説明

撮像装置

【課題】 装置本体に対して可動なファインダと、装置本体に固定される検出部とを備え、ファインダが何れの位置にある場合においても検出部によりファインダに対して接眼しているか否かを確実に検出することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】 装置本体2aと、接眼した状態で被写体像を視認するためのファインダ6と、検出光を投光する投光部8aと、前記投光部8aから投光された後で該投光部8aに対向する物体で反射された前記検出光を受光する受光部8bとを含み、前記受光部8bによる受光結果に基づいて前記ファインダ6に対する接眼状態を検出する検出部8とを有し、前記ファインダ6は前記装置本体2aに対して可動に構成されており、前記検出部8は前記装置本体2aに対して固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
投光部及び受光部を備え、投光部から投光される光の反射光成分を受光部により受光することにより、ユーザーがファインダに対して接眼状態であるか否かを検知する接眼検知ユニットが設けられ、接眼検知ユニットによりユーザーがファインダに対して接眼状態であると検知された場合に液晶表示ディスプレイを消灯するカメラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−186721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、図8に示すように、ローアングル撮影時にファインダ60を上方から視認することができるように、装置本体50aに対して図中矢印方向に回動可能なファインダ60を有するカメラ50が存在する。この場合には、ユーザーがファインダ60に対して接眼状態であるか否かを検出する検出部52は、投光部52aから投光され、ユーザーにより反射された検出光を受光部52bにより確実に受光するために、ファインダ60と共に回動可能に構成されている。したがって、ファインダのみを可動させる場合と比較して、可動部54のサイズが大きくなっていた。また、可動部54から可動部54の軸を介して装置本体50aに導かれるファインダ用配線と検出部用配線との絡まりを防止するために、可動部54の軸のサイズも大きくする必要があった。
【0005】
本発明の目的は、装置本体に対して可動なファインダと、装置本体に固定される検出部とを備えることにより可動部の小型化することができ、かつファインダが何れの位置にある場合においても検出部によりファインダに対して接眼しているか否かを確実に検出することができる撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段により上記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
本発明の撮像装置は、装置本体(2a)と、接眼した状態で被写体像を視認するためのファインダ(6)と、検出光(L)を投光する投光部(8a)と、前記投光部(8a)から投光された後で該投光部(8a)に対向する物体で反射された前記検出光(L)を受光する受光部(8b)とを含み、前記受光部(8b)による受光結果に基づいて前記ファインダ(6)に対する接眼状態を検出する検出部(8)とを有し、前記ファインダ(6)は前記装置本体(2a)に対して可動に構成されており、前記検出部(8)は前記装置本体(2a)に対して固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の撮像装置によれば、装置本体に対して可動なファインダと、装置本体に固定される検出部とを備えることにより可動部の小型化することができ、かつファインダが何れの位置にある場合においても検出部によりファインダに対して接眼しているか否かを確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係るカメラの構成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るカメラの構成を示す側面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】検出光の指向性及び受光感度の指向性について説明するための図である。
【図5】実施の形態に係るカメラにおいてファインダ及び背面液晶パネルの表示状態を制御する際の処理について説明するためのフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係るカメラの構成を示す斜視図である。
【図7】第2の実施の形態に係るカメラの構成を示す側面図である。
【図8】従来のカメラの構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置としてのカメラについて説明する。図1及び図2は、第1の実施の形態に係るカメラ2の構成を示す図であり、図1は斜視図、図2は側面図である。図1に示すように、カメラ2の上面には、撮影等を指示するレリーズボタン4、接眼した状態で撮影される被写体の被写体像を視認するための視認するファインダ6、ファインダ6に対する接眼状態を検出するアイセンサ8が設けられている。アイセンサ8は、LED等により構成されており、検出光を投光する投光部8a、及び受光素子等により構成されており、投光部8aから投光された後で投光部8aに対向する物体(例えばユーザー)により反射された検出光とカメラ2の周囲に存在する環境光等とを受光する受光部8bを備えて構成されている。
【0011】
また、カメラ2の背面には、例えばTFTパネル等により構成され、画像等を再生表示する背面液晶パネル10、シャッタースピード等を設定するためのコマンドダイヤル12、様々な撮影モードに切り換えるための撮影モードボタン14、記録媒体34(図3参照)に記録されている画像の再生表示を指示する再生ボタン16、メニュー項目等の選択やカーソルを移動させるための十字操作キー18、各種選択項目に対する選択確定操作を行うためのOK(決定)ボタン20が設けられている。また、図2に示すように、カメラ2の前面には、カメラ2本体に対して着脱可能に構成され、被写体からの被写体光を撮像素子32(図3参照)に導くための撮影レンズ22、撮影レンズ22をカメラ2本体から取り外す際に操作されるレンズ取外しボタン24が設けられている。
【0012】
図3は、この実施の形態に係るカメラ2のシステム構成を示すブロック図である。図3に示すように、カメラ2は、制御部30、撮像素子32、記録媒体34、操作部36、ファインダ6、アイセンサ8、背面液晶パネル10を備えて構成されている。
【0013】
制御部30は、CPU等により構成され、カメラ2の各部を統括的に制御する。この実施の形態では、アイセンサ8の受光部8bによる受光結果に基づいて、ファインダ6及び背面液晶パネル10の表示状態等を制御する。撮像素子32は、CCDまたはCMOS等により構成され、撮影レンズ22を透過した被写体からの被写体光を撮像する。記録媒体34は、カメラ2に設けられた記録媒体差込口(図示せず)に着脱可能に装着される可搬性を有する記録媒体である。記録媒体34には、撮像素子32から出力された撮像信号に基づき生成された画像が撮影日時、絞り値、シャッタースピード等、その他画像に関する情報と共に記録されている。操作部36は、カメラ2の電源をオンオフする電源スイッチ(図示せず)、レリーズボタン4、コマンドダイヤル12、撮影モードボタン14、再生ボタン16、十字操作キー18、OK(決定)ボタン20等を含んで構成されている。
【0014】
この実施の形態では、ファインダ6は、少なくとも撮影レンズ22を介し、撮像素子32の撮像面上に結像したスルー画像を表示するTFTパネル等により構成されている。また、ファインダ6は、図2に示すように、例えばローアングル撮影時にユーザーが上方から接眼した状態で被写体像を視認することができるように、カメラ2の装置本体2aに対して回動可能に構成されている。具体的には、ファインダ6の接眼面が撮影レンズ22の光軸AXと略直交する位置P1を下限位置とし、ファインダ6の接眼面に対して略直交する方向が撮影レンズ22の光軸AXに対して角度θ1となる位置P2を上限位置とする可動範囲を有している。
【0015】
また、アイセンサ8は、図1及び図2に示すように、装置本体2aに対して固定されている。そして、図2及び図4に示すように、投光部8aから投光される検出光は、拡散し、所定方向Dに最も大きい光強度を持つ指向性Lを有し、受光部8bも、所定方向Dに最も大きい受光感度を持つ指向性Sを有している。なお、所定方向Dは、ファインダ6が可動範囲の中心位置またはその近傍にある場合のファインダ6の接眼面に対して略直交する方向、即ち撮影レンズ22の光軸AXに対して角度θ2となる方向であり、図2及び図4に示す角度θ2≒θ3、角度θ1=θ2+θ3である。
【0016】
投光部8aから投光される検出光は、蛍光灯等から発せられる環境光と異なる所定のパルス波を有し、例えばユーザーがファインダ6を視認している場合には、投光部8aに対向する物体、即ちユーザーにより反射され、受光部8bにより受光される。一方、検出光は、例えばユーザーがファインダ6を視認していない場合には、投光部8aに対向する物体がないため、何物にも反射されることなく、受光部8bにより受光されない。また、検出光、及び受光部8bの受光感度は、図4に示すように、ファインダ6の可動範囲(下限位置P1から上限位置P2まで)より大きい指向性を有しているため、ファインダ6が下限位置P1〜上限位置P2の間の何れの位置にある場合においても、ユーザーがファインダ6を視認している際、検出光の一部は、ユーザーにより反射され、受光部8bにより受光される。
【0017】
この実施の形態では、制御部30は、ファインダ6の装置本体2aに対する位置に基づいて、投光部8aから投光される検出光の光強度、及び受光部8bの受光感度の少なくとも一方を制御する。例えば、ファインダ6がファインダ6の可動範囲の中心位置にある場合より、可動範囲の下限位置P1または上限位置P2にある場合における検出光の光強度、及び受光部8bの受光感度の少なくとも一方を大きくする。そして、制御部30は、アイセンサ8の受光部8bによる受光結果に基づいて、ファインダ6及び背面液晶パネル10の表示状態を制御する。以下、図5に示すフローチャートを参照して、この実施の形態に係るカメラ2においてファインダ6及び背面液晶パネル10の表示状態を制御する際の処理について説明する。
【0018】
まず、制御部30は、ユーザーによりカメラ2の電源がオンされると(ステップS10、Yes)、ファインダ6への表示をオフすると同時に(ステップS11)、背面液晶パネル10に撮像素子32からの撮像信号に基づき生成されるスルー画や撮影情報等を表示する(ステップS12)。
【0019】
次に、制御部30は、ファインダ6の位置を取得し、取得したファインダ6の位置に基づいて投光部8aから投光される検出光の光強度を調整する(ステップS13)。具体的には、ファインダ6がファインダ6の可動範囲の中心位置にある場合における検出光の光強度を基準としたとき、ファインダ6が下限位置P1及び上限位置P2にある場合における検出光の光強度を基準より大きくする。なお、ファインダ6がファインダ6の可動範囲の中心位置から下限位置P1または上限位置P2へ移動するにしたがい、検出光の光強度を徐々に増大させてもよい。なお、検出光の光強度の大きさを調整する代わりに、受光部8bの受光感度の大きさを調整することもできる。また、検出光の光強度と受光部8bの受光感度の大きさの両方を調整することもできる。
【0020】
次に、制御部30は、アイセンサ8による検出結果を取得する(ステップS14)。まず、アイセンサ8の投光部8aから検出光を投光させ、受光部8bにより受光される光の中に、検出光が含まれているか否かを判別する。検出光が含まれている場合には、検出光が投光部8aに対向する物体により反射されたと判別し、ユーザーがファインダ6の接眼面に接眼している状態であると判別する(ステップS15、Yes)。ステップS15においてファインダ6の接眼面に接眼している状態であると判別された場合には(ステップS15、Yes)、制御部30は、ファインダ6への表示がオフされている場合にはファインダ6にスルー画や撮影情報等を表示し(ステップS16)、背面液晶パネル10にスルー画等が表示されている場合には背面液晶パネル10への表示をオフする(ステップS17)。
【0021】
一方、制御部30は、受光部8bにより受光される光の中に検出光が含まれていない場合には、投光部8aに対向する物体が存在しないと判別し、ユーザーがファインダ6の接眼面に接眼していない状態であると判別する(ステップS15、No)。ステップS15においてファインダ6の接眼面に接眼していない状態であると判別された場合には(ステップS15、No)、制御部30は、ファインダ6にスルー画等が表示されている場合にはファインダ6への表示をオフし(ステップS18)、背面液晶パネル10への表示がオフされている場合には背面液晶パネル10にスルー画や撮影情報等を表示する(ステップS19)。次に、制御部30は、ユーザーによりカメラ2の電源がオフされた否かを判別し(ステップS20)、電源がオフされていないと判別された場合には(ステップS20、No)、電源がオフされたと判別されるまで(ステップS20、Yes)、ステップS13の処理に戻り、ステップS13〜S20の処理を繰り返す。
【0022】
第1の実施の形態に係るカメラ2によれば、装置本体2aに対して可動なファインダ6と、装置本体2aに固定されるアイセンサ8とを備えているため、可動する部分を小型化することができる。即ち、図8に示す従来のカメラ50のファインダ60及びアイセンサ52を可動させる可動部54より、可動する部分を小型化することができる。また、図8に示す従来のカメラ50では、可動部54から可動部54の軸を介して装置本体50aにファインダ用配線と検出部用配線とを導く必要があり、ファインダ用配線と検出部用配線との絡まり等が懸念されていたが、第1の実施の形態に係るカメラ2では、ファインダ用配線のみを可動する部分から装置本体2aに導けばよいため、ファインダ用配線と検出部用配線とが絡まることもない。また、ファインダ6が何れの位置にある場合においても、投光部8aから投光される検出光がファインダ6に対して接眼するユーザーにより反射し、反射した検出光が受光部8bに入射するように、アイセンサ8が配置されているため、アイセンサ8によりファインダ6に対して接眼しているか否かを確実に検出することができる。
【0023】
次に、図面を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置としてのカメラについて説明する。なお、第2の実施の形態に係るカメラの構成については、第1の実施の形態に係るカメラ2の構成に反射部材40(図6及び図7参照)を追加し、第1の実施の形態に係るアイセンサ8に代えてアイセンサ80(図6及び図7参照)を備えたものであるため、第1の実施の形態に係るカメラ2と同一の構成についてはその説明を省略する。また、第2の実施の形態に係るカメラの機能や動作については、第1の実施の形態に係るカメラ2の構成と同一の構成には同一の符号を用いてその説明を行う。
【0024】
図6及び図7は、第2の実施の形態に係るカメラ2´の構成を示す図であり、図6は斜視図、図7は側面図である。図6及び図7に示すように、カメラ2´は、ユーザーがファインダ6に対して接眼しているか否かを検出するためのアイセンサ80を備えている。アイセンサ80は、LED等により構成されており、検出光を投光する投光部80a、及び受光素子等により構成されており、投光部80aから投光された後で投光部80aに対向する物体(例えばユーザー)により反射された検出光とカメラ2の周囲に存在する環境光等とを受光する受光部80bを備えて構成されている。
【0025】
また、アイセンサ80は、図6及び図7に示すように、装置本体2aに対して固定されており、投光部80aから投光される検出光は、所定方向D2に最も大きい光強度を持つ指向性を有し、受光部80bも、所定方向D2に最も大きい受光感度を持つ指向性を有している。なお、所定方向D2は、ファインダ6が下限位置P1にある場合のファインダ6の接眼面に対して略直交する方向である。
【0026】
また、カメラ2´は、投光部80aから投光される検出光、及び受光部80bにより受光される検出光の光路を変更する光路変更部材としての反射部材40を備えている。反射部材40は、アイセンサ80及びファインダ6近傍に配置されており、ファインダ6と共に装置本体2aに対して可動する構成を有している。また、反射部材40は、投光部80aから投光される検出光を反射させ、且つ投光部80aに対向する物体により反射された検出光を受光部80bに向けて反射させる反射面40aを有している。
【0027】
反射面40aは、検出光を反射させる素材(検出光を吸収しない素材)、例えば鏡面等により構成されている。また、反射面40aは、図7に示すように、ファインダ6が上限位置P2にある場合において、投光部80aから投光され所定方向D2に進行する検出光を、ファインダ6の接眼面に対し略直交する方向D3に反射させ、且つ投光部80aに対向する物体(例えばユーザー)により反射され、ファインダ6の接眼面に対し略直交する方向D3に進行する検出光を、受光部80bに入射させるために所定方向D2に反射させる位置に配置される。即ち、図7に示すように、装置本体2aの上面に略平行する面(角度ファインダ6が下限位置P1にある場合におけるファインダ6の接眼面に対して略直交する面)に対して角度θ9傾斜させて配置されている。
【0028】
例えばユーザーがファインダ6を視認しており、且つファインダ6が下限位置P1から可動範囲の中心位置までの何れかの位置にある場合には、投光部80aから投光される検出光は、物体、即ちユーザーにより反射され、受光部8bにより受光される。また、例えばユーザーがファインダ6を視認しており、且つファインダ6が可動範囲の中心位置から上限位置P2までの何れかの位置(可動範囲の中心位置を除く)にある場合には、投光部80aから投光される検出光は、反射部材40の反射面40a及び物体、即ちユーザーにより反射され、受光部8bにより受光される。即ち、ファインダ6が下限位置P1〜上限位置P2の間の何れの位置にある場合においても、ユーザーがファインダ6を視認している際、検出光の一部は、ユーザーにより反射され、受光部8bにより受光される。一方、例えばユーザーがファインダ6を視認していない場合には、検出光は、検出光を反射させる物体がないため、何物にも反射されることなく、受光部8bにより受光されない。
【0029】
また、この実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、制御部30は、ファインダ6の装置本体2aに対する位置に基づいて、投光部80aから投光される検出光の光強度、及び受光部80bの受光感度の少なくとも一方を制御する。そして、制御部30は、アイセンサ80から出力される検出結果に基づいて、ファインダ6及び背面液晶パネル10の表示状態を制御する。なお、第2の実施の形態に係るカメラ2´においてファインダ6及び背面液晶パネル10の表示状態を制御する際の処理については、第1の実施の形態に係るカメラ2での処理(図5に示すステップS13を除くステップ)と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0030】
第2の実施の形態に係るカメラ2´によれば、第1の実施の形態に係るカメラ2における効果と同様の効果を得ることができる。また、第1の実施の形態に係るアイセンサ8が、投光部8aから投光される検出光が装置本体2aの上面に対して平行でない方向に射出するように構成されているのに対し、アイセンサ80は、投光部80aから投光される検出光が装置本体2aの上面に対して略平行する方向に射出するように構成されている。したがって、アイセンサ80のサイズをアイセンサ8のサイズより小型化することができ、且つアイセンサ80をアイセンサ8より容易に作製することができる。
【0031】
なお、第2の実施の形態においては、光路変更部材として反射面40aを有する反射部材40を例に挙げて説明したが、光路変更部材としてプリズムやミラー等を備えた場合においても本発明を適用することができる。
【0032】
また、第2の実施の形態においては、ファインダ6の接眼面に対して略直交する方向が撮影レンズ22の光軸AXに対して角度θ1となる位置P2を上限位置とし、図7では角度θ1が90度未満で示されているが、角度θ1を90度に設定した場合においても本発明を適用することができる。
【0033】
また、第2の実施の形態に係るカメラ2´(図6及び図7参照)から反射部材40、即ち光路変更部材を取り除いた場合においても、アイセンサ80によりファインダ6に対して接眼しているか否かを検出可能である。この場合には光路変更部材を備えている場合と比較してアイセンサ80の検出感度は低下するが、通常は目の接近と共に顔もファインダ6に接近するため、その顔の一部の接近をとらえることができ、アイセンサ80のみの(即ち、光路変更部材を備えない)構成であっても、ユーザーのファインダ6への接近を検出可能である。
【符号の説明】
【0034】
2,2´…カメラ、2a…装置本体、4…レリーズボタン、6…ファインダ、8,80…アイセンサ、8a,80a…投光部、8b,80b…受光部、10…背面液晶パネル、12…コマンドダイヤル、14…撮影モードボタン、16…再生ボタン、18…十字操作キー、20…OK(決定)ボタン、22…撮影レンズ、24…レンズ取外しボタン、30…制御部、32…撮像素子、34…記録媒体、36…操作部、40…反射部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
接眼した状態で被写体像を視認するためのファインダと、
検出光を投光する投光部と、前記投光部から投光された後で該投光部に対向する物体で反射された前記検出光を受光する受光部とを含み、前記受光部による受光結果に基づいて前記ファインダに対する接眼状態を検出する検出部と、を有し、
前記ファインダは前記装置本体に対して可動に構成されており、前記検出部は前記装置本体に対して固定されていることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記投光部から投光される前記検出光は、所定方向に最も大きい光強度を持つ指向性を有し、
前記受光部は、前記所定方向に最も大きい受光感度を持つ指向性を有し、
前記所定方向は、前記ファインダが前記可動範囲の中心位置またはその近傍にある場合の前記ファインダの接眼面に対して略直交する方向であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記ファインダが該ファインダの可動範囲の中心位置にある場合より、前記可動範囲の上限位置または下限位置にある場合における前記投光部から投光される前記検出光の光強度、及び前記受光部の受光感度の少なくとも一方を大きくすることを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記投光部から投光される前記検出光は、所定方向に最も大きい光強度を持つ指向性を有し、
前記受光部は、前記所定方向に最も大きい受光感度を持つ指向性を有し、
前記所定方向は、前記ファインダが該ファインダの可動範囲の下限位置にある場合の前記ファインダの接眼面に対して略直交する方向であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
前記投光部から投光される前記検出光、及び前記受光部により受光される前記検出光の光路を変更する光路変更部材を更に有し、
前記光路変更部材は、前記ファインダと共に前記装置本体に対して可動することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
【請求項6】
前記光路変更部材は、前記投光部から投光される前記検出光を反射させ、且つ前記対向する物体で反射された当該検出光を前記受光部に向けて反射させる反射面を有し、
前記ファインダが前記可動範囲の上限位置に位置されている場合において、前記反射面は、前記投光部から投光され前記所定方向に進行する前記検出光を、前記ファインダの前記接眼面に対し略直交する方向に反射せしめる位置であり、且つ前記対向する物体で反射されて進行してきた当該検出光を前記受光部に入射せしめるために前記所定方向に反射せしめる位置に配置されることを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記ファインダの前記装置本体に対する位置に基づいて、前記投光部から投光される前記検出光の光強度、及び前記受光部の受光感度の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−164314(P2011−164314A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26071(P2010−26071)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】