説明

工具ガイド機構および深穴明機

【課題】使用済みの冷却水を排出するための排水口の向きを簡単に変えることができる工具ガイド機構を提供することを課題とする。
【解決手段】長尺の回転工具13によって床面2に深穴を明けるための深穴明機1に用いられる工具ガイド機構30であって、深穴明機1の基台10に支持されるガイド基台20と、回転工具13を回転自在に支持するガイドブッシュ31が内嵌される貫通孔を有し、回転工具13を案内する工具ガイド部材32と、を備え、工具ガイド部材32は、貫通孔の軸回りに回動自在な状態で、ガイド基台20に取り付けられており、工具ガイド部材32の貫通孔において、ガイドブッシュ31よりも床面2側には、回転工具13の先端部から排出された冷却水を貯留する排水室が形成され、工具ガイド部材32の外周面には、排水室に通じる排水口37bが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製の床面または壁面などの作業面に深穴を明けるための深穴明機および深穴明機に用いられる工具ガイド機構に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート製の床面に深穴を明けるための深穴明機としては、床面に固定される基台と、基台の上面に立設された支柱と、支柱に沿って回転工具を移動させる昇降機構と、基台に取り付けられたガイド基台と、ガイド基台に固定され、回転工具を案内する工具ガイド部材と、を備え、回転工具の先端部に冷却水を供給するとともに、工具ガイド部材から使用済みの冷却水を回収する給排水装置が設けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の深穴明機では、工具ガイド部材の外周面に形成された排水口に給排水装置の排水ホースが連結されており、給排水装置は排水ホースを通じて工具ガイド部材から使用済みの冷却水を回収している。
回転工具の先端部から排出された使用済みの冷却水には、回転工具が床面を切削したときに生じたコンクリート粉が混ざっているため、給排水装置は回収した冷却水をフィルタで濾過した後に、回転工具の先端部に再度供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−261203号公報(段落0033〜0052、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した従来の深穴明機を垂直な壁面に設置して、壁面に水平な深穴を明ける場合に、工具ガイド部材の排水口が上方を向いていると、冷却水が排水口から排出され難くなる。また、従来の深穴明機では、排水口の向きが固定されているため、排水口と給排水装置とを連結する排水ホースの取り回しが煩雑になる場合がある。
【0006】
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、コンクリート製の作業面に対して、深穴の穴明け作業を安定して確実に行うことができ、さらに、使用済みの冷却水を排出するための排水口の向きを簡単に変えることができる深穴明機および深穴明機に用いられる工具ガイド機構を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、長尺の回転工具によって作業面に深穴を明けるための深穴明機に用いられる工具ガイド機構であって、前記深穴明機の基台に支持されるガイド基台と、前記回転工具を回転自在に支持するガイドブッシュが内嵌される貫通孔を有し、前記回転工具を案内する工具ガイド部材と、を備え、前記工具ガイド部材は、前記貫通孔の軸回りに回動自在な状態で、前記ガイド基台に取り付けられており、前記工具ガイド部材の前記貫通孔において、前記ガイドブッシュよりも前記作業面側には、前記回転工具の先端部から排出された冷却水を貯留する排水室が形成され、前記工具ガイド部材の外周面には、前記排水室に通じる排水口が形成されていることを特徴としている。
【0008】
前記課題を解決するため、本発明の他の構成としては、深穴明機であって、コンクリート製の前記作業面に着脱自在に固定される前記基台と、前記基台に立設された支柱と、前記支柱に沿って案内される案内部材と、削穴工具が先端部に取り付けられた長尺の前記回転工具と、前記案内部材に取り付けられ、前記回転工具を回転駆動する回転駆動機構と、前記案内部材を前記支柱に沿って移動させる昇降機構と、前記工具ガイド機構と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
これらの構成では、工具ガイド部材をガイド基台に対して回動させることで、工具ガイド部材の外周面に形成された排水口の向きを簡単に変えることができる。これにより、本発明の工具ガイド機構を用いた深穴明機によって垂直な壁面に深穴を明ける場合には、排水口を下方に向けることで、排水室内の冷却水を排水口から確実に排出することができる。このように、本発明では、使用条件に応じて、排水口の向きを変えることができるため、使用済みの冷却水を工具ガイド部材から確実に排出することができる。また、本発明では、排水口と給排水装置とを連結する排水ホースの取り回しを考慮して、排水口の向きを調整することができる。
【0010】
前記した工具ガイド機構において、前記工具ガイド部材の前記排水室は、前記ガイド基台に対して前記作業面側に配設されており、前記工具ガイド部材に突設された回動軸部が、前記ガイド基台に形成された支持孔に挿通されているように構成することができる。
この構成では、工具ガイド部材を簡単な構造で回動させることができ、工具ガイド機構の製造コストを低減することができる。
【0011】
前記した工具ガイド機構において、前記工具ガイド部材は、ガイドホルダを介して前記ガイド基台に取り付けられており、前記ガイドホルダは、前記支持孔に挿入される筒状の挿入部と、前記挿入部から外側に突出したフランジ部と、を備え、前記フランジ部は前記ガイド基台に対して前記支持孔の径方向に移動可能な状態で取り付けられ、前記挿入部に前記ガイド部材の前記回動軸部が挿入されるように構成することができる。
この構成では、ガイドホルダをガイド基台に対して支持孔の径方向に移動させることができるため、回転工具の軸心位置に対応させて、工具ガイド部材の位置を簡単に微調整することができる。
【0012】
前記した工具ガイド機構において、前記工具ガイド部材には、前記貫通孔の内面から中心部に向けてブラシが突出したブラシ部材が取り付けられており、前記ブラシが前記回転工具の外周面に接しているように構成することができる。
【0013】
ここで、穴明け作業時に回転している回転工具に生じる振動によって、排水室内の冷却水が回転工具の外周面を伝って、貫通孔から工具ガイド部材の外部に飛散する可能性がある。前記した構成では、回転工具の外周面にブラシが接しており、回転工具の外周面を伝う冷却水がブラシによって堰き止められるため、冷却水が工具ガイド部材の外部に飛散するのを防ぐことができる。
【0014】
前記した工具ガイド機構において、前記工具ガイド部材は、前記ガイドブッシュが内嵌されるブッシュホルダと、前記ブッシュホルダに固定され、前記排水室が形成された排水部材と、を備え、前記ブッシュホルダと前記排水部材との間に、前記ブラシ部材の外周縁部が挟み込まれることで、前記ブラシ部材を前記工具ガイド部材に取り付けることができる。
この構成では、工具ガイド部材に対してブラシ部材を簡単かつ確実に取り付けることができる。
【0015】
前記した工具ガイド機構では、前記工具ガイド部材の前記貫通孔において、前記作業面側の開口縁部には、柔軟な筒状の接合パッドが取り付けられており、前記工具ガイド部材は、前記接合パッドを介して前記作業面に取り付けることができる。
この構成では、筒状の接合パッドによって、貫通孔の開口縁部と作業面との間が密閉されるため、排水室の水密性を高めることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の工具ガイド機構および深穴明機では、排水口の向きを簡単に変えることができ、使用条件に応じて、排水口の向きを調整することができるため、床面や壁面の穴明け作業に適用することができるとともに、排水口と給排水装置とを簡単に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の深穴明機の全体構成を示した斜視図である。
【図2】本実施形態の深穴明機の全体構成を示した側面図である。
【図3】本実施形態のガイド機構を示した斜視図である。
【図4】本実施形態のガイド機構を示した側断面図である。
【図5】本実施形態のガイド機構を上から見た分解斜視図である。
【図6】本実施形態のガイド機構を下から見た分解斜視図である。
【図7】本実施形態の工具ガイド部材を下から見た分解斜視図である。
【図8】本実施形態の工具ガイド部材におけるガイドブッシュの固定方法を示した図で、(a)はストッパーによってガイドブッシュを固定する前の斜視図、(b)はストッパーによってガイドブッシュを固定した後の斜視図である。
【図9】本実施形態の工具ガイド部材のクランプ部材を示した正面断面図である。
【図10】本実施形態の工具ガイド部材において、排水口の回転状態を示した斜視図である。
【図11】本実施形態の深穴明機の使用状態を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、図1に示すように、コンクリート製の水平な床面2(作業面)に対して垂直な深穴を明けるために、床面2上に設置される深穴明機1について説明する。
なお、以下の説明において、上下前後左右方向とは、各図に示した各方向に対応している。また、各方向は深穴明機の構造を説明するうえで便宜上設定したものであり、深穴明機の構成を限定するものではない。
【0019】
(深穴明機の全体構成)
深穴明機1は、図1に示すように、床面2に固定される基台10と、基台10の上面に立設された支柱11と、支柱11に沿って案内される案内部材12と、長尺の回転工具13と、案内部材12に固定された回転駆動機構14と、案内部材12を支柱11に沿って移動させる昇降機構15と、回転工具13を案内する工具ガイド機構30と、を備え、回転工具13の下端部に冷却水を供給し、使用済みの冷却水を回収する給排水装置40が設けられている。
【0020】
(基台の構成)
基台10は、図2に示すように、床面2に着脱自在に固定される箱状の部材であり、下面が開口した下部フレーム10aと、下部フレーム10aの上面に取り付けられた上部フレーム10bと、を備えている。
下部フレーム10aの内面全体は、柔軟なバキュームパッド10cによって覆われている。本実施形態では、ゴム製のバキュームパッド10cを用いており、このバキュームパッド10cの下端開口縁部が床面2に接することで、表面に凹凸があるコンクリート製の床面2に対しても、下部フレーム10aの内部空間の気密性が保たれている。
【0021】
下部フレーム10aの上面には吸引孔10dが形成されており、この吸引孔10dには真空吸引装置4の吸引ホース4aが連結されている。そして、真空吸引装置4によって下部フレーム10a内の空気を吸引して真空状態にすることで、基台10を床面2に吸着させることができる。
【0022】
また、下部フレーム10aの上面には、固定ボルト10eが立設されている。この固定ボルト10eは、上部フレーム10bの上面に形成された長孔10f(図1参照)に挿通されている。そして、固定ボルト10eの上端部に螺合された固定ナット10gによって、上部フレーム10bが下部フレーム10aの上面に固定されている。
なお、上部フレーム10bの長孔10fは、図1に示すように、深穴明機1の左右幅方向に延ばされているため、固定ナット10gを緩めた状態で、上部フレーム10bを下部フレーム10aに対して左右幅方向に移動させて、上部フレーム10bの位置を調整することができる。
【0023】
(支柱の構成)
支柱11は、図1に示すように、基台10の上部フレーム10bの上面に対して垂直に立設された矩形断面の部材であり、図2に示すように、支柱11の前面11aには、上下方向に延ばされたラック11bが取り付けられている。
【0024】
(案内部材の構成)
案内部材12は、図1に示すように、支柱11の外周面を囲んでいる枠体12aと、枠体12aの前面から前方に向けて突出した設置部12bと、を備えており、枠体12aが支柱11に沿って上下方向に案内されるように構成されている。
図2に示すように、設置部12bの前部は中空に形成されており、その内部空間には給水室12cが形成されている。なお、設置部12bの前部の上面および下面には、後記する回転駆動機構14の駆動シャフト14bを上下方向に貫通させるための貫通孔がそれぞれ形成されている。
【0025】
(回転工具の構成)
回転工具13は、図2に示すように、案内部材12の設置部12bの前部を上下方向に貫通する長尺のシャフト部13aと、シャフト部13aの下端部に着脱自在に取り付けられる削穴工具13bと、を備えている。
削穴工具13bは、シャフト部13aの下端部に着脱自在に螺合された工具であり、例えば、ダイヤモンドや超硬金属のビットを有する工具を用いることができる。
また、回転工具13のシャフト部13aおよび削穴工具13bには、上下方向に給水孔13cが貫通しており、給水孔13cの下端部は削穴工具13bの外面に開口している。
なお、削穴する深穴の穴深さに応じて、シャフト部13aと削穴工具13bとの間に、延長用のロッドを介設することができ、この延長用のロッドにも上下方向の給水孔が上下方向に貫通している。
【0026】
(回転駆動機構の構成)
回転駆動機構14は、図1に示すように、案内部材12の設置部12bの前部に着脱自在に固定されるものであり、モータ14aと、モータ14aの出力軸に連結された駆動シャフト14bと、を備えている。この回転駆動機構14では、案内部材12の設置部12bの前部の上方にモータ14aを配設し、駆動シャフト14bを設置部12bの前部に挿通させた状態で固定している。
【0027】
駆動シャフト14bの下部には、図2に示すように、上下方向に給水孔14cが形成されており、給水孔14cの上端部は、案内部材12の給水室12c内に開口している。
駆動シャフト14bの下端部には、回転工具13のシャフト部13aの上端部が螺合されており、駆動シャフト14bの給水孔14cと回転工具13の給水孔13cとが連通している。
【0028】
(昇降機構の構成)
昇降機構15は、図2に示すように、案内部材12の枠体12a内に縦回転自在に軸支され、支柱11の前面に取り付けられたラック11bに噛合するピニオンギア15aと、枠体12aの側方に配設され、枠体12aから側方に突出したピニオンギア15aの軸部材に連結された棒状のハンドル15bと、を備えている。
この昇降機構15では、ハンドル15bを回転させて、ピニオンギア15aをラック11bの歯面上で上下方向に移動させることによって、案内部材12を支柱11に沿って上下方向に移動させることができる。
【0029】
(工具ガイド機構の構成)
工具ガイド機構30は、図4に示すように、回転工具13の上下方向の移動を案内するものであり、基台10に支持されるガイド基台20と、回転工具13を回転自在に支持するガイドブッシュ31と、ガイドブッシュ31が内嵌される貫通孔32aが形成された工具ガイド部材32と、工具ガイド部材32をガイド基台20の支持孔21aに取り付けるためのガイドホルダ33と、工具ガイド部材32の貫通孔32aの下端開口縁部に取り付けられる接合パッド34と、を備えている。
【0030】
ガイド基台20は、図1に示すように、前部には平板状の支持部21が形成され、後部には基台10の前面に形成された嵌合突起部10hに嵌合するクランプ部22が形成されている。
支持部21には、図5および図6に示すように、円形の支持孔21aが貫通している。この支持孔21aは後記する工具ガイド部材32の回動軸部36bが挿通可能な大きさに形成されている。
【0031】
クランプ部22は、基台10(図1参照)に形成されたありほぞ形状の嵌合突起部10hを左右方向から挟み込んで保持する機構であり、一方の内側面に可動部材22aが取り付けられている。
可動部材22aは、図6および図9に示すように、クランプ部22の内側面に形成された二つの孔部22c,22cに圧入されるスプリングピン22b,22bを備えている。
また、クランプ部22の側壁部には、ねじ孔22dが左右方向に貫通しており、クランプ部22の外側に配設したレバー22eのねじ部22fが螺合され、ねじ部22fの先端部は可動部材22aの側面に当接している。
したがって、レバー22eを軸回りに回転させて、可動部材22aをクランプ部22の内側(図9の左方向)に押し出すことで、基台10(図1参照)の嵌合突起部10hをクランプ部22によって挟み込むことができる。
【0032】
工具ガイド部材32は、図3に示すように、ガイド基台20の支持部21の下方に配設され、支持部21の支持孔21aに回動自在に取り付けられる円筒状の部材であり、図5に示すように、中心部に貫通孔32aが形成されている。
この工具ガイド部材32は、図7に示すように、ブッシュホルダ36と、ブッシュホルダ36の下面に固定された排水部材37と、ブッシュホルダ36と排水部材37との間に取り付けられたブラシ部材38と、から構成されている。
【0033】
ブッシュホルダ36は、円板状の取付部36aと、取付部36aの上面中央部に突設された円筒状の回動軸部36bと、が形成されており、中心部に貫通孔32aが上下方向に貫通している。
回動軸部36bの上端部の外周面には、全周に亘ってクリップ溝36cが形成されている。また、取付部36aの下面中央部には、円筒状の嵌合凸部36d(図4参照)が突設されている。
【0034】
排水部材37は、図7に示すように、ブッシュホルダ36の下面に固定される円筒状の部材であり、中心部に貫通孔32aが上下方向に貫通している。
図4に示すように、排水部材37の貫通孔32aの内部空間は、穴明け作業時に使用済みの冷却水を貯留する排水室37aとなっている。
排水部材37の外周面には、排水室37a内に通じる排水口37bが形成されている。排水口37b内において外周面側の部位には雌ねじが形成されており、後記する給排水装置40(図1参照)の排水ホース43を排水口37bに連結するための連結プラグ37cが螺合されている。
【0035】
排水部材37の上面の中心部には、ブッシュホルダ36の下面に形成された嵌合凸部36dが嵌め込まれる円形の嵌合凹部37dが形成されている。
また、嵌合凹部37dの底面の中心部には、円形の収容凹部37eが形成されている。この収容凹部37eの深さは、後記するブラシ部材38の環状枠体38aの厚みと同じ寸法に設定されている。
【0036】
排水部材37の下面の中心部には、円筒状のパッド取付部37fが突設されており、パッド取付部37fの下端開口縁部は内側に向けて突出している。
ブッシュホルダ36の下面に突設された嵌合凸部36dを、排水部材37の上面に形成された嵌合凹部37dに嵌合させたときには、図7に示すように、排水部材37に形成された二つの挿通孔37h,37hと、ブッシュホルダ36の取付部36aに形成された各ねじ孔36e,36eと、が連通した状態となる。
そして、排水部材37の下方から各挿通孔37h,37hに二本のボルト37i,37iをそれぞれ挿通させ、各ボルト37i,37iをブッシュホルダ36のねじ孔36e,36eに螺合させることで、ブッシュホルダ36の下面に排水部材37が固定されている。
【0037】
ブラシ部材38は、環状枠体38aの内面全周から中心部に向けてブラシ38bが植毛されている。図4に示すように、ブラシ部材38の中心部には、回転工具13のシャフト部13aを挿通可能な開口部が形成されており、ブラシ部材38の中心部にシャフト部13aを挿通させたときには、ブラシ38bの先端部がシャフト部13aの全周に接した状態となる。
【0038】
ブラシ部材38は、排水部材37に形成された収容凹部37e内に収容されており、ブラシ部材38の環状枠体38aの上面にブッシュホルダ36の嵌合凸部36dが当接している。このように、ブラシ部材38の環状枠体38aが、ブッシュホルダ36と排水部材37との間に挟み込まれることで、ブラシ部材38が工具ガイド部材32に取り付けられており、工具ガイド部材32の貫通孔32aの内周面から中心部に向けてブラシ38bが突出した状態となっている。
【0039】
ガイドホルダ33は、図6に示すように、ガイド基台20の支持部21の上面に固定される円筒状の部材であり、中心部には軸受孔33aが上下方向に貫通している。このガイドホルダ33は、支持部21の支持孔21aに挿入される挿入部33bと、挿入部33bの上端開口縁の全周から外側に突出したフランジ部33cと、が形成されている。
【0040】
図5に示すように、ガイドホルダ33のフランジ部33cには、ガイドホルダ33をガイド基台20の支持部21の上面に取り付けたときに、支持部21の上面に形成された二つのねじ孔21b,21bに連通する二つの孔部33d,33dが形成されている。
ガイドホルダ33の上方から各孔部33d,33dに対して、二体のレバー33e,33eのねじ部33f,33fをそれぞれ挿通し、図4に示すように、各ねじ部33f,33fをガイド基台20の支持部21のねじ孔21b,21bに螺合させることで、ガイドホルダ33がガイドホルダ33を介してガイド基台20の支持部21の上面に固定されている。
【0041】
なお、ガイドホルダ33の各孔部33d,33dの直径は、各レバー33e,33eのねじ部33f,33fの直径よりも大きく形成されており、各レバー33e,33eをガイド基台20の各ねじ孔21b,21bに対して緩めた状態では、フランジ部33cがガイド基台20に対して支持孔21aの径方向に移動可能となっている。そして、ガイドホルダ33をガイド基台20に対して支持孔21aの径方向に移動させて位置決めした後に、各レバー33e,33eをガイド基台20の各ねじ孔21b,21bに締め付けることで、ガイドホルダ33をガイド基台20に固定することができる。
【0042】
ガイドホルダ33をガイド基台20の支持部21の上面に固定した状態で、支持部21の下方から軸受孔33aに工具ガイド部材32の回動軸部36bが挿入されており、回動軸部36bの上端部がガイドホルダ33の上面から突出している。
図3および図4に示すように、回動軸部36bのクリップ溝36cにはC形状のクリップ39が外嵌されており、ガイドホルダ33の軸受孔33aに対する回動軸部36bの抜け止めが構成されている。
【0043】
回動軸部36bは、クリップ39がガイドホルダ33の上面に引っ掛かることで、ガイドホルダ33を介してガイド基台20の支持部21に支持されており、回動軸部36bはガイドホルダ33に対して軸回りに回動自在となっている。したがって、工具ガイド部材32は、ガイド基台20の支持部21に対して、貫通孔32aの軸回りに回動自在となっている。また、ガイド部材32の排水室37aは、ガイド基台20の支持部21に対して床面2側に配置される。
【0044】
ガイドブッシュ31は、図7に示すように、中央部に上下方向のガイド孔31aが貫通している円筒状の部材である。このガイドブッシュ31は、工具ガイド部材32のブッシュホルダ36の貫通孔32aに着脱自在に内嵌され、図4に示すように、ガイド孔31aに回転工具13のシャフト部13aが挿通される。ガイドブッシュ31は、ブッシュホルダ36の貫通孔32a内に突設された位置決めリブ32bに当接することで、貫通孔32aの上端部に位置決めされており、ガイドブッシュ31の上面は工具ガイド部材32の上面と面一になっている。
【0045】
また、ブッシュホルダ36の回動軸部36bの上面には、貫通孔32aに内嵌されたガイドブッシュ31の抜け止めを構成するストッパー35が取り付けられている。
ストッパー35は、図7に示すように、ガイドブッシュ31の外周形状に沿って湾曲した板状の部材であり、ガイドブッシュ31の半径方向に延ばされた長孔35aが形成されている。
ストッパー35は、長孔35aに挿通させた固定ボルト35bを回動軸部36bの上面に形成されたねじ孔36fに螺合させることで、回動軸部36bの上面に固定されている。また、固定ボルト35bを緩めた状態では、ストッパー35をガイドブッシュ31の半径方向に移動させることができる。
【0046】
ブッシュホルダ36の貫通孔32aにガイドブッシュ31を挿入するときには、図8(a)に示すように、貫通孔32aの開口部に突出しないようにストッパー35を外側に移動させ、ガイドブッシュ31を貫通孔32aに上方から挿入する。そして、貫通孔32aにガイドブッシュ31を挿入した後に、図8(b)に示すように、貫通孔32aの開口部に突出するようにストッパー35を内側に移動させ、この状態で、固定ボルト35bを締め込んでストッパー35を回動軸部36bの上面に固定すると、図4に示すように、ガイドブッシュ31は貫通孔32a内でストッパー35と位置決めリブ32bとの間に挟まれて保持される。
【0047】
接合パッド34は、図5および図6に示すように、柔軟な円筒状の部材であり、例えば、ゴムやスポンジなど用いて形成することができる。接合パッド34の外周面には、取付溝34aが全周に亘って形成されている。
図4に示すように、接合パッド34の上部を排水部材37の貫通孔32aの下端開口部に挿入し、排水部材37のパッド取付部37fの下端縁部を接合パッド34の取付溝34aに嵌め込むことで、貫通孔32aの下端開口縁部に接合パッド34が取り付けられている。
この接合パッド34は、図2に示すように、深穴明機1を床面2に設置したときに、工具ガイド部材32と床面2との間に介設される部材であり、工具ガイド部材32の貫通孔32a(32a)の下端開口部は接合パッド34を介して床面2に接合される。
【0048】
(給排水装置の構成)
給排水装置40は、図2に示すように、装置本体41から給水ホース42を通じて、案内部材12の給水室12cに冷却水を供給するとともに、工具ガイド部材32の排水室37a(図4参照)に貯留された使用済みの冷却水を、排水ホース43を通じて装置本体41が回収し、使用済みの冷却水を装置本体41の内部で濾過することで、冷却水を繰り返し使用している。
給水ホース42は、案内部材12の設置部12b内に形成された給水室12cに通じており、排水ホース43は、工具ガイド部材32の連結プラグ37cを介して、工具ガイド部材32内に形成された排水室37aに通じている。
【0049】
(深穴明機を用いた穴明け方法)
次に、本実施形態の深穴明機1を用いて、水平な床面2に垂直な深穴を明ける手順について説明する。
まず、図2に示すように、基台10を床面2上に設置し、真空吸引装置4によって下部フレーム10a内を真空状態にすることで、基台10を床面2に吸着させる。
【0050】
なお、床面2に深穴位置を位置決めするときには、先端部が尖っている棒状の中空スリーブを回転駆動機構14の駆動シャフト14bの下端部に取り付け、案内部材12を支柱11に沿って下降させて、中空スリーブの先端部を床面2に当接させることで、穴明位置を作業者が目視して決めることができる。そして、基台10の固定ナット10gを緩めてフレーム10bの位置を微調整した後に、基台10にガイド基台20を取り付ける。
【0051】
また、基台10にガイド基台20を取り付けるときには、図4に示すガイドホルダ33の各孔部33d,33dに挿入された各レバー33e,33eを、ガイド基台20の各ねじ孔21b,21bに対して緩めた状態で、ガイド基台20に取り付けられた工具ガイド部材32の貫通孔32aに中空スリーブを挿通させる。これにより、中空スリーブに案内されてガイドホルダ33が支持孔21aの径方向に移動し、中空スリーブの軸心位置と工具ガイド部材32の貫通孔32aの中心位置とが同心位置に配置される。この状態で各レバー33e,33eをガイド基台20の各ねじ孔21b,21bに締め付けて、ガイドホルダ33をガイド基台20の支持部21に固定する。そして、中空スリーブに代えて回転工具13を回転駆動機構14(図2参照)に取り付けたときには、回転工具13の軸心位置と工具ガイド部材32の貫通孔32aの中心位置とが同心位置に配置される。
【0052】
このようにして、基台10にガイド基台20を取り付けた後に、図10に示すように、工具ガイド部材32をガイド基台20の支持部21に対して貫通孔32aの軸回りに回動させ、排水口37bと給排水装置40(図2参照)とを連結する排水ホース43の取り回しを考慮して、排水口37bの向きを調整する。
【0053】
図2に示すように、基台10を床面2に固定した後に、回転駆動機構14のモータ14aを駆動させ、回転工具13のシャフト部13aおよび削穴工具13bを軸回りに回転させながら、案内部材12を支柱11に沿って下降させることで、回転工具13の下端部に取り付けられた削穴工具13bによって、床面2に深穴を明ける。
回転工具13のシャフト部13aは、工具ガイド部材32のガイドブッシュ31に回転自在に支持されており、回転工具13を安定して上下方向に移動させることができるため、床面2に対して垂直な深穴を精度良く明けることができる。
【0054】
なお、回転工具13は、例えば、直径7〜20(7〜15)mm程度の穴径の深穴を明けることができ、穴深さが100cmを超える場合には、シャフト部13aと削穴工具13bとの間に、延長用のロッドを介設している。本実施形態の深穴明機1では、回転工具13が工具ガイド部材32に案内されるため、穴深さが100cmを超える場合であっても、回転工具13の振れを防ぐことができる。このことは、削穴工具13bで形成した穴径に対して10倍以上の穴深さを掘る場合に有効であり、特に、50倍以上である場合に最も有効となる。
【0055】
また、穴明け作業時には、給排水装置40から案内部材12の給水室12c内に冷却水が供給される。給水室12c内に貯留された冷却水は、駆動シャフト14bに形成された給水孔14cから回転工具13の給水孔13cを通じて削穴工具13bに供給され、削穴工具13bから深穴の内部に排出される。
深穴に供給された冷却水は、深穴の開口部から外部に流出し、床面2に設置された工具ガイド部材32の排水室37a(図4参照)内に貯留される。
また、排水室37a内に貯留された使用済みの冷却水は、排水口37b(図4参照)から排水ホース43を通じて、装置本体41に回収され、冷却水は装置本体41の内部で濾過された後に、案内部材12の給水室12cに再度供給される。
【0056】
(工具ガイド機構および深穴明機の作用効果)
本実施形態の工具ガイド機構30および深穴明機1では、図10に示すように、工具ガイド部材32をガイド基台20に対して貫通孔32aの軸回りに回動させることで、工具ガイド部材32の外周面に形成された排水口37bの向きを簡単に変えることができ、使用条件に応じて、排水口37bの向きを調整することができる。
例えば、図11に示す使用形態Aのように、深穴明機1を床面2に設置した場合には、排水口37bと給排水装置40(図1参照)とを連結する排水ホース43の取り回しを考慮して、排水口37bの向きを調整することができる。
また、図11に示す使用形態Bのように、深穴明機1Bを壁面3に設置した場合には、排水口37bを下方に向けることで、工具ガイド部材32内の冷却水を排水口37bから確実に排出することができる。
【0057】
また、本実施形態では、図4に示すように、工具ガイド部材32に突設された回動軸部36bが、ガイド基台20に形成された支持孔21aに挿通されており、工具ガイド部材32を簡単な構造で回動させることができるため、深穴明機1の製造コストを低減することができる。
また、ガイドホルダ33をガイド基台20に対して支持孔21の径方向に移動させることができるため、回転工具13の軸心位置に対応させて、工具ガイド部材32の位置を簡単に微調整することができる。
【0058】
また、本実施形態では、工具ガイド部材32に取り付けられたブラシ部材38のブラシ38bが回転工具13の外周面に接しているため、穴明け作業時に回転工具13に生じる振動によって、排水室37a内の冷却水が回転工具13の外周面を上方に向けて伝った場合でも、冷却水がブラシ38bによって堰き止められるため、冷却水が工具ガイド部材32の外部に飛散するのを防ぐことができる。
【0059】
また、本実施形態では、図4および図7に示すように、ブッシュホルダ36と排水部材37との間に、ブラシ部材38の環状枠体38aが挟み込まれることで、ブラシ部材38が工具ガイド部材32に取り付けられているため、工具ガイド部材32に対してブラシ部材38を簡単かつ確実に取り付けることができる。
【0060】
また、本実施形態では、図2および図4に示すように、工具ガイド部材32の貫通孔32aの下端開口縁部に取り付けられた接合パッド34を介して、工具ガイド部材32が床面2に取り付けられており、接合パッド34によって、貫通孔32aの下端開口縁部と床面2との間が密閉されるため、排水室37aの水密性を高めることができる。
【0061】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、本実施形態では、図4に示すように、ガイド基台20の支持孔21aに挿通させた回動軸部36bの上端部にC形状のクリップ39を取り付けることで、工具ガイド部材32をガイド基台20に対して回動自在に取り付けているが、工具ガイド部材32をガイド基台20に取り付ける構成は限定されるものではなく、ベアリングや各種継手を用いることができる。
【0062】
また、本実施形態のブラシ部材38では、図7に示すように、環状枠体38aの内面全周から中心部に向けてブラシ38bが植毛されているが、環状枠体38aの内面に一方から中心部に向けてブラシを植毛するとともに、他方から中心部に向けてブラシを植毛し、二方向のブラシによって回転工具13を挟み込むように構成してもよい。
また、工具ガイド部材32に対してブラシ部材38を取り付ける構成も限定されるものではない。なお、ブラシ部材38をブッシュホルダ36と排水部材37との間に挟み込まない場合には、工具ガイド部材32がブッシュホルダ36と排水部材37とに分割されている必要はない。
【0063】
また、本実施形態の深穴明機1では、図2に示すように、真空吸引装置4によって下部フレーム10a内を真空状態にすることで、基台10を床面2に吸着させているが、基体10を床面2や壁面に固定する構成は限定されるものではない。例えば、下部フレーム10aを用いることなく、床面2や壁面に設置したアンカーボルトに上部フレーム10bを取り付けることで、基台10を床面2や壁面に固定することもできる。
【符号の説明】
【0064】
1 深穴明機
2 床面
4 真空吸引装置
10 基台
10a 下部フレーム
10b 上部フレーム
11 支柱
12 案内部材
12c 給水室
13 回転工具
13a シャフト部
13b 削穴工具
13c 給水孔
14 回転駆動機構
14a モータ
14b 駆動シャフト
14c 給水孔
15 昇降機構
20 ガイド基台
21 支持部
21a 支持孔
22 クランプ部
22a 可動部材
30 工具ガイド機構
31 ガイドブッシュ
31a ガイド孔
32 工具ガイド部材
32a 貫通孔
33 ガイドホルダ
34 接合パッド
35 ストッパー
36 ブッシュホルダ
36a 取付部
36b 回動軸部
36c クリップ溝
37 排水部材
37a 排水室
37b 排水口
37c 連結プラグ
38 ブラシ部材
38a 環状枠体
38b ブラシ
39 クリップ
40 給排水装置
41 装置本体
42 給水ホース
43 排水ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の回転工具によって作業面に深穴を明けるための深穴明機に用いられる工具ガイド機構であって、
前記深穴明機の基台に支持されるガイド基台と、
前記回転工具を回転自在に支持するガイドブッシュが内嵌される貫通孔を有し、前記回転工具を案内する工具ガイド部材と、を備え、
前記工具ガイド部材は、前記貫通孔の軸回りに回動自在な状態で、前記ガイド基台に取り付けられており、
前記工具ガイド部材の前記貫通孔において、前記ガイドブッシュよりも前記作業面側には、前記回転工具の先端部から排出された冷却水を貯留する排水室が形成され、
前記工具ガイド部材の外周面には、前記排水室に通じる排水口が形成されていることを特徴とする工具ガイド機構。
【請求項2】
前記工具ガイド部材の前記排水室は、前記ガイド基台に対して前記作業面側に配設されており、
前記工具ガイド部材に突設された回動軸部が、前記ガイド基台に形成された支持孔に挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の工具ガイド機構。
【請求項3】
前記工具ガイド部材は、ガイドホルダを介して前記ガイド基台に取り付けられており、
前記ガイドホルダは、前記支持孔に挿入される筒状の挿入部と、前記挿入部から外側に突出したフランジ部と、を備え、
前記フランジ部は前記ガイド基台に対して前記支持孔の径方向に移動可能な状態で取り付けられ、前記挿入部に前記ガイド部材の前記回動軸部が挿入されることを特徴とする請求項2に記載の工具ガイド機構。
【請求項4】
前記工具ガイド部材には、前記貫通孔の内面から中心部に向けてブラシが突出したブラシ部材が取り付けられており、前記ブラシが前記回転工具の外周面に接していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の工具ガイド機構。
【請求項5】
前記工具ガイド部材は、
前記ガイドブッシュが内嵌されるブッシュホルダと、
前記ブッシュホルダに固定され、前記排水室が形成された排水部材と、を備え、
前記ブッシュホルダと前記排水部材との間に、前記ブラシ部材の外周縁部が挟み込まれることで、前記ブラシ部材が前記工具ガイド部材に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の工具ガイド機構。
【請求項6】
前記工具ガイド部材の前記貫通孔において、前記作業面側の開口縁部には、柔軟な筒状の接合パッドが取り付けられており、
前記工具ガイド部材は、前記接合パッドを介して前記作業面に取り付けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の工具ガイド機構。
【請求項7】
コンクリート製の前記作業面に着脱自在に固定される前記基台と、
前記基台に立設された支柱と、
前記支柱に沿って案内される案内部材と、
削穴工具が先端部に取り付けられた長尺の前記回転工具と、
前記案内部材に取り付けられ、前記回転工具を回転駆動する回転駆動機構と、
前記案内部材を前記支柱に沿って移動させる昇降機構と、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の工具ガイド機構と、を備えていることを特徴とする深穴明機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−281180(P2010−281180A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−137471(P2009−137471)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【出願人】(000142919)株式会社呉英製作所 (21)
【Fターム(参考)】