照明装置および照明システム
【課題】停電時に2次電池でランプを点灯させる照明装置において、瞬時停電が起こりやすい場所や、容易に点検スイッチを押せる場所においても、確実に点検を行えるようにする。
【解決手段】停電時に2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させる点灯手段と、この点灯手段により所定の点検時間以上強制的にランプ2を点灯させて2次電池1の点検を行う点検手段と、2次電池1の充電状態を含む複数の動作状態を常時監視する監視手段と、2次電池1の充電時間と放電時間の少なくとも一方をカウントするカウント手段を有する照明装置において、カウント手段が充電時間カウント中に常用電源が停電した時、充電時間カウント値と放電時間カウント値から、2次電池を所定充電時間経過した状態と同等の電気量にするために必要な復電後の補充電時間を可変させるようにした。
【解決手段】停電時に2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させる点灯手段と、この点灯手段により所定の点検時間以上強制的にランプ2を点灯させて2次電池1の点検を行う点検手段と、2次電池1の充電状態を含む複数の動作状態を常時監視する監視手段と、2次電池1の充電時間と放電時間の少なくとも一方をカウントするカウント手段を有する照明装置において、カウント手段が充電時間カウント中に常用電源が停電した時、充電時間カウント値と放電時間カウント値から、2次電池を所定充電時間経過した状態と同等の電気量にするために必要な復電後の補充電時間を可変させるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導灯や非常灯のように、常用の電源が停電したときに2次電池などの非常用の電源でランプを点灯させ、特に点検機能を持つ照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
誘導灯や非常灯の点検は、消防庁告示、建築基準法等で義務付けされているが、規定では誘導灯が20分間又は60分間、非常灯の場合は30分間、ランプを有効に2次電池で非常点灯させなければいけない。従って、通常点検者は、このように長時間点灯させ続けるために、点検スイッチの引き輪に重りをぶら下げるなどして、上記規定時間内にランプが有効に非常点灯可能か否かを見て廻る必要があり、非常に手間のかかる作業であった。
【0003】
そこで、点検作業の省力化を図るために点検作業を自動化する方法が、特願2002−279760に開示されている。上述される開示例における照明装置では、正確な点検を行うために、満充電されていない状態で2次電池の点検が行われないよう、常用電源の通電時間が所定充電時間(誘導灯では24時間、非常灯では48時間)に達するまでは点検を開始しないことを特徴としている。
【0004】
なお、特許文献1には、点検者が短時間だけ点検スイッチをオンすれば、点検シーケンス手段によって所定の点検作業が実行され、2次電池に異常があれば表示手段で表示することで2次電池の点検作業の自動化、省力化を図った照明装置が提案されている。
【特許文献1】特開平8−185987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特願2002−279760では、満充電されていない状態で2次電池の点検が行われるのを防ぐことが出来るが、所定充電時間(2次電池が規定時間放電による点検を行うのに必要な電気量を充電する時間)に到達する前に短時間の停電(例えば瞬時停電や、点検スイッチやブレーカー等の誤操作)が発生すると、復電してから再び所定充電時間経過しなければ、点検可能な状態にならない。また、所定充電時間に到達して点検可能な状態で短時間の停電が発生しても、復電してから所定時間充電しないと点検可能な状態にならないという課題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、瞬時停電が起こりやすい場所や、容易に点検スイッチを押せる場所においても、確実に点検を行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明にあっては、上記の課題を解決するために、図1に示すように、光源となるランプ2と、ランプ2に電力供給する2次電池1と、外部の常用電源ACから電力供給を受けて2次電池1を充電し所定の時間充電された時に点検可能となるような充電手段(電源回路部4及び充電部5)と、少なくとも常用電源ACが停電したときに2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させる点灯手段(スイッチ素子Q及び点灯回路部6)と、充電手段による2次電池1の充電の有無を検出する充電検出部8と、2次電池1の電圧を検出する電圧検出部9と、点灯手段により所定の点検時間以上強制的にランプ2を点灯させて2次電池1の点検を行う点検手段(制御部7の点検機能)と、少なくとも2次電池1の充電状態を含む1乃至複数の動作状態を常時監視する監視手段(制御部7の監視機能)と、常用電源ACが停電後に復電してからの充電時間と常用電源ACが通電後に停電してからの放電時間との少なくとも一方の時間をカウントするカウント手段(制御部7のタイマー機能)を有する照明装置において、図15に示すように、前記カウント手段が充電時間カウント中に常用電源が停電した時、充電時間カウント値と放電時間カウント値から、2次電池を所定充電時間経過した状態と同等の電気量にするために必要な復電後の補充電時間を可変させることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載された複数の照明装置と、各照明装置との間でデータの授受を行う制御装置とを備え、制御装置は、照明装置の点検結果又は監視結果のデータを取得して保存し、保存した点検結果又は監視結果の履歴に基づいて照明装置における異常の有無を判断することを特徴とする照明システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、停電になるまでの充電時間と放電した時間によって補充電時間を設定するので、所定充電時間経過してない状態で停電しても、復電後に点検可能状態になる迄の時間を短縮することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(前提となる構成)
本発明の前提となる照明装置は、図1に示すように、非常用電源となる2次電池1と、白熱ランプや放電ランプなどからなるランプ2と、常用電源(商用電源AC)に接続された給電経路を開閉する点検スイッチ3と、点検スイッチ3を介して給電経路に接続され、商用電源ACから供給される交流を降圧し安定化して所望の直流を得る電源回路部4と、電源回路部4から出力される直流電力で2次電池1を充電する充電部5と、2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させる点灯回路部6と、2次電池1から点灯回路部6への給電路を開閉するスイッチ素子Qと、商用電源ACの停電、復電を検出してスイッチ素子Qをオン、オフするとともに2次電池1やランプ2などの異常を検出する制御部7と、異常検出を報知するための表示灯13とを備え、常時は商用電源ACから電力供給を受けて2次電池1を充電し、商用電源ACの停電時に2次電池1からの電力供給で非常灯であるランプ2を点灯するものである。
【0011】
制御部7はタイマ機能を内蔵したマイクロコンピュータを主構成要素とし、充電部5から2次電池1へ流れる充電電流の有無を検出する充電検出部8と、2次電池1の電圧(以下、「電池電圧」という)を検出する電圧検出部9と、点灯回路部6からランプ2に流れる電流(ランプ電流)を計測してランプ2の点灯、不点灯を検出する点灯検出部10と、各検出部8,9,10の検出結果から2次電池1やランプ2の異常を総合的に判断する判断部11と、EEPROM等の不揮発性メモリからなる記憶部12とを具備している。また、制御部7は点灯回路部6により所定の点検時間以上強制的にランプ2を点灯させて2次電池1の点検を行う点検機能と、2次電池1の充電状態を常時監視する監視機能とを有している。すなわち、本構成例では制御部7で点検手段並びに監視手段を構成し、判断部11で異常検出手段を構成している。なお、表示灯13は発光ダイオードからなり、判断部11により駆動されて発光する。
【0012】
商用電源ACから電力供給を受けているとき(常時)には、充電部5により2次電池1が充電されるとともに、制御部7によりスイッチ素子Qがオフされてランプ2を消灯させているが、停電により商用電源ACからの電力供給が停止したとき(非常時)には、充電検出部8にて充電電流が検出されなくなることで停電が検知され、制御部7によりスイッチ素子Qがオンされて2次電池1から点灯回路部6への電力供給が可能となってランプ2を点灯させるものである。そして、復電により商用電源ACからの電力供給が再開されれば、充電検出部8にて充電電流が検出されることで復電が検知され、制御部7によりスイッチ素子Qがオフされて2次電池1から点灯回路部6への電力供給が停止してランプ2を消灯させる。
【0013】
本構成例における制御部の動作を図2のフローチャートを参照して説明する。本構成例の特徴は、短時間(例えば3秒)の停電が発生した時には充電時間カウントを継続もしくは点検可能状態を維持することである。フローチャートの#は処理ステップの番号を意味する。
【0014】
制御部7は、充電検出部8によって充電電流の有無を検出し、2次電池1の充電時間をカウントしている(#10,#20)。商用電源ACの停電を検出すると(#30)、復電してからの充電時間カウント値をEEPROM等の不揮発性メモリからなる記憶部12に記憶させて(#40)、充電時間カウント値をリセットして(#41)、スイッチ素子Qをオンして2次電池1からの電源供給でランプ2を非常点灯させる(#50)。なお、停電時の制御部7の動作電源は2次電池1から供給する。
【0015】
ここで、商用電源ACが復電すると(#60)、停電した時間が短時間であるかを判断し(#70)、短時間であれば記憶部12に記憶させた停電発生前の充電時間カウント値を読み出し(#71)、そこから継続して充電時間をカウントし、短時間でなければ復電した時点からの充電時間を初期値(#41でリセットした値)からカウントし直す。停電した時間が短時間であるかの判断については、図3に示すように、連続した停電時間(Ta)が所定時間以内(例えば3秒以内)であるか否か、または累積停電時間(Tb1+Tb2+Tb3)が所定時間以内であるか否か、いずれの判定方法であっても良い。
【0016】
制御部7は点検スイッチ3の状態を監視しており、商用電源ACが停電していない常時において点検スイッチ3が操作されたことを検出すると、その時点までの充電時間が所定充電時間を超えているかを判断し、超えていればスイッチ素子Qをオンして点検処理を行い、超えていなければ点検処理を行わない(#80,#90)。
【0017】
本構成例では、図4に示すように、所定充電時間到達前に短時間の停電が起こっても、充電時間を継続してカウントするので、例えば瞬時停電や、点検スイッチやブレーカー等の誤操作による停電状態が起こった場合は再び初期値から所定の充電時間が経過するのを待たなくても点検が出来るようになる。また、所定充電時間到達後に短時間の停電が起こった場合も、点検可能な状態を継続出来る。
【0018】
図5は本構成例の一変形例を示す。この構成例は、特願2002−279760の実施形態7に記載されているように、複数の照明装置Ai(i=1,2,…,n)と、各照明装置との間で通信線Lを介してデータの授受を行う制御装置Bとで構成される非常灯あるいは誘導灯の照明システムである。この照明システムにおいても、点検要求のトリガーが点検スイッチ3からの信号に代えて、制御装置Bからの信号に変わるだけなので、同様の効果がある。
【0019】
図5の照明装置は、点検スイッチ3及び表示灯13を具備しない点と、通信線Lを介してデータの授受を行うための通信部15並びに通信のためのアドレスを設定するアドレス設定部16とを具備する点とを除けば、図1の照明装置と共通の構成を備えている。
【0020】
アドレス設定部16はディップスイッチなどで構成されており、各照明装置Ai(i=1,2,…,n)に固有のアドレスの他に複数の照明装置からなるグループを特定するためのグループ番号も設定可能であって、照明システムの施工時にアドレス設定が行われる。
【0021】
制御装置Bは、通信線Lを介して照明装置Ai(i=1,2,…,n)との間でデータを授受する通信手段やマイクロコンピュータからなる制御手段、その他にEEPROMなどからなる不揮発性のメモリ等を備えている。但し、このような制御装置Bは従来周知の技術で実現可能であるから詳細な構成については図示並びに説明を省略する。
【0022】
本構成例においては、制御装置Bが各照明装置Aiの固有アドレスiを指定して定期的に(例えば、3箇月に1回)点検開始のコマンドデータを順次送信し、このコマンドデータを受信した照明装置Aiでは、制御部7が通信部15で受信したコマンドデータを解釈して点検処理を開始し、スイッチ素子Qをオンして2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させ、個々の照明装置Ai毎に制御装置Bからの指令で定期点検を行う。また、各照明装置Aiでは、3箇月に1回行われる定期点検とは別に2次電池1の状態を常時監視しており、判断部11では定期点検の点検結果と監視結果を総合的に判断して2次電池1並びにランプ2の異常の有無を判断し、優先順位の高い結果を選択して制御装置Bに送信している。したがって、点検作業を行う者は各照明装置Aiの設置場所まで赴いて点検を行わなくても制御装置Bによってそれぞれの照明装置Aiの点検結果を把握することができて点検作業の省力化が図れるものである。
【0023】
図6は前提となる構成の他の変形例を示す。この構成例は、特願2002−279760の実施形態8に記載されているように、常時及び非常時ともにランプを点灯させるタイプの非常灯あるいは誘導灯として構成されている。すなわち、図6に示すように、電源回路部4の出力を充電部5だけでなく点灯回路部6にも入力し、常時においても商用電源ACからの電力供給でランプ2を点灯させ、非常時には制御部7によりスイッチ素子Qをオンして2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させるものである。なお、本構成例では常時においてもランプ2を点灯させるから、常時の監視項目(#10の常用状態処理)にランプ2の点灯、不点灯の検出も追加する必要がある。
また、これらの図5、図6の構成は以下に説明するいずれの構成においても同様に実施できる。
【0024】
(関連する構成1)
本構成例における制御部の動作を図7のフローに示す。本構成例の特徴は、2次電池の所定の充電時間が経過する前に停電が発生したときに、それまでの充電時間に応じて放電時の判定時間を変化させることにある。なお、本構成例における照明装置の構成は前提となる構成と同じであるから図示並びに説明は省略する。
【0025】
特願2002−279760では所定充電時間(例えば24時間)が経過した後で点検可能状態となり、点検可能状態において点検要求があると、規定時間(例えば20分間)放電し点検を行う(図8)。これに対して本構成例では、所定充電時間が経過していなくても、点検要求があれば2次電池を放電させ、点検を行う。例えば、誘導灯において、充電時間が18時間で点検要求が来ると、本来必要である充電時間の75%しか経過していないので、例えば規定時間の75%に相当する15分間の放電によって判定を行う(図9)。なお、電池電圧と時間の関係を示すグラフにおいて、横軸の単位[h]は時間、単位[m]は分を意味する。以下の各構成においても同様である。
【0026】
判定時間の算出法は、図10に示すように、所定充電時間(満充電に要する充電時間)に対して充電時間が短くなれば、その分、判定時間を規定時間に対して短くする。図10では、充電時間に比例して判定時間を変化させる例を示しているが、変化の度合いは比例関係に限定されるものではなく、例えば2次電池の充放電効率によって傾きや切片を変更したり、1次関数以外の計算式であっても構わない。これは、以下に説明する図14、図17、図20においても同様である。
【0027】
本構成例における制御部の動作を図7のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントしている(#10,#20)。ここで点検要求があれば(#80)、その時点までの充電時間をもとに制御部で判定時間を算出し(#85)、点検の判定時間を変えて、スイッチ素子Qをオンして点検処理を行う(#90)。
【0028】
このように本構成例では、所定充電時間経過していない状態でも、その時点での充電時間に応じて判定時間を変えることによって、充電状態であれば常に点検可能な状態となり、2次電池の充放電効率の劣化などを早期に検出することができる。
【0029】
(関連する構成2)
本構成例における制御部の動作を図11のフローに示す。本構成例の特徴は、2次電池が所定充電時間経過した状態で停電が発生したとき、停電によって放電した時間に応じて、復電後の点検可能状態になるまでの充電時間を変化させることにある。なお、本構成例における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから、図示並びに説明は省略する。
【0030】
特願2002−279760では所定時間充電された状態から停電して復電すると、再び所定充電時間(例えば24時間)経過しなくては、点検可能状態にならなかった(図12)。これに対して本構成例では、所定時間充電された状態(満充電状態)から停電して復電すると、放電時間から判断して、あとどれだけ充電すれば所定充電時間経過した状態と同等の電気量になるか(以下「補充電時間」とする)を算出し、その分だけ充電すれば点検可能状態になる。例えば誘導灯において、所定時間充電された状態から15分間停電して復電すると、2次電池の放電による点検の規定時間20分に対して75%相当しか放電していないので、所定の充電時間の75%である18時間充電すれば点検可能状態となる(図13)。補充電時間の算出方法は、規定時間に対して放電した時間(停電時間)が短ければその分補充電時間を所定時間に対して短くする(図14)。
【0031】
本構成例における制御部の動作を図11のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントしている(#10,#20)。ここで商用電源ACが停電すると(#30)、所定時間充電されていたかを判断し(#42)、充電されていれば、放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始し(#43)、スイッチ素子Qをオンして2次電池からの電源供給でランプを非常点灯させる(#50)。#42で所定時間充電されていなければ、放電時間カウントをせずに非常点灯させる。商用電源ACが復電すると(#60)、放電時間カウント値を記憶部から読み出し、制御部で図14の演算を行い、必要な補充電時間を算出する。補充電時間が経過すれば、点検可能状態となる。なお、放電時間カウントをせずに非常点灯させた場合は、放電時間=規定時間(20分間)とみなして、補充電時間=所定時間(24時間)とすれば良い。
【0032】
このように本構成例では、所定充電時間経過した状態から停電すると、放電時間に応じて補充電時間を設定するので、復電後に点検可能状態になる迄の時間を短縮することが出来る。
【0033】
(実施形態1)
本実施形態における制御部の動作を図15のフローに示す。本実施形態の特徴は、所定時間充電されてない状態で停電したとき、停電になるまでの充電時間と停電による放電時間に応じて、復電後の補充電時間を決めることにある。なお、本実施形態における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから、図示並びに説明は省略する。
【0034】
関連する構成2では、放電時間のみから補充電時間を算出するため、所定時間充電されてない状態で停電すると補充電時間を算出できなかった。これに対して本実施形態では、所定時間充電されていない状態で停電しても補充電時間を算出できる。例えば誘導灯において、充電時間が18時間で5分間停電すると、充電時間が所定充電時間24時間に対して75%、放電時間が規定時間20分に対して25%相当であるので、75%−25%=50%に相当する12時間充電すれば点検可能状態となる(図16)。補充電時間の算出法は、充電時間カウント値に基づいて算出される充電電気量から、放電時間カウント値に基づいて算出される放電電気量を差し引いて、補充電時間を決める。完全放電状態であれば補充電時間は所定時間となり、満充電状態に近いほど補充電時間は短くなる(図17)。
【0035】
本実施形態における制御部の動作を図15のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントして記憶部に記憶している(#10,#21)。ここで商用電源ACが停電すると(#30)、放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始し(#43)、スイッチ素子Qをオンして2次電池からの電源供給でランプを非常点灯させる(#50)。商用電源ACが復電すると(#60)、記憶部から充電時間カウント値と放電時間カウント値を読み出し、制御部で演算を行い補充電時間を算出する(#73)。補充電時間が経過すれば、点検可能状態となる。
【0036】
このように本実施形態では、停電になるまでの充電時間と停電後に放電した時間によって補充電時間を設定するので、所定充電時間経過してない状態で停電しても、復電後に点検可能状態になる迄の時間を短縮することが出来る。
【0037】
なお、関連する構成2または実施形態1において、補充電時間が経過する前に、図11または図15の#80で点検スイッチの操作が検出されたときは、充電時間が所定充電時間を超えていないと判断し、点検処理を行わない。また、補充電時間の経過後に、#80で点検スイッチの操作が検出されたときは、充電時間が所定充電時間を超えていると判断し、点検処理を行う(#90)。
【0038】
(関連する構成3)
本構成例における制御部の動作を図18のフローに示す。本構成例の特徴は、2次電池が所定充電時間経過した状態で停電が発生したのちに復電したとき、停電による放電時間と復電後の充電時間から、所定充電時間が経過する前に点検要求が来たときの判定時間を決めることにある。なお、本構成例における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから図示並びに説明は省略する。
【0039】
関連する構成1では、充電時間のみから判定時間を算出するため、例えば所定充電時間経過した状態で停電になり、その後復電した充電中に点検要求が来ると、2次電池の電気量が十分あるにも関わらず判定時間を短く設定してしまうことがある。これに対して本構成例では、所定充電時間経過した状態で発生した放電時間もカウントするので、放電時間と充電時間を考慮して判定時間を算出できる。例えば誘導灯において、所定時間充電された状態から10分間の停電があり、復電後6時間経過した状態で点検要求が来ると、放電時間が規定時間20分に対して50%相当、充電時間が所定充電時間24時間に対して25%であるので、規定時間に対して100%−50%+25%=75%に相当する15分の放電によって判定を行う(図19)。判定時間の算出法は、所定充電時間経過した状態からの放電時間のカウント値から、復電後の充電時間のカウント値を差し引いて、所定充電時間経過した状態であれば判定値は規定時間となり、完全放電状態に近いほど判定時間は短くなる(図20)。
【0040】
本構成例における制御部の動作を図18のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントして記憶部に保存している(#10,#21)。ここで商用電源ACが停電すると(#30)、#21で保存された充電時間カウント値を読み出して、所定時間充電されていたかを判断し(#42)、充電されていれば、放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始させ(#43)、スイッチ素子Qをオンして2次電池からの電源供給でランプを非常点灯させる(#50)。#42で所定時間充電されていないと判断されれば、放電時間はカウントをせずに非常点灯させる。商用電源ACが復電すると(#60)、充電時間を初期値からカウントし直す。商用電源ACが停電していない常時において点検要求があれば(#82)、記憶部からその時点までの充電時間カウント値と、放電時間カウント値を読み出して、制御部で点検の判定時間を算出し(#83)、スイッチ素子Qをオンして点検処理を行う(#90)。
【0041】
このように本構成例では、満充電状態から停電して放電した時間と、復電後に点検要求が来るまでの充電時間とに基づいて、判定時間を設定するので、点検不能な状態を少なくすることが出来る。また、所定充電時間経過した状態を基準としているので、関連する構成1よりも判定精度を向上させることができ、容量低下を早期に検出することができる。
【0042】
(実施形態2)
本実施形態における制御部の動作を図21のフローに示す。本実施形態の特徴は、停電による放電時間と、復電してからの充電時間の組み合わせより、補充電時間及び判定時間を変えることである。なお、本実施形態における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから図示並びに説明は省略する。
【0043】
実施形態1および関連する構成3では、充電時間と放電時間から補充電時間や判定時間を算出している。しかし、実施形態1では、補充電中に点検要求が来ると点検が行えない。また、関連する構成3では、所定時間充電されてない状態で停電すると放電時間をカウントしないので、復電後の充電時間のみから判定時間を算出し、2次電池の電気量が十分あるにも関わらず判定時間を短く設定してしまうことがある。
【0044】
これに対して本実施形態では、補充電中でも放電による判定の時間を変えて点検ができ、かつ所定時間充電されていない状態で停電しても放電時間をカウントする。例えば誘導灯において、18時間充電された状態から10分間の停電があると、実施形態1により75%−50%=25%となるので18時間の補充電時間を設定する(図22)。さらに補充電を開始してから、12時間後に点検要求があると、関連する構成3により25%+50%=75%となるので15分の放電によって点検を行う(図23)。
【0045】
本実施形態における制御部の動作を図21のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントして記憶部に保存している(#10,#21)。ここで商用電源ACが停電又は点検要求があると(#31)、記憶部から充電時間カウント値と前回の放電時間カウント値を読み出し、制御部で点検の判定時間を算出し(#33)、さらに放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始させ(#43)、スイッチ素子Qをオンして、点検処理又は非常点灯処理を行う(#59)。復電すると(#60)、記憶部から充電時間カウント値と放電時間カウント値を読み出し、制御部で補充電時間を算出する(#73)。
【0046】
このように本実施形態では、実施形態1および関連する構成3を組み合わせることにより、常に点検可能な状態とすることができ、かつ2次電池の判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の前提となる構成を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の前提となる構成の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の前提となる構成における点検スイッチの操作有無の判定方法を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の前提となる構成の動作を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の前提となる構成の一変形例を示すブロック回路図である。
【図6】本発明の前提となる構成の他の変形例を示すブロック回路図である。
【図7】本発明の関連する構成1の動作を示すフローチャートである。
【図8】従来例における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図9】本発明の関連する構成1における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図10】本発明の関連する構成1における充電時間と判定時間の関係を示す説明図である。
【図11】本発明の関連する構成2の動作を示すフローチャートである。
【図12】従来例における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図13】本発明の関連する構成2における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図14】本発明の関連する構成2における停電時間と充電時間の関係を示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態1における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図17】本発明の実施形態1における充電電気量と補充電時間の関係を示す説明図である。
【図18】本発明の関連する構成3の動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の関連する構成3における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図20】本発明の関連する構成3における放電電気量と判定時間の関係を示す説明図である。
【図21】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施形態2における補充電時間の制御を示す説明図である。
【図23】本発明の実施形態2における補充電中の判定時間の制御を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1 2次電池
2 ランプ
3 点検スイッチ
4 電源回路部
5 充電部
6 点灯回路部
7 制御部
8 充電検出部
9 電圧検出部
10 点灯検出部
11 判断部
12 記憶部
13 表示灯
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導灯や非常灯のように、常用の電源が停電したときに2次電池などの非常用の電源でランプを点灯させ、特に点検機能を持つ照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
誘導灯や非常灯の点検は、消防庁告示、建築基準法等で義務付けされているが、規定では誘導灯が20分間又は60分間、非常灯の場合は30分間、ランプを有効に2次電池で非常点灯させなければいけない。従って、通常点検者は、このように長時間点灯させ続けるために、点検スイッチの引き輪に重りをぶら下げるなどして、上記規定時間内にランプが有効に非常点灯可能か否かを見て廻る必要があり、非常に手間のかかる作業であった。
【0003】
そこで、点検作業の省力化を図るために点検作業を自動化する方法が、特願2002−279760に開示されている。上述される開示例における照明装置では、正確な点検を行うために、満充電されていない状態で2次電池の点検が行われないよう、常用電源の通電時間が所定充電時間(誘導灯では24時間、非常灯では48時間)に達するまでは点検を開始しないことを特徴としている。
【0004】
なお、特許文献1には、点検者が短時間だけ点検スイッチをオンすれば、点検シーケンス手段によって所定の点検作業が実行され、2次電池に異常があれば表示手段で表示することで2次電池の点検作業の自動化、省力化を図った照明装置が提案されている。
【特許文献1】特開平8−185987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特願2002−279760では、満充電されていない状態で2次電池の点検が行われるのを防ぐことが出来るが、所定充電時間(2次電池が規定時間放電による点検を行うのに必要な電気量を充電する時間)に到達する前に短時間の停電(例えば瞬時停電や、点検スイッチやブレーカー等の誤操作)が発生すると、復電してから再び所定充電時間経過しなければ、点検可能な状態にならない。また、所定充電時間に到達して点検可能な状態で短時間の停電が発生しても、復電してから所定時間充電しないと点検可能な状態にならないという課題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、瞬時停電が起こりやすい場所や、容易に点検スイッチを押せる場所においても、確実に点検を行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明にあっては、上記の課題を解決するために、図1に示すように、光源となるランプ2と、ランプ2に電力供給する2次電池1と、外部の常用電源ACから電力供給を受けて2次電池1を充電し所定の時間充電された時に点検可能となるような充電手段(電源回路部4及び充電部5)と、少なくとも常用電源ACが停電したときに2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させる点灯手段(スイッチ素子Q及び点灯回路部6)と、充電手段による2次電池1の充電の有無を検出する充電検出部8と、2次電池1の電圧を検出する電圧検出部9と、点灯手段により所定の点検時間以上強制的にランプ2を点灯させて2次電池1の点検を行う点検手段(制御部7の点検機能)と、少なくとも2次電池1の充電状態を含む1乃至複数の動作状態を常時監視する監視手段(制御部7の監視機能)と、常用電源ACが停電後に復電してからの充電時間と常用電源ACが通電後に停電してからの放電時間との少なくとも一方の時間をカウントするカウント手段(制御部7のタイマー機能)を有する照明装置において、図15に示すように、前記カウント手段が充電時間カウント中に常用電源が停電した時、充電時間カウント値と放電時間カウント値から、2次電池を所定充電時間経過した状態と同等の電気量にするために必要な復電後の補充電時間を可変させることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載された複数の照明装置と、各照明装置との間でデータの授受を行う制御装置とを備え、制御装置は、照明装置の点検結果又は監視結果のデータを取得して保存し、保存した点検結果又は監視結果の履歴に基づいて照明装置における異常の有無を判断することを特徴とする照明システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、停電になるまでの充電時間と放電した時間によって補充電時間を設定するので、所定充電時間経過してない状態で停電しても、復電後に点検可能状態になる迄の時間を短縮することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(前提となる構成)
本発明の前提となる照明装置は、図1に示すように、非常用電源となる2次電池1と、白熱ランプや放電ランプなどからなるランプ2と、常用電源(商用電源AC)に接続された給電経路を開閉する点検スイッチ3と、点検スイッチ3を介して給電経路に接続され、商用電源ACから供給される交流を降圧し安定化して所望の直流を得る電源回路部4と、電源回路部4から出力される直流電力で2次電池1を充電する充電部5と、2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させる点灯回路部6と、2次電池1から点灯回路部6への給電路を開閉するスイッチ素子Qと、商用電源ACの停電、復電を検出してスイッチ素子Qをオン、オフするとともに2次電池1やランプ2などの異常を検出する制御部7と、異常検出を報知するための表示灯13とを備え、常時は商用電源ACから電力供給を受けて2次電池1を充電し、商用電源ACの停電時に2次電池1からの電力供給で非常灯であるランプ2を点灯するものである。
【0011】
制御部7はタイマ機能を内蔵したマイクロコンピュータを主構成要素とし、充電部5から2次電池1へ流れる充電電流の有無を検出する充電検出部8と、2次電池1の電圧(以下、「電池電圧」という)を検出する電圧検出部9と、点灯回路部6からランプ2に流れる電流(ランプ電流)を計測してランプ2の点灯、不点灯を検出する点灯検出部10と、各検出部8,9,10の検出結果から2次電池1やランプ2の異常を総合的に判断する判断部11と、EEPROM等の不揮発性メモリからなる記憶部12とを具備している。また、制御部7は点灯回路部6により所定の点検時間以上強制的にランプ2を点灯させて2次電池1の点検を行う点検機能と、2次電池1の充電状態を常時監視する監視機能とを有している。すなわち、本構成例では制御部7で点検手段並びに監視手段を構成し、判断部11で異常検出手段を構成している。なお、表示灯13は発光ダイオードからなり、判断部11により駆動されて発光する。
【0012】
商用電源ACから電力供給を受けているとき(常時)には、充電部5により2次電池1が充電されるとともに、制御部7によりスイッチ素子Qがオフされてランプ2を消灯させているが、停電により商用電源ACからの電力供給が停止したとき(非常時)には、充電検出部8にて充電電流が検出されなくなることで停電が検知され、制御部7によりスイッチ素子Qがオンされて2次電池1から点灯回路部6への電力供給が可能となってランプ2を点灯させるものである。そして、復電により商用電源ACからの電力供給が再開されれば、充電検出部8にて充電電流が検出されることで復電が検知され、制御部7によりスイッチ素子Qがオフされて2次電池1から点灯回路部6への電力供給が停止してランプ2を消灯させる。
【0013】
本構成例における制御部の動作を図2のフローチャートを参照して説明する。本構成例の特徴は、短時間(例えば3秒)の停電が発生した時には充電時間カウントを継続もしくは点検可能状態を維持することである。フローチャートの#は処理ステップの番号を意味する。
【0014】
制御部7は、充電検出部8によって充電電流の有無を検出し、2次電池1の充電時間をカウントしている(#10,#20)。商用電源ACの停電を検出すると(#30)、復電してからの充電時間カウント値をEEPROM等の不揮発性メモリからなる記憶部12に記憶させて(#40)、充電時間カウント値をリセットして(#41)、スイッチ素子Qをオンして2次電池1からの電源供給でランプ2を非常点灯させる(#50)。なお、停電時の制御部7の動作電源は2次電池1から供給する。
【0015】
ここで、商用電源ACが復電すると(#60)、停電した時間が短時間であるかを判断し(#70)、短時間であれば記憶部12に記憶させた停電発生前の充電時間カウント値を読み出し(#71)、そこから継続して充電時間をカウントし、短時間でなければ復電した時点からの充電時間を初期値(#41でリセットした値)からカウントし直す。停電した時間が短時間であるかの判断については、図3に示すように、連続した停電時間(Ta)が所定時間以内(例えば3秒以内)であるか否か、または累積停電時間(Tb1+Tb2+Tb3)が所定時間以内であるか否か、いずれの判定方法であっても良い。
【0016】
制御部7は点検スイッチ3の状態を監視しており、商用電源ACが停電していない常時において点検スイッチ3が操作されたことを検出すると、その時点までの充電時間が所定充電時間を超えているかを判断し、超えていればスイッチ素子Qをオンして点検処理を行い、超えていなければ点検処理を行わない(#80,#90)。
【0017】
本構成例では、図4に示すように、所定充電時間到達前に短時間の停電が起こっても、充電時間を継続してカウントするので、例えば瞬時停電や、点検スイッチやブレーカー等の誤操作による停電状態が起こった場合は再び初期値から所定の充電時間が経過するのを待たなくても点検が出来るようになる。また、所定充電時間到達後に短時間の停電が起こった場合も、点検可能な状態を継続出来る。
【0018】
図5は本構成例の一変形例を示す。この構成例は、特願2002−279760の実施形態7に記載されているように、複数の照明装置Ai(i=1,2,…,n)と、各照明装置との間で通信線Lを介してデータの授受を行う制御装置Bとで構成される非常灯あるいは誘導灯の照明システムである。この照明システムにおいても、点検要求のトリガーが点検スイッチ3からの信号に代えて、制御装置Bからの信号に変わるだけなので、同様の効果がある。
【0019】
図5の照明装置は、点検スイッチ3及び表示灯13を具備しない点と、通信線Lを介してデータの授受を行うための通信部15並びに通信のためのアドレスを設定するアドレス設定部16とを具備する点とを除けば、図1の照明装置と共通の構成を備えている。
【0020】
アドレス設定部16はディップスイッチなどで構成されており、各照明装置Ai(i=1,2,…,n)に固有のアドレスの他に複数の照明装置からなるグループを特定するためのグループ番号も設定可能であって、照明システムの施工時にアドレス設定が行われる。
【0021】
制御装置Bは、通信線Lを介して照明装置Ai(i=1,2,…,n)との間でデータを授受する通信手段やマイクロコンピュータからなる制御手段、その他にEEPROMなどからなる不揮発性のメモリ等を備えている。但し、このような制御装置Bは従来周知の技術で実現可能であるから詳細な構成については図示並びに説明を省略する。
【0022】
本構成例においては、制御装置Bが各照明装置Aiの固有アドレスiを指定して定期的に(例えば、3箇月に1回)点検開始のコマンドデータを順次送信し、このコマンドデータを受信した照明装置Aiでは、制御部7が通信部15で受信したコマンドデータを解釈して点検処理を開始し、スイッチ素子Qをオンして2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させ、個々の照明装置Ai毎に制御装置Bからの指令で定期点検を行う。また、各照明装置Aiでは、3箇月に1回行われる定期点検とは別に2次電池1の状態を常時監視しており、判断部11では定期点検の点検結果と監視結果を総合的に判断して2次電池1並びにランプ2の異常の有無を判断し、優先順位の高い結果を選択して制御装置Bに送信している。したがって、点検作業を行う者は各照明装置Aiの設置場所まで赴いて点検を行わなくても制御装置Bによってそれぞれの照明装置Aiの点検結果を把握することができて点検作業の省力化が図れるものである。
【0023】
図6は前提となる構成の他の変形例を示す。この構成例は、特願2002−279760の実施形態8に記載されているように、常時及び非常時ともにランプを点灯させるタイプの非常灯あるいは誘導灯として構成されている。すなわち、図6に示すように、電源回路部4の出力を充電部5だけでなく点灯回路部6にも入力し、常時においても商用電源ACからの電力供給でランプ2を点灯させ、非常時には制御部7によりスイッチ素子Qをオンして2次電池1からの電力供給でランプ2を点灯させるものである。なお、本構成例では常時においてもランプ2を点灯させるから、常時の監視項目(#10の常用状態処理)にランプ2の点灯、不点灯の検出も追加する必要がある。
また、これらの図5、図6の構成は以下に説明するいずれの構成においても同様に実施できる。
【0024】
(関連する構成1)
本構成例における制御部の動作を図7のフローに示す。本構成例の特徴は、2次電池の所定の充電時間が経過する前に停電が発生したときに、それまでの充電時間に応じて放電時の判定時間を変化させることにある。なお、本構成例における照明装置の構成は前提となる構成と同じであるから図示並びに説明は省略する。
【0025】
特願2002−279760では所定充電時間(例えば24時間)が経過した後で点検可能状態となり、点検可能状態において点検要求があると、規定時間(例えば20分間)放電し点検を行う(図8)。これに対して本構成例では、所定充電時間が経過していなくても、点検要求があれば2次電池を放電させ、点検を行う。例えば、誘導灯において、充電時間が18時間で点検要求が来ると、本来必要である充電時間の75%しか経過していないので、例えば規定時間の75%に相当する15分間の放電によって判定を行う(図9)。なお、電池電圧と時間の関係を示すグラフにおいて、横軸の単位[h]は時間、単位[m]は分を意味する。以下の各構成においても同様である。
【0026】
判定時間の算出法は、図10に示すように、所定充電時間(満充電に要する充電時間)に対して充電時間が短くなれば、その分、判定時間を規定時間に対して短くする。図10では、充電時間に比例して判定時間を変化させる例を示しているが、変化の度合いは比例関係に限定されるものではなく、例えば2次電池の充放電効率によって傾きや切片を変更したり、1次関数以外の計算式であっても構わない。これは、以下に説明する図14、図17、図20においても同様である。
【0027】
本構成例における制御部の動作を図7のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントしている(#10,#20)。ここで点検要求があれば(#80)、その時点までの充電時間をもとに制御部で判定時間を算出し(#85)、点検の判定時間を変えて、スイッチ素子Qをオンして点検処理を行う(#90)。
【0028】
このように本構成例では、所定充電時間経過していない状態でも、その時点での充電時間に応じて判定時間を変えることによって、充電状態であれば常に点検可能な状態となり、2次電池の充放電効率の劣化などを早期に検出することができる。
【0029】
(関連する構成2)
本構成例における制御部の動作を図11のフローに示す。本構成例の特徴は、2次電池が所定充電時間経過した状態で停電が発生したとき、停電によって放電した時間に応じて、復電後の点検可能状態になるまでの充電時間を変化させることにある。なお、本構成例における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから、図示並びに説明は省略する。
【0030】
特願2002−279760では所定時間充電された状態から停電して復電すると、再び所定充電時間(例えば24時間)経過しなくては、点検可能状態にならなかった(図12)。これに対して本構成例では、所定時間充電された状態(満充電状態)から停電して復電すると、放電時間から判断して、あとどれだけ充電すれば所定充電時間経過した状態と同等の電気量になるか(以下「補充電時間」とする)を算出し、その分だけ充電すれば点検可能状態になる。例えば誘導灯において、所定時間充電された状態から15分間停電して復電すると、2次電池の放電による点検の規定時間20分に対して75%相当しか放電していないので、所定の充電時間の75%である18時間充電すれば点検可能状態となる(図13)。補充電時間の算出方法は、規定時間に対して放電した時間(停電時間)が短ければその分補充電時間を所定時間に対して短くする(図14)。
【0031】
本構成例における制御部の動作を図11のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントしている(#10,#20)。ここで商用電源ACが停電すると(#30)、所定時間充電されていたかを判断し(#42)、充電されていれば、放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始し(#43)、スイッチ素子Qをオンして2次電池からの電源供給でランプを非常点灯させる(#50)。#42で所定時間充電されていなければ、放電時間カウントをせずに非常点灯させる。商用電源ACが復電すると(#60)、放電時間カウント値を記憶部から読み出し、制御部で図14の演算を行い、必要な補充電時間を算出する。補充電時間が経過すれば、点検可能状態となる。なお、放電時間カウントをせずに非常点灯させた場合は、放電時間=規定時間(20分間)とみなして、補充電時間=所定時間(24時間)とすれば良い。
【0032】
このように本構成例では、所定充電時間経過した状態から停電すると、放電時間に応じて補充電時間を設定するので、復電後に点検可能状態になる迄の時間を短縮することが出来る。
【0033】
(実施形態1)
本実施形態における制御部の動作を図15のフローに示す。本実施形態の特徴は、所定時間充電されてない状態で停電したとき、停電になるまでの充電時間と停電による放電時間に応じて、復電後の補充電時間を決めることにある。なお、本実施形態における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから、図示並びに説明は省略する。
【0034】
関連する構成2では、放電時間のみから補充電時間を算出するため、所定時間充電されてない状態で停電すると補充電時間を算出できなかった。これに対して本実施形態では、所定時間充電されていない状態で停電しても補充電時間を算出できる。例えば誘導灯において、充電時間が18時間で5分間停電すると、充電時間が所定充電時間24時間に対して75%、放電時間が規定時間20分に対して25%相当であるので、75%−25%=50%に相当する12時間充電すれば点検可能状態となる(図16)。補充電時間の算出法は、充電時間カウント値に基づいて算出される充電電気量から、放電時間カウント値に基づいて算出される放電電気量を差し引いて、補充電時間を決める。完全放電状態であれば補充電時間は所定時間となり、満充電状態に近いほど補充電時間は短くなる(図17)。
【0035】
本実施形態における制御部の動作を図15のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントして記憶部に記憶している(#10,#21)。ここで商用電源ACが停電すると(#30)、放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始し(#43)、スイッチ素子Qをオンして2次電池からの電源供給でランプを非常点灯させる(#50)。商用電源ACが復電すると(#60)、記憶部から充電時間カウント値と放電時間カウント値を読み出し、制御部で演算を行い補充電時間を算出する(#73)。補充電時間が経過すれば、点検可能状態となる。
【0036】
このように本実施形態では、停電になるまでの充電時間と停電後に放電した時間によって補充電時間を設定するので、所定充電時間経過してない状態で停電しても、復電後に点検可能状態になる迄の時間を短縮することが出来る。
【0037】
なお、関連する構成2または実施形態1において、補充電時間が経過する前に、図11または図15の#80で点検スイッチの操作が検出されたときは、充電時間が所定充電時間を超えていないと判断し、点検処理を行わない。また、補充電時間の経過後に、#80で点検スイッチの操作が検出されたときは、充電時間が所定充電時間を超えていると判断し、点検処理を行う(#90)。
【0038】
(関連する構成3)
本構成例における制御部の動作を図18のフローに示す。本構成例の特徴は、2次電池が所定充電時間経過した状態で停電が発生したのちに復電したとき、停電による放電時間と復電後の充電時間から、所定充電時間が経過する前に点検要求が来たときの判定時間を決めることにある。なお、本構成例における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから図示並びに説明は省略する。
【0039】
関連する構成1では、充電時間のみから判定時間を算出するため、例えば所定充電時間経過した状態で停電になり、その後復電した充電中に点検要求が来ると、2次電池の電気量が十分あるにも関わらず判定時間を短く設定してしまうことがある。これに対して本構成例では、所定充電時間経過した状態で発生した放電時間もカウントするので、放電時間と充電時間を考慮して判定時間を算出できる。例えば誘導灯において、所定時間充電された状態から10分間の停電があり、復電後6時間経過した状態で点検要求が来ると、放電時間が規定時間20分に対して50%相当、充電時間が所定充電時間24時間に対して25%であるので、規定時間に対して100%−50%+25%=75%に相当する15分の放電によって判定を行う(図19)。判定時間の算出法は、所定充電時間経過した状態からの放電時間のカウント値から、復電後の充電時間のカウント値を差し引いて、所定充電時間経過した状態であれば判定値は規定時間となり、完全放電状態に近いほど判定時間は短くなる(図20)。
【0040】
本構成例における制御部の動作を図18のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントして記憶部に保存している(#10,#21)。ここで商用電源ACが停電すると(#30)、#21で保存された充電時間カウント値を読み出して、所定時間充電されていたかを判断し(#42)、充電されていれば、放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始させ(#43)、スイッチ素子Qをオンして2次電池からの電源供給でランプを非常点灯させる(#50)。#42で所定時間充電されていないと判断されれば、放電時間はカウントをせずに非常点灯させる。商用電源ACが復電すると(#60)、充電時間を初期値からカウントし直す。商用電源ACが停電していない常時において点検要求があれば(#82)、記憶部からその時点までの充電時間カウント値と、放電時間カウント値を読み出して、制御部で点検の判定時間を算出し(#83)、スイッチ素子Qをオンして点検処理を行う(#90)。
【0041】
このように本構成例では、満充電状態から停電して放電した時間と、復電後に点検要求が来るまでの充電時間とに基づいて、判定時間を設定するので、点検不能な状態を少なくすることが出来る。また、所定充電時間経過した状態を基準としているので、関連する構成1よりも判定精度を向上させることができ、容量低下を早期に検出することができる。
【0042】
(実施形態2)
本実施形態における制御部の動作を図21のフローに示す。本実施形態の特徴は、停電による放電時間と、復電してからの充電時間の組み合わせより、補充電時間及び判定時間を変えることである。なお、本実施形態における照明装置の構成も前提となる構成と同じであるから図示並びに説明は省略する。
【0043】
実施形態1および関連する構成3では、充電時間と放電時間から補充電時間や判定時間を算出している。しかし、実施形態1では、補充電中に点検要求が来ると点検が行えない。また、関連する構成3では、所定時間充電されてない状態で停電すると放電時間をカウントしないので、復電後の充電時間のみから判定時間を算出し、2次電池の電気量が十分あるにも関わらず判定時間を短く設定してしまうことがある。
【0044】
これに対して本実施形態では、補充電中でも放電による判定の時間を変えて点検ができ、かつ所定時間充電されていない状態で停電しても放電時間をカウントする。例えば誘導灯において、18時間充電された状態から10分間の停電があると、実施形態1により75%−50%=25%となるので18時間の補充電時間を設定する(図22)。さらに補充電を開始してから、12時間後に点検要求があると、関連する構成3により25%+50%=75%となるので15分の放電によって点検を行う(図23)。
【0045】
本実施形態における制御部の動作を図21のフローチャートを参照して説明する。制御部は、常用状態処理において、充電検出部によって充電電流の有無を検出し、2次電池の充電時間をカウントして記憶部に保存している(#10,#21)。ここで商用電源ACが停電又は点検要求があると(#31)、記憶部から充電時間カウント値と前回の放電時間カウント値を読み出し、制御部で点検の判定時間を算出し(#33)、さらに放電時間をカウントして記憶部に保存する処理を開始させ(#43)、スイッチ素子Qをオンして、点検処理又は非常点灯処理を行う(#59)。復電すると(#60)、記憶部から充電時間カウント値と放電時間カウント値を読み出し、制御部で補充電時間を算出する(#73)。
【0046】
このように本実施形態では、実施形態1および関連する構成3を組み合わせることにより、常に点検可能な状態とすることができ、かつ2次電池の判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の前提となる構成を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の前提となる構成の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の前提となる構成における点検スイッチの操作有無の判定方法を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の前提となる構成の動作を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の前提となる構成の一変形例を示すブロック回路図である。
【図6】本発明の前提となる構成の他の変形例を示すブロック回路図である。
【図7】本発明の関連する構成1の動作を示すフローチャートである。
【図8】従来例における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図9】本発明の関連する構成1における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図10】本発明の関連する構成1における充電時間と判定時間の関係を示す説明図である。
【図11】本発明の関連する構成2の動作を示すフローチャートである。
【図12】従来例における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図13】本発明の関連する構成2における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図14】本発明の関連する構成2における停電時間と充電時間の関係を示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態1における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図17】本発明の実施形態1における充電電気量と補充電時間の関係を示す説明図である。
【図18】本発明の関連する構成3の動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の関連する構成3における電池電圧の時間的変化を示す説明図である。
【図20】本発明の関連する構成3における放電電気量と判定時間の関係を示す説明図である。
【図21】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施形態2における補充電時間の制御を示す説明図である。
【図23】本発明の実施形態2における補充電中の判定時間の制御を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1 2次電池
2 ランプ
3 点検スイッチ
4 電源回路部
5 充電部
6 点灯回路部
7 制御部
8 充電検出部
9 電圧検出部
10 点灯検出部
11 判断部
12 記憶部
13 表示灯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源となるランプと、ランプに電力供給する2次電池と、外部の常用電源から電力供給を受けて2次電池を充電する充電手段と、少なくとも常用電源が停電したときに2次電池からの電力供給でランプを点灯させる点灯手段と、充電手段による2次電池の充電の有無を検出する充電検出部と、2次電池の電圧を検出する電圧検出部と、点灯手段により所定の点検時間以上強制的にランプを点灯させて2次電池の点検を行う点検手段と、少なくとも2次電池の充電状態を含む1乃至複数の動作状態を常時監視する監視手段と、常用電源が停電後に復電してからの充電時間と常用電源が通電後に停電してからの放電時間との少なくとも一方の時間をカウントするカウント手段を有する照明装置において、前記カウント手段が充電時間カウント中に常用電源が停電した時、充電時間カウント値と放電時間カウント値から、2次電池を所定充電時間経過した状態と同等の電気量にするために必要な復電後の補充電時間を可変させることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載された複数の照明装置と、各照明装置との間でデータの授受を行う制御装置とを備え、制御装置は、照明装置の点検結果又は監視結果のデータを取得して保存し、保存した点検結果又は監視結果の履歴に基づいて照明装置における異常の有無を判断することを特徴とする照明システム。
【請求項1】
光源となるランプと、ランプに電力供給する2次電池と、外部の常用電源から電力供給を受けて2次電池を充電する充電手段と、少なくとも常用電源が停電したときに2次電池からの電力供給でランプを点灯させる点灯手段と、充電手段による2次電池の充電の有無を検出する充電検出部と、2次電池の電圧を検出する電圧検出部と、点灯手段により所定の点検時間以上強制的にランプを点灯させて2次電池の点検を行う点検手段と、少なくとも2次電池の充電状態を含む1乃至複数の動作状態を常時監視する監視手段と、常用電源が停電後に復電してからの充電時間と常用電源が通電後に停電してからの放電時間との少なくとも一方の時間をカウントするカウント手段を有する照明装置において、前記カウント手段が充電時間カウント中に常用電源が停電した時、充電時間カウント値と放電時間カウント値から、2次電池を所定充電時間経過した状態と同等の電気量にするために必要な復電後の補充電時間を可変させることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載された複数の照明装置と、各照明装置との間でデータの授受を行う制御装置とを備え、制御装置は、照明装置の点検結果又は監視結果のデータを取得して保存し、保存した点検結果又は監視結果の履歴に基づいて照明装置における異常の有無を判断することを特徴とする照明システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2007−200911(P2007−200911A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−124540(P2007−124540)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【分割の表示】特願2003−409472(P2003−409472)の分割
【原出願日】平成15年12月8日(2003.12.8)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【分割の表示】特願2003−409472(P2003−409472)の分割
【原出願日】平成15年12月8日(2003.12.8)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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