説明

基板埋め込み部品のテストポイント設定方式

【課題】 多層プリント基板の設計に際し、埋め込み部品を持つ場合、埋め込み部品に必要なテストポイントを漏れなく設定することのできるテストポイント設定方式を提供する。
【解決手段】多層プリント基板を構成しているすべての構成要素に関してあらかじめ用意されているデータファイルを参照して構成要素の配置面が内層となる部品の接続端子をすべて抽出することにより埋め込み部品端子テーブルの作成処理を実行するステップ1aと、作成された埋め込み部品端子テーブルから最初の構成要素となる接続端子名を選択するステップ1bと、選択された接続端子名に対するテストポイント検索処埋を実行するステップ1cと、検索処理の結果についてテストポイント設定が可能かの判定を行うステップ1dと、テストポイント設定が可能と判定された場合にテストポイント設定処理1eを実行し、設定されたテストポイントをテストポイントリストとして出力するステップと含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板埋め込み部品を有する多層プリント基板の設計に際し、埋め込み部品をテストするためのテストポイントを設定する方式に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品実装後のプリント基板に対しては、品質検査、例えば配線断の有無を調べたり、部品定数等の特性を測定する等の検査が行われる。これは、プリント基板の表面に露出している導体部分を利用して行われる。このために、プリント基板にテストポイントと呼ばれる部位を設定する必要がある。
【0003】
プリント基板のうち、特に多層プリント基板においては、その内部に電子部品が埋め込まれることがあり、この電子部品の端子が多層プリント基板の外部に露出しない場合がある。しかしながら、このような基板埋め込み部品についても、テストポイントを多層プリント基板の外層面に設ける必要がある。そのため、埋め込み部品を使用する多層プリント基板の設計においては、設計者が埋め込み部品の端子から引き出される配線、ヴィアホール(以下、ヴィアと略称する)等の導体パターンを設計図面もしくはCAD画面から目視で検索し、配線が外層面に出ている導体部分にテストポイントを設定する作業を実施している。
【0004】
しかしながら、上記のテストポイント設定方法では、全ての埋め込み部品の端子に対してテストポイントを設定するために多大な作業工数が必要となる。
【0005】
また、埋め込み部品に追加や削除、移動等の変更が発生した場合、変更箇所に対してその都度テストポイントを再設定する必要が生じ、テストポイントの設定漏れや過剰設定等のミスを誘発し易い。
【0006】
これに対し、プリント基板の検査治具の作成に際し、テスタのプローブピンの配置に必要なテストポイントの座標データを自動生成できるようにしたテストポイントの設計システムが提案されている。
【0007】
この設計システムは、二次元回路図データに基づいてテストポイントの要否を判断するテストポイント処理部、テストポイントを自動生成するネット処理部、テストポイントをプリント基板上の座標に配置するテストポイント配置部、テストポイント座標データを出力するテストポイント座標データ出力部とで構成される(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
しかしながら、この設計システムにおいても、上述した基板埋め込み部品に対する考慮がなされていない。
【0009】
【特許文献1】特開2000−221246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、多層プリント基板の設計に際し、埋め込み部品を持つ場合であっても埋め込み部品に必要なテストポイントを漏れなく設定することのできるテストポイント設定方式を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、埋め込み部品を持つ多層プリント基板の設計に際して前記埋め込み部品を検査するためのテストポイントを設定するテストポイント設定方式であり、多層プリント基板を構成しているすべての構成要素に関してあらかじめ用意されているデータファイルを参照して構成要素の配置面が内層となる部品の接続端子をすべて抽出することにより埋め込み部品端子テーブルの作成処理を実行する第1のステップと、作成された埋め込み部品端子テーブルから最初の構成要素となる接続端子名を選択する第2のステップと、選択された接続端子名に対するテストポイント検索処埋を実行する第3のステップと、検索処理の結果についてテストポイント設定が可能かの判定を行う第4のステップと、テストポイント設定が可能と判定された場合にテストポイント設定処理を実行し、設定されたテストポイントをテストポイントリストとして出力する第5のステップと含むことを特徴とする。
【0012】
本テストポイント設定方式においては、前記第5のステップに続いて更に、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して前記テストポイント検索処理が行われたかの判定を行う第6のステップを含んでも良く、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して、テストポイント検索処理が行われていれば動作を終了する一方、未検索の埋め込み部品端子テーブルが存在する場合は、次の埋め込み部品端子テーブルを選択し、前記第3のステップに戻って再度テストポイント検索処理を実施するようにしても良い。
【0013】
本テストポイント設定方式においてはまた、前記第4のステップにおいて、テストポイント設定が不可能と判定された場合には、エラー処理を行ってエラーメッセージを出力する第7のステップを実行したうえで、前記第6のステップに移行するようにされる。
【0014】
なお、前記テストポイント検索処理は、前記データファイルから、検索処理を行う接続端子名と同一ネット名を有する構成要素を抽出する第8のステップと、抽出された構成要素の集合を接続端子に近い順に並び替える第9のステップと、並び替えた最初の構成要素を選択する第10のステップと、選択された構成要素が多層プリント基板における外層に配置されているかの判定を行う第11のステップと、構成要素が外層に配置されていると判定された場合に、当該構成要素がテストポイント発生要件を満たすかの判定処理を実行する第12のステップと、テストポイント発生要件を満たすと判定された場合に、テストポイント設定可能の第13のステップとを実行したうえで、テストポイント検索処理を終了する。
【0015】
前記第12のステップにおいては、あらかじめテストポイントの発生禁止の範囲を設定しておき、当該範囲内にテストポイントの座標が含まれている場合にテストポイントの発生要件を満たさないと判定するようにされる。
【0016】
前記第11のステップにおいて外層に配置されていないと判定された場合及び前記第12のステップにおいてテストポイントの発生要件を満たさないと判定された場合には、まだ構成要素が残っているかを判定する第14のステップを実行し、構成要素が残っていると判定された場合には次の構成要素を選択する第15のステップを実行したうえで前記第11のステップに戻るようにされる。
【0017】
前記第14のステップにおいて構成要素が残っていないと判定された場合は、テストポイント設定失敗処理の第16のステップを実行したうえで、テストポイント検索処埋を終了するようにされる。
【0018】
本発明によればまた、埋め込み部品を持つ多層プリント基板の設計に際して前記埋め込み部品を検査するためのテストポイントを設定する、コンピュータで実行可能なテストポイント設定用プログラムであって、多層プリント基板を構成しているすべての構成要素に関してあらかじめ用意されているデータファイルを参照して構成要素の配置面が内層となる部品の接続端子をすべて抽出することにより埋め込み部品端子テーブルの作成処理を実行する第1のステップと、作成された埋め込み部品端子テーブルから最初の構成要素となる接続端子名を選択する第2のステップと、選択された接続端子名に対するテストポイント検索処埋を実行する第3のステップと、検索処理の結果についてテストポイント設定が可能かの判定を行う第4のステップと、テストポイント設定が可能と判定された場合にテストポイント設定処理を実行し、設定されたテストポイントをテストポイントリストとして出力する第5のステップとを実行することを特徴とするテストポイント設定用プログラムが提供される。
【0019】
本テストポイント設定用プログラムにおいても、前記第5のステップに続いて更に、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して前記テストポイント検索処理が行われたかの判定を行う第6のステップを実行しても良く、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して、テストポイント検索処理が行われていれば動作を終了する一方、未検索の埋め込み部品端子テーブルが存在する場合は、次の埋め込み部品端子テーブルを選択し、前記第3のステップに戻って再度テストポイント検索処理を実施するようにされても良い。
【発明の効果】
【0020】
テストポイントを目視で設定する場合に比べ、テストポイント設定のための作業工数を大幅に低減することができ、テストポイントの設定漏れや過剰設定等のミスを無くすことができる。しかも、この効果は、基板埋め込み部品を持つ多層プリント基板に対しても同等に実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0022】
図1は本発明によるテストポイント設定方式の動作の流れを説明するためのフローチャート図である。図2は本発明によるテストポイント設定方式が適用される多層プリント基板、特に埋め込み部品を使用した多層プリント基板の一例を示し、図2(a)は多層プリント基板の内部構造をわかりやすくするため、層間の絶縁体を無視して斜視図にて示し、図2(b)は図2(a)のプリント基板の断面構造を示す。
【0023】
図3は、本発明によるテストポイント設定方式において作成される埋め込み部品端子テーブルの一例を示し、詳しくは後述する。
【0024】
図4は、多層プリント基板を設計するに際し、CAD(Computer Aided Design)で使用するCADデータファイルの一例を示す。この種のCADデータファイルはあらかじめ他のプリント基板設計システムにより作成されて記憶装置に保存されており、テストポイント設定に際して読み出されて利用される。本データファイルには、図2のプリント基板を構成する要素、つまり、部品の接続端子、配線、ヴィア等に関する情報が記載されている。本データファイルの各レコードは、名称41、座標42、配置面43、形状44、ネット名45の項目から成る。
【0025】
名称41は構成要素の名称を示し、CADデータファイル内で各構成要素を識別するためのユニークな名称が記述される。図4では、部品の接続端子、配線、ヴィア等の構成要素が記載されている。
【0026】
座標42は、CADデータ内の構成要素を、CADデータの基準点OからX方向、Y方向(図2参照)の距離で表現した座標を示す。座標は、部品の接続端子やヴィアの場合は構成要素の配置されているX座標、Y座標であり、配線の場合は配線を構成する両端のX座標、Y座標、つまり2組のX座標、Y座標が記述される。例えば、部品の接続端子20aの座標(X20a,Y20a)、ヴィア24aの座標(X24a,Y24a)とすると、これらの間を接続しているL形の配線25aの座標は、(X20a,Y20a,・・・,X24a,Y24a)で表される。なお、配線が折れ曲がり部を有する場合その座標も示されるが、ここでは省略している。
【0027】
配置面43は、構成要素が配置されている層面を示す。部品の接続端子や配線の場合はその構成要素の存在する面であり、ヴィアの場合はヴィアが接続する層面の組み合わせが記述される。例えば、部品の接続端子20aの存在する層は、第二の層202であり、ヴィア24aが接続する層面は第一の201、第二の層202である。
【0028】
形状44は、構成要素の物理的形状を識別するための名称が記述される。例えば、部品の接続端子20aの形状は角パッドである。
【0029】
ネット名45は、構成要素が属するネットの名称が記述される。ネットとは、プリント基板上で同電位になる構成要素の集合で、同一のネットはすべて導体で接続されていることを意味する。例えば、部品の接続端子20a、配線25a、ヴィア24a、配線25dは同じネットNET001に属している。
【0030】
図5は、テストポイントリストを示す。例えば、図2に示されたテストポイント21について言えば、テストポイント21は部品20のためのものであり、これは部品の接続端子20aを介して接続され、その座標は(X21,Y21)、配置面は第一の層201であることを表している。
【0031】
図6は、図1におけるテストポイント検索処理を詳細に説明するためのフローチャート図である。
【0032】
図1のフローチャートを用いて本実施の形態の動作について説明する。
【0033】
まず、処理1a(第1のステップ)においては、図3で説明したような埋め込み部品端子テーブルの作成処理が実行される。埋め込み部品端子テーブルの作成は、図4で説明したようにあらかじめ用意されているCADデータファイルから、配置面が内層となる部品の端子をすべて抽出することにより行われる。つまり、図2で言えば、部品20の場合、接続端子名31で部品の接続端子は20a、20bである。
【0034】
続いて、処理1b(第2のステップ)においては、処理1aにて抽出された埋め込み部品端子テーブルから最初の構成要素となる接続端子名31が選択される。
【0035】
次に、処理1c(第3のステップ)において、処理1bにて選択した接続端子名31に対する、テストポイント検索処埋が実施される。図2で言えば、テストポイント21、22が検索される。処理1d(第4のステップ)においては、検索処理の結果についてテストポイント設定が可能かの判定が行われる。この判定基準の一例をあげると、テストポイント発生箇所が外層で、なおかつテストポイント発生禁止エリア外の場合、テストポイント設定可能と判定する。
【0036】
テストポイント設定が可能な場合は、処理1e(第5のステップ)に移行してテストポイント設定処理が実施され、設定されたテストポイントが図5に示すようなテストポイントリストとして出力される。一方、テストポイント設定が不可能な場合は、処埋1f(第7のステップ)のエラー処理に移行してエラーメッセージが出力される。
【0037】
処理1e、1fに続いて処理1g(第6のステップ)が実施される。処理1gにおいては、埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素、つまりすべての埋め込み部品の接続端子に対して、テストポイント検索処理が行われたかの判定処理が行われる。もし、埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して、テストポイント検索処理が行われていれば動作を終了する。一方、未検索の埋め込み部品端子テーブルが存在する場合は、処埋1hに移行して次の埋め込み部品端子テーブルを選択し、処理1cに戻って再度テストポイント検索処理を実施する。
【0038】
次に、図6を参照して、図1の処理1cにおけるテストポイント検索処埋を詳細に説明する。まず、処理6a(第8のステップ)にて、図4に示すようなCADデータファイルから、検索処理を行う接続端子名と同一ネット名を有する構成要素を抽出する。前述したように、部品の接続端子20aと同一ネット名NET001を有する構成要素は、配線25a、ヴィア24a、配線25dである。
【0039】
次に、処理6b(第9のステップ)にて抽出した構成要素の集合を部品の接続端子に近い順に並び替える。この場合、部品の接続端子の座標と同じ座標を持つ構成要素が部品の接続端子に一番近い構成要素となり、その構成要素を規定する別の座標と同じ座標を持つ構成要素がその次に近い構成要素となる。例えば、部品の接続端子20aの場合、これと同じ座標を持つ配線25aが一番近い構成要素であり、配線25aを規定する別の座標と同じ座標を持つヴィア24aがその次に近い構成要素である。このように、処理6aにて抽出した構成要素すべてに対して、上記の操作を行うことにより、部品の接続端子に近い順の構成要素の集合を得る。図4は、上記操作により並び替えられた後の集合を示している。
【0040】
次に、処理6c(第10のステップ)においては、並び替えた最初の構成要素を選択し、処埋6d(第11のステップ)にてこの選択した構成要素が外層に配置されているかの判定を行う。外層に配置されているかどうかは、CADデータファイルの配置面43のレコードを参照し、配置面に外層の層名が含まれているかで判定する。
【0041】
外層に配置されていない場合は、テストポイント設定ができない構成要素なので、処理6g(第14のステップ)に移行してまだ構成要素が残っているかを判定し、要素が残っている場合は処埋6h(第15のステップ)により次の構成要素を選択して再度処理6dの判定を実施する。一方、処理6gの判定で構成要素が残っていない場合は、処理6i(第16のステップ)のテストポイント設定失敗の処理を行い、テストポイント検索処埋を終了する。
【0042】
処理6dにて構成要素が外層に配置されていると判定された場合には、処埋6e(第12のステップ)に移行して構成要素がテストポイント発生要件を満たすかの判定処理を実施する。処理6eは、あらかじめテストポイントの発生禁止の範囲を設定しておき、当該範囲内にテストポイントの座標が含まれている場合は、テストポイントの発生要件を満たさないと判定する。そして、処埋6eにてテストポイントの発生要件を満たさないと判定された場合は、処埋6gに進み次の構成要素を選択する。
【0043】
処理6eにてテストポイントの発生要件を満たすと判断された場合は、処埋6f(第13のステップ)のテストポイント設定可能の処理を行い、テストポイント検索処理を終了する。
【0044】
以上説明してきたように、本発明によるテストポイント設定方式によれば、部品情報や、配線、ヴィア等のCADデータファイルを基にして、埋め込み部品に必要なテストポイントを漏れなく検索し、設定したテストポイントをテストポイントリストにして出力し、何らかの理由で設定できなかった端子についてはエラーリストに記述することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明によるテストポイント設定方式の動作の流れを説明するためのフローチャート図である。
【図2】本発明によるテストポイント設定方式が適用される多層プリント基板、特に埋め込み部品を使用した多層プリント基板の一例を示し、図2(a)は多層プリント基板の内部構造をわかりやすくするため、層間の絶縁体を無視して斜視図にて示し、図2(b)は図2(a)のプリント基板の断面構造を示す。
【図3】本発明によるテストポイント設定方式において作成される埋め込み部品端子テーブルの一例を示す。
【図4】プリント基板を設計するに際し、CADで使用するCADデータファイルの一例を示す。
【図5】本発明において作成されるテストポイントリストの一例を示す。
【図6】図1におけるテストポイント検索処理を詳細に説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
【0046】
20 埋め込み部品
20a、20b 接続端子
21、22 テストポイント
24a、24b、24c ヴィアホール
25a、25b、25c、25d 配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋め込み部品を持つ多層プリント基板の設計に際して前記埋め込み部品を検査するためのテストポイントを設定するテストポイント設定方式において、
多層プリント基板を構成しているすべての構成要素に関してあらかじめ用意されているデータファイルを参照して構成要素の配置面が内層となる部品の接続端子をすべて抽出することにより埋め込み部品端子テーブルの作成処理を実行する第1のステップと、
作成された埋め込み部品端子テーブルから最初の構成要素となる接続端子名を選択する第2のステップと、
選択された接続端子名に対するテストポイント検索処埋を実行する第3のステップと、
検索処理の結果についてテストポイント設定が可能かの判定を行う第4のステップと、
テストポイント設定が可能と判定された場合にテストポイント設定処理を実行し、設定されたテストポイントをテストポイントリストとして出力する第5のステップと、
を含むことを特徴とするテストポイント設定方式。
【請求項2】
前記第5のステップに続いて更に、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して前記テストポイント検索処理が行われたかの判定を行う第6のステップを含み、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して、テストポイント検索処理が行われていれば動作を終了する一方、未検索の埋め込み部品端子テーブルが存在する場合は、次の埋め込み部品端子テーブルを選択し、前記第3のステップに戻って再度テストポイント検索処理を実施することを特徴とする請求項1に記載のテストポイント設定方式。
【請求項3】
前記第4のステップにおいて、テストポイント設定が不可能と判定された場合には、エラー処理を行ってエラーメッセージを出力する第7のステップを実行したうえで、前記第6のステップに移行することを特徴とする請求項2に記載のテストポイント設定方式。
【請求項4】
前記テストポイント検索処理は、
前記データファイルから、検索処理を行う接続端子名と同一ネット名を有する構成要素を抽出する第8のステップと、
抽出された構成要素の集合を接続端子に近い順に並び替える第9のステップと、
並び替えた最初の構成要素を選択する第10のステップと、
選択された構成要素が多層プリント基板における外層に配置されているかの判定を行う第11のステップと、
構成要素が外層に配置されていると判定された場合に、当該構成要素がテストポイント発生要件を満たすかの判定処理を実行する第12のステップと、
テストポイント発生要件を満たすと判定された場合に、テストポイント設定可能の第13のステップとを実行したうえで、テストポイント検索処理を終了することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のテストポイント設定方式。
【請求項5】
前記第12のステップにおいては、あらかじめテストポイントの発生禁止の範囲を設定しておき、当該範囲内にテストポイントの座標が含まれている場合にテストポイントの発生要件を満たさないと判定することを特徴とする請求項4に記載のテストポイント設定方式。
【請求項6】
前記第11のステップにおいて外層に配置されていないと判定された場合及び前記第12のステップにおいてテストポイントの発生要件を満たさないと判定された場合には、まだ構成要素が残っているかを判定する第14のステップを実行し、構成要素が残っていると判定された場合には次の構成要素を選択する第15のステップを実行したうえで前記第11のステップに戻ることを特徴とする請求項5に記載のテストポイント設定方式。
【請求項7】
前記第14のステップにおいて構成要素が残っていないと判定された場合は、テストポイント設定失敗処理の第16のステップを実行したうえで、テストポイント検索処埋を終了することを特徴とする請求項6に記載のテストポイント設定方式。
【請求項8】
埋め込み部品を持つ多層プリント基板の設計に際して前記埋め込み部品を検査するためのテストポイントを設定する、コンピュータで実行可能なテストポイント設定用プログラムであって、
多層プリント基板を構成しているすべての構成要素に関してあらかじめ用意されているデータファイルを参照して構成要素の配置面が内層となる部品の接続端子をすべて抽出することにより埋め込み部品端子テーブルの作成処理を実行する第1のステップと、
作成された埋め込み部品端子テーブルから最初の構成要素となる接続端子名を選択する第2のステップと、
選択された接続端子名に対するテストポイント検索処埋を実行する第3のステップと、
検索処理の結果についてテストポイント設定が可能かの判定を行う第4のステップと、
テストポイント設定が可能と判定された場合にテストポイント設定処理を実行し、設定されたテストポイントをテストポイントリストとして出力する第5のステップとを実行することを特徴とするテストポイント設定用プログラム。
【請求項9】
前記第5のステップに続いて更に、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して前記テストポイント検索処理が行われたかの判定を行う第6のステップを実行し、前記埋め込み部品端子テーブルのすべての構成要素に対して、テストポイント検索処理が行われていれば動作を終了する一方、未検索の埋め込み部品端子テーブルが存在する場合は、次の埋め込み部品端子テーブルを選択し、前記第3のステップに戻って再度テストポイント検索処理を実施することを特徴とする請求項8に記載のテストポイント設定用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−11507(P2006−11507A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−183318(P2004−183318)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【出願人】(000236931)株式会社トッパンNECサーキットソリューションズ (54)
【Fターム(参考)】