説明

撮像装置

【課題】 複雑な光学系を用いることなく、非接触で多チャンネルの信号伝達を行うことができるコンパクトな撮像装置を提供することにある。
【解決手段】撮像装置は、軸受部40を備える固定台41と、回転軸が軸受部40に支持されたパン回転台42と、撮像カメラ43と、パン回転台42の上に配されると共に、撮像カメラ43をその回転支持軸を介してチルト方向に回動可能に支持するチルト支持部44とを備える。パン回転台42の回転軸2は中空軸になっており、その先端には回転側プリント基板5が取り付けられている。さらに、回転側プリント基板5には、波長がR(639nm)、G(530nm)、及びB(470nm)の異なる3つの発光ダイオード(LED)7が配されている。固定部3には、LED7の対向する位置にフォトダイオード8が載った固定側プリント基板6が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特に、監視又はテレビ会議等に用いるのに適し、カメラが360°以上エンドレスで回動可能な撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラがエンドレスで回動可能な監視装置等では、固定部と回転部の間で、カメラ回転駆動用モータ等の電源の供給、カメラの制御信号やカメラの映像信号等の情報の授受を行う必要がある。そのために、ブラシとリング状電極から成る機械式スリップリングが広く用いられているが、その他に以下のような従来技術がある。
【0003】
まず、第1の従来技術として、電動雲台の固定部及び回転部間の信号の授受をそれらの間に設けた光電変換手段により非接触で行う方式がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この方式による監視装置は、図12に示すように、固定部101と、固定部101の上に回転自在に載置された回転部102と、回転部102の上に搭載されたカメラ103とを備える。固定部101と回転部102の間において、固定部101は、光送信ユニット104と光受信ユニット107を有し、回転部102は、光送信ユニット104に対向する光受信ユニット105と、光受信ユニット107に対向する光送信ユニット106とを有する。これらの光送信ユニット104,106は、夫々、発光ダイオード(LED)とその駆動回路から成り、光受信ユニット105,107は、夫々、フォトダイオードと駆動回路とアンプとから成る。
【0005】
光送信ユニット104と光受信ユニット105の組は、カメラのズーム、フォーカス、チルト動作等のカメラの制御信号を固定部101から回転部102に伝達し、光送信ユニット106と光受信ユニット107の組は、カメラの映像信号を回転部102から固定部101へ伝達することができる。
【0006】
また、第2の従来技術として、固定部及び回転部間の信号の授受を発光素子と受光素子を備える光回転結合装置によって行うものがある(例えば、特許文献2)。
【0007】
この光回転結合装置は、図13に示すように、周辺に発光素子203が実装されると共に、回転軸207上において受光素子205が実装された固定側プリント基板201と、固定側プリント基板201に対して回転軸207の回りに回転自在に配され、周辺に発光素子202が実装されると共に、回転軸207上において受光素子206が実装されたに回転側プリント基板202とを備える。固定側プリント基板201の発光素子203は、回転側プリント基板202の受光素子206に向けて斜めに発光すると共に、回転側プリント基板202の発光素子204は、固定側プリント基板201の受光素子205に向けて斜めに発光するようになっている。これにより、固定側プリント基板201と回転側プリント基板202の間で信号を伝達することができる。
【0008】
さらに、第3の従来技術として、固定部及び回転部間の信号の授受を複数のチャンネルをもつ1つの光学伝達系により行う方式がある(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
この方式は、ビデオレコーダーの回転磁気ヘッドの光信号を複数のチャンネルで伝達するものであり、複数のチャンネルに対応した波長の異なる発光素子の光をミラーとビームスプリッターとを組み合わせて1つの光路に合成し、回転側と固定側の間の空間を通して伝達し、その1つになった光を分光プリズムを用いて波長の違いにより分離し、各チャンネルの受光素子に導くようにしている。
【特許文献1】特開平9−284612号公報
【特許文献2】特開2001−44940号公報
【特許文献3】特開昭62−117105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、第1の従来技術では、固定部及び回転部間の信号の授受を発光素子と受光素子の組を2つ用いて行っているが、発光する光は区別されていないので、発光素子の光信号が受光素子の表面や伝送空間の壁面等で反射し、他の組の受光素子に入射してクロストークが生じ易く、また、発光素子と受光素子の組は2つしか配置されていないので、多チャンネルの信号伝達を行うことができない。
【0011】
第2の従来技術では、発光素子の配置を中心軸からずらして、斜めに光を当てることにより、反射光が直接他の受光素子に入らないようにしているが、伝送空間の壁面等の反射光があり、クロストークが生じると共に、受光素子の配置も回転側、固定側の回転軸上に限定されるので、双方向で夫々1チャンネルの信号伝送しかできない。
【0012】
第3の従来技術では、波長の異なる発光素子の光をビームスプリッター等のプリズムで合成し、回転軸を通る1つの光路を介して伝送し、再び分波プリズムを用いて分離するので、多チャンネルには適しているが、プリズムを用いた複雑な光学系を必要とするので、その占有空間が大きくなってコンパクトな構成にすることができず、また、光学プリズム等も高価で低コスト化することができない。
【0013】
本発明の目的は、複雑な光学系を用いることなく、非接触で多チャンネルの信号伝達を行うことができるコンパクトな撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1記載の撮像装置は、カメラと、前記カメラを保持する回転部と、前記回転部を回転自在に支持する固定部と、前記回転部と前記固定部の間に配された光回転結合器とからなる撮像装置において、前記光回転結合器は、前記回転部に配され、発光素子及び受光素子の少なくとも一方から成る複数の第1の光学素子と、前記固定部に配され、前記複数の第1の光学素子と夫々対応すると共に相補的な複数の第2の光学素子とから成り、前記複数の発光素子は、発光する波長が互いに異なると共に、前記複数の受光素子は、夫々、前記複数の発光素子が発光する光の波長を選択的に透過するカラーフィルタを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の撮像装置は、カメラと、前記カメラを保持する回転部と、前記回転部を回転自在に支持する固定部と、前記回転部と前記固定部の間に配された光回転結合器とからなる撮像装置において、前記光回転結合器は、前記回転部に配され、発光素子及び受光素子の少なくとも一方から成る複数の第1の光学素子と、前記固定部に配され、前記複数の光学素子と夫々対応すると共に相補的な複数の第2の光学素子とから成り、前記複数の発光素子は、円偏光の旋回方向が互いに異なる円偏光フィルタを備え、前記複数の受光素子は、当該受光素子に対応する発光素子の円偏光フィルタと同じ旋回方向の円偏光フィルタを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、発光素子の複数は、発光する波長が互いに異なると共に、受光素子の複数は、夫々、前記複数の発光素子が発光する光の波長を選択的に透過するカラーフィルタを備えるので、複雑な光学系を用いることなく、非接触で多チャンネルの信号伝達を行うことができる。
【0017】
本発明によれば、複数の発光素子は、円偏光の旋回方向が互いに異なる円偏光フィルタを備え、複数の受光素子は、当該受光素子に対応する発光素子の円偏光フィルタと同じ旋回方向の円偏光フィルタを備えるので、複雑な光学系を用いることなく、非接触で多チャンネルの信号伝達を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を概略的に示す断面図である。
【0020】
図1の撮像装置は、軸受部40を備える固定台41と、回転軸が軸受部40に支持されたパン回転台42と、撮像カメラ43と、パン回転台42の上に配されると共に、撮像カメラ43をその回転支持軸を介してチルト方向に回動可能に支持するチルト支持部44とを備える。
【0021】
撮像装置は、また、固定台41内においてパン回転台42の回転軸に固定されたギア50と、固定台41内に配されたパン用モータ48と、パン用モータ48の出力軸に取り付けられると共に、ギア50に噛合するギア49と、撮像カメラ43の回転支持軸に固定されたギア47と、チルト支持部44内に配されたチルト用モータ45と、チルト用モータ45の出力軸に取り付けられると共に、ギア47に噛合するウォームギア46とを備える。
【0022】
撮像装置は、さらに、軸受部40内においてパン回転台42の回転軸に設けられた電源供給のためのスリップリング52と、固定台41内において、軸受部40の下端に取り付けられ、パン回転台42の回転軸の先端と協働して作動すべく、3チャンネルの信号伝達経路を備える後述する図2の光回転結合器51とを備える。
【0023】
スリップリング52は、パン回転台42の回転軸に取り付けられたリング状電極と、それに接触するブラシとから成り、ブラシは端子53に接続されている。
【0024】
光回転結合器51は、端子54,55,56に夫々接続されており、
各々の端子には撮像カメラからの映像信号出力やカメラ情報信号出力、外部からのカメラ制御信号入力やチルト用モーターの制御信号入力などの入出力信号が割り当てられている。
【0025】
上記のような機械式のスリップリング52は、摩耗等により接触ノイズが生じ易いが、平滑回路等を用いることによりノイズをなくすことができる。しかし、撮像カメラ43からの映像信号や固定台41からパン回転台42に伝達されるカメラ制御信号やチルトモータ用制御信号はノイズに弱いので、光回転結合器51は、電気信号を光に変換して非接触で信号伝達を行う。
【0026】
図2は、図1の撮像装置に用いられる光回転結合器の実施例の断面図である。図2の光回転結合器の構成はパン回転台42から固定台41へ撮像カメラからの映像信号出力やカメラ情報信号出力などの信号を一方向に伝達する場合を説明している。
【0027】
図2の光回転結合器において、パン回転台42の回転軸2は中空軸になっており、その先端には回転側プリント基板5が取り付けられている。さらに、回転側プリント基板5には、波長がR(639nm)、G(530nm)、及びB(470nm)の異なる3つの発光ダイオード(LED)7が配されている。LED7の各信号線10は、回転軸2の中空部を通って回転側の電気回路に接続されている。
【0028】
固定部3には、LED7の対向する位置にフォトダイオード8が載った固定側プリント基板6が取り付けられている。フォトダイオード8は3つ配されており、その表面には夫々R,G,Bのカラーフィルタ9が接着されている。R,G,Bのカラーフィルター9はLED7の光の波長に対応し、その波長の光を選択的に透過し、他の波長の光は吸収される。フォトダイオード8で受光した信号は信号線11により固定側の電気回路に接続されている。
【0029】
回転側プリント基板5上の3つのLED7は、図3(a)に示すように、ほぼ同心円上に等角度間隔で配置され、固定側プリント基板6上のフォトダイオード8も、図3(b)に示すように、ほぼ同心円上に等角度間隔で配置されている。
【0030】
LED7から出射する光はLEDのレンズにより広げられ、フォトダイオード8のある領域を照射する。その際、LED7の出射光の中心軸は3個のフォトダイオードの中心Oとなるように向きが調整されている。
【0031】
回転軸2が回転してLED7が回転する時、対応するフォトダイオード8にはその波長の光は常に入射しているので信号伝達は可能である。その際、LEDの光の照度むらがあるため、回転軸2の回転に同期した信号が発生するが、信号線の信号の周波数は数10kHz以上なのでハイパスフィルタ等で取り除くことができる。
【0032】
図2の光回転結合器では、回転軸2の側にLEDを3つ、固定部3の側にフォトダイオードを3つ設け、回転軸2から固定部3へ一方向的に信号伝達が行われる例を示したが、LEDとフォトダイオードを入れ替えて、固定部3の側から回転軸2の側へ信号伝達を行うこともできる。
【0033】
図4は、図2の光回転結合器の第1の変形例の断面図である。
【0034】
図4の光回転結合器の構成は、撮像カメラからの映像信号をパン回転台42から固定台41へ伝達し、外部からのカメラ制御信号とチルト用モーターの制御信号を固定台41から回転台42へ伝達する場合を説明している。

【0035】
回転側プリント基板5上の1つのLED7と2つのフォトダイオード8は、ほぼ同心円上に等角度間隔で配置され(図5(a))、また、固定側プリント基板6の2つのLED7と1つのフォトダイオード8もほぼ同心円状に等角度間隔で配置されている(図5(b))。
【0036】
本実施の形態ではR,G,Bの波長で3チャンネルの伝送を行う例を説明したが、波長の数を増やせば3チャンネル以上の伝送が可能になる。
【0037】
図6は、図2の光回転結合器の第2の変形例の断面図である。
【0038】
図6の光回転結合器は、LED7の近傍に出射光の指向性を制御する後述する図7(a))の光束制御板20を備え、これにより、LED7の出射光の照度が均一になるようにしている。
【0039】
図7(a)は、図6における光束制御板20の断面図である。
【0040】
図7(a)の光束制御板20は、拡散シート21と、拡散シート21上に形成されたプリズムシート22とから成る。拡散シート21は、LED7からの出射光を一旦拡散し、プリズムシート22はその拡散光を特定の角度範囲の光に集光する。
【0041】
図7(b)は、フォトダイオード8が配置された固定側プリント基板6の面の照度分布を示す図であり、横軸が位置、縦軸が照度を表す。
【0042】
図6(b)において、光束制御板20がない場合は、照度は照度分布23となり中心部が強く、照度にむらが生じ易い。光束制御板20がある場合は、照度分布24のように均一になり、照度むらや回転軸の回転によるノイズ成分が低減して、信号のS/Nが向上する。
【0043】
光束制御板20に使用するプリズムシートの形状は屋根型、ピラミッド状、マイクロレンズ状でもよく、適切な照度分布が得られるように設計される。また、プリズムシート22は積層された複数枚のシートから成ってもよい。
【0044】
図8は、図2の光回転結合器の第3の変形例の断面図である。
【0045】
図8の光回転結合器は、回転軸2に固定された回転側プリント基板5に、波長が同一の2つのLED7を備えている。各LED7の一方には、右旋回円偏光フィルタ30が、他方には左旋回円偏光フィルタ31が設けられている(図9(a))。
【0046】
円偏光フィルター30,31は偏光板に1/4波長位相差板を所定の角度で重ね合わせたもので、偏光板と1/4波長位相差板のなす角度により右旋回と左旋回の円偏光を生成する。これにより、偏光板により生成された直線偏光を円偏光に変換する。同じ旋回方向をもつ円偏光フィルタを対向させれば、光は透過し、異なる旋回方向を持つ円偏光フィルタを対向させれば、光は遮断される。円偏光にすれば、回転軸が回転して円偏光フィルターが回転しても、偏光の旋回方向は変わらず、同じ旋回方向の円偏光フィルターで光を分離することができる。
【0047】
固定側プリント基板6のフォトダイオード8の、一方には、右旋回円偏光フィルタ32が、他方には、左旋回円偏光フィルタ33が設けられ、これにより、右旋回円偏光と左旋回円偏光の光信号を分離して検出する(図9(b))。
【0048】
このように円偏光フィルタ30,31を用いることで、2つのフォトダイオード8に入る光信号を分離し、互いのフォトダイオードに混入するクロストーク成分が低く抑えることができ、S/Nのよい信号伝達が可能になる。
【0049】
図10は、図2の光回転結合器の第4の変形例の断面図であり、プリント基板の部分のみを示す。
【0050】
図10の光結合器において、回転側プリント基板5には同一の波長のLED7が2つのみが示されており、第3の変形例に示した円偏光フィルタ30,31が設けられている。固定側プリント基板6には、フォトダイオード8が2つのみ示されており、各LED7の波長に対応したカラーフィルタ9と、その上に夫々右旋回円偏光フィルタ32と左旋回円偏光フィルタ33が設けられている。このような構成より、光信号の波長と円偏光旋回方向により光信号は分離して検出される。
【0051】
上記第4の変形例において、回転側プリント基板5の上にR,G,Bの波長のLEDを夫々2つずつ設け、全部で6つのLEDを設けてもよい(図11(a))。各波長のLEDには、夫々右旋回円偏光フィルタ30と左旋回円偏光フィルタ31が設けてある。
【0052】
また、固定側プリント基板6に、LEDに対応し、各波長に対応した同一のカラーフィルタ9を付けた2つのフォトダイオードに夫々右旋回円偏光フィルタ32と左旋回円偏光フィルタ33を設けたものをRGBの波長ごとに3組設けることにより、6チャンネルの信号伝達が可能になる。
【0053】
このように、波長と円偏光の旋回方向を組み合わせることで、S/Nが良好な多チャンネルの光信号伝達が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1の撮像装置における光回転結合器の好ましい例の断面図である。
【図3】図2の光回転結合器のプリント基板上の素子配置を説明する図であり、(a)は、プリント基板が回転側プリント基板の場合を示し、(b)はプリント基板が固定側プリント基板の場合を示す。
【図4】図2の光回転結合器の第1の変形例の断面図である。
【図5】図4の光回転結合器のプリント基板上の素子配置を説明する図であり、(a)は、プリント基板が回転側プリント基板の場合を示し、(b)はプリント基板が固定側プリント基板の場合を示す。
【図6】図2の光回転結合器の第2の変形例の断面図である。
【図7】(a)は、図6における光束制御版の断面図であり、(b)は、フォトダイオードが配置された固定側プリント基板の面の照度分布を示す図である。
【図8】図2の光回転結合器の第3の変形例の断面図である。
【図9】図8の光回転結合器のプリント基板上の素子配置を説明する図であり、(a)は、プリント基板が回転側プリント基板の場合を示し、(b)はプリント基板が固定側プリント基板の場合を示す。
【図10】図2の光回転結合器の第4の変形例の断面図である。
【図11】図10の光回転結合器のプリント基板上の素子配置の変形例を説明する図であり、(a)は、プリント基板が回転側プリント基板の場合を示し、(b)はプリント基板が固定側プリント基板の場合を示す。
【図12】第1の従来技術の構成を概略的に示す斜視図である。
【図13】第2の従来技術の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0055】
2 回転軸
3 固定部
5 回転側プリント基板
6 固定側プリント基板
7 LED
8 フォトダイオード
9 カラーフィルタ
20 光束制御板
21 拡散シート
22 プリズムシート
30,32 右旋回円偏光フィルタ
31,33 左旋回円偏光フィルタ
41 固定台
42 パン回転台
43 撮像カメラ
44 チルト支持部
45 チルト用モータ
48 パン用モータ
51 光回転結合器
52 スリップリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、前記カメラを保持する回転部と、前記回転部を回転自在に支持する固定部と、前記回転部と前記固定部の間に配された光回転結合器とからなる撮像装置において、
前記光回転結合器は、前記回転部に配され、発光素子及び受光素子の少なくとも一方から成る複数の第1の光学素子と、前記固定部に配され、前記複数の第1の光学素子と夫々対応すると共に相補的な複数の第2の光学素子とから成り、前記複数の発光素子は、発光する波長が互いに異なると共に、前記複数の受光素子は、夫々、前記複数の発光素子が発光する光の波長を選択的に透過するカラーフィルタを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1の光学素子は、前記発光素子から成ることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1の光学素子は、前記受光素子から成ることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1の光学素子は、前記発光素子及び前記受光素子の双方を含むことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の発光素子は、円偏光の旋回方向が互いに異なる円偏光フィルタを備え、前記カラーフィルタを備える複数の受光素子は、当該受光素子に対応する発光素子の円偏光フィルタと同じ旋回方向の円偏光フィルタを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
カメラと、前記カメラを保持する回転部と、前記回転部を回転自在に支持する固定部と、前記回転部と前記固定部の間に配された光回転結合器とからなる撮像装置において、
前記光回転結合器は、前記回転部に配され、発光素子及び受光素子の少なくとも一方から成る複数の第1の光学素子と、前記固定部に配され、前記複数の光学素子と夫々対応すると共に相補的な複数の第2の光学素子とから成り、前記複数の発光素子は、円偏光の旋回方向が互いに異なる円偏光フィルタを備え、前記複数の受光素子は、当該受光素子に対応する発光素子の円偏光フィルタと同じ旋回方向の円偏光フィルタを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
前記第1及び第2の光学素子の発光素子に拡散シートまたはプリズムシートからなる光束制御板を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−314044(P2006−314044A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136369(P2005−136369)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】