説明

有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法及び処理装置

【課題】処理中の被処理物の周囲への飛散を防止することができる有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法及び処理装置を提供する。
【解決手段】有機塩素化合物を含む被処理物を無害化処理する処理装置において、有機塩素化合物を含む被処理物を飛散し難くするために前記被処理物に予め加水する加水装置60と、加水後の被処理物に有機塩素化合物を分解する分解剤を添加する分解剤添加装置14と、添加した分解剤を被処理物と混合する混合装置19とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオキシン類等の有機塩素化合物を含む焼却灰、飛灰、土壌、底質等の被処理物の処理方法及び処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイオキシン類等の有機塩素化合物を分解無害化処理する技術としては、廃棄物処理分野において焼却炉から発生する焼却灰や飛灰の処理技術が一般に知られている。しかし、この処理技術は被処理物を1200〜1500℃に加熱することで熱分解しその後急冷するものであり、高温に加熱するだけの熱処理装置と急冷装置はエネルギー消費が激しく設備コストも高い。
【0003】
それに対し、近年では化学的処理による有機塩素化合物の無害化に関する技術の研究開発が進行しており、アルカリ金属やアルカリ土類金属又はそれらの酸化物からなる分解剤を被処理物に混合することにより、被処理物を加熱することなく有機塩素化合物を分解処理する技術も提唱されている(特許文献1等参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−94000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術では、被処理物を加熱する必要がないので運転に要するエネルギーや設備コストも比較的抑えることができる。しかしながら、被処理物に分解剤を添加した後に促進液を添加する工程順序であるため、特に飛灰等といった比重の小さい乾燥粉体を被処理物とした場合、分解剤の添加時や混合時等に被処理物が周囲に飛散し易い。
【0006】
本発明は以上に鑑みてなされたものであり、処理中の被処理物の周囲への飛散を防止することができる有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の発明は、有機塩素化合物を含む被処理物を飛散し難くするために前記被処理物に予め加水する加水工程と、加水後の被処理物に有機塩素化合物を分解する分解剤を添加する分解剤添加工程と、添加した分解剤を前記被処理物と混合する混合工程とを有することを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記混合工程を施した後の被処理物と分解剤との混合物を保温又は加熱する工程をさらに有することを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記混合工程は、熱を加えながら前記被処理物と分解剤とを混合することを特徴とする。
【0010】
第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、前記分解剤が酸化カルシウム又は水酸化カルシウムであることを特徴とする。
【0011】
第5の発明は、有機塩素化合物を含む被処理物を飛散し難くするために前記被処理物に予め加水する加水装置と、加水後の被処理物に有機塩素化合物を分解する分解剤を添加する分解剤添加装置と、添加した分解剤を前記被処理物と混合する混合装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、飛灰等といった比重の小さい乾燥粉体を被処理物とした場合であっても、分解剤と混合する前に被処理物に加水し被処理物を湿潤させることにより混合時等に被処理物が周囲に飛散することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図面を用いて本発明の実施の形態を以下に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置の全体構造を表す側面図、図2はその平面図である。
図1及び図2において、1は走行体で、この走行体1は、左右一対の走行装置2、及び走行装置2の上部にほぼ平行に延設した一対の本体フレーム3で構成されている。4は走行装置2のトラックフレームで、このトラックフレーム4は、本体フレーム3の下部に連設している。5,6はそれぞれトラックフレーム4の両端に設けた従動輪(アイドラ)及び駆動輪、7は従動輪5及び駆動輪6に掛け回した履帯(無限軌道履帯)、8は駆動輪6に直結した駆動装置である。9a,9bは本体フレーム3上に立設した支持ポストで、これら支持ポスト9a,9bは、支持フレーム10,11を支持している。
【0014】
12は処理対象となる被処理物を受入れるホッパで、このホッパ12は、上方拡開形状に形成され上下が開口しており、支持フレーム10を介して本体フレーム3の長手方向一方側(図1及び図2中左側)に支持されている。13はホッパ12に受入れた被処理物を搬送する搬送コンベアである。この搬送コンベア13は、ホッパ12の下方から後述する混合装置19の入口(図示せず)の上方にかけてほぼ水平に延設されている。
【0015】
14は搬送コンベア13上の被処理物に分解剤を添加する分解剤供給装置である。ここで言う分解剤とは、生石灰(酸化カルシウム)や消石灰(水酸化カルシウム)等である。分解剤供給装置14は、分解剤を貯留する貯留タンク15、この貯留タンク15の下部に設けた分解剤供給手段であるスクリュフィーダ16、及び貯留タンク15内の分解剤をスクリュフィーダ16にガイドするシュート17で構成され、支持フレーム11を介し本体フレーム3のほぼ中央上に配設されている。18は分解剤を貯留タンク15に充填するためのクレーンで、このクレーン18は、分解剤供給装置14の側方に位置するように機体幅方向の片側(図2中上側)に配設してある。
【0016】
19は被処理物と分解剤を混合する混合装置である。詳細構成については後述するが、この混合装置19は、搬送コンベア13から導入された被処理物及び分解剤をパドルミキサ43(後述)によって混合するものであって、本体フレーム3の長手方向ほぼ中央上で分解剤供給装置14の下方位置に設けてある。20はスクリュフィーダ16の周囲を包囲するカバーで、このカバー20は搬送コンベア13の下流側(図1中右側)から混合装置19の入口41(図4参照)にかけて設けられ、スクリュフィーダ16から導出される分解剤が飛散することを防止している。
【0017】
21は本処理装置を構成する各機器の動力源等を内蔵した動力装置である。この動力装置21は、本体フレーム3の長手方向他方側(図1中右側)端部に支持部材22を介して支持されている。23は動力装置21の前方側(図1及び図2中左側)の区画に設けた運転席で、この運転席23には、走行装置2を操作する操作レバー24等が備えられている。25は走行装置2を除く混合装置19等の各機器を操作する操作盤で、この操作盤25は、運転席23の下方に設けられている。
【0018】
26は混合装置19で生成された処理物を機外に排出する排出コンベアである。この排出コンベア26は、混合装置19の下方から機外(この例では図1中右側)に向かって所定距離ほぼ水平に延在した後、動力装置21の下方付近から上り傾斜に延在するよう、本体フレーム3から吊り下げ支持してある。27は排出コンベア26の駆動装置(図2参照)である。28は動力装置21の後方(図1中右側)に設けたアーム、29,30はそれぞれアーム28から排出コンベア26の中間部及び下流側部分(図1中右側部分)の荷重を支持する支持部材である。
【0019】
図3は前述した混合装置19の詳細構造を表す水平断面図、図4は図3中のIV−IV断面による側断面図、図5は図4中のV−V断面による断面図である。
図3乃至図5において、40は混合装置19の略箱状の本体をなすハウジングである。このハウジング40は、長手方向一方側(図3及び図4中左側)上部に被処理物及び分解剤の入口(入口筒体)41を、他方側(図3及び図4中右側)下部に被処理物と分解剤との混合物(処理物)の出口42を設けている。40Aはハウジング40の入口41を除く上面を構成する蓋体で、この蓋体40Aは、ハウジング40上に入口41とともに複数枚(この例では3枚)並設され、ハウジング40に対してボルト締結されている。蓋体40A及び入口41を取外せば、ハウジング40の上面が全面的に開放される。
【0020】
43はハウジング40内に設けた複数(この例では2本)のパドルミキサである。このパドルミキサ43は、ハウジング40の長手方向(図3中左右方向)にほぼ平行に配設した回転軸44、回転軸44に間欠的に設けた複数のパドル座44a、及びパドル座44aに取り付けたパドル45で構成されている。パドル座44aは回転軸44に放射状に設けられ、パドル45はパドル座44aに対してボルト45aにより着脱可能に取り付けられている。また、パドル45は回転軸44の中心軸を含む面に対し平滑な面が回転方向前方側を向くように所定角度傾斜している。
【0021】
46はパドルミキサ43の回転軸44の両端付近を回転自在に支持する軸受、47は回転軸44の他端(図4中右端)に設けたギア、48はパドルミキサ43の駆動装置で、この駆動装置48の出力軸48aは、回転軸44の他端(図4中右端)に直結している。ギア47は隣接する回転軸44のもの同士が噛合しており、隣接するパドルミキサ43がほぼ同一回転数で互いに反対方向に回転駆動する。49はギア47等を内蔵したギアボックスである。50は生成した処理物を出口42に向かって掻き落とす掻き取り羽根で、掻き取り羽根50によってハウジング40の出口42側の内壁面への処理物の圧密が防止される。
【0022】
このような構造により、混合装置19は、搬送コンベア13から入口41を介して導入された被処理物及び分解剤をパドル45により混合して処理物としつつ反対側に移送し、出口42から下方に導出するようになっている。
【0023】
図6は混合装置19の入口41の近傍の詳細構成を表す側面図、図7は図6中のVII−VII断面による断面図である。
60は被処理物に加水する加水装置である。この加水装置60は、加水することにより被処理物や分解剤(特に被処理物)を混合処理に先んじて飛散し難い状態とするためのものであり、本実施の形態においては、分解剤供給装置14のシュート17の外壁にスクリュフィーダ16を覆うようにして設けられている。加水装置60はスクリュフィーダ16の両側に設けられた給水管61,62を備えている。給水管61,62は接続管63により接続され、接続管63の一端には継手65が設けられている。継手65にはポンプ66を介して貯水タンク67に接続した送水管68が接続される。
【0024】
上記構成により、送水管68を継手65に接続してポンプ66を駆動すると、貯水タンク67内の水がポンプ66によって送水管68を介して接続管63に送り込まれ、その後給水管61,62に分流した水が給水管61,62の外周部に所定間隔で設けた散水用の孔64を介して被処理物や分解剤に散水される。
【0025】
なおポンプ66、貯水タンク67、送水管68は、被処理物処理装置と別設備でも良いし、場合によっては被処理物処理装置に搭載しても良い。また本実施の形態においては、混合装置19の入口付近で被処理物に散水するようにしたが、例えばホッパ12で散水するようにしても良いし、混合装置19内でさらに適量散水するようにすることも考えられる。
【0026】
被処理物への散水量は、被処理物の飛散を防止できるだけの量で足り、状況に応じて、被処理物が十分に浸る量でも良いし被処理物が全体に湿潤する量でも良い。被処理物の量に応じて散水量を制御する構成としても良い。加える水の温度は、外気温程度でも良いし、分解反応を効率的に進行させるために事前に加熱することも考えられる。水の加熱方法に特別な限定はない。
【0027】
次に本実施の形態の被処理物処理装置の動作及び作用を説明する。
図1において、油圧ショベルやコンベア等の投入手段によりホッパ12に処理対象となる被処理物を投入すると、ホッパ12に受け入れられた被処理物が搬送コンベア13により混合装置19に向かって搬送される。搬送中、搬送コンベア13上の被処理物には、分解剤供給装置14によって分解剤が供給され、同時に加水装置60により予め水が加えられる。加水された被処理物は分解剤とともに混合装置19に供給され、混合装置19内でパドルミキサ43によって分解剤と均一に混合処理される。混合装置19で混合処理された処理物は、排出コンベア26上に導き出され、排出コンベア26によって機外に搬出される。分解剤と混合された被処理物中の有機塩素化合物は、分解剤との化学反応で脱塩素化され反応の進行につれて無害化される。
【0028】
本実施の形態によれば、飛灰等といった比重の小さい乾燥粉体を被処理物とした場合であっても、分解剤と混合する前に被処理物に加水し被処理物を湿潤させることにより混合時等に被処理物が周囲に飛散することを防止し、処理の安全性を向上させることができる。特に本実施の形態では、分解剤供給装置14のスクリュフィーダ16から供給される分解剤を囲うようにして加水装置60からの散水がなされるので、分解剤の添加時の分解剤の飛散も効果的に防止することができる。
【0029】
また、分解剤との化学反応により有機塩素化合物を分解処理するので、加熱用の特別な設備を用意して被処理物を加熱する必要がなく、運転に要するエネルギーや設備コストも低く抑えることができる。安価で取り扱いが容易かつ安全な生石灰や消石灰を用いて効果的に有機塩素化合物を分解処理することができることも大きなメリットである。
【0030】
また、本実施の形態の被処理物処理装置は、走行体1を備えているため自力での移動が可能となり、被処理物の持ち出しができない現場内で被処理物の発生場所まで移動して適当な場所に被処理物の処理システムを構築することができる。勿論、1つの現場内で複数のポイントに移動して処理を実施する必要がある場合等にも利便性を発揮する。
【0031】
また、有機塩素化合物の他に重金属類が被処理物に含まれている場合、生石灰又は消石灰が重金属類の不溶化に作用するので、本実施の形態の被処理物処理方法によれば、有機塩素化合物を分解することができるとともに、重金属類を固定化しその溶出量を低減することもできる。
【0032】
図8は本発明の他の実施の形態に係る被処理物処理装置に備えられた混合装置の断面図で、図5に対応した図である。先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
本実施の形態は、被処理物と分解剤の混合工程にて熱を加えながら被処理物と分解剤とを混合する実施の形態である。一般に、有機塩素化合物の脱塩素反応は高温環境下である方が早く進行する。加熱温度は高い方が高効率であるが、100℃前後でも十分な効果が得られる。
【0033】
図8に示すように、本実施の形態では、混合装置19の外壁に電熱ヒータ70が貼設してある。電熱ヒータ70は1枚構成のものでも良いし複数枚を貼り付けるようにしても良い。また、混合装置19の外壁に電熱ヒータ70を貼り付けるのではなく、混合装置19の壁面内部に埋設する構成としても良い。また、本例では、混合装置19のトラフ状の容器底部の外壁部分に電熱ヒータ70を貼り付けた場合を図示してあるが、内部の被処理物及び分解剤の混合物に熱が伝えられれば、電熱ヒータ70の設置位置に限定はない。その他の構成及び処理方法については図1〜図7で説明した前の実施の形態と同様である。
【0034】
このように構成して混合中に被処理物及び分解剤を加熱することにより、分解剤と混合される際の被処理物の温度環境を高温環境とすることができる。分解剤が生石灰である場合には、被処理物に加えた(或いは被処理物に元々含まれていた)水分と生石灰による水和反応熱が生じるので、特別な設備を用いて被処理物を加熱しなくてもある程度の高温環境となる。分解剤が生石灰である場合は、必ずしも加熱用の構成を用いなくとも被処理物を高温環境にすることが可能であるが、本実施の形態のような加熱用の構成を併用することでさらなる高温環境を実現することができる。それに対し、分解剤が消石灰である場合、水和反応熱が得られないので、加熱しなければ被処理物は高温環境にはならない。分解剤が消石灰である場合、反応速度を考慮しなければ加熱する必要はないが、本例のように加熱することにより脱塩素反応の進行を促進することができる。よって、本実施の形態によれば、より効率的に被処理物を無害化することができる。
【0035】
なお、本実施の形態では、混合装置19の外壁に電熱ヒータ70を設ける構成としたが、混合中の被処理物及び分解剤の混合物を加熱する限りにおいては、例えば混合装置19又はパドルミキサ43の回転軸44の中に熱風(又は温風)を送り込むようにしても良い。この場合も同様の効果が得られる。
【0036】
また、本実施の形態では、混合中に被処理物と分解剤の混合物を加熱することとしたが、当然ながら、混合工程を施した後の被処理物と分解剤との混合物(処理物)を加熱(又は保温)する工程を施す場合も、脱塩素反応を促進することができる。この場合、図9に示すように、例えば、箱状の容器81の壁面内に電熱ヒータ82を埋設して構成した加熱容器80に混合工程後の処理物を収容し電熱ヒータ82により加熱するようにすれば足りる。勿論これに限られず、熱風(又は温風)を処理物に吹き付けるような装置を用いても良い。また、前述したように分解剤に生石灰を用いた場合、水和反応熱が得られる。この場合には、あえてエネルギーを用いて加熱しなくても、混合工程後の処理物を断熱容器に収容して保温することでも十分な脱塩素反応の促進の効果が得られる。断熱容器には、例えば箱状の容器の壁面に断熱材を貼設したもの、或いは断熱構造の壁面を有する容器等といった極一般的なもので足りる。
【0037】
なお、以上においては、ホッパ12に被処理物が直接投入される被処理物処理装置を図示説明したが、ホッパ上部に篩やあおりを設けても良い。また、履帯7を有するクローラ式の走行装置を備えた場合を図示説明したが、走行装置をいわゆるホイール式のものに代えても良いし、自走機能が不要であれば本発明の処理装置は固定式の設備としても良い。また、ホッパ12で被処理物に散水する場合、ホッパ12内に被処理物を攪拌する装置(いわゆるアーチブレーカ等)を設けることが考えられる。この場合、事前に被処理物を均一に湿潤することができるので、より一層の被処理物の飛散防止効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置の全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置の全体構造を表す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置に備えられた混合装置の詳細構造を表す水平断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置に備えられた混合装置の詳細構造を表す図3中のIV−IV断面による側断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置に備えられた混合装置の詳細構造を表す図4中のV−V断面による断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置に備えられた混合装置入口近傍の詳細構成を表す側面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置に備えられた混合装置入口近傍の詳細構成を表す図6中のVII−VII断面による断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る被処理物処理装置に備えられた混合装置の断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態に係る被処理物処理装置に備えられた混合装置の断面図である。
【符号の説明】
【0039】
14 分解剤添加装置
19 混合装置
60 加水装置
70 電熱ヒータ
80 加熱容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機塩素化合物を含む被処理物を飛散し難くするために前記被処理物に予め加水する加水工程と、
加水後の被処理物に有機塩素化合物を分解する分解剤を添加する分解剤添加工程と、
添加した分解剤を前記被処理物と混合する混合工程と
を有することを特徴とする有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法。
【請求項2】
前記混合工程を施した後の被処理物と分解剤との混合物を保温又は加熱する工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法。
【請求項3】
前記混合工程は、熱を加えながら前記被処理物と分解剤とを混合することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法。
【請求項4】
前記分解剤が酸化カルシウム又は水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機塩素化合物を含む被処理物の処理方法。
【請求項5】
有機塩素化合物を含む被処理物を飛散し難くするために前記被処理物に予め加水する加水装置と、
加水後の被処理物に有機塩素化合物を分解する分解剤を添加する分解剤添加装置と、
添加した分解剤を前記被処理物と混合する混合装置と
を備えたことを特徴とする有機塩素化合物を含む被処理物の処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−61661(P2007−61661A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−201020(P2005−201020)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】