映像表示装置
【課題】発電プラントからの電力供給に対して、節電対策に貢献し得る映像表示装置を提供する。
【解決手段】実施形態において、映像表示装置は、電源切換部と、電源制御部と、スイッチ部と、を具備する。電源切換部は、装置の動作に用いる直流電源を商用電源から供給する第1の電源部と、同直流電源を内部から供給する第2の電源部と、を切り換える。電源制御部は、前記電源切換部により前記第2の電源部が選択され、動作している間、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量について、前記第1の電源部から供給させる。スイッチ部は、前記電源切換部において、前記第1の電源部からの前記操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を、切り換えられた前記第2の電源部からの電源供給と独立に提供する。
【解決手段】実施形態において、映像表示装置は、電源切換部と、電源制御部と、スイッチ部と、を具備する。電源切換部は、装置の動作に用いる直流電源を商用電源から供給する第1の電源部と、同直流電源を内部から供給する第2の電源部と、を切り換える。電源制御部は、前記電源切換部により前記第2の電源部が選択され、動作している間、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量について、前記第1の電源部から供給させる。スイッチ部は、前記電源切換部において、前記第1の電源部からの前記操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を、切り換えられた前記第2の電源部からの電源供給と独立に提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、非商用電源を用いる動作が可能な映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パーソナルコンピュータ等の携帯可能な電子装置である映像表示装置においては、商用電源との接続が無い場合においても動作が可能である。また、テレビジョン放送を受信するテレビジョン受信装置においても、主としてバッテリーにより動作するものが実用化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−29576号公報
【特許文献2】特開2008−5153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年は、電力供給会社の発電プラントから供給される電力に対する節電対策が話題となっている。発電プラントからの電力供給量に対して管轄地域の全体電力消費量が多くなると、停電が生じ、工場、病院、などで多大な被害を生じる恐れがある。
【0005】
本発明は、発電プラントからの電力供給に対して、節電対策に貢献し得る映像表示装置を提供するものである。
【0006】
例えば、電力供給元が商用電源であるか自電源であるかに拘わりなくテレビジョン放送を受信可能で、リモートコントローラからのテレビ放送の視聴のための操作により自電源から商用電源への切り換えがテレビジョン受信装置もしくは映像表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、実施形態において、映像表示装置は、電源切換部と、電源制御部と、スイッチ部と、を具備する。電源切換部は、装置の動作に用いる直流電源を商用電源から供給する第1の電源部と、同直流電源を内部から供給する第2の電源部と、を切り換える。電源制御部は、前記電源切換部により前記第2の電源部が選択され、動作している間、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量について、前記第1の電源部から供給させる。スイッチ部は、前記電源切換部において、前記第1の電源部からの前記操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を、切り換えられた前記第2の電源部からの電源供給と独立に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態であるテレビジョン受信装置の全体構成の一例を示す概略図。
【図2】リモートコントローラの代表的な概要の一例を示す概略図。
【図3】図1のテレビジョン受信装置の動作の一例を示す概略図。
【図4】図1のテレビジョン受信装置が表示器に出力する幾つかの表示例の代表的な例を示す概略図。
【図5】図1のテレビジョン受信装置がフルセグメント受信状態からワンセグメント受信状態に切換るときの画像切換りタイミングの一例を示す概略図。
【図6】図1のテレビジョン受信装置が節電動作を行っている際の表示器における画面の代表的な例を示す概略図。
【図7】図1のテレビジョン受信装置の表示器におけるバックライト機構の例を示す概略図。
【図8】図1のテレビジョン受信装置の表示器におけるバックライト機構の他の例を示す概略図。
【図9】図1のテレビジョン受信装置に対して節電のための省エネ設定を行うときのリモートコントローラの操作子とメニューの例を示す概略図。
【図10】本実施形態で利用された節電動作及び又はピークシフト動作の設定画面の一例を示す図。
【図11】テレビジョン受信装置が商用AC電源で動作開始したきと、ピークシフト動作への移行時に一時的に表示されてその後消える輝度状態を示すインジケータの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、実施形態を適用する映像表示装置(例えばテレビジョン受信装置もしくはPC(Personal Computer,パーソナルコンピュータ)の一例を示す。なお、以下に説明する要素や構成あるいは機能は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(CPU、処理装置)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0011】
図1に示す映像表示装置(テレビジョン受信装置)においては、UHFアンテナ101は、地上波テレビジョン放送の電波をキャッチすることができ、そのブースター102には、電力が供給されている。現行の地上波デジタル放送では、12セグメント(フルセグメント、或いはフルセグと称しても良い)と、ワンセグメント(あるいはワンセグと称しても良い)の放送信号が設定されている。UHFアンテナ101は、少なくともフルセグメントの放送信号を受信するために利用される。もちろん、UHFアンテナ101を経由してワンセグを受信することも可能である。なお、主としてワンセグメントの放送信号を受信する場合には、室内アンテナ105が利用される。また、室内アンテナ105を用いる場合においても、例えば放送局との間の距離が比較的近い、例えば10km程度の地域あるいは放送局との間に放送信号(電波)をさえぎるものが少ない、もしくは比較的標高がある、または受信位置が高所に位置する、等のいくつかの要因に従い、フルセグメントを受信することもできる。
【0012】
なお、UHFアンテナ101は、外部アンテナ或いは屋外アンテナと称してもよいし、室内アンテナ105は、内部アンテナ或いは屋内アンテナと称しても良い。また、室内アンテナ105は、テレビジョン受信装置に一体に設けられ、主としてワンセグを受信するワンセグアンテナ106に置き換えることもできる。なお、ワンセグアンテナ106は、例えばモノポールタイプ(ロッドアンテナ)として、テレビジョン受信装置のフレームあるいは筐体に固定することもできる。ワンセグアンテナ106は、スタンド(脚部)を伴い、テレビジョン受信装置の近傍に、自立するよう、位置されてもよい。
【0013】
また、ワンセグアンテナ106は、室内アンテナ105と併用されることにより、ダイバシティーアンテナとしても機能できる。
【0014】
UHFアンテナ101は、アンテナ接続基板108を介して、チューナ110に接続されることができる。室内アンテナ105も、アンテナ接続基板108を介して、チューナに接続されることができる。UHFアンテナ101の使用状態から、室内アンテナ105の使用自体に変更されるときは、UHFアンテナ101の端子がアンテナ接続板108の1つのコネクタから抜き取られ、代わりに室内アンテナ105の端子がアンテナ接続板108の前記1つのコネクタに接続される。又は、アンテナ接続板108の2つのコネクタに、UHFアンテナ101と室内アンテナ105が常時接続されており、何れか一方が、切替えスイッチにより選択されて、選択されたアンテナが使用状態となってもよい。さらに、上述のように、切り換え部107により、主としてワンセグメント受信時にアンテナ接続基板108と接続されるアンテナが、室内アンテナ105または内蔵アンテナ106のいずれか一方に設定されてもよい。また、室内アンテナ105及びワンセグアンテナ106の出力は、切り換え部107による切り換えに従い、アンテナ接続基板108への出力時に、いずれか一方の出力が選択されるものであってもよい(放送信号の受信に用いるアンテナが自動的に切り換えられる)。
【0015】
チューナ110は、フルセグメント受信回路111と、ワンセグメント受信回路112を含み、いずれか一方の受信状態に設定される。受信状態を切替えるための制御信号は、制御ブロック400から出力される。制御ブロック400については、後でさらに詳しく説明する。
【0016】
チューナ110で選択されたチャンネル内に含まれる復調された番組信号は、信号処理器200に入力される。信号処理器200は、映像信号処理回路201、オーディオ信号処理系202を含む。映像信号処理回路201は、符号化(エンコード)されている映像信号を元のベースバンドの映像信号に復号化(デコード)する。符号化・復号化方式は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)、H.264/AVC(Advanced Video Coding)などの方式がある。映像信号処理回路201から出力されるベースバンドの映像信号が、表示器300に供給される。
【0017】
オーディオ信号処理回路202は、番組信号からオーディオストリームを取り出し復号する。復号されたオーディオ信号は、デジタルアナログ変換器203にてアナログ信号に変換されて、スピーカ204に供給される。図1の例は、ヘッドホーンを示しているがヘッドホーンに限定されるものではなく、据え置き型のスピーカであってもよいことは勿論である。
【0018】
信号処理器200は、制御ブロック400の制御の元で、外部機器との接続が可能である。例えばHDMI(High-definition Digital Media Interface)205を介して、外部の情報記録再生装置、例えば光ディスク(DVD、BD(登録商標)など)記録再生装置と接続されることが可能である。従って、信号処理器200は、外部の情報記録再生装置からの再生信号を受け取り、表示出力のための信号処理、オーディオ出力のための信号処理を行うことができる。また、外部の情報記録再生装置に向けて、記録のための信号を伝送することが可能である。
【0019】
また信号処理器200は、制御ブロック400の制御の元で、USB(Universal Serial Bus)206を介して、ハードディスクドライブ(HDD)207との接続も可能である。このハードディスクドライブ207は、バッテリー208を搭載しており、停電時には、例えば2−3時間程度の自力ドライブが可能である。
【0020】
制御ブロック400は、主マイクロプロセシングユニット(以下主MPUと記す)401と、副マイクロプロセシングユニット(副MPUと記す)402を含む。主MPU401は、電子プログラムガイド管理系(以下EPG管理系)401a,動作状態制御系401b、表示状態制御系401cを含む。
【0021】
なお制御ブロック400の名称、主MPU401、副MPU402の名称、(以下EPG管理系)401a,動作状態制御系401b、表示状態制御系401cの名称は、このような名称に限定されるものではない。例えば主制御回路、副制御回路、EPG処理回路、動作状態制御回路、表示状態制御回路、或いは回路の代わりにモジュール或いはブロックを用いてもよい。また、ここでは名称を機能毎に分類したが、各機能が一体となった、或いは各機能が組み合わせられた名称が付されてもよい。
【0022】
EPG管理系401aは、インターネット或いは放送信号に含まれる番組情報を取得して、番組表データを作成し、ランダムアクセスメモリ(以下RAMと記す)451に格納することができる。またEPG管理系401aは、表示状態制御系401cの制御動作と協働して、RAM451に格納している番組表を読出し、表示器300へ出力することができる。さらにまた、定期的にRAM451に格納している番組表の情報を修正、変更することができる。
【0023】
なおRAM451は、書き込み読出しが可能なメモリであればよく、不揮発性メモリなども含まれる。またRAM451には、オンスクリーンディスプレイ(OSD)のための各種のデータ(アイコン、警告文字情報、チャンネル番号など)が格納されていてもよいことは勿論である。また制御ブロック400には、リードオンリーメモリ(ROM)452が接続されており、ROM452には、例えば、テレビジョン受信装置で利用される各種のソフトウエアが格納されている。ソフトウエアは、テレビジョン受信装置が動作するとき、例えばRAM451に展開されて、操作信号や指令信号に応じて動作手順を実行する。
【0024】
動作状態制御系401bは、外部或いは内部の状態信号、或いは外部からの操作信号に応答して、テレビジョン受信装置内のブロックの状態を制御する。例えば、チューナ110における受信状態を、ワンセグ受信状態からフルセグ受信状態に切替えたり、或いはフルセグ受信状態からワンセグ受信状態に切替えることができる。さらに信号処理器200における信号処理状態を制御することができる。例えば、自動或いは手動に関わらす、設定された条件に応じてカラー調整、輝度調整、電源の部分シャットオフなどを制御することも可能である。
【0025】
表示状態制御系401cは、表示器300のバックライトの調整、バックライトの照明エリアの制御行うことができ、さらにまた映像信号の輝度制御、拡大縮小制御、さらには表示位置の移動制御などを行うことができる。
【0026】
副MPU402は、電源制御系402a、操作信号対応系402bを含む。
【0027】
電源制御系402aは、DC/DC変換器501が供給するDC(直流)±5Vのいずれかにより動作し、主MPU401の動作に利用される、例えば±12V及び31V(または24V)の主MPU401への供給のオン/オフ、例えば表示器300のバックライトの駆動電流の供給、等を、主として制御する。なお、以下に説明する操作信号対応系402bがリモートコントローラ700からの操作信号を受けつけるための待機用に要求のある電力は、例えばプラグ551が商用電源(コンセント)と非接続状態である(プラグがコンセントから抜かれている)場合、あるいはバッテリー553の充電量が非放電レベルまで低下している場合等、電力供給が実質的に不能に陥ることの無い限り、電源制御系402aの制御により、維持される(ACアダプタ552から供給される)。
【0028】
操作信号対応系402bは、リモートコントローラ700から送信された操作信号が、リモコン信号受信器455を介して入力したとき前記操作信号を解析する。操作信号対応系402bは、操作信号を解析した結果に応じて、テレビジョン受信装置の動作状態を制御する。動作状態としては、主電源のオン/オフ、主MPU401の起動/停止、副MPUP402への指令伝達などを行う。なお操作信号は、リモコン受信器455からだけでなく、手動操作部456からも入力することができる。手動操作部456がユーザにより操作されると、操作信号が操作信号対応系402bにより解析される。
【0029】
次に、電源系統について説明する。プラグ551から取り込まれる商用交流電源が、ACアダプタ552で整流されて電源出力回路500に入力される。電源出力回路500は、ACアダプタ552の出力を用いて各種直流電圧に変換している。ACアダプタが無い場合は、電源出力回路500は、商用交流電源を整流して、種々の値の直流電圧を生成することができる。また電源出力回路500は、バッテリー553からの電源を取り込むことができる。電源出力回路500はバッテリー553からの直流電圧をDC/DC変換器501で変換し、種々の値の直流電圧を生成することができる。
【0030】
電源出力回路500は、電源制御系402の制御の元で、テレビジョン受信装置の電源使用状態を、商用電源使用状態、バッテリー電源使用状態に切り替わることができる。この電源使用状態は、スイッチ(SW)502が、電源制御系402により制御されることで切り替わることができる。なお、スイッチ502は、少なくとも2系統の接点を含み、かつ全ての接点が同時にオン/オフすることのない多接点であることが好ましい。また、スイッチ502は、マルチタップのような、例えば供給される電圧の変化に応じて接点のオン/オフを制御できるスイッチング素子や無接点スイッチ、例えばSSR(ソリッドステートリレー)を含むことが好ましい。
【0031】
制御ブロック400には、送受信器460が接続されている。この送受信器460は、近距離無線通信器461を含む。近距離無線通信器461は、アンテナ462を介して、携帯端末800との通信を行うことができる。さらに送受信器460は、ネットワーク通信器463を含む。ネットワーク通信器463は、ネットワーク610に接続され、サーバー611と通信を行うことができる。
【0032】
図2(A),図2(B)には、リモートコントローラ700の各種の操作ボタンを示している。テレビジョン受信装置の電源をオン/オフする電源ボタン711が繰り返し操作されることにより、テレビジョン受信装置の電源のオン、オフを繰り返すことができる。電源ボタン711によりテレビジョン受信装置の電源がオフされた状態であっても、図1で説明した副MPU402、リモコン受信器455は、電源出力回路500からの補助電源、例えば±5V(DC)、12V(DC)あるいは31V(同)等が供給されており、リモートコントローラ700からの操作信号を受け付けることができる。入力切換ボタン712は、テレビジョン受信装置1に接続されている外部機器からの入力の取り込み状態と、非取り込み状態を切替えるためのボタンである。
【0033】
例えば入力切換ボタン712が繰り返し押されると、デジタル放送受信状態→HDMIからの信号取り込み状態→ビデオ入力状態→D端子入力状態→デジタル放送受信状態と変
化する。
【0034】
ピークシフトボタン721は、電力供給源(電力会社の電力供給プラント)の電力消費量の低減協力を行うために利用することができる。スタンバイ状態のとき、このピークシフトボタン721が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えばバッテリーの使用状態に切り替わることができる。
【0035】
商用電源の使用状態のときは、図4(B)に示すように、画面の隅に例えばプラグのアイコンが表示され、バッテリーの使用状態のときは、図4(C)に示すように、画面の隅にバッテリーマークのアイコンが表示され、同時にバッテリー残量も表示される。アイコンの形態は、図に示す形態に限らず、電源の種類を識別可能であれば他の変形例が種々可能であり、文字を含んでいてもよい。
【0036】
節電ボタン722は、テレビジョン受信装置を節電状態(或いは節電モード)に切替えることができる。
【0037】
この節電ボタン722が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、画面の明るさが暗くなり、加えて画質パラメータが変化されて節電状態となる。
【0038】
つまり、節電ボタンを押すと、バックライトの明るさを暗くして節電状態にするとともに黒レベル、ユニカラー、色温度等の画質パラメータを調整して、明るさが暗くとも見やすい映像を作り出している。そして、再度節電ボタン722が操作されると、画面の明るさが標準の明るさに戻り、画質パラメータも標準に戻る。
【0039】
地デジ(地上デジタル放送の略)のボタン723を操作すると、フルセグメント受信状態となる。ワンセグのボタン724を操作すると、ワンセグメント受信状態となる。フルセグメント受信状態とワンセグメント受信状態に応じて、図1で説明した室内アンテナ105が利用される。
【0040】
UHFアンテナ101と室内アンテナ105の使用状態がアンテナ接続基板108のスイッチ回路において自動的に切替えられてもよい。ボタン1−12は、チャンネル選択ボタン群730である。ボタン726は、音量調整用であり、+側を押すと、音量が増大し、−側を押すと音量が低下する。ボタン727は、チャンネル切換用であり、ボタンの上側(図面上)を押さえるとチャンネル番号が増加する方向へ受信チャンネルが変化し、ボタンの下側(図面上)を押さえるとチャンネル番号が低下する方向へ受信チャンネルが変化する。
【0041】
ボタン731は、現在受信しているチャンネルの放送局名、番組名、チャンネル番号、ワンセグメント又はフルセグメント、音声の種類(モノラル又はステレオ)などの詳細情報を一時的に表示するために利用される。ボタン732は、音声出力を停止させる(所謂消音させる)ために用いられる。ボタン733は、クイックメニュー(所謂簡易メニュー)を表示するために用いられる。クイックメニューのボタン733を押すと、映像設定項目、音声設定項目、省エネ設定項目、受信機能設定項目などが表示される。ユーザは、所望の項目をカーソル移動により選択し、決定ボタン741を押すと、選択した項目内に設定されている詳細項目が表示される。
【0042】
ボタン74L,74R,74U,74Dは、カーソルを移動させることができるボタンであり、それぞれのボタンを操作すると、カーソルを画面上で左、右、上、下に移動させることができる。またボタン741は、決定を行うときに操作するボタンである。
【0043】
ボタン745は、映像メニューを表示させるための操作ボタンであり、ボタン746は番組表を表示させるための操作ボタンである。ボタン747は、操作経過において、以前の操作状態に戻るための操作ボタンである。ボタン747は、現在のモードを終了させるための操作ボタンである。
【0044】
図3には、上述したテレビジョン受信装置の受信形態が、フルセグメント受信状態、或いはワンセグメント受信状態に切換られたときの動作状態変化の一例を示している。今、外部アンテナ接続状態において、受信形態が、ワンセグメント受信に切換られたとする(ステップSA-SA3)。この切換のトリガ信号としては、例えば、ユーザによるリモコン操作、あるはマニュアル操作、或いは設定されている条件(タイマー、節電情報など)に応じた自動操作による信号がある。
【0045】
受信形態が、ワンセグメント受信に切換られると、商用AC電源の状態がチエックされる(ステップSA4)。商用AC電源が供給されている場合には、ワンセグメント状態のまま、処理は終了する。ステップSA4で商用AC電源が供給されていないことが判定された場合、バッテリー使用状態へ変化する(ステップSA7)。そして、使用アンテナも内部アンテナの使用状態になる(ステップSA8)。
【0046】
さきのステップSA3に戻り、フルセグメント受信が選択された場合、フルセグメント受信状態となる。フルセグメント受信状態にあいては、商用AC電源の状態が頻繁にチエックされる(ステップSA5)。商用AC電源がテレビジョン受信装置に供給されている場合は、フルセグメント受信が維持される。しかし、商用AC電源がオフになると、ワンセグメント受信状態に自動的に切り替わる(ステップSA6)。そして、バッテリー使用状態へ変化する(ステップSA7)。また使用アンテナも内部アンテナの使用状態になる(ステップSA8)。
【0047】
上記の構成であると、ユーザは、フルセグ受信状態、ワンセグ受信状態のいずれにでも切り換えることができる。したがって、ユーザは、AC電源使用時であっても、節電を行うときは、ワンセグメント受信状態に切換、節電を行うことができる。
【0048】
また、フルセグ受信状態、又はワンセグ受信状態のいずれであっても、商用AC電源が供給されなくなると、テレビジョン受信装置は、自動的にワンセグメント受信状態に切換り、バッテリー使用状態に移行する。このために、何らかの要因で停電状態になったとしても、テレビジョン受信装置は継続して動作することができ、視聴者(ユーザ)は、視聴情報を得ることができる。
【0049】
上記のバッテリー553の充電に関しては、例えば、深夜など電力需要に余裕がある時間帯に充電するように設定してもよい。例えば、テレビジョン受信装置は、充電に関するメニューを表示することができる。このメニュー表示の項目内には、受電時間を設定できる項目が用意されている。ユーザは、リモートコントローラを操作して、所望の時間帯を選択し、決定ボタンを操作すると、停電状態でないことを条件にして、バッテリー553への充電が所望の時間帯に実行される。
【0050】
しかし、テレビジョン受信装置は、番組視聴中には充電は行なわないという仕様である。つまり電源出力回路500は、商用AC電源からの電源をバッテリー553へ充電する機能を有するが、テレビジョン受信装置が番組表示動作状態にあるときは、充電動作を禁止している。
【0051】
またユーザーが「ピークシフト」ボタン(ピークシフトボタン721)を押した場合は、テレビジョン受信装置をバッテリー553で駆動するという使い方となる。バッテリー553の使用を推奨すべき時間帯としては、例えば、夏の午後などの電力使用ピーク時がある。このようにバッテリー553を使用すると、社会的な電力消費のピークを回避することに寄与できる。
【0052】
また、停電時にはアンテナ用のブースター102の給電も止まり放送が見られないこともあるが、付属のアンテナ若しくは予め接続されている屋内アンテナを利用することで停電時などでもワンセグメント受信が可能である。例えばこのテレビジョン受信装置は、約3時間のバッテリー駆動が可能である。
【0053】
停電の検出方法としては、各種の対応が可能である。
【0054】
電源制御系402aは、停電になったとしても所定時間の動作が可能なように、例えばバックアップ電源を一体に有する。したがって、電源ラインの電圧変動の検出、ACアダプタ552の出力検出などを行うことで、停電(商用電源の非通電)を検出可能である。
【0055】
停電(商用電源の非通電またはACアダプタの出力低下)が検出された場合、電源制御系402aは、電源出力回路500の切り換えスイッチ(SW)502を、バッテリー553側に切り換える。すなわち、テレビジョン受信装置は、DC/DC変換器501により提供される、所定電圧及び電流(供給可能最大値)に設定されたバッテリー553の出力により動作される。
【0056】
なお、テレビジョン受信装置への電力供給元をバッテリー553に切り換えることは、上述のピークシフトボタン721がオンされた場合にも実行される。この場合、商用電源の非通電またはACアダプタ552の出力低下が生じないため、電源出力回路500の切り換えスイッチ(SW)502は、ACアダプタ552からの入力を完全に遮断しない。すなわち、例えば1W程度の電力については、上述のピークシフトボタン721のオンにより、電力供給元がバッテリー553に切り換えられた以降も、ACアダプタ552から供給する。
【0057】
これにより、例えばバッテリー553の電力供給能力(放電可能なレベル)が低下してテレビジョン受信装置の動作を継続できない状態に陥ったとしても、その時点でAC(商用)電源が供給されている場合には、電源出力回路500は、ACアダプタ552が供給する電力によりテレビジョン受信装置を動作させることができる。すなわち、スイッチ502が上述したスイッチング素子を含むことにより、あるいは少なくとも1W程度の電力をACアダプタ552(商用電源)から接続可能な電源接続(非遮断ラインを1系統以上含ませた複数の電力供給系統)を有することにより、バッテリー553からの電源供給とACアダプタ552からの電源供給とを併用することが可能である。
【0058】
従って、バッテリー553の充電量(残量)が非放電レベルまで低下した場合等においては、その時点でAC(商用)電源が供給されている場合に、ACアダプタ552が供給する電力(商用電源から直流に変換した出力)によりテレビジョン受信装置を動作させることができる。このことは、使用する使用電力の総量が商用電源(商用AC電源)の供給能力に迫った場合、すなわち商用電源が供給する電力の使用量を抑制すべき状態が生じた場合等において、バッテリーからの電力供給によって視聴を可能なテレビジョン受信装置が商用電源から供給される電力の消費を大幅に抑えることを実現できる。
【0059】
また、バッテリーからの電力により動作するテレビジョン受信装置においてバッテリーの電力供給能力が下限に達した場合において、その時点で商用電源が供給されている場合は、ACアダプタ552が供給する商用電力を変換した直流出力によりテレビジョン受信装置を動作させることができる。
【0060】
従って、ユーザは、電力供給元が商用電源であるかバッテリー等の自電源であるかに拘わりなく、テレビジョン受信装置によるテレビ放送すなわち番組の受信及びその視聴を継続できる。なお、電力供給元の切り換え、特に自電源から商用電源への切り換えにおいては、上述の1W程度の電力をACアダプタ552(商用電源)から供給することにより、リモートコントローラによる操作指示を受け付け可能であるから、リモートコントローラからのテレビ放送の視聴のための操作のみで、自電源から商用電源への切り換えが可能である。
【0061】
なお、電源出力回路500は、ACアダプタ552に代えて商用電力を直流出力に変換する電源回路(インバータ/スイッチング回路)を内蔵することもでき、この場合、バッテリー553からの電力によりテレビジョン受信装置を動作させている間、スイッチング回路のスイッチング周波数を、スイッチ(SW)501を通過する電力が概ね1W程度になるよう、設定してもよい。
【0062】
図4(A)には、商用AC電源使用状態からバッテリー使用状態に切換ったときの案内画面の一例を示している。バッテリー使用状態に切換ったときは、停電時には、外部アンテナのブースターへの電源供給が停止するので、画像を視聴できなくなる可能性がある。この場合、画面上には、バッテリー駆動により、例えば、「本機は現在バッテリー使用状態にあります。ワンセグ受信状態に移行します。内部アンテナを使用してください。」などの案内コメント311を表示することができる。内部アンテナは、付属アンテナ、ワンセグ用アンテナと称されても良い。
【0063】
図4(B)には、商用AC電源の使用時にテレビジョン受信装置の画面に表示されるアイコン312の例を示している。また図4(C)には、バッテリー使用時にテレビジョン受信装置の画面に表示されるアイコン313の例を示している。バッテリーの使用状態のときは、バッテリーマークのアイコンは、同時にバッテリー残量(斜めラインの数がバッテリー残量に相当する)も表示している。
【0064】
図5には、フルセグメント受信状態からワンセグメント受信状態に切換った時点T1と、実際に画面が切換ったときの時点T2との関係を示している。フルセグメント受信状態から、ワンセグメント受信状態に切換り、ワンセグメントの画像が画面に表示されるまでは、有る程度の時間が必要である。そこで、画面上では、ワンセグメントの画像の出力準備が完了するまで、今まで表示していたフルセグメントの画像を継続し、ワンセグメントの画像の出力準備が完了したときに、画像が切換るように設定されている。またワンセグメントの画像の出力準備中は、画面上に画像出力準備中であることのコメントが表示可能である。
【0065】
ピークシフトボタン721は、電力供給源(電力会社の電力供給プラント)の電力消費量の低減協力を行うために利用することができる。このピークシフトボタン721が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、商用電源の使用状態から内蔵しているバッテリーの使用状態に切り替わることができる。さらにバッテリー使用状態においては、ワンセグメント受信状態に移行する。
【0066】
図6(A)−図6(E)は、ワンセグメント受信状態に移行した後の画像の例を示している。ワンセグメント受信状態に移行した後、テレビジョン受信装置は、フル画面で画像320を表示することができる。この状態であっても、バッテリー使用状態であるから、電力供給会社に対して電力消費量の低減協力を実施していることになる(図6(A))。さらに、バッテリーの電力消費量の低減を実施する(バッテリーのパワーセーブを実施する)ために、表示領域をフル画面より小さい領域、例えば中央領域に設定することができる(図6(B))。
【0067】
ここで、常に同じ領域が使用されると、輝度が高い画像320の領域の表示画素と、画像320の周囲の輝度が低い部分の表示画素の使用時間の差、あるいは、明るさの高い画像320の領域のバックライト素子と、画像320の周囲の明るさの低い部分のバックライト素子の使用時間の差が生じる。この結果、画像表示のために常時使用する領域と使用しない領域の境界に目に付くラインが生じることがある。そこで、このテレビジョン受信装置は、画像320の表示位置を、例えば図6(B),図6(C),図6(D)に示すように、移動させることができる。画像320の表示位置を移動させる時期は、例えばコマーシャルが始まったとき、あるいは一定時間が経過した時点、及びこれらを組み合わせた時点など種々の実施形態が可能である。
【0068】
さらに、節電を行う目的で、表示する画像320領域の面積(大きさ)を設定することができる(図6(E))。
【0069】
図7(A)、図7(B)は、表示エリアを可変可能な表示器300のバックライト部の構成例を示している。この表示器300は、導光板331を有し、この導光板331の垂直方向の厚み面に対向して、水平光源332が配置され、水平方向の厚み面に対向して垂直光源333が配置されている。各光源332、333から出射された光は、導光板331内で反射して導光板331の前面方向へ出力し、バックライトとして機能する。光源の素子としては、たとえば複数の発光素子(LED)が使用されている。各光源332、333からの出射光は、前面に向けて均一な光で出力するように導光板331内で拡散されている。
【0070】
水平光源332及び垂直光源333は、例えば、その8つの出射源H1−H8,V1−V8を有し、それぞれの出射源をオンオフ制御可能である。そのために、例えば、出射源H1、H8と、V1,V8をオフすると、導光板331の周囲の領域を暗くすることができる。暗い領域と明るい領域の境界が明確となるわけではないが、バックライト領域を制御することが可能である。
【0071】
したがって、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示する場合は、信号処理器は、画像320の周囲の信号は、輝度レベルゼロの画像として出力する。このように、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示した場合、バックライトの点灯領域を制御し、一層の節電を行うことができる。
【0072】
図8(A)、図8(B)は、表示エリアを可変可能な表示器300のバックライト部の他の構成例を示している。この表示器300は、ガラス基板341の裏側に発光素子(LED)を2次元的に配列した基板342が配置されている。各発光素子は、任意の数の単位でオンオフ制御されることが可能である。したがって図示しないバックライトドライブ回路により、点灯する発光素子の領域を選択的に可変することができる。ガラス基板341の裏側には、光り拡散層が形成されており、外に出射する光が均一化するように工夫されている。したがって、バックライトの光により、全面から見たガラス基板341は、暗い領域と明るい領域の境界が必ずしも明確となるわけではないが、バックライト領域を制御することが可能である。
【0073】
したがって、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示する場合は、信号処理器は、画像320の周囲の信号は、輝度レベルゼロの画像として出力する。このように、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示した場合、バックライトの点灯領域を制御し、一層の節電を行うことができる。
【0074】
なお、表示器300のバックライトシステムは、上記の構成に限定されるものではなく、例えば複数の蛍光管を用いたものであってもよい。また表示領域の分割数は上記の説明に限定されるものではない。上記の説明と同じ手法により、表示領域の分割数は、種々設計変更可能である。
【0075】
上記の説明では、バックライトの照明領域が制御できることを説明した。しかし、節電のためには、バックライトによる照度の大小を制御してもよい。つまり全体の明るさを低下させることにより、消費電力が低減され節電を得ることができる。また照度を段階的に可変できるようにしてもよい。さらにまた照度の大小制御と、照明領域の可変制御を組み合わせてもよいことは勿論である。
【0076】
テレビジョン受信装置のディスプレイとして、画面サイズが大きな大型のものが開発されている。これらのディスプレイの発光源としては、蛍光管、発光型素子(例えばLED,有機ELダイオード、プラズマダイオードなど)が用いられる。
【0077】
これらの大型ディスプレイを有するテレビジョン受信装置において、ディスプレイの消費電力を節約することは、社会全体の節電の観点からみると、有効な手立てである。またテレビジョン受信装置が、ワンセグ受信状態に切換るだけであっても節電効果を得ることができる。
【0078】
このテレビジョン受信装置は上記した動作が可能である。このテレビジョン受信装置は、制御ブロック400の設けられるアプリケーションにより、上記した動作を種々の組み合わせた動作を得ることができる。
【0079】
ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を、全画面領域での画像表示状態にすることができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を、画面の一部領域での画像表示状態にし、かつバックライトの一部領域をオフすることができる。さらにまた別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を全画面領域での画像表示状態から、前記バッテリーの残量が所定の値に低下すると、画面の一部領域での画像表示状態にし、かつバックライトの一部領域をオフすることができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を全画面領域の画像表示状態にした状態と、前記表示器の画面の一部領域の画像表示状態でかつバックライトの一部領域をオフすることができ、視聴者の操作に基づいて入力される選択信号に応答して、何れか一方の画像表示状態を設定することができる。また視聴者に対して視聴者の操作を促すコメントを表示器で表示することができる。
【0080】
またさらに別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナ110は外部アンテナからの放送信号を入力し、電源出力回路500は外部アンテナ101のブースター102に電源を供給することができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナ110は外部アンテナ101からの放送信号を入力し、電源出力回路500は外部アンテナのブースター102への電源供給を停止することができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナへの入力が付属アンテナからの放送信号を入力に切換り、電源出力回路500は外部アンテナのブースター102への電源供給を停止することができる。このときアンテナは自動的に切換られてもよいし、表示器により視聴者に対して、アンテナの切換を促すコメントを表示しても良い。
【0081】
また別の実施態様では、バッテリーの残量或いは視聴者の操作に応じて、図6(A)−(E)で説明した画像320の表示領域の大きさを可変することができる。または、映像出力を活かして、音声系統の回路をオフし、電力節約することができるし、または、音声を活かして、映像出力を停止して電力節約を図ることができる。
【0082】
図9(A),図9(B)には、上記テレビジョン受信装置の各種設定を行うためのメニューの例とリモートコントローラ700の操作子の例を示している。リモートコントローラ700のクイックメニューのボタン733を操作すると、メニューが表示器300に表示され、このメニューの項目として「映像設定」、「音声設定」、「省エネ設定」、「受信器設定」の項目がある。ここで、視聴者は、ボタン74U或いはボタン74Dを操作し、カーソルを移動させ、所望の項目を選択することができる。今、視聴者が「省エネ設定」の項目331をカーソルにより選択し、決定ボタン741を押すと、次の階層のメニューが表示される。このメニューには、項目として、「番組情報取得設定」、「無操作自動電源オフ」、「オンエアー無信号オフ」、「外部入力無信号オフ」、「夜間充電」という項目が含まれる。各項目にカーソルを移動させると、それぞれ項目をオン又はオフするためのオンオフボタンが表示される。
【0083】
例えば、「番組情報取得設定」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、電源がオフのとき(待機状態のとき)デジタル放送の番組情報を取得する機能が設定される、しかし「オフ」を選択して決定ボタン741を押すと、番組情報を取得しないように設定される。
【0084】
次に、「無操作自動電源オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、テレビジョン受信装置の無操作状態が約3時間続くと、電源がオフとなり待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無操作状態の時間が約3時間続いても、電源はオンのままとなる。
【0085】
次に、「オンエアー無信号オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、放送受信時に、無信号状態が約15分続くと、電源がオフとなり、待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無信号状態が続いても電源はオンのままである。
【0086】
次に、「外部入力無信号オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、外部入力選択時に無信号状態が約15分続くと、電源がオフとなり、待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無信号状態が続いても電源はオンのままである。
【0087】
次に、「夜間充電」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、例えば夜の10時から朝の9時までの間に自動的にバッテリーを充電する(ただし装置が待機状態にあるとき)。「オフ」を選択した場合は、装置の電源がオフであり、待機状態にあるときにバッテリーを充電する。
【0088】
このように、上述の実施形態を適用することにより、電力供給元が商用電源であるか、バッテリー等の自電源であるかに拘わりなく、テレビジョン受信装置によるテレビ放送の受信及び視聴を継続できる。
【0089】
図10は、本実施形態で利用された節電形態及び又はピークシフト動作の設定画面の一例を示している。
【0090】
本実施形態のテレビジョン受信装置は、節電動作及び又はピークシフト動作に移行することができる。この場合、ある実施形態では、節電動作及び又はピークシフト動作の方式を選択することができる。該実施形態では、例えば、メニューから節電動作及び又はピークシフト動作を実行するための設定を行うとき、その動作方式を選択するメニューを表示することができる。
【0091】
動作方式としては、例えば、輝度を調整することで節電動作及び又はピークシフト動作を実行するのか、画面サイズを大から小に変化させて節電動作及び又はピークシフト動作を実行するのかを決定することができる。ユーザは、選択画面上で所望の項目にカーソルを移動させて、決定ボタンを操作すると、選択した項目に表示されている動作により、節電及び又はピークシフトが実行される。また選択項目としては、輝度の調整と画面サイズの調整を組み合わせた項目があってもよい。
【0092】
図11(A),(B)は、インジケータの例を示している。
【0093】
テレビジョン受信装置が商用AC電源で動作開始したとき或いは商用AC電源で動作中にチャンネル切換などの操作がったとき、図11(A)のインジケータは、現在の輝度レベルが最大明−最大暗の間のどの位置に有るかを画面上で示すことができる。この場合は、例えば、輝度が明暗の中間位置へ調整された例を示している。また図11(B)のインジケータは、テレビジョン受信装置がピークシフト動作に移ったときに表示される際の例を示している。この場合は、例えば、輝度が暗い方向へ調整された例を示している。
【0094】
また、上述の実施形態を適用することにより、電力供給元に対し、節電対策に貢献し得るテレビジョン受信装置が得られる。
【0095】
また、自電源(バッテリー)の電力供給能力が下限に達したとしても、その時点で商用電源が供給されている場合は、商用電力によりテレビジョン受信装置を動作させることにより、テレビ放送の受信を継続できる。なお、リモートコントローラからのテレビ放送の視聴のための操作により、自電源から商用電源への切り換えが可能であり、電源切り換えの煩雑さ(切り換えのために追加される特別な操作)が生じることなく、連続したテレビジョン放送の受信と視聴ができる。
【0096】
また、ユーザは、節電形態及び又はピークシフト動作時の表示部300の表示の例を参照して、一定期間の間、バッテリーが保持する電力(放電能力)によりテレビジョン受信装置を動作させるバッテリー駆動すなわちピークシフトボタンをオンするタイミング(きっかけ)を得ることができる。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
1…テレビジョン受信装置(映像表示装置)、110…チューナ、200…信号処理部、300…表示部、400…制御ブロック、401…主マイクロプロセッシングユニット(主MPU)、402…副マイクロプロセッシングユニット(副MPU)、402a…電源制御系、402b…操作信号対応系、500…視差情報生成部、501…DC/DC変換器、502…切り換えスイッチ(SW)、552…ACアダプタ、553…バッテリー(自電源)。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、非商用電源を用いる動作が可能な映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パーソナルコンピュータ等の携帯可能な電子装置である映像表示装置においては、商用電源との接続が無い場合においても動作が可能である。また、テレビジョン放送を受信するテレビジョン受信装置においても、主としてバッテリーにより動作するものが実用化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−29576号公報
【特許文献2】特開2008−5153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年は、電力供給会社の発電プラントから供給される電力に対する節電対策が話題となっている。発電プラントからの電力供給量に対して管轄地域の全体電力消費量が多くなると、停電が生じ、工場、病院、などで多大な被害を生じる恐れがある。
【0005】
本発明は、発電プラントからの電力供給に対して、節電対策に貢献し得る映像表示装置を提供するものである。
【0006】
例えば、電力供給元が商用電源であるか自電源であるかに拘わりなくテレビジョン放送を受信可能で、リモートコントローラからのテレビ放送の視聴のための操作により自電源から商用電源への切り換えがテレビジョン受信装置もしくは映像表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、実施形態において、映像表示装置は、電源切換部と、電源制御部と、スイッチ部と、を具備する。電源切換部は、装置の動作に用いる直流電源を商用電源から供給する第1の電源部と、同直流電源を内部から供給する第2の電源部と、を切り換える。電源制御部は、前記電源切換部により前記第2の電源部が選択され、動作している間、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量について、前記第1の電源部から供給させる。スイッチ部は、前記電源切換部において、前記第1の電源部からの前記操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を、切り換えられた前記第2の電源部からの電源供給と独立に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態であるテレビジョン受信装置の全体構成の一例を示す概略図。
【図2】リモートコントローラの代表的な概要の一例を示す概略図。
【図3】図1のテレビジョン受信装置の動作の一例を示す概略図。
【図4】図1のテレビジョン受信装置が表示器に出力する幾つかの表示例の代表的な例を示す概略図。
【図5】図1のテレビジョン受信装置がフルセグメント受信状態からワンセグメント受信状態に切換るときの画像切換りタイミングの一例を示す概略図。
【図6】図1のテレビジョン受信装置が節電動作を行っている際の表示器における画面の代表的な例を示す概略図。
【図7】図1のテレビジョン受信装置の表示器におけるバックライト機構の例を示す概略図。
【図8】図1のテレビジョン受信装置の表示器におけるバックライト機構の他の例を示す概略図。
【図9】図1のテレビジョン受信装置に対して節電のための省エネ設定を行うときのリモートコントローラの操作子とメニューの例を示す概略図。
【図10】本実施形態で利用された節電動作及び又はピークシフト動作の設定画面の一例を示す図。
【図11】テレビジョン受信装置が商用AC電源で動作開始したきと、ピークシフト動作への移行時に一時的に表示されてその後消える輝度状態を示すインジケータの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、実施形態を適用する映像表示装置(例えばテレビジョン受信装置もしくはPC(Personal Computer,パーソナルコンピュータ)の一例を示す。なお、以下に説明する要素や構成あるいは機能は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(CPU、処理装置)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0011】
図1に示す映像表示装置(テレビジョン受信装置)においては、UHFアンテナ101は、地上波テレビジョン放送の電波をキャッチすることができ、そのブースター102には、電力が供給されている。現行の地上波デジタル放送では、12セグメント(フルセグメント、或いはフルセグと称しても良い)と、ワンセグメント(あるいはワンセグと称しても良い)の放送信号が設定されている。UHFアンテナ101は、少なくともフルセグメントの放送信号を受信するために利用される。もちろん、UHFアンテナ101を経由してワンセグを受信することも可能である。なお、主としてワンセグメントの放送信号を受信する場合には、室内アンテナ105が利用される。また、室内アンテナ105を用いる場合においても、例えば放送局との間の距離が比較的近い、例えば10km程度の地域あるいは放送局との間に放送信号(電波)をさえぎるものが少ない、もしくは比較的標高がある、または受信位置が高所に位置する、等のいくつかの要因に従い、フルセグメントを受信することもできる。
【0012】
なお、UHFアンテナ101は、外部アンテナ或いは屋外アンテナと称してもよいし、室内アンテナ105は、内部アンテナ或いは屋内アンテナと称しても良い。また、室内アンテナ105は、テレビジョン受信装置に一体に設けられ、主としてワンセグを受信するワンセグアンテナ106に置き換えることもできる。なお、ワンセグアンテナ106は、例えばモノポールタイプ(ロッドアンテナ)として、テレビジョン受信装置のフレームあるいは筐体に固定することもできる。ワンセグアンテナ106は、スタンド(脚部)を伴い、テレビジョン受信装置の近傍に、自立するよう、位置されてもよい。
【0013】
また、ワンセグアンテナ106は、室内アンテナ105と併用されることにより、ダイバシティーアンテナとしても機能できる。
【0014】
UHFアンテナ101は、アンテナ接続基板108を介して、チューナ110に接続されることができる。室内アンテナ105も、アンテナ接続基板108を介して、チューナに接続されることができる。UHFアンテナ101の使用状態から、室内アンテナ105の使用自体に変更されるときは、UHFアンテナ101の端子がアンテナ接続板108の1つのコネクタから抜き取られ、代わりに室内アンテナ105の端子がアンテナ接続板108の前記1つのコネクタに接続される。又は、アンテナ接続板108の2つのコネクタに、UHFアンテナ101と室内アンテナ105が常時接続されており、何れか一方が、切替えスイッチにより選択されて、選択されたアンテナが使用状態となってもよい。さらに、上述のように、切り換え部107により、主としてワンセグメント受信時にアンテナ接続基板108と接続されるアンテナが、室内アンテナ105または内蔵アンテナ106のいずれか一方に設定されてもよい。また、室内アンテナ105及びワンセグアンテナ106の出力は、切り換え部107による切り換えに従い、アンテナ接続基板108への出力時に、いずれか一方の出力が選択されるものであってもよい(放送信号の受信に用いるアンテナが自動的に切り換えられる)。
【0015】
チューナ110は、フルセグメント受信回路111と、ワンセグメント受信回路112を含み、いずれか一方の受信状態に設定される。受信状態を切替えるための制御信号は、制御ブロック400から出力される。制御ブロック400については、後でさらに詳しく説明する。
【0016】
チューナ110で選択されたチャンネル内に含まれる復調された番組信号は、信号処理器200に入力される。信号処理器200は、映像信号処理回路201、オーディオ信号処理系202を含む。映像信号処理回路201は、符号化(エンコード)されている映像信号を元のベースバンドの映像信号に復号化(デコード)する。符号化・復号化方式は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)、H.264/AVC(Advanced Video Coding)などの方式がある。映像信号処理回路201から出力されるベースバンドの映像信号が、表示器300に供給される。
【0017】
オーディオ信号処理回路202は、番組信号からオーディオストリームを取り出し復号する。復号されたオーディオ信号は、デジタルアナログ変換器203にてアナログ信号に変換されて、スピーカ204に供給される。図1の例は、ヘッドホーンを示しているがヘッドホーンに限定されるものではなく、据え置き型のスピーカであってもよいことは勿論である。
【0018】
信号処理器200は、制御ブロック400の制御の元で、外部機器との接続が可能である。例えばHDMI(High-definition Digital Media Interface)205を介して、外部の情報記録再生装置、例えば光ディスク(DVD、BD(登録商標)など)記録再生装置と接続されることが可能である。従って、信号処理器200は、外部の情報記録再生装置からの再生信号を受け取り、表示出力のための信号処理、オーディオ出力のための信号処理を行うことができる。また、外部の情報記録再生装置に向けて、記録のための信号を伝送することが可能である。
【0019】
また信号処理器200は、制御ブロック400の制御の元で、USB(Universal Serial Bus)206を介して、ハードディスクドライブ(HDD)207との接続も可能である。このハードディスクドライブ207は、バッテリー208を搭載しており、停電時には、例えば2−3時間程度の自力ドライブが可能である。
【0020】
制御ブロック400は、主マイクロプロセシングユニット(以下主MPUと記す)401と、副マイクロプロセシングユニット(副MPUと記す)402を含む。主MPU401は、電子プログラムガイド管理系(以下EPG管理系)401a,動作状態制御系401b、表示状態制御系401cを含む。
【0021】
なお制御ブロック400の名称、主MPU401、副MPU402の名称、(以下EPG管理系)401a,動作状態制御系401b、表示状態制御系401cの名称は、このような名称に限定されるものではない。例えば主制御回路、副制御回路、EPG処理回路、動作状態制御回路、表示状態制御回路、或いは回路の代わりにモジュール或いはブロックを用いてもよい。また、ここでは名称を機能毎に分類したが、各機能が一体となった、或いは各機能が組み合わせられた名称が付されてもよい。
【0022】
EPG管理系401aは、インターネット或いは放送信号に含まれる番組情報を取得して、番組表データを作成し、ランダムアクセスメモリ(以下RAMと記す)451に格納することができる。またEPG管理系401aは、表示状態制御系401cの制御動作と協働して、RAM451に格納している番組表を読出し、表示器300へ出力することができる。さらにまた、定期的にRAM451に格納している番組表の情報を修正、変更することができる。
【0023】
なおRAM451は、書き込み読出しが可能なメモリであればよく、不揮発性メモリなども含まれる。またRAM451には、オンスクリーンディスプレイ(OSD)のための各種のデータ(アイコン、警告文字情報、チャンネル番号など)が格納されていてもよいことは勿論である。また制御ブロック400には、リードオンリーメモリ(ROM)452が接続されており、ROM452には、例えば、テレビジョン受信装置で利用される各種のソフトウエアが格納されている。ソフトウエアは、テレビジョン受信装置が動作するとき、例えばRAM451に展開されて、操作信号や指令信号に応じて動作手順を実行する。
【0024】
動作状態制御系401bは、外部或いは内部の状態信号、或いは外部からの操作信号に応答して、テレビジョン受信装置内のブロックの状態を制御する。例えば、チューナ110における受信状態を、ワンセグ受信状態からフルセグ受信状態に切替えたり、或いはフルセグ受信状態からワンセグ受信状態に切替えることができる。さらに信号処理器200における信号処理状態を制御することができる。例えば、自動或いは手動に関わらす、設定された条件に応じてカラー調整、輝度調整、電源の部分シャットオフなどを制御することも可能である。
【0025】
表示状態制御系401cは、表示器300のバックライトの調整、バックライトの照明エリアの制御行うことができ、さらにまた映像信号の輝度制御、拡大縮小制御、さらには表示位置の移動制御などを行うことができる。
【0026】
副MPU402は、電源制御系402a、操作信号対応系402bを含む。
【0027】
電源制御系402aは、DC/DC変換器501が供給するDC(直流)±5Vのいずれかにより動作し、主MPU401の動作に利用される、例えば±12V及び31V(または24V)の主MPU401への供給のオン/オフ、例えば表示器300のバックライトの駆動電流の供給、等を、主として制御する。なお、以下に説明する操作信号対応系402bがリモートコントローラ700からの操作信号を受けつけるための待機用に要求のある電力は、例えばプラグ551が商用電源(コンセント)と非接続状態である(プラグがコンセントから抜かれている)場合、あるいはバッテリー553の充電量が非放電レベルまで低下している場合等、電力供給が実質的に不能に陥ることの無い限り、電源制御系402aの制御により、維持される(ACアダプタ552から供給される)。
【0028】
操作信号対応系402bは、リモートコントローラ700から送信された操作信号が、リモコン信号受信器455を介して入力したとき前記操作信号を解析する。操作信号対応系402bは、操作信号を解析した結果に応じて、テレビジョン受信装置の動作状態を制御する。動作状態としては、主電源のオン/オフ、主MPU401の起動/停止、副MPUP402への指令伝達などを行う。なお操作信号は、リモコン受信器455からだけでなく、手動操作部456からも入力することができる。手動操作部456がユーザにより操作されると、操作信号が操作信号対応系402bにより解析される。
【0029】
次に、電源系統について説明する。プラグ551から取り込まれる商用交流電源が、ACアダプタ552で整流されて電源出力回路500に入力される。電源出力回路500は、ACアダプタ552の出力を用いて各種直流電圧に変換している。ACアダプタが無い場合は、電源出力回路500は、商用交流電源を整流して、種々の値の直流電圧を生成することができる。また電源出力回路500は、バッテリー553からの電源を取り込むことができる。電源出力回路500はバッテリー553からの直流電圧をDC/DC変換器501で変換し、種々の値の直流電圧を生成することができる。
【0030】
電源出力回路500は、電源制御系402の制御の元で、テレビジョン受信装置の電源使用状態を、商用電源使用状態、バッテリー電源使用状態に切り替わることができる。この電源使用状態は、スイッチ(SW)502が、電源制御系402により制御されることで切り替わることができる。なお、スイッチ502は、少なくとも2系統の接点を含み、かつ全ての接点が同時にオン/オフすることのない多接点であることが好ましい。また、スイッチ502は、マルチタップのような、例えば供給される電圧の変化に応じて接点のオン/オフを制御できるスイッチング素子や無接点スイッチ、例えばSSR(ソリッドステートリレー)を含むことが好ましい。
【0031】
制御ブロック400には、送受信器460が接続されている。この送受信器460は、近距離無線通信器461を含む。近距離無線通信器461は、アンテナ462を介して、携帯端末800との通信を行うことができる。さらに送受信器460は、ネットワーク通信器463を含む。ネットワーク通信器463は、ネットワーク610に接続され、サーバー611と通信を行うことができる。
【0032】
図2(A),図2(B)には、リモートコントローラ700の各種の操作ボタンを示している。テレビジョン受信装置の電源をオン/オフする電源ボタン711が繰り返し操作されることにより、テレビジョン受信装置の電源のオン、オフを繰り返すことができる。電源ボタン711によりテレビジョン受信装置の電源がオフされた状態であっても、図1で説明した副MPU402、リモコン受信器455は、電源出力回路500からの補助電源、例えば±5V(DC)、12V(DC)あるいは31V(同)等が供給されており、リモートコントローラ700からの操作信号を受け付けることができる。入力切換ボタン712は、テレビジョン受信装置1に接続されている外部機器からの入力の取り込み状態と、非取り込み状態を切替えるためのボタンである。
【0033】
例えば入力切換ボタン712が繰り返し押されると、デジタル放送受信状態→HDMIからの信号取り込み状態→ビデオ入力状態→D端子入力状態→デジタル放送受信状態と変
化する。
【0034】
ピークシフトボタン721は、電力供給源(電力会社の電力供給プラント)の電力消費量の低減協力を行うために利用することができる。スタンバイ状態のとき、このピークシフトボタン721が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えばバッテリーの使用状態に切り替わることができる。
【0035】
商用電源の使用状態のときは、図4(B)に示すように、画面の隅に例えばプラグのアイコンが表示され、バッテリーの使用状態のときは、図4(C)に示すように、画面の隅にバッテリーマークのアイコンが表示され、同時にバッテリー残量も表示される。アイコンの形態は、図に示す形態に限らず、電源の種類を識別可能であれば他の変形例が種々可能であり、文字を含んでいてもよい。
【0036】
節電ボタン722は、テレビジョン受信装置を節電状態(或いは節電モード)に切替えることができる。
【0037】
この節電ボタン722が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、画面の明るさが暗くなり、加えて画質パラメータが変化されて節電状態となる。
【0038】
つまり、節電ボタンを押すと、バックライトの明るさを暗くして節電状態にするとともに黒レベル、ユニカラー、色温度等の画質パラメータを調整して、明るさが暗くとも見やすい映像を作り出している。そして、再度節電ボタン722が操作されると、画面の明るさが標準の明るさに戻り、画質パラメータも標準に戻る。
【0039】
地デジ(地上デジタル放送の略)のボタン723を操作すると、フルセグメント受信状態となる。ワンセグのボタン724を操作すると、ワンセグメント受信状態となる。フルセグメント受信状態とワンセグメント受信状態に応じて、図1で説明した室内アンテナ105が利用される。
【0040】
UHFアンテナ101と室内アンテナ105の使用状態がアンテナ接続基板108のスイッチ回路において自動的に切替えられてもよい。ボタン1−12は、チャンネル選択ボタン群730である。ボタン726は、音量調整用であり、+側を押すと、音量が増大し、−側を押すと音量が低下する。ボタン727は、チャンネル切換用であり、ボタンの上側(図面上)を押さえるとチャンネル番号が増加する方向へ受信チャンネルが変化し、ボタンの下側(図面上)を押さえるとチャンネル番号が低下する方向へ受信チャンネルが変化する。
【0041】
ボタン731は、現在受信しているチャンネルの放送局名、番組名、チャンネル番号、ワンセグメント又はフルセグメント、音声の種類(モノラル又はステレオ)などの詳細情報を一時的に表示するために利用される。ボタン732は、音声出力を停止させる(所謂消音させる)ために用いられる。ボタン733は、クイックメニュー(所謂簡易メニュー)を表示するために用いられる。クイックメニューのボタン733を押すと、映像設定項目、音声設定項目、省エネ設定項目、受信機能設定項目などが表示される。ユーザは、所望の項目をカーソル移動により選択し、決定ボタン741を押すと、選択した項目内に設定されている詳細項目が表示される。
【0042】
ボタン74L,74R,74U,74Dは、カーソルを移動させることができるボタンであり、それぞれのボタンを操作すると、カーソルを画面上で左、右、上、下に移動させることができる。またボタン741は、決定を行うときに操作するボタンである。
【0043】
ボタン745は、映像メニューを表示させるための操作ボタンであり、ボタン746は番組表を表示させるための操作ボタンである。ボタン747は、操作経過において、以前の操作状態に戻るための操作ボタンである。ボタン747は、現在のモードを終了させるための操作ボタンである。
【0044】
図3には、上述したテレビジョン受信装置の受信形態が、フルセグメント受信状態、或いはワンセグメント受信状態に切換られたときの動作状態変化の一例を示している。今、外部アンテナ接続状態において、受信形態が、ワンセグメント受信に切換られたとする(ステップSA-SA3)。この切換のトリガ信号としては、例えば、ユーザによるリモコン操作、あるはマニュアル操作、或いは設定されている条件(タイマー、節電情報など)に応じた自動操作による信号がある。
【0045】
受信形態が、ワンセグメント受信に切換られると、商用AC電源の状態がチエックされる(ステップSA4)。商用AC電源が供給されている場合には、ワンセグメント状態のまま、処理は終了する。ステップSA4で商用AC電源が供給されていないことが判定された場合、バッテリー使用状態へ変化する(ステップSA7)。そして、使用アンテナも内部アンテナの使用状態になる(ステップSA8)。
【0046】
さきのステップSA3に戻り、フルセグメント受信が選択された場合、フルセグメント受信状態となる。フルセグメント受信状態にあいては、商用AC電源の状態が頻繁にチエックされる(ステップSA5)。商用AC電源がテレビジョン受信装置に供給されている場合は、フルセグメント受信が維持される。しかし、商用AC電源がオフになると、ワンセグメント受信状態に自動的に切り替わる(ステップSA6)。そして、バッテリー使用状態へ変化する(ステップSA7)。また使用アンテナも内部アンテナの使用状態になる(ステップSA8)。
【0047】
上記の構成であると、ユーザは、フルセグ受信状態、ワンセグ受信状態のいずれにでも切り換えることができる。したがって、ユーザは、AC電源使用時であっても、節電を行うときは、ワンセグメント受信状態に切換、節電を行うことができる。
【0048】
また、フルセグ受信状態、又はワンセグ受信状態のいずれであっても、商用AC電源が供給されなくなると、テレビジョン受信装置は、自動的にワンセグメント受信状態に切換り、バッテリー使用状態に移行する。このために、何らかの要因で停電状態になったとしても、テレビジョン受信装置は継続して動作することができ、視聴者(ユーザ)は、視聴情報を得ることができる。
【0049】
上記のバッテリー553の充電に関しては、例えば、深夜など電力需要に余裕がある時間帯に充電するように設定してもよい。例えば、テレビジョン受信装置は、充電に関するメニューを表示することができる。このメニュー表示の項目内には、受電時間を設定できる項目が用意されている。ユーザは、リモートコントローラを操作して、所望の時間帯を選択し、決定ボタンを操作すると、停電状態でないことを条件にして、バッテリー553への充電が所望の時間帯に実行される。
【0050】
しかし、テレビジョン受信装置は、番組視聴中には充電は行なわないという仕様である。つまり電源出力回路500は、商用AC電源からの電源をバッテリー553へ充電する機能を有するが、テレビジョン受信装置が番組表示動作状態にあるときは、充電動作を禁止している。
【0051】
またユーザーが「ピークシフト」ボタン(ピークシフトボタン721)を押した場合は、テレビジョン受信装置をバッテリー553で駆動するという使い方となる。バッテリー553の使用を推奨すべき時間帯としては、例えば、夏の午後などの電力使用ピーク時がある。このようにバッテリー553を使用すると、社会的な電力消費のピークを回避することに寄与できる。
【0052】
また、停電時にはアンテナ用のブースター102の給電も止まり放送が見られないこともあるが、付属のアンテナ若しくは予め接続されている屋内アンテナを利用することで停電時などでもワンセグメント受信が可能である。例えばこのテレビジョン受信装置は、約3時間のバッテリー駆動が可能である。
【0053】
停電の検出方法としては、各種の対応が可能である。
【0054】
電源制御系402aは、停電になったとしても所定時間の動作が可能なように、例えばバックアップ電源を一体に有する。したがって、電源ラインの電圧変動の検出、ACアダプタ552の出力検出などを行うことで、停電(商用電源の非通電)を検出可能である。
【0055】
停電(商用電源の非通電またはACアダプタの出力低下)が検出された場合、電源制御系402aは、電源出力回路500の切り換えスイッチ(SW)502を、バッテリー553側に切り換える。すなわち、テレビジョン受信装置は、DC/DC変換器501により提供される、所定電圧及び電流(供給可能最大値)に設定されたバッテリー553の出力により動作される。
【0056】
なお、テレビジョン受信装置への電力供給元をバッテリー553に切り換えることは、上述のピークシフトボタン721がオンされた場合にも実行される。この場合、商用電源の非通電またはACアダプタ552の出力低下が生じないため、電源出力回路500の切り換えスイッチ(SW)502は、ACアダプタ552からの入力を完全に遮断しない。すなわち、例えば1W程度の電力については、上述のピークシフトボタン721のオンにより、電力供給元がバッテリー553に切り換えられた以降も、ACアダプタ552から供給する。
【0057】
これにより、例えばバッテリー553の電力供給能力(放電可能なレベル)が低下してテレビジョン受信装置の動作を継続できない状態に陥ったとしても、その時点でAC(商用)電源が供給されている場合には、電源出力回路500は、ACアダプタ552が供給する電力によりテレビジョン受信装置を動作させることができる。すなわち、スイッチ502が上述したスイッチング素子を含むことにより、あるいは少なくとも1W程度の電力をACアダプタ552(商用電源)から接続可能な電源接続(非遮断ラインを1系統以上含ませた複数の電力供給系統)を有することにより、バッテリー553からの電源供給とACアダプタ552からの電源供給とを併用することが可能である。
【0058】
従って、バッテリー553の充電量(残量)が非放電レベルまで低下した場合等においては、その時点でAC(商用)電源が供給されている場合に、ACアダプタ552が供給する電力(商用電源から直流に変換した出力)によりテレビジョン受信装置を動作させることができる。このことは、使用する使用電力の総量が商用電源(商用AC電源)の供給能力に迫った場合、すなわち商用電源が供給する電力の使用量を抑制すべき状態が生じた場合等において、バッテリーからの電力供給によって視聴を可能なテレビジョン受信装置が商用電源から供給される電力の消費を大幅に抑えることを実現できる。
【0059】
また、バッテリーからの電力により動作するテレビジョン受信装置においてバッテリーの電力供給能力が下限に達した場合において、その時点で商用電源が供給されている場合は、ACアダプタ552が供給する商用電力を変換した直流出力によりテレビジョン受信装置を動作させることができる。
【0060】
従って、ユーザは、電力供給元が商用電源であるかバッテリー等の自電源であるかに拘わりなく、テレビジョン受信装置によるテレビ放送すなわち番組の受信及びその視聴を継続できる。なお、電力供給元の切り換え、特に自電源から商用電源への切り換えにおいては、上述の1W程度の電力をACアダプタ552(商用電源)から供給することにより、リモートコントローラによる操作指示を受け付け可能であるから、リモートコントローラからのテレビ放送の視聴のための操作のみで、自電源から商用電源への切り換えが可能である。
【0061】
なお、電源出力回路500は、ACアダプタ552に代えて商用電力を直流出力に変換する電源回路(インバータ/スイッチング回路)を内蔵することもでき、この場合、バッテリー553からの電力によりテレビジョン受信装置を動作させている間、スイッチング回路のスイッチング周波数を、スイッチ(SW)501を通過する電力が概ね1W程度になるよう、設定してもよい。
【0062】
図4(A)には、商用AC電源使用状態からバッテリー使用状態に切換ったときの案内画面の一例を示している。バッテリー使用状態に切換ったときは、停電時には、外部アンテナのブースターへの電源供給が停止するので、画像を視聴できなくなる可能性がある。この場合、画面上には、バッテリー駆動により、例えば、「本機は現在バッテリー使用状態にあります。ワンセグ受信状態に移行します。内部アンテナを使用してください。」などの案内コメント311を表示することができる。内部アンテナは、付属アンテナ、ワンセグ用アンテナと称されても良い。
【0063】
図4(B)には、商用AC電源の使用時にテレビジョン受信装置の画面に表示されるアイコン312の例を示している。また図4(C)には、バッテリー使用時にテレビジョン受信装置の画面に表示されるアイコン313の例を示している。バッテリーの使用状態のときは、バッテリーマークのアイコンは、同時にバッテリー残量(斜めラインの数がバッテリー残量に相当する)も表示している。
【0064】
図5には、フルセグメント受信状態からワンセグメント受信状態に切換った時点T1と、実際に画面が切換ったときの時点T2との関係を示している。フルセグメント受信状態から、ワンセグメント受信状態に切換り、ワンセグメントの画像が画面に表示されるまでは、有る程度の時間が必要である。そこで、画面上では、ワンセグメントの画像の出力準備が完了するまで、今まで表示していたフルセグメントの画像を継続し、ワンセグメントの画像の出力準備が完了したときに、画像が切換るように設定されている。またワンセグメントの画像の出力準備中は、画面上に画像出力準備中であることのコメントが表示可能である。
【0065】
ピークシフトボタン721は、電力供給源(電力会社の電力供給プラント)の電力消費量の低減協力を行うために利用することができる。このピークシフトボタン721が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、商用電源の使用状態から内蔵しているバッテリーの使用状態に切り替わることができる。さらにバッテリー使用状態においては、ワンセグメント受信状態に移行する。
【0066】
図6(A)−図6(E)は、ワンセグメント受信状態に移行した後の画像の例を示している。ワンセグメント受信状態に移行した後、テレビジョン受信装置は、フル画面で画像320を表示することができる。この状態であっても、バッテリー使用状態であるから、電力供給会社に対して電力消費量の低減協力を実施していることになる(図6(A))。さらに、バッテリーの電力消費量の低減を実施する(バッテリーのパワーセーブを実施する)ために、表示領域をフル画面より小さい領域、例えば中央領域に設定することができる(図6(B))。
【0067】
ここで、常に同じ領域が使用されると、輝度が高い画像320の領域の表示画素と、画像320の周囲の輝度が低い部分の表示画素の使用時間の差、あるいは、明るさの高い画像320の領域のバックライト素子と、画像320の周囲の明るさの低い部分のバックライト素子の使用時間の差が生じる。この結果、画像表示のために常時使用する領域と使用しない領域の境界に目に付くラインが生じることがある。そこで、このテレビジョン受信装置は、画像320の表示位置を、例えば図6(B),図6(C),図6(D)に示すように、移動させることができる。画像320の表示位置を移動させる時期は、例えばコマーシャルが始まったとき、あるいは一定時間が経過した時点、及びこれらを組み合わせた時点など種々の実施形態が可能である。
【0068】
さらに、節電を行う目的で、表示する画像320領域の面積(大きさ)を設定することができる(図6(E))。
【0069】
図7(A)、図7(B)は、表示エリアを可変可能な表示器300のバックライト部の構成例を示している。この表示器300は、導光板331を有し、この導光板331の垂直方向の厚み面に対向して、水平光源332が配置され、水平方向の厚み面に対向して垂直光源333が配置されている。各光源332、333から出射された光は、導光板331内で反射して導光板331の前面方向へ出力し、バックライトとして機能する。光源の素子としては、たとえば複数の発光素子(LED)が使用されている。各光源332、333からの出射光は、前面に向けて均一な光で出力するように導光板331内で拡散されている。
【0070】
水平光源332及び垂直光源333は、例えば、その8つの出射源H1−H8,V1−V8を有し、それぞれの出射源をオンオフ制御可能である。そのために、例えば、出射源H1、H8と、V1,V8をオフすると、導光板331の周囲の領域を暗くすることができる。暗い領域と明るい領域の境界が明確となるわけではないが、バックライト領域を制御することが可能である。
【0071】
したがって、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示する場合は、信号処理器は、画像320の周囲の信号は、輝度レベルゼロの画像として出力する。このように、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示した場合、バックライトの点灯領域を制御し、一層の節電を行うことができる。
【0072】
図8(A)、図8(B)は、表示エリアを可変可能な表示器300のバックライト部の他の構成例を示している。この表示器300は、ガラス基板341の裏側に発光素子(LED)を2次元的に配列した基板342が配置されている。各発光素子は、任意の数の単位でオンオフ制御されることが可能である。したがって図示しないバックライトドライブ回路により、点灯する発光素子の領域を選択的に可変することができる。ガラス基板341の裏側には、光り拡散層が形成されており、外に出射する光が均一化するように工夫されている。したがって、バックライトの光により、全面から見たガラス基板341は、暗い領域と明るい領域の境界が必ずしも明確となるわけではないが、バックライト領域を制御することが可能である。
【0073】
したがって、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示する場合は、信号処理器は、画像320の周囲の信号は、輝度レベルゼロの画像として出力する。このように、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示した場合、バックライトの点灯領域を制御し、一層の節電を行うことができる。
【0074】
なお、表示器300のバックライトシステムは、上記の構成に限定されるものではなく、例えば複数の蛍光管を用いたものであってもよい。また表示領域の分割数は上記の説明に限定されるものではない。上記の説明と同じ手法により、表示領域の分割数は、種々設計変更可能である。
【0075】
上記の説明では、バックライトの照明領域が制御できることを説明した。しかし、節電のためには、バックライトによる照度の大小を制御してもよい。つまり全体の明るさを低下させることにより、消費電力が低減され節電を得ることができる。また照度を段階的に可変できるようにしてもよい。さらにまた照度の大小制御と、照明領域の可変制御を組み合わせてもよいことは勿論である。
【0076】
テレビジョン受信装置のディスプレイとして、画面サイズが大きな大型のものが開発されている。これらのディスプレイの発光源としては、蛍光管、発光型素子(例えばLED,有機ELダイオード、プラズマダイオードなど)が用いられる。
【0077】
これらの大型ディスプレイを有するテレビジョン受信装置において、ディスプレイの消費電力を節約することは、社会全体の節電の観点からみると、有効な手立てである。またテレビジョン受信装置が、ワンセグ受信状態に切換るだけであっても節電効果を得ることができる。
【0078】
このテレビジョン受信装置は上記した動作が可能である。このテレビジョン受信装置は、制御ブロック400の設けられるアプリケーションにより、上記した動作を種々の組み合わせた動作を得ることができる。
【0079】
ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を、全画面領域での画像表示状態にすることができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を、画面の一部領域での画像表示状態にし、かつバックライトの一部領域をオフすることができる。さらにまた別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を全画面領域での画像表示状態から、前記バッテリーの残量が所定の値に低下すると、画面の一部領域での画像表示状態にし、かつバックライトの一部領域をオフすることができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を全画面領域の画像表示状態にした状態と、前記表示器の画面の一部領域の画像表示状態でかつバックライトの一部領域をオフすることができ、視聴者の操作に基づいて入力される選択信号に応答して、何れか一方の画像表示状態を設定することができる。また視聴者に対して視聴者の操作を促すコメントを表示器で表示することができる。
【0080】
またさらに別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナ110は外部アンテナからの放送信号を入力し、電源出力回路500は外部アンテナ101のブースター102に電源を供給することができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナ110は外部アンテナ101からの放送信号を入力し、電源出力回路500は外部アンテナのブースター102への電源供給を停止することができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナへの入力が付属アンテナからの放送信号を入力に切換り、電源出力回路500は外部アンテナのブースター102への電源供給を停止することができる。このときアンテナは自動的に切換られてもよいし、表示器により視聴者に対して、アンテナの切換を促すコメントを表示しても良い。
【0081】
また別の実施態様では、バッテリーの残量或いは視聴者の操作に応じて、図6(A)−(E)で説明した画像320の表示領域の大きさを可変することができる。または、映像出力を活かして、音声系統の回路をオフし、電力節約することができるし、または、音声を活かして、映像出力を停止して電力節約を図ることができる。
【0082】
図9(A),図9(B)には、上記テレビジョン受信装置の各種設定を行うためのメニューの例とリモートコントローラ700の操作子の例を示している。リモートコントローラ700のクイックメニューのボタン733を操作すると、メニューが表示器300に表示され、このメニューの項目として「映像設定」、「音声設定」、「省エネ設定」、「受信器設定」の項目がある。ここで、視聴者は、ボタン74U或いはボタン74Dを操作し、カーソルを移動させ、所望の項目を選択することができる。今、視聴者が「省エネ設定」の項目331をカーソルにより選択し、決定ボタン741を押すと、次の階層のメニューが表示される。このメニューには、項目として、「番組情報取得設定」、「無操作自動電源オフ」、「オンエアー無信号オフ」、「外部入力無信号オフ」、「夜間充電」という項目が含まれる。各項目にカーソルを移動させると、それぞれ項目をオン又はオフするためのオンオフボタンが表示される。
【0083】
例えば、「番組情報取得設定」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、電源がオフのとき(待機状態のとき)デジタル放送の番組情報を取得する機能が設定される、しかし「オフ」を選択して決定ボタン741を押すと、番組情報を取得しないように設定される。
【0084】
次に、「無操作自動電源オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、テレビジョン受信装置の無操作状態が約3時間続くと、電源がオフとなり待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無操作状態の時間が約3時間続いても、電源はオンのままとなる。
【0085】
次に、「オンエアー無信号オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、放送受信時に、無信号状態が約15分続くと、電源がオフとなり、待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無信号状態が続いても電源はオンのままである。
【0086】
次に、「外部入力無信号オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、外部入力選択時に無信号状態が約15分続くと、電源がオフとなり、待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無信号状態が続いても電源はオンのままである。
【0087】
次に、「夜間充電」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、例えば夜の10時から朝の9時までの間に自動的にバッテリーを充電する(ただし装置が待機状態にあるとき)。「オフ」を選択した場合は、装置の電源がオフであり、待機状態にあるときにバッテリーを充電する。
【0088】
このように、上述の実施形態を適用することにより、電力供給元が商用電源であるか、バッテリー等の自電源であるかに拘わりなく、テレビジョン受信装置によるテレビ放送の受信及び視聴を継続できる。
【0089】
図10は、本実施形態で利用された節電形態及び又はピークシフト動作の設定画面の一例を示している。
【0090】
本実施形態のテレビジョン受信装置は、節電動作及び又はピークシフト動作に移行することができる。この場合、ある実施形態では、節電動作及び又はピークシフト動作の方式を選択することができる。該実施形態では、例えば、メニューから節電動作及び又はピークシフト動作を実行するための設定を行うとき、その動作方式を選択するメニューを表示することができる。
【0091】
動作方式としては、例えば、輝度を調整することで節電動作及び又はピークシフト動作を実行するのか、画面サイズを大から小に変化させて節電動作及び又はピークシフト動作を実行するのかを決定することができる。ユーザは、選択画面上で所望の項目にカーソルを移動させて、決定ボタンを操作すると、選択した項目に表示されている動作により、節電及び又はピークシフトが実行される。また選択項目としては、輝度の調整と画面サイズの調整を組み合わせた項目があってもよい。
【0092】
図11(A),(B)は、インジケータの例を示している。
【0093】
テレビジョン受信装置が商用AC電源で動作開始したとき或いは商用AC電源で動作中にチャンネル切換などの操作がったとき、図11(A)のインジケータは、現在の輝度レベルが最大明−最大暗の間のどの位置に有るかを画面上で示すことができる。この場合は、例えば、輝度が明暗の中間位置へ調整された例を示している。また図11(B)のインジケータは、テレビジョン受信装置がピークシフト動作に移ったときに表示される際の例を示している。この場合は、例えば、輝度が暗い方向へ調整された例を示している。
【0094】
また、上述の実施形態を適用することにより、電力供給元に対し、節電対策に貢献し得るテレビジョン受信装置が得られる。
【0095】
また、自電源(バッテリー)の電力供給能力が下限に達したとしても、その時点で商用電源が供給されている場合は、商用電力によりテレビジョン受信装置を動作させることにより、テレビ放送の受信を継続できる。なお、リモートコントローラからのテレビ放送の視聴のための操作により、自電源から商用電源への切り換えが可能であり、電源切り換えの煩雑さ(切り換えのために追加される特別な操作)が生じることなく、連続したテレビジョン放送の受信と視聴ができる。
【0096】
また、ユーザは、節電形態及び又はピークシフト動作時の表示部300の表示の例を参照して、一定期間の間、バッテリーが保持する電力(放電能力)によりテレビジョン受信装置を動作させるバッテリー駆動すなわちピークシフトボタンをオンするタイミング(きっかけ)を得ることができる。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
1…テレビジョン受信装置(映像表示装置)、110…チューナ、200…信号処理部、300…表示部、400…制御ブロック、401…主マイクロプロセッシングユニット(主MPU)、402…副マイクロプロセッシングユニット(副MPU)、402a…電源制御系、402b…操作信号対応系、500…視差情報生成部、501…DC/DC変換器、502…切り換えスイッチ(SW)、552…ACアダプタ、553…バッテリー(自電源)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の動作に用いる直流電源を商用電源から供給する第1の電源部と、同直流電源を内部から供給する第2の電源部と、を切り換える電源切換部と、
前記電源切換部により前記第2の電源部が選択され、動作している間、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量について、前記第1の電源部から供給させる電源制御部と、
前記電源切換部において、前記第1の電源部からの前記操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を、切り換えられた前記第2の電源部からの電源供給と独立に提供するスイッチ部と、
を具備する映像表示装置。
【請求項2】
前記スイッチ部は、少なくとも2つの電源供給系を含み、少なくとも1つの電源供給系により、前記電源制御部と前記第1の電源と間の接続を維持する請求項1記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記スイッチ部の前記少なくとも1つの電源供給系は、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を提供する請求項1または2記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記第2の電源部は、所定の容量の電力供給能を有する充電池を含む請求項3記載の映像表示装置。
【請求項5】
外部から供給される直流電源を内部に保持する直流電源に切り換える際に、操作信号の受け付けを可能とするための必要容量について、外部から供給される直流電源との接続を維持して駆動する駆動方法。
【請求項6】
外部から供給される直流電源を内部に保持する直流電源に切り換えに、少なくとも2つの電源供給系を含むスイッチ要素を用い、少なくとも1つの電源供給系により、外部から供給される直流電源との接続を維持する請求項5記載の駆動方法。
【請求項7】
映像信号及び音声信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した映像信号及び音声信号を再生する再生部と、
前記再生部が再生した映像を表示する表示部と、
少なくとも前記受信部、再生部及び表示部の動作を制御する制御部と、
前記制御部に対する制御指示を受け付ける指示入力部と、
前記各部に、商用電源または内蔵電源から電源を供給する電源制御部と、
前記電源制御部が前記内蔵電源から電源を供給する際に、前記指示入力部に対して前記商用電源からの電源供給を維持する切換部と、
を具備するテレビジョン受信装置。
【請求項8】
前記切換部は、少なくとも2つの電源供給系を含み、少なくとも1つの電源供給系により前記指示入力部への電源供給を維持する請求項7記載のテレビジョン受信装置。
【請求項1】
装置の動作に用いる直流電源を商用電源から供給する第1の電源部と、同直流電源を内部から供給する第2の電源部と、を切り換える電源切換部と、
前記電源切換部により前記第2の電源部が選択され、動作している間、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量について、前記第1の電源部から供給させる電源制御部と、
前記電源切換部において、前記第1の電源部からの前記操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を、切り換えられた前記第2の電源部からの電源供給と独立に提供するスイッチ部と、
を具備する映像表示装置。
【請求項2】
前記スイッチ部は、少なくとも2つの電源供給系を含み、少なくとも1つの電源供給系により、前記電源制御部と前記第1の電源と間の接続を維持する請求項1記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記スイッチ部の前記少なくとも1つの電源供給系は、操作信号の入力を受け付け可能とするための動作に必要な電源容量を提供する請求項1または2記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記第2の電源部は、所定の容量の電力供給能を有する充電池を含む請求項3記載の映像表示装置。
【請求項5】
外部から供給される直流電源を内部に保持する直流電源に切り換える際に、操作信号の受け付けを可能とするための必要容量について、外部から供給される直流電源との接続を維持して駆動する駆動方法。
【請求項6】
外部から供給される直流電源を内部に保持する直流電源に切り換えに、少なくとも2つの電源供給系を含むスイッチ要素を用い、少なくとも1つの電源供給系により、外部から供給される直流電源との接続を維持する請求項5記載の駆動方法。
【請求項7】
映像信号及び音声信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した映像信号及び音声信号を再生する再生部と、
前記再生部が再生した映像を表示する表示部と、
少なくとも前記受信部、再生部及び表示部の動作を制御する制御部と、
前記制御部に対する制御指示を受け付ける指示入力部と、
前記各部に、商用電源または内蔵電源から電源を供給する電源制御部と、
前記電源制御部が前記内蔵電源から電源を供給する際に、前記指示入力部に対して前記商用電源からの電源供給を維持する切換部と、
を具備するテレビジョン受信装置。
【請求項8】
前記切換部は、少なくとも2つの電源供給系を含み、少なくとも1つの電源供給系により前記指示入力部への電源供給を維持する請求項7記載のテレビジョン受信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−5108(P2013−5108A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132529(P2011−132529)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【特許番号】特許第5092042号(P5092042)
【特許公報発行日】平成24年12月5日(2012.12.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【特許番号】特許第5092042号(P5092042)
【特許公報発行日】平成24年12月5日(2012.12.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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