説明

無線通信パケットの受信を選択的に停止する装置、システム及び方法

一部の例示的な実施例は、無線通信パケットの受信を選択的に停止する装置、システム及び方法を含む。例えば、受信機は、無線通信パケットの一部を少なくとも部分的に処理し、前記通信パケットの一部に基づき、前記パケットが受信機により受信されることが意図されているか判断し、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記受信機の物理レイヤ(PHY)の1以上のコンポーネントによる前記通信パケットの残りの処理を停止する。他の実施例が開示及び請求される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スタンバイ時間又は通話時間に関して、WLAN(Wireless Local Area Network)機能を有する携帯電話装置のバッテリ寿命は、一般にWLAN機能を有さない同様の携帯電話装置のバッテリ寿命よりはるかに短い。他の要因に加えて、WLANシステムにより利用されるランダムアクセス機構は、このような装置の早いバッテリ消費に対する大きな原因である。IEEE802.11及び802.3規格によるシステムなどの一部のネットワーキングシステムは、チャネルアクセスのためにCSMA(Carrier−Sense Multiple Access)に依拠する。これらのシステムでは、あるノード(無線装置など)が通信パケットを送信すると、送信したノード/装置の範囲内のすべてのノード(無線装置など)が、当該パケットを受信する。このとき、多くのシステムでは、各ノード/装置は、例えば、復号化装置の物理レイヤ(PHY)においてパケット全体を処理するなどによって、パケット全体を復号化し、チェックする。パケット全体の復号化後、復号化装置のMAC(Medium Access Control)レイヤは、例えば、パケットのMACヘッダなどのをチェックし、例えば、パケットがブロードキャストパケットであるか、復号化ノードを含むネットワークに意図したマルチキャストパケットか、又は復号化ノードによる受信を意図したユニキャストパケットであるかなど、当該パケットが復号化ノードに対するものであるか決定する。パケットが復号化ノードにより受信されるべきものである場合、復号化装置の下位のMACレイヤは、さらなる処理のためパケットを上位のMACレイヤにわたす。そうでない場合、下位のMACレイヤは、さらなる処理から当該パケットを“排除”する。下位MACレイヤは、通常はマイクロコード(uCode)により実現され、上位MACレイヤは、復号化ノード/装置のドライバにより実現される。
【0002】
しかしながら、今日の実現形態の多くにおいて、データパケットは、PHYレイヤにおいてパケット全体が復号化され、下位MACレイヤにわたされた後になって始めて排除される。PHYレイヤは通常は通信チップセットにおけるエネルギーの大部分を消費し、通信チップセットは一般に送信より受信により多くの時間を費やすため、関係のあるパケットの受信により消費されるエネルギーは、バッテリ消費における特に重要なファクタになっている。さらに、関係のないパケットの受信におけるエネルギー消費の増加傾向は、より大きな通信パケットを受信可能な先進的な機構を備えた新規の通信装置の開発によって、ますます重要性が高まっている。
【0003】
多くのパケットは、大量の情報を含む長いパケットである。例えば、IEEE802.11及び802.3規格などの一部の通信技術は、ジャンボフレームを送信可能である。例えば、IEEE802.11n規格は、2つのフレーム合成スキーム、すなわち、それぞれ4K又は8Kオクテットと65,535オクテットのフレームサイズ制限を有するA−MSDU及びA−MPDUを規定する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
説明の簡単化のため、図面に示される要素は、必ずしもスケーリングして表示されていない。例えば、これらの要素の一部の大きさは、表示の明確化のため他の要素に対して誇張されているかもしれない。さらに、参照番号は、対応する又は同様の要素を示すため図面において繰り返されてもよい。以下に図面がリストされる。
【図1】図1は、一部の例示的な実施例によるシステムの概略的なブロック図である。
【図2】図2は、一部の例示的な実施例による無線通信パケットの概略図である。
【図3】図3は、一部の例示的な実施例による無線通信パケットの受信を選択的に停止する方法の概略的なフローチャートである。
【図4】図4a及び4bは、一部の例示的な実施例による第1及び第2タイプの受信対象の無線通信パケットの概略的なブロック図である。
【図5】図5は、一部の例示的な実施例による製造物の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の詳細な説明では、多数の具体的な詳細がいくつかの実施例の完全な理解を提供するため与えられる。しかしながら、いくつかの実施例はこれらの具体的な詳細なしに実施可能であることが、当業者により理解されるであろう。他の例では、周知な方法、処理、コンポーネント、ユニット及び/又は回路は、説明を不明りょうにしないように詳細には説明されない。
【0006】
例えば、“処理”、“計算”、“算出”、“決定”、“確定”、“解析”、“確認”などの用語を用いたここでの説明は、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ内の物理量(電子量など)として表現されるデータを、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ若しくは演算及び/又は処理を実行するための命令を格納可能な他の情報記憶媒体内の物理量として同様に表現される他のデータに操作及び/又は変換する、コンピュータ、計算プラットフォーム、計算システム又は他の電子計算装置の演算及び/又は処理を表すものであってもよい。
【0007】
ここで用いられる“複数”という用語は、例えば、“2以上”を含む。例えば、“複数のアイテム”とは、2以上のアイテムを含む。
【0008】
装置及び/又はコンポーネントに関してここに用いられる“電力ダウン”及び“パワーダウン”という用語は、例えば、装置及び/又はコンポーネントへの電流を低減、低下、シャットダウン、電力オフ、オフ及び/又はスイッチオフ、及び/又は装置及び/又はコンポーネントの完全な及び/又は通常の動作に要求されるものより少ない電力を消費するスリープモード、低電力モード、スタンバイモード及び/又は他の何れかの動作モードにより動作するよう装置及び/又はコンポーネントをスイッチすることなどを表すものであってもよい。例えば、受信機、受信機のコンポーネント、受信機の物理レイヤ(PHY)、受信機のRF(Radio Frequency)コンポーネント、及び/又は受信機のベースバンド(BB)コンポーネントの電力ダウンは、受信機への電流の低減、低下、シャットダウン、電力オフ、オフ及び/又はスイッチオフ、及び/又は受信機、受信機のコンポーネント、受信機のPHY、受信機のRFコンポーネント、及び/又は受信機のBBコンポーネントを、例えば、完全な受信、処理、復号化及び/又は無線通信信号の処理などのため、完全な動作に必要とされるものより少ない電力しか消費しないスリープモード、低電力モード、スタンバイモード及び/又は他の何れかの動作モードで動作するようスイッチすることを含むものであってもよい。
【0009】
装置及び/又はコンポーネントに関してここで用いられる“電力アップ”及び“パワーアップ”という用語は、装置及び/又はコンポーネントへの電流を増加、再開、オン及び/又はスイッチオン、及び/又は装置及び/又はコンポーネントの完全な受信及び/又は通常動作に必要とされるものより少ない電力しか消費しないスリープモード、スタンバイモード又は他の何れかの動作モードから動作モードに装置及び/又はコンポーネントを変更することなどを表すものであってもよい。例えば、受信機、受信機のコンポーネント、受信機のPHY、受信機のRFコンポーネント、及び/又は受信機のBBコンポーネントの電力アップは、受信機への電流の増加、再開、オン及び/又はスイッチオン、及び/又は受信機、受信機のコンポーネント、受信機のPHY、受信機のRFコンポーネント、及び/又は受信機のBBコンポーネントを、例えば、完全な受信、処理、復号化及び/又は無線通信信号の処理などのため、完全な受信及び/又は通常動作に必要とされるものより少ない電力しか消費しないスリープモード、低電力モード、スタンバイモード及び/又は他の何れかの動作モードから動作モードに装置及び/又はコンポーネントを変更することなどを含むものであってもよい。
【0010】
“パケットの一部”という用語は、例えば、パケット及び/又はパケットのコンテンツに関する情報を含む、パケットのヘッダ、パケットのプリアンブル及び/又は他の何れか適切なパケットのパート、セグメント及び/又はフラグメントなどを表すものであってもよい。例えば、パケットの一部は、パケットのPLCP(Physical Layer Convergence Procedure)ヘッダ、MAC(Medium Access Control)ヘッダ、PLCPプリアンブルなどを含むものであってもよい。
【0011】
いくつかの実施例は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)装置、携帯PDA装置、オンボード装置、オフボード装置、ハイブリッド装置、車両装置、非車両装置、モバイル若しくはポータブル装置、コンシューマ装置、非モバイル若しくは非ポータブル装置、無線通信局、無線通信装置、無線AP(Access Point)、有線若しくは無線ルータ、有線若しくは無線モデム、ビデオ装置、オーディオ装置、オーディオビデオ(A/V)装置、セットトップボックス(STB)、Blu−rayディスク(BD)プレーヤー、BDレコーダ、DVD(Digital Video Disc)プレーヤー、高品位(HD)DVDプレーヤー、DVDレコーダ、HD DVDレコーダ、PVR(Personal Video Recorder)、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャストラジオ受信機、フラットパネルディスプレイ、PMP)Personal Media Player)、DVC(Digital Video Camera)、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、オーディオ受信機、オーディオアンプ、ゲーム装置、データソース、データシンク、デジタルスチルカメラ(DSC)、有線若しくは無線ネットワーク、無線エリアネットワーク、WVAN(Wireless Video Area Network)、LAN(Local Area Network)、WLAN(Wireless LAN)、PAN(Personal Area Network)、WPAN(Wireless PAN)、既存のIEEE802.11(IEEE802.11−1999:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY)仕様書)、802.11a、802.11b、802.11g、802.11h、802.11j、802.11n、802.16、802.16d、802.16e、802.16f規格(IEEE802規格)及び/又はこれらの以降のバージョン及び/又は派生に従って動作する装置及び/又はネットワーク、既存のWireless−Gigabit−Alliance(WGA)及び/又はWirelessHDTM仕様書及び/又はこれらの以降のバージョン及び/又は派生に従って動作する装置及び/又はネットワーク、上述したネットワークの一部であるユニット及び/又は装置、一方向及び/又は双方向無線通信システム、携帯無線電話通信システム、携帯電話、無線電話、PCS(Personal Communication System)装置、無線通信装置を搭載したPDA装置、モバイル若しくはポータブルGPS(Global Positioning System)装置、GPS受信機、送受信機若しくはチップを搭載した装置、RFID素子若しくはチップを搭載した装置、MIMO(Multiple Input Multiple Output)送受信機若しくは装置、SIMO(Single Input Multiple Output)送受信機若しくは装置、MISO(Multiple Input Single Output)送受信機若しくは装置、1以上の内部及び/又は外部アンテナを有する装置、DVB(Digital Video Broadcast)装置若しくはシステム、マルチスタンダード無線装置若しくはシステム、有線若しくは無線携帯装置(BlackBerry、Palm Treoなど)、WAP(Wireless Application Protocol)装置などの各種装置及びシステムに関して利用されてもよい。
【0012】
いくつかの実施例は、例えば、RF(Radio Frequency)、IR(Infra Red)、FDM(Frequency−Division Multiplexing)、OFDM(Orthogonal FDM)、TDM(Time−Division Multiplexing)、TDMA(Time−Division Multiple Access)、E−TDMA(Extended TDMA)、GPRS(General Packet Radio Service)、拡張GPRS、CDMA(Code−Division Multiple Access)、WCDMA(Wideband CDMA)、CDMA2000、シングルキャリアCDMA、Bluetooth(登録商標)、GPS(Global Positioning System)、Wi−Fi、Wi−max、ZigBeeTM、UWB(Ultra−Wideband)、GSM(Global System for Mobile communication)、2G、2.5G、3G、3.5G、EDGE(Enhanced Data rate for GSM Evolution)などの1以上のタイプの無線通信信号及び/又はシステムに関して利用されてもよい。他の実施例は、他の各種装置、システム及び/又はネットワークにおいて利用されてもよい。
【0013】
ここで用いられる“無線装置”という用語は、例えば、無線通信可能な装置、無線通信可能な通信装置、無線通信可能な通信局、無線通信可能なポータブル若しくは非ポータブル装置などを含む。一部の例示的な実施例では、無線装置は、コンピュータに一体化又は付属された周辺装置であってもよいし、又はこれを含むものであってもよい。一部の例示的な実施例では、“無線装置”という用語は、任意的に無線サービスを含むものであってもよい。
【0014】
一部の例示的な実施例は、無線エリアネットワーク、“ピコネット”、WPAN、WVANなどの適切な限定的範囲又は短距離無線通信ネットワークに関して利用されてもよい。
【0015】
一部の例示的な実施例によるシステム100のブロック図を概略的に示す図1が参照される。
【0016】
一部の例示的な実施例では、システム100の1以上の要素は、例えば、無線チャネル、IRチャネル、RFチャネル、WiFi(Wireless Fidelity)チャネルなどの1以上の適切な無線通信リンクを介しコンテンツ、データ、情報及び/又は信号を通信可能であってもよい。システム100の1以上の要素は、任意的には、何れか適切な有線通信リンクを介し通信可能であってもよい。
【0017】
図1に示されるように、一部の例示的な実施例では、システム100は、データ伝送のため無線通信する2以上の装置を含むものであってもよい。
【0018】
一部の例示的な実施例では、システム100は、システム100の1以上の他の装置から無線通信パケットを受信可能な受信機108を有してもよい装置106及び/又は122などの少なくとも1つの無線通信装置(局)を含むものであってもよい。
【0019】
一部の例示的な実施例では、無線通信装置106及び/又は122は、例えば、PC、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯コンピュータ、携帯装置、PDA装置、携帯PDA装置、オンボード装置、オフボード装置、ハイブリッド装置(例えば、携帯電話機能とPDA装置機能との組み合わせなど)、コンシューマ装置、車両装置、非車両装置、モバイル若しくはポータブル装置、非モバイル若しくは非ポータブル装置、携帯電話、PCS装置、無線通信装置を搭載したPDA装置、モバイル若しくはポータブルGPS装置、DVB装置、相対的に小型の計算装置、非デスクトップコンピュータ、CSLL(Carry Small Live Large)装置、UMD(Ultra Mobile Device)、UMPC(Ultra Mobile PC)、MID(Mobile Internet Device)、“Origami”装置若しくは計算装置、DCC(Dynamically Composable Computing)をサポートする装置、コンテクストアウェア装置、ビデオ装置、オーディオ装置、A/V装置、STB、BDプレーヤー、BDレコーダ、DVDプレーヤー、HD DVDプレーヤー、DVDレコーダ、HD DVDレコーダ、PVR、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャストラジオ受信機、フラットパネルディスプレイ、PMP、DVC、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、オーディオ受信機、ゲーム装置、オーディオアンプ、データソース、データシンク、DSC、メディアプレーヤー、スマートフォン、テレビ、音楽プレーヤーなどを含むものであってもよい。
【0020】
一部の例示的な実施例では、装置106及び/又は122は、例えば、プロセッサ120、入力ユニット112、出力ユニット114、メモリユニット118、及びストレージユニット116の1以上などを含むものであってもよい。装置106は、任意的には、他の適切なハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントを含むものであってもよい。一部の例示的な実施例では、装置106の一部又はすべてのコンポーネントは、共通のハウジング又はパッケージングに同封されてもよく、1以上の有線若しくは無線リンクを用いて相互接続又は動作関連付けされてもよい。他の実施例では、装置106のコンポーネントは、複数の又は別々の装置又は位置に分散されてもよい。
【0021】
プロセッサ120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、1以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサ若しくはコントローラ、チップ、マイクロチップ、1以上の回路、回路、論理ユニット、集積回路(IC)、ASIC(Application−Specific IC)、又は他の何れか適切な多用途若しくは特定プロセッサ若しくはコントローラなどを含む。プロセッサ120は、例えば、装置106のオペレーティングシステム(OS)及び/又は1以上の適切なアプリケーションなどの命令を実行する。
【0022】
入力ユニット112は、例えば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、マイクロフォン又は他の適切なポインティング装置若しくは入力装置などを含む。出力ユニット114は、例えば、モニタ、スクリーン、フラットパネルディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイユニット、1以上のオーディオスピーカー若しくはイヤホン、又は他の適切な出力装置などを含む。
【0023】
メモリユニット118は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、DRAM(Dynamic RAM)、SDRAM(Synchronous DRAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、短期メモリユニット、長期メモリユニット、又は他の適切なメモリユニットなどを含む。ストレージユニット116は、例えば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD(Compact Disk)ドライブ、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、又は他の適切な着脱可能又は着脱不可なストレージユニットなどを含む。メモリユニット118及び/又はストレージユニット116は、例えば、装置106により処理されたデータを格納する。
【0024】
一部の例示的な実施例では、受信機108は、例えば、無線通信信号、RF信号、フレーム、ブロック、送信ストリーム、パケット、メッセージ、特定のデータアイテム及び/又は他の何れかのタイプの通信データを送受信可能な1以上の無線送信機、受信機及び/又は送受信機などを含むか、又はその一部であってもよい。例えば、受信機108は、適切な無線NIC(Network Interface Card)などの適切な無線通信ユニットを含むものであってもよいし、又はその一部として実現されてもよい。
【0025】
受信機108は、1以上のアンテナ又はアンテナセット110を含むか、又は関連付けされてもよい。アンテナ110は、例えば、内部及び/又は外部RFアンテナ、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、全方向アンテナ、エンドフェッドアンテナ、円偏波アンテナ、マイクロストリップアンテナ、ダイバーシチアンテナ、又は無線通信信号、ブロック、フレーム、送信ストリーム、パケット、メッセージ及び/又はデータを送受信するのに適した他のタイプのアンテナなどを含むものであってもよい。
【0026】
一部の例示的な実施例では、受信機108は、受信機108により受信される無線通信パケットの信号を処理するための何れか適切なPHY134及びMAC132を含むものであってもよい。一部の無線通信パケットは、大量の情報及び/又はデータを含む相対的に長いパケットを含むものであってもよい。受信機108により受信された一部のパケットは、例えば、他の受信機のためのユニキャスト及び/又はマルチキャストパケットなど、所望されないパケット及び/又は受信機108により受信及び/又は処理されないパケットであってもよい。PHY134によりこのような所望されないパケットの完全な処理は、装置106のバッテリ電力の不要な消費をもたらす可能性がある。
【0027】
一部の例示的な実施例では、通信装置106は、PHY134のレベルにおける通信パケットの処理を停止し、結果として、後述されるようなバッテリ電力を保存するようにしてもよい。
【0028】
一部の例示的な実施例では、受信機108は、受信した通信パケットの一部を処理し、処理された部分に従って、通信パケットが受信機108により受信されるべきものであるか決定し、、通信パケットが受信機108により受信されるべきものでない場合、PHY134の1以上のコンポーネントによって処理された部分に後続するパケットの他の部分などの通信パケットの残りの処理を停止することが可能である。例えば、受信機108は、以下で詳細に説明されるように、パケットの他の部分の1以上をPHY134が処理する前に、処理された部分に基づきパケットが受信機108により受信されるべきものでないことを決定する。
【0029】
一部の例示的な実施例では、受信機108は、以下で詳細に説明されるように、PHY134の1以上のコンポーネントを電力ダウンすることによって、PHY134のレベルにおいて通信パケットの処理を停止する。受信機108は、例えば、次のパケットの信号を受信するなどのため、電力ダウンされたPHY134のコンポーネント(電力ダウンコンポーネント)の1以上を以降に電力アップする。例えば、受信機108は、以下で詳細に説明されるように、パケットの処理された部分の少なくとも一部に基づき、電力ダウンされたコンポーネントが電力アップされるべき時間を決定してもよい。
【0030】
一部の例示的な実施例による無線通信パケット200の簡単化されたブロック図を概略的に示す図2が参照される。
【0031】
一部の例示的な実施例では、無線通信パケット200は、リーディング部分208とデータ部分210とを有する。
【0032】
一部の例示的な実施例では、リーディング部分208は、パケット200の構成及び/又はデータ部分210に含まれるデータに関する何れか適切な情報を含む。
【0033】
一部の例示的な実施例では、リーディング部分208は、PLCPヘッダなどの適切なPHYヘッダであってもよい第1ヘッダ204と、適切なMACヘッダであってもよい第2ヘッダ206などの1以上のヘッダを含むものであってもよい。一部の例示的な実施例では、リーディング部分208は、さらに又はあるいは、図4Aを参照して図示及び後述されるようなPLCPプリアンブルなどのプロアンブル(図2に図示せず)を含むものであってもよい。
【0034】
一部の例示的な実施例では、第1ヘッダ204及び/又は第2ヘッダ206は、パケット200の構成及び/又はデータ部分210に含まれるデータに関する何れか適切な情報を含むものであってもよい。例えば、第1ヘッダ204は、適切なレートフィールド212、長さフィールド214及び/又は他の何れか適切なフィールドを含むものであってもよく、及び/又は第2ヘッダ206は、受信機アドレス(RA)216、BSSID(Basic Service Set Identifier)218、期間フィールド220及び/又は他の何れか適切なフィールドを含むものであってもよい。レートフィールド212は、例えば、IEEE802規格及び/又は他の何れか適切な規格などによって記載されるように、Mbps(Mega bits per second)などに関するデータ部分210のデータレートなどを含むものであってもよい。長さフィールド214は、例えば、IEEE802規格及び/又は他の何れか適切な規格などによって記載されるように、データ部分210のビット及び/又はバイトなどによる長さを表す値を含むものであってもよい。RA216は、例えば、IEEE802規格及び/又は他の何れか適切な規格などによって記載されるように、個別アドレス又はグループアドレスなどのパケット200を受信することが意図される1以上の宛先の適切なアドレスを含むものであってもよい。BSSID218は、例えば、IEEE802規格及び/又は他の何れか適切な規格などによって記載されるように、BSS(Basic Service Set)を特定する値を含む。期間フィールド220は、例えば、IEEE802規格及び/又は他の何れか適切な規格などによって記載されるように、パケット200の期間及び/又は長さを表す何れか適切な値を含むものであってもよい。
【0035】
一部の例示的な実施例では、リーディング部分208は、当該技術において既知の何れかの構成に従って実現されてもよい。例えば、無線通信パケット200の第1及び第2ヘッダ204,206は、図2に全体表示されるように、重複するセグメント又はフィールドなしにリーディング部分208の2つの別々のパートとして実現されてもよいし、又はリーディング部分208の1以上の重複するフィールド又は他のセグメントを有したリーディング部分208の部分的又は完全に重複した部分として実現されてもよい。
【0036】
図1を再び参照して、一部の実施例によると、受信機108は、パケット200の信号を受信し(図2)、1以上の処理されたフィールド又はセグメントに適用される所定の基準などに従って、通信パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されているか決定するため、ヘッダ204及び/又は206(図2)など、リーディング部分208(図2)の1以上のフィールド又は他のセグメントを処理するようにしてもよい。通信パケットが受信機108により受信されることが意図されていない場合、受信機108は、例えば、パケット200(図2)の残りの予想長さに対応する期間の間でPHY134を電力ダウンするなどによって、PHY134による通信パケット200(図2)の残りの処理を停止する。
【0037】
一部の例示的な実施例では、パケット200(図2)の第1ヘッダ204(図2)は、PHY134により受信及び処理される。PHY134は、例えば、第1ヘッダ204(図2)に含まれる情報などに基づき、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されているか決定してもよい。第1ヘッダ204(図2)の処理後、PHY134は、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと決定した場合、PHY134は、例えば、以下に詳細に説明されるように、パケット200(図2)の残りの予想長さに対応する期間などにPHY134の少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンなどすることによって、パケット200(図2)の残りの処理を停止してもよい。
【0038】
一部の例示的な実施例では、第1ヘッダ204(図2)の処理後、PHY134は、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと最終的に決定しなかった場合、PHY134は、第2ヘッダ206(図2)などのパケット200(図2)の第2部分を処理し続け、MAC132によるさらなる処理のため処理された第2部分を転送してもよい。
【0039】
一部の例示的な実施例では、MAC132は、例えば、第2ヘッダ206(図2)の1以上のフィールドなどに基づき、パケット200(図2)が受信機108を意図するものであるか決定してもよい。MAC132は、以下で詳細に説明されるように、例えば、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないとMAC132が判断した場合、PHY134にパケット200(図2)の残りの処理を停止させてもよい。
【0040】
一部の例示的な実施例では、PHY134は、少なくとも1つのRF受信部分126と少なくとも1つのBB部分128とを含むものであってもよい。
【0041】
一部の例示的な実施例では、受信機108は、以下で詳細に説明されるように、RF部分126及び/又はBB部分128の1以上のコンポーネントなど、PHY134の1以上のコンポーネントを制御可能に電力アップ及び/又はダウンする少なくとも1つのコントローラ130を有してもよい。コントローラ130は、ハードウェア及び/又はソフトウェアにより実現されてもよく、別々の又は一体化された要素の何れかの組み合わせを含むものであってもよい。図1に示される実施例では、コントローラ130はPHY134の一部として実現されてもよいが、他の実施例では、コントローラ130の機能は、PHY134及び/又はMAC132の1以上の適切なコンポーネントに搭載及び/又は実行されてもよい。
【0042】
一部の例示的な実施例では、RF部分126は、アンテナ110を介し受信される入力パケットの信号を受信及び/又は処理可能である。例えば、RF部分126は、何れか適切なLNA(Low Noise Amplifier)、BPF(Band Pass Filter)、LPF(Low Pass Filter)、A/D(Analog to Digital Convertor)、及び/又は他の何れか適切なコンポーネントを含むものであってもよい。パケット200(図2)の一部を受信及び処理した後、RF部分126は、さらなるPHY処理のため、処理された部分をBB部分128に転送する。
【0043】
一部の例示的な実施例では、BB部分128は、RF部分126からパケット200(図2)の処理された部分を受信可能であり、パケット200の受信した部分をさらに処理するため、当該分野に知られるように1以上の処理ユニットを含むものであってもよい。例えば、一部の例示的な実施例では、BB部分128は、TCR(Timing and Carrier Recovery)モジュール(図示せず)、FFT(Fast Fourier Transform)モジュール(図示せず)、イコライザ(図示せず)、復調手段(図示せず)、デインタリーバ(図示せず)、デコーダ136及び/又はデスクランブラ(図示せず)及び/又は他の何れか適切なコンポーネントを含むものであってもよい。
【0044】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、第1ヘッダ204(図2)に含まれる情報などに基づき、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されているか判断してもよい。例えば、第1ヘッダ204(図2)は、アンテナ110を介し装置106により受信され、PHY134により処理される。第1ヘッダ204(図2)はまず、RF部分126により処理され、その後にアナログからデジタルフォーマットに変換され、BB部分128に転送される。コントローラ130は、例えば、信号111などによって、例示されるように、デコーダ136などのBB部分128から第1ヘッダ204(図2)を受信する。
【0045】
一部の例示的な実施例では、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないとコントローラ130が判断した場合、コントローラ130は、RF部分126及び/又はBB部分128の1以上の要素にRF部分126及び/又はBB部分128を電力ダウンさせ、これにより、PHY134にパケット200(図2)のさらなる処理及び/又は復号化を停止させ、及び/又はRF部分126及び/又はBB部分128の1以上の要素に電力アップさせ、これにより、PHY134に次の入力パケットの処理を再開させるようにしてもよい。例えば、パス107は、RF部分126の少なくとも1つのコンポーネントを電力アップ及び/又は電力ダウンするため、コントローラ130により使用される少なくとも1つの制御信号を示し、パス109は、BB部分128の少なくとも1つのコンポーネントを電力アップ及び/又はダウンするため、コントローラ130により使用される少なくとも1つの制御信号を示す。
【0046】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、何れか適切なスイッチ、アジャスタ、ダイアル、オン/オフトグル及び/又は他の何れかの機構を利用して、例えば、RF部分126、BB部分128及び/又はこれらの何れかのサブコンポーネントなど、PHY134の1以上のコンポーネントを制御可能に電力アップ及び/又はダウンし、及び/又はクロックなどのPHY134の何れかのタイミング機構のアクティビティを制御可能に有効/無効にするようにしてもよい。
【0047】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、パケット200(図2)がレートフィールド212(図2)及び/又は長さフィールド214(図2)などに基づき受信機108により受信されることが意図されているか判断してもよい。例えば、コントローラ130は、レートフィールド212(図2)が受信機108によりサポートされていないレートを含む場合、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと判断してもよい。一例では、コントローラ130は、例えば、受信機108が11Mbpsのデータレートをサポートしている場合、レートフィールド212が受信機108によりサポートされていない5.5Mbpsなどのデータレートを示す場合、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと判断してもよい。
【0048】
一部の例示的な実施例では、PHY134は、第2ヘッダ206(図2)などのパケット200(図2)の第2部分を処理し、例えば、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと判断することができない場合、MAC132などの受信機106の追加的なコンポーネントによるさらなる処理のため、第2部分をわたすようにしてもよい。
【0049】
一部の例示的な実施例では、MAC132は、第2ヘッダ206(図2)に含まれる1以上の要素を検討することによって、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されているか判断してもよい。例えば、MAC132は、RA216(図2)、BSSID218(図2)及び/又は第2ヘッダ206(図2)の他の何れか適切なフィールド又は値の少なくとも1つを処理及び/又は確認してもよい。
【0050】
一部の例示的な実施例では、MAC132は、何れか適切な下位MACレイヤ138及び何れか適切な上位MACレイヤ140を含むものであってもよい。例えば、下位MACレイヤ138はマイクロコード(uCode)により実現され、上位MACレイヤ140は装置106の適切なドライバの一部として実現されてもよい。
【0051】
一部の例示的な実施例では、下位MACレイヤ138は、第2ヘッダ206(図2)に基づき、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されているか判断してもよい。下位MACレイヤ138は、例えば、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないことをコントローラ130に示すなど、少なくとも1つのフィードバック信号113をコントローラ130に提供してもよい。
【0052】
一部の例示的な実施例では、下位MACレイヤ138は、例えば、RA216(図2)と受信機108のMACアドレスとを比較してもよい。下位MACレイヤ138は、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと判断し、例えば、RA216が受信機108のMACアドレスに一致しない場合、コントローラ130にPHY134の少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンさせ、パケット200(図2)の残りのさらなる処理を停止させるフィードバック信号113をコントローラ130に送信するようにしてもよい。
【0053】
さらに又はあるいは、一部の例示的な実施例では、下位MACレイヤ138は、RA216がブロードキャストアドレスを有しているか確認し、有している場合には、BSSID218(図2)を確認するようにしてもよい。下位MACレイヤ138は、例えば、BSSID218(図2)が、装置106を含む及び/又は関連付けされるBSSを示さない場合、パケット200が受信機108により受信されることが意図されていないと判断し、コントローラ130にPHY134の少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンさせ、パケット200(図2)の残りのさらなる処理を停止させるフィードバック信号113をコントローラ130に送信してもよい。
【0054】
さらに又はあるいは、一部の例示的な実施例では、下位MACレイヤ138は、RA216がマルチキャストアドレスであるか判断し、そうである場合、RA216が受信機108を含むマルチキャストグループのマルチキャストアドレスを含むか確認するようにしてもよい。下位MACレイヤ138は、例えば、RA216が受信機108を含まないマルチキャストアドレスを有する場合、BSSID218(図2)が装置106を含まない及び/又は関連付けされないBSSを示す場合、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないと判断し、コントローラ130にPHY134の少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンさせ、パケット200(図2)の残りのさらなる処理を停止させるフィードバック信号113をコントローラ130に送信してもよい。
【0055】
さらに又はあるいは、一部の例示的な実施例では、下位MACレイヤ138は、1以上の所定の基準が充足される場合、パケット200(図2)の処理が停止されるべきでないと判断し、これにより、PHY134がパケット200(図2)の全体を処理することを可能にしてもよい。例えば、下位MACレイヤ138は、RA216(図2)が受信機108のMACアドレスに一致する場合、RA216(図2)がブロードキャストアドレスであって、BSSID218(図2)が装置106を含む及び/又は関連付けされるBSSを示す場合、RA216(図2)が受信機108を含むマルチキャストグループのマルチキャストアドレスである場合、パケット200(図2)が、802規格及び/又は他の何れか適切な規格により記述されるようなRTS(Request to Send)フレーム、CTS(Clear to Send)フレーム及び/又はACK(Acknowledgement)フレームなどの制御フレームを含む場合、及び/又は下位MAC138のパーサ(図示せず)が、不規則なモードで動作しているときなどバイパスされる場合、パケット200(図2)の処理が停止されるべきでないと判断してもよい。
【0056】
MAC132は、ヘッダ206の1以上の部分が損傷しているか判断することができない可能性があることに留意されたい。例えば、RA216(図2)は、誤ったRAを含むなどの損傷している可能性があり、MAC132は、損傷したRA216(図2)を検出不可である可能性がある。このような状況において、MAC132は、損傷したRAに基づきパケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されているか判断してもよい。
【0057】
1つのケースでは、損傷したRAは、例えば、パケット200(図2)が受信機108を意図するものでないことを実際に損傷していないRAが示していた可能性があるが、パケット200(図2)は受信機108を意図していることを示すRAを含む可能性がある。このケースは、48ビットのRAを仮定すると、例えば、1−(248−1)/248の確率など、相対的に低い確率を有するかもしれない。この場合、受信機108は、例えば、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが実際には意図されていないが、ヘッダ206(図2)に基づきパケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていると判断する可能性がある。この結果、受信機108は、PHY134によるパケット200(図2)の残りの処理を停止せず、パケット200(図2)は、FCS(Frame Check Sequence)などの何れか適切なチェックなどに基づき、以降に“排除”されてもよい。
【0058】
第2のケースでは、損傷したRAは、パケット200(図2)が受信機108を意図していることを実際の損傷していないRAが示している可能性があるが、パケット200(図2)が受信機108を意図していないことを示すRAを含む可能性がある。この場合、受信機108は、PHY134によるパケット200(図2)の残りの処理を停止してもよい。
【0059】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、例えば、PHY134が電力ダウン期間においてパケット200(図2)の1以上の残りの未処理部分の処理を停止するように、信号111及び/又は113に基づきRF部分126及び/又はBB部分128の1以上のコンポーネントなどのPHY134の1以上のコンポーネントを制御可能に電力ダウンするようにしてもよい。例えば、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないことを信号111及び/又は113が示す場合、コントローラ130は、PHY134がヘッダ206(図2)及びデータ部分210(図2)を停止するように、RF部分126及び/又はBB部分128の1以上のコンポーネントなど、PHY134の1以上のコンポーネントを制御可能に電力ダウンしてもよい。パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないことを信号111が示しておらず、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されていないことを信号113が示す場合、コントローラ130は、PHY134がデータ部分210(図2)の処理をテイするように、RF部分126及び/又はBB部分128の1以上のコンポーネントなど、PHY134の1以上のコンポーネントを制御可能に電力ダウンしてもよい。
【0060】
一部の例示的な実施例では、受信機108は、パケット200(図2)の予想される残りの送信時間(TxTime)に基づき、電力ダウン期間を決定してもよい。電力ダウン期間の正確な計算は、さらなるパケットの受信及び処理に最小限の影響によって又は影響なしに、PHY134による冗長なパケット処理の正確な停止を可能にする。
【0061】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、例えば、パケット200(図2)のPSDU(Physical layer Service Data Unit)に関連するレートフィールド212(図2)及び/又は長さフィールド214(図2)に基づき、処理された第1ヘッダ204に含まれる情報に基づき、電力ダウン期間を計算してもよい。一例では、パケット200(図2)がA−MSDU(Aggregate MAC Service Data Unit)を含む場合、PSDUは、ヘッダ206とA−MSDUとを含む。他の例では、パケット200(図2)がA−MPDU(Aggregate MAC Protocol Data Unit)を有する場合、PSDUは、1以上のMPDU(MAC Protocol Data Unit)を集めたものを含むものであってもよい。他の実施例では、パケット200は、他の何れか適切なパケット及び/又はフォーマットを含むものであってもよい。
【0062】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、例えば、パケット200(図2)が受信機108により受信されることが意図されないことを示す信号111及び/又は113を受信すると、パケット200(図2)の残りの予想される残り期間に対応する電力ダウン期間を決定してもよい。例えば、コントローラ130は、パケット200(図2)の期間と、受信機108によるパケット200(図2)の最初の検出からの経過期間とに基づき、電力ダウン期間を決定してもよい。例えば、コントローラ130は、パケット200(図2)を受信してからの経過時間をカウントしてもよい。
【0063】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、例えば、パケット200(図2)の送信がTxOP(Transmit Opportunity)ターミネーションを実現しない場合、期間フィールド220(図2)に基づき電力ダウン期間を決定するようにしてもよい。例えば、MAC132は、信号113の一部及び/又はそれと共に、期間フィールド220(図2)の値を提供してもよい。しかしながら、上述されるように、ヘッダ206が損傷している場合、期間フィールド220(図2)に基づく電力ダウン期間の決定は、誤った電力ダウン期間を生じさせる可能性がある。
【0064】
一部の例示的な実施例では、ヘッダ206(図2)はまた、ヘッダ206のエラー及び/又は損傷を検出することを可能にする値を示す、CRC(Cyclic Redundancy Check)フィールドなどのチェックフィールド221(図2)を有してもよい。これらの実施例によると、ヘッダ206(図2)を受信すると、MAC132は、チェックフィールド221(図2)などに基づきヘッダ206(図2)が損傷しているか判断してもよい。MAC132は、ヘッダ206(図2)から期間フィールド220(図2)を抽出し、例えば、MAC132がヘッダ206(図2)が損傷していないことを決定可能である場合、信号113などを介しコントローラ130に期間フィールド220(図2)のMAC期間値を提供してもよい。これらの実施例によると、期間フィールド220(図2)のMAC期間値は、パケット200(図2)の受信後の残りのTxOP期間を示すようにしてもよい。コントローラ130は、例えば、MAC期間値とパケット200(図2)の予想される残りの期間とを組み合わせることによって、電力ダウン期間を決定してもよい。例えば、コントローラ130は、MAC期間値とパケット200(図2)の予想される残りの期間との合計に等しくなるよう電力ダウン期間を決定してもよい。
【0065】
一部の実施例では、コントローラ130は、ここに開示されるように、ヘッダ204及び/又は206の1以上の他の要素など、期間フィールド220(図2)以外の情報に基づき、電力ダウン期間を決定してもよい。例えば、パケット200(図2)の送信がTxOPターミネーションを実現せず、コントローラ130が期間フィールド220(図2)に基づき電力ダウン期間を決定する場合、受信機108は、期間フィールド220(図2)に対応して示されるTxOPのエンド前に、TxOPが終了されるという適切なCD−end(Contention−Free end)フレームなどの指示を受信できない可能性がある。
【0066】
一部の例示的な実施例では、コントローラ130は、PHY134が以下で詳細に説明されるように、以降のパケットの信号を処理してもよいように、電力ダウン期間の終了前及び/又は終了時などに、電力ダウンされたコンポーネントを制御可能に電力アップしてもよい。
【0067】
一部の例示的な実施例では、BB部分128のデジタルコンポーネントなどのPHY134の一部のコンポーネントを電力アップすることは、相対的に即時に応答しうる。従って、コントローラ130は、パケット200(図2)の期間の実質的に終了時に、これらの“即時応答”コンポーネントを電力アップしてもよい。しかしながら、特にRF部分126のコンポーネントなど、PHY134の他のコンポーネントの電力アップ及び/又はダウンは、RF部分126のアナログコンポーネントなど、あるコンポーネントの電力アップ/ダウンの性質のため、即時応答するものでなくてもよい。例えば、このような“遅延応答”コンポーネントは、電力アップのための電力アップ期間を要求するかもしれない。従って、受信機108は、後述されるように、パケット200(図2)の期間と電力アップ期間との組み合わせに基づき、遅延応答コンポーネントの電力アップの開始前に電力ダウン期間を決定することが可能であってもよい。例えば、コントローラ130は、パケット200(図2)の期間が終了するとき、遅延応答コンポーネントが電力アップされるように、パケット200(図2)の期間終了前の少なくとも電力アップ期間など、パケット200(図2)の期間終了間ぢに遅延応答コンポーネントの電力アップを開始してもよい。例えば、コントローラ130は、パケット200(図2)の期間の終了前の電力アップ期間など、コントローラ130が最初にRF部分126のコンポーネントを電力アップするための信号107を生成する間に実質的に同時に、RF部分126とBB部分128とのコンポーネントを電力ダウンするための信号107,109を生成し、パケット200(図2)の期間の終了時などの以降の第2の時点でBB部分128のコンポーネントを電力アップするための信号109を生成してもよい。
【0068】
いくつかの例示的な実施例による無線通信パケットの受信を選択的に停止する方法を概略的に示す図3が参照される。一部の例示的な実施例では、図3の方法の1以上の処理は、例えば、無線通信装置106(図1)などの無線通信装置、受信機108などの受信機、及び/又は無線通信パケットを受信可能な他の何れかの無線通信装置によって実行されてもよい。
【0069】
ブロック304に示されるように、本方法は、受信機によるパケットの一部の受信を含む。例えば、受信機108(図1)は、後述されるように、パケット200(図2)のリーディング部分208(図2)の少なくとも一部の信号を受信してもよい。
【0070】
ブロック306に示されるように、本方法は、処理された部分に基づき、受信機のPHYによるパケットの残りの処理を選択的に停止することを含む。例えば、ヘッダ204(図2)及び/又は206に基づき、受信機108(図1)は、後述されるように、PHY134(図1)によるパケット200(図2)の残りの部分の処理を選択的に停止してもよい。
【0071】
ブロック308に示されるように、本方法は、パケットの第1ヘッダの処理を含む。ブロック309に示されるように、第1ヘッダの処理は、PHYによるPHYヘッダの処理を含む。例えば、PHY134(図1)は、後述されるように、ヘッダ204(図2)を処理してもよい。
【0072】
ブロック310に示されるように、本方法は、第1ヘッダに基づきパケットが受信機により受信されることが意図されているか判断することを含む。例えば、コントローラ130(図1)は、後述されるように、信号111(図1)に基づき受信機108(図1)によりパケット200(図2)が受信されるべきか判断してもよい。
【0073】
ブロック312に示されるように、本方法は、第1ヘッダに基づきパケットが受信機により受信されることが意図されていないことが判断できない場合、パケットの第2ヘッダを処理することを含む。ブロック313に示されるように、第2ヘッダの処理は、受信機のMACによるMACヘッダの処理を含む。例えば、MAC134(図1)は、例えば、後述されるように、PHY132(図1)により最初に処理された後、ヘッダ206(図2)を処理するようにしてもよい。
【0074】
ブロック314に示されるように、本方法は、第2ヘッダに基づきパケットが受信機により受信されることが意図されているか判断することを含む。例えば、MAC132(図1)は、後述されるように、ヘッダ206などに基づき、パケット200(図2)が受信機108(図1)により受信されることが意図されているか判断してもよい。
【0075】
ブロック316に示されるように、本方法は、例えば、パケットの処理を停止するための基準が充足されない場合、パケットの他の残りの部分を処理することを含む。例えば、上述されたように、PHY134(図1)又はMAC132(図1)によって、パケット200(図2)が受信機108(図1)による受信が意図されないと判断されなかった場合、処理されていないパケット200(図2)の残りの部分は、PHY134(図1)及びMAC132(図1)によって受信及び処理され続けてもよい。
【0076】
ブロック317に示されるように、本方法は、例えば、第1及び/又は第2ヘッダに基づき、パケットが受信機により受信されることが意図されていないと判断された場合、電力ダウン期間を決定することを含む。電力ダウン期間は、後述されるように、パケットの受信された部分などに基づき決定されてもよい。
【0077】
ブロック324に示されるように、電力ダウン期間の決定は、PLCPヘッダに基づき電力ダウン期間を決定することを含む。例えば、コントローラ130(図1)は、後述されるように、ヘッダ204(図2)に基づき電力ダウン期間を決定してもよい。
【0078】
ブロック326に示されるように、本方法は、TxOPターミネーションが実現されるか判断することを含む。例えば、装置122(図1)の一部及び/又は他の何れかの装置として実現されてもよいAPなどのシステム100(図1)の装置が、フレーム及び/又はパケットなどの適切な信号を利用して、TxOPが実現可能出るか装置106に通知するようにしてもよい。一例では、APは、ビーコンを受信した無線通信装置がTxOPターミネーションを実現しないことを示すため、所定値を有するビットなどの適切な表示を含むビーコンを送信してもよい。
【0079】
ブロック328に示されるように、電力ダウン期間の決定は、例えば、TxOPターミネーションが実現されない場合、第2ヘッダのMAC期間フィールドに基づき電力ダウン期間を決定することを含むものであってもよい。例えば、コントローラ130(図1)は、上述されるように、期間フィールド220(図1)に基づき電力ダウン期間を決定してもよい。
【0080】
ブロック320に示されるように、本方法は、電力ダウン期間においてPHYの少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンすることを含むものであってもよい。例えば、コントローラ130(図1)は、上述されるように、電力ダウン期間においてPHY134(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンするようにしてもよい。
【0081】
ブロック318に示されるように、1以上のコンポーネントの電力ダウンは、1以上のRFコンポーネントを電力ダウンすることを含むものであってもよい。例えば、コントローラ130(図1)は、上述されるように、電力ダウン期間においてRF部分126(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンするものであってもよい。
【0082】
ブロック322に示されるように、1以上のコンポーネントの電力ダウンは、1以上のBBコンポーネントを電力ダウンすることを含むものであってもよい。例えば、コントローラ130(図1)は、上述されるように、電力ダウン期間においてBB部分128(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンするものであってもよい。
【0083】
ブロック323に示されるように、本方法は、電力ダウンされた1以上のコンポーネントを電力アップすることを含むものであってもよい。例えば、コントローラ130(図1)は、上述されるように、電力ダウン期間の終了前及び/又は終了時などに、BB部分128(図1)及び/又はRF部分126(図1)のコンポーネントの1以上を電力アップするようにしてもよい。
【0084】
いくつかの例示的な実施例による受信対象の2つの例示的なタイプのパケットのブロック図を概略的に示す図4a及び4bが参照される。他の何れか適切なパケット及び/又はパケットフォーマットは、他の実施例による受信及び/又は処理されてもよい。
【0085】
図4aは、IEEE802.11規格などによるPPDU(Physical Packet Data Unit)400の例示的なフレームフォーマットを示す。PPDU400は、PLCPプリアンブル404、PLCPヘッダなどの第1ヘッダ406、MACヘッダなどの第2ヘッダ408、データなどを含むフレームボディ及びFCSフィールド412を有する。
【0086】
一部の例示的な実施例では、ヘッダ406は、PPDU400のデータレートを表すレートフィールド212(図2)と、PPDU400のMPDUの長さを指定する長さフィールド214(図2)とを含むものであってもよい。
【0087】
これらの実施例によると、PHY134(図1)は、レートフィールドなどに基づき、上述されるように、PPDU400が受信機108(図1)により受信されることが意図されるか判断するため、ヘッダ406を処理してもよい。コントローラ130(図1)は、PPDU400が受信機108(図1)により受信されることが意図されていないと判断すると、PHY134(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンしてもよい。PHY134(図1)は、ヘッダ408を処理し続け、例えば、PHY134(図1)がPPDU400が受信機108(図1)により受信されることが意図されないと判断できない場合、処理されたヘッダ408をMAC132(図1)に提供する。下位MACレイヤ138(図1)は、例えば、ヘッダ408などに基づき、PPDU400が受信機108(図1)により受信されることが意図されているか判断してもよい。下位MACレイヤ138(図1)は、例えば、PPDU400が受信機108(図1)により受信されることが意図されないと判断すると、コントローラ130(図1)にPHY134(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンさせてもよい。PHY134(図1)及びMAC]132(図1)は、例えば、PPDU400が受信機108(図1)により受信されることが意図されないと下位MACレイヤ138(図1)が判断できない場合、PPDU400の他の部分を処理し続けてもよい。
【0088】
図4bは、例えば、IEEE802.11n規格によるA−MPDU402の例示的なフレームフォーマットを示す。A−MPDU402は、PLCPヘッダなどの第1ヘッダ403の後に1以上のA−MPDUサブフレームが続く。A−MPDUサブフレーム415は、長さフィールド414、長さCRCフィールド417、デリミッタシグネチャ416、MPDU418及びFCS412と、任意的に後続する1以上のパディングビット420を含む。長さフィールド414は、MPDU418の長さを指定し、CRCフィールドは長さフィールド414をチェックするための値を含むものであってもよい。MPDU418は、MACヘッダ206(図2)に類似するものなどのMACヘッダ419を有する。
【0089】
これらの実施例によると、PHY134(図1)は、上述されるように、レートフィールドなどに基づき、A−MPDU402が受信機108(図1)により受信されることが意図されていないか判断するため、ヘッダ403を処理する。コントローラ130(図1)は、A−MPDU402が受信機108(図1)により受信されることが意図されていないと判断すると、PHY134(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンしてもよい。PHY134(図1)は、PLCPヘッダ403に基づきA−MPDU402の期間を決定してもよい。PHY134(図1)は、その後にA−MPDU402の第1MPDU418のMACヘッダ419を処理し、処理されたMACヘッダ419をMAC132(図1)に提供する。MAC132(図1)は、例えば、PHY134(図1)がMPDU418の残りを処理する間などに、ヘッダ419などに基づきA−MPDU402が受信機108(図1)により受信されることが意図されているか判断する。MAC132(図1)は、A−MPDU402が受信機108(図1)により受信されることが意図されていないと判断すると、コントローラ130(図1)にPHY134(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンさせる。コントローラ130(図1)は、例えば、A−MPDU402のすべてのMPDU418が同一のRAを有してもよいため、第1MPDU418に関するMAC132の決定に基づき、A−MPDU402の期間全体においてPHY134(図1)の1以上のコンポーネントを電力ダウンする。PHY134(図1)及びMAC132(図1)は、例えば、A−MPDU402が受信機108(図1)により受信されることが意図されていないとMAC132(図1)が判断できない場合、A−MPDU402の他の部分を処理し続ける。一例では、A−MPDU402は、32キロバイトの長さを有し、ヘッダ403は、50バイト未満の長さを有してもよい。従って、PHY134(図1)のコンポーネントは、例えば、A−MPDU402がヘッダ403に基づき受信機108(図1)により受信されることが意図されていないとPHY134(図1)が判断する場合、A−MPDU402の期間の90%以上などにおいてA−MPDU402のほぼ期間全体において電力ダウンされてもよい。
【0090】
いくつかの例示的な実施例による製造物400を概略的に示す図5が参照される。物500は、例えば、受信機108(図1)及び/又は無線通信装置106(図1)の機能の少なくとも一部を実行し、及び/又は図3の方法の1以上の処理を実行するため利用可能なロジック504を格納するためのマシーン可読記憶媒体502を有してもよい。
【0091】
一部の例示的な実施例では、物500及び/又はマシーン可読記憶媒体502は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、着脱可能又は着脱不可なメモリ、消去可能又は消去不可なメモリ、書き込み可能又は書き換え可能なメモリなどを含む、データを格納可能な1以上のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含む。例えば、マシーン可読記憶媒体502は、RAM、DRAM、DDR−DRAM(Double−Data−Rate DRAM)、SDRAM、SRAM(Static RAM)、ROM、PROM(Programmble ROM)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Elecrically EPROM)、CD−ROM(Compact Disk ROM)、CD−R(CD Recordable)、CD−RW(CD Rewritable)、フラッシュメモリ(NOR又はNANDフラッシュメモリなど)、CAM(Content Addressable Memory)、ポリマメモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、SONOS(Silicon−Oxide−Nitride−Oxide−Silicon)メモリ、ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセットなどを含むものであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、モデム、無線又はネットワーク接続などの通信リンクを介し搬送波又は他の伝搬媒体に実現されるデータ信号により搬送されるコンピュータプログラムをリモートコンピュータから要求元のコンピュータにダウンロード又は転送するのに関係する何れか適切なメディアを含むものであってもよい。
【0092】
一部の例示的な実施例では、ロジック504は、マシーンにより実行されると、マシーンにここに開示された方法、プロセス及び/又は処理を実行させる命令、データ及び/又はコードを含むものであってもよい。マシーンは、例えば、何れか適切な処理プラットフォーム、計算プラットフォーム、計算装置、処理装置、計算システム、処理システム、コンピュータ、プロセッサなどを含むものであってもよく、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアなどの何れか適切な組み合わせを用いて実現されてもよい。
【0093】
一部の例示的な実施例では、ロジック504は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、計算コード、ワード、値、シンボルなどを含むものであってもよいし、これにより実現されてもよい。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、インタープリット済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コードなどの何れか適切なタイプのコードを含むものであってもよい。命令は、プロセッサにある機能を実行するよう指示するため、所定のコンピュータ言語、方法又はシンタックスに従って実現されてもよい。命令は、C、C++、Java(登録商標)、BASIC、Matlab、Pascal、Visual BASIC、アセンブリ言語、マシーン語などの何れか適切なハイレベル、ローレベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル済み及び/又はインタープリット済みプログラミング言語を用いて実現されてもよい。
【0094】
1以上の実施例を参照して開示された機能、処理、コンポーネント及び/又は特徴は、1以上の他の実施例を参照して開示された他の1以上の機能、処理、コンポーネント及び/又は特徴と組み合わされてもよいし、又は一緒に利用されてもよい。
【0095】
本発明の特徴が図示及び開示されたが、当業者には多数の改良、置換、変更及び均等が想到するであろう。従って、添付した請求項は、このようなすべての改良及び変更を本発明の真の趣旨に属するものとしてカバーすることが意図されることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信パケットの一部を少なくとも部分的に処理し、前記通信パケットの一部に基づき、前記パケットが受信機により受信されることが意図されているか判断し、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記受信機の物理レイヤ(PHY)の1以上のコンポーネントによる前記通信パケットの残りの処理を停止する受信機を有する無線通信装置。
【請求項2】
前記パケットの一部は、前記パケットのヘッダの少なくとも一部を含む、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記物理レイヤは、前記パケットのPHYヘッダに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断する、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記PHYヘッダは、PLCP(Physical Layer Convergence Procedure)ヘッダを有し、
前記物理レイヤは、前記PLCPヘッダのレートフィールドに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断する、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記受信機のMAC(Medium Access Control)レイヤは、前記パケットのMACヘッダに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断し、
前記MACレイヤは、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記物理レイヤに前記パケットの残りの処理を停止させる、請求項2記載の装置。
【請求項6】
前記MACヘッダは、受信アドレスとBSSID(Basic Service Set Identifier)との少なくとも1つを含み、
前記MACレイヤは、前記受信アドレスと前記BSSIDとの少なくとも1つに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断する、請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記受信機は、前記物理レイヤの少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンすることによって、前記パケットの残りの処理を停止する、請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記パケットの一部に基づき、前記受信機は、前記パケットの期間に対応する電力ダウン期間を決定し、前記電力ダウン期間の後に前記少なくとも1つのコンポーネントを電力アップする、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記物理レイヤは、前記パケットのPHYヘッダに基づき、前記電力ダウン期間を決定する、請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、少なくとも1つのRF(Radio Frequency)コンポーネントを電力アップするための電力アップ遅延期間を有する前記RFコンポーネントを含む、請求項8記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、前記物理レイヤの少なくとも1つのRFコンポーネントを含む、請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、前記物理レイヤの少なくとも1つのベースバンド(BB)コンポーネントを含む、請求項1記載の装置。
【請求項13】
前記パケットは、PHYヘッダと後続のそれぞれがMACヘッダを含む1以上のデータフレームとを有するaggregate MACデータユニットを有し、
前記受信機は、前記PHYヘッダと前記サブフレームの第1サブフレームのMACヘッダとの少なくとも1つに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断し、
前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記受信機は、前記物理レイヤの1以上のコンポーネントによる前記第1サブフレームに後続するすべてのサブフレームの処理を停止する、請求項1記載の装置。
【請求項14】
無線通信パケットの一部を少なくとも部分的に処理し、前記通信パケットの一部に基づき、前記パケットが受信機により受信されることが意図されているか判断するステップと、
前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記受信機の物理レイヤ(PHY)の1以上のコンポーネントによる前記パケットの残りの処理を停止するステップと、
を有する方法。
【請求項15】
前記無線通信パケットの一部を少なくとも部分的に処理するステップは、前記パケットのPHYヘッダに基づき前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断するため、前記PHYヘッダを処理することを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記パケットのMACヘッダに基づき前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断するステップと、
前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記物理レイヤに前記パケットの残りの処理を停止させるステップと、
をさらに有する、請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記パケットの残りの処理を停止するステップは、前記物理レイヤの少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンすることを含む、請求項14記載の方法。
【請求項18】
前記パケットの期間に対応する電力ダウン期間を決定するステップと、
前記パケットの一部に基づき、前記電力ダウン期間の後に前記少なくとも1つのコンポーネントを電力アップするステップと、
をさらに有する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、少なくとも1つのRF(Radio Frequency)コンポーネントを電力アップするための電力アップ遅延期間を有する前記RFコンポーネントを含み、
前記電力ダウン期間を決定するステップは、前記電力アップ遅延期間に基づき、前記電力ダウン期間を決定することを含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、前記物理レイヤの少なくとも1つのRFコンポーネントを含む、請求項14記載の方法。
【請求項21】
前記パケットは、PHYヘッダと後続のそれぞれがMACヘッダを含む1以上のデータフレームとを有するaggregate MACデータユニットを有し、
当該方法は、
前記PHYヘッダと前記サブフレームの第1サブフレームのMACヘッダとの少なくとも1つに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断するステップと、
前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記物理レイヤの1以上のコンポーネントによる前記第1サブフレームに後続するすべてのサブフレームの処理を停止するステップと、
を有する、請求項14記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つの無線通信装置を有するシステムであって、
前記無線通信装置は、
無線通信パケットの信号を受信する少なくとも1つのアンテナと、
前記無線通信パケットの一部を少なくとも部分的に処理し、前記通信パケットの一部に基づき、前記パケットが受信機により受信されることが意図されているか判断し、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記受信機の物理レイヤ(PHY)の1以上のコンポーネントによる前記通信パケットの残りの処理を停止する受信機と、
を有するシステム。
【請求項23】
前記物理レイヤは、前記パケットのPHYヘッダに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断する、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
前記受信機のMAC(Medium Access Control)レイヤは、前記パケットのMACヘッダに基づき、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断し、
前記MACレイヤは、前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記物理レイヤに前記パケットの残りの処理を停止させる、請求項22記載のシステム。
【請求項25】
前記受信機は、前記物理レイヤの少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンすることによって、前記パケットの残りの処理を停止する、請求項22記載のシステム。
【請求項26】
マシーンにより実行されると前記マシーンに、
無線通信パケットの一部を少なくとも部分的に処理し、前記通信パケットの一部に基づき、前記パケットが受信機により受信されることが意図されているか判断するステップと、
前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記受信機の物理レイヤ(PHY)の1以上のコンポーネントによる前記パケットの残りの処理を停止するステップと、
を実行させる命令を格納したストレージを含む製品。
【請求項27】
前記命令は、前記パケットのPHYヘッダに基づき前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断するため、前記PHYヘッダを処理させる、請求項26記載の製品。
【請求項28】
前記命令は、
前記パケットのMACヘッダに基づき前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されているか判断させ、
前記パケットが前記受信機により受信されることが意図されていない場合、前記物理レイヤに前記パケットの残りの処理を停止させる、請求項26記載の製品。
【請求項29】
前記パケットの残りの処理を停止させる命令は、前記物理レイヤの少なくとも1つのコンポーネントを電力ダウンすることを含む、請求項26記載の製品。
【請求項30】
前記命令は、前記パケットの期間に対応する電力ダウン期間を決定させ、
前記パケットの一部に基づき、前記電力ダウン期間の後に前記少なくとも1つのコンポーネントを電力アップさせる、請求項29記載の製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−509025(P2013−509025A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534199(P2012−534199)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/048875
【国際公開番号】WO2011/046701
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu−ray
2.GSM
3.WCDMA
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】