掘取刃用芋落下防止具及び掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスター
【課題】掘取刃により掬い上げたジャガイモなどの各種芋が、コンベアへの移送過程で掘取刃とコールターの隙間から落下しないようする。
【解決手段】落下防止板１は略直角三角形形状とし長辺を曲げ孔を形成し掘取刃取付部７とし、短辺は頂部より下がった位置より曲げ調整板取付部１０とし、調整板取付部には長孔を形成し、調整板２は略平行四辺形とし一辺には調整板取付部の長孔の位置に合わせて孔を形成し、対向する辺には長孔を形成して側壁固定板取付部１２とし、側壁固定板３は略平行四辺形とし一辺には調整板の側壁固定板取付部の長孔の位置に合わせて孔を形成しこの辺と並行に折り曲げ、対向する辺にはコンベアの側壁へ固定するための孔を形成した。
【解決手段】落下防止板１は略直角三角形形状とし長辺を曲げ孔を形成し掘取刃取付部７とし、短辺は頂部より下がった位置より曲げ調整板取付部１０とし、調整板取付部には長孔を形成し、調整板２は略平行四辺形とし一辺には調整板取付部の長孔の位置に合わせて孔を形成し、対向する辺には長孔を形成して側壁固定板取付部１２とし、側壁固定板３は略平行四辺形とし一辺には調整板の側壁固定板取付部の長孔の位置に合わせて孔を形成しこの辺と並行に折り曲げ、対向する辺にはコンベアの側壁へ固定するための孔を形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、掘取刃の両側にコールターを配し、掘取刃の後方の両側に側壁を有する芋移送用コンベアを設けてあるポテトハーベスターにおいて、掘取刃により掬い上げられたジャガイモやサツマイモなどの各種芋が、コンベアへの移送過程において掘取刃とコールターの隙間から落下しないようにした掘取刃用芋落下防止具及び掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターに関するものである。
【０００２】
また、本発明の掘取刃用芋落下防止具は既に使用しているポストハーベスターにも取り付けられるように、取り付け時の調整範囲を大きくして各種掘取刃の形状などに対応させて簡単に後付けができるようにしたものである。
【背景技術】
【０００３】
ジャガイモを収穫する装置としては、特許文献１や特許文献２に示されるように、掘取刃となる掘取体やブレードの側面をカバーする側板を設けたものと、特許文献３乃至特許文献５に示されるように、掘取刃の両側にコールターを設けたものがある。
【０００４】
前記特許文献１や特許文献２に示されるものは、主に小型の小容量の収穫に使用されるものである。したがって、側板により掘取刃の側面をカバーしても、掘取刃に入るジャガイモや土塊の量も大した量ではないので、掘取刃で掬い上げたものが全部そのまま入るようにしても収穫作業時にそれほどの抵抗とはならない。よって、このような小型のものにおいては、掘取刃で掬い上げたものが全部落下しないように掘取刃の側面には側板が配されているものもある。したがって、この形式者に会っては基本的には掘取刃から掬い上げられたジャガイモは落下しない。
【０００５】
一方、掘取刃の両側にコールターを設けたものは、主に大型のいわゆるポストハーベスターに属するものに使用されるものであり、基本的には掘取刃で掬い上げられたジャガイモは掘取刃からコンベアへの移送段階ではコールターの存在により掘取刃から落下しないように設計上はなっている。
【特許文献１】実開昭５６−１０４３１９号公報
【特許文献２】実開昭５８−５３５１５号公報
【特許文献３】特公昭４４−２２４４８公報
【特許文献４】実開平４−４３９２５号公報
【特許文献５】実用新案登録第２５６８４２５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかし、掘取刃の両側にコールターを設けた形式のものにあっては、掘取刃とコールターの間やコールターとコンベアの側板との間には、コールターが円板であるが故にどうしても小芋が通過する程度の隙間が生じてしまう。さらに、コールターは使用過程で摩耗することにより徐々にその直径が小さくなる。それゆえ、前記隙間は徐々に大きくなり、通常のサイズのジャガイモまでがその隙間を通過できる程となってしまう。この間隙の大きさはポストハーベスターの各メーカーの機種によって多少は異なるが、いずれのメーカーの機種であっても、コールターと掘取刃の間に間隙はある。
【０００７】
したがって、この隙間を放置しておくと、折角掘取刃で掬い上げたジャガイモがこの隙間から落下してしまうことになる。しかも、その上にコンベアに載った土塊がロットの目よりふるい落とされ、これが先に落下したジャガイモに覆いかぶさり完全に見えなくなってしまう状態となり、後で人手で拾うことも困難な状態となる。
【０００８】
落下したジャガイモは、そのまま放置しておくと次年度に発芽し雑草化して次の作物の妨げとなる。そして、雑草化した芋の抜き取り作業には多大な労力と経費がかさみ、農家にとっては大きな経済的な負担となっている。
【０００９】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、掘取刃の両側にコールターを有するポストハーベスターにおいて、掘取刃で掬い上げたジャガイモが途中で落下せずに全部がコンベアに移送されるようにした掘取刃とこの掘取刃を備えたポストハーベスターを提供することにある。また、既に使用されている各種のポストハーベスターに使用することができるように、その構成を工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するために、本発明による掘取刃用芋落下防止具は、
落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成し、
落下防止板は斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より折り曲げ又は折り曲げ可能に調整板取付用の調整板取付部を延出し、この調整板取付部には前記短辺と並行にボルト用の長孔を所望数形成し、
調整板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺に対向する辺の近傍には他の二辺と並行に所望数のボルト用の長孔を形成して側壁固定板取付用の側壁固定板取付部とし、
側壁固定板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板の側壁固定板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺と並行に任意箇所で折り曲げ又は折り曲げ可能とするととものに、この辺に対向する辺の近傍にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成、したものである。
【００１１】
また、上記発明に加え、落下防止板の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させたものである。
【００１２】
あるいは、本発明による掘取刃用芋落下防止具は、
斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より、略平行四辺形の案内部を任意位置で折り曲げ又は折り曲げ可能に適宜の長さ延出するとともに、前記短辺に対向する案内部の端部にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成したものである。
【００１３】
また、上記発明に加え、略直角三角形形状の部分の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させたものである。
【００１４】
また本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターは、
掘取刃の両側にコールターを配し、掘取刃の後方の両側に側壁を有する芋移送用コンベアを設けてあるポテトハーベスターにおいて、
掘取刃のうちコールターに隣接する掘取刃のコールターに近い側の側面に、後方に向かって高くなるように斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成した落下防止板を、長辺が掘取刃の側面に沿うように配設し、
落下防止板の短辺と芋移送用コンベアの側壁の間に、短辺と斜辺とがなす頂部より２ｃｍ以上下がった位置より案内板を、案内板の下端とコンベアとの間ではほとんど間隙がないように配設したものである。
【発明の効果】
【００１５】
本発明によれば、掘取刃とコールターの間やコールターとコンベアの側板との間に生じる隙間をふさぐことができる。よって、掘取刃で掬い上げたジャガイモが掘取刃から落下するのを防止することが可能となる。
【００１６】
さらに、掘取刃用芋落下防止具は、落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成しそれぞれの板を取り付け時に調整ができるようにしたので、既に使用している各メーカーのポテトハーベスターの掘取刃に適応させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
掘取刃用芋落下防止具は落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成する。落下防止板は略直角三角形形状に形成し、長辺を掘取刃の側面に取り付けるための掘取刃取付部とする。また、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より調整板取付部を延出する。そして、略平行四辺形に形成した調整板を前記調整板取付部に取り付けられるようにし、さらに略平行四辺形に形成した側壁固定板を前記調整板の側壁固定板取付部に取り付けられるように形成する。あるいは、これらを一体物としたり、または部分的に一体物としてもよい。
【実施例１】
【００１８】
まず、本発明の掘取刃用芋落下防止具の一実施例を図１〜図３に基づいて述べる。
図１は本発明の掘取刃用芋落下防止具を組立てた状態を示す斜視図である。図２は本発明の掘取刃用芋落下防止具の三部材と掘取刃Ａの取り付け関係を示す斜視図である。図３は本発明の掘取刃用芋落下防止具を掘取刃Ａに取り付けた状態を示す斜視図である。図４は本発明の掘取刃用芋落下防止具の他例を示す斜視図である。
掘取刃用芋落下防止具は、図２に示すように落下防止板１と、調整板２と、側壁固定板３の三部材より構成してある。これらは、基本的にはステンレス製とするが、ある程度の強度を有すれば金属製でなくてもよい。
【００１９】
落下防止板１は斜辺４と長辺５と短辺６からなる略直角三角形形状に形成してある。但し、この略直角三角形の形状はそれほど厳密なのではない。そして、長辺５を数ｃｍ延出して直角に折り曲げて掘取刃取付部７とし、ボルト用の透孔８を形成する。なお、掘取刃取付部７は、長辺５付近をそのまま折り曲げてもよく、また折り曲げ角度を調整できるようにしておいてもよい。
【００２０】
短辺６にはこの短辺６と斜辺４がなす頂部９より１ｃｍ以上下がった位置より折り曲げ又は折り曲げ可能に調整板２取付用の調整板取付部１０を延出し、この調整板取付部１０には前記短辺６と並行にボルト用の長孔１１を所望数形成する。調整板取付部１０を折り曲げたり折り曲げ可能とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて取り付けた結果芋が落下するような隙間が生じないようにするためである。調整板取付部１０のボルト用孔を長孔１１とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて、調整板２の取付位置を上下方向に調整して最適な位置にセットできるようにするためである。
【００２１】
また、頂部９より２ｃｍ以上下がった位置より調整板取付部１０を延出するのは、ジャガイモの蔓や雑草などの不純物が調整板取付部１０の折り曲げた角に溜るのを防止し、流れをよくするためである。これは、本願の発明者が種々の実験をした結果このような現象が生じることを問題点として確認し、そしてその解決策としてこのような構造を考え出したものである。
【００２２】
すなわち、図４の点線で示すように落下防止板１の斜辺４’と調整板取付部１０を同一高さで連続的に形成し、調整板取付部１０のところで折り曲げると、落下防止板１の斜辺４に沿って昇ってきた蔓や雑草この折り曲げた曲折部Ｘに引っ掛かり、この折り曲げた曲折部Ｘに引っ掛かった蔓や雑草が瞬く間に堆積してしまうのである。通常、ポストハーベスターは掘取刃Ａの幅よりもコンベアＢの幅が広いので、掘取刃ＡとコンベアＢの側壁Ｃを連結するためには、このように調整板取付部１０で折り曲げる必要があるのである。
【００２３】
一方、落下防止板１の斜辺４に対して調整板取付部１０を２ｃｍ以上下げておくと、落下防止板１の斜辺４に沿って昇ってきた蔓や雑草などは頂部９まで達すると、その先には沿って上昇する部材がないので、蔓や雑草は頂部９で落下防止板１から自動的に抜け落ち、落下防止板１から外れた蔓や雑草は、コンベアＢ上に落下して移送されることになる。したがって、ジャガイモの蔓や雑草が落下防止板１の折れ曲がったところで滞留することがないのである。
【００２４】
なお、調整板取付部１０を頂部９より下げる距離としては２ｃｍ以上あればよいが、基本的には４ｃｍ〜５ｃｍが最適である。
本願の掘取刃用芋落下防止具は、このジャガイモの蔓や雑草などが途中で滞留しないような構造にしたところに大きな特徴を有している。
【００２５】
また、図４に示すように、落下防止板１の斜辺４を、短辺６と交叉する頂部９よりそのまま棒状に２ｃｍ〜５ｃｍ突出させた棒状部Ｙを設けておくと、さらに蔓や雑草などの滞留を防止する効果が大きくなる。なお、斜辺４全長にわたり棒状部材を配し、その先端をそのまま棒状部Ｙとなるようにしてもよい。
【００２６】
調整板２は略平行四辺形に形成する。但し、この形状はそれほど厳密なものではない。そして、任意の一辺の近傍には前記調整板取付部１０の長孔１１の位置に合わせてボルト用の透孔８を形成する。この辺の長さは、基本的には前記調整板取付部１０の長さと同じ程度とする。また、このボルト用の透孔８を形成した辺に対向する辺の近傍には残りの他の二辺と並行な向きに所望数のボルト用の長孔１１を形成し、側壁固定板３取付用の側壁固定板取付部１２とする。
【００２７】
側壁固定板取付部１２のボルト用孔を長孔１１とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて、側壁固定板２の取付位置を前後方向に調整して最適な長さでセットできるようにするためである。
【００２８】
側壁固定板３は略平行四辺形に形成する。但し、この形状はそれほど厳密なものではない。そして、任意の一辺の近傍には前記調整板２の側壁固定板取付部１２の長孔１１の位置に合わせてボルト用の透孔８を形成する。また、このボルト用の透孔８を形成した辺と並行に任意箇所で折り曲げ又は折り曲げ可能とする。そして、このボルト用の透孔８を形成した辺に対向する辺の近傍にはコンベアＢの側壁Ｃへ固定するための所望数のボルト用の透孔８を形成する。
【００２９】
側壁固定板３を折り曲げ又は折り曲げ可能とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて、側壁固定板２の取付位置を調整して最適な位置にセットできるようにするためである。したがって、各長孔１１の長さや折り曲げ角度の調整範囲を大きくしておけば、それだけ汎用性が高まることになる。
【００３０】
そして、これら落下防止板１と、調整板２と、側壁固定板３を掘取刃Ａに取り付けるに際しては、最初に落下防止板１を掘取刃取付部７の透孔８を利用して掘取刃Ａにボルトにより取り付ける。次に落下防止板１の調整板取付部１０の長孔１１に調整板２の透孔８を合致させてそこにボルトを通して仮固定して取り付ける。次に、調整板２の側壁固定板取付部１２の長孔１１に側壁固定板３の透孔８を合致させてそこにボルトを通して仮固定する。そして、側壁固定板８の他辺側の透孔８をコンベアＢの側壁Ｃに形成したボルト用孔に合致させてそこにボルトを通して仮固定する。その後調整板２と側壁固定板３の角度や位置や長さなどを順次調整し、最終的にはこれらを固定状態とすることにより取付が完了する。
【００３１】
あるいは、取り付けるポテトハーベスターの取り付け位置などがわかっている場合には、先に図１に示すように落下防止板１の調整板取付部１０の長孔１１に調整板２の透孔８を合致させてそこにボルトを通して固定し、同様に調整板２の側壁固定板取付部１２の長孔１１に側壁固定板３の透孔８を合致させてそこにボルトを通して固定する。そして、最終的に図３に示すように落下防止板１の掘取刃取付部７の透孔８を利用して掘取刃Ａにボルトにより取り付けるようにしてもよい。
【００３２】
なお、本発明の掘取刃用芋落下防止具は、落下防止板１と調整板２と側壁固定板３を、上記のようにそれぞれ分割した部材とし、掘取刃Ａに取り付ける際に組立てるようにする他、予め落下防止板１と調整板２と側壁固定板３のすべてを一体物として製作してもよい。あるいは調整板２と側壁固定板３を一体物とし、これを落下防止板１に脱着可能に取付たり、または溶接により固着してもよい。
【実施例２】
【００３３】
次に、本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの一実施例を図４及び図５に基づいて述べる。図４は本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す斜視図である。図５は本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す平面図である。
【００３４】
ポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成は図４と図５に示すように、掘取刃Ａとその両側に配したコールターＤと、掘取刃Ａの後方に設けた芋移送用コンベアＢとから構成されている。そして、芋移送用コンベアＢの両側には芋落下防止用に側壁Ｃが設置してある。
【００３５】
掘取刃ＡのうちコールターＤに隣接する掘取刃ＡのコールターＤに近い側の側面Ｅに、後方に向かって高くなるように斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成した落下防止板１が、長辺が掘取刃Ａの側面Ｅに沿うように配設してある。
【００３６】
落下防止板１の短辺と芋移送用コンベアＢの側壁Ｃの間に、短辺と斜辺とがなす頂部９より１ｃｍ以上下がった位置より案内板１３を、案内板１３の下端とコンベアＢとの間ではほとんど間隙がないように配設してある。なお、落下防止板１と案内板１３は一体化されていても、あるいは分離可能であってもどちらでもよい。また、これらは掘取刃ＡやコンベアＢの側壁Ｃに対して脱着可能でも、あるいは固着状態に取り付けてあってもどちらでもよい。
【産業上の利用可能性】
【００３７】
本発明の掘取刃用芋落下防止具は、ジャガイモに限らず各種農作物の収穫機に利用可能であり、しかも調整範囲が大きいので各メーカーの機械に適応させることが可能である。また、本発明の芋落下防止具付きポテトハーベスターは、特に作業面積が広大な農場においてその威力を発揮する物である。
【図面の簡単な説明】
【００３８】
【図１】本発明の掘取刃用芋落下防止具を組立てた状態を示す斜視図である。
【図２】本発明の掘取刃用芋落下防止具の三部材と掘取刃への取り付け関係を示す斜視図である。
【図３】本発明の掘取刃用芋落下防止具を掘取刃に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図４】本発明の掘取刃用芋落下防止具の他例を示す斜視図である。
【図５】本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す斜視図である。
【図６】本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【００３９】
１ 落下防止板
２ 調整板
３ 側壁固定板
４ 斜辺
５ 長辺
６ 短辺
７ 掘取刃取付部
８ 透孔
９ 頂部
１０ 調整板取付部
１１ 長孔
１２ 側壁固定板取付部
１３ 案内板
Ａ 掘取刃
Ｂ コンベア
Ｃ 側壁
Ｄ コールター
Ｅ 側面
Ｘ 曲折部
Ｙ 棒状部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、掘取刃の両側にコールターを配し、掘取刃の後方の両側に側壁を有する芋移送用コンベアを設けてあるポテトハーベスターにおいて、掘取刃により掬い上げられたジャガイモやサツマイモなどの各種芋が、コンベアへの移送過程において掘取刃とコールターの隙間から落下しないようにした掘取刃用芋落下防止具及び掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターに関するものである。
【０００２】
また、本発明の掘取刃用芋落下防止具は既に使用しているポストハーベスターにも取り付けられるように、取り付け時の調整範囲を大きくして各種掘取刃の形状などに対応させて簡単に後付けができるようにしたものである。
【背景技術】
【０００３】
ジャガイモを収穫する装置としては、特許文献１や特許文献２に示されるように、掘取刃となる掘取体やブレードの側面をカバーする側板を設けたものと、特許文献３乃至特許文献５に示されるように、掘取刃の両側にコールターを設けたものがある。
【０００４】
前記特許文献１や特許文献２に示されるものは、主に小型の小容量の収穫に使用されるものである。したがって、側板により掘取刃の側面をカバーしても、掘取刃に入るジャガイモや土塊の量も大した量ではないので、掘取刃で掬い上げたものが全部そのまま入るようにしても収穫作業時にそれほどの抵抗とはならない。よって、このような小型のものにおいては、掘取刃で掬い上げたものが全部落下しないように掘取刃の側面には側板が配されているものもある。したがって、この形式者に会っては基本的には掘取刃から掬い上げられたジャガイモは落下しない。
【０００５】
一方、掘取刃の両側にコールターを設けたものは、主に大型のいわゆるポストハーベスターに属するものに使用されるものであり、基本的には掘取刃で掬い上げられたジャガイモは掘取刃からコンベアへの移送段階ではコールターの存在により掘取刃から落下しないように設計上はなっている。
【特許文献１】実開昭５６−１０４３１９号公報
【特許文献２】実開昭５８−５３５１５号公報
【特許文献３】特公昭４４−２２４４８公報
【特許文献４】実開平４−４３９２５号公報
【特許文献５】実用新案登録第２５６８４２５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかし、掘取刃の両側にコールターを設けた形式のものにあっては、掘取刃とコールターの間やコールターとコンベアの側板との間には、コールターが円板であるが故にどうしても小芋が通過する程度の隙間が生じてしまう。さらに、コールターは使用過程で摩耗することにより徐々にその直径が小さくなる。それゆえ、前記隙間は徐々に大きくなり、通常のサイズのジャガイモまでがその隙間を通過できる程となってしまう。この間隙の大きさはポストハーベスターの各メーカーの機種によって多少は異なるが、いずれのメーカーの機種であっても、コールターと掘取刃の間に間隙はある。
【０００７】
したがって、この隙間を放置しておくと、折角掘取刃で掬い上げたジャガイモがこの隙間から落下してしまうことになる。しかも、その上にコンベアに載った土塊がロットの目よりふるい落とされ、これが先に落下したジャガイモに覆いかぶさり完全に見えなくなってしまう状態となり、後で人手で拾うことも困難な状態となる。
【０００８】
落下したジャガイモは、そのまま放置しておくと次年度に発芽し雑草化して次の作物の妨げとなる。そして、雑草化した芋の抜き取り作業には多大な労力と経費がかさみ、農家にとっては大きな経済的な負担となっている。
【０００９】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、掘取刃の両側にコールターを有するポストハーベスターにおいて、掘取刃で掬い上げたジャガイモが途中で落下せずに全部がコンベアに移送されるようにした掘取刃とこの掘取刃を備えたポストハーベスターを提供することにある。また、既に使用されている各種のポストハーベスターに使用することができるように、その構成を工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するために、本発明による掘取刃用芋落下防止具は、
落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成し、
落下防止板は斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より折り曲げ又は折り曲げ可能に調整板取付用の調整板取付部を延出し、この調整板取付部には前記短辺と並行にボルト用の長孔を所望数形成し、
調整板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺に対向する辺の近傍には他の二辺と並行に所望数のボルト用の長孔を形成して側壁固定板取付用の側壁固定板取付部とし、
側壁固定板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板の側壁固定板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺と並行に任意箇所で折り曲げ又は折り曲げ可能とするととものに、この辺に対向する辺の近傍にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成、したものである。
【００１１】
また、上記発明に加え、落下防止板の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させたものである。
【００１２】
あるいは、本発明による掘取刃用芋落下防止具は、
斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より、略平行四辺形の案内部を任意位置で折り曲げ又は折り曲げ可能に適宜の長さ延出するとともに、前記短辺に対向する案内部の端部にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成したものである。
【００１３】
また、上記発明に加え、略直角三角形形状の部分の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させたものである。
【００１４】
また本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターは、
掘取刃の両側にコールターを配し、掘取刃の後方の両側に側壁を有する芋移送用コンベアを設けてあるポテトハーベスターにおいて、
掘取刃のうちコールターに隣接する掘取刃のコールターに近い側の側面に、後方に向かって高くなるように斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成した落下防止板を、長辺が掘取刃の側面に沿うように配設し、
落下防止板の短辺と芋移送用コンベアの側壁の間に、短辺と斜辺とがなす頂部より２ｃｍ以上下がった位置より案内板を、案内板の下端とコンベアとの間ではほとんど間隙がないように配設したものである。
【発明の効果】
【００１５】
本発明によれば、掘取刃とコールターの間やコールターとコンベアの側板との間に生じる隙間をふさぐことができる。よって、掘取刃で掬い上げたジャガイモが掘取刃から落下するのを防止することが可能となる。
【００１６】
さらに、掘取刃用芋落下防止具は、落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成しそれぞれの板を取り付け時に調整ができるようにしたので、既に使用している各メーカーのポテトハーベスターの掘取刃に適応させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
掘取刃用芋落下防止具は落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成する。落下防止板は略直角三角形形状に形成し、長辺を掘取刃の側面に取り付けるための掘取刃取付部とする。また、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より調整板取付部を延出する。そして、略平行四辺形に形成した調整板を前記調整板取付部に取り付けられるようにし、さらに略平行四辺形に形成した側壁固定板を前記調整板の側壁固定板取付部に取り付けられるように形成する。あるいは、これらを一体物としたり、または部分的に一体物としてもよい。
【実施例１】
【００１８】
まず、本発明の掘取刃用芋落下防止具の一実施例を図１〜図３に基づいて述べる。
図１は本発明の掘取刃用芋落下防止具を組立てた状態を示す斜視図である。図２は本発明の掘取刃用芋落下防止具の三部材と掘取刃Ａの取り付け関係を示す斜視図である。図３は本発明の掘取刃用芋落下防止具を掘取刃Ａに取り付けた状態を示す斜視図である。図４は本発明の掘取刃用芋落下防止具の他例を示す斜視図である。
掘取刃用芋落下防止具は、図２に示すように落下防止板１と、調整板２と、側壁固定板３の三部材より構成してある。これらは、基本的にはステンレス製とするが、ある程度の強度を有すれば金属製でなくてもよい。
【００１９】
落下防止板１は斜辺４と長辺５と短辺６からなる略直角三角形形状に形成してある。但し、この略直角三角形の形状はそれほど厳密なのではない。そして、長辺５を数ｃｍ延出して直角に折り曲げて掘取刃取付部７とし、ボルト用の透孔８を形成する。なお、掘取刃取付部７は、長辺５付近をそのまま折り曲げてもよく、また折り曲げ角度を調整できるようにしておいてもよい。
【００２０】
短辺６にはこの短辺６と斜辺４がなす頂部９より１ｃｍ以上下がった位置より折り曲げ又は折り曲げ可能に調整板２取付用の調整板取付部１０を延出し、この調整板取付部１０には前記短辺６と並行にボルト用の長孔１１を所望数形成する。調整板取付部１０を折り曲げたり折り曲げ可能とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて取り付けた結果芋が落下するような隙間が生じないようにするためである。調整板取付部１０のボルト用孔を長孔１１とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて、調整板２の取付位置を上下方向に調整して最適な位置にセットできるようにするためである。
【００２１】
また、頂部９より２ｃｍ以上下がった位置より調整板取付部１０を延出するのは、ジャガイモの蔓や雑草などの不純物が調整板取付部１０の折り曲げた角に溜るのを防止し、流れをよくするためである。これは、本願の発明者が種々の実験をした結果このような現象が生じることを問題点として確認し、そしてその解決策としてこのような構造を考え出したものである。
【００２２】
すなわち、図４の点線で示すように落下防止板１の斜辺４’と調整板取付部１０を同一高さで連続的に形成し、調整板取付部１０のところで折り曲げると、落下防止板１の斜辺４に沿って昇ってきた蔓や雑草この折り曲げた曲折部Ｘに引っ掛かり、この折り曲げた曲折部Ｘに引っ掛かった蔓や雑草が瞬く間に堆積してしまうのである。通常、ポストハーベスターは掘取刃Ａの幅よりもコンベアＢの幅が広いので、掘取刃ＡとコンベアＢの側壁Ｃを連結するためには、このように調整板取付部１０で折り曲げる必要があるのである。
【００２３】
一方、落下防止板１の斜辺４に対して調整板取付部１０を２ｃｍ以上下げておくと、落下防止板１の斜辺４に沿って昇ってきた蔓や雑草などは頂部９まで達すると、その先には沿って上昇する部材がないので、蔓や雑草は頂部９で落下防止板１から自動的に抜け落ち、落下防止板１から外れた蔓や雑草は、コンベアＢ上に落下して移送されることになる。したがって、ジャガイモの蔓や雑草が落下防止板１の折れ曲がったところで滞留することがないのである。
【００２４】
なお、調整板取付部１０を頂部９より下げる距離としては２ｃｍ以上あればよいが、基本的には４ｃｍ〜５ｃｍが最適である。
本願の掘取刃用芋落下防止具は、このジャガイモの蔓や雑草などが途中で滞留しないような構造にしたところに大きな特徴を有している。
【００２５】
また、図４に示すように、落下防止板１の斜辺４を、短辺６と交叉する頂部９よりそのまま棒状に２ｃｍ〜５ｃｍ突出させた棒状部Ｙを設けておくと、さらに蔓や雑草などの滞留を防止する効果が大きくなる。なお、斜辺４全長にわたり棒状部材を配し、その先端をそのまま棒状部Ｙとなるようにしてもよい。
【００２６】
調整板２は略平行四辺形に形成する。但し、この形状はそれほど厳密なものではない。そして、任意の一辺の近傍には前記調整板取付部１０の長孔１１の位置に合わせてボルト用の透孔８を形成する。この辺の長さは、基本的には前記調整板取付部１０の長さと同じ程度とする。また、このボルト用の透孔８を形成した辺に対向する辺の近傍には残りの他の二辺と並行な向きに所望数のボルト用の長孔１１を形成し、側壁固定板３取付用の側壁固定板取付部１２とする。
【００２７】
側壁固定板取付部１２のボルト用孔を長孔１１とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて、側壁固定板２の取付位置を前後方向に調整して最適な長さでセットできるようにするためである。
【００２８】
側壁固定板３は略平行四辺形に形成する。但し、この形状はそれほど厳密なものではない。そして、任意の一辺の近傍には前記調整板２の側壁固定板取付部１２の長孔１１の位置に合わせてボルト用の透孔８を形成する。また、このボルト用の透孔８を形成した辺と並行に任意箇所で折り曲げ又は折り曲げ可能とする。そして、このボルト用の透孔８を形成した辺に対向する辺の近傍にはコンベアＢの側壁Ｃへ固定するための所望数のボルト用の透孔８を形成する。
【００２９】
側壁固定板３を折り曲げ又は折り曲げ可能とするのは、取り付けるポテトハーベスターに応じて、側壁固定板２の取付位置を調整して最適な位置にセットできるようにするためである。したがって、各長孔１１の長さや折り曲げ角度の調整範囲を大きくしておけば、それだけ汎用性が高まることになる。
【００３０】
そして、これら落下防止板１と、調整板２と、側壁固定板３を掘取刃Ａに取り付けるに際しては、最初に落下防止板１を掘取刃取付部７の透孔８を利用して掘取刃Ａにボルトにより取り付ける。次に落下防止板１の調整板取付部１０の長孔１１に調整板２の透孔８を合致させてそこにボルトを通して仮固定して取り付ける。次に、調整板２の側壁固定板取付部１２の長孔１１に側壁固定板３の透孔８を合致させてそこにボルトを通して仮固定する。そして、側壁固定板８の他辺側の透孔８をコンベアＢの側壁Ｃに形成したボルト用孔に合致させてそこにボルトを通して仮固定する。その後調整板２と側壁固定板３の角度や位置や長さなどを順次調整し、最終的にはこれらを固定状態とすることにより取付が完了する。
【００３１】
あるいは、取り付けるポテトハーベスターの取り付け位置などがわかっている場合には、先に図１に示すように落下防止板１の調整板取付部１０の長孔１１に調整板２の透孔８を合致させてそこにボルトを通して固定し、同様に調整板２の側壁固定板取付部１２の長孔１１に側壁固定板３の透孔８を合致させてそこにボルトを通して固定する。そして、最終的に図３に示すように落下防止板１の掘取刃取付部７の透孔８を利用して掘取刃Ａにボルトにより取り付けるようにしてもよい。
【００３２】
なお、本発明の掘取刃用芋落下防止具は、落下防止板１と調整板２と側壁固定板３を、上記のようにそれぞれ分割した部材とし、掘取刃Ａに取り付ける際に組立てるようにする他、予め落下防止板１と調整板２と側壁固定板３のすべてを一体物として製作してもよい。あるいは調整板２と側壁固定板３を一体物とし、これを落下防止板１に脱着可能に取付たり、または溶接により固着してもよい。
【実施例２】
【００３３】
次に、本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの一実施例を図４及び図５に基づいて述べる。図４は本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す斜視図である。図５は本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す平面図である。
【００３４】
ポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成は図４と図５に示すように、掘取刃Ａとその両側に配したコールターＤと、掘取刃Ａの後方に設けた芋移送用コンベアＢとから構成されている。そして、芋移送用コンベアＢの両側には芋落下防止用に側壁Ｃが設置してある。
【００３５】
掘取刃ＡのうちコールターＤに隣接する掘取刃ＡのコールターＤに近い側の側面Ｅに、後方に向かって高くなるように斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成した落下防止板１が、長辺が掘取刃Ａの側面Ｅに沿うように配設してある。
【００３６】
落下防止板１の短辺と芋移送用コンベアＢの側壁Ｃの間に、短辺と斜辺とがなす頂部９より１ｃｍ以上下がった位置より案内板１３を、案内板１３の下端とコンベアＢとの間ではほとんど間隙がないように配設してある。なお、落下防止板１と案内板１３は一体化されていても、あるいは分離可能であってもどちらでもよい。また、これらは掘取刃ＡやコンベアＢの側壁Ｃに対して脱着可能でも、あるいは固着状態に取り付けてあってもどちらでもよい。
【産業上の利用可能性】
【００３７】
本発明の掘取刃用芋落下防止具は、ジャガイモに限らず各種農作物の収穫機に利用可能であり、しかも調整範囲が大きいので各メーカーの機械に適応させることが可能である。また、本発明の芋落下防止具付きポテトハーベスターは、特に作業面積が広大な農場においてその威力を発揮する物である。
【図面の簡単な説明】
【００３８】
【図１】本発明の掘取刃用芋落下防止具を組立てた状態を示す斜視図である。
【図２】本発明の掘取刃用芋落下防止具の三部材と掘取刃への取り付け関係を示す斜視図である。
【図３】本発明の掘取刃用芋落下防止具を掘取刃に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図４】本発明の掘取刃用芋落下防止具の他例を示す斜視図である。
【図５】本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す斜視図である。
【図６】本発明の掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスターの掘取部分の基本的構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【００３９】
１ 落下防止板
２ 調整板
３ 側壁固定板
４ 斜辺
５ 長辺
６ 短辺
７ 掘取刃取付部
８ 透孔
９ 頂部
１０ 調整板取付部
１１ 長孔
１２ 側壁固定板取付部
１３ 案内板
Ａ 掘取刃
Ｂ コンベア
Ｃ 側壁
Ｄ コールター
Ｅ 側面
Ｘ 曲折部
Ｙ 棒状部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成し、
落下防止板は斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より折り曲げ又は折り曲げ可能に調整板取付用の調整板取付部を延出し、この調整板取付部には前記短辺と並行にボルト用の長孔を所望数形成し、
調整板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺に対向する辺の近傍には他の二辺と並行に所望数のボルト用の長孔を形成して側壁固定板取付用の側壁固定板取付部とし、
側壁固定板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板の側壁固定板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺と並行に任意箇所で折り曲げ又は折り曲げ可能とするととものに、この辺に対向する辺の近傍にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成、したことを特徴とする掘取刃用芋落下防止具。
【請求項２】
落下防止板の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させた請求項１に記載の掘取刃用芋落下防止具。
【請求項３】
斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より、略平行四辺形の案内部を任意位置で折り曲げ又は折り曲げ可能に適宜の長さ延出するとともに、前記短辺に対向する案内部の端部にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成したことを特徴とする掘取刃用芋落下防止具。
【請求項４】
略直角三角形形状の部分の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させた請求項３に記載の掘取刃用芋落下防止具。
【請求項５】
掘取刃の両側にコールターを配し、掘取刃の後方の両側に側壁を有する芋移送用コンベアを設けてあるポテトハーベスターにおいて、
掘取刃のうちコールターに隣接する掘取刃のコールターに近い側の側面に、後方に向かって高くなるように斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成した落下防止板を、長辺が掘取刃の側面に沿うように配設し、
落下防止板の短辺と芋移送用コンベアの側壁の間に、短辺と斜辺とがなす頂部より２ｃｍ以上下がった位置より案内板を、案内板の下端とコンベアとの間ではほとんど間隙がないように配設したことを特徴とする掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスター。
【請求項１】
落下防止板と、調整板と、側壁固定板より構成し、
落下防止板は斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より折り曲げ又は折り曲げ可能に調整板取付用の調整板取付部を延出し、この調整板取付部には前記短辺と並行にボルト用の長孔を所望数形成し、
調整板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺に対向する辺の近傍には他の二辺と並行に所望数のボルト用の長孔を形成して側壁固定板取付用の側壁固定板取付部とし、
側壁固定板は略平行四辺形に形成し、任意の一辺の近傍には前記調整板の側壁固定板取付部の長孔の位置に合わせてボルト用孔を形成し、この辺と並行に任意箇所で折り曲げ又は折り曲げ可能とするととものに、この辺に対向する辺の近傍にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成、したことを特徴とする掘取刃用芋落下防止具。
【請求項２】
落下防止板の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させた請求項１に記載の掘取刃用芋落下防止具。
【請求項３】
斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成し、長辺を折り曲げ又は折り曲げ可能として所望数のボルト用孔を形成して掘取刃取付部とし、短辺にはこの短辺と斜辺が交叉する頂部より２ｃｍ以上下がった位置より、略平行四辺形の案内部を任意位置で折り曲げ又は折り曲げ可能に適宜の長さ延出するとともに、前記短辺に対向する案内部の端部にはコンベアの側壁へ固定するための所望数のボルト用孔を形成したことを特徴とする掘取刃用芋落下防止具。
【請求項４】
略直角三角形形状の部分の斜辺を、短辺と交叉する頂部を過ぎてそのまま２ｃｍ〜５ｃｍ棒状に突出させた請求項３に記載の掘取刃用芋落下防止具。
【請求項５】
掘取刃の両側にコールターを配し、掘取刃の後方の両側に側壁を有する芋移送用コンベアを設けてあるポテトハーベスターにおいて、
掘取刃のうちコールターに隣接する掘取刃のコールターに近い側の側面に、後方に向かって高くなるように斜辺と長辺と短辺からなる略直角三角形形状に形成した落下防止板を、長辺が掘取刃の側面に沿うように配設し、
落下防止板の短辺と芋移送用コンベアの側壁の間に、短辺と斜辺とがなす頂部より２ｃｍ以上下がった位置より案内板を、案内板の下端とコンベアとの間ではほとんど間隙がないように配設したことを特徴とする掘取刃からの芋落下防止具付きポテトハーベスター。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００８−２２０２３７（Ｐ２００８−２２０２３７Ａ）
【公開日】平成２０年９月２５日（２００８．９．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−６１７２１（Ｐ２００７−６１７２１）
【出願日】平成１９年３月１２日（２００７．３．１２）
【出願人】（３０７００９２１８）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年９月２５日（２００８．９．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年３月１２日（２００７．３．１２）
【出願人】（３０７００９２１８）
【Ｆターム（参考）】
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