説明

基地局装置

【課題】端末装置11との間で無線により通信を行う基地局装置1で、無線通信に使用するのに適した通信態様(例えば、周波数やコード)を設定するための処理を行う。
【解決手段】基地局装置1では、電源オン手段により電源がオフからオンへ切り替えられたことに応じて、検出手段が通信態様毎に無線受信状態を検出し、送信手段が当該検出結果に関する情報を上位の装置(基地局制御装置8)に対して送信し、受信手段が送信手段により送信された情報を受信した上位の装置により当該情報に基づいて決定された通信態様を基地局装置へ通知するために上位の装置から送信された通信態様を特定する情報を受信し、設定手段が受信された情報に基づいて通信態様を設定し、無線通信実行手段が設定された通信態様を使用して端末装置との間の無線通信を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムの基地局装置に関し、特に、電源のオンに応じて、無線通信に使用するのに適した周波数やコードを設定するための処理を行う基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムでは、基地局装置(無線基地局装置)と複数の端末装置との間で信号を無線により通信することが行われている。
従来では、基地局装置を設置して立ち上げる場合には、通信事業者から特別に許可を受けた工事者(人)により、当該基地局装置を立ち上げるための設定データ(例えば、周波数やコードのデータ)を当該基地局装置に打ち込むことが行われていた。
【0003】
しかしながら、今後、通信領域(通信エリア)が小さい基地局装置を数多く設置するようなシステムの使用が考えられ、この場合、多くの工事者が必要になり、多大な設置費用が必要になると考えられる。また、各基地局装置の通信領域が小さいため、通信領域に漏れがないように複数の基地局装置を設置することは、かなり困難を極める。
このため、例えば、基地局装置のユーザー自身が使用を希望する範囲に当該基地局装置を設置することとすれば、非常に効率良く基地局装置を設置することができると考えられる。しかしながら、通常、通信事業者が一般のユーザーに基地局装置の設定データを教えることはしないため、その点が問題となる。
【0004】
【特許文献1】特開平6−261362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、従来では、例えばユーザー自身が基地局装置を設置する場合に、当該基地局装置に設定データを設定する構成について、更なる開発が要求されていた。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、電源のオンに応じて、無線通信に使用するのに適した周波数やコードを設定するための処理を行う基地局装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る基地局装置では、次のような構成により、端末装置との間で無線により通信を行う。
すなわち、電源オン手段が、電源をオフからオンへ切り替える。検出手段が、前記電源オン手段により前記電源がオフからオンへ切り替えられたことに応じて、通信態様毎に無線受信状態を検出する。送信手段が、前記検出手段による検出結果に関する情報を上位の装置に対して送信する。受信手段が、前記上位の装置から送信された通信態様を特定する情報を受信する。設定手段が、前記受信手段により受信された情報に基づいて、通信態様を設定する。無線通信実行手段が、前記設定手段により設定された通信態様を使用して、前記端末装置との間の無線通信を開始する。
ここで、前記上位の装置は、当該基地局装置の前記送信手段により送信された情報を受信した場合に、当該情報に基づいて当該基地局装置により使用されるのに適した通信態様を決定し、決定した通信態様を当該基地局装置へ通知するために、決定した通信態様を特定する情報を当該基地局装置へ送信する。つまり、前記受信手段は、前記送信手段により送信された情報を受信した前記上位の装置により当該情報に基づいて決定された通信態様を当該基地局装置へ通知するために前記上位の装置から送信された通信態様を特定する情報を受信する。
【0007】
従って、例えばユーザーにより基地局装置の電源がオフからオンへ切り替えられると、自動的に、基地局装置における電波受信状況に基づいて、無線通信に使用するのに適した通信態様が基地局装置に設定されて、基地局装置と端末装置との間の無線通信が開始されるため、基地局装置の立ち上げの状況をユーザーや通信事業者にとって好ましいものとすることができる。
【0008】
ここで、電源オン手段は、例えば、人(ユーザーなど)により操作されて電源のオンオフを切り替えるスイッチの機能を有する。
また、通信態様としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、周波数とコードとの組み合わせ、或いは、周波数(のみ)を用いることができる。
また、無線受信状態やその検出結果に関する情報としては、例えば、基地局装置同士の間の干渉の状態を推定することができるようなものが用いられ、一例として、受信信号のレベルを用いることができる。
【0009】
また、上位の装置としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、通信事業者側の基地局制御装置を用いることができる。
また、上位の装置では、例えば、基地局装置同士の間の干渉が小さくなるように(好ましくは、無いように)、基地局装置により使用される通信態様を決定する。
また、上位の装置から基地局装置へ通知される通信態様としては、例えば、1個の通信態様が通知されて、基地局装置により当該通信態様が設定されるが、他の構成例として、複数の通信態様が通知されて、基地局装置によりその中から選択された1個の通信態様が設定されてもよい。
また、設定された通信態様を使用して端末装置との間の無線通信を開始する処理としては、例えば、端末装置との間の無線リンクを確立する処理や、無線リンクが確立された端末装置との間で無線通信を行う処理が実行される。
また、端末装置としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、人により携帯可能な移動局装置が用いられるが、他の構成例として、固定的に設置される装置が用いられてもよい。
【0010】
本発明に係る基地局装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、状態受信手段が、前記端末装置から無線により送信された前記端末装置における無線受信状態に関する情報を受信する。前記送信手段は、前記状態受信手段により受信された前記端末装置における無線受信状態に関する情報を前記上位の装置に対して送信する。前記受信手段は、これに応じて前記上位の装置から送信された通信態様を特定する情報を受信し、この場合に、前記設定手段は、前記受信手段により受信された情報に基づいて通信態様を設定し、前記無線通信実行手段は、前記設定手段により設定された通信態様を使用して前記端末装置との間の無線通信を実行する。
ここで、前記端末装置は、例えば通信態様毎に、無線受信状態を検出し、当該検出結果に関する情報を当該基地局装置に対して無線により送信する。このような前記端末装置からの情報送信は、例えば、当該基地局装置と前記端末装置との間の無線通信が開始された後に行われる。
また、前記上位の装置は、当該基地局装置の前記送信手段により送信された前記端末装置における無線受信状態に関する情報を受信した場合に、当該情報に基づいて当該基地局装置により使用されるのに適した通信態様を決定し、決定した通信態様を当該基地局装置へ通知するために、決定した通信態様を特定する情報を当該基地局装置へ送信する。
【0011】
従って、例えばユーザーにより基地局装置の電源がオフからオンへ切り替えられると、自動的に、基地局装置における電波受信状況に基づいて、無線通信に使用するのに適した通信態様が基地局装置に設定されて、基地局装置と端末装置との間の無線通信が開始され、その後、端末装置における電波受信状況に基づいて、無線通信に使用するのに適した通信態様が基地局装置に設定されるため、更に良好な通信態様を設定することが可能となる。
【0012】
ここで、端末装置における無線受信状態やその検出結果に関する情報としては、例えば、端末装置における複数の基地局装置からの電波の干渉の状態を推定することができるようなものが用いられ、一例として、受信信号のレベルを用いることができる。
また、例えば、基地局装置に現在において設定されている通信態様のままの設定を維持することを上位の装置が決定する場合には、上位の装置から基地局装置へ送信される通信態様を特定する情報としては通信態様の変更が無い旨を示す情報が用いられてもよく、基地局装置では通信態様の変更処理(ここでは、同一の通信態様の設定処理)が行われなくともよい。
【0013】
本発明に係る基地局装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、認証要求手段が、前記電源オン手段により前記電源がオフからオンへ切り替えられたことに応じて、上位の側にある認証装置に対して認証処理を要求する。認証結果受信手段が、前記認証装置から送信された認証処理結果に関する情報を受信する。そして、前記認証装置により正規に認証された場合にのみ、前記上位の装置との通信が当該基地局装置に許可される。
ここで、前記認証装置は、当該基地局装置の前記認証要求手段により認証処理が要求された場合には、認証処理を行って、認証処理の結果を当該基地局装置へ通知するために、認証処理結果に関する情報を当該基地局装置に対して送信する。つまり、前記認証結果受信手段は、前記認証要求手段により認証処理が要求された前記認証装置により行われた認証処理の結果を当該基地局装置へ通知するために前記認証装置から送信された認証処理結果に関する情報を受信する。
【0014】
従って、例えば正規なユーザーでなければ、基地局装置の電源をオンにしても、基地局装置を正常に立ち上げることができないため、基地局装置の不正使用を防止することができる。
ここで、認証装置としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、通信事業者側のサーバが用いられる。
【0015】
また、基地局装置と認証装置との間で行われる認証のための処理としては、例えば、基地局装置から認証装置へユーザー名やパスワードなどの認証情報を送信することで認証処理を要求し、認証装置が受信した当該認証情報が正規のものであるか否かを判定してその判定結果を認証処理結果に関する情報として基地局装置へ通知するような処理を用いることができる。
また、正規に認証された基地局装置のみに上位の装置との通信を許可する構成としては、例えば、認証装置が正規に認証された基地局装置のみに対して上位の装置との通信に必要なアドレスなどの情報を認証処理結果の情報として通知するような構成を用いることができる。
なお、他の構成例として、上位の装置を認証装置として、上位の装置がユーザー名やパスワードなどの認証情報を用いて認証を行うような構成を用いることも可能である。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によると、基地局装置の電源がオフからオンへ切り替えられると、自動的に、無線通信に使用するのに適した通信態様が基地局装置に設定されて、基地局装置と端末装置との間の無線通信が開始されるため、基地局装置の立ち上げの状況をユーザーや通信事業者にとって好ましいものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係る無線通信システムの構成例を示してある。
本例の無線通信システムは、端末装置11と、基地局装置(無線基地局装置)1と、ルーター2と、モデム3と、電話線や光ファイバーなどからなるネットワーク4と、回線終端装置5と、サーバ6と、ゲートウエイ(Gateway)7と、基地局制御装置(無線基地局制御装置)8を備えている。
【0018】
ここで、本例では、PPPoEを使用する場合を示し、基地局装置1には内部にPPPoEクライアントの機能を装備してあり、サーバ6には内部にPPPoEサーバの機能を装備してある。また、ルーター2はPPPoEパススルーの機能を有しており、基地局装置1とルーター2とはイーサネット(登録商標)で接続されている。なお、PPPoEは、Point−to−Point Protocol over Ethernet(登録商標)を表し、PPPのフレームをイーサネット(登録商標)のフレームによりカプセル化してイーサネット(登録商標)を経由させて伝送する技術である。
【0019】
また、本例では、サーバ6とゲートウエイ7とはIP(Internet Protocol)の回線を介して接続されており、ゲートウエイ7と基地局制御装置8とはATM(Asynchronous Transfer Mode)の回線を介して接続されている。基地局装置1と基地局制御装置8は、IP網などを介して接続される。
なお、基地局装置1とルーター2とは、必ずしも有線の回線で接続されなくともよく、例えば、無線LAN(Local Area Network)や無線MAN(Metropolitan Area Network)などの無線の回線で接続されてもよい。
【0020】
また、本例では、通信事業者の側から一般家庭のユーザーの側へ基地局装置1が販売されて、基地局装置1やルーター2やモデム3はそのユーザーの家の中に設置され、端末装置11はその家の中でユーザーにより持ち運ばれて使用される。また、回線終端装置5やサーバ6やゲートウエイ7や基地局制御装置8は通信事業者の側に設置され、ネットワーク4としては公衆回線又は専用の回線が使用される。
また、本例では、2つの端末装置との間で同時に無線通信することが可能な機能を有する小型の基地局装置1(例えば、Femto BTS)が用いられている。
【0021】
また、本例では、基地局装置1と端末装置11との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式を使用して無線通信が行われる。
そして、本例では、ユーザーが基地局装置1を設置してその電源をオンにしたことに応じて、基地局装置1が、自動的に、無線通信に使用する周波数(キャリア)及びプライマリスクランブリングコード(Primary Scrambling Code)に関する設定データを設定するための処理を行って、その設定データを設定する。
ここで、CDMA方式におけるプライマリスクランブリングコードは複数の基地局装置が存在する場合に各基地局装置を識別するものであり、各基地局装置毎に異なるプライマリスクランブリングコードが設定される。
なお、CDMA方式では、ユーザー毎やサービス毎に異ならせるチャネライゼーションコード(Channelization Code)など、他のコードもある。
【0022】
図2には、本例の基地局装置1の概略的な機能構成の一例を示してある。
本例の基地局装置1は、無線通信を行う機能を有する無線通信部21と、電波を測定する機能を有する電波測定部22と、端末装置11の通信状態を検出する機能を有する端末状態検出部23と、自局装置(当該基地局装置1)の通信状態或いは端末装置11の通信状態を通知する機能を有する通信状態通知部24と、有線通信を行う機能を有する有線通信部25と、認証処理を行う機能を有する認証部26と、通信態様(本例では、設定データ)を設定する機能を有する通信態様設定部27と、電源を有して当該電源のオンオフを制御する機能を有する電源部28を備えている。
【0023】
ここで、本例の基地局装置1において設定する周波数及びプライマリスクランブリングコードについて説明する。
本例では、周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを考えると、同一の周波数を使用して無線通信する場合であっても、プライマリスクランブリングコードを異ならせて信号を識別することが可能である。このため、本例では、複数の基地局装置が存在する場合に、同一の周波数及び同一のプライマリスクランブリングコードの組み合わせを使用して無線通信する2つの基地局装置について一方の基地局装置から無線送信される信号(電波)が他方の基地局装置に届いてしまうと干渉が発生してしまうため、これを回避するように、基地局装置1に周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを設定データにより設定する。
【0024】
また、本例では、更に、基地局装置同士の間では干渉が起きないが、端末装置11において干渉が起こる場合についても回避するように、基地局装置1に周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを設定データにより設定する。
図3には、端末装置11において干渉が起こる場合の一例を示してある。
すなわち、同一の周波数及び同一のプライマリスクランブリングコードを使用する基地局装置1と基地局装置41との間では互いに電波が届かないために干渉しないが、基地局装置1からの電波が届く領域51と基地局装置41からの電波が届く領域52との間に重複部分が存在する場合には、その重複部分に端末装置11が位置するときには、当該端末装置11では両方の基地局装置1、41からの電波が受信されて干渉が発生する。本例では、このような状態も回避するように、基地局装置1に設定データを設定する。
ここで、一例として、各基地局装置1、41からの電波が届く領域51、52としては、半径が50〜100mくらいの円状の領域となる。
【0025】
なお、本例とは異なる構成として、プライマリスクランブリングコードを使用しない構成では、同一の周波数を使用して無線通信する2つの基地局装置について一方の基地局装置から無線送信される信号(電波)が他方の基地局装置に届いてしまうと干渉が発生してしまうため、これを回避するように、基地局装置に周波数を設定することとなり、更に、同一の周波数を使用して無線通信する2つの基地局装置からの電波が端末装置に届いてしまうと干渉が発生してしまうため、これを回避するように、基地局装置に周波数を設定データにより設定することとなる。この構成では、無線通信に使用する周波数に関する設定データを基地局装置に設定することとなる。
【0026】
図4〜図6を参照して、本例の無線通信システムにおいて行われる動作の一例を示す。
図4には、基地局装置1が立ち上がる場合に行われる処理の手順の一例を示してある。
図5には、PPPoEの起動処理の手順の一例を示してある。
図6には、電波測定の処理の手順の一例を示してある。
【0027】
ユーザーが、基地局装置1をルーター2に接続して、基地局装置1の電源部28を操作してその電源をオフ(OFF)からオン(ON)へ切り替えると(ステップS1)、基地局装置1はPPPoEの起動処理を実行する(ステップS2)。
PPPoEの起動処理では、基地局装置1は、PPPoEクライアントの機能を立ち上げて(ステップS21)、ユーザー名とパスワードの情報を有線通信部25によりサーバ6に対して送信する(ステップS22)。この情報は、基地局装置1から送信されて介在する各部2〜5を介してサーバ6へ届けられる。
ここで、ユーザー名やパスワードの情報は例えば基地局装置1の販売時に認証部26などのメモリに予め記憶されており、ユーザー名やパスワードを用いた認証に関する処理は認証部26により制御される。なお、他の構成例として、ユーザーによりユーザー名やパスワードの情報を基地局装置1に入力するような構成を用いることも可能である。
【0028】
サーバ6は、各基地局装置1(或いは、各ユーザー)に割り当てられたユーザー名やパスワードの情報をメモリに記憶して把握しており、基地局装置1から受信されたユーザー名とパスワードの情報が正規のものであるか否かを判定し(ステップS3)、正規のものではない(不正のものである)と判定した場合にはエラーとして処理を終了させる一方(ステップS13)、正規のものであると判定した場合には、基地局装置1に対して基地局制御装置8と通信するためのアドレスを割り当てて、基地局装置1のアドレスの情報や基地局制御装置8のアドレスの情報を含む認証許可(認証OK)を示す信号を基地局装置1に対して送信する。この信号は、サーバ6から送信されて介在する各部2〜5を介して基地局装置1の有線通信部25へ届けられる。
【0029】
このように、本例では、予め基地局装置1内に記憶されたユーザー名とパスワードを用いて、通信事業者のPPPoEのサーバ6で、基地局装置1の認証が行われる。そして、PPPoEのサーバ6の認証(ユーザー名とパスワードのチェック)により、認証が許可されると、基地局装置1にアドレスが割り付けられるとともに、基地局装置1に基地局制御装置8のアドレスが通知される。このような認証作業により、許可された基地局装置1だけが基地局制御装置8と通信できるようになる。
【0030】
基地局装置1は、サーバ6により認証されたことが通知されると、周囲の電波環境について電波測定の処理を実行する(ステップS4)。
電波測定の処理では、基地局装置1は、通信態様設定部27により種々な周波数及び種々なプライマリスクランブリングコード(基地局装置から発信される下りのもの)を無線通信部21に順次設定し、無線通信部21により周波数及びプライマリスクランブリングコードのそれぞれの組み合わせについて無線受信を行い、電波測定部22により周波数及びプライマリスクランブリングコードのそれぞれの組み合わせについて無線受信された信号に基づいて他の基地局装置からの信号(電波)のレベルを測定(検出)する。本例では、システムで使用可能な全ての周波数及び全てのプライマリスクランブリングコード(基地局装置から発信される下りのもの)の情報が通信態様設定部27のメモリに記憶されており、これらの全ての組み合わせについて受信信号のレベルを測定する(ステップS31)。
【0031】
ここで、一の周波数及び一のプライマリスクランブリングコードの組み合わせについて、受信信号のレベルを取得する方法としては、当該周波数で無線受信された信号を当該プライマリスクランブリングコードで逆拡散してその相関レベルを取得する方法を用いることができ、この場合、同一の周波数及び同一のプライマリスクランブリングコードを使用した無線信号が受信されたときに取得される高い相関レベルと受信されなかったときに取得される低い相関レベルとは閾値などにより判定することができる。
なお、本例とは異なる構成例として、プライマリスクランブリングコードを使用しない構成では、例えば、システムで使用可能な全ての周波数のそれぞれについて無線受信を行って、受信レベルが閾値以上である(又は、閾値を超える)周波数については同一の周波数を使用する他の基地局装置からの信号が受信されたと判定し、受信レベルが閾値未満(又は、閾値以下)である周波数については同一の周波数を使用する他の基地局装置からの信号が受信されなかったと判定することができる。
【0032】
基地局装置1は、電波測定部22により得られた周囲の電波測定の結果の情報を通信状態通知部24により有線通信部25を介して基地局制御装置8に対して送信する(ステップS5)。この情報は、基地局装置1から送信されて介在する各部2〜7を介して基地局制御装置8へ届けられて報告される。なお、本例では、この電波測定結果の情報として、各周波数及び各プライマリスクランブリングコードの組み合わせについての受信信号レベルの情報を用いている。
基地局制御装置8は、基地局装置1から報告された電波測定結果の情報に基づいて、基地局装置1に対して一時的な設定内容を作成してその設定内容の情報を基地局装置1に対して送信する(ステップS6)。この情報は、基地局制御装置8から送信されて介在する各部2〜7を介して基地局装置1の有線通信部25へ届けられる。
【0033】
具体的には、基地局制御装置8は、システムで使用可能な全ての周波数及び全てのプライマリスクランブリングコードの一覧をメモリに記憶して把握しており、例えば、基地局装置1から報告された電波測定結果に基づいて、基地局装置1に対して干渉を与える周囲の位置に存在する他の基地局装置により使用されている周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせ(0個以上)を検出し、これとは異なる周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせであってシステムで使用可能な組み合わせを候補として1個以上検出し、当該検出した組み合わせの候補のうちの1個の組み合わせの情報を一時的な設定内容の情報として基地局装置1へ通知する。
【0034】
ここで、基地局制御装置8が基地局装置1へ通知するために選択する組み合わせとしては、当該基地局装置1の周囲に存在する他の基地局装置で全く使用されていない組み合わせであるのが好ましいが、このような組み合わせが見つからない場合も考えられるため、例えば、或る周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせについて基地局装置1での受信信号レベルが多少あってもその組み合わせが選択されてもよい。
一例として、全ての周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせの中で、基地局装置1における受信信号レベルが最小である組み合わせを選択して、これを基地局装置1へ通知するようなことが可能である。この場合、最も干渉が小さいと推定される組み合わせを選択することができ、干渉が全く無い或いは干渉があっても弱いことが推定される。
【0035】
基地局装置1は、基地局制御装置8から一時的な設定内容の情報を受信すると、通信態様設定部27により、その設定内容に基づいて無線通信に使用する周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを決定し、その組み合わせを設定するための設定データを無線通信部21に設定する。そして、基地局装置1は、その一時的な設定を用いて、無線通信部21により通信領域に存在する端末装置11との間で無線リンクを確立する(ステップS7)。通常、端末装置11は、常に、システムで使用可能な周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを切り替えながら、無線接続することが可能な基地局装置を検索しており、そのような基地局装置が見つかった場合には無線接続を試みる。
【0036】
このように、基地局装置1が一時的な設定により立ち上がって基地局装置1と端末装置11との間で無線リンクを確立するための処理が行われるが、この一時的な設定の内容では基地局装置1と端末装置11との間の無線リンクが確立できなかった場合には(ステップS8)、基地局装置1から基地局制御装置8へその旨を通知して、ステップS6〜S8の処理を再び行うこととし、つまり、基地局制御装置8は新たな一時的な設定内容の情報を基地局装置1へ発行し、基地局装置1と端末装置11との無線リンクが確立されるように再試行することを繰り返して行う。ここで、新たな一時的な設定内容の情報としては、例えば、既に基地局装置1に通知された組み合わせ以外の候補となる組み合わせの中の任意の1個の組み合わせ又は優先順位などに基づく1個の組み合わせを設定する情報が用いられる。
【0037】
なお、他の構成例として、基地局制御装置8から基地局装置1へ一時的な設定内容の情報として周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを2個以上まとめて通知することも可能であり、一例として、全ての周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせの中で、基地局装置1における受信信号レベルが小さい方から順に所定の個数(2個以上)の組み合わせを選択して、これを基地局装置1へ通知するようなことが可能である。
また、2個以上の組み合わせを通知する場合には、その優先順位(良好な順序)を基地局制御装置8から基地局装置1へ通知して、基地局装置1が当該優先順位に従った順序で組み合わせの使用を試みるようなことも可能である。
また、基地局装置1が基地局制御装置8から通知された一時的な設定内容に基づいて使用する周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを決定する方法としては、例えば、一時的な設定内容として1個の組み合わせのみが通知された場合にはその組み合わせを使用することを決定し、また、一時的な設定内容として2個以上の組み合わせが通知された場合には、その中の任意の1個の組み合わせ又は優先順位などに基づく1個の組み合わせを使用することを決定することができる。
【0038】
端末装置11は、基地局装置1との間の無線リンクが確立されると、周囲の環境について電波測定の処理を実行し(ステップS9)、或いは、基地局装置1との間の無線リンクとは無関係に常に周囲の環境について電波測定の処理を実行しており、その電波測定の結果の情報を基地局装置1に対して無線送信する。この情報は、基地局装置1と端末装置11との間で確立された無線リンクを介して、基地局装置1の無線通信部21により受信される。
なお、端末装置11は、システムで使用可能な全ての周波数及び全てのプライマリスクランブリングコード(基地局装置から発信される下りのもの)の情報をメモリに記憶しており、端末装置11による電波測定処理は基地局装置1による電波測定処理と同様にして行われる(ステップS31)。
【0039】
ここで、端末装置11によっても周囲の電波状況(基地局装置からの電波状況)を測定することとしたのは、図3を参照して説明されるように、基地局装置1、41同士では互いに電波が届かない位置関係にあるが、端末装置11の位置では両方の基地局装置1、41からの電波が干渉してしまって通信が成り立たないような環境が存在することが考えられるためである。
【0040】
基地局装置1は、端末装置11から電波測定結果の情報を受信すると、その情報を端末状態検出部23により検出し、その情報を通信状態通知部24により有線通信部25を介して基地局制御装置8に対して送信する(ステップS10)。この情報は、基地局装置1から送信されて介在する各部2〜7を介して基地局制御装置8へ届けられる。
ここで、端末装置11により得られる電波測定結果の情報は、例えば、端末装置11から基地局制御装置8に宛てて送信されて、それを中継する基地局装置1では特に加工されずに、基地局装置1から基地局制御装置8へ中継送信されてもよく、或いは、基地局装置1において端末装置11からの情報の内容を変えない形式的な加工などが為されてから、基地局制御装置8へ送信されてもよい。
【0041】
基地局制御装置8は、端末装置11から報告された電波測定結果の情報に基づいて、基地局装置1に対して最終的な設定内容を作成してその設定内容の情報を基地局装置1に対して送信する(ステップS11)。この情報は、基地局制御装置8から送信されて介在する各部2〜7を介して基地局装置1の有線通信部25へ届けられる。
【0042】
ここで、この最終的な設定内容は、基地局装置1により得られた電波測定結果の情報と端末装置11により得られた電波測定結果の情報の両方を考慮したものとなる。具体的には、基地局装置1により得られた電波測定結果の情報に基づいて基地局装置1に設定された一時的な設定内容(周波数及びプライマリスクランブリングコード)のままでも端末装置11において干渉が発生しないような場合には、当該一時的な設定内容と同じ内容を最終的な設定内容とし、また、基地局装置1により得られた電波測定結果の情報に基づいて基地局装置1に設定された一時的な設定内容(周波数及びプライマリスクランブリングコード)のままでは、端末装置11において例えば所定の閾値以上となる(又は、所定の閾値を超える)大きい受信レベルが検出される場合のように干渉が発生する場合には、基地局装置同士の間の干渉及び端末装置における干渉のいずれについても発生しないように或いはこれらの干渉の程度が小さく(好ましくは、最小に)なるように、他の周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせ(つまり、違う組み合わせ)を最終的な設定内容として基地局装置1へ通知する。なお、周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせの選択方法については、例えば、基地局装置1により得られた電波測定結果の情報に基づいて好ましい組み合わせを選択する場合と同様な方法を用いることが可能である。
【0043】
基地局装置1は、基地局制御装置8から最終的な設定内容の情報を受信すると、通信態様設定部27により、その設定内容に基づいて無線通信に使用する周波数及びプライマリスクランブリングコードの組み合わせを決定し、その組み合わせを設定するための設定データを無線通信部21に設定する。そして、基地局装置1は、その最終的な設定を用いて、無線通信部21により通信領域に存在する端末装置11との間で無線リンクを確立する(ステップS12)。
なお、最終的な設定内容が一時的な設定内容とは異なる場合には、このように基地局装置1ではその新たな設定内容に基づいて立ち上がることが行われるが、最終的な設定内容と一時的な設定内容とが同一である場合には、基地局装置1では特にそれに関して立ち上げ処理が行われなくともよい。
【0044】
上記の処理により、本例の無線通信システムでは、通信事業者から認証された基地局装置1のみが無線通信に使用する周波数及びスクランブリングコードを設定するための処理を自動的に行って立ち上がることができる。ユーザーは基地局装置1を一般家庭等に設置してルーター2に接続して電源をオンにするだけで、自動的に基地局装置1の設定を行わせることができる。本例では、複数の基地局装置が任意の位置に設置されるような状況において、先に設置されている基地局装置の設定については変更せずに、後に設置される基地局装置の設定を干渉を回避するように設定することが行われる。
【0045】
以上のように、本例の無線通信システムでは、基地局装置1が、電源がオンにされると、周囲に存在する他の基地局装置からの電波を受信して、各通信態様(本例では、各周波数及び各プライマリスクランブリングコードの組み合わせ)毎に受信電波のレベルを測定し、当該測定結果を上位の装置(本例では、基地局制御装置8)へ通知し、これに応じて上位の装置が当該測定結果に基づいて基地局装置1により使用されるのに適した通信態様を決定して基地局装置1へ通知し、これに応じて基地局装置1が上位の装置から通知された通信態様を設定して端末装置11との無線通信を開始することが行われる。
【0046】
更に、本例の無線通信システムでは、端末装置11においても、周囲の基地局装置からの電波を受信してその受信状況を測定し、当該測定結果を基地局装置1を介して上位の装置へ通知し、これに応じて上位の装置が、例えば端末装置11において干渉が発生する場合にはそれを回避するように、当該測定結果に基づいて基地局装置1により使用されるのに適した通信態様を決定して基地局装置1へ通知し、これに応じて基地局装置1が上位の装置から通知された通信態様を設定して端末装置11との無線通信を実行することが行われる。なお、この場合、基地局装置1では、現在において設定されている通信態様のまま変更する必要がなければ、通信態様の設定(同一の通信態様の設定)を行わなくてもよい。
また、本例の無線通信システムでは、基地局装置1の電源がオンにされた際に、パスワード等を用いて、上位の側にある認証装置(本例では、サーバ6)が基地局装置1に対して認証処理を実行し、パスワード等が正規のものであると認証された場合にのみ、基地局装置1と上位の装置(本例では、基地局制御装置8)とのアクセスを許可する(可能とする)ことが行われる。
【0047】
従って、本例の無線通信システムでは、例えば、一般ユーザーが基地局装置1に設定データを打ち込みなどにより入力する必要がなく、このために通信事業者が設定データの内容を一般ユーザーに教える必要がなく、そして、一般ユーザーが基地局装置1の電源を入れる操作を行うことにより(例えば、設置作業などを除いて、この電源オン操作だけで)、当該基地局装置1の設定が自動的に行われて、当該基地局装置1が無線通信できるように立ち上がることを実現することができる。
【0048】
ここで、本例では、通信態様として、周波数と基地局装置の種別コード(プライマリスクランブリングコード)との組み合わせを用いたが、他の構成例として、周波数(のみ)を用いることも可能である。
また、本例では、まず、基地局装置同士の間の干渉状態を推定できる情報に基づいて一時的な設定データ(一時的な通信態様)を基地局装置1に設定し、その後、端末装置11における干渉状態を推定できる情報に基づいて最終的な設定データ(最終的な通信態様)を基地局装置1に設定する構成を示したが、他の構成例として、これら2つの情報に基づく2つの設定処理のうちのいずれか一方のみを行う構成が用いられてもよい。
【0049】
また、基地局装置1では、一例として、電源部28が操作されてその電源がオンからオフへ切り替えられた場合には、そのときに設定されていた設定データ(通信態様を特定する情報)をメモリから消去して、次回に電源がオフからオンへ切り替えられた場合には再び本例のような処理により設定データの設定処理を行う構成が用いられる。また、他の例として、基地局装置1では、電源部28が操作されてその電源がオンからオフへ切り替えられた場合には、そのときに設定されていた設定データをメモリに保持したままとして、次回に電源がオフからオンへ切り替えられた場合にはメモリに保持された設定データを初期的に設定することなどを行う構成が用いられてもよい。
【0050】
なお、本例の基地局装置1では、電源部28の機能により電源オン手段が構成されており、無線通信部21の機能や電波測定部22の機能により通信態様毎の無線受信状態の検出手段が構成されており、通信状態通知部24の機能や有線通信部25の機能により無線受信状態に関する情報の送信手段が構成されており、有線通信部25の機能により通信態様を特定する情報の受信手段が構成されており、通信態様設定部27の機能により通信態様の設定手段が構成されており、無線通信部21の機能により無線通信実行手段が構成されており、無線通信部21の機能や端末状態検出部23の機能により端末装置11における無線受信状態に関する情報の受信手段(状態受信手段)が構成されており、認証部26の機能や有線通信部25の機能により認証要求手段や認証結果受信手段が構成されている。
【0051】
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施例に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
【図2】基地局装置の概略的な機能構成の一例を示す図である。
【図3】端末装置において干渉が起こる場合の一例を示す図である。
【図4】基地局装置が立ち上がる場合に行われる処理の手順の一例を示す図である。
【図5】PPPoEの起動処理の手順の一例を示す図である。
【図6】電波測定の処理の手順の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1、41・・無線基地局装置、 2・・ルーター、 3・・モデム、 4・・ネットワーク、 5・・回線終端装置、 6・・サーバ、 7・・ゲートウエイ、 8・・無線基地局制御装置、 11・・端末装置、 21・・無線通信部、 22・・電波測定部、 23・・端末状態検出部、 24・・通信状態通知部、 25・・有線通信部、 26・・認証部、 27・・通信態様設定部、 28・・電源部、 51、52・・領域、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置との間で無線により通信を行う基地局装置において、
電源をオフからオンへ切り替える電源オン手段と、
前記電源オン手段により前記電源がオフからオンへ切り替えられたことに応じて、通信態様毎に無線受信状態を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に関する情報を上位の装置に対して送信する送信手段と、
前記送信手段により送信された情報を受信した前記上位の装置により当該情報に基づいて決定された通信態様を当該基地局装置へ通知するために前記上位の装置から送信された通信態様を特定する情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された情報に基づいて通信態様を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された通信態様を使用して前記端末装置との間の無線通信を開始する無線通信実行手段と、
を備えたことを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基地局装置において、
前記端末装置から無線により送信された前記端末装置における無線受信状態に関する情報を受信する状態受信手段を備え、
前記送信手段は、前記状態受信手段により受信された前記端末装置における無線受信状態に関する情報を前記上位の装置に対して送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により送信された前記端末装置における無線受信状態に関する情報を受信した前記上位の装置により当該情報に基づいて決定された通信態様を当該基地局装置へ通知するために前記上位の装置から送信された通信態様を特定する情報を受信し、この場合に、前記設定手段は、前記受信手段により受信された情報に基づいて通信態様を設定し、前記無線通信実行手段は、前記設定手段により設定された通信態様を使用して前記端末装置との間の無線通信を実行する、
ことを特徴とする基地局装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の基地局装置において、
前記電源オン手段により前記電源がオフからオンへ切り替えられたことに応じて、上位の側にある認証装置に対して認証処理を要求する認証要求手段と、
前記認証要求手段により認証処理が要求された前記認証装置により行われた認証処理の結果を当該基地局装置へ通知するために前記認証装置から送信された認証処理結果に関する情報を受信する認証結果受信手段と、を備え、
前記認証装置により正規に認証された場合にのみ、前記上位の装置との通信が当該基地局装置に許可される、
ことを特徴とする基地局装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−17382(P2008−17382A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−188861(P2006−188861)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】