブ69と第2の流体管路60とを接続することができる。
【0049】
コネクタ70と光源用コネクタ15との結合、及び接続用アダプタ53を介してオーバーチューブ側流体管路45と第1の流体管路54とを接続することにより、バルーン制御装置62から第1及び第2のバルーン42、59へ流体を供給・吸引可能な状態となる。
【0050】
電子内視鏡10の洗浄を行うときは、図6及び図7に示すように、オーバーチューブ11、接続用アダプタ53及びコネクタ70を電子内視鏡10から取り外し、洗浄用アダプタ75を電子内視鏡10に装着する。洗浄用アダプタ75は、コネクタ70と略同様の外形をしている。
【0051】
洗浄用アダプタ75は、光源用コネクタ15の接続用凸部56に対面する先端側が開放され、基端側が塞がれた筒形状であり、軸方向と直交する断面形状が2つの半円を繋いだ楕円形の断面となっている。洗浄用アダプタ75の内部には、折り返し空間76が形成されている。折り返し空間76は、洗浄用アダプタ75の内周面に光源用コネクタ15の接続用凸部56の外周面を嵌合させたとき、接続用凸部56の先端面と対面する空間であり、且つ第1及び第2のコネクタ側接続口57、58の位置に合わせて配されている。これにより、光源用コネクタ15の接続用凸部56に洗浄用アダプタ75を結合することで、折り返し空間76を介して第1の流体管路54と、第2の流体管路60とが連通する。
【0052】
また、洗浄用アダプタ75の内周面には、接続用凸部56のフランジ部56aを係止する係止爪75aが形成されており、洗浄用アダプタ75の内周面に光源用コネクタ15の接続用凸部56の外周面を嵌合させたとき、係止爪75aがフランジ部56aを係止して洗浄用アダプタ75が接続用凸部56から離脱することを防止する。
【0053】
電子内視鏡10を使用する場合、挿入部12にオーバーチューブ11を装着し、アダプタ53の両端部53a,53bをコネクタ52のオーバーチューブ側接続口52a、口金部55の操作部側接続口55aにそれぞれ嵌合し、バルーン制御装置62のコネクタ70を光源用コネクタ15と接続する。また、光源用コネクタ15およびプロセッサ用コネクタ17は、光源装置18およびプロセッサ装置19に接続する。
【0054】
術者は、電子内視鏡10の挿入部12とオーバーチューブ11をプッシュ式で交互に体内に挿入していき、必要に応じてバルーン制御装置62のハンドスイッチ64を操作して第1のバルーン42を膨張させるとともに第2のバルーン59を収縮させてオーバーチューブ11を被検体の管腔内に固定し、挿入部12をさらに深部に挿入する。あるいは、第1のバルーン42を収縮させるとともに第2のバルーン59を膨張させて挿入部12を被検体の管腔内に固定し、オーバーチューブ11をさらに深部に挿入する。このようにして挿入部12を管腔内の深部に挿入し、観察を行うことができる。
【0055】
次に、上記の如く構成された電子内視鏡10の洗浄方法について説明する。洗浄を行う場合、オーバーチューブ11、接続用アダプタ53、第2のバルーン59、バルーン制御装置62のコネクタ70などを電子内視鏡10から取り外す。そして、光源用コネクタ15の接続用凸部56に洗浄用アダプタ75を結合し、洗浄用アダプタ75を介して第1の流体管路54と、第2の流体管路60とを連通した状態とする。この状態で、口金部55の操作部側接続口55aに、先端部が雄ルアーテーパー形状に形成されたシリンジ79を接続して洗浄液を送液させる。なお、洗浄液を送液させる方法はこれに限らず、洗浄装置のチューブなどを操作部側接続口55aに接続し、洗浄装置から送液される洗浄液を流し続けるようにしてもよい。
【0056】
シリンジ79から送液された洗浄液は、第1の流体管路54から洗浄用アダプタ75を介して第2の流体管路60へ送液される。これにより、第1及び第2の流体管路54、60をともに洗浄することができる。さらに、第1及び第2の流体管路54、60を接続する洗浄用アダプタ75は、光源用コネクタ15に装着されるため、従来の内視鏡のように先端部24にキャップ状のアダプタなどを装着する必要がなく、先端部24を含む挿入部12の洗浄を簡便に行うことができる。
【0057】
また、電子内視鏡10では、雌ルアーテーパー形状の操作部側接続口55a及び第1のコネクタ側接続口57が互いに離れた位置にあり、且つコネクタ15に設けられた第1及び第2のコネクタ側接続口57、58は互いに異なる形状であるため、接続間違いを防止することができる。さらにまた、電子内視鏡10では、第1及び第2のコネクタ側接続口57、58は、楕円形状の接続用凸部56に形成され、操作部側接続口55aは、円筒形状の口金部55に形成されているため、接続口の付近の形状が明らかに異なり、接続間違いをさらに防ぐことができる。
【0058】
なお、上記第1実施形態では、電子内視鏡10には、第1の流体管路と、第2の流体管路とが1つずつ設けられ、これらをアダプタにより連通する構成としているが、本発明はこれに限るものではなく、図8に示す第2実施形態の内視鏡システム80を構成する電子内視鏡81のように、第1の流体管路に対して複数の第2の流体管路をアダプタにより連通する構成としてもよい。この場合、電子内視鏡81は、上記第1実施形態の電子内視鏡10の構成に加えて、第2の流体管路としてのウォータージェット管路(以下、WJ管路という)82を備えている。
【0059】
WJ管路82は、挿入部12、操作部13、及び光源用コネクタ15の内部に配設されている。電子内視鏡81の先端部24には、ウォータージェット噴射孔(以下、WJ噴射孔という)83が設けられている。WJ噴射孔83は、先端部24の先端面30から露呈する位置に設けられている。一方、光源用コネクタ84には、接続用凸部56に加えて、接続用凸部85が設けられている。接続用凸部85には、コネクタ側接続口(第2のコネクタ側接続口)86が設けられている。また、接続用凸部85の先端側には、外周面から突出するフランジ部85a(図10参照)が形成されている。なお、接続用凸部56は、上記第1実施形態と同様にバルーン制御装置62のコネクタ70と結合する。
【0060】
WJ管路82は、一端がWJ噴射孔83に連通し、他端がコネクタ側接続口86に連通している。本実施形態では、WJ管路82は、両端の接続口が第2の流体管路60の近傍に配され、且つ第2の流体管路60と同様に、挿入部12、操作部13、及び光源用コネクタ15の内部に配設され、さらに第2の流体管路60と、WJ管路82とは同径、すなわち同じ内径に形成されている。これにより、第2の流体管路60と、WJ管路82とを通る流体の管路抵抗は同じになる。なお、ここでいう「同径」とは、略同径であることも含む。
【0061】
コネクタ側接続口86には、送液装置87が接続される。送液装置87は、例えば、送液ポンプと、水や洗浄液などの液体が貯留された送液タンクと、送液操作するフットスイッチ(図示せず)とが設けられる。フットスイッチの操作によって送液ポンプを動作させると、送液タンクからチューブ88へ液体が送り出される。チューブ88の先端には、コネクタ89が設けられている。コネクタ89は、接続用凸部85と嵌合し、チューブ88とWJ管路82とを接続する。フットスイッチを操作すると、送液装置87からチューブ88、コネクタ89、コネクタ側接続口86、WJ管路82を介して液体(水や洗浄液など)が供給され、WJ噴射孔83から被検体内へ噴射する。
【0062】
電子内視鏡81の洗浄を行うときは、図9に示すように、オーバーチューブ11、アダプタ53、コネクタ70、及びコネクタ89を電子内視鏡81から取り外し、洗浄用アダプタ90を電子内視鏡10に装着する。洗浄用アダプタ90は、図10及び図11に示すように、コネクタ70と略同様の外形をしているコネクタ91と、コネクタ89と略同様の形状をしているコネクタ92と、コネクタ91とコネクタ92との間を繋ぐチューブ93とを備える。
【0063】
コネクタ91は、光源用コネクタ15の接続用凸部56に対面する先端側が開放され、基端側が塞がれた筒形状であり、軸方向と直交する断面形状が2つの半円を繋いだ楕円形の断面となっている。コネクタ91の基端側には、チューブ93の一端が連設しており、このチューブ93との接続部分から2つに分岐する分岐路94が形成されている。分岐路94は、コネクタ91の内周面に光源用コネクタ15の接続用凸部56の外周面を嵌合させたとき、第1及び第2のコネクタ側接続口57、58の位置に合わせて配されている。また、コネクタ91の内周面には、接続用凸部56のフランジ部85aを係止する係止爪91aが形成されている。
【0064】
コネクタ92は、チューブ93の他端に連設され、接続用凸部85と嵌合する。これにより、光源用コネクタ15の接続用凸部56にコネクタ91を結合するとともに、接続用凸部85にコネクタ92を結合することで、洗浄用アダプタ90を介して第1の流体管路54と、複数の第2の流体管路60、82(すなわち、第2の流体管路60とWJ管路82)が連通する。また、コネクタ92の内周面には、接続用凸部85のフランジ部56aを係止する係止爪92aが形成されている。
【0065】
次に、上記の如く構成された電子内視鏡81の洗浄を行う場合、オーバーチューブ11、アダプタ53、第2のバルーン59、バルーン制御装置62のコネクタ70などを電子内視鏡81から取り外す。そして、洗浄用アダプタ90を介して第1の流体管路54と、第2の流体管路60とWJ管路82とを連通した状態とする。この状態で、口金部55の操作部側接続口55aに、シリンジ79を接続して洗浄液を送液させる。シリンジ79から送液された洗浄液は、第1の流体管路54から洗浄用アダプタ90を介して第2の流体管路60とWJ管路82とへ送液される。上述したように、第2の流体管路60とWJ管路82とは、同じ管路抵抗となるように形成されているので、同じタイミングで、開口61及びWJ噴射孔83から洗浄液が流出される。なお、ここでいう「同じ」とは略同じであることを含む。第2の流体管路60とWJ管路82の管路抵抗が異なる場合、開口61及びWJ噴射孔83の一方から洗浄液が流出しても、他方では管路の途中で洗浄液が停止するため、第2の流体管路60とWJ管路82の洗浄が不十分な場合があるが、本実施形態では、そのようなことがないので、第2の流体管路60及びWJ管路82の洗浄性を向上させることができる。
【0066】
上記第2実施形態では、第2の流体管路60とWJ管路82との管路長及び内径を同じにすることにより、2つの管路抵抗を同じにする構成にしているが、本発明はこれに限るものではなく、洗浄用アダプタ90内の管路又は絞り手段により管路抵抗を補うようにしてもよい。例えば、第2の流体管路60の管路長がWJ管路82の管路長よりも長く、内径が同じ場合、第2の流体管路60の管路抵抗が大きいため、第1の流体管路54から、第2の流体管路60、及びWJ管路82の間に位置する分岐路94、チューブ93の長さで管路抵抗の差を補う。あるいは、WJ管路82に向かうチューブ93又はコネクタ92の内部に、内径を小さく絞ることにより管路抵抗を大きくして管路抵抗の差を補う絞り手段を設ける。これにより、上記第2実施形態と同様に同じタイミングで、開口61及びWJ噴射孔83から洗浄液が流出され、第2の流体管路60及びWJ管路82の洗浄性を向上させることができる。なお、ここでいう「同じ」とは略同じであることを含む。
【0067】
上記第1実施形態の電子内視鏡10では、挿入部12に設けられた第2のバルーン59に流体を供給・吸引するための第2の流体管路60が1つ備えられ、上記第2実施形態の電子内視鏡81では、複数の第2の流体管路(第2の流体管路60、WJ管路82)を備える構成としているが、本発明はこれに限らず、挿入部12に設けられたバルーンに流体を供給・吸引するための第2の流体管路を設けずに、第2の流体管路としてWJ管路82のみを設ける構成としてもよい。
【0068】
上記各実施形態では、第1のコネクタ側接続口57は、テーパーのない貫通孔に形成され、第2のコネクタ側接続口58は、雌ルアーテーパー形状に形成されているが、第1及び第2のコネクタ接続口57,58のいずれか一方が雌ルアーテーパー形状であればよい。
また、上記各実施形態では、アダプタまたはコネクタと、内視鏡との接続において、係止爪が被係止部を係止して両者を結合する構成としているがこれに限らず、ネジ止めなどにより結合する構成でもよい。
【0069】
上記実施形態においては、撮像素子を用いて被検体の状態を撮像した画像を観察する電子内視鏡を例に上げて説明しているが、本発明はこれに限るものではなく、光学的イメージガイドを採用して被検体の状態を観察する内視鏡にも適用することができる。
【符号の説明】
【0070】
2,80 電子内視鏡システム
10,81 電子内視鏡
11 オーバーチューブ
42 第1のバルーン
45 オーバーチューブ側流体管路
54 第1の流体管路
59 第2のバルーン
60 第2の流体管路
57 第1のコネクタ側接続口
58,86 第2のコネクタ側接続口
70,90 洗浄用アダプタ
81 ウォータージェット管路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張・収縮可能な第1のバルーン及び前記第1のバルーンに流体を供給・吸引するためのオーバーチューブ側流体管路が設けられたオーバーチューブが装着可能であり、前記オーバーチューブとともに管腔内に挿入される挿入部と、
前記挿入部の基端側に連設され、操作を行うための操作部と、
前記挿入部の先端部に設けられ、管腔内を撮像する撮像部と、
外部機器と接続するためのコネクタと、
前記操作部に設けられ、前記オーバーチューブ側流体管路と接続するための操作部側接続口と、
前記コネクタの表面、且つ互いに所定間隔を置いた位置に設けられ、流体を供給及び吸引する制御装置と接続される第1及び第2のコネクタ側接続口と、
前記第1のバルーンに流体を供給するための第1の流体管路であり、一端が前記操作部側接続口と連通し、他端が前記第1のコネクタ側接続口と連通する第1の流体管路と、
一端が前記先端部に設けられた開口部と連通し、他端が前記第2のコネクタ側接続口と連通する第2の流体管路とを備えており、
前記第1及び第2の流体管路は、前記第1のコネクタ側接続口及び前記第2のコネクタ側接続口に接続されるアダプタによって連通し、前記操作部側接続口から送液された洗浄液が前記第1の流体管路から前記アダプタを介して前記第2の流体管路へ送液されることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記第2の流体管路は、前記挿入部の先端部に取り付けられる第2のバルーンを膨張及び収縮するための流体管路であることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
【請求項3】
前記第2の流体管路は、前記先端部に設けられた噴射孔に液体を送るための送液用管路であることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
【請求項4】
前記第2の流体管路を複数有しており、
前記第1の流体管路及び複数の前記第2の流体管路は、前記第1のコネクタ側接続口と、複数の前記第2のコネクタ側接続口とを接続するアダプタによって連通し、前記第1の流体管路から送液された洗浄液が複数の前記第2の流体管路へ送液されることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
【請求項5】
複数の前記第2の流体管路は、同径であることを特徴とする請求項4記載の内視鏡。
【請求項6】
複数の前記第2の流体管路は、異なる管路抵抗を有しており、前記アダプタ内の管路及び絞り手段により、それぞれの管路抵抗の差を補って、前記第1の流体管路から送液された洗浄液が、同じタイミングで前記先端部に設けられた開口部から流出することを特徴とする請求項4記載の内視鏡。
【請求項7】
前記操作部側接続口は、雌ルアーテーパーであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記第1及び第2のコネクタ側接続口のいずれか1つは、雌ルアーテーパーであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項9】
複数の前記コネクタ側接続口は、前記アダプタと接続可能な1箇所の接続部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項10】
膨張及び収縮可能な第1のバルーンが配設されたオーバーチューブが装着可能であり、管腔内に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に連設している操作部と、前記挿入部の先端部に設けられ、管腔内を撮像するための撮像部と、外部機器と接続するためのコネクタと、前記第1のバルーンに流体を供給するための第1の流体管路であり、一端が前記操作部に設けられた操作部側接続口と連通し、他端が前記コネクタの表面に設けられた第1のコネクタ側接続口と連通している第1の流体管路と、一端が前記先端部近傍に設けられた開口部と連通し、他端が前記コネクタの表面且つ前記第1のコネクタ側接続口と所定間隔を置いた第2のコネクタ側接続口と連通する第2の流体管路とを備えた内視鏡と接続する内視鏡洗浄用アダプタにおいて、
前記第1のコネクタ側接続口と、前記第2のコネクタ側接続口とを接続し、前記第1の流体管路から前記第2の流体管路へ洗浄液を送液させることを特徴とする内視鏡洗浄用アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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