説明

周波数変換装置の絶縁抵抗測定方法とその装置

【課題】絶縁監視装置を用いて絶縁抵抗を測定するとき、監視対象電路中に例えばインバータのような周波数を変換する機器が設置されていると、漏れ電流計測用の電圧が設置点以上には伝播されない。
【解決手段】インバータの電圧指令に零相電圧を重畳する手段と、インバータの出力線を一括貫通させて鎖交させた磁性環を有して漏れ電流を計測する漏れ電流計測手段と、前記零相電圧と計測された漏れ電流を入力して零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段で構成し、零相電圧成分と同相の漏れ電流成分を計測することで絶縁抵抗を推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数変換装置の絶縁抵抗測定方法とその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
監視対象の電路に絶縁監視装置を設置し、この絶縁監視装置により常時漏れ電流を検出して配線の絶縁抵抗を計測しておき、漏れ電流が増加した場合に絶縁抵抗が低下したものと看做して警報信号を発生するものとして、特許文献1が公知となっている。この特許文献1による検出器は、電源端子と接地端子との間の差電圧を検出してこの差電圧と漏れ電流とをそれぞれ離散フーリェ変換し、電圧信号を基準ベクトルとしたときの漏れ電流ベクトルから基準ベクトルと同相ベクトル成分のみを抽出してベクトル和を求めることで、対地絶縁抵抗の不平衡に起因する電流成分igr のみの抽出が可能となり、対地静電容量の不平衡に起因するigcの影響を受けないようにしたものである。
【特許文献1】特開2000−28671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のような絶縁監視装置を使用すると、活線中でも絶縁抵抗の監視ができる予防保全機能の実現ができる。しかし、図9で示すように監視対象電路中に例えばインバータのような周波数を変換する機器が設置されていると、漏れ電流計測用の電圧が設置点以上には伝播されない。このため、本来ならばモータまでの監視要望に対して、その途中までの監視範囲となる問題を有している。
【0004】
したがって、本発明が目的とするところは、周波数変換装置自体に絶縁計測装置を内蔵させることにより、変換装置から先の配線やモータ絶縁を監視する方法とその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1は、直流リンク及びインバータを有して交流電源とは異なる周波数を出力する周波数変換装置において、
前記インバータの電圧指令に零相電圧を重畳する手段と、インバータの出力線を一括貫通させて鎖交させた磁性環を有して漏れ電流を計測する漏れ電流計測手段と、前記零相電圧と計測された漏れ電流を入力して零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段を備え、前記インバータの出力する交流零相電圧成分と同相の漏れ電流成分を計測することで絶縁抵抗を推定することを特徴としたものである。
【0006】
本発明の第2は、前記計測された交流零相電圧成分と同相の漏れ電流成分値を記録し、記録された過去の漏れ電流成分値と現在の漏れ電流成分値とを比較判断し、増加分が所定値を超えたとき警報信号を出力するよう構成したことを特徴としたものである。
【0007】
本発明の第3は、前記漏れ電流計測手段は、インバータの3相出力線の合成電流部分で計測することを特徴としたものである。
【0008】
本発明の第4は、前記漏れ電流計測手段は、アース線の漏れ電流を検出することを特徴としたものである。
【0009】
本発明の第5は、前記漏れ電流計測手段は、インバータの3相出力線とアース線の4本を鎖交させた磁性環を有した漏れ電流計測手段であることを特徴としたものである。
【0010】
本発明の第6は、前記インバータはスター結線され、中性点をアース線を介して対地に接地構成し、このアース線の漏れ電流を計測することを特徴としたものである。
【0011】
本発明の第7は、直流リンク及びインバータを有して交流電源とは異なる周波数を出力する周波数変換装置を介してモータを制御するものにおいて、
前記インバータの電圧指令に零相電圧を重畳する手段と、インバータの出力線を一括貫通させて鎖交させた磁性環を有して漏れ電流を計測する漏れ電流計測手段と、前記零相電圧と計測された漏れ電流を入力して零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段を備え、前記インバータの電圧指令を零に設定して重畳用の零相電圧に特定周波数の波形として前記零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段に出力し、この演算手段で前記モータを停止若しくは低速運転状態で漏れ電流を測定することを特徴としたものである。
【0012】
本発明の第8は、前記インバータを複数設置し、前記漏れ電流計測手段による計測を複数の周波数について実行し、特定周波数成分のみの増加分データは回り込みとみなして増加評価を低くすることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0013】
以上のとおり、本発明によれば、インバータは零相電圧成分を自由に出力てき、また、インバータが発生している電圧はインバータ自身が把握できていることを利用して、漏れ電流計測回路を追加するだけで、インバータからモータまでの配電櫓モータと対地間の漏れインピーダンスのうち、絶縁抵抗成分をIgr方式で計測することができる。その結果、低価格で且つ簡単に構成することができ、絶縁に関する予防保全の強化が可能となって、システムの信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施例の説明に先立って、本発明についての考えを説明する。
本発明が適用される周波数変換機器としては、交流を直流に変換する整流器や、一旦直流に変換した後に交流に変換するインバータ装置などがあり、また、出力周波数が一定であるCVCF装置や周波数を可変とするVVVF装置が含まれるが、以下は図6で示すようにインバータ装置を例に説明する。
【0015】
図6において、1はインバータ、2は順変換部で、ダイオードブリッジなどで構成されて交流を整流して直流に変換する。3は変換された直流電圧の脈動を抑制するための電解コンデンサ、4は逆変換部で、電力用半導体スイッチング素子などで構成され、直流電圧のH/Lをスイッチングにより選択して直流を交流に変換する。5はインバータ制御部で、インバータ出力である交流電圧の指令を発生するとともに、逆変換部4のスイッチング指令を作成する。これら各部によって構成されたインバータ1は、入力トランス10とモータ8間の線路中に設置されている。6はインバータの内部漏れ静電容量、7は配電線の漏れインピーダンス、9はモータ内の漏れインピーダンスである。
【0016】
図7はインバータ制御部5の構成図を示したものである。51は交流電圧発振部でVu*,Vv*,Vw*を発振する。52は零相電圧の補償器で、この補償器からの零相電圧成分VzとVu*,Vv*,Vw*は電圧指令補正用加算器54において加算される。53はPWMキャリア発生器、55は比較器で、加算器からの交流電圧とPWMキャリア発生器からのキャリア信号とが比較されてPWM信号が生成される。56は短絡防止のために設けられたデッドタイム発生器で、この発生器よりゲート駆動信号として出力される。
【0017】
ここで、交流電圧発振部51からの交流電圧指令は、図8(a)で示すように正弦波状のVu*,Vv*,Vw*となっているが、一般には、出力電圧範囲を拡大させるために、図8(b)で示すような零相電圧成分Vzを正弦波状のVu*,Vv*,Vw*に補正信号として加えている。零相電圧成分Vzは3次高調波成分となっており、(a)図のVu*,Vv*,Vw*で示される3相正弦波指令に3次高調波Vz成分を重畳すると、図8(c)のVuz,Vvz,Vwzのように最大振幅の電圧波形がへこんでくる。これにより低い直流電圧でもVu*,Vv*,Vw*と同じ線間電圧が出力できるようになって電圧の利用率が改善でき、同一の直流電源において出力電圧を15%程度増加させることができる。
零相電圧成分は、対地に対しての電圧変動になるが、3相とも同じ値を加えるため、線間電圧の成分は変化しないことになる。
【0018】
本発明のポイントの一つは、この点を利用したものである。また、後述するように、インバータには零相電圧を自由に制御できる機能が搭載されている。この機能を有効利用して、インバータが駆動する負荷装置の漏れ電流(絶縁抵抗)を計測することを本発明の他のポイントとしたものである。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例を示したもので、図6および図7と同一部分若しくは相当する部分に同一符号を付してその説明を省略する。100は漏れ電流検出回部で、A/D変換器などよりなって入力されたアナログ信号をディジタル量に変換する。 110は漏れ電流検出用の変流器で、インバータ出力の3相分成分貫通する鉄心と二次巻線より構成された3相貫通形変流器となっている。図2は漏れ電流検出部100の構成図を示したもので、101はDFT(離散的フーリェ変換)演算部で、このDFT演算部は、変流器110によって検出された漏れ電流検出信号I0-detと零相電圧の補償器52からのVz位相信号を導入して漏れ電流成分I0-rから零相電圧と同期した3次高調波成分I0-jを抽出し、さらに、電圧と同相成分と直交成分に分離する。ここでの電圧と同相成分とすることは、従来の対地絶縁抵抗の不平衡に起因するIgr方式に相当する。
【0020】
インバータのPWM制御回路5は、通常図2で示すように零相電圧の補償器52が用いられて3次零相電圧成分を発生しているが、本発明はこの零相電圧を利用して漏れ電流を計測するものである。計測された漏れ電流は図示省略された記憶部において記録し、過去の漏れる電流成分値と現在の値とを比較し、その大きさによりケーブルから漏れる電流成分のインピーダンスの変化を推定することができ、且つ絶縁状態を推定して所定値となったときに警報を発することができる。
【0021】
なお、図2では、図8(c)で示す3アーム変調と呼称される3次高調波の零相電圧をDFT演算部101に加算した場合を示しているが、この他、零相電圧成分に交流成分さえ含んでいれば漏れ電流を計測することは可能である。例えば、2アーム変調と呼称される方式においても、3次高調波以外の周波数成分が含まれているが、一番低次の3次成分を抽出すれば同様にして計測が可能となる。したがって、この発明によれば、従来のような高調波の発生回路を必要とすることなく、3次高調波成分が含まれていれば、零相電圧波形は様々なものが利用できるものである。
【実施例2】
【0022】
図1で示す実施例1の漏れ電流I0-detには、絶縁抵抗に漏れる電流成分以外にインバータのPWM電圧による高周波成分も含まれる。PWM出力は、方形波状の電圧波形を出力するため、配線路やモータの漏れ静電容量成分にスイッチング時のリプル電流が流れる。これを漏れ電流としてサンプリングすると計測誤差が発生する虞れがある。
【0023】
そこで、第2の実施例として、本発明ではPWMキャリア発生器53からのPWMキャリアの三角波の頂点時刻で漏れ電流をサンプリングする。三角波の頂点時刻でサンプリングすることによって、PWM電圧パターンは、(HHH)または(LLL)の3相ともHまたはLのどちらかの同一電圧レベルとなり、漏れ電流サンプリング時にスイッチングしなくなるためPWMの影響を受けにくくすることができ、正確に漏れ電流を計測することができる。
【実施例3】
【0024】
図1で示す実施例1の場合には、インバータ1が通常の運転状態であり、十分な電圧が出力されている常態を想定している。しかし、モータ8の運転が停止中のままで絶縁抵抗のみを計測したい場合もある。
【0025】
本発明における第3の実施例は、このような要求に対応するものである。そのためには、交流電圧発振部51からの交流電圧指令(図8a)Vu*,Vv*,Vw*の3相とも零に設定し、零相電圧成分Vzに任意の交流電圧を発生させることで可能となる。すなわち、3相交流成分Vu*,Vv*,Vw*を零とし、零相電圧成分Vzのみを特定の周期を有する波形として比較器55、デッドタイム発生器56を介して逆変換部4のスイッチング素子に出力する。そして、このときの漏れ電流を漏れ電流検出回路100にて計測し、零相電圧の基本波成分と同相の漏れ電流成分を抽出する。
【0026】
したがって、この実施例によれば、モータ8を回転させることなく、絶縁抵抗を測定することができる。また、この測定方法によれば、モータ停止中だけでなく、モータ8が低速で運転している状態での適用が可能となる。低速運転中の場合には出力電圧が低いため、インバータ1の出力電圧に十分な余裕がある。この電圧余裕を用いて大きな零相電圧成分を出力できるため、より正確な計測が可能となる。
【実施例4】
【0027】
システムによっては、インバータ1が複数設置されている場合がある。複数のインバータが動作しているとき、隣り合ったインバータが同一の零相電圧成分を出力することも考えられる。その場合、異なるインバータ間に漏れ電流の干渉が発生するため正確な測定ができなくなる。この実施例は、その対策を考慮したものである。
【0028】
すなわち、実施例3による計測を複数の周波数について実行し、特定の周波数成分のみの漏れ電流が増加した場合には、他のインバータが発生した漏れ電流が回り込んでいるものとみなして当該データの信憑性を低く設定する。そして、残りの周波数成分について増加/減少の変動を調べることにより絶縁対向の変化を推定し、絶縁低下の異常を判断するものである。したがって、この実施例によれば、インバータが複数台設置された場合においてもインバータ間の漏れ電流の干渉を抑制しながら精度のよい絶縁監視が可能となる。
【実施例5】
【0029】
図3は、第5の実施例を示す構成図である。上記した実施例1〜4における漏れ電流の検出は、図1で示すインバータ1の3相出力線に鎖交する鉄心を有する変流器110を用いた場合の例である。しかし、インバータ容量が大きくなってくると、インバータ1とモータ8間を結ぶケーブルの太さも大きくなるため、変流器110の鉄心も大きなものが必要となってくる。本来、漏れ電流は小さいものであるにも拘わらず鉄心が大きくなってくると、変流器自体の励磁電流分が多く必要になるため計測電流成分が減少するため正確な電流が計測できなくなる。
【0030】
実施例5は、このような課題に基づいてなされたもので、変流器は図3で示す111のように、モータ8のアース端子とインバータ1のアース端子間を接続するアース線に設置したものである。アース線用変流器111を設置することで、このアース線は3相のケーブルよりも細いため、漏れ電流を計測するアース線用変流器111の鉄心径は小さいものを使用することができ、小型化が可能となるばかりでなく、変流器の励磁電流成分が少なくなるため検出精度が改善できる。
【実施例6】
【0031】
図4は、第6の実施例を示す構成図である。対地側のインピーダンスが小さい場合、対地側に漏れる電流成分が多くなってアース線に流れる漏れ電流が少なくなる。この実施例はこのような場合に適用できるようにしたものである。
すなわち、図3で示す実施例に、更にモータ8への3相ケーブルとアース線の4本を貫通する鉄心を有する変流器112を追加したものである。この変流器の4本線を鎖交する鉄心は、常に磁束が零となるように働くため、3相線からの漏れ電流分相当をアース線に流す効果がある。これを利用することによって、漏れ電流のうちアース線を通って帰還する成分が増加するため、電流検出精度が更に向上する効果がある。
【実施例7】
【0032】
図5は、直接多重高圧インバータに適用した第7実施例の構成図を示したものである。Trは入力トランス、1u1〜1u3、1v1〜1v3及び1w1〜1w3
は、それぞれU相、V相、W相の単相インバータユニットで、各相の単相インバータユニットはそれぞれ直列に接続構成されてモータ8に高電圧を出力する。また、反モータ側の単相インバータユニットはスター結線されて中性点が形成されて接地される。
【0033】
実施例7は、直接多重高圧インバータの中性点を接地し、この中性点と接地されたモータの中性点間の漏れ電流を検出し、上記各実施例と同様の漏れ電流検出回路100を用いて絶縁抵抗を計測するものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施例を示す構成図。
【図2】本発明に使用される漏れ電流検出回路の構成図。
【図3】本発明の他の実施例を示す構成図(実施例5)。
【図4】本発明の他の実施例を示す構成図(実施例6)。
【図5】本発明の他の実施例を示す構成図(実施例7)。
【図6】PWMインバータの構成図。
【図7】PWM制御回路の構成図。
【図8】説明のための波形図。
【図9】従来の絶縁監視装置の構成図。
【符号の説明】
【0035】
1… インバータ
2… 順変換部
3… 電解コンデンサ
4… 逆変換部
5… インバータ制御部
6… 漏れ静電容量
7、9… 漏れインピーダンス
8… モータ
100… 漏れ電流検出回路
101… DFT演算部
110、111、112… 変流器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流リンク及びインバータを有して交流電源とは異なる周波数を出力する周波数変換装置において、
前記インバータの電圧指令に零相電圧を重畳する手段と、インバータの出力線を一括貫通させて鎖交させた磁性環を有して漏れ電流を計測する漏れ電流計測手段と、前記零相電圧と計測された漏れ電流を入力して零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段を備え、前記インバータの出力する交流零相電圧成分と同相の漏れ電流成分を計測することで絶縁抵抗を推定することを特徴とした周波数変換装置の絶縁抵抗測定装置。
【請求項2】
前記計測された交流零相電圧成分と同相の漏れ電流成分値を記録し、記録された過去の漏れ電流成分値と現在の漏れ電流成分値とを比較判断し、増加分が所定値を超えたとき警報信号を出力するよう構成したことを特徴とした請求項1記載の周波数変換装置の絶縁抵抗測定装置。
【請求項3】
前記漏れ電流計測手段は、インバータの3相出力線の合成電流部分で計測することを特徴とした請求項1又は2記載の周波数変換装置の絶縁抵抗測定装置。
【請求項4】
前記漏れ電流計測手段は、アース線の漏れ電流を検出することを特徴とした請求項1又は2記載の周波数変換装置の絶縁抵抗測定装置。
【請求項5】
前記漏れ電流計測手段は、インバータの3相出力線とアース線の4本を鎖交させた磁性環を有した漏れ電流計測手段であることを特徴とした請求項4記載の周波数変換装置の絶縁抵抗測定装置。
【請求項6】
前記インバータはスター結線され、中性点をアース線を介して対地に接地構成し、このアース線の漏れ電流を計測することを特徴とした請求項1乃至5記載の周波数変換装置の絶縁抵抗測定装置。
【請求項7】
直流リンク及びインバータを有して交流電源とは異なる周波数を出力する周波数変換装置を介してモータを制御するものにおいて、
前記インバータの電圧指令に零相電圧を重畳する手段と、インバータの出力線を一括貫通させて鎖交させた磁性環を有して漏れ電流を計測する漏れ電流計測手段と、前記零相電圧と計測された漏れ電流を入力して零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段を備え、前記インバータの電圧指令を零に設定して重畳用の零相電圧に特定周波数の波形として前記零相電圧と同じ周波数成分を抽出する演算手段に出力し、この演算手段で前記モータを停止若しくは低速運転状態で漏れ電流を測定することを特徴とした周波数変換装置の絶縁抵抗測定方法。
【請求項8】
前記インバータを複数設置し、前記漏れ電流計測手段による計測を複数の周波数について実行し、特定周波数成分のみの増加分データは回り込みとみなして増加評価を低くすることを特徴とした請求項7記載の周波数変換装置の絶縁抵抗測定方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−238573(P2006−238573A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−48151(P2005−48151)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(000006105)株式会社明電舎 (1,739)
【Fターム(参考)】