説明

果実収穫具

【課題】木に登らずに、市販の枝切りバサミで切り落とした果実を傷付けずに容易に手早く収穫できる果実収穫具を提供する。
【解決手段】伸縮型の枝きりハサミで切り落とした柿の実を、伸縮棒の先端に取り付けた果実受けで受け取り、果実受け下部のスライダーから取り出し口まで落下させる事を特徴とする果実収穫具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮棒に果実受けとスライダーを取り付け、果実を木々の先端から手元まで損傷少なく取り寄せる事が出来る果実収穫具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
柿の実を収穫するには、木に登る又はハシゴ・脚立に乗っての高所作業が必要となるが、特に柿の木は背丈が高く折れ易いため非常に危険を伴う。木に登らずに安全に果実を収穫する器具として、柄の長い枝切りバサミに切り取った枝を挟さむ機能を付けたものとか、特許文献1及び特許文献2の様な果実収穫具も考案されている
【特許文献1】特許公開2005−253444
【特許文献2】特許公開2003−180123
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)一般的に柿の実を収穫するには高所作業となるため、非常に危険を伴う。
(ロ)木に登らずに安全に果実を収穫する器具として、市販の伸縮型枝切りバサミで切り取った果実付き枝を落下させない様に挟さみ込み機能を付けたものとか、特許文献1及び特許文献2の様な果実収穫具も考案されているが、収穫までの作業性が良くない。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
市販の伸縮型枝切りバサミで切り落とした果実を、伸縮棒(1)の先端に果実受け固定用金具(3)で固定した果実受け(4)で受け取り、スライダー(5)で取り出し口(7)まで滑らせて衝撃吸収パッキン(6)で果実への損傷を軽減させ、容易に収穫できる構造と成っている。
以上を特徴とする果実収穫具である。
【発明の効果】
【0005】
その結果、次の効果が生じる。
(イ)果実を収穫するのに、木に登らなくて済む為、危険が少ない。
(ロ)果実は、取り出し口に瞬時に到達する為、作業性が良く収穫し易い。
(ハ)スライダー部は中が閉じた形となっている為、果実の落下速度が緩和される事と、衝撃吸収パッキンにより果実への損傷が軽減出来る。
(ニ)取り出し口のパッキンを内側に垂らしている為、果実の飛び出しを防止出来る。
(ホ)柿だけに限らず、リンゴ・梨・柿・栗・杏・ナツメ等の果実一般収穫に使用出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下本発明の実施の形態に付いて説明する。
(イ)通常市販されている伸縮棒(1)の先端に果実受け固定用金具(3)で逆円錐状の果実受け(4)を設ける。
(ロ)果実受け(4)より続くスライダー(5)の下部内部に衝撃吸収パッキン(6)を設けて、側部に切込みを入れた取り出し口(7)を設ける。
(ハ)取り出し口(7)の位置を手元近くに決める為、伸縮棒(1)に複数のスライダー固定用紐(2)を設けて、空洞の細長状のスライダー(5)を固定する。
本発明は以上の構成からなる果実収穫具である。次に本発明の使い方に付いて説明をする。
(ニ)収穫しようとする柿の実の下に果実受け(4)を置き、市販の伸縮型枝切りバサミで柿の実を切り落とす。
(ホ)果実を果実受け(4)で受け取り、自重でスライダー(5)から衝撃吸収パッキン(6)の取り出し口(7)まで滑らせる。
(ヘ)取り出し口(7)より、果実飛び出し防止パッキン(8)を押して果実を取り出す。
(ホ)なお改良案として、伸縮棒(1)の長さ及びスライダー(5)に複数個の取り出し口(7)及び衝撃吸収パッキン(6)を設ける事により、高さの異なった木への対応も可能となる。
本発明は以上の様な構成及び使い方で、これを使用する時は一人が市販の伸縮型枝切りバサミで柿の実を切り落とし、もう一人が本器で収穫する連携方法が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の斜視正面図
【図2】本発明の斜視側面図
【図3】本発明の取り出し口側面拡大図
【図4】本発明の使用説明図
【符号の説明】
【0008】
1 伸縮棒
2 スライダー固定用紐
3 果実受け固定用金具
4 果実受け
5 スライダー
6 衝撃吸収パッキン
7 取り出し口
8 果実飛び出し防止パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮型の枝きりハサミで切り落とした柿の実を、伸縮棒の先端に取り付けた果実受けで受け取り、果実受け下部のスライダーから取り出し口まで落下させて収穫する事を特徴とした果実収穫具。
【請求項2】
市販の伸縮型の枝きりハサミを一体型とした、請求項1記載の果実収穫具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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