説明

携帯内視鏡の表示回路

【課題】昇圧回路を用いた、電池残量の低下を確実に報知するための表示回路を提供する。
【解決手段】電池12からの電圧がDC/DCコンバータIC32によって昇圧され、昇圧電圧による電流が第1、第2LED14、16に供給される。電池12の長期間の使用により入力電圧が所定の基準電圧よりも低下すると、警告用LED34には、表示駆動回路36の制御によって、昇圧電圧による電流が供給される。このため、DC/DCコンバータIC32が作動可能な電圧を電池12が供給できる限り、警告用LED34は、十分な輝度の光を発光し、オペレータに電池12の電圧低下を確実に知らせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池を用いる携帯内視鏡の表示回路に関し、特に、携帯内視鏡の電池残量低下を表示して警告する表示回路に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯内視鏡(ファイバースコープ等)においては、電源として電池が用いられる。そして携帯内視鏡は、一般に、被写体観察中の電池切れを防止するために、電池残量が低下したことを知らせて、電池の交換を促すための電池残量低下を表示する警告表示機能を有する。この電池残量の低下を、内視鏡のオペレータに知らせるために、所定の基準よりも電池の電圧が低下したときにのみ発光するように制御されたLED等の発光素子が用いられる。このLED等の発光素子は、通常、電池からの入力電圧に基づく電流を用いて発光する。
【0003】
また、暗い体内での被写体観察を行なうために、内視鏡装置のスコープの先端に、照明用の光源が設けられる場合がある。この光源として、LED等を使用することが知られている(例えば特許文献1参照)。そして照明用の光源を使用するためには、電池の電圧が変化してもLEDに流れる電流を安定させて、照明する明るさを安定させるために、またより大きい電流をLEDに流して照明の明るさを増すために、高い電圧が必要であることから、一般に昇圧回路が用いられる。
【特許文献1】特許第3315809号公報(段落[0013]、[0014]、図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
長期間の使用等による電池残量の低下を知らせるためのLED等は、電池からの入力電圧による電流で発光する。このためLED等は、既に低下した電圧によって発光することとなり、光の輝度が低下して警告表示が不鮮明になる場合がある。
【0005】
本発明は、昇圧回路を用いた、電池残量の低下を確実に報知するための表示回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の表示回路は、電池から入力される入力電圧を昇圧して所定の昇圧電圧とする昇圧手段に接続される表示回路である。そして第1の表示回路は、入力電圧が所定の基準電圧よりも低いか否かを判断する電圧判断手段と、電流が供給されると発光する表示手段と、電圧判断手段が、入力電圧が基準電圧よりも低いと判断したときに、所定の昇圧電圧に基づいて前記表示手段に電流が供給されるように制御する電流制御手段とを備える。
【0007】
昇圧手段は、例えばDC/DCコンバータを含む。DC/DCコンバータは、ステップアップコンバータ方式により動作することが好ましい。そして表示手段は、LEDであることが好ましい。また電流制御手段は、入力電圧が所定の基準電圧よりも低いことを示すために、前記表示手段が前記内視鏡装置の外部から認識できるように、表示手段に電流を供給させることが好ましい。電流制御手段は、例えばnチャンネルFETを含む。
【0008】
また、表示回路は、所定の昇圧電圧に基づく電流が供給されることにより、照明光を出射する明光射出手段が複数のLEDを備え、複数のLEDは直列に接続され、表示手段への電源の供給が複数のLEDの中の下段側のLEDのアノード端子と上段側のLEDのカソード端子とが接続された節点から行なわれることが好ましい。
【0009】
また下段側のLEDは最下段のLEDであることが好ましい。更に、表示回路は、例えば照明射出手段の点灯を表示するパイロット用光源としてのLEDを備え、パイロット用光源への電源の供給が下段側のLEDのアノード端子と上段側のLEDのカソード端子とが接続された節点から行なわれることが好ましい。
【0010】
本発明の内視鏡装置は、第1の表示回路を備えていることを特徴とする。内視鏡装置は、所定の昇圧電圧に基づく電流が供給されることにより、照明光を出射する照明光出射手段を有することが好ましい。そして照明光出射手段は、LEDを含むことがより好ましい。
【0011】
本発明の第2の表示回路は、電池から入力される入力電圧が所定の基準電圧よりも低いか否かを判断する電圧判断手段と、電流が供給されると発光する表示手段と、表示手段に電流を供給するための電源と、電圧判断手段が、入力電圧が基準電圧よりも低いと判断したときに、電源から表示手段に電流が供給されるように制御する電流制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、昇圧回路を用いた、電池残量の低下を確実に報知するための表示回路を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態における携帯内視鏡装置(ファイバースコープ)のブロック図である。
【0014】
ファイバースコープ10の先端には、被写体Sを照明するための第1および第2LED14、16と、第1および第2配光レンズ18、20が設けられている。第1、第2LED14、16は、点灯駆動部20の制御の下で、電池12から供給される電力により照明光を被写体Sに出射する。被写体Sの表面で反射された照明光の反射光は、対物レンズ22、ライトガイド24、及び対眼レンズ26を介して、オペレータの眼に入射する。こうして、被写体Sがオペレータにより観察される。
【0015】
ファイバースコープ10の本体(オペレータが保持する部分)の表面には、電池残量警告灯28が設けられている。電池残量警告灯28には、警告用LED(図示せず)が含まれている。警告用LEDは、電池残量が少ないことをオペレータに知らせるため、長期間の使用等により電池12の電圧が低下すると自動的に点灯する。
【0016】
図2は、点灯駆動部20に設けられた電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。図3は、表示回路を示す回路図である。図4は、従来の表示回路を示す回路図である。
【0017】
点灯駆動部20には、電源回路30、照明点灯回路50および表示回路60が設けられている。電源回路30は、昇圧型のDC/DCコンバータIC32、トランジスタ42等で構成され、電池12から入力される電圧を昇圧するために昇圧型のDC/DCコンバータIC32に設けられたDC/DCコンバータや、スイッチ38、コンデンサ40、コイル44、ショットキーダイオード46、平滑コンデンサ48を含む。照明点灯回路50には、直列2段のLED即ち第1、第2LED14、16、および第1抵抗45が設けられている。また表示回路60には、警告用LED34、表示駆動回路36及び第2抵抗58が設けられている。
【0018】
そして、電池12から入力された電圧がDC/DCコンバータによって昇圧され、生じた昇圧電圧が第1LED14のアノード端子に印加されると、第1、第2LED14、16が照明光を出射するように電流が流れる。この電流は、第1節点39に接続された第1抵抗45によりモニターされる。そして、第1節点39に常に一定な電流が流れるようにDC/DCコンバータIC32が作動する。
【0019】
なお電池12は、使用開始直後には、例えばリチウム電池であれば、3.5(V)の電圧をDC/DCコンバータブロックに供給するが、長期間の使用に伴って電池12の入力電圧は低下する。そして、電池12の入力電圧が所定の電圧よりも低下すると、警告用LED34に電流が流れるように、表示回路60に設けられた表示駆動回路36のOUT端子がスイッチングされ、警告用LED34は点灯する。
【0020】
スイッチ38がオンになると、第2節点41を介してDC/DCコンバータIC32の第3端子32Cに電流が供給される。そしてDC/DCコンバータIC32は、第5端子32Eに接続されたトランジスタ42に、ベース電流を供給する。ここで、DC/DCコンバータIC32が、第5端子32Eを介してトランジスタ42に供給する駆動電圧の能動期間、つまり端子がHIになる期間は、第1端子32Aが検出する第1節点39での電圧に応じて可変である。すなわち、第1節点39での電圧が低いほど、第5端子32Eは、単位時間当たりのベース端子の電圧をHIにする期間を長くし、トランジスタ42のオン時間を長くする。この結果、ステップアップコンバータの原理に従って、第1節点39での電圧および第1、第2LED14、16に供給される電圧は一定に保たれる。
【0021】
第2節点41と第3節点43との間には、ステップアップ・インダクタとして昇圧動作を担うコイル44が設けられ、第3節点43と第1LED14との間には、電流の逆流を防止するためのショットキーダイオード46、電流を平滑する平滑コンデンサ48が設けられている。
【0022】
続いて、表示駆動回路36の動作について説明する(図3参照)。表示駆動回路36には、基準電圧生成回路52が設けられており、基準電圧生成回路52は、例えば2.3(V)の基準電圧を生成する。この基準電圧と、電池12から入力される入力電圧を抵抗比で分割した電圧が、それぞれコンパレータ54に入力される。コンパレータ54は、これらの電圧の高低を比較し、電池12からの入力電圧が、基準電圧である2.3(V)よりも低いか否かを判断する。
【0023】
コンパレータ54は、電池12の電圧が抵抗分割された電圧が基準電圧よりも低いと判断すると、nチャンネルFET56のゲートにHIの電圧を印加する。このため、電池12の入力電圧が抵抗分割された電圧が、基準電圧よりも低い場合には、コンパレータ54の出力端子における電圧が高くなり、nチャンネルFET56のゲートの電圧が高くなり、ドレイン、ソース間に電流が流れる。この結果、nチャンネルFET56に接続された警告用LED34に、第2抵抗58を介して電流が流れ、警告用LED34は点灯する。
【0024】
このように、本実施形態における表示回路60においては、第1、第2LED14、16の発光のための昇圧電圧から抵抗を介して得られる電流を用いて、警告用LED34を発光させている。すなわち、警告用LED34には、電池12から直接入力される電圧による電流ではなく、電源回路30の制御によって昇圧された電圧から第2抵抗58を介して電流が供給される。
【0025】
従って、電池12の電圧が低下した場合においても、電源回路30が作動する限り、警告用LED34には、昇圧電圧から第2抵抗58を介して電流が供給される。このため警告用LED34には十分な電流を供給できるので、警告用LED34は、明るい光を発光し、電池残量警告灯28は、オペレータに電池12の電圧低下を確実に知らせることができる。本実施形態では、DC/DCコンバータは、例えば、2.0(V)以上の電圧が電池12から供給されると作動する。
【0026】
これに対し、図4に示す従来の表示回路61のように、電池12からの入力電圧を電源回路30により昇圧して得られた電圧で照明点灯回路50を駆動する一方、警告用LED34が電池12に接続され、電池12からの入力電圧から抵抗を介することによって得られる電流を直接用いて発光する場合、その光の輝度は、入力電圧の低下に伴った電流量の減少により低下してしまう。このため、電池12の残量が少なくなったことを知らせるために警告用LED34が発光するときには、警告用LED34に流れる電流は少なくなっており、輝度の低い光による警告表示となってオペレータに認識されないおそれがある。
【0027】
図5は、電池12の入力電圧の経時変化を示す図である。図6は、電源回路30から出力される電圧の経時変化を示す図である。図7は、図6と同様に電池12の電圧が経時的に変化したときの表示駆動回路36の出力端子OUTにおける電圧の経時変化を示す図である。
【0028】
電池12が入力する電圧は、使用開始時間である使用時間t=0の3.5(V)から、使用時間tの経過とともに低下する。そして、電池12からの入力電圧が2.0(V)以上であるときには、DC/DCコンバータが作動するため、DC/DCコンバータから出力される電圧は、例えばおよそ7.5(V)程度で一定である(図6参照)。そして電池12からの入力電圧が2.0(V)を下回ると、DC/DCコンバータIC32が動作できる下限の電圧を下回るために、DC/DCコンバータは作動せず、電池12から供給された電圧は、コイル44、ショットキーダイオード46、第2抵抗58等を介してそのまま出力される。このとき、表示用回路50は、警告用LED34を点灯すべくスイッチングされているから、警告用LED34は、点灯することは可能である。
【0029】
また入力電圧が、基準電圧である2.3(V)よりも低下すると、表示駆動回路36のnチャンネルFET56がオンになり、出力端子OUTにおける電圧が降下する(図7参照)。この結果、警告用LED34には降下電圧に対応した電流が供給され、警告用LED34は発光する。以上の図5〜7に示す電池12からの入力電圧の低下に伴って、表示回路60において、警告用LED34からの光の輝度がどのように変化するかについて、以下に説明する。
【0030】
図8は、電池12からの供給電源を直接用いる場合において、従来の表示回路61における警告用LED34に流れる電流に対応する、警告用LED34が発光する光の輝度を示す図である。図9は、図2における表示回路60において、警告用LED34が発光する光の輝度を示す図である。
【0031】
図8および図9の一点鎖線で示す電池12の入力電圧が、基準電圧である2.3(V)以上のときには、従来回路(図4参照)においても、本実施形態の表示回路60においても、警告用LED34は発光しない。そして電池12の入力電圧が、基準電圧の2.3(V)から徐々に低下すると、従来の表示回路61においては、警告用LED34からの光の輝度は、基準電圧である2.3(V)に比例した輝度レベル(以下、レベル1という)から、入力電圧に比例して徐々に低下する。これに対し、表示回路60における警告用LED34には、DC/DCコンバータの出力電圧(図6参照)に比例し、レベル1よりも大幅に高い安定した電圧が供給されるので、結果的に大きい電流値が安定して供給可能となり、一定の高い輝度レベルを有する光を発光できる(図9参照)。
【0032】
電池12の入力電圧が、2.0(V)まで低下すると、いずれの表示回路60、61においてもDC/DCコンバータが作動しないため、DC/DCコンバータからの電圧供給は停止し、警告用LED34の発光する光の輝度は、コイル44、ショットキーダイオード46、第2抵抗58等を介した2.0(V)の入力電圧に比例した輝度レベル(以下、レベル2という)になる。そして、さらに入力電圧が低下すると、警告用LED34からの光の輝度は、入力電圧に応じてさらに低下する。
【0033】
以上のように、従来の表示回路61において警告用LED34の発光する光の輝度は、DC/DCコンバータが作動するか否かに係わらず、レベル1からレベル2以下に低下し続ける。これに対し、表示回路60における警告用LED34が発光する光は、DC/DCコンバータが作動しなくなるまでの期間、レベル1よりも大幅に高い輝度レベルを有する。
【0034】
このように本実施形態によれば、警告用LED34は、DC/DCコンバータが作動できなくなる直前であって、電池12の入力電圧低下を知らせる必要性が最も高い期間において、高輝度の光を発光するため、オペレータに電池残量の低下を確実に知らせることができる。
【0035】
また、昇圧された電圧を電源に用いているため、第2抵抗58の抵抗値を大きい値に設定することができる。これにより、電源電圧の変動に対する電流値の変化を小さく抑えることができ、光源の輝度変化を安定させることができる。
【0036】
本実施形態では、DC/DCコンバータは2.0(V)以上の電圧が供給された場合に作動することから、基準電圧を2.0(V)よりも多少高い2.3(V)に設定したものの、基準電圧の大きさは、DC/DCコンバータ等、昇圧のために用いられる回路が作動するために最低限必要な入力電圧の大きさに応じて、調整することができる。
【0037】
図10は、第2の実施形態における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。図10においては、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号が付されている。
【0038】
本実施形態の表示回路70においては、警告用LED34が、DC/DCコンバータと並列に電池12に接続されている点と、警告用LED34のための表示用電源35が設けられている点とが、第1の実施形態の表示回路60と異なる。そして電池12の入力電圧が2.3(V)の基準電圧よりも低下すると、表示駆動回路36の制御により、電池12からではなく、表示用電源35からの電流が警告用LED34に供給され、警告用LED34は点灯する。
【0039】
このため本実施形態においては、電池12の入力電圧が2.0(V)以下に低下し、DC/DCコンバータが作動しないときにおいても、警告用LED34からの光の輝度を、先述のレベル2以上に維持することができる。このため、表示回路70においても、電池残量の低下を確実に報知することができる。
【0040】
図11は、第3の実施形態における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。図11を参照して、第3の実施形態について説明する。なお、図11において、第1の実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号が用いられ、その説明は省略される。
【0041】
第1の実施形態では、照明用のLED(14、16)の最上段、すなわち照明点灯回路50の入力端子から警告用LED34の点灯電源を供給していたが、本実施形態では、照明用LEDが複数段接続された照明点灯回路50の中で、電位的な順位で最下段のLED16とその一つ上のLED14の接続点に対応する節点80から警告用LED34へ点灯電源を供給する。すなわち、最下段の照明用LED16のアノード端子と、その一つ上の照明用LED14のカソード端子が接続された位置から警告用LED34への点灯電源が供給される。
【0042】
これにより、第1の実施形態の効果に加え、照明用LEDの直列の段数を増やし、明るさを増強させた場合にも、警告用LED34に高い電圧が掛かることを防止することができる。また、警告用LED34は、照明用LEDほどの電流値の電流を流さなくともよいので(照明用LED電流値≫警告用LED電流値)、このような構成としても警告用LEDを十分な明るさで点灯させることができ、かつ照明用LEDの本来の明るさを損なうことがない。
【0043】
したがって、照明用LEDの段数に制限が無くなり、明るさを増強することが可能となるとともに、警告用LEDの電圧を安定させ、その明るさを一定に保つことができる。なお、実用的には、本実施形態の位置からもう一段上など、耐圧的に可能な位置から警告用LEDの電源を供給することも可能であるが、安全係数的には、最下段を基準とすることが好ましい。
【0044】
次に、図12、13に、第3の実施形態の変形例を示す。図12は、本変形例における携帯内視鏡装置100のブロック図であり、図13は変形例における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。本変形例においては、照明用LEDの点灯を表示するパイロット用LED82が付加されている。図に示されるように、パイロット用LED82には、節点80から抵抗84を介して点灯電源が供給される。
【0045】
また図14に、パイロット用LED82の電池12の電圧の経時的な変化によるオン/オフ状態を示す。図に示されるように、パイロット用LED82は、電池12の電圧が2.0(V)を下回りDC/DCコンバータがオフすると消灯する。
【0046】
以上のように、本変形例においても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、照明用のLEDの点灯状態を確認することができる。
【0047】
いずれの実施形態においても、被写体照明用の光源である第1、第2LED14、16、もしくは警告用LED34の代わりに、ランプを用いても良い。また、光源の数、配置は第1および第2の実施形態に限定されず、例えば照明用に1個の光源を用いたり、あるいは2個の照明用光源を並列に配置しても良い。
【0048】
また、いずれの実施形態においても、被写体照明用の第1、第2LED14、16は、例えばいずれも白色LEDである。この場合、白色LEDにおいては順方向電圧が高くなるので、特に昇圧電圧から得られる電流を用いることが好ましい。
【0049】
電源回路30、表示回路60および70は、汎用的な素子によって構成することが可能であり、例えば、DC/DCコンバータとして「東光株式会社」製の「TK11840L」を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】第1の実施形態における携帯内視鏡装置のブロック図である。
【図2】第1の実施形態における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。
【図3】表示回路を示す回路図である。
【図4】従来の表示回路を示す回路図である。
【図5】電池の入力電圧の経時変化を示す図である。
【図6】電源回路から出力される電圧の経時変化を示す図である。
【図7】表示駆動回路の出力端子における電圧の経時変化を示す図である。
【図8】従来の表示回路において、警告用LEDが発光する光の輝度を示す図である。
【図9】第1の実施形態における表示回路において、警告用LEDが発光する光の輝度を示す図である。
【図10】第2の実施形態における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。
【図11】第3の実施形態における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。
【図12】第3の実施形態の変形例における携帯内視鏡装置のブロック図である。
【図13】第3の実施形態の変形例における電源回路、照明点灯回路および表示回路を示す回路図である。
【図14】変形例の表示回路において、パイロット用LEDが発光する光のオン/オフ状態を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
10 ファイバースコープ(内視鏡装置)
12 電池
14 第1LED(照明光出射手段・LED)
16 第2LED(照明光出射手段・LED)
32 DC/DCコンバータIC(昇圧手段)
34 警告用LED(表示手段・LED)
35 表示用電源(電源)
36 表示駆動回路(電圧判断手段・電流制御手段)
52 基準電圧生成回路
54 コンパレータ(電圧判断手段)
56 nチャンネルFET(電流制御手段)
60 表示回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池から入力される入力電圧を昇圧して所定の昇圧電圧とする昇圧手段に接続される表示回路であって、
前記入力電圧が所定の基準電圧よりも低いか否かを判断する電圧判断手段と、
電流が供給されると発光する表示手段と、
前記電圧判断手段が、前記入力電圧が前記基準電圧よりも低いと判断したときに、前記所定の昇圧電圧に基づいて前記表示手段に電流が供給されるように制御する電流制御手段とを備えることを特徴とする表示回路。
【請求項2】
前記昇圧手段が、DC/DCコンバータを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示回路。
【請求項3】
前記DC/DCコンバータが、ステップアップコンバータ方式により動作することを特徴とする請求項2に記載の表示回路。
【請求項4】
前記表示手段がLEDであることを特徴とする請求項1に記載の表示回路。
【請求項5】
前記電流制御手段が、前記入力電圧が前記所定の基準電圧よりも低いことを示すために、前記表示手段が前記内視鏡装置の外部から認識できるように前記表示手段に電流を供給させることを特徴とする請求項1に記載の表示回路。
【請求項6】
前記電流制御手段が、nチャンネルFETを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示回路。
【請求項7】
前記所定の昇圧電圧に基づく電流が供給されることにより、照明光を出射する明光射出手段が複数のLEDを備え、前記複数のLEDが直列に接続され、前記表示手段への電源の供給が前記複数のLEDの中の下段側のLEDのアノード端子とその直ぐ上段側のLEDのカソード端子とが接続された節点から行なわれることを特徴とする請求項1に記載の表示回路。
【請求項8】
前記下段側のLEDが最下段のLEDであることを特徴とする請求項7に記載の表示回路。
【請求項9】
前記表示回路が更に、照明射出手段の点灯を表示するパイロット用光源としてのLEDを備え、前記パイロット用光源への電源の供給が前記下段側のLEDのアノード端子と前記上段側のLEDのカソード端子とが接続された前記節点から行なわれることを特徴とする請求項7に記載の表示回路。
【請求項10】
請求項1に記載の表示回路を備えた内視鏡装置。
【請求項11】
前記所定の昇圧電圧に基づく電流が供給されることにより、照明光を出射する照明光出射手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の内視鏡装置。
【請求項12】
前記照明光出射手段が、LEDを含むことを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置。
【請求項13】
電池から入力される入力電圧が所定の基準電圧よりも低いか否かを判断する電圧判断手段と、
電流が供給されると発光する表示手段と、
前記表示手段に電流を供給するための電源と、
前記電圧判断手段が、前記入力電圧が前記所定の基準電圧よりも低いと判断したときに、前記電源から前記表示手段に電流が供給されるように制御する電流制御手段とを備えることを特徴とする表示回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−305338(P2006−305338A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−91401(P2006−91401)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】