説明

照明装置および光源装置

【課題】簡単な構成で、高い配光特性を持つ照明装置および光源装置を提供する。
【解決手段】搭載板102に設置された光源装置105が球殻状のグローブ104で覆われているLED電球100であって、光源装置105は、基板11と、基板11の上面の中央に、側面が外側で該上面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の反射体108と、基板11の上面に、反射体108を囲むように配置されている複数のLEDチップ15とを備え、反射体108は、少なくとも側面が光反射機能を有し、光源装置105は、搭載板102に、基板11の下面が搭載板102と対向するように設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を用いた光源装置を備える、例えばLED電球などの照明装置に関するものであり、特に、配光特性を高める技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギーの観点から、LEDを用いた光源を備える照明器具(例えば、LED電球)が用いられてきている。しかし、LEDを用いた光源は、その構造や出射光の指向性などに起因して、配光角が小さいという問題がある。そこで、配光特性を向上させるための構成を備える様々な照明装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、配光特性を向上させることができる超広配光型LEDランプが記載されている。図20は、特許文献1に記載の超広配光型LEDランプ2000の構成を示す断面図である。超広配光型LEDランプ2000は、金属フレーム2002・2003がインサートモールドされた基板2001と、基板2001に搭載されたLEDチップ2004と、LEDチップ2004をシールドする透光性のプラスチックカバー2005とを備えている。
【0004】
LEDチップ2004は、金属フレーム2002の一部に形成された隆起部2006の上部平坦面2007に配置されている。上部平坦面2007は、基板2001の表面よりも高くなるように構成されている。超広配光型LEDランプ2000では、一番高い位置にLEDチップ2004を搭載することによって、配光角を広げ、配光特性を向上させている。
【0005】
また、特許文献2には、状況に応じて所望の方向に光度が得られる電球形照明装置が記載されている。図21は、特許文献2に記載の電球形照明装置2100の構成を示す断面図である。電球形照明装置2100は、一端に給電用口金2101が設けられ、他端に給電用口金2101の回転軸方向に突出したブロック状の突出部2102を有する本体と、突出部2102の外周面に点在するよう配された複数の発光モジュール2103と、複数の発光モジュール2103を選択的に点灯させる回路部2104と、複数の発光モジュール2103を覆うグローブ2105とを備えている。
【0006】
電球形照明装置2100では、回路部2104によって、突出部2102の外周面に点在するよう配された複数の発光モジュール2103を選択的に点灯させることで、異なる向きに光度ピークを有する複数の配光パターンを切り替えることが可能となっている。これにより、配光特性を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−98544号公報(2008年4月24日公開)
【特許文献2】特開2010−282754号公報(2010年12月16日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記のような従来の照明装置においては、グローブ方向に光度を得ることはできるが、口金方向には光度を十分に得ることができないため、従来の白熱電球並みの配光特性を得ることができず、依然として配光特性が低いという問題点を有している。
【0009】
図20の超広配光型LEDランプ2000では、金属フレーム2002・2003の形状が複雑である。また、金属フレーム2002・2003がLEDチップ2004の搭載場所と配線機能とを併用しているため、隆起部2006の形状は制約されてしまう。さらに、金属フレーム2002・2003が、プラスチックカバー2005の外側に突出しているため、金属フレーム2002・2003が遮光部となってしまう。このため、基板方向には配光角を十分に広げることができない。
【0010】
また、図21の電球形照明装置2100では、突出部2102への複数の発光モジュール2103の設置位置と、ヒートシンク2106が遮光部になる点とから、口金方向には光度を得ることができない。さらには、複数の発光モジュール2103を突出部2102の側面などに搭載する場合、製造上複雑となるため、量産性が悪いという問題もある。
【0011】
こうした結果、従来の照明装置では、照明装置の直下では明るいが、直下とは反対方向は暗いという不都合が生じている。それゆえ、LEDを用いた光源の、構造や指向性に起因した光り方の不都合を解消し、従来の白熱電球並みの配光特性を簡単な構成で実現することが望まれている。
【0012】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、簡単な構成で、高い配光特性を持つ照明装置および光源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の照明装置は、上記課題を解決するために、搭載台に設置された光源装置が球殻状のグローブで覆われている照明装置であって、上記光源装置は、第1面、および、上記第1面と反対側の第2面を有する第1基板と、上記第1面の中央に、側面が外側で該第1面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第1反射体と、上記第1面に、上記第1反射体を囲むように配置されている複数の第1発光素子とを備え、上記第1反射体は、少なくとも側面が光反射機能を有し、上記光源装置は、上記搭載台に、上記第1基板の第2面が該搭載台と対向するように設置されていることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、第1基板の第1面のグローブ側の垂線を0°とすると、発光素子から放射された光を、発光素子と同一面に配置された第1反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、搭載台側への光度を得ることが可能となる。
【0015】
したがって、合計すると従来と比較して配向角が大きくなるので、簡単な構成で、高い配光特性を持つ照明装置を提供することが可能となる。
【0016】
また、本発明の照明装置では、上記搭載台は、円錐台状の形状を有し、上記光源装置は、上記搭載台の天面に設置され、上記グローブは、上記光源装置と、上記搭載台の天面と、上記搭載台の側面の少なくとも一部とを覆うように設置され、上記搭載台の側面は、光反射機能を有していることが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、光源装置によってなし得た搭載台側への光度を、搭載台で遮らないように、外部へ出射させることが可能となる。したがって、光源装置によってなし得た大きな配光角を、最大限利用する構成とすることができる。
【0018】
また、本発明の照明装置では、上記搭載台の側面は、外側で上記搭載台の天面と60°〜90°の角度をなすように傾斜していることが好ましい。
【0019】
また、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子は、透光性樹脂により封止され、上記グローブは、蛍光体を含有していることが好ましい。これにより、着脱可能な構造とすることが容易なグローブで、発光色の変更および調整を簡単に行うことが可能となる。
【0020】
または、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子は、蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により封止され、上記グローブは、透光性樹脂により構成されていることが好ましい。これにより、照明装置において所望の色の発光を容易に得ることが可能となる。
【0021】
また、本発明の照明装置では、上記第1反射体の上記第1基板に対向する面と反対側の面には、外側に凸状のレンズ部が形成されていることが好ましい。これにより、グローブの内側面で反射された一部の反射光が、レンズ部によって再度グローブ側へ反射されるので、第1反射体により、グローブ側への光成分を増加させることが可能となる。
【0022】
また、本発明の照明装置では、上記光源装置は、第3面、および、上記第3面と反対側の第4面を有し、上記第1反射体の上記第1基板に対向する面と反対側の面に、上記第4面が該反対側の面と対向するように配置されている第2基板と、上記第3面に配置されている複数の第2発光素子とをさらに備えていることが好ましい。これにより、第2基板に配置された第2発光素子によって、第2基板の第3面からグローブ側への光成分を増加させることが可能となる。
【0023】
また、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子および上記複数の第2発光素子は、それぞれ、透光性樹脂により封止され、上記グローブは、蛍光体を含有していることが好ましい。これにより、着脱可能な構造とすることが容易なグローブで、発光色の変更および調整を簡単に行うことが可能となる。
【0024】
または、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子および上記複数の第2発光素子は、それぞれ、蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により封止され、上記グローブは、透光性樹脂により構成されていることが好ましい。これにより、照明装置において所望の色の発光を容易に得ることが可能となる。
【0025】
また、本発明の照明装置では、上記光源装置は、上記第3面の中央に、側面が外側で該第3面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第2反射体をさらに備え、上記第2反射体は、少なくとも側面が光反射機能を有し、上記複数の第2発光素子は、上記第2反射体を囲むように配置されていることが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、第2発光素子から放射された光を、第2発光素子と同一面に配置された第2反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、搭載台側への光成分をさらに増加させることが可能となる。
【0027】
また、本発明の照明装置では、上記光源装置は、上記第3面に、上記複数の第2発光素子を一括して埋め込むように形成されている封止樹脂をさらに備え、上記封止樹脂の上面は、中央で凹みとなるファンネル形状を有するとともに、該上面には光反射機能を持つ金属層が形成されていることが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、第2発光素子から放射された放射光が、金属層で反射され横方向および搭載台側に放出されることにより、照明装置の横方向および搭載台側への光成分が増加することになる。よって、搭載台側への光成分をさらに増加させることが可能となる。
【0029】
また、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子は、上記第1反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることが好ましい。これにより、均一な発光を得ることが可能となる。
【0030】
また、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子は、上記第1反射体を囲むように、等間隔で円状に配置され、上記複数の第2発光素子は、上記第2反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることが好ましい。これにより、均一な発光を得ることが可能となる。
【0031】
また、本発明の照明装置では、上記複数の第1発光素子への電圧印加端子と、上記複数の第2発光素子への電圧印加端子とは、個別に設けられていることが好ましい。
【0032】
上記の構成によれば、第1発光素子と第2発光素子とを独立して駆動することが可能となる。よって、第1発光素子の点灯と第2発光素子の点灯とを選択的に切り替えることで、点灯のバリエーションを増やしたり、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0033】
例えば、独立駆動することが可能であるので、スポット状(照明装置の直下)に照射したい場合は、第2発光素子を駆動させ、広がった配光にしたい場合は、照明装置の直下はやや暗くなるが、第1発光素子のみを駆動させることが好適である。
【0034】
また、本発明の照明装置では、動く物体を検出する感知センサーをさらに備え、上記光源装置は、上記感知センサーの検出結果に応じて点灯動作を行うことが好ましい。
【0035】
上記の構成によれば、動く物体(例えば人物)の検出時に光源装置を点灯させ、無検出時には光源装置を消灯させることが可能となる。また、第1発光素子と第2発光素子とを独立して駆動することが可能な場合は、それぞれに対し感知センサーの検出結果を用いて駆動することができる。これにより、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0036】
また、本発明の照明装置では、上記感知センサーは、赤外線センサーまたは音センサーにより構成されていることが好ましい。
【0037】
また、本発明の照明装置では、上記搭載台は、さらに放熱体として機能することが好ましい。これにより、光源装置で生じた熱を、好適に放熱することが可能となる。
【0038】
また、本発明の照明装置では、上記光源装置を駆動するための駆動回路が構成された回路基板をさらに備え、上記搭載台の底面には、上記回路基板の一部を収容する凹部が形成されていることが好ましい。これにより、搭載台の底面に形成された凹部を、回路基板の設置スペースとして有効的に活用することによって、照明装置の小型化に寄与することができる。
【0039】
また、本発明の照明装置では、上記グローブは、単層構造を有し、蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により構成されていることが好ましい。
【0040】
または、本発明の照明装置では、上記グローブは多層構造を有し、その内の少なくとも1層が蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により構成されていることが好ましい。
【0041】
本発明の照明装置は、搭載面に設置された光源装置が球殻状のグローブで覆われている照明装置であって、上記光源装置は、複数の発光素子が構成された基板が、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第1反射体を介して、上記搭載面に垂直な方向に複数積層されている構成を有し、上記複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、直上の上記第1反射体が、該基板の中央に、該第1反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第1反射体を囲むように配置されていることを特徴としている。
【0042】
上記の構成によれば、搭載面のグローブ側の垂線を0°とすると、最上層に位置する基板以外の各基板の発光素子から放射された光を、該発光素子と同一面に配置された第1反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、搭載面側への光度を得ることが可能となる。
【0043】
したがって、合計すると従来と比較して配向角が大きくなるので、簡単な構成で、高い配光特性を持つ照明装置を提供することが可能となる。
【0044】
また、本発明の照明装置では、上記光源装置は、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第2反射体をさらに備え、上記最上層に位置する基板では、上記第2反射体が、該基板の中央に、該第2反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第2反射体を囲むように配置されていることが好ましい。
【0045】
上記の構成によれば、最上層に位置する基板の発光素子から放射された光を、該発光素子と同一面に配置された第2反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、搭載面側への光成分をさらに増加させることが可能となる。
【0046】
また、本発明の照明装置では、電球型の照明装置であることが好ましい。
【0047】
本発明の光源装置は、発光素子を光源として発光する光源装置であって、複数の発光素子が構成された基板と、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の反射体とを備え、上記基板では、上記反射体が、該基板の中央に、該反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該反射体を囲むように配置されていることを特徴としている。
【0048】
上記の構成によれば、基板の発光素子配置面側の垂線を0°とすると、発光素子から放射された光を、発光素子と同一面に配置された反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、基板の発光素子配置面側と反対側への光度を得ることが可能となる。したがって、配光特性の向上に寄与することが可能となる。
【0049】
また、本発明の光源装置では、上記複数の発光素子は、上記反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることが好ましい。これにより、均一な発光を得ることが可能となる。
【0050】
本発明の光源装置は、発光素子を光源として発光する光源装置であって、複数の発光素子が構成された基板が、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第1反射体を介して、複数積層されている構成を有し、上記複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、直上の上記第1反射体が、該基板の中央に、該第1反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第1反射体を囲むように配置されていることを特徴としている。
【0051】
上記の構成によれば、基板の発光素子配置面側の垂線を0°とすると、最上層に位置する基板以外の各基板の発光素子から放射された光を、発光素子と同一面に配置された第1反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、基板の発光素子配置面側と反対側への光度を得ることが可能となる。したがって、配光特性の向上に寄与することが可能となる。
【0052】
また、本発明の光源装置では、上記複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、上記複数の発光素子は、上記第1反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることが好ましい。これにより、均一な発光を得ることが可能となる。
【0053】
また、本発明の光源装置では、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第2反射体をさらに備え、上記最上層に位置する基板では、上記第2反射体が、該基板の中央に、該第2反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第2反射体を囲むように配置されていることが好ましい。
【0054】
上記の構成によれば、最上層に位置する基板の発光素子から放射された光を、該発光素子と同一面に配置された第2反射体によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、基板の発光素子配置面側と反対側への光成分をさらに増加させることが可能となる。
【0055】
また、本発明の光源装置では、上記最上層に位置する基板の複数の発光素子は、上記第2反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることが好ましい。これにより、均一な発光を得ることが可能となる。
【発明の効果】
【0056】
以上のように、本発明の照明装置は、発光素子から放射された光を、該発光素子と同一面に配置された反射体によって搭載面側の方向に反射させる光源装置を備えている構成である。それゆえ、簡単な構成で、高い配光特性を持つ照明装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図2のLED電球における光源装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態であるLED電球の概略図である。
【図3】サブ光源の一構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。
【図4】図5のLED電球における光源装置の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態であるLED電球の概略図である。
【図6】サブ光源の他の構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。
【図7】本発明の第3実施形態であるLED電球の概略図である。
【図8】図9のLED電球における光源装置の構成を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。
【図9】本発明の第4実施形態であるLED電球の概略図である。
【図10】図9のLED電球の変形例を示す概略図である。
【図11】本発明の第5実施形態であるLED電球の概略図である。
【図12】図13のLED電球における光源装置の構成を示す断面図である。
【図13】本発明の第6実施形態であるLED電球の概略図である。
【図14】本発明の第7実施形態であるLED電球の概略図である。
【図15】図16のLED電球における光源装置の構成を示す断面図である。
【図16】本発明の第8実施形態であるLED電球の概略図である。
【図17】サブ光源のさらに他の構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。
【図18】図14のLED電球の放射光の光路を説明するための図である。
【図19】図14のLED電球の配光特性の測定結果を示す図である。
【図20】従来の照明装置の構成を示す断面図である。
【図21】従来の別の照明装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本発明は、LEDを光源として用いたLED照明装置に関するものである。このようなLED照明装置の具体例としては、例えばLED電球などがある。以下に示す本発明の各実施形態では、LED電球について図面に基づいて説明する。
【0059】
なお、一般的に、LED電球は、逆円錐台状の筐体において、底面側に口金が設けられ、天面側に光源および該光源を覆うグローブが設けられた構成を有している。以下では、説明の便宜上、口金の回転軸方向において筐体を基準点としたとき、グローブの設置側を上側(上方向)とし、口金の設置側を下側(下方向)とする。言うまでも無く、ここでいう上下方向とは、実際の使用に際して設置方向の制限を与えるものではない。
【0060】
また、本明細書において、「円錐台」「逆円錐台」「中央」「同心」「円状」「円環状」「半球状」「球殻状」「等間隔」とは、厳密にその形状および定義であることに加えて、実質的に円錐台,逆円錐台,中央,同心,円状,円環状,半球状,球殻状,等間隔とみなせる範囲(略円錐台,略逆円錐台,略中央,略同心,略円状,略円環状,略半球状,略球殻状、略等間隔)も含んで示している。
【0061】
さらに、各実施の形態において説明すること以外の構成は、前述の実施の形態と同じである。それゆえ、説明の便宜上、各実施の形態においては、前述の実施の形態の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0062】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0063】
(1−1:LED電球の構成)
図2は、本実施の形態のLED電球100の一構成例を示す概略図である。図2に示すように、LED電球100は、筐体101、搭載板102(搭載台)、口金103、グローブ104、および光源装置105を備えている。
【0064】
筐体101は、逆円錐台状の形状を有している。筐体101には、天面側に搭載板102が固定され、底面側に口金103が固定されている。筐体101の内部には、駆動回路が構成された回路基板(図示せず)が収納されている。
【0065】
搭載板102は、平面視円形の形状を有している。搭載板102の一方の面(搭載面)には、光源装置105およびグローブ104が設置されている。搭載板102の中央には、貫通穴が形成されている。口金103は、例えばE型の口金である。LED電球100の使用時、口金103はソケットにねじ込まれる。
【0066】
グローブ104は、樹脂からなるカバーであり、半球状の形状を有している。グローブ104は、光源装置105および搭載板102の搭載面を覆うように、搭載板102に固定されている。グローブ104は、例えば、乳白色のガラスやアクリル、ポリカーボネートなどの材料からなることが好ましい。グローブ104の寸法は、例えば、直径(外径)が60mm、厚さが2.5mmである。
【0067】
光源装置105は、LEDを光源として発光する装置である。光源装置105は、リベットのような機能を持つ取付け用(固定用)の筒106を有している。筒のような形状の先端には、引っ掛け部を持つ爪106aが形成されている。光源装置105は、搭載板102の貫通穴に筒106が差し込まれ、爪106aが搭載板102に引っ掛かることで、搭載板102に固定されている。よって、光源装置105は、搭載板102の中央に配置されている。
【0068】
また、光源装置105は、カソード用とアノード用との2本のリード線107を有している。リード線107は、筒106の内側に設けられている。リード線107は、筒106の内側において搭載板102の貫通穴を通って筐体101内に導かれ、筐体101に収納された駆動回路と電気的に接続されている。
【0069】
(1−2:光源の構成)
次に、光源装置105の構成について説明する。
【0070】
図1は、光源装置105の一構成例を示す断面図である。図1に示すように、光源装置105は、サブ光源10および反射体108(第1反射体)とにより構成されている。まず、サブ光源10について詳細に説明し、その後、反射体108について説明する。
【0071】
(1−2−1:サブ光源)
図3は、サブ光源10の一構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。図3に示すように、サブ光源10は、基板11(第1基板)、LEDチップ15(発光素子、第1発光素子)、印刷抵抗17、樹脂ダム18、および封止樹脂19を備えている。
【0072】
基板11は、配線パターンが形成されたセラミック基板である。基板11は、平面視円形の形状を有しており、その中央には貫通穴12が形成されている。つまりは、基板11は、円環状(リング状)の形状を有している。貫通穴12は、反射体108の筒106およびリード線107を通すために形成されている。
【0073】
配線パターンは、基板11の一方の面(以下、上面とする)(第1面)に形成されている。配線パターンは、外部と接続可能なアノードランド13およびカソードランド14などを含む。アノードランド13およびカソードランド14は、貫通穴12の両側に配置されている。基板11の寸法は、例えば、直径(外径)が29mm、厚さが1mmである。貫通穴12の直径は、8mmである。
【0074】
LEDチップ15は、青色LEDであるが、これに限らない。LEDチップ15は、基板11の上面に直接搭載されている。LEDチップ15は、複数個(ここでは40個)設けられており、基板11と同心となるように、2列(1列は20個)の円状に配置されている。LEDチップ15は、等間隔に配置されているが、これに限らない。複数個のLEDチップ15は、アノードランド13およびカソードランド14間において、10直列4並列(10個のLEDチップ15を直列に接続し、それを4個並列に接続する。)に電気的に接続されている。LEDチップ15間は、ワイヤボンディング方式によって、金線16で直接接続されている。また、LEDチップ15−配線パターン間も、ワイヤボンディング方式によって、金線16で接続されている。
【0075】
印刷抵抗17は、LEDチップ15のサージ対策用の配線である。印刷抵抗17は、基板11の上面において、LEDチップ15と並列に接続されるように4箇所に形成されている。なお、印刷抵抗17に限らず、ツェナーダイオードなど保護素子で代用することもできる。
【0076】
樹脂ダム18は、封止樹脂19を堰き止めるための樹脂である。樹脂ダム18は、基板11の上面において、LEDチップ15の搭載領域よりも内側の領域と外側の領域との2箇所に、円環状に設けられている。樹脂ダム18は、有着色(白色や乳白色が好ましい)の絶縁性樹脂材料で構成されており、例えば、白色シリコーン樹脂(フィラーTiO含有)からなる。樹脂ダム18は、液状形態で基板11上に流し込んだ後、150℃で60分保持し熱硬化させることで形成される。樹脂ダム18の寸法は、例えば、樹脂ダム18の外側部においては、幅が1mm、直径が25mmであり、樹脂ダム18の内側部においては、幅が1mm、直径が15mmである。
【0077】
封止樹脂19は、LEDチップ15を封止するための樹脂層である。封止樹脂19は、基板11の上面において、樹脂ダム18で囲まれる部分を充填するように設けられている。よって、封止樹脂19は、円環状に設けられている。封止樹脂19は、蛍光体が含有された絶縁性樹脂材料で構成されており、例えば、蛍光体含有シリコーン樹脂からなる。封止樹脂19は、蛍光体が分散された液状形態で樹脂ダム18で囲まれる部分に注入した後、150℃で5時間保持し熱硬化させることで形成される。
【0078】
蛍光体は、LEDチップ15から放射された光を所望の色に変換させるように選択すればよい。例えば、青色のLEDチップ15を備えるLED電球100から白色光を発光させる場合、緑色蛍光体(例えば、Ca(Sr・Mg)Si12:Ce)と、赤色蛍光体(例えば、(Sr・Ca)AlSiN:Eu)との2種類の蛍光体を用いることができる。このように、LEDチップ15を蛍光体含有の封止樹脂19で封止し、蛍光体をLEDチップ15の発光色と組み合わせて選択することで、LED電球100において所望の色の発光を容易に得ることが可能となる。
【0079】
(1−2−2:反射体)
図1に示すように、反射体108は、逆円錐台状の形状を有している。反射体108は、上方向に天面が位置し、下方向に底面が位置するように、サブ光源10の中央に配置されている。換言すると、反射体108は、円錐台状の形状を有し、側面が外側でサブ光源10の基板11の上面と鋭角をなすように配置されている。反射体108の外表面(少なくとも側面)は、光反射機能を有している。
【0080】
反射体108の天面(上面)には、外側に凸状のレンズ部108aが形成されている。反射体108およびレンズ部108aは、例えば、白色または乳白色のアクリルやポリカーボネートなどの材料からなることが好ましい。反射体108の底面(下面)には、筒106およびリード線107が設けられている。なお、反射体108には配線パターンが設けられていてもよい。反射体108の寸法は、例えば、本体の高さ(長さ)が14mm、天面の外径が17mm、底面の外径が8mmである。レンズ部108aの高さは5mmである。筒106は、高さ(長さ)が6.5mm、外径が8mmである。
【0081】
(1−2−3:サブ光源と反射体との組立)
サブ光源10と反射体108とをそれぞれ準備した後、基板11の貫通穴12に、筒106を先端から差し込む。そして、筒106を奥まで差し込む。これにより、基板11の中央において、基板11の上面(第1面)には反射体108が位置し、基板11の下面(第2面)には筒106およびリード線107が位置する。貫通穴12の直径と筒106の外径とは同じ(嵌め合い公差が存在する程度)であるので、反射体108は基板11に固定される。
【0082】
続いて、基板11の上面において、リード線107と、アノードランド13およびカソードランド14とを、半田などによりそれぞれ結線する。リード線107は、予め結線に必要な程度長めに設けておき、結線後に余分な部分を切断してもよい。
【0083】
こうして、サブ光源10と、サブ光源10に固定された反射体108とを備える光源装置105が作製される。光源装置105では、リード線107に電圧を印加することによって、LEDチップ15に電圧を印加し、LEDチップ15を発光させることができる。
【0084】
(1−3:LED電球の作製方法)
次に、LED電球100の作製方法について説明する。
【0085】
まず、貫通穴が形成された搭載板102を準備する。このときの搭載板102は、筐体101に固定される前の単体のものである。そして、搭載板102の貫通穴に、光源装置105の筒106を差し込む。筒106を奥まで差し込むと、先端の爪106aが搭載板102の搭載面と反対側の面(裏面)に引っ掛かり、光源装置105がしっかりと搭載板102に固定されることとなる。これにより、搭載板102の中央において、搭載板102の搭載面にはサブ光源10および反射体108が位置し、搭載板102の裏面にはリード線107が導出される。
【0086】
続いて、搭載板102の裏面において、リード線107を駆動回路に結線する。結線後、搭載板102を、例えば留めネジなどを用いて筐体101に固定する(搭載板102は筐体101の蓋となる)。なお、筐体101には、口金103が予め固定されている。
【0087】
そして最後に、搭載板102上に配置された光源装置105(サブ光源10および反射体108)を覆うように、グローブ104を搭載板102に固定する。これにより、LED電球100が作製される。LED電球100の外形寸法は、例えば、外径が60mm、長さが110mmである。
【0088】
(1−4:まとめ)
以上のように、LED電球100は、基板11と、基板11の上面の中央に、側面が外側で該上面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の反射体108と、基板11の上面に、反射体108を囲むように配置されている複数のLEDチップ15とを備える光源装置105を備えており、反射体108は外表面が光反射機能を有し、光源装置105は、搭載板102に、基板11の下面が搭載板102に対向するように設置されている構成を有している。
【0089】
上記の構成によれば、基板11の上面のグローブ104側の垂線を0°とすると、LEDチップ15から放射された光を、LEDチップ15と同一面に配置された反射体108によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、搭載板102側への光度を得ることが可能となる。
【0090】
したがって、合計すると従来と比較して配光角が大きくなるので、簡単な構成で、高い配光特性を持つLED電球100を提供することが可能となる。
【0091】
また、LED電球100では、複数のLEDチップ15は、反射体108を囲むように、等間隔で円状に配置されている。これにより、均一な発光を得ることが可能となっている。なお、均一な発光が可能であれば、LEDチップ15の配置は、等間隔で円状に配置することに限らない。
【0092】
さらに、LED電球100では、反射体108の上面には、外側に凸状のレンズ部108aが形成されている。これにより、グローブ104の内側面で反射された一部の反射光が、レンズ部108aによって再度グローブ104側へ反射される。それゆえ、反射体108により、グローブ104側への光成分を増加させることが可能となる。
【0093】
〔実施の形態2〕
(2−1:LED電球の構成)
図5は、本実施の形態のLED電球200の一構成例を示す概略図である。図5に示すように、LED電球200は、筐体101、搭載板102、口金103、グローブ104、および光源装置205を備えている。すなわち、LED電球200は、前記実施の形態1のLED電球100と比較して、光源装置105の代わりに光源装置205を備えた構成を有する。
【0094】
光源装置205は、LEDを光源として発光する装置である。光源装置205は、リベットのような機能を持つ取付け用の筒206を有している。筒のような形状の先端には、引っ掛け部を持つ爪206aが形成されている。光源装置205は、搭載板102の貫通穴に筒206が差し込まれ、爪206aが搭載板102に引っ掛かることで、搭載板102に固定されている。よって、光源装置205は、搭載板102の中央に配置されている。
【0095】
また、光源装置205は、カソード用とアノード用との2本のリード線207を有している。リード線207は、筒206の内側に設けられている。リード線207は、筒206の内側において搭載板102の貫通穴を通って筐体101内に導かれ、筐体101に収納された駆動回路と電気的に接続されている。
【0096】
(2−2:光源の構成)
次に、光源装置205の構成について説明する。
【0097】
図4は、光源装置205の一構成例を示す断面図である。図4に示すように、光源装置205は、サブ光源10、第1反射体208、サブ光源30、および第2反射体211により構成されている。まず、サブ光源30について詳細に説明し、その後、第1反射体208、第2反射体211について順番に説明する。
【0098】
(2−2−1:サブ光源)
図6は、サブ光源30の一構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。図6に示すように、サブ光源30は、基板31(第2基板)、LEDチップ35(発光素子、第2発光素子)、樹脂ダム37、および封止樹脂38を備えている。
【0099】
基板31は、配線パターンが形成されたセラミック基板である。基板31は、平面視円形の形状を有しており、その中央には貫通穴32が形成されている。つまりは、基板31は、円環状(リング状)の形状を有している。貫通穴32は、第2反射体211の筒209およびリード線210を通すために形成されている。なお、サブ光源10の発光をできる限り遮らないように、基板31の直径は、基板11の直径よりも小さいことが望ましい。
【0100】
配線パターンは、基板31の一方の面(以下、上面とする)(第3面)に形成されている。配線パターンは、外部と接続可能なアノードランド33およびカソードランド34などを含む。アノードランド33およびカソードランド34は、貫通穴32の両側に配置されている。基板31の寸法は、例えば、直径(外径)が17mm、厚さが1mmである。貫通穴32の直径は、5.5mmである。
【0101】
LEDチップ35は、青色LEDであるが、これに限らない。LEDチップ35は、基板31に直接搭載されている。LEDチップ35は、複数個(ここでは20個)設けられており、基板31と同心となるように、1列の円状に配置されている。LEDチップ35は、等間隔に配置されているが、これに限らない。複数個のLEDチップ35は、アノードランド33およびカソードランド34間において、10直列2並列(10個のLEDチップ35を直列に接続し、それを2個並列に接続する。)に電気的に接続されている。LEDチップ35間は、ワイヤボンディング方式によって、金線36で直接接続されている。また、LEDチップ35−配線パターン間も、ワイヤボンディング方式によって、金線16で接続されている。
【0102】
樹脂ダム37は、封止樹脂38を堰き止めるための樹脂である。樹脂ダム37は、基板31の上面において、LEDチップ35の設置領域よりも内側の領域と外側の領域との2箇所に、円環状に設けられている。樹脂ダム37は、樹脂ダム18と同等の材料からなり、同様の方法で形成される。
【0103】
封止樹脂38は、LEDチップ35を封止するための樹脂層である。封止樹脂38は、基板31の上面において、樹脂ダム37で囲まれる部分を充填するように設けられている。よって、封止樹脂38は、円環状に設けられている。封止樹脂38は、蛍光体が含有された絶縁性樹脂材料で構成されている。封止樹脂38は、封止樹脂19と同等の材料からなり、同様の方法で形成される。
【0104】
LEDチップ35を蛍光体を含有した封止樹脂38で封止し、蛍光体をLEDチップ35の発光色と組み合わせて選択することで、LED電球200において所望の色の発光を容易に得ることが可能となる。
【0105】
(2−2−2:第1反射体)
図4に示すように、第1反射体208は、逆円錐台状の形状を有している。第1反射体208は、上方向に天面が位置し、下方向に底面が位置するように、サブ光源10の中央に配置されている。換言すると、第1反射体208は、円錐台状の形状を有し、側面が外側でサブ光源10の基板11の上面と鋭角をなすように配置されている。第1反射体208の外表面(少なくとも側面)は、光反射機能を有している。
【0106】
第1反射体208の天面(上面)は平坦である。第1反射体208の天面には、サブ光源30が設置されている。第1反射体208の天面の中央には、第2反射体211を固定するための穴が形成されている。第1反射体208は、例えば、白色または乳白色のアクリルやポリカーボネートなどの材料からなることが好ましい。第1反射体208の底面(下面)には、筒206およびリード線207が設けられている。第1反射体208の寸法は、例えば、本体の高さ(長さ)が14mm、天面の外径が17mm、底面の外径が8mmである。筒206は、高さ(長さ)が6.5mm、外径が8mmである。
【0107】
(2−2−3:第2反射体)
図4に示すように、第2反射体211は、逆円錐台状の形状を有している。第2反射体211は、上方向に天面が位置し、下方向に底面が位置するように、サブ光源30の中央に配置されている。換言すると、第2反射体211は、円錐台状の形状を有し、側面が外側でサブ光源30の基板31の上面と鋭角をなすように配置されている。第2反射体211の外表面(少なくとも側面)は、光反射機能を有している。第2反射体211は、第1反射体208よりも小さい外形サイズを有する。
【0108】
第2反射体211の天面(上面)は平坦である。第2反射体211は、例えば、白色または乳白色のアクリルやポリカーボネートなどの材料からなることが好ましい。第2反射体211の底面(下面)には、筒209およびリード線210が設けられている。筒209は、リベットのような機能を持つ取付け用の筒である。筒のような形状の先端には、引っ掛け部を持つ爪209aが形成されている。リード線210は、カソード用とアノード用とのものであり、筒209の内側に設けられている。第2反射体211の寸法は、例えば、本体の高さ(長さ)が7mm、天面の外径が11mm、底面の外径が5.5mmである。筒209は、高さ(長さ)が5mm、外径が5.5mmである。
【0109】
なお、第2反射体211の天面は平坦としたが、該天面は、外側に凸状のレンズ状に形成してもよい。
【0110】
(2−2−4:サブ光源と反射体との組立)
第1反射体208とサブ光源30と第2反射体211とをそれぞれ準備した後、第1反射体208の天面に、基板31の貫通穴32を第1反射体208の穴に重ねるように、サブ光源30を置く。そして、基板31の貫通穴32および第1反射体208の穴に、筒209を先端から差し込む。筒209を奥まで差し込むと、先端の爪209aが第1反射体208の穴の内部に引っ掛かり、第2反射体211が第1反射体208および基板31をしっかりと締結する。これにより、基板31の中央において、基板31の上面(第3面)には第2反射体211が位置し、基板31の下面(第4面)には第1反射体208、筒209およびリード線210が位置する。なお、この締結により、リード線210とリード線207とが、例えば第1反射体208の内部に設けられたコネクタ(図示せず)によって結線される。
【0111】
続いて、基板31の上面において、リード線210と、アノードランド33およびカソードランド34とを、半田などによりそれぞれ結線する。
【0112】
続いて、サブ光源10を準備し、基板11の貫通穴12に、筒206を先端から差し込む。そして、筒206を奥まで差し込み、第1反射体208をサブ光源10に固定する。これにより、基板11の中央において、基板11の上面には第1反射体208が位置し、基板11の下面には筒206およびリード線207が位置する。
【0113】
続いて、基板11の上面において、リード線207と、アノードランド13およびカソードランド14とを、半田などによりそれぞれ結線する。
【0114】
こうして、サブ光源10と、サブ光源10に固定された第1反射体208と、第1反射体208に固定されたサブ光源30と、サブ光源30に固定された第2反射体211とを備える光源装置205が作製される。光源装置205では、リード線207に電圧を印加することによって、LEDチップ15・35に電圧を印加し、LEDチップ15・35を発光させることができる。
【0115】
(2−3:LED電球の作製方法)
上記構成を有するLED電球200は、上述したLED電球100と同様の方法で作製される。つまりは、搭載板102の貫通穴に光源装置205の筒206を差し込むことで、光源装置205を搭載板102に固定し、光源装置205を覆うようにグローブ104を搭載板102に固定すればよい。これにより、搭載板102の中央に、光源装置205(サブ光源10、第1反射体208、サブ光源30、および第2反射体211)が配置される。LED電球200の外形寸法は、LED電球100と同じである。
【0116】
(2−4:まとめ)
以上のように、LED電球200は、基板11と、基板11の上面の中央に、側面が外側で該上面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第1反射体208と、基板11の上面に、第1反射体208を囲むように配置されている複数のLEDチップ15と、第1反射体208の上面に、下面が第1反射体208に対向するように配置されている基板31と、基板31の上面の中央に、側面が外側で該上面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第2反射体211と、基板31の上面に、第2反射体211を囲むように配置されている複数のLEDチップ35とを備える光源装置205を備えており、第1反射体208および第2反射体211は外表面が光反射機能を有し、光源装置205は、搭載板102に、基板11の下面が搭載板102に対向するように設置されている構成を有している。
【0117】
上記の構成によれば、基板11の上面のグローブ104側の垂線を0°とすると、LEDチップ15から放射された光を、LEDチップ15と同一面に配置された第1反射体208によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。また、LEDチップ35から放射された光を、LEDチップ35と同一面に配置された第2反射体211によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、搭載板102側への光度を得ることが可能となる。
【0118】
したがって、合計すると従来と比較して配光角が大きくなるので、簡単な構成で、高い配光特性を持つLED電球200を提供することが可能となる。また、前記実施の形態1のLED電球100と比較して、光源および反射部分(サブ光源30および第2反射体211)が増えているので、配光角内の光成分を増加させることが可能となる。
【0119】
また、LED電球200では、複数のLEDチップ15は、第1反射体208を囲むように、等間隔で円状に配置され、複数のLEDチップ35は、第2反射体211を囲むように、等間隔で円状に配置されている。これにより、均一な発光を得ることが可能となっている。なお、均一な発光が可能であれば、LEDチップ15・35の配置は、等間隔で円状に配置することに限らない。
【0120】
〔実施の形態3〕
(3−1:LED電球の構成)
図7は、本実施の形態のLED電球300の一構成例を示す概略図である。図7に示すように、LED電球300は、筐体101、搭載台302、口金103、グローブ304、および光源装置105を備えている。すなわち、LED電球300は、前記実施の形態1のLED電球100と比較して、搭載板102およびグローブ104の代わりに搭載台302およびグローブ304を備えた構成を有する。
【0121】
搭載台302は、円錐台状の形状を有している。搭載台302は、その底面が筐体101の天面に対向するように、筐体101に固定されている。搭載台302の天面302a(搭載面)には、光源装置105が設置される。搭載台302の外表面(少なくとも側面302b)は、光反射機能を有している。また、搭載台302は、放熱体として機能する。搭載台302は、例えばアルミニウムからなり、これにより、これらの機能を併用している。
【0122】
搭載台302の底面には、凹部302cが形成されている。搭載台302の天面302aの中央には、凹部302cに通ずる貫通穴(例えば8mm)が形成されている。搭載台302の寸法は、例えば、厚さが2mmであり、天面302aは基板11と同じ外径の29mmである。
【0123】
搭載台302の側面302bは、外側で搭載台302の天面302aと60°〜90°の角度をなすように傾斜していることが好ましい。ここでは、傾斜角度θは60°とした。なお、傾斜角度θが90°の場合は、筐体101の形状は円筒形や直方体の形状としてもよい。
【0124】
グローブ304は、樹脂からなるカバーであり、球殻状の形状を有している。グローブ304は、光源装置105、並びに、搭載台302の天面302aおよび側面302bを覆うように、搭載台302の側面下部に固定されている。グローブ304は、例えば、乳白色のガラスやアクリル、ポリカーボネートなどの材料からなることが好ましい。グローブ304の寸法は、例えば、直径(外径)が60mm、厚さが2.5mmである。
【0125】
なお、本実施例では、光源装置105は、基板厚が1mm、外径が29mm、貫通穴が8mmのサブ光源10と、本体の高さが14mm、筒の高さが7.5mm、レンズ部の高さ5mmの反射体108とを備えている。
【0126】
(3−2:LED電球の作製方法)
次に、LED電球300の作製方法について説明する。
【0127】
まず、搭載台302を準備する。このときの搭載台302は、筐体101に固定される前の単体のものである。そして、搭載台302の貫通穴に、光源装置105の筒106を差し込む。筒106を奥まで差し込むと、先端の爪106aが搭載台302の凹部302cの底面に引っ掛かり、光源装置105がしっかりと搭載台302に固定されることとなる。このとき、搭載台302の中央において、搭載台302の天面302aにはサブ光源10および反射体108が位置し、搭載台302の底面には筒106およびリード線107が位置する。
【0128】
続いて、搭載台302の底面において、リード線107を駆動回路に結線する。結線後、搭載台302を筐体101に固定する。このとき、筐体101には、口金103が予め固定されている。
【0129】
そして最後に、搭載台302に配置された光源装置105(サブ光源10および反射体108)と、搭載台302とを覆うように、グローブ304を、例えばネジと接着剤などを用いて搭載台302に固定する(図7の固定部310)。これにより、LED電球300が作製される。LED電球300の外形寸法は、例えば、外径が60mm、長さが110mmである。
【0130】
(3−3:まとめ)
以上のように、LED電球300は、光源装置105と、外表面が光反射機能を有する円錐台状の搭載台302と、光源装置105および搭載台302を覆うグローブ304とを備えている構成を有している。
【0131】
上記の構成によれば、搭載台302を備えることにより、光源装置105によってなし得た大きな配光角を、搭載台302(搭載面)で遮らないように、外部へ出射させることが可能となる。したがって、光源装置105によってなし得た大きな配光角を、最大限利用する構成とすることができる。
【0132】
なお、上記のように最大限利用するためには、上述したように、搭載台302の側面302bは、外側で搭載台302の天面302aと60°〜90°の角度をなすように傾斜していることが好ましい。
【0133】
また、LED電球300では、筐体101は、口金方向へ絞っている形状を有している。そして、光源装置105は、放熱体として機能する表面積の大きい搭載台302に搭載されている。よって、光源装置105で生じた熱を、好適に放熱することが可能となっている。
【0134】
さらに、搭載台302の天面302a(搭載面)は、口金方向の光度の獲得と、放熱性とを考慮して、基板11(上面および下面)と同じサイズの形状であることが好ましい。
【0135】
〔実施の形態4〕
(4−1:LED電球の構成)
図9は、本実施の形態のLED電球400の一構成例を示す概略図である。図9に示すように、LED電球400は、筐体101、搭載台302、口金103、グローブ304、および光源装置405を備えている。すなわち、LED電球400は、前記実施の形態3のLED電球300と比較して、光源装置105の代わりに光源装置405を備えた構成を有する。
【0136】
図8は、光源装置405の一構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。光源装置405は、図4に示した光源装置205から第2反射体211を除いたものである。但し、光源装置405には、リード線210が残されている。サブ光源30は、例えば接着剤などによって、第1反射体208に固定することができる。
【0137】
効率良く発光するために、図8(b)に明示するように、サブ光源30の基板31は、サブ光源10のLEDチップ15の配置領域よりも内側に位置することが好ましい。各構成要素の寸法は、適宜変更可能である。
【0138】
(4−2:LED電球の作製方法)
上記構成を有するLED電球400は、上述したLED電球300と同様の方法で作製される。つまりは、搭載台302の貫通穴に光源装置405の筒206を差し込むことで、光源装置405を搭載台302に固定し、光源装置405および搭載台302を覆うようにグローブ304を搭載台302の側面下部に固定すればよい。これにより、搭載台302の天面の中央に、光源装置405(サブ光源10、第1反射体208、およびサブ光源30)が配置される。LED電球400の外形寸法は、LED電球300と同じである。
【0139】
(4−3:まとめ)
以上のように、LED電球400は、光源装置405を備えた構成を有する。光源装置405は、図4に示した光源装置205と比較して、第2反射体211を備えていないが、第1反射体208を備えているので、搭載台302側への光度を十分に得ることが可能となっている。
【0140】
また、LED電球400は、図7に示したLED電球300と比較して、光源装置105の代わりに光源装置405を備えた構成を有する。光源装置405は、サブ光源30を設けている分、光源装置105よりも光源装置の直下(図9中の上方向)の発光強度が大きい。したがって、LED電球400は、LED電球300と同様の効果を奏するとともに、さらに発光強度を向上させることができるという効果を奏する。
【0141】
(4−4:変形例)
LED電球400の変形例を、図10に示す。図10は、LED電球450の一構成例を示す概略図である。図10に示すように、LED電球450は、駆動回路が構成された回路基板451の配置を除いて、LED電球400と同様の構成を有する。
【0142】
回路基板451は、筐体101の内部と、搭載台302の凹部302cの内部とにわたって収納されている。光源装置405のリード線207と、回路基板451の駆動回路とは、コネクタ452によって電気的に接続されている。回路基板451の寸法は、例えば、高さ(長さ)が40mm、幅が20mmである。
【0143】
このように、搭載台302の凹部302cに、回路基板451の一部を収容する構成としてもよい。搭載台302の凹部302cを、回路基板451の設置スペースとして有効的に活用することによって、LED電球450の小型化に寄与することができる。
【0144】
〔実施の形態5〕
図11は、本実施の形態のLED電球500の一構成例を示す概略図である。図11に示すように、LED電球500は、筐体101、搭載台302、口金103、グローブ304、光源装置205、および感知センサー530を備えている。すなわち、LED電球500は、前記実施の形態4のLED電球400と比較して、光源装置405の代わりに光源装置205および感知センサー530を備えた構成を有する。
【0145】
感知センサー530は、人物(動く物体)の存在を検出する人感センサーである。感知センサー530は、光源装置205の第2反射体211の上面に設けられている。光源装置205は、感知センサー530の検出結果に応じて点灯動作を行う。例えば、感知センサー530の検出時に発生する電流を駆動回路に流すリード線(図示せず)を設け、駆動回路の電源制御によって、光源装置205の点灯のオン/オフを切り替えることができる。上記リード線は、基板31の貫通穴32などに通すことができる。
【0146】
LED電球500では、感知センサー530を備えることによって、人物の検出時に光源装置205を点灯させ、無検出時には光源装置205を消灯させることが可能となる。これにより、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0147】
なお、感知センサー530は、例えば、赤外線センサーまたは音センサーにより構成することができる。よって、LED電球500を、人感センサー内蔵LED電球としたり、音センサー内蔵LED電球とすることが可能となる。また、感知センサー530の設置場所は、第2反射体211の上面に限らず、好適な場所とすることができる。
【0148】
〔実施の形態6〕
(6−1:LED電球の構成)
図13は、本実施の形態のLED電球600の一構成例を示す概略図である。図13に示すように、LED電球600は、筐体101、搭載台302、口金103、グローブ304、および光源装置605を備えている。すなわち、LED電球600は、前記実施の形態3のLED電球300と比較して、光源装置105の代わりに光源装置605を備えた構成を有する。
【0149】
光源装置605は、LEDを光源として発光する装置である。光源装置605は、リベットのような機能を持つ取付け用の筒606を有している。筒のような形状の先端には、引っ掛け部を持つ爪606aが形成されている。光源装置605は、搭載台302の貫通穴に筒606が差し込まれ、爪606aが搭載板102に引っ掛かることで、搭載台302に固定されている。よって、光源装置605は、搭載台302の中央に配置されている。
【0150】
また、光源装置605は、カソード用とアノード用との2本の第1リード線607(電圧印加端子)、並びに、カソード用とアノード用との2本の第2リード線608(電圧印加端子)を有している。第1リード線607および第2リード線608は、筒606の内側に設けられている。第1リード線607および第2リード線608は、筒606の内側において搭載台302の貫通穴を通って筐体101内に導かれ、筐体101に収納された駆動回路と電気的に接続されている。
【0151】
(6−2:光源の構成)
次に、光源装置605の構成について説明する。
【0152】
図12は、光源装置605の一構成例を示す断面図である。図12に示すように、光源装置605は、サブ光源10、反射体609、サブ光源30、およびリフレクター610により構成されている。
【0153】
すなわち、光源装置405は、図8に示した光源装置405に加えて、リフレクター610を備えたものである。図8に示した光源装置405のリード線207およびリード線210は、図12の光源装置605の第1リード線607および第2リード線608にそれぞれ対応する。光源装置405では、リード線207およびリード線210はコネクタによって接続されていたが、光源装置605では、個別に筐体101内へ通されている。
【0154】
(6−2−1:反射体)
図12に示すように、反射体609は、逆円錐台状の形状を有している。反射体609は、上方向に天面が位置し、下方向に底面が位置するように、サブ光源10の中央に配置されている。換言すると、反射体609は、円錐台状の形状を有し、側面が外側でサブ光源10の基板11の上面と鋭角をなすように配置されている。反射体609の外表面(少なくとも側面)は、光反射機能を有している。
【0155】
反射体609の天面(上面)は平坦である。反射体609の天面には、サブ光源30が設置されている。反射体609の天面の中央には、天面から底面までを貫通する貫通穴が形成されている。この貫通穴には第2リード線608が通される。反射体609の底面(下面)には、筒606および第1リード線607が設けられている。反射体609の材質や寸法は、上述した第1反射体208と同様とすることができる。
【0156】
(6−2−2:リフレクター)
図12に示すように、リフレクター610は、サブ光源30の基板31の上面において、LEDチップ35を含むリング状の光源部の外側を囲むように、かつ、基板31の外縁に沿って形成された反射板である。リフレクター610によって、LEDチップ35を含むリング状の光源部からの光の配光角度を制御することができる。リフレクター610は、内部が空洞の箱型の形状(本実施例では、逆円錐台の外形を持つ筒形状)を有し、LEDチップ35を含むリング状の光源部に被せるように設けられている。
【0157】
リフレクター610は被せて固定するので、リフレクター610の設置工程は、光源装置605の組立工程内の好適な位置で実施することができる。光源装置605の組立工程は、上述した光源装置205の組立工程とほぼ同じである。なお、リフレクター610で囲まれた空間には、封止樹脂などの充填はしていない。
【0158】
リフレクター610の材質としては、例えば、白色または乳白色のガラスやアクリル、ポリカーボネートなどの材料からなることが好ましい。ここでは、白色ポリカーボネートとした。リフレクター610の寸法は、本実施例では、高さが7mm、外径が20mmとした。
【0159】
(6−3:LED電球の作製方法)
上記構成を有するLED電球600は、上述したLED電球300と同様の方法で作製される。つまりは、搭載台302の貫通穴に光源装置605の筒606を差し込むことで、光源装置605を搭載台302に固定し、光源装置605および搭載台302を覆うようにグローブ304を搭載台302の側面下部に固定すればよい。これにより、搭載台302の天面の中央に、光源装置605(サブ光源10、反射体609、サブ光源30、およびリフレクター610)が配置される。LED電球600の外形寸法は、LED電球300と同じである。
【0160】
(6−4:まとめ)
以上のように、LED電球600は、リフレクター610を有する光源装置605を備えている。それゆえ、リフレクター610の上方の光成分を増加させることが可能となり、LED電球600を、例えばスポットライトとして用いることができる。
【0161】
また、LED電球600では、サブ光源10のLEDチップ15への電圧印加端子(計2端子)となる第1リード線607と、サブ光源30のLEDチップ35への電圧印加端子(計2端子)となる第2リード線608とが個別に設けられている。これにより、LEDチップ15とLEDチップ35とを独立して駆動することが可能となる。例えば、強い発光が必要なときは、LEDチップ15およびLEDチップ35を共に点灯させ、強い発光が必要でないときは、LEDチップ15のみを点灯させることが可能となる。
【0162】
よって、LED電球600では、LEDチップ15の点灯とLEDチップ35の点灯とを選択的に切り替えることで、点灯のバリエーションを増やしたり、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0163】
(6−4:変形例)
光源装置605の点灯の他の例をいくつか挙げる。なお、光源装置605は、リフレクター610を除いて構成してもよい。
【0164】
例えば、サブ光源30において、LEDチップ35を赤色LEDとするとともに、封止樹脂38を蛍光体非含有樹脂とする。この場合、LEDチップ15とLEDチップ35とを独立して駆動することにより、高演色の発光を容易に得ることが可能となる。
【0165】
例えば、LED電球600の近傍に、感知センサー530を取り付ける。この場合、待機時や、人物がいない時などは、第2リード線608のみに電圧を印加することで、LEDチップ35のみを点灯させる。人物が近づいている時や、人物がいる間は、感知センサー530の検出に基づいて、第1リード線607および第2リード線608の両方に電圧を印加することで、LEDチップ15およびLEDチップ35の両方を点灯させる。これによれば、待機時や、人物がいない時、夜間などは、消費電力はわずかなため、消費電力を低減することが可能となる。それゆえ、究極の照明装置を実現することができる。
【0166】
このように、LEDチップ15とLEDチップ35とを独立して駆動することが可能な光源装置605を備えることによって、高配光・高演色・スポットライト・消費電力の低減されたLED電球600を実現することが可能となっている。
【0167】
〔実施の形態7〕
(7−1:LED電球の構成)
図14は、本実施の形態のLED電球700の一構成例を示す概略図である。図14に示すように、LED電球700は、筐体101、搭載台302、口金103、グローブ704、および光源装置205を備えている。すなわち、LED電球700は、前記実施の形態3のLED電球300と比較して、光源装置105の代わりに光源装置205を、グローブ304の代わりにグローブ704を備えた構成を有する。
【0168】
グローブ704は、樹脂からなるカバーであり、球殻状の形状を有している。グローブ704は、光源装置205を覆うように、搭載台302の側面上部に固定されている。グローブ704は、例えば、アクリルや、ポリカーボネート、シリコン、エポキシなどの樹脂によって構成される。特に、グローブ704の材質としてはアクリルやポリカーボネートが好ましく、これらの樹脂は、成型性、耐熱性(光源や駆動回路などからの熱)、および耐候性が良好である。ここでは、白色ポリカーボネートとした。グローブ704の寸法は、例えば、直径(外径)が45mm、厚さが2.5mmである。
【0169】
(7−2:LED電球の作製方法)
上記構成を有するLED電球700は、グローブ704の固定位置が異なるのみで、上述したLED電球300と同様の方法で作製される。つまりは、搭載台302の貫通穴に光源装置205の筒206を差し込むことで、光源装置205を搭載台302に固定し、光源装置205を覆うようにグローブ704を搭載台302の側面上部に固定すればよい。グローブ704は、例えば、接着剤(ボンド)、または、ネジと接着剤(ボンド)との併用などの方法で、搭載台302に接続することができる。ここでは、ネジと接着剤にて固定する方法を使用した(図14の固定部710)。これにより、搭載台302の天面の中央に、光源装置205(サブ光源10、第1反射体208、サブ光源30、および第2反射体211)が配置される。
【0170】
(7−3:まとめ)
以上のように、LED電球700では、グローブ704は、光源装置205を覆うように、搭載台302の側面上部に固定されている。これにより、グローブ704内では、下部位置にサブ光源10が位置し、中央位置にサブ光源30が位置することとなる。よって、LED電球700は、上方向、横方向、および下方向(グローブ方向および口金方向)全体にわたり、広い配光特性を持つことが可能となっている。この効果については評価結果を示して後述する。
【0171】
(7−4:変形例)
グローブ704は、例えば固定部710をネジのみとすることで、着脱可能な構造とすることができる。また、グローブ704は、蛍光体含有樹脂を材質とすることができる。よって、これらの構成を利用することで、LED電球700では、色度調整を容易に行うことが可能となる。
【0172】
例えば、サブ光源10のLEDチップ15およびサブ光源30のLEDチップ35を青色LEDチップとし、封止樹脂19・38を透光性樹脂(蛍光体が含有されていない)により構成する。そして、このときの光源装置205の構成に加えて、グローブ704を、蛍光体を含有した樹脂(上述の樹脂材料に蛍光体を含有させる)で構成することにより、白色のLED電球を得ることができる。
【0173】
この構成では、サブ光源10・30の青色のLEDチップ15・35の発光により、グローブ704の内部にて多重反射を繰り返した青色光と、第1反射体208および第2反射体211に反射された青色光と、透光性の封止樹脂19・38から直接にグローブ704に入射する青色光とが、グローブ704にて色変換され、白色光を得ることができる。
【0174】
したがって、蛍光体含有樹脂中の蛍光体の量/種類を所望の色度に合わせて変更した別のグローブ704に取り替えることで、昼白色から電球色まで簡単に発光色の変更/調整を行うことが可能となる。
【0175】
グローブ704の色は、含有した蛍光体色となる。なお、グローブ704は、単層構造に限らず、多層構造としてもよい。例えば、2層構造とする場合は、内側を蛍光体含有樹脂層、かつ、外側を透光性樹脂層としたり、内側を透光性樹脂層、かつ、外側を蛍光体含有樹脂層とすることができる。多層構造とする場合は、その内の少なくとも1層が蛍光体含有樹脂により構成されていればよい。
【0176】
また、サブ光源10の光源部(LEDチップ15および封止樹脂19により構成されるリング状の発光部分)、並びに、サブ光源30の光源部(LEDチップ35および封止樹脂38により構成されるリング状の発光部分)は、蛍光体の励起光源となるように、発光色を決めればよい。
【0177】
〔実施の形態8〕
(8−1:LED電球の構成)
図16は、本実施の形態のLED電球800の一構成例を示す概略図である。図16に示すように、LED電球800は、筐体101、搭載台302、口金103、グローブ304、および光源装置805を備えている。すなわち、LED電球800は、前記実施の形態3のLED電球300と比較して、光源装置105の代わりに光源装置805を備えた構成を有する。
【0178】
光源装置805は、LEDを光源として発光する装置である。光源装置805は、リベットのような機能を持つ筒206を有している。筒のような形状の先端には、引っ掛け部を持つ爪206aが形成されている。光源装置805は、搭載台302の貫通穴に筒206が差し込まれ、爪206aが搭載台302に引っ掛かることで、搭載台302に固定されている。よって、光源装置805は、搭載台302の中央に配置されている。
【0179】
また、光源装置805は、カソード用とアノード用との2本のリード線207を有している。リード線207は、筒206の内側において搭載台302の貫通穴を通って筐体101内に導かれ、筐体101に収納された駆動回路と電気的に接続されている。
【0180】
(8−2:光源の構成)
次に、光源装置805の構成について説明する。
【0181】
図15は、光源装置805の一構成例を示す断面図である。図15に示すように、光源装置805は、サブ光源10、第1反射体208、およびサブ光源50により構成されている。
【0182】
(8−2−1:サブ光源)
図17は、サブ光源50の一構成例を示す図であり、(a)は横から見たときの断面構造を示し、(b)は上から見たときを示す。図17に示すように、サブ光源50は、基板51(第2基板)、LEDチップ55(発光素子、第2発光素子)、および封止樹脂58を備えている。
【0183】
基板51は、配線パターンが形成されたセラミック基板である。基板51は、平面視円形の形状を有しており、その中央領域に2つの貫通穴52が形成されている。貫通穴52は、配線用の穴であり、少なくとも2つ形成されていればよい。なお、サブ光源10の発光をできる限り遮らないように、基板51の直径は、基板11の直径よりも小さいことが望ましい。
【0184】
配線パターンは、基板51の一方の面(以下、上面とする)(第3面)に形成されている。配線パターンは、外部と接続可能なアノードランド53およびカソードランド54などを含む。アノードランド53およびカソードランド54は、各貫通穴52の外周側に配置されている。基板51の寸法は、例えば、直径(外径)が17mm、厚さが1mmである。貫通穴52の直径は、2mmである。
【0185】
LEDチップ55は、青色LEDであるが、これに限らない。LEDチップ55は、基板51の上面に直接搭載されている。LEDチップ55は、複数個(ここでは20個)設けられており、基板51と同心となるように、1列の円状に配置されている。LEDチップ55は、等間隔に配置されているが、これに限らない。複数個のLEDチップ55は、アノードランド53およびカソードランド54間において、10直列2並列(10個のLEDチップ55を直列に接続し、それを2個並列に接続する。)に電気的に接続されている。LEDチップ55間は、ワイヤボンディング方式によって、金線56で直接接続されている。また、LEDチップ55−配線パターン間も、ワイヤボンディング方式によって、金線56で接続されている。
【0186】
封止樹脂58は、LEDチップ55を封止するための樹脂層である。封止樹脂58は、基板51の上面において、複数のLEDチップ55を一括して埋め込むように、基板51の外縁に沿って形成されている。封止樹脂58は、蛍光体が含有された絶縁性樹脂材料で構成されており、例えば、蛍光体含有シリコーン樹脂からなる。封止樹脂58の上面は、中央で凹みとなるファンネル形状を有している。また、封止樹脂58の上面には、光反射機能を持つ金属層59が形成されている。
【0187】
封止樹脂58は、次のように形成される。まず、個片化前のLEDチップ55が配置された基板51において、液状形態の樹脂を基板51およびLEDチップ55上に塗布する。そして、液状樹脂が完全に硬化する前に、金型(ファンネル形状を形成するため)を用いて上から押さえる。これにより、硬化した封止樹脂58の上面には、中心部が下に凸の封止形状が形成される。続いて、硬化した封止樹脂58の上面に、金属層59を形成する。最終的に基板51はダイシングにより個片化される。これにより、金属層59を持つ封止樹脂58を、基板51の外縁に沿って形成することができる。
【0188】
(8−2−2:サブ光源と反射体との組立)
予め、サブ光源50のアノードランド53およびカソードランド54と、リード線810とを、半田などによりそれぞれ結線しておく。リード線810は、貫通穴52を通して、基板51の下面(第4面)に導出されている。まず、リード線810付きのサブ光源50を、第1反射体208の上面に固定する。この締結により、リード線810とリード線207とが、例えばコネクタ(図示せず)によって結線される。
【0189】
続いて、サブ光源10を準備し、基板11の貫通穴12に、筒206を先端から差し込む。そして、筒206を奥まで差し込み、第1反射体208をサブ光源10に固定する。これにより、基板11の中央において、基板11の上面には第1反射体208が位置し、基板11の下面には筒206およびリード線207が位置する。
【0190】
続いて、基板11の上面において、リード線207と、アノードランド13およびカソードランド14とを、半田などによりそれぞれ結線する。
【0191】
こうして、サブ光源10と、サブ光源10に固定された第1反射体208と、第1反射体208に固定されたサブ光源50とを備える光源装置805が作製される。光源装置805では、リード線207に電圧を印加することによって、LEDチップ15・55に電圧を印加し、LEDチップ15・55を発光させることができる。
【0192】
(8−3:LED電球の作製方法)
上記構成を有するLED電球800は、上述したLED電球300と同様の方法で作製される。つまりは、搭載台302の貫通穴に光源装置805の筒206を差し込むことで、光源装置805を搭載台302に固定し、光源装置805および搭載台302を覆うようにグローブ304を搭載台302の側面下部に固定すればよい。これにより、搭載台302の天面の中央に、光源装置805(サブ光源10、第1反射体208、およびサブ光源50)が配置される。
【0193】
(8−4:まとめ)
以上のように、LED電球800は、基板11と、基板11の上面の中央に、側面が外側で該上面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第1反射体208と、基板11の上面に、第1反射体208を囲むように配置されている複数のLEDチップ15と、第1反射体208の上面に、下面が第1反射体208に対向するように配置されている基板51と、基板51の上面に配置されている複数のLEDチップ55と、複数のLEDチップ55を一括して埋め込むように基板51の上面に形成されている封止樹脂58とを備える光源装置805を備えており、封止樹脂58の上面は、中央で凹みとなるファンネル形状を有するとともに、該上面には光反射機能を持つ金属層59が形成され、光源装置805は、搭載台302に、基板11の下面が搭載台302に対向するように設置されている構成を有している。
【0194】
上記の構成によれば、基板11の上面のグローブ304側の垂線を0°とすると、LEDチップ15から放射された光を、LEDチップ15と同一面に配置された第1反射体208によって、90°以上の方向に反射させることが可能となる。
【0195】
また、LEDチップ55から放射されたLED光と、LED光によって蛍光体が励起され放出された蛍光光とが、金属層59で反射され横方向および口金方向に放出されることにより、LED電球800の横方向および口金方向の光成分が増加することになる。よって、複雑な構造を備えることなく、搭載台302側への光度を得ることが可能となる。
【0196】
したがって、合計すると従来と比較して配光角が大きくなるので、簡単な構成で、高い配光特性を持つLED電球800を提供することが可能となる。
【0197】
なお、グローブ304を蛍光体を含有した樹脂により構成する(蛍光体含有樹脂層とする)場合は、封止樹脂58を、透光性樹脂により構成(蛍光体非含有樹脂層とする)してもよい。この場合においても、上述とほぼ同等の効果を奏することができる。
【0198】
〔実施例〕
一例として、図14に示した実施の形態7のLED電球700(グローブ704:蛍光体非含有、封止樹脂19・38:蛍光体含有)における配光特性を示す。まず、LED電球700の反射方式について説明する。図18は、LED電球700の放射光の光路を説明するための図である。
【0199】
Aは、上方向の光を示す。LEDチップ15およびLEDチップ35から放射され、第1反射体208および第2反射体211に当たらなかった光は、上方向に放射される。
【0200】
Bは、横方向の光を示す。Cは、口金方向の光を示す。LEDチップ15およびLEDチップ35から放射され、第1反射体208および第2反射体211に当たった光は、反射され、第1反射体208および第2反射体211への入射方向に応じて、横方向または口金方向に放射される。
【0201】
また、搭載台302の側面302bも光を反射するので、LED電球700の光成分の増加に寄与する。側面302bは、光Cの光度を遮らない位置に設けられている。
【0202】
図19に、LED電球700の配光特性の測定結果を示す。図中、実線は本実施例のLED電球700の配光特性(a)を示し、破線は従来の配光特性(b)を示す。なお、搭載面のグローブ側の垂線を0°としている(すなわち、180°は口金方向)。
【0203】
従来のLED電球の配光角は120°である。また、配光特性(b)から、配光角は、口金方向に分布していないことがわかる。一方、LED電球700の配光角は300°であった。また、配光特性(a)から、配光角は、口金方向に分布していることがわかる。よって、本実施例のLED電球700の配光角は、従来の白熱電球並みの配光角を得ることが可能であることがわかった。
【0204】
このように、LED電球700は、サブ光源10,30によりダブル光源を備えるとともに、第1反射体208、第2反射体211、および側面302bによりトリプルリフレクタが形成されている。それゆえ、大きな配光角を得ることが可能となっている。
【0205】
また、図18中、矢印Pに示すように、サブ光源10からの熱は、搭載台302へ放熱される。また、矢印Qに示すように、サブ光源30からの熱は、第2反射体211へ放熱される。よって、放熱性も良好である。
【0206】
以上、各実施形態について説明した。上述の各実施形態は、説明した構成に限らず、次のように構成することもできる。
【0207】
例えば、光源装置において、基板の数は1および2に限らず、3以上としてもよい。また、LEDチップの数も図示した個数に限らない。
【0208】
つまりは、LED電球は、複数のLEDチップが構成された基板が、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第1反射体を介して、搭載面に垂直な方向に複数積層されている構成を有する光源装置を備え、複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、直上の第1反射体が、該基板の中央に、該第1反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、複数のLEDチップが、該第1反射体を囲むように配置されている構成とすることができる。
【0209】
また、上記LED電球においては、光源装置は、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第2反射体をさらに備え、最上層に位置する基板では、第2反射体が、該基板の中央に、該第2反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、複数の発光素子が、該第2反射体を囲むように配置されている構成とすることもできる。
【0210】
上記の構成により、LEDチップを用いた光源の指向性に起因した光り方の不都合が解消され、白熱電球に相当する配光特性を得ることが可能なLED電球を実現することが可能となる。
【0211】
また、光源装置は、複数のLEDチップが構成された基板と、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の反射体とを備え、基板では、反射体が、該基板の中央に、該反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、複数のLEDチップが、該反射体を囲むように配置されている構成を有している。
【0212】
または、光源装置は、複数のLEDチップが構成された基板が、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第1反射体を介して、複数積層されている構成を有し、複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、直上の第1反射体が、該基板の中央に、該第1反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、複数のLEDチップが、該第1反射体を囲むように配置されている構成を有している。
【0213】
上記の各構成によれば、基板のLEDチップ配置面側の垂線を0°とすると、反射体または第1反射体によって、LEDチップから放射された光を、90°以上の方向に反射させることが可能となる。よって、複雑な構造を備えることなく、基板の発光素子配置面側と反対側への光度を得ることが可能となる。したがって、白熱電球の光源に相当する光放射性能を得ることが可能な光源装置を実現することが可能となり、照明装置への搭載時に配光特性の向上に寄与することが可能となる。
【0214】
また、各実施形態ではLED電球について説明したが、その形状は多様に実現することができる。つまりは、グローブ104・304・704の形状は、半球状や球殻状に限らず、直方体や円筒状などの様々な形状が可能である。また、筐体101および口金103も、様々な形状とすることができる。さらに、搭載板102の形状は、グローブや筺体の形状に合わせて変更することができる。搭載台302は、天面302aおよび側面302bが上述の配置を満たしていれば、他の部分(凹部302cなど)をグローブや筺体の形状に合わせて変更することができる。よって、用途に合わせた形状を選択することで、電球型に限らず、多様な照明装置を実現することも可能となっている。
【0215】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0216】
本発明は、LEDを光源として発光する光源装置、およびそれを備える照明装置に関する分野に好適に用いることができるだけでなく、光源装置および照明装置の製造方法に関する分野に好適に用いることができる。特に、本発明は、白熱電球に相当する配光特性を備えることが望まれる、LED照明光源およびLED照明器具に最適である。
【符号の説明】
【0217】
10 サブ光源
11 基板(第1基板)
15 LEDチップ(発光素子、第1発光素子)
19 封止樹脂
30 サブ光源
31 基板(第2基板)
35 LEDチップ(発光素子、第2発光素子)
38 封止樹脂
50 サブ光源
51 基板(第2基板)
55 LEDチップ(発光素子、第2発光素子)
58 封止樹脂
59 金属層
100,200,300,400,450,500,600,700,800 LED電球(照明装置)
101 筐体
102 搭載板(搭載台)
103 口金
104,304,704 グローブ
105,205,405,605,805 光源装置
108 反射体(第1反射体)
108a レンズ部
208 第1反射体
211 第2反射体
302 搭載台
302a 天面(搭載面)
302b 側面
302c 凹部
451 回路基板
530 感知センサー
607 第1リード線(電圧印加端子)
608 第2リード線(電圧印加端子)
609 反射体(第1反射体)
610 リフレクター


【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭載台に設置された光源装置が球殻状のグローブで覆われている照明装置であって、
上記光源装置は、
第1面、および、上記第1面と反対側の第2面を有する第1基板と、
上記第1面の中央に、側面が外側で該第1面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第1反射体と、
上記第1面に、上記第1反射体を囲むように配置されている複数の第1発光素子とを備え、
上記第1反射体は、少なくとも側面が光反射機能を有し、
上記光源装置は、上記搭載台に、上記第1基板の第2面が該搭載台と対向するように設置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
上記搭載台は、円錐台状の形状を有し、
上記光源装置は、上記搭載台の天面に設置され、
上記グローブは、上記光源装置と、上記搭載台の天面と、上記搭載台の側面の少なくとも一部とを覆うように設置され、
上記搭載台の側面は、光反射機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
上記搭載台の側面は、外側で上記搭載台の天面と60°〜90°の角度をなすように傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
上記複数の第1発光素子は、透光性樹脂により封止され、
上記グローブは、蛍光体を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
上記複数の第1発光素子は、蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により封止され、
上記グローブは、透光性樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
上記第1反射体の上記第1基板に対向する面と反対側の面には、外側に凸状のレンズ部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
上記光源装置は、
第3面、および、上記第3面と反対側の第4面を有し、上記第1反射体の上記第1基板に対向する面と反対側の面に、上記第4面が該反対側の面と対向するように配置されている第2基板と、
上記第3面に配置されている複数の第2発光素子とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
上記複数の第1発光素子および上記複数の第2発光素子は、それぞれ、透光性樹脂により封止され、
上記グローブは、蛍光体を含有していることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
上記複数の第1発光素子および上記複数の第2発光素子は、それぞれ、蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により封止され、
上記グローブは、透光性樹脂により構成されていることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項10】
上記光源装置は、上記第3面の中央に、側面が外側で該第3面と鋭角をなすように配置されている円錐台状の第2反射体をさらに備え、
上記第2反射体は、少なくとも側面が光反射機能を有し、
上記複数の第2発光素子は、上記第2反射体を囲むように配置されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項11】
上記光源装置は、上記第3面に、上記複数の第2発光素子を一括して埋め込むように形成されている封止樹脂をさらに備え、
上記封止樹脂の上面は、中央で凹みとなるファンネル形状を有するとともに、該上面には光反射機能を持つ金属層が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項12】
上記複数の第1発光素子は、上記第1反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることを特徴とする請求項1〜9,11のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項13】
上記複数の第1発光素子は、上記第1反射体を囲むように、等間隔で円状に配置され、
上記複数の第2発光素子は、上記第2反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の照明装置。
【請求項14】
上記複数の第1発光素子への電圧印加端子と、上記複数の第2発光素子への電圧印加端子とは、個別に設けられていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項15】
動く物体を検出する感知センサーをさらに備え、
上記光源装置は、上記感知センサーの検出結果に応じて点灯動作を行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項16】
上記感知センサーは、赤外線センサーまたは音センサーにより構成されていることを特徴とする請求項15に記載の照明装置。
【請求項17】
上記搭載台は、さらに放熱体として機能することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項18】
上記光源装置を駆動するための駆動回路が構成された回路基板をさらに備え、
上記搭載台の底面には、上記回路基板の一部を収容する凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項19】
上記グローブは、単層構造を有し、蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により構成されていることを特徴とする請求項4または8に記載の照明装置。
【請求項20】
上記グローブは多層構造を有し、その内の少なくとも1層が蛍光体を含有した蛍光体含有樹脂により構成されていることを特徴とする請求項4または8に記載の照明装置。
【請求項21】
搭載面に設置された光源装置が球殻状のグローブで覆われている照明装置であって、
上記光源装置は、複数の発光素子が構成された基板が、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第1反射体を介して、上記搭載面に垂直な方向に複数積層されている構成を有し、
上記複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、直上の上記第1反射体が、該基板の中央に、該第1反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第1反射体を囲むように配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項22】
上記光源装置は、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第2反射体をさらに備え、
上記最上層に位置する基板では、上記第2反射体が、該基板の中央に、該第2反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第2反射体を囲むように配置されていることを特徴とする請求項21に記載の照明装置。
【請求項23】
電球型の照明装置であることを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項24】
発光素子を光源として発光する光源装置であって、
複数の発光素子が構成された基板と、
少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の反射体とを備え、
上記基板では、上記反射体が、該基板の中央に、該反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該反射体を囲むように配置されていることを特徴とする光源装置。
【請求項25】
上記複数の発光素子は、上記反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることを特徴とする請求項24に記載の光源装置。
【請求項26】
発光素子を光源として発光する光源装置であって、
複数の発光素子が構成された基板が、少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第1反射体を介して、複数積層されている構成を有し、
上記複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、直上の上記第1反射体が、該基板の中央に、該第1反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第1反射体を囲むように配置されていることを特徴とする光源装置。
【請求項27】
上記複数の基板のうち最上層に位置する基板以外の各基板では、上記複数の発光素子は、上記第1反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることを特徴とする請求項26に記載の光源装置。
【請求項28】
少なくとも側面が光反射機能を有する円錐台状の第2反射体をさらに備え、
上記最上層に位置する基板では、上記第2反射体が、該基板の中央に、該第2反射体の側面が外側で該基板と鋭角をなすように配置されているとともに、上記複数の発光素子が、該第2反射体を囲むように配置されていることを特徴とする請求項26または27に記載の光源装置。
【請求項29】
上記最上層に位置する基板の複数の発光素子は、上記第2反射体を囲むように、等間隔で円状に配置されていることを特徴とする請求項28に記載の光源装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−204213(P2012−204213A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68973(P2011−68973)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】