説明

半導体装置

【課題】従来の半導体装置においては、配線の伝送特性が不安定となってしまう。
【解決手段】半導体装置1は、配線10、およびダミー導体パターン20を備えている。配線10は、5GHz以上の周波数を有する電流が流れる配線である。配線10の近傍には、ダミー導体パターン20が配置されている。ダミー導体パターン20の平面形状は、180°を超える内角を有する図形に等しい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図9は、従来の半導体装置を示す平面図である(例えば特許文献1)。半導体装置100においては、配線101の近傍に、矩形のダミー導体パターン102が配置されている。このダミー導体パターン102は、半導体装置100の製造時に配線101の加工をし易くするために設けられている。また、配線101は、インダクタとして機能する。
【0003】
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、特許文献1の他に、特許文献2および非特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−310807号公報
【特許文献2】特開2005−285970号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Ali Hajimiri et al., “Design Issues in CMOS Differential LC Oscillators”, IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS, Vol. 34, No. 5, May 1999, pp. 717−724
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図9の半導体装置100において配線101に高周波電流が流れる場合、以下の問題が生じる。すなわち、図10に示すように、配線101の磁界により、その近傍に位置するダミー導体パターン102に渦電流が発生する。同図は、図9中の点線で囲まれた部分を拡大して示した平面図である。図中の矢印A1は配線101を流れる電流の向きを表し、矢印A2はダミー導体パターン102を流れる渦電流の向きを表している。
【0007】
このように渦電流が発生すると、レンツの法則に従い、上記磁界を打ち消す方向の磁界が発生する。それにより配線101の回路定数が変動するため、結果として、当該配線101の伝送特性が不安定となってしまう。かかる問題は、5GHz以上の高周波電流が配線101を流れる場合に顕著となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による半導体装置は、5GHz以上の周波数を有する電流が流れる配線と、上記配線の近傍に配置された第1のダミー導体パターンと、を備え、上記第1のダミー導体パターンの平面形状は、180°を超える内角を有する図形に等しいことを特徴とする。
【0009】
この半導体装置においては、配線の近傍に配置された第1のダミー導体パターンが、平面視で180°を超える内角を有している。かかる内角の存在は、第1のダミー導体パターンの形状を複雑にする。高周波電流の場合、表皮効果により、その電流密度は導体の表面に近づくにつれて高くなる。したがって、第1のダミー導体パターンの外形が複雑であることは、当該パターン中の渦電流の流れを効果的に阻害する。これにより、渦電流が弱まるため、配線の回路定数の変動を小さく抑えることができる。
【0010】
また、本発明による半導体装置は、配線導体と、前記配線導体の周辺に配置された複数のダミー導体パターンと、を含み、前記ダミー導体パターンのそれぞれが、その周辺の一部に設けられた少なくとも1つのくぼみを有する多角形の形状を有することを特徴とする。
【0011】
この半導体装置においては、配線導体の周辺に配置された複数のダミー導体パターンが、その周辺の一部に設けられた少なくとも1つのくぼみを有している。かかるくぼみの存在は、第1のダミー導体パターンの形状を複雑にする。高周波電流の場合、表皮効果により、その電流密度は導体の表面に近づくにつれて高くなる。したがって、第1のダミー導体パターンの外形が複雑であることは、当該パターン中の渦電流の流れを効果的に阻害する。これにより、渦電流が弱まるため、配線の回路定数の変動を小さく抑えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、配線の伝送特性の安定性を向上させることが可能な半導体装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による半導体装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】配線の近傍に配置されたダミー導体パターンを示す平面図である。
【図3】図2のダミー導体パターンの平面形状を説明するための平面図である。
【図4】変形例に係るダミー導体パターンを示す平面図である。
【図5】変形例に係るダミー導体パターンを示す平面図である。
【図6】図5のダミー導体パターンの平面形状を説明するための平面図である。
【図7】変形例に係るダミー導体パターンを示す平面図である。
【図8】図4のダミー導体パターンの加工後の形状の例を示す平面図である。
【図9】従来の半導体装置を示す平面図である。
【図10】従来の半導体装置の課題を説明するための平面図である。
【図11】本発明による半導体装置の一実施形態の変形例を示す平面図である。
【図12】本発明による半導体装置の一実施形態の別の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1は、本発明による半導体装置の一実施形態を示す平面図である。半導体装置1は、配線10、およびダミー導体パターン20を備えている。配線10は、5GHz以上の周波数を有する高周波電流が流れる配線である。本実施形態において配線10は、インダクタとして機能する。
【0016】
配線10の近傍には、複数のダミー導体パターン20が配置されている。ここで、ダミー導体パターンとは、その有無が半導体装置1の回路構成に影響を与えない導体パターンのことである。これらのダミー導体パターン20は、規則的に、具体的には正方格子状に配列されている。ダミー導体パターン20は、配線10と同一の材料によって構成されている。かかる材料としては、銅またはアルミニウム等が挙げられる。配線10およびダミー導体パターン20の材料が銅である場合、これらは例えばダマシン法によって形成される。なお、配線10およびダミー導体パターン20は、同一の層中に形成されていてもよいし、相異なる層中に形成されていてもよい。前者の場合、配線10およびダミー導体パターン20は、同時に形成されることが好ましい。
【0017】
図2は、ダミー導体パターン20を示す平面図である。ダミー導体パターン20の平面形状は、180°を超える内角を有する図形に等しい。ダミー導体パターン20の平面形状は、図3に示すように、第1の矩形R1から第2の矩形R2(斜線が付された部分)を除去して得られる図形に等しい。矩形R1は、ダミー導体パターン20を内包することが可能な矩形のうち面積が最小のものとして定義することができる。矩形R2は、矩形R1の角部に位置しており、その面積は矩形R1のそれよりも小さい。本実施形態においては、矩形R1の4箇所の角部の全てが除去されている。その結果、ダミー導体パターン20の平面形状は、270°の内角(図2において丸印で囲まれた部分)を4つ有する図形に等しくなっている。すなわち、ダミー導体パターン20は、平面視で十字形をしている。なお、ダミー導体パターン20の大きさ(矩形R1の1辺の長さ)は、例えば約1μmである。また、ダミー導体パターン20の周辺の一部とは、平面視における外周の一部を示す。またくぼみとは、ダミー導体パターン20の外周に形成された凹部を含む。
【0018】
図1に戻って、半導体装置1は、複数のダミー導体パターン30を更に備えている。これらのダミー導体パターン30は、配線10の近傍領域すなわちダミー導体パターン20が設けられた領域の外に配置されている。したがって、ダミー導体パターン30は、ダミー導体パターン20に比して、配線10から遠い位置に配置されている。ダミー導体パターン30の平面形状は、矩形に等しい。ダミー導体パターン20が配置された領域のデータ率は、ダミー導体パターン30が配置された領域のデータ率よりも小さい。ここで、データ率とは、ある領域(基板に平行な面内の領域)における導体の面積割合のことである。
【0019】
かかるデータ率の違いの一因は、ダミー導体パターン20の平面形状が上述のように矩形の一部を除去した図形に等しいことにある。除去された分だけダミー導体パターン20が配置された領域のデータ率が小さくなるからである。しかし、仮にダミー導体パターン20の平面形状が矩形であっても、データ率に関する上述の大小関係が成り立つことが好ましい。すなわち、ダミー導体パターン20およびダミー導体パターン30は、平面形状が共に矩形であったとしても、前者のデータ率が後者のそれよりも小さくなるように配置されることが好ましい。
【0020】
本実施形態の効果を説明する。半導体装置1においては、配線10の近傍に配置されたダミー導体パターン20が、平面視で180°を超える内角を有している。かかる内角の存在は、ダミー導体パターン20の形状を複雑にする。高周波電流の場合、表皮効果により、その電流密度は導体の表面に近づくにつれて高くなる。したがって、ダミー導体パターン20の外形が複雑であることは、当該パターン中の渦電流(図2中に矢印A3で示されている)の流れを効果的に阻害する。これにより、渦電流が弱まるため、配線10の回路定数の変動を小さく抑えることができる。よって、配線10の伝送特性の安定性を向上させることが可能な半導体装置1が実現されている。
【0021】
表皮効果によれば、導体中の電流密度Jは(1)式のように表される。
J(δ)=exp(−δ/d) …(1)
ここで、δは導体表面からの深さ、dは表皮深さである。
【0022】
この表皮深さdは、電流密度Jが表面電流(=J(0))の1/e(約0.37)倍になるときの深さδであり、(2)式に従って求められる。
d={(2ρ)/(ωμ)}1/2 …(2)
ここで、ρは導体の電気抵抗率、ωは電流の角周波数、μは導体の絶対透磁率である。
【0023】
例えば銅(導電率σ=5.80×10[S/m])の場合、表皮深さdは、1GHzで2.1μm、5GHzで0.95μm、10GHzで0.66μmとなる。また、アルミニウム(導電率σ=3.6×10[S/m])の場合、表皮深さdは、1GHzで2.65μm、5GHzで1.2μm、10GHzで0.839μmとなる。
【0024】
また、本実施形態においては、ダミー導体パターン20が平面視で270°の内角を有している。270°の内角であれば、X方向(図中の左右方向)に平行な辺およびY方向(図中の上下方向)に平行な辺の2種類の辺のみで、ダミー導体パターン20を描くことが可能である。したがって、ダミー導体パターン20の形成、ひいては半導体装置1の製造が容易となる。
【0025】
ダミー導体パターン20は、矩形の4箇所の角部の全てが除去された形状をしている。これにより、ダミー導体パターン20においては180°を超える内角が4つも存在するため、渦電流の阻害効果が一層高まっている。また、ダミー導体パターン20は、平面視で十字形をしている。配線10の加工を容易にするというダミー導体パターン20の作用に鑑みると、ダミー導体パターン20がこのように対象性の高い形状をしていることは好ましい。
【0026】
ダミー導体パターン20が配置された領域のデータ率が、ダミー導体パターン30が配置された領域のそれよりも小さい。このように配線10の近傍に配置される導体(ダミー導体パターン20)の割合を少なくすることも、配線10の磁界によって発生する渦電流の抑制に寄与する。
【0027】
本実施形態において配線10はインダクタである。この場合、上記渦電流によりインダクタの磁界を打ち消す方向の磁界が発生すると、結果としてインダクタの磁界の強度が低下する。磁界の強度の低下は、インダクタのQ値の劣化につながってしまう。この点、本実施形態によれば、上述のとおり渦電流を抑制できるので、かかるQ値の劣化を小さく抑えることができる。
【0028】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。ダミー導体パターン20の平面形状としては、上記実施形態で例示したもの以外にも、様々な形状が考えられる。例えば、ダミー導体パターン20の平面形状は、図4に示すようにL字形であってもよいし、図5に示すようにU字形であってもよい。図4および図5に示したダミー導体パターン20の平面形状は、図2に示したダミー導体パターン20と同様に、第1の矩形から、当該第1の矩形よりも小さな面積を有する第2の矩形を除去して得られる図形に等しい。特に図5のダミー導体パターン20については、図6に示すように、第2の矩形R2の1辺が第1の矩形R1の1辺に接している。
【0029】
あるいは、ダミー導体パターン20は、図7に示すような平面形状を有していてもよい。この形状は、矩形から三角形を除去して得られる図形に等しい。また、ダミー導体パターン20は180°<θ<360°を満たす内角θを少なくとも1つ有していればよく、当該内角θは270°に限られない。
【0030】
なお、図2、図4、図5および図7に示した形状は、ダミー導体パターン20の設計段階の理想的な形状である。設計段階に角であった部分は、通常、実際に加工された後には丸みを帯びた形状となる。図4に対応する加工後の形状の例を図8に示す。本明細書においては、図8に示すような図形も、「180°を超える内角を有する図形」に包含される。このように厳密な角が存在しない図形においては、当該図形の内側を通る接線L1が引ける箇所(丸印で囲まれた部分)が、180°を超える内角とみなされる。
【0031】
また、上記実施形態においては配線10がインダクタである場合を例示したが、配線10は通常の配線であってもよい。
【0032】
また、図11に示すように、配線10からなるインダクタをガードリング配線40で囲むときには、前述した矩形のダミー導電パターン30をガードリング配線40の外側に配置して、前述した渦電流の低減を考慮したダミー導電パターン20をガードリング配線40の内側に配置することができる。
配線10からなるインダクタは、ビア70を介して下層配線に接続されている。なお、ガードリング配線40は、インタクダ直下の半導体基板(不図示)の電位を安定させるためのものであり、ガードリング配線40は、ビア(不図示)および下層配線(不図示)を介して半導体基板に接続されている。こうすることによりさらに配線の伝送特性の安定性を向上させることができる。
【0033】
さらに、図12に示すように、配線10からなるインダクタをガードリング配線40で囲まないときには、配線10からなるインダクタの近くをインダクタに接続されない配線50が通過する場合には、境界線60を設けて、境界線60より配線50側には、前述した矩形のダミー導電パターン30を配置し、境界線60より配線10側には、前述した渦電流の低減を考慮したダミー導電パターン20を配置することができる。図12においても、配線10からなるインダクタは、ビア70を介して下層配線に接続されている。
なお、配線50から境界線60までの距離B(図12参照)は、配線10からなるインダクタからの距離C(図12参照)と等しく設定することが好ましい。
図11,12に示す変形例においても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、以下の構成を適用することも可能である。
(1)
5GHz以上の周波数を有する電流が流れる配線と、
前記配線の近傍に配置された第1のダミー導体パターンと、を備え、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、180°を超える内角を有する図形に等しいことを特徴とする半導体装置。
(2)
(1)に記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンに比して、前記配線から遠い位置に配置された第2のダミー導体パターンを更に備える半導体装置。
(3)
(2)に記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンが配置された領域のデータ率は、前記第2のダミー導体パターンが配置された領域のデータ率よりも小さい半導体装置。
(4)
(1)乃至(3)いずれかに記載の半導体装置において、
前記配線は、インダクタとして機能する半導体装置。
(5)
(1)乃至(4)いずれかに記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、270°の内角を有する図形に等しい半導体装置。
(6)
(1)乃至(5)いずれかに記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、第1の矩形から、当該第1の矩形よりも小さな面積を有する第2の矩形を除去して得られる図形に等しい半導体装置。
(7)
(6)に記載の半導体装置において、
前記第2の矩形は、前記第1の矩形の角部に位置する半導体装置。
(8)
(7)に記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの前記平面形状は、十字形である半導体装置。
(9)
(7)に記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの前記平面形状は、L字形である半導体装置。
(10)
(6)に記載の半導体装置において、
前記第2の矩形の1辺は、前記第1の矩形の1辺に接している半導体装置。
(11)
(10)に記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの前記平面形状は、U字形である半導体装置。
(12)
配線導体と、
前記配線導体の周辺に配置された複数のダミー導体パターンと、
を含み、
前記ダミー導体パターンのそれぞれが、その周辺の一部に設けられた少なくとも1つのくぼみを有する多角形の形状を有することを特徴とする半導体装置。
(13)
(12)に記載の半導体装置において、
前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、正方形および矩形のうちの1つである半導体装置。
(14)
(13)に記載の半導体装置において、
それぞれ正方形および矩形のうちの1つである4つの前記くぼみが、正方形および矩形のうちの1つである前記多角形の4つの角部にそれぞれ設けられる半導体装置。
(15)
(12)に記載の半導体装置において、
前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、三角形である半導体装置。
(16)
(12)に記載の半導体装置において、
前記配線導体は第1の配線導体であり、前記ダミー導体パターンのそれぞれは第1のダミー導体パターンであり、
前記半導体装置はさらに、第2の配線導体と、複数の第2のダミー導体パターンとを有し、
前記第2のダミー導体パターンのそれぞれは、前記くぼみのない前記多角形の形状を有する半導体装置。
(17)
(16)に記載の半導体装置において、
前記第1および第2のダミー導体パターンのぞれぞれの前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、正方形および矩形のうちの1つである半導体装置。
(18)
(16)に記載の半導体装置において、
前記第1および第2のダミー導体パターンのぞれぞれの前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、三角形である半導体装置。
【符号の説明】
【0034】
1 半導体装置
10 配線
20 ダミー導体パターン
30 ダミー導体パターン
40 ガードリング配線
50 配線
60 境界線
70 ビア
100 半導体装置
101 配線
102 ダミー導体パターン
A1 配線101を流れる電流を表す矢印
A2 ダミー導体パターン102を流れる渦電流を表す矢印
A3 ダミー導体パターン20を流れる渦電流を表す矢印
L1 接線
R1 第1の矩形
R2 第2の矩形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
5GHz以上の周波数を有する電流が流れる配線と、
前記配線の近傍に配置され、かつ、前記配線と同一の材料により構成された複数の第1のダミー導体パターンと、を備え、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、180°を超える内角を3箇所以上に有する図形に等しく、
複数の前記第1のダミー導体パターンは、平面視で互いに離間して設けられており、
前記第1のダミー導体パターンに比して、前記配線から遠い位置に配置された第2のダミー導体パターンを更に備え、
前記第1のダミー導体パターンが配置された領域のデータ率は、前記第2のダミー導体パターンが配置された領域のデータ率よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載に半導体装置において、
一部の前記第1のダミー導体パターンが、平面視で前記配線によって囲まれる領域の外側に前記配線を介して設けられている半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置において、
前記配線は、インダクタとして機能する半導体装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、270°の内角を有する図形に等しい半導体装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、第1の矩形から、当該第1の矩形よりも小さな面積を有する第2の矩形を除去して得られる図形に等しい半導体装置。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体装置において、
前記第2の矩形は、前記第1の矩形の角部に位置する半導体装置。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置において、
前記第1のダミー導体パターンの前記平面形状は、十字形である半導体装置。
【請求項8】
請求項5に記載の半導体装置において、
前記第2の矩形の1辺は、前記第1の矩形の1辺に接している半導体装置。
【請求項9】
配線導体と、
前記配線導体の周辺に配置され、かつ、前記配線導体と同一の材料により構成された複数の第1のダミー導体パターンと、
を含み、
前記第1のダミー導体パターンのそれぞれが、その周辺の一部に設けられた少なくとも1つのくぼみを有する多角形の形状を有し、
前記第1のダミー導体パターンの平面形状は、180°を超える内角を3箇所以上に有する図形に等しく、
複数の前記第1のダミー導体パターンは、平面視で互いに離間して設けられており、
前記第1のダミー導体パターンに比して、前記配線導体から遠い位置に配置された第2のダミー導体パターンを更に備え、
前記第1のダミー導体パターンが配置された領域のデータ率は、前記第2のダミー導体パターンが配置された領域のデータ率よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項9に記載の半導体装置において、
一部の前記第1のダミー導体パターンが、平面視で前記配線導体によって囲まれる領域の外側に前記配線導体を介して設けられている半導体装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の半導体装置において、
前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、正方形および矩形のうちの1つである半導体装置。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体装置において、
それぞれ正方形および矩形のうちの1つである4つの前記くぼみが、正方形および矩形のうちの1つである前記多角形の4つの角部にそれぞれ設けられる半導体装置。
【請求項13】
請求項9または10に記載の半導体装置において、
前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、三角形である半導体装置。
【請求項14】
請求項9または10に記載の半導体装置において、
前記配線導体は第1の配線導体であり、
前記半導体装置はさらに、第2の配線導体を有し、かつ、前記第2のダミー導体パターンを複数有し、
前記第2のダミー導体パターンのそれぞれは、前記くぼみのない前記多角形の形状を有する半導体装置。
【請求項15】
請求項14に記載の半導体装置において、
前記第1および第2のダミー導体パターンのぞれぞれの前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、正方形および矩形のうちの1つである半導体装置。
【請求項16】
請求項14に記載の半導体装置において、
前記第1および第2のダミー導体パターンのぞれぞれの前記多角形の形状は、正方形および矩形のうちの1つであり、
前記くぼみは、三角形である半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−84983(P2013−84983A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−78(P2013−78)
【出願日】平成25年1月4日(2013.1.4)
【分割の表示】特願2008−16642(P2008−16642)の分割
【原出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】