説明

報知時計及び報知時計の電池切れ予告方法

【課題】電池の残量を十分に余すことなく電池切れ予告を行うことができる報知時計を提供することを目的とする。
【解決手段】制御部10は、電池電圧を検出し、アラームセットスイッチ30の設定状態を検出し、設定状態に対応した閾値V1、V2から、設定状態の検出結果に応じた閾値を選択し、選択された閾値と検出された電池電圧とに基づいて電池切れ予告処理を行う。これにより、アラームが設定されていない場合において、電池の残量を十分に余すことなく電池切れ予告を行うことができる時計を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池切れ予告機能を備える時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電池切れの予告を行うことができる時計が提案されている(特許文献1参照)。このような電池切れ予告機能を有している時計は、電池の電圧が所定の閾値以下に低下した場合に、秒針を停止させる等して、ユーザに電池切れの予告を行っていた。このように秒針を停止させて電池切れを予告することにより、この電池切れ予告による更なる電池の消耗が防止されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−83979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、報知音発生機能を有する時計においては、一般的に報知音発生機能を正常に作動させるために必要な電池電圧と、時刻表示のみを正常に行うために必要な電池電圧とでは、前者の方が大きな電圧が必要となる。
しかしながら、電池切れ予告機能を有する時計においては、報知音発生の設定の有無に関わらず、報知音発生機能が正常に作動する状態での閾値に基づいて電池切れ予告を行っていた。このため、報知音発生の設定がされていない場合には、時刻表示が正常になされる電池の残量を有した状態で、電池切れ予告処理がなされていた。従って、報知音発生機能を利用していないユーザにとっては、電池を十分に使いきることなく、電池交換を迫られていた。
【0005】
そこで、本発明は、電池の残量を十分に余すことなく電池切れ予告を行うことができる報知時計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、電池電圧を検出する電圧検出手段と、所定の時刻に報知音を発する発生手段の起動/停止の設定状態を検出する設定状態検出手段と、前記設定状態に対応した閾値から前記設定状態検出手段による検出結果に応じた閾値を選択し、選択された閾値と検出された電池電圧とに基づいて電池切れ予告処理を行う制御手段とを有したことを特徴とする報知時計によって達成できる。
【0007】
また、上記構成において、前記閾値は、報知音の発生機能に支障をきたす第1の電池電圧及び時刻表示の機能に支障をきたす第2の電池電圧に基づいて設定される、構成を採用できる。
【0008】
また、上記構成において、前記制御手段は、前記発生手段の起動状態において選択された閾値を前記電池電圧が下回っていた場合に前記電池切れ予告処理を行う、構成を採用できる。
【0009】
この構成により、報知音発生の設定の有無に対応した異なった閾値に基づいて電池切れ予告が行われるので、報知音発生が設定されている状態では、報知音発生機能を正常に作動させるために必要な電池電圧を考慮した閾値に基づいて電池切れ予告を行うことができる。また、報知音発生が設定されていない状態では、時刻表示が正常に行われるために必要な電池電圧を考慮した閾値に基づいて電池切れ予告を行うことができる。従って、報知音発生が設定されていない場合において、電池の残量を十分に余すことなく電池切れ予告を行うことができる。
【0010】
また、上記構成において、前記制御手段は、前記閾値にそれぞれ対応した異なったパターンの電池切れ予告処理を行う、構成を採用できる。
この構成により、電池の残量に応じた異なったパターンの電池切れ予告を行うことができる。
【0011】
また、上記構成において、前記制御手段からの出力に基づいて点灯状態が変化することにより電池切れを予告する点灯部を備えている、構成を採用できる。
この構成により、ユーザは電池切れ予告に容易に気づくことができる。
【0012】
また、上記構成において、前記制御手段からの出力に基づいて報知音が出力されることにより電池切れを予告するスピーカを備えている、構成を採用できる。
この構成により、ユーザは電池切れ予告に容易に気づくことができる。
【0013】
また、上記目的は、電池電圧を検出するステップと、所定の時刻に報知音を発する発生手段の起動/停止の設定状態を検出するステップと、前記設定手段の設定状態に対応した閾値から前記検出された設定状態に応じた閾値を選択するステップと、選択された閾値と検出された電池電圧とに基づいて電池切れ予告処理を行うステップとを有することを特徴とする報知時計の電池切れ予告方法によっても達成できる。
【0014】
また、上記構成において、前記電池切れ予告処理を行うステップは、前記閾値に対応した異なったパターンの前記電池切れ予告処理を行う、構成を採用できる。
【発明の効果】
【0015】
電池の残量を十分に余すことなく電池切れ予告を行うことができる報知時計を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明に係る実施例について説明する。
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る時計を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る時計100の外観を示した図である。
図2は、時計100の構成を示した機能ブロック図である。
時計100は、図2に示すように、時刻表示部1、制御部(制御手段、電圧検出手段、設定状態検出手段)10、電池20、アラームセットスイッチ30、スピーカ(発生手段)40、発光部50などから構成される。
時刻表示部1は、図1に示すように文字盤2、時針3、分針4、秒針5、アラーム時刻指針6などから構成される。
【0018】
図3は、制御部10のハードウェア構成を示したブロック図である。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、インターフェース104などから構成され、時計100全体の動作の制御を行う。
また、制御部10は、電池20の電圧を検出し、この電池電圧が所定の閾値(基準電圧)を下回った場合に、電池切れ予告として発光部50の点灯状態を変化させる。詳細は後述する。
また、制御部10は、アラームセットスイッチ30からの信号に基づき、アラームの設定の有無、即ちアラームが設定された状態又は設定されていない状態であるかを検出する。
【0019】
制御部10は、アラームの設定状態に対応した閾値から、アラーム設定状態の検出結果に応じた閾値を選択し、選択された閾値と検出された電池電圧とに基づいて電池切れ予告を出力する。具体的には、制御部10は、アラームが設定された状態においては、報知音を正常に発生させるために必要な電池電圧を基準とする第1の閾値と実際の電池電圧とを比較し、アラームが設定されていない状態においては、時刻を正常に表示するために必要な電池電圧を基準とする第2の閾値と実際の電池電圧とを比較して電池切れ予告が必要であると判断した場合は、電池切れ予告を出力する。詳細は後述する。
【0020】
アラームセットスイッチ30は、ユーザの操作により、アラームを設定又は解除することができる操作スイッチである。
スピーカ40は、アラームが設定された場合に、所定の時刻にアラーム音を報知する。
【0021】
発光部50は、LED(Light Emitting Diode)から構成されており、文字盤2上の、ユーザが視認しやすい位置に配置されている。また、発光部50は、制御部10から出力に基づいて、所定の場合に点灯状態が変化する。詳しくは後述する。
【0022】
次に、制御部10が実行する電池切れ予告処理について説明する。
図4は、時間の経過と共に低下する電池20の電圧値を示したグラフに、電池切れ予告処理を実行する際の基準となる閾値を示した図である。
また、図4には、縦軸は電圧を、横軸は経過時間を示している。また、図4には、第1の閾値V1と、第1の閾値V1よりも低い値である第2の閾値V2とを示している。また、図4には、アラームが正常に作動しなくなる際の電圧値を電圧値X1として、時刻表示が正常に行われなくなる際の電圧値を電圧値X2として、示している。
【0023】
電池電圧Vは、時間経過と共に低下し、電圧値X1を下回ることによりアラームが正常に作動しなくなる。また、電池電圧Vが、電圧値X2を下回ることにより時刻表示が正常に行われなくなる。電池電圧Vが低下することにより、正確な時刻表示を行えずに、最終的には時針3、分針4、及び秒針5が停止する。電池電圧Vが、電圧値X1を下回るが電圧値X2を上回る場合には、アラームは正常に作動しないが、時刻表示は正常に行われる。
【0024】
即ち、第1の閾値V1は、報知音の発生機能に支障をきたす第1の電圧値X1に基づいて設定され、第2の閾値V2は、時刻表示の機能に支障をきたす電圧値X2に基づいて設定されている。
【0025】
尚、第1の閾値V1は、アラームを正常に作動させるための基準となる値であるが、図4に示すように、実際にアラームが正常に作動しなくなる電圧値X1よりも、大きめの値となっている。
また、第2の閾値V2についても、時刻を正常に表示するための基準となる値であるが、実際に時刻が正常に表示されなくなる電圧値X2よりも大きめの値となっている。
【0026】
従って、第2の閾値V2に達したとしても時計として機能しなくなるまでにはまだ余裕があり、即座に時計機能が停止するわけではない。すなわち第1の閾値V1と第2の閾値V2との間の領域においては電池電圧は時計機能を維持するには十分余裕がある。従って、電池電圧がこの領域にある間はユーザに対して電池切れ予告をする場合に、多少電池消費が大きい動作を行わせても時計機能に支障が出るということはない。また、電池消費が大きい動作の方がユーザに対する予告という意味では効果的でもある。
【0027】
一方、電池電圧が第2の閾値V2を下回った場合においては、時計機能が即座に機能停止するというわけではないが、電池電圧の余裕は少ない状況にある。この状況で電池消費量が大きい予告動作をすることは、時計機能に支障が起きる可能性もあり、望ましくない。
【0028】
ゆえに、電池電圧が第1の閾値V1から第2の閾値V2の間にある場合には、多少電池消費が大きい予告手段を用いても確実にユーザに対して電池切れを予告し、第2の閾値V2を下回った場合には電池消費の少ない方式で時計機能を維持しつつ電池切れを予告することで、より効果的にユーザに対して電池切れを警告することができ、しかも電池の残量を余すことなく使い切ることができる。
【0029】
例えば電池電圧Vが、閾値V1を上回っている場合(図4に示したA点の場合)には、アラームの設定の有無に関わらず制御部10は電池切れ予告を行わない。
アラームが設定された状態で、電池電圧Vが、閾値V1を下回った場合(AB点の場合)には、制御部10は、発光部50に指令を出して消灯状態から点滅状態へと変化させる。発光部の点灯状態を変化させることにより、電池切れが迫っていることをユーザに報知する。
【0030】
また、アラームが設定されていない状態のまま、電池電圧Vが閾値V1を下回った後に、アラームが設定されると(例えば、B点でアラームを設定した場合)、制御部10は、発光部50に指令を出して消灯状態から点滅状態へと変化させる。これにより、ユーザがアラームを設定するのと略同時に発光部50の点灯状態が変化するので、ユーザに電池切れ予告を確実に行うことができる。
【0031】
ユーザがアラームをセットする場合は時計100を、とりわけ時刻表示部1を視認した状態でセットするものと予想される。従って、アラームをセットするタイミングと略同時に発光部50の点灯状態を変化させることはユーザに対して確実に電池切れ予告を確認させる手段として非常に有効な手法である。
【0032】
また、アラームが設定されていない状態で、電池電圧Vが閾値V2を下回った場合(BC点及びC点の場合)には、制御部10は、ムーブメント(不図示)の駆動を制御して、例えば秒針5を00秒を示す位置で停止させる。これにより、電池切れ予告を行うことに伴う消費電力の増大を抑制しつつ、ユーザに電池切れ予告を行うことができる。このように、秒針5は、ユーザに電池切れ予告を行うための報知手段としての機能を果たす。
【0033】
以上のように、制御部10は、アラームが設定されている状態の場合には、閾値V1を選択して、またアラームが設定されていない状態の場合には、閾値V2を選択して、選択された閾値と検出された電池電圧Vとに基づいて電池切れ予告が行われる。これにより、従来の電池切れ予告機能を備えた時計と比較して、本実施例に係る時計100は、アラームが設定されていない場合においては、電池の残量を十分に使いきって電池切れ予告を行うことができる。
【0034】
また、電池電圧Vが閾値V1を下回っているが、閾値V2を上回っている状態において、アラームが設定された場合には、アラームの設定と略同時に電池切れ予告が行なわれる。このとき、上述した理由により電池切れ予告を行う手段として、大きな消費電流が必要となるものであっても採用することができる。本実施例に係る時計100は、発光状態の変化により電池切れ予告を行うが、このようなものに限定されず、例えば、スピーカ40から警告音が所定の間出力されるように構成してもよい。
【0035】
また、上述したようにアラームが設定された状態での電池切れ予告は、発光部50が点滅することによりなされるが、アラームが設定されていない状態での電池切れ予告は、秒針5を停止させることによりなされる。このように、制御部10は、閾値V1及びV2にそれぞれ対応した異なったパターンの電池切れ予告処理を行う。これにより、電池の残量に応じた異なったパターンの電池切れ予告を行うことができる。
【0036】
即ち、アラームが設定された状態で電池電圧Vが閾値V1を下回った場合と、電池電圧Vが閾値V2を下回った場合とでは、電池の残量が異なるため、電池の残量を考慮した、すなわち電池の残量が多い場合には多少電力消費が大きくてもユーザに確実に電池切れ予告が確認できるような手段で、また、電池の残量が少ない場合には極力電力消費を抑えて時計の機能を維持しつつユーザに確実に電池切れを予告できるような手段で、電池切れ予告を行うことにより、電池をより長持ちさせつつユーザに電池切れ予告を行うことができる。
【0037】
尚、発光部50が点滅した状態が数日間継続可能となるように、閾値V1は電圧値X1よりも大きめの値となっている。
【0038】
次に、制御部10が実行する電池切れ予告処理の一例について説明する。
図5は、制御部10が実行する電池切れ予告処理の一例を示すフローチャートである。尚、この処理は、本実施例に係る時計に電源投入後、一定周期で繰り返し実行される。
制御部10は、アラームセットスイッチ30によりアラームが設定された状態であるか、又は設定されていない状態であるかを判定する(ステップS1)。
設定されている状態の場合には、制御部10は、電池20の電圧を検出し(ステップS101)、検出された電池電圧と閾値V1とを比較する(ステップS102)。
ステップS102で検出された電池電圧が閾値V1よりも大きい場合について、以下に述べる。
【0039】
電池電圧が閾値V1以上の場合には、再度アラームが設定されている状態であるかどうかを検出する(ステップS103)。
アラームが設定されていない場合、即ち一度セットしたアラームが解除されたような場合には、ステップS201以降の処理が実行される。ステップS201以降の処理については後述する。
アラームが設定されている状態の場合には、制御部10は、現在時刻が00秒であるかどうかを検出する(ステップS104)。00秒ではない場合には、再度ステップS103の処理を実行する。
【0040】
00秒の場合には、電池電圧Vを検出し(ステップS105)、電池電圧Vと閾値V1とを比較する(ステップS106)。電池電圧Vが閾値V1以上の場合には、制御部10は、電池切れ予告を行うことなく、再度ステップS103以降の処理を実行する。このように、アラームが設定された状態においては、制御部10は、1分毎に電池電圧Vを検出して閾値V1を選択して比較する。
電池電圧Vが閾値V1を下回った場合には、制御部10は、第1の電池切れ予告として発光部50を点滅させる(ステップS107)。これにより、ユーザは電池切れが迫っていることを認識することができる。
また、ステップS102で電池電圧Vが閾値V1を下回った場合にも、制御部10は、ステップS107の処理を実行する。
【0041】
次に、再度アラームが設定された状態であるかどうかを判定する(ステップS108)。アラームが解除された場合、即ち、電池切れ予告に気づいたユーザがアラームの設定を解除したような場合には、制御部10は、発光部50を消灯状態とし、ステップS201の処理を実行する。また、アラームが解除されていない場合には、制御部10は、現在時刻が00秒であるかどうかを検出する(ステップS110)00秒ではない場合、制御部10は、再度ステップS108の処理が実行する。
【0042】
00秒の場合には、制御部10は、電池電圧Vを検出し、閾値V2と比較する(ステップS111、112)。電池電圧Vが閾値V2を下回っていない場合には、制御部10は再度ステップS108の処理を実行する。これにより、発光部50が点滅した状態で、制御部10は、アラームの設定が解除されたかどうかを検出すると共に、電池電圧Vが閾値V2を下回ったかどうかを検出する。
発光部50が点滅した状態で、電池電圧Vが閾値V2を下回った場合には、制御部10は発光部50に指令を出して、消灯状態にする(ステップS113)。
次に、制御部10は、ムーブメントを制御して秒針5を00秒の位置で停止させる(ステップS204)。これにより、ユーザに電池切れ予告を行う。
【0043】
次に、ステップS1において、アラームが設定されていない場合について説明する。
アラームが設定されていない場合には、制御部10は、現在時刻が00秒であるかどうかを検出する(ステップS201)。00秒ではない場合には、再度ステップS1の処理を実行する。尚、ステップS103でアラームが解除された場合にもステップS201の処理が実行される。
00秒の場合には、制御部10は、電池電圧Vを検出し(ステップS202)、閾値V2と比較する(ステップS203)。
電池電圧Vが閾値V2より上回っている場合には、制御部10は再度ステップS1の処理を実行する。
電池電圧が閾値V2よりも下回っている場合には、制御部10は、秒針5を00秒の位置で停止させる。これにより、ユーザに電池切れ予告を行う。
【0044】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0045】
例えば、上記実施例において、発光部50の点灯状態を点滅状態とすることにより電池切れ予告を行ったが、このような場合に限らず、例えば、アラームが設定された状態で電池電圧Vが閾値V1を下回った場合に、発光部50を常時点灯させ、アラームが設定されていない状態で電池電圧Vが閾値V2を下回った場合には、発光部50を消灯させて秒針5を停止させるようにしてもよい。
また、アラームが設定された状態で電池電圧Vが閾値V1を下回った場合に、制御部10からの出力に基づいてスピーカ4から音声が出力されることにより電池切れを予告するように構成してもよい。
また、本発明はアナログ時計に限られずデジタル時計についても適用できる。
【0046】
また、上記実施例においてはアラームが設定された状態で電池電圧Vが閾値V1以下で、かつ閾値V2以上である領域においては発光部50を点滅させて電池切れ予告を行っているが、この動作を、例えば電池電圧が閾値V1以下で、かつアラームが動作しなくなる電圧X1以上である場合には発光部50を常時点灯させ、アラームが動作しなくなる電圧X1より電池電圧Vが下がり、かつ閾値V2以上である場合には発光部50が点滅するように構成してもよい。このようにすることで電池電圧の残量がどの程度にあるのかユーザが判別することが可能になる。本実施例では2個の閾値で説明してきたが、3個以上の閾値を設ければ、このような動作をさらに細かく設定することができる。
【0047】
また、本実施例においては2個の閾値を持つ報知時計を例として説明をしたが、閾値は1個以上であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施形態に係る時計の外観を示した図である。
【図2】時計の構成を示した機能ブロック図である。
【図3】制御部のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図4】時間の経過と共に低下する電池の電圧値を示したグラフに、電池切れ予告処理を実行する際の基準となる閾値を示した図である。
【図5】制御部が実行する電池切れ予告処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
1 時刻表示部
2 文字盤
3 時針
4 分針
5 秒針
10 制御部
20 電池
30 アラームセットスイッチ
40 スピーカ
50 発光部
100 時計
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池電圧を検出する電圧検出手段と、
所定の時刻に報知音を発する発生手段の起動/停止の設定状態を検出する設定状態検出手段と、
前記設定状態に対応した閾値から前記設定状態検出手段による検出結果に応じた閾値を選択し、選択された閾値と検出された電池電圧とに基づいて電池切れ予告処理を行う制御手段と、
を有したことを特徴とする報知時計。
【請求項2】
前記閾値は、報知音の発生機能に支障をきたす第1の電池電圧及び時刻表示の機能に支障をきたす第2の電池電圧に基づいて設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の報知時計。
【請求項3】
前記制御手段は、前記発生手段の起動状態において選択された閾値を前記電池電圧が下回っていた場合に前記電池切れ予告処理を行う、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の報知時計。
【請求項4】
前記制御手段は、前記閾値に対応した異なったパターンの電池切れ予告処理を行う、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の報知時計。
【請求項5】
前記制御手段からの出力に基づいて点灯状態が変化することにより電池切れを予告する点灯部を備えている、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の報知時計。
【請求項6】
前記制御手段からの出力に基づいて報知音が出力されることにより電池切れを予告する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の報知時計。
【請求項7】
電池電圧を検出するステップと、
所定の時刻に報知音を発する発生手段の起動/停止の設定状態を検出するステップと、
前記設定手段の設定状態に対応した閾値から前記検出された設定状態に応じた閾値を選択するステップと、
選択された閾値と検出された電池電圧とに基づいて電池切れ予告処理を行うステップと、
を有することを特徴とする報知時計の電池切れ予告方法。
【請求項8】
前記電池切れ予告処理を行うステップは、前記閾値に対応した異なったパターンの前記電池切れ予告処理を行う、
ことを特徴とする請求項7に記載の報知時計の電池切れ予告方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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