説明

基板バッファユニット

【課題】一方向に搬送される基板を一時的に退避させる基板バッファユニットにおいて、バッファ空間の空気洗浄を効率的に行うことのできる基板バッファユニットを提供する。
【解決手段】基板搬送路を搬送される基板Gを一時的に収容し、前記基板搬送路から退避させる基板バッファユニット100であって、上面が開放された箱状の筐体1と、前記基板搬送路から前記筐体内に搬入された基板を載置する載置部6と、前記載置部を前記基板搬送路から外れた所定位置に移動可能に設けられた箱状の棚部2と、前記棚部の一側面に設けられ、前記載置部に清浄空気を導入する空気導入口6aと、前記棚部に接続され、該棚部内の空気を吸引して前記筐体外に排気する排気手段30と、前記棚部よりも下方の前記筐体側面に設けられ、該筐体内の雰囲気を排気する排気窓40とを備える

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板搬送路を搬送される、例えばフラットパネルディスプレイ(FPD)に用いられるガラス基板を一時的に基板搬送路から退避させるための基板バッファユニットに関し、特にバッファ装置内空間の空気洗浄を効率的に行うことのできる基板バッファユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
FPDの製造においては、FPD用のガラス基板上に回路パターンを形成するためにフォトリソグラフィ技術が用いられる。フォトリソグラフィによる回路パターンの形成は、ガラス基板上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、回路パターンに対応するようにレジスト膜を露光し、これを現像処理するといった手順で行われている。回路パターンの形成には、レジスト液の塗布や現像処理などの処理を行う各処理ユニットを搬送ライン(基板搬送路)に沿って設置した製造ラインが用いられている。ガラス基板は、搬送ラインを搬送されつつ、各処理ユニットで所定の処理が施されていくこととなる。
【0003】
ところで、前記製造ラインでは通常、各処理ユニット間での基板の受け取り、及び引き渡しのタイミング調整を行うため、ガラス基板を搬送ラインから一時的に退避させて保管するバッファ装置が設置される。
このようなバッファ装置として、本願出願人は、ガラス基板を多段に載置可能な棚部を昇降させることにより基板の搬入出を行うエレベータ式のバッファ装置(以下、エレベータバッファ装置と呼ぶ)を特許文献1において開示している。
【0004】
特許文献1に開示のエレベータバッファ装置の基板退避動作について図7に基づき簡単に説明する。図7(a)〜図7(c)に示すエレベータバッファ装置200は、搬送ライン途中に設けられており、多段に設けられた基板の載置部202a〜202fを有する棚部205と、この棚部205を昇降移動可能に支持する昇降機構206とを備えている。
エレベータバッファ装置200に基板を退避させる必要が生じると、X方向下流側の補助コンベア機構210の駆動が停止される。さらに、図7(a)に示すようにX方向上流側から搬送されてきた最初の基板G1が筐体201の搬入口201aを通過し、基板全体が載置部202a上に載ると、コンベヤ機構250aが停止される。これにより基板G1が載置部202a上に載置された状態となる。
【0005】
次いで、X方向上流側から次の基板G2が搬送されてくると、コンベヤ機構250aとその駆動源との接続が解除される。
そして、載置部202b〜202fのいずれか、例えば図7(b)に示すように、載置部202bが搬送ラインの高さに一致するよう昇降機構206により棚部205を上昇させ、載置部202bのコンベヤ機構250bをその駆動部に接続して駆動させる。ここで、基板G1は、載置部202aごと搬送ラインから退避した状態となる。そして、基板G2の全体が載置部202b上に載ると、コンベヤ機構250bの駆動が停止される。
このような工程を繰り返すことにより、基板搬送の待機状態が解除されるまで、搬送ラインを搬送されてきた後続の基板G3、G4、・・・がそれぞれ、載置部202c、202d、・・・上に載置されて保管されることとなる(図7(c)参照)。
【0006】
ところで、前記エレベータバッファ装置200は、他のユニットと共にクリーンルーム内に設置される。クリーンルームの天井部には、FFU(ファン・フィルタ・ユニット)と呼ばれる清浄空気供給装置が設置され、これにより、下方に空気が流れる垂直層流(ダウンフロー)が形成される。
従来、このダウンフローによりルーム内の清浄度、ひいては基板が収容される棚部205内の清浄度が確保されている。
【0007】
即ち、図8に示すように、外装パネルである筐体201の上面は、上方から下方に流れる清浄空気を筐体内201に取り込むために開放されている。このため、クリーンルーム内のダウンフローは、筐体201の上面から筐体201内に流れ込み、基板搬入出口201a、201bから流れ出る清浄空気の流れが形成されるようになされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−250671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記構成において昇降機構206により棚部205が筐体201内で昇降移動すると、図9に示すように棚部205下方の空間207の容積が変化し、筐体201内に形成されていた空気の流れが崩れ、不具合が生じる虞があった。
即ち、棚部205の昇降移動の度に、その下方の空間207の容積が変化し圧縮膨張されるため、昇降機構206からのダストの巻き上げが生じ、ダストが棚部205内に流れ込み、棚部205内に載置された基板上にダストが付着するという課題があった。
【0010】
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、一方向に搬送される基板を一時的に退避させる基板バッファユニットにおいて、バッファ空間の空気洗浄を効率的に行うことのできる基板バッファユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記した課題を解決するために、本発明に係る基板バッファユニットは、基板搬送路を搬送される基板を一時的に収容し、前記基板搬送路から退避させる基板バッファユニットであって、上面が開放された箱状の筐体と、前記基板搬送路から前記筐体内に搬入された基板を載置する載置部と、前記載置部を前記基板搬送路から外れた所定位置に移動可能に設けられた箱状の棚部と、前記棚部の一側面に設けられ、前記載置部に清浄空気を導入する空気導入口と、前記棚部に接続され、該棚部内の空気を吸引して前記筐体外に排気する排気手段と、前記棚部よりも下方の前記筐体側面に設けられ、該筐体内の雰囲気を排気する排気窓とを備えることに特徴を有する。
【0012】
このように排気手段が設けられることにより、筐体内において、棚部の一側面側から清浄空気が強制的に導入され、一方向に流され排気される。さらに、筐体の下部側面に排気窓が設けられることにより、棚部内に導入されずに棚部の下方に流れる清浄空気を効率的に排気することができる。
また、筐体内において、常に下部空間よりも上部空間を陽圧とすることができ、下部空間における巻き上がり発生を抑制することができる。
【0013】
また、前記排気窓は、それぞれ開閉自在に設けられた複数の開閉部材により、その開口面積が複数段階に可変となされていることが望ましい。
尚、前記筐体内の上部空間と下部空間の気圧、もしくは、いずれか一方の気圧を検出する気圧検出手段と、前記開閉部材ごとに開閉駆動可能な開閉駆動手段と、少なくとも前記開閉駆動手段と前記排気手段のいずれか一方を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記気圧検出手段の検出結果と所定の気圧値との比較結果に基づいて、少なくとも前記排気窓の開口面積と前記排気手段の排気出力のいずれか一方を決定し、少なくとも前記開閉駆動手段と前記排気手段のいずれか一方を制御することが望ましい。
このように構成することにより、棚部の昇降移動に応じて排気窓の開口面積及び排気手段の排気出力を変え、筐体内に安定したダウンフローを形成することができる。
したがって、筐体内において空気の逆流や巻き上がりの発生が抑制され、モータ等の駆動系から発生するダストの棚部への流れ込みを防止することができる。
【0014】
また、前記箱状の棚部の側面には、該棚部の側方を流れ降りる清浄空気を、前記排気窓に導く第一の整流板が設けられていることが望ましい。
また、前記箱状の棚部の上面には、上方から流れ降りる清浄空気を、該棚部の側方に導く第二の整流板が設けられていることが望ましい。
このように第一、第二の整流板を設けることにより、上方から導入された清浄空気を整流して乱流発生を抑制し、棚部側方及び排気窓に向けて整流された空気の流れを形成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一方向に搬送される基板を一時的に退避させる基板バッファユニットにおいて、バッファ空間の空気洗浄を効率的に行うことのできる基板バッファユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明に係る基板バッファユニットの側断面図である。
【図2】図2は、図1のA−A矢視図である。
【図3】図3は、図2のB−B矢視図である。
【図4】図4は、図2のC−C矢視図である。
【図5】図5は、図1の基板バッファユニットが備える排気窓の開閉制御を説明するためのブロック図である。
【図6】図6は、排気窓の段階的な開口面積の変化を示す図である。
【図7】図7は、エレベータバッファ装置の基板退避動作について説明するための図である。
【図8】図8は、従来のエレベータバッファ装置内の空気の流れを示す断面図である。
【図9】図9は、従来のエレベータバッファ装置内の他の空気の流れを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の基板バッファユニットの実施形態について図に基づき詳細に説明する。本発明の基板バッファユニットは、例えばフォトリソグラフィ工程により回路パターンを形成する製造ライン途中に設けられ、被処理基板であるFPD用のガラス基板を一時的に収容し退避させるものである。以下の実施形態においては、エレベータバッファ装置に適用した例について説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る基板バッファユニットの側断面図、図2は図1のA−A矢視図、図3は図2のB−B矢視図、図4は図2のC−C矢視図である。
図示する基板バッファユニット100は、ユニット筐体1内に被処理基板であるガラス基板Gを多段(図では5段)に載置可能な箱状の棚部2と、この棚部2を下方から支持すると共に昇降移動させる昇降機構3とを備える。
【0019】
この基板バッファユニット100に対し、ガラス基板Gは図1に示すユニット筐体1の搬入口1aから搬入され、棚部2に収容後、適宜、反対側の搬出口1bから搬出される。
前記筐体1における搬入口1a及び搬出口1bは、バッファユニット100の上流及び下流に設けられた所謂平流し方式の基板搬送ライン(基板搬送路)の高さ位置に合わせて設けられている。
図1,2に示すように棚部2は、箱状のケーシング20を有し、このケーシング20内に例えば5段に基板Gの載置部6が設けられている。ケーシング20において、前記筐体1の搬入出口1a,1bに臨む側面には、各段の載置部6に対応して複数の基板搬入口2aと搬出口2bとが設けられている。
【0020】
棚部2(ケーシング20)は筐体1内で昇降機構3により昇降移動可能であるため、所定の段の載置部6に対してガラス基板Gの搬入出を行う場合には、その所定の段の載置部6が前記搬入口1a及び搬出口1bの高さとなるよう昇降機構3により棚部2が昇降移動される。
また、所定の載置部6に基板Gを載置した後、昇降機構3により、棚部2を基板搬送ラインから外れた所定位置まで昇降移動させることで、その基板Gを基板搬送ラインから退避させることができる。
尚、図2に示すように、各載置部6には、基板搬送を行うための複数のコロ搬送シャフト13が並列に設けられており、各シャフト13の一端部には、各シャフト13を回転駆動するためのモータ等からなるシャフト回転駆動機構14が設けられている。
【0021】
また、図1、図2に示すように筐体1の上面は開放されている。このため、このバッファユニット100がクリーンルーム内に設置され、その天井から清浄空気がダウンフローにより供給される場合、図示するように筐体1の上方から筐体1内に清浄空気が供給される。
ここで、棚部2の上面には、その中央部がドーム状に膨らんだ整流板45(第二の整流板)が設けられており、上方からのダウンフローを棚部2の側方へ導くようになされている。
【0022】
棚部2の一側面には各載置部6に清浄空気を導入するための空気導入口6aが設けられている。上方から棚部2の側方に流れるダウンフローの一部は、前記空気導入口6aから各載置部6に流れ込み、図2に矢印で示すように清浄空気の流れが形成される。
各載置部6において前記シャフト回転駆動機構14は下流側に設けられているため、駆動機構からのダストが各載置部6に流れ込まないようになされている。より詳しく説明すると、前記複数のシャフト回転駆動機構14は、カバー部材15により覆われ、その下部には下方に延びる排気管16が設けられ、この排気管16は筐体外部の排気装置30(排気手段)に接続されている。
即ち、排気装置30が設けられることによって、その吸引力により前記空気導入口6aから各載置部6に清浄空気が導入され、各載置部6には一方向の清浄空気の流れが強制的に形成される。このため、清浄空気が下流となるシャフト回転駆動機構14を通過後は、逆流することなく必ず外部に排気される。
尚、排気装置30は、排気出力可変の構成であることが望ましく、その場合、例えば筐体1内に供給されるダウンフローの状態等に応じて、最適な排気出力を設定することができる。
【0023】
また、図3、図4に示すように、筐体1の基板搬入出面ではない筐体1の左右両側面において、各面の下部には、筐体1内の雰囲気を排気するために開閉可能な排気窓40が例えば横並びに2つ設けられている。
各排気窓40はそれぞれ、複数の開閉部材、例えば、縦方向に並列して設けられた4枚の開閉板41a、41b、41c、41dを有し、それら開閉板41a〜41dはそれぞれ独立して開閉することができるように設けられている。
好ましくは、各開閉板41a〜41dは、図5に模式的に示すように電気モータ等の開閉駆動手段42a、42b、42c、42dによりそれぞれ開閉動作され、各駆動手段42a〜42dはコンピュータからなる制御部43(制御手段)により駆動制御される。
【0024】
さらには、図1、図2に示すように筐体1内において、筐体1内の上部空間の気圧を検出する気圧センサS1(気圧検出手段)と下部空間の気圧を検出する気圧センサS2(気圧検出手段)とを設け、それらの検出結果に基づき前記排気窓40における開口面積を制御することが望ましい。
その場合、例えば、各センサS1、S2の検出結果が、それぞれ予め設定された所定の圧力値を超えた場合、或いは、前記センサS1,S2間の圧力差が所定の圧力値以上となった場合等に、制御部43が排気窓40の開口面積を決定し、各開閉駆動手段42a〜42dを制御する。
ここで、棚部2の昇降移動に拘わらず、筐体1内の気圧は、常に上部が陽圧となるよう開閉板41a〜41dの開閉制御を行うことで、筐体1内の下部空間における空気の流れを整流して、空気の巻き上げ発生を抑制することができる。
【0025】
このとき、筐体1の下部空間での空気の巻き上がりを効果的に抑制するために、排気窓40の各開閉板41a〜41dは、例えば下方の開閉板41aから順に開け、排気窓40の開口面積を複数段階的に変えることが望ましい。例えば、図5では開閉板41aのみが開いた状態、図6(a)では開閉板41a、41bが開いた状態、図6(b)では開閉板41a、41b、41cが開いた状態、図6(c)では全ての開閉板41a〜41dが開いた状態を示している。
尚、開閉板41a〜41dの裏側には、ワイヤメッシュ部材44が設けられており、排気を整流するようになされている。
また、前記気圧センサS1、S2の検出結果に基づいて、さらに制御部43が前記排気装置30の排気出力を制御することが望ましく、その場合、筐体1内の空気の流れをより整流することができる。
【0026】
また、図2に示すように棚部2の側面には、上方からのダウンフローのうち、載置部6には流れなかった清浄空気を前記排気窓40に導く整流板48(第一の整流板)が設けられている。
また、棚部2の下方まで流れ降りた清浄空気は、前記排気窓40から排気される他、昇降機構3を囲い込むケーシング46内に吸引される。即ち、前記ケーシング46は排気管47を介して前記排気装置30に接続されており、特に棚部2の下降時(下方空間の圧縮時)に排気窓40からの排気のみでは排気しきれない巻き上がりの空気を強制的に吸引し、排気装置30により外部に排気するようになされている。この構成により、昇降機構3から発生するダストが空気の巻き上げによって棚部2に流れないようにすることができる。
【0027】
以上のように、本発明に係る実施の形態によれば、排気装置30が設けられることにより、筐体1内において、棚部2の一側面側から清浄空気が強制的に導入され、一方向に流され排気される。さらには、筐体1の下部側面には、棚部2内に取り込まれずに棚部2の下方に流れる清浄空気を効率的に排気するための排気窓40が、その開口面積(排気量)が可変自在に設けられる。
この構成により、棚部2内においては、清浄空気がシャフト回転駆動機構14を通過後、逆流することなく必ず外部に排気される。
また、筐体1内においては、常に下部空間よりも上部空間が陽圧となり、下部空間における巻き上がり発生を抑制することができる。特に、棚部2の昇降移動に応じて、前記筐体1の下部側面に設けられた排気窓40の開口面積を変えることにより、筐体1内に安定したダウンフローを形成することができる。
したがって、筐体1内においては空気の逆流や巻き上がりの発生が抑制され、モータ等の駆動系から発生するダストの棚部2(載置部6)への流れ込みを防止することができる。
【0028】
尚、前記実施の形態においては、筐体1内の気圧を検出する気圧検出手段として、上部空間の気圧検出を行う気圧センサS1と、下部空間の気圧検出を行う気圧センサS2とを設け、それらの検出した気圧値が所定値を越えた場合、あるいは、それら検出結果の差分が所定値を超えた場合に、排気窓40の開閉板41a〜41dの開閉制御を行うものとした。しかしながら、本発明にあっては、その構成に限定されるものでなく、筐体1内の上部空間または下部空間のいずれか一方に気圧検出手段として気圧センサを設け、その検出した気圧値が所定値を超えた場合に排気窓40の開閉板41a〜41dの開閉制御を行うように構成してもよい。
【0029】
また、前記実施の形態においては、気圧センサS1、S2の検出結果に基づいて、制御部43が開閉板41a〜41dの開閉制御を行う構成とし、さらに好ましくは、制御部43が排気装置30の排気出力を制御するものとした。
しかしながら、本発明においては、その構成に限定されるものではなく、気圧センサS1、S2の検出結果に基づいて、制御部43により少なくとも開閉板41a〜41dの開閉制御と排気装置30の排気出力のいずれか一方が制御される構成でもよい。
【0030】
また、前記実施の形態においては、本発明を多段式のエレベータバッファ装置に適用する例を示したが、本発明は、その形態に限定されるものではない。例えば、多段式でなくても一段の基板バッファ装置でもよく、また、棚部2の昇降機構3を用いず、ロボットアーム等により複数の基板の搬入出を行うバッファ装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 筐体
1a 基板搬入口
1b 基板搬出口
2 棚部
3 昇降機構
6 載置部
6a 空気導入口
30 排気装置(排気手段)
40 排気窓
41a、41b、41c、41d 開閉板(開閉部材)
42a、42b、42c、42d 開閉駆動手段
43 制御部(制御手段)
45 整流板(第二の整流板)
48 整流板(第一の整流板)
100 基板バッファユニット
S1 気圧センサ(気圧検出手段)
S2 気圧センサ(気圧検出手段)
G ガラス基板(基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板搬送路を搬送される基板を一時的に収容し、前記基板搬送路から退避させる基板バッファユニットであって、
上面が開放された箱状の筐体と、
前記基板搬送路から前記筐体内に搬入された基板を載置する載置部と、
前記載置部を前記基板搬送路から外れた所定位置に移動可能に設けられた箱状の棚部と、
前記棚部の一側面に設けられ、前記載置部に清浄空気を導入する空気導入口と、
前記棚部に接続され、該棚部内の空気を吸引して前記筐体外に排気する排気手段と、
前記棚部よりも下方の前記筐体側面に設けられ、該筐体内の雰囲気を排気する排気窓とを備えることを特徴とする基板バッファユニット。
【請求項2】
前記排気窓は、それぞれ開閉自在に設けられた複数の開閉部材により、その開口面積が複数段階に可変となされていることを特徴とする請求項1に記載された基板バッファユニット。
【請求項3】
前記筐体内の上部空間と下部空間の気圧、もしくは、いずれか一方の気圧を検出する気圧検出手段と、前記開閉部材ごとに開閉駆動可能な開閉駆動手段と、少なくとも前記開閉駆動手段と前記排気手段のいずれか一方を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記気圧検出手段の検出結果と所定の気圧値との比較結果に基づいて、少なくとも前記排気窓の開口面積と前記排気手段の排気出力のいずれか一方を決定し、少なくとも前記開閉駆動手段と前記排気手段のいずれか一方を制御することを特徴とする請求項2に記載された基板バッファユニット。
【請求項4】
前記箱状の棚部の側面には、該棚部の側方を流れ降りる清浄空気を、前記排気窓に導く第一の整流板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された基板バッファユニット。
【請求項5】
前記箱状の棚部の上面には、上方から流れ降りる清浄空気を、該棚部の側方に導く第二の整流板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された基板バッファユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−206123(P2010−206123A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52945(P2009−52945)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】