説明

携帯機器及び撮影装置

【課題】携帯機器同士で近接無線通信によるデータ通信を行う際に使用者の複雑な操作を不要としつつ場合に応じて異なるデータを送信し得るように構成した携帯機器を提供する。
【解決手段】外部機器との間でデータ通信を行う通信部7と、通信部を制御する通信制御部11bと、通信部を用いて外部機器との間におけるデータ通信実行時の通信状態を検出する通信状態検出部7bと、時間を計測する時計部6とを具備し、通信状態検出部は通信部を用いて外部機器との間で実行中のデータ通信の信号強度を検出し、通信制御部は通信状態検出部により検出された信号強度及び時計部により計測される時間に基いて外部機器との間で行うデータ通信時の送信内容を変更する制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯機器、詳しくは非接触通信,近接無線通信等の通信方式による通信を行ってデータの授受を行い得る携帯機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、動画像や静止画像を画像データとして取得し、これを記録,再生し得る機能や、テキスト等をデータとして入出力し得る機能を備え、かつ携帯して使用するのに適した小型携帯機器、例えばデジタルカメラ,ビデオカメラ,携帯電話,電子手帳,録音機器等、各種の携帯機器が広く普及している。
【0003】
この種の携帯機器では、例えば画像や音声,文章等の各種の情報をデータ化して記録し、また再生し得るように構成されている。また、これらの携帯機器によって取得され記録された各種のデータは、機器間でのデータ通信を行うことにより、データを劣化させることなく複写や移動等のデータ通信を行うことができるという利点がある。
【0004】
例えば、特開2004−357327号公報等によって開示されている携帯機器(カメラ)においては、通信手段を備え、撮影により取得した画像データを他の機器へと転送し得るように構成したものが提案されている。これによれは、多くの機器との間で画像データ等を共有することができるというものである。
【0005】
ところで、従来の携帯機器においてデータ通信を行う手段としては、例えば機器同士を接続ケーブル等で繋いだり、記録媒体を介して行ったり、又は赤外光,磁気,電波等を利用した無線接続による手段が用いられている。
【0006】
しかしながら、接続ケーブルや記録媒体を介したデータ通信を行う際には、各種さまざまな形状の接続ケーブルや記録媒体から、個々の機器に対応するものを選択する必要がある。また、無線通信を実現するためには複雑な手順が必要なことがある。したがって、携帯機器同士でデータ通信を行うための知識が要求される場合があった。
【0007】
そこで、近年においては、データ通信を行う際には、機器同士を接触させたり、近接させる(非接触)だけで、複雑な手順を経ることなく、機器間でのデータ通信を容易にかつ高速で実行し得る通信方式、例えば非接触通信,近接無線通信等の通信方式を採用した各種の携帯機器が提案されまた実用化されている。また、近接無線通信技術は、その省電力性やプライバシー対策等の観点から、機器間通信における有力な候補として近年急速に普及しつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−357327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上記特開2004−357327号公報等によって開示されている携帯機器においては、他の複数の機器との間で同一のデータの転送を行うことは容易であるが、例えば転送相手によって異なる形態のデータを転送するといったことについては考慮されていない。
【0010】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、携帯機器同士で非接触通信,近接無線通信等の通信方式によるデータ通信を行うのに際して、使用者の複雑な操作を不要としながら、場合に応じて異なるデータを送信し得るように構成した携帯機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明による携帯機器は、外部機器との間でデータ通信を行う通信部と、上記通信部を制御する通信制御部と、上記通信部を用いて上記外部機器との間におけるデータ通信実行時の通信状態を検出する通信状態検出部と、時間を計測する時計部とを具備し、上記通信状態検出部は上記通信部を用いて上記外部機器との間で実行中のデータ通信の信号強度を検出し、上記通信制御部は上記通信状態検出部により検出された信号強度及び上記時計部により計測される時間に基いて上記外部機器との間で行うデータ通信時の送信内容を変更する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、携帯機器同士で非接触通信,近接無線通信等の通信方式によるデータ通信を行うのに際して、使用者の複雑な操作を不要としながら、場合に応じて異なるデータを送信し得るように構成した携帯機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態の携帯機器の構成を概略的に示すブロック構成図
【図2】図1の携帯機器同士による通信モード時の作用を示し、送信側の携帯機器の通信モード時の処理シーケンスを示すフローチャート
【図3】図1の携帯機器同士による通信モード時の作用を示し、受信側の携帯機器の通信モード時の処理シーケンスを示すフローチャート
【図4】本発明の第2の実施形態の携帯機器同士による通信モード時の処理シーケンスを示すフローチャート
【図5】図4の携帯機器で撮影動作を行なっているときのようすを示す図
【図6】図4の携帯機器同士間でデータ通信を行なっているときのようすを示す図
【図7】図4の携帯機器で撮影動作を行なったときに得られる画像データの例を示す図
【図8】図4の携帯機器で得られた画像データに対してメッセージデータを合成処理した合成画像データの例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態を示す図である。このうち、図1は本実施形態の携帯機器の構成を概略的に示すブロック構成図である。図2,図3は、本実施形態の携帯機器同士による通信モード時の作用を示す図である。このうち、図2は送信側の携帯機器の通信モード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。図3は受信側の携帯機器の通信モード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【0016】
本発明の各実施形態は、例えば光学レンズ等からなる撮影光学系により結像される光学像を固体撮像素子等の光電変換素子等を用いて順次光電変換し、これにより得られる画像信号を静止画像又は動画像を表わすデジタル画像データに変換し、こうして生成されたデジタルデータを記録媒体に記録し得ると共に、記録媒体に記録されたデジタル画像データに基いて静止画像又は動画像を表示装置を用いて再生表示し得るように構成された撮影機能を備えた携帯機器、例えばデジタルカメラや撮影機能付き携帯電話等を例示するものである。
【0017】
なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
【0018】
まず、本実施形態の携帯機器1の構成の概略を、図1を用いて以下に説明する。
【0019】
本実施形態の携帯機器1は、操作判定部2と、撮像部3と、記録部4と、表示部5と、時計部6と、通信部7と、送受信部8と、マイクロフォン(図1には単にマイクと表記;以下、マイクと略記する)9と、信号処理・制御部11等を具備して構成されている。
【0020】
信号処理・制御部11は、携帯機器1の全体を統括的に制御するマイコン等からなる制御回路であって、携帯機器1内の各構成ブロックから入力される各種の信号を受けて各種の制御処理を行う制御回路である。信号処理・制御部11は、内部にデータ選択部11a,通信制御部11b,通信状態判定部11c,データ編集部11d,データ変換部11e等の回路部を有している。
【0021】
このうち、データ選択部11aは、本携帯機器1に設けられる複数の操作部材(図示せず)のうちデータ選択に関与する操作部材が操作されることによって生じる指示信号を操作判定部2が判定し、その判定結果の指示信号を受けて、記録部4に記録されている複数のデータの中から選択指示されたデータを選択する回路部である。使用者の操作によりデータ選択操作が行われるのは、例えばデータ通信を実行するのに先立って送信用データを予め選択しておく場合等がある。
【0022】
通信制御部11bは、本携帯機器1がデータ通信のための通信を行う際に、その相手方機器に対する通信制御を所定のプロトコルによって行う制御回路である。
【0023】
通信状態判定部11cは、通信部7の通信状態検出部7bによって検出される通信相手方機器からの応答信号に基いて、通信状態や接続状態等を判定する回路部である。この通信状態判定部11cの出力は、通信制御部11bへ出力される。通信制御部11bは、通信状態判定部11cからの出力信号を受けて通信制御を行う。
【0024】
データ編集部11dは、画像データやテキストデータ等に基いて、画像データとメッセージデータとを合成するデータ合成処理や、各種のデータについての編集処理を行い得る回路部である。
【0025】
データ変換部11eは、所定の入力手段、例えばソフトウェアキーボード(後述する)やマイク9からの入力信号をテキストデータに変換する機能を有する回路部である。データ変換部11eにて生成されたテキストデータは、メッセージデータとして記録部4内のメッセージデータ格納部4aに記録される。
【0026】
なお、本実施形態において、メッセージデータとは、例えばテキストデータ等によって構成される一纏まりの単語,文章等のほか、携帯機器1の所有者の各種の個人情報(氏名,イニシャル,住所,電話番号,メールアドレス等)若しくは名刺情報等を表わす各種の情報を含むものとする。なお、これらの情報は、上述のようにテキストデータとして構成されているものに限ることはなく、例えば写真,イラスト等の画像データの形態であってもよい。
【0027】
なお、図示は省略しているが、信号処理・制御部11は、撮像部3から入力される画像信号の圧縮処理を行ったり、記録部4から入力される圧縮データを伸長処理等を行う圧縮伸張処理機能を有している。
【0028】
操作判定部2は、本携帯機器1に設けられる複数の操作部材(図示せず)が操作されることによって生じる指示信号を判定する回路部である。信号処理・制御部11は、操作判定部2による判定結果に基いて各構成部の動作制御を行う。複数の操作部材としては、撮影動作に関与する操作部材,再生動作に関与する操作部材,データ通信に関与する操作部材(例えばデータ選択指示,送信指示,受信指示等を行う操作部材),編集動作に関与する操作部材,動作モードを切り換える操作部材等がある。
【0029】
具体的には、例えばデータ通信に関与する操作部材のうちデータ選択指示部材を操作すると、信号処理・制御部11は、表示部5や記録部4等を制御して表示画面に記録部4に記録済みのデータ一覧を表示させるといった制御を行う。使用者は、データ選択操作部材を操作して、一覧表示から任意のデータを選択することにより所望のデータを選択し得る。
【0030】
また、例えば編集動作に関与する操作部材を操作すると、信号処理・制御部11は、表示部5やデータ編集部11d等を制御して表示画面にソフトウェアキーボード等の入力手段を表示させる制御を行う。使用者は、所定の操作部材を操作してソフトウェアキーボードの任意のキーを選択指示することにより所望のメッセージ入力を行うことができる。
【0031】
なお、ソフトウェアキーボードは、別途表示部5に連繋するタッチパネルを設けることにより、直接表示画面をタッチ操作する操作系を構成するような形態としてもよい。
【0032】
撮像部3は、被写体像を結像させる光学レンズと、この光学レンズにより結像される被写体像を受けて対応する電気信号に変換する光電変換素子と、この光電変換素子により生成された画像信号の前処理等を行う信号処理回路等によって構成される。撮像部3により生成された画像信号は、信号処理・制御部11へと出力される。なお、光電変換素子としては、CCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補型金属酸化膜半導体)等の固体撮像素子等が適用される。
【0033】
記録部4は、撮像部3によって取得され信号処理・制御部11において各種の信号処理が施されて生成された記録用画像データを記録するための記録媒体と、この記録媒体に対する画像データの記録処理及び記録済み画像データの読み出し処理等、記録媒体を駆動する回路部等により構成される。
【0034】
また、記録部4は、画像データだけでなく、テキストデータ等のメッセージデータを格納するメッセージデータ格納部4aを有している。
【0035】
表示部5は、信号処理・制御部11による信号処理の結果生成された表示用画像信号に基く画像表示,予め用意されているデータに基く設定メニュー表示や操作用表示(ソフトウェアキーボード等)等を表示させる表示装置である。この表示部5としては、例えば液晶表示装置(LCD)や有機ELディスプレイ等が適用される。
【0036】
例えば携帯機器1を撮影動作モードで使用する時、使用者は表示部5に表示されるリアルタイム画像を見ながら構図やシャッターレリーズを行うタイミングを決定する。つまり、撮影動作時には、表示部5は主にファインダーとして機能する。また、表示部5に設定メニューを表示させた時には、使用者は各種の操作部材を利用して携帯機器1の各種の設定選択操作を行なうことができる。そして、メッセージ入力モードでの動作時には、表示部5にソフトウェアキーボードが表示され、使用者は各種の操作部材を利用して任意のメッセージデータを作成することができる。また、携帯機器1を再生動作モードで使用する時、表示部5には記録部4に記録済みの各種のデータを表示させることができる。
【0037】
さらに、データ通信モードでの動作時には、通信状態等の情報が表示されるようになっている。この場合には、表示部5は、信号処理・制御部11の制御下において、通信部7や通信状態判定部11c等からの出力に基いて生成される通信状態に関する情報を表示する。
【0038】
なお、これらに加えて、本実施形態における表示部5の構成としては、図示は省略しているが、例えばマイク9によって取得された音声信号や記録部4に記録済みの音声データ等に基いて音声を発音させるスピーカ等の音声出力装置を含むものとする。
【0039】
時計部6は、本携帯機器1における内部電気回路の制御等において必要となる計時動作等に寄与する計時回路等からなる。例えば、動作処理の各処理ステップにおいて待機時間等を計測したり(タイマー機能)、データ通信処理を行った場合のデータ受信日時情報等として参照される。このデータ受信日時情報は、信号処理・制御部11の制御によって転送データに付与される。
【0040】
なお、本実施形態の説明では、時計部6を単独の構成ブロックとして構成した例を示しているが(図1参照)、これに代えて、時計部6を信号処理・制御部11の内部に含めて構成するような形態としてもよい。
【0041】
通信部7は、外部機器との間で通信、即ち各種データの送受信を行うための回路部等や、通信状態検出部7b等により構成される。本実施形態の携帯機器1においては、外部機器との間の通信形態として、非接触で行われる通信方式、例えば微弱電波を用いる近接無線通信や赤外光を用いる赤外光通信を想定している。
【0042】
本携帯機器1によって取得され記録部4に記録済みの画像データや、メッセージデータ等は、通信部7を介して外部機器へと送信することが可能となっている。また、同様の使用からなる携帯機器等の外部機器から送信される各種データ等も、通信部7を介して受信することができるようになっている。
【0043】
通信状態検出部7bは、通信状態を検出する回路部である。即ち、通信部7は、通信状態検出部7bを介して送受信部8から所定の信号を出力し、これに対する通信相手機器からの応答を検出する。この検出結果は、信号処理・制御部11の通信状態判定部11cへと出力される。この検出情報に基いて通信状態判定部11cは、現在の通信状態や接続状態等を判定する。
【0044】
送受信部8は、通信を行うための電波の入出力部であるアンテナ、若しくは通信用の赤外光線の入出力部となる投受光部(以下、入出力部という)と、この入出力部を介して入出力される電波,赤外光を電気信号に変換する回路部等によって構成される。
【0045】
本携帯機器1における通信形態は、上述したように近接無線通信等の通信方式を想定している。したがって、本携帯機器1と通信相手機器との間で確実に通信を行うためには、各機器の送受信部8を対向配置させ、近接若しくは接触させた状態にする。
【0046】
マイク9は、音声等を電気信号に変換する構成部である。マイク9によって取得された音声信号は、信号処理・制御部11において所定の信号処理(例えば圧縮処理,記録用音声データへの変換処理,画像データと関連付ける処理,メッセージデータへの変換処理等)が施された後、所定の形態の音声データ若しくはメッセージデータとして記録部4に記録される。信号処理・制御部11において施される音声信号処理は、動作モードや設定条件等にしたがって適宜、対応する処理が実行される。
【0047】
本実施形態の携帯機器1は、上述した構成部材以外にも、種々の構成部材を具備して構成されるものである。しかしながら、上述の構成部材以外の構成については、本発明に直接関連しない構成であるので、図面の煩雑化を避けるために、それらの図示は省略すると共に、従来の携帯機器等と同様の構成を有するものとして、その詳細説明を省略する。
【0048】
本実施形態の携帯機器1によるデータ通信の際の通信方式のうち、赤外光を用いた通信方式としては、例えばアイアールディーエー(IrDA;Infrared Data Association)規格やアイアールシンプル(IrSimple)規格等がある。
【0049】
ここで、例えば、IrSimple規格に基く通信方式について、その概略を以下に簡単に説明する。
【0050】
この通信方式は、多層レイヤ構造によって構成される。このうち、第1層はトランスポート層・物理層と呼ばれる。この第1層は、ハードウェアで構成される物理的な接続構成部である。この第1層は、通信相手機器との間で通信方式を規定して、通信状態等を確認する層である。本実施形態の携帯機器1においては、通信部7の通信状態検出部7bが相当する。
【0051】
第2層はプレゼンテーション層と呼ばれる。この第2層は、後述の第3層(アプリケーション層)からの要求に応じて、データの分割や再構築を担う層である。
【0052】
第3層はアプリケーション層と呼ばれる。この第3層は、使用者による操作指示をGUI(グラフィカルユーザインターフェース;Graphical User Interface)等によるアプリケーションソフトウェア(Application software)へと接続する層である。
【0053】
通信シーケンスは、第2層(プレゼンテーション層)において行われる。その通信シーケンスの概略を以下に簡単に示す。
【0054】
即ち、まず、送信側機器から通信相手機器を探索し、接続を開始するための接続要求信号(サーチアンドコネクション(Search & Connection)信号)が発生すると、通信相手機器である受信側機器は応答信号を返信する。
【0055】
送信側機器は、受信側機器からの応答信号を受信すると、続いてデータ通信(データエクスチェンジ;Data Exchange)を開始する。
【0056】
受信側機器は、送信側機器からの転送データを全て受信したら、例えばデータ最終信号(エンドオフファイル;End Of File)等を受信したら、全データを受信した旨の信号を出力する。
【0057】
これを受けて、送信側機器は、データ通信を終了する旨の信号(ディスコネクト(Disconnect)信号)を出力する。これを受信した送信側機器では、データ通信終了信号を受領した旨の信号を出力する。
【0058】
これを受けて、送信側機器はデータ通信動作を終了する。
【0059】
この一連の通信シーケンスは、本実施形態の携帯機器1においては、通信部7において行われる。
【0060】
また、通信が可能であるか不可能であるかの判定処理は、第1層(トランスポート層・物理層)において行われる。上述したように、本実施形態の携帯機器1においては、通信部7の通信状態検出部7bにおいて行われる。
【0061】
例えば、通信可能であるとの判定処理は次のようになる。即ち、送信側機器の第1層(トランスポート層・物理層)から所定の接続要求信号を出力する。これを受信側機器が受信すると、受信側機器は所定の応答信号を出力する。この応答信号が送信側機器において所定の時間内に受信された場合には、送信側機器は通信可能状態にあると判定して、データ通信処理を開始する。
【0062】
一方、通信不可能であるとの判定処理は次のようになる。即ち、送信側機器の第1層(トランスポート層・物理層)からの所定の接続要求信号に対して、受信側機器からの応答信号が所定時間の間に受信できない場合等には、送信側機器は通信不可能状態にあると判定し、第2層(プレゼンテーション層)において、Disconnect信号を出力すると共に、データ通信処理を終了する。
【0063】
次に、本実施形態の携帯機器1において、データ通信が行われる際の作用を、図2,図3のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0064】
以下の説明においては、同じ仕様の携帯機器1同士で通信を行って、使用者が所望するデータ通信を行う際の処理シーケンスについて、送信側機器の処理シーケンス(図2)と、受信側機器の処理シーケンス(図3)とを関連付けながら説明する。
【0065】
まず、送信側機器及び受信側機器の双方の携帯機器1が、いずれも電源オン状態にあり、かつ通信モードに設定されている状態にあるものとする。
【0066】
送信側機器が通信モードで動作している状態になると、図2のステップS11において、信号処理・制御部11は、表示部5,記録部4等を制御して表示画面にデータ一覧等を表示させて、使用者の操作を待機する状態となる。ここで、使用者がデータ選択操作を行うと送信データ選択処理が実行される。この送信データ選択処理は、データ通信を実行するのに先立って、使用者が送信を所望する送信用データを予め選択する処理である。
【0067】
つまり、使用者がデータ選択操作部材(不図示)を操作して、一覧表示から任意のデータを選択する。その指示信号は操作判定部2から信号処理・制御部11へと出力される。この指示信号を受けて、信号処理・制御部11のデータ選択部11aは、記録部4に記録されている複数のデータの中から選択指示されたデータを選択し、同データを記録部4から読み出して、信号処理・制御部11内の一時記憶部(不図示)等に一時的に記憶すると共に、これを表示部5へ出力して表示させる等の一連の処理がなされる。なお、このデータ選択処理にて選択される送信用のデータとしては、例えば画像データのほかに、メッセージデータを同時に選択し得るようにしておいてもよい。
【0068】
こうして、送信データ選択処理が完了したら、次のステップS12の処理に進む。
【0069】
ステップS12において、信号処理・制御部11は、操作判定部2を監視して、送信操作信号が発生したか否かを確認する。ここで、送信操作信号が発生していることが確認された場合には、次のステップS13の処理に進む。また、送信操作信号が発生していない場合には、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0070】
ステップS13において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、相手機器を探索し接続要求を行う信号(Search & Connection信号)を送信する。そして、信号処理・制御部11は、時計部6による所定時間の計時を開始する。その後、ステップS14の処理に進む。
【0071】
一方、受信側機器においては、図3のステップS31において、受信モード選択処理を行う。この受信モード選択処理は、使用者が動作モード切換操作部材(図示せず)操作して、受信側機器の動作モードを受信モード(通信モード)に切り換えることにより開始される。受信モード選択操作がなされると、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して受信モードで動作する状態に各部の設定を切り換える。受信側機器が受信モードに設定されたら、次のステップS32の処理に進む。
【0072】
ステップS32において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を監視し、送信側機器の通信部7が送信している相手機器探索・接続要求信号(Search & Connection信号)が受信されたか否かを確認する。ここで、相手機器探索・接続要求信号の受信が確認された場合には、次のステップS33の処理に進む。また、相手機器探索・接続要求信号の受信が確認されない場合には、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0073】
ステップS33において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、接続要求に応答する応答信号を送信する。その後、ステップS34の処理に進む。
【0074】
図2に戻って、送信側機器においては、ステップS14において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を監視し、相手機器である受信側機器の通信部7からの応答信号が所定時間内に受信されたか否かを確認する。なお、所定時間は、上述のステップS13の処理において計時を開始した時計部6を参照する。ここで、応答信号を所定時間内に受信したことが確認された場合には、次のステップS15の処理に進む。また、応答信号が所定時間内に受信されない場合には、ステップS25の処理に進む。
【0075】
ステップS25において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、「相手機器が見つかりません」等の警告表示を行う。
【0076】
続いて、ステップS26において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、「続けますか?」等の表示を行って、操作判定部2を監視する操作待機状態となる。ここで、使用者は、通信モードによる動作処理を続けるか否かの判断を行って、所定の操作部材を操作する。
【0077】
この場合において、使用者が通信モードによる動作処理を続けるべき旨の所定の操作を行うと、その指示信号に基いて、信号処理・制御部11は、ステップS13の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。また、使用者が通信モードによる動作処理を中止するべき旨の所定の操作を行うと、その指示信号に基いて、信号処理・制御部11は、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0078】
上述の図2のステップS14の処理において、応答信号を所定時間内に受信して、次のステップS15の処理に進むと、このステップS15において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、第1データの送信を開始する処理を実行する。ここで、第1データは、上述のステップS11において、使用者により選択され、使用者が送信を所望し、送信の主目的としている送信用データである。つまり、第1データは、データ通信時において転送の主たるデータ(主データ)である。
【0079】
なお、この処理シーケンスにおいて、第1データは、例えば通常の撮影動作によって取得され記録された、無加工の画像データであると想定して説明する。
【0080】
そして、第1データが全て送信されたら、続いてステップS16において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、第1データの送信を終了する処理を実行する。その後、ステップS17の処理に進む。
【0081】
続いて、ステップS17において、信号処理・制御部11は、データ送信処理が正常に終了したか否かの確認を行う。ここで、データ送信処理が正常に終了したか否かの判断は、例えば、送信データファイルの末尾等に附されるデータ最終信号まで送信されたかどうかの確認を行うことにより可能である。データ送信処理が正常に終了していることが確認された場合には、次のステップS18の処理に進む。また、データ送信処理が正常に終了していないと判断された場合には、ステップS27の処理に進む。
【0082】
ステップS27において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、「正常終了しませんでした」等の警告表示を行う。その後、上述のステップS26の処理に進み、以降の同様の処理を行う。
【0083】
ステップS18において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、相手機器の接続状況を確認する処理を実行する。この相手機器接続状況確認処理は、通信状態検出部7bの検出結果に基いて通信状態判定部11cにより行われる。そして、信号処理・制御部11は、時計部6による所定時間の計時を開始する。その後、ステップS19の処理に進む。
【0084】
一方、上述のステップS15の処理において第1データの送信が開始されると、これを受けて、受信側機器においては、図3のステップS34において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、第1データの受信を開始する処理を実行する。そして、上述の図2のステップS16の処理における第1データの送信終了処理を待って、次のステップS35の処理に進む。
【0085】
ステップS35において、信号処理・制御部11は、データ受信処理が正常に終了したか否かの確認を行う。ここで、データ受信処理が正常に終了したか否かの判断は、例えば、受信データファイルの末尾等に附されるデータ最終信号まで受信されているかどうかの確認を行うことにより可能である。データ受信処理が正常に終了していることが確認された場合には、次のステップS36の処理に進む。また、データ受信処理が正常に終了していないと判断された場合には、ステップS43の処理に進む。
【0086】
ステップS43において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、「正常終了しませんでした」等の警告表示を行う。その後、次のステップS44の処理に進む。
【0087】
続いて、ステップS44において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、「続けますか?」等の表示を行って、操作判定部2を監視する操作待機状態となる。ここで、使用者は、通信モードによる動作処理を続けるか否かの判断を行って、所定の操作部材を操作する。
【0088】
この場合において、使用者が通信モードによる動作処理を続けるべき旨の所定の操作を行うと、その指示信号に基いて、信号処理・制御部11は、ステップS33の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。また、使用者が通信モードによる動作処理を中止するべき旨の所定の操作を行うと、その指示信号に基いて、信号処理・制御部11は、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0089】
上述のステップS35の処理にて、データ受信処理が正常終了したことが確認されて、ステップS36の処理に進むと、このステップS36において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、相手機器から接続状況確認信号(例えば接続要求信号等)の再送信が有ったか否かの確認を行う。ここで、接続状況確認信号の再送信が確認された場合には、応答信号を返信した後、次のステップS37の処理に進む。また、接続状況確認信号の再送信が確認されない場合には、ステップS45の処理に進む。
【0090】
図2に戻って、ステップS19において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、相手機器からの信号強度が充分にかつ所定時間の間、受信されたか否か、即ち良好な通信状態が確保されているか否かの確認を行う。
【0091】
ここで、相手機器からの信号強度が充分であるか否かの判断は、通信状態検出部7bによる検出結果に基いてなされる。
【0092】
上述したように、送信側機器が図2のステップS18の処理にて接続状況確認信号(接続要求信号等)を送信した時、受信側機器が、これに対して、上述の図3のステップS36の処理で応答信号を返信したとすると、通信状態検出部7bは、その応答信号を受信し、その検出結果を通信状態判定部11cへと出力する。これを受けて、通信状態判定部11cは、応答信号の強度等を判定する。
【0093】
また、所定時間については、上述のステップS18の処理において計時を開始した時計部6を参照する。そして、通信状態判定部11cは、応答信号のが所定時間継続しているかどうかの判定も行う。
【0094】
こうして、ステップS19の処理にて、相手機器からの信号強度が充分かつ所定時間受信されていると確認された場合には、次のステップS20の処理に進む。また、相手機器からの信号強度が充分ではないか、若しくは所定時間受信されなかったことが確認された場合には、ステップS23の処理に進む。
【0095】
ステップS23において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御してDisconnect信号を送信する。その後、ステップS24の処理に進む。
【0096】
ここで、Disconnect信号を送信されると、受信側機器においては、図3のステップS45において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、送信側機器からのDisconnect信号(図2のステップ23の処理参照)が受信されたか否かの確認を行う。ここで、Disconnect信号の受信が確認された場合には、次のステップS46の処理に進む。また、Disconnect信号の受信が確認されない場合には、ステップS48の処理に進む。
【0097】
ステップS46において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、Disconnect信号に対する応答信号を送信する。その後、ステップS47の処理に進む。
【0098】
ステップS47において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、第1データのみの受信が完了した旨の表示(例えば「受信完了」等の表示)を行う。その後、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0099】
また、上述のステップS45の処理において、Disconnect信号の受信が確認されずに、ステップS48の処理に進むと、このステップS48において、信号処理・制御部11は、時計部6による所定時間の計時を開始し、所定時間が経過したか否かの確認を行う。ここで、所定時間が経過するまで、上述のステップS36の処理に戻り、以降の処理、即ち、相手機器からの接続状況確認信号の再送信,Disconnect信号の受信を確認する処理を繰り返す。そして、所定時間が経過した場合には、次のステップS49の処理に進む。
【0100】
続いて、ステップS49において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、受信が正常終了していない旨のエラー表示を行う。その後、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0101】
図2に戻って、上述のステップS19の処理にて、相手機器からの信号強度が充分かつ所定時間受信されていることが確認されて、次のステップS20の処理に進むと、このステップS20において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、第2データの送信を開始する処理を実行する。ここで、第2データは、例えば、記録部4のメッセージデータ格納部4aに予め記録されているメッセージデータ等のデータである。つまり、第2データは、データ通信時において上記主データに添付する付随データである。
【0102】
なお、ここで送信されるメッセージデータは、上述のステップS11において、使用者により選択された送信用データ等である。
【0103】
また、これとは別に、第2データとして送信されるメッセージデータは、メッセージデータ格納部4aに記録済みの複数のメッセージデータのうちから予め設定しておいた規定のメッセージデータとし、データ通信動作が行われる際には、この規定メッセージデータが常に送信されるようにしてもよい。
【0104】
そして、第2データが全て送信されたら、続いてステップS21において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、第2データの送信を終了する処理を実行する。その後、ステップS22の処理に進む。
【0105】
続いて、ステップS22において、信号処理・制御部11は、データ送信処理が正常に終了したか否かの確認を行う。ここで、データ送信処理が正常に終了したか否かの判断は、例えば、送信データファイルの末尾等に附されるデータ最終信号まで送信されたかどうかの確認を行うことにより可能である。データ送信処理が正常に終了していることが確認された場合には、次のステップS23の処理に進む。また、データ送信処理が正常に終了していないと判断された場合には、ステップS19の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0106】
ステップS23において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御してDisconnect信号を送信する。その後、ステップS24の処理に進む。
【0107】
続いて、ステップS24において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、上記Disconnect信号に対して受信側機器が上述のステップS46の処理又は後述するステップS38の処理にて送信した応答信号を受信する。これを受けて、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、送信が完了した旨を表わす「送信完了」表示を行う。その後、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0108】
一方、受信側機器において、図3のステップS36の処理において、接続状況確認信号の再送信が確認されて、ステップS37の処理に進むと、このステップS37において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、第2データの受信を開始する処理を実行する。そして、上述の図2のステップS21の処理における第2データの送信終了処理を待って、次のステップS38の処理に進む。
【0109】
ステップS38において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、送信側機器からのDisconnect信号(図2のステップ23の処理参照)が受信されたか否かの確認を行う。ここで、Disconnect信号の受信が確認された場合には、次のステップS39の処理に進む。また、Disconnect信号の受信が確認されない場合には、ステップS41の処理に進む。
【0110】
ステップS39において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、Disconnect信号に対する応答信号を送信する。その後、ステップS40の処理に進む。
【0111】
ステップS40において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、第2データの受信も完了した旨の表示(例えば「受信完了」等の表示)を行う。その後、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0112】
また、上述のステップS37の処理において、Disconnect信号の受信が確認されずに、ステップS41の処理に進むと、このステップS41において、信号処理・制御部11は、時計部6による所定時間の計時を開始し、所定時間が経過したか否かの確認を行う。ここで、所定時間が経過するまで、上述のステップS38の処理におけるDisconnect信号の受信を確認する処理を繰り返す。そして、所定時間が経過した場合には、次のステップS42の処理に進む。
【0113】
続いて、ステップS42において、信号処理・制御部11は、表示部5を制御して、受信が正常終了していない旨のエラー表示を行う。その後、通信モードにおける一連の処理シーケンスを終了する。
【0114】
なお、上述のステップS42,S49の処理にて、エラー表示が行われた場合には、所定の操作部材を操作することにより、エラー表示をリセットすることができる。この場合において、例えば動作モード切換操作部材を操作することによって、通信モードから他の動作モードに切り換えることにより、通信モードにおけるエラー状態はリセットされる。また、電源操作部材を用いて電源オフ操作を行なって、携帯機器1における各種の設定を一旦リセットした後、電源オン操作を行うことにより、上記通信モードにおけるエラー状態はリセットされる。
【0115】
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、携帯機器間で近接無線通信等の通信方式によるデータ通信を行う際に、例えば画像データ等の第1データ(主データ)の送信完了後においても、通信相手機器との間で良好な通信状態が所定時間継続して確保されている場合には、続けてメッセージデータ等の第2データ(付随データ)を自動的に送信することができる。
【0116】
データ通信時において、使用者が特別な操作を行うことなく、単に良好な通信状態を維持するか否かの操作を行うのみで、具体的には機器同士の近接状態を維持するか否かの操作のみで、単に画像データ等の第1データのみの送信とするか、又は画像データ等の第1データに加えてメッセージデータ等の第2データも共に送信するのかを、その場で容易に使い分けることができる。
【0117】
単なる主データの送信を行うだけでなく、使用者の作成したメッセージデータ等の付随データを任意に送信することができるので、送信相手機器の使用者との間におけるコミュニケーションを行う機能として利用することも可能である。
【0118】
[第2の実施形態]
図4〜図8は、本発明の第2の実施形態を説明する図である。このうち、図4は本実施形態の携帯機器同士による通信モード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。図5は、本実施形態の携帯機器で撮影動作を行なっているときのようすを示す図である。図6は、本実施形態の携帯機器同士間でデータ通信を行なっているときのようすを示す図である。図7は、本実施形態の携帯機器で撮影動作を行なったときに得られる画像データの例を示す図である。図8は、本実施形態の携帯機器で得られた画像データに対してメッセージデータを合成処理した合成画像データの例を示す図である。
【0119】
本実施形態における携帯機器としては、主に撮影機能を主体として構成されるデジタルカメラ等の撮影装置(以下、単にカメラという)を例に挙げて説明する。
【0120】
本実施形態の携帯機器の基本的な構成は、上述の第1の実施形態と全く同様である。したがって、本実施形態の携帯機器自体の構成の説明は省略し、上述の第1の実施形態を参照するものとする。
【0121】
本実施形態の携帯機器同士でデータ通信を行う際の作用は、図4のカメラ制御の処理シーケンスの通りである。
【0122】
図4においては、送信側の携帯機器と受信側の携帯機器の通信モード時の処理シーケンスを合わせて示している。即ち、本実施形態の携帯機器であるカメラの動作モードが撮影動作モードに設定されている時には、通常の撮影動作を行い得ると共に、他の携帯機器からのデータ通信要求信号の受信待機状態となっている。したがって、このとき撮影開始のためのレリーズ信号が発生していないときに、他の携帯機器からのデータ通信の接続要求信号を受信した場合には、受信側の携帯機器として機能するようになっている(図4のステップS102〜S118参照)。一方、本実施形態の携帯機器(カメラ)の動作モードが再生モードに設定されている時には、通常の再生動作を行い得ると共に、他の携帯機器との通信を行なってデータ転を行って送信側の携帯機器として機能するようになっている(図4のステップS121〜S134参照)。
【0123】
なお、本実施形態の携帯機器(カメラ)においては、これら以外の動作モードとして、所定の操作を行うことで任意にメッセージデータを作成し得るメッセージ入力モードを有する(図4のステップS141,S142参照)。
【0124】
まず、本実施形態の携帯機器(カメラ)が撮影動作モードに設定された場合の処理シーケンスを説明する。
【0125】
図4のカメラ制御処理シーケンスのステップS101において、信号処理・制御部11は、操作判定部2を監視して、カメラの電源操作部材(不図示)からの電源オン信号が発生しているか否かの確認を行う。ここで、使用者により電源操作部材が操作されて、電源オン信号が発生していることが確認された場合には、次のステップS102の処理に進む。また、電源オン信号が確認されない場合には、このステップS101の処理を繰り返す。
【0126】
ステップS102において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、カメラの動作モード切換操作部材(不図示)等からの信号に基いて、現在設定されている動作モードの状況を確認する。ここで、撮影動作モード(図4では単に撮影モードと表記している)に設定されていることが確認された場合には、次のステップS103の処理に進む。一方、撮影モード以外の動作モードに設定されていることが確認された場合には、ステップS121の処理に進む(以降の処理シーケンスは後述する)。
【0127】
ステップS103において、信号処理・制御部11は、撮像部3,表示部5等を制御してライブビュー表示動作処理を実行する。このライブビュー表示動作処理とは、撮像部3により連続的に取得される画像信号に基く画像を順次、表示部5の表示画面上に表示させてリアルタイム画像を表示させる動作処理である。このリアルタイム画像表示を継続させながら、次のステップS104の処理に進む。
【0128】
続いて、ステップS104において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、カメラの撮影指示信号が発生しているか否かの確認を行う。ここで、使用者により撮影動作を行う操作部材としてのシャッターレリーズボタン等が操作されて、撮影指示信号(レリーズ信号)が発生していることが確認された場合には、次のステップS105の処理に進み、このステップS105において、通常の撮影動作及び記録動作等の所定の処理を実行する。これら撮影・記録動作処理の完了後には、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。

なお、本実施形態の携帯機器であるカメラを用いて通常の撮影・記録を行う際のようすは、図5に示すような状態となる。即ち、図5においては、使用者がカメラ1を構えて被写体となる人物を撮影しているようすを示している。これによって取得される画像データによって現わされる画像は、例えば図7に示すようなものである。
【0129】
一方、上述のステップS104の処理において、撮影指示信号(レリーズ信号)が発生していない状態にあることが確認された場合には、ステップS111の処理に進む。
【0130】
ステップS111において、信号処理・制御部11は、通信制御部11b,通信状態判定部11c等を介して通信部7を制御して、他の携帯機器、即ち送信側機器からの接続要求等の信号が受信されているか否かの確認を行う。ここで、他の機器からの接続要求信号等の受信を確認した場合には、次のステップS112の処理に進む。また、他の機器からの信号受信が確認されない場合には、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0131】
なお、本実施形態の携帯機器であるカメラと、同様の形態の携帯機器であるカメラ同士で近接無線通信等を行う際のようすは、図6に示すような状態である。即ち、図6においては、送信側の携帯機器であるカメラ1Aの送受信部8と、受信側の携帯機器であるカメラ1Bの送受信部8とを近接させたようすを示している。この場合において、両カメラ1A,1Bのそれぞれの送受信部8を対向させて配置し、かつ両者の間隔を近接状態においている。このとき両カメラ1A,1Bは、両送受信部8の距離的間隔が所定の距離以内にあれば非接触状態であってもよく、例えば両カメラ1A,1Bの外装部が接触状態となっていてもよい。なお、上記の所定の距離的間隔としては、例えば近接無線通信の一規格のものにおいては、3cm程度以内とするのが望ましいとされている。
【0132】
ステップS112において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、他の携帯機器に対する応答信号の送信を行う。その後、データ受信状態を維持する。
【0133】
続いて、ステップS113において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、送信側の携帯機器からの最終信号を受信したか否かの確認を行う。ここで、最終信号の受信を確認した場合には、次のステップS116の処理に進む。また、最終信号の受信が確認されない場合には、ステップS114の処理に進む。
【0134】
なお、最終信号とは、送信側の携帯機器がデータ通信動作の際に、送信すべき全てのデータの送信を完了した時に出す信号である。受信側の携帯機器は、この最終信号を受信することにより、一連のデータ通信動作処理が完了したものとみなすようになっている。
【0135】
ステップS114において、信号処理・制御部11は、時計部6による所定時間の計時を開始し、所定時間が経過したか否かの確認を行う。ここで、所定時間が経過したことが確認された場合には、次のステップS115の処理に進む。
【0136】
ステップS115において、信号処理・制御部11は、表示部5等を制御して、その表示画面上に所定の「警告」表示を行う。その後、ステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0137】
また、上述のステップS114の処理において、所定時間が経過していない場合には、上述のステップS101の処理に戻り、以降同様の処理を繰り返す。つまり、最終信号が受信されるまで、同様の処理を繰り返す。
【0138】
なお、上述の「警告」表示としては、表示部5の表示画面を用いた視覚的な警告表示のほか、表示部5に含まれるスピーカ等の音声出力装置を用いた音声等による警告音等の警告表示としてもよい。
【0139】
一方、上述のステップS113の処理にて、最終信号の受信を確認した場合にステップS116の処理に進むと、このステップS116において、信号処理・制御部11は、データ通信が開始されてから最終信号を受信するまでの間に、途中中断が有ったか否かを確認する。ここで、データ通信動作中に途中中断が有った場合とは、例えば複数データが受信された場合を想定している。
【0140】
後述するように、本実施形態の携帯機器においては、送信側の携帯機器がデータ通信動作を行う際に、使用者が送信用の画像データにメッセージデータを付随させることを所望する場合には、まず撮影したままの未加工の画像データ(選択した送信用画像データ)の送信を行った後に、通信状態を維持した状態で、同画像データに対してメッセージデータを合成処理した合成画像データを作成し、この合成画像データを続けて送信するようになっている。したがって、この場合には、受信側の携帯機器は、先に受信した未加工画像データと合成画像データとの複数の画像データを受信するようになっている。
【0141】
そこで、上述のステップS116の処理では、受信動作中の途中中断の有無によって、受信した画像データが複数あるか否かが確認される。ここで、途中中断無しの場合には、受信データは単独であるものと判断しされて、ステップS117の処理に進む。
【0142】
そして、ステップS117において、信号処理・制御部11は、記録部4及び表示部5等を制御して、受信データの記録部4への記録動作と、当該受信データに基く画像等の表示部5による表示動作を行う。その後、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0143】
また、上述のステップS116の処理において、途中中断有りの場合には、受信データは複数あるものと判断されて、ステップS118の処理に進む。
【0144】
そして、ステップS118において、信号処理・制御部11は、記録部4及び表示部5等を制御して、複数の受信データのうちデータ通信時に途中中断された後の受信データ、即ち後から送信された合成画像データについての記録部4への記録動作と、当該ご失せ画像データに基く画像等の表示部5による表示動作を行う。その後、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0145】
次に、本実施形態の携帯機器(カメラ)が再生モードに設定された場合の処理シーケンスを説明する。また、メッセージ入力モード時の処理シーケンスも合わせて説明する。
【0146】
上述のステップS102の処理にて、撮影モード以外の動作モードに設定されていることが確認されて、ステップS121の処理に進んだ場合には、このステップS121において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、カメラの動作モード切換操作部材(不図示)等からの信号に基いて、現在設定されている動作モードの状況を再度確認する。ここで、再生動作モード(図4では単に再生モードと表記している)に設定されていることが確認された場合には、次のステップS122の処理に進む。一方、再生モード以外の動作モードに設定されていることが確認された場合には、ステップS141の処理に進む。
【0147】
ステップS141において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、カメラの動作モード切換操作部材(不図示)等からの信号に基いて、現在設定されている動作モードの状況を確認する。ここで、メッセージ入力モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS142の処理に進む。一方、メッセージ入力モード以外の動作モードに設定されていることが確認された場合には、ステップS121の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0148】
ステップS142において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、使用者によるメッセージ入力操作に基くメッセージ入力動作処理を実行する。その後、メッセージ入力操作が終了して、このメッセージ入力動作処理が完了したら、上述のステップSの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0149】
一方、上述のステップS121の処理にて、再生モードに設定されていることが確認されて、ステップS122の処理に進むと、このステップS122において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、各操作部材による操作によって生じる指示信号に応じて再生動作及び選択動作等の処理を実行する。これにより、送信すべき所望の画像データ等が設定される。
【0150】
続いて、ステップS123において、信号処理・制御部11は、操作判定部2等を監視して、通信を開始させるための指示信号が発生したか否かの確認を行う。ここで、「通信」指示信号が確認された場合には、次のステップS124の処理に進む。また、「通信」指示信号が確認されない場合は、ステップS121の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0151】
ステップS124において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、画像データの送信動作処理を実行する。その後、ステップS125の処理に進む。
【0152】
ステップS125において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、画像データの送信動作処理が終了したか否かの確認を行う。ここで、画像データ送信済みであることが確認された場合には、次のステップS131の処理に進む。また、画像データ送信済みではないことが確認された場合には、ステップS126の処理に進む。
【0153】
ステップS126において、信号処理・制御部11は、時計部6による所定時間の計時を開始し、所定時間が経過したか否かの確認を行う。ここで、所定時間が経過したことが確認された場合には、次のステップS127の処理に進む。
【0154】
つまり、ステップS127の処理へと進む場合としては、画像データの送信が完了していない状態のまま所定時間が経過してしまった状態を意味する。
【0155】
したがって、ステップS127において、信号処理・制御部11は、表示部5等を制御して、その表示画面上に所定の「エラー表示」を行う。その後、ステップS123の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。この「エラー表示」は、画像データのデータ通信に失敗したことを意味するものである。したがって、この場合には、上述のステップS123の処理に戻って、画像データの送信処理を繰り返すようにしている。
【0156】
一方、上述のステップS125の処理にて、画像データ送信済みであると確認されて、ステップS131の処理に進むと、このステップS131において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して通信状態を確認する。この通信状態確認処理は、通信状態検出部7bの検出結果を受けて通信状態判定部11cにより行われる。ここでは、通信状態が「所定時間良好」な状態にあるか否か、即ち使用者によって図6に示すような操作が維持されているか否かの確認を行っている。ここで、通信状態が「所定時間良好」であることが確認されると、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、その通信状態を維持したまま、次のステップS135の処理に進む。また、通信状態が「所定時間良好」ではないことが確認されると、使用者による通信操作が解除されたものと判断されて、ステップS132の処理に進む。
【0157】
ステップS135において、信号処理・制御部11は、上述のステップS122の処理にて予め選択されている画像データに対して選択済みのメッセージデータを合成する処理を行って合成画像データを生成する。その後、次のステップS136の処理に進む。
【0158】
なお、この合成画像データを生成するのに際して用いられるメッセージデータとしては、例えば上述のステップS142の処理にて予め作成され記録部4に記録してある複数のメッセージデータのうち規定のメッセージデータ、若しくは上述のステップS122の処理にて画像データと共に選択されたメッセージデータである。
【0159】
また、ここで生成される合成画像データの一例としては、例えば図8に示すようなものが挙げられる。図8においては、撮影により取得された画像データに基いて表示される画像(図7に示す画像)に対して、所定の文字等によって構成されるメッセージデータが重畳した形態で表示されている状態を示している。
【0160】
続いて、ステップS136において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、合成画像データの送信動作処理を実行する。その後、ステップS132の処理に進む。
【0161】
ステップS132において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して通信状態を確認する。この通信状態確認処理は、通信状態検出部7bの検出結果を受けて通信状態判定部11cにより行われる。ここでは、通信状態が通信可能な状態にあるか否かの確認を行う。ここで、通信状態が「通信可」状態であることが確認されると、次のステップS133の処理に進む。
【0162】
ステップS133において、信号処理・制御部11は、通信制御部11bを介して通信部7を制御して、最終信号の送信処理を実行する。その後、上述のステップS123の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0163】
一方、上述のステップS132の処理にて、通信状態が「通信不可」状態であることが確認された場合には、ステップS134の処理に進む。
【0164】
ステップS134において、信号処理・制御部11は、表示部5等を制御して、その表示画面上に所定の「エラー表示」を行う。その後、ステップS123の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0165】
以上説明したように上記第2の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0166】
また、本実施形態によれば、携帯機器間での近接無線通信等の通信方式によるデータ通信が開始されると、まず、選択された画像データのみを転送し、さらに使用者がメッセージデータを付随させて送信することを所望している場合には、使用者は図6の状態を所定時間維持し続けるのみで、画像データにメッセージデータが合成された形態の合成画像データが自動的に生成されると共に、続けて、この合成画像データも送信されるようにしている。
【0167】
したがって、使用者は、近接無線通信等を行うために携帯機器(カメラ)同士を近接させる操作を行う際に、その近接状態を維持する時間を加減する操作を行うのみで、画像データのみを送信するか、メッセージを付随させた合成画像データを送信するかを、容易に決定することができる。
【0168】
なお、本実施形態においては、画像データとメッセージデータを合成して合成画像データを生成する処理ステップ(S135)をデータ通信動作中に行うようにしているが、この例に限ることはない。
【0169】
例えば、合成画像データ生成処理ステップは、画像データ及びメッセージデータの選択処理後に直ちに行なうようにし、生成された合成画像データを一時的に記録しておくようにすればよい。
【0170】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明は、デジタルカメラ等の撮影機能に特化した携帯機器としての撮影装置のほかに、撮影機能を備えた携帯機器、例えば携帯電話,録音機器,電子手帳,パーソナルコンピュータ,ゲーム機器,テレビ,時計,GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機器等、各種の電子機器に適用することができる。
【符号の説明】
【0172】
1……携帯機器
2……操作判定部
3……撮像部
4……記録部
4a……メッセージデータ格納部
5……表示部
6……時計部
7……通信部
7b……通信状態検出部
8……送受信部
9……マイクロフォン
11……信号処理・制御部
11a……データ選択部
11b……通信制御部
11c……通信状態判定部
11d……データ編集部
11e……データ変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器との間でデータ通信を行う通信部と、
上記通信部を制御する通信制御部と、
上記通信部を用いて上記外部機器との間におけるデータ通信実行時の通信状態を検出する通信状態検出部と、
時間を計測する時計部と、
を具備し、
上記通信状態検出部は、上記通信部を用いて上記外部機器との間で実行中のデータ通信の信号強度を検出し、
上記通信制御部は、上記通信状態検出部により検出された信号強度及び上記時計部により計測される時間に基いて、上記外部機器との間で行うデータ通信時の送信内容を変更する制御を行うことを特徴とする携帯機器。
【請求項2】
上記通信部は、近接無線通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の携帯機器。
【請求項3】
上記通信部による近接無線通信は、微弱電波又は赤外光を用いて高速データ通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の携帯機器。
【請求項4】
撮像素子を有し画像信号を生成する撮像部と、
テキストデータを生成するデータ変換部と、
上記画像信号と上記テキストデータとに基く合成編集処理を行うデータ編集部と、
記録媒体を有し上記撮像部により生成された画像信号に基く画像データを記録すると共に、上記テキストデータを記録する記録部と、
外部機器との間でデータ通信を行うと共に通信状態を検出する通信状態検出部とを有する通信部と、
上記通信部を制御する通信制御部と、
機器全体の制御を行う信号処理制御部と、
を具備してなることを特徴とする撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−188209(P2011−188209A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50887(P2010−50887)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】