説明

球根類の移植機

【課題】複数の供給カップを設けた供給部から受け取った種芋を圃場に植付ける植付装置を装備した球根類の移植機がある。しかしながら、該移植機は、供給カップの底に設けた種芋の落下を受止める底蓋が下方に向けて揺動回動して開く構成である為に、開いた底蓋が供給カップの下方で垂れ下がった状態で位置する為に、球根類Aは硬いので、落下する球根類Aがこの底蓋に接当して跳ね返り、適切に植付装置内に供給されないような事態が発生する。
【解決手段】各供給カップ6bに入れられた球根類Aを所定位置まで移送する供給装置6と、該供給装置6から球根類Aを受けて圃場に植付ける植付装置7とを駆動輪5にて走行する機体に装備した球根類の移植機において、供給カップ6bの球根類Aを受け止める底蓋6cを供給カップ6bを横切る方向に開閉する構成とした球根類の移植機とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種芋を含む球根類を圃場に植付ける球根類の移植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
作業者によって供給された球根類を圃場に植付ける球根類の移植機が知られている。例えば、特許文献1に示されるように、種芋を貯留する種芋載せ台と該種芋載せ台から種芋が移動して収容される収容部と該収容部の下方に配置された複数の供給カップを設けた供給部と該供給部から受け取った種芋を圃場に植付ける植付装置を装備した球根類の移植機がある。作業者は、供給部の中央上方に配置された収容部から種芋を取出して供給部の各供給カップに種芋を入れることができて、作業性が良い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−51613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成の移植機は、供給カップの底に設けた種芋の落下を受止める底蓋が下方に向けて揺動回動して開く構成である為に、開いた底蓋が供給カップの下方で垂れ下がった状態で位置する為に、球根類Aは硬いので、落下する球根類Aがこの底蓋に接当して跳ね返り、適切に植付装置内に供給されないような事態が発生する。また、供給部の中央上方に配置された収容部から種芋を取出して各供給カップに種芋を入れる構成であるから、作業者は周回移動する各供給カップの向こう側にある収容部から種芋を1つずつ取出しては各供給カップに入れる作業を繰り返し行なわなければならず、まだまだ、作業性において改良の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
【0006】
すなわち、請求項1に係る発明は、各供給カップ6bに入れられた球根類Aを所定位置まで移送する供給装置6と、該供給装置6から球根類Aを受けて圃場に植付ける植付装置7とを駆動輪5にて走行する機体に装備した球根類の移植機において、供給カップ6bの球根類Aを受け止める底蓋6cを供給カップ6bを横切る方向に開閉する構成とした球根類の移植機とした。
【0007】
従って、請求項1に記載の発明は、底蓋6cが供給カップ6bの底部に対して供給カップ6bを横切る方向に開くので、供給カップ6b内に収納された球根類Aは底蓋6cに邪魔されることなく適切に植付装置7内に供給されて、植付装置7にて圃場に良好に移植することができる。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、供給カップ6bの近くに設けた枢支軸6gに底蓋6cを供給カップ6bを横切る方向に回動自在に支持し、該底蓋6cをバネ6hにて開く方向に付勢し、供給カップ6bから植付装置7内へ球根類Aを落下供給する供給位置P以外の複数の供給カップ6bを囲む周囲部に底蓋6cをバネ6hの付勢力に抗して閉めるように規制するガイド6iを設けた請求項1記載の球根類の移植機とした。
【0009】
従って、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用に加えて、複数の供給カップ6bを囲む周囲部に設けたガイド6iにてバネ6hの付勢力で供給カップ6bの底部を開口する開く方向に移動しようとする底蓋6cを規制して、底蓋6cが供給カップ6bの底部を遮蔽する状態を維持する。そして、供給カップ6bから植付装置7内へ球根類Aを落下供給する供給位置Pには、ガイド6iが設けられておらず、底蓋6cがガイド6iの端部から外れた位置(供給位置P)で、底蓋6cは供給カップ6bの底部を遮蔽する状態から開口する状態にバネ6hの付勢力で移動する。従って、供給位置Pで供給カップ6bの底蓋6cは供給カップ6bを横切る方向に移動して、供給カップ6bの底部は開口するので、供給カップ6b内に収納されていた球根類Aが植付装置7内に落下供給される。
【0010】
特に、底蓋6cは供給カップ6bの底部に対してバネ6hの付勢力で供給カップ6bを横切る方向に瞬時に移動して開口する状態となるので、供給カップ6b内に収納された球根類Aは底蓋6cに邪魔されることなく適切に植付装置7内に落下供給されて、植付装置7にて圃場に適切に移植することができる。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、供給位置Pで供給カップ6bの移動方向に対向する部位に底蓋6cの開き動作を受止めるガイド6iの端部6i’’を外方に突出して設けた請求項2記載の球根類の移植機とした。
【0012】
従って、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の作用に加えて、供給位置Pで供給カップ6bの移動方向に対向する部位に底蓋6cの開き動作を受止めるガイド6iの端部6i’’を外方に突出して設けたので、ガイド6iの端部6i’’は、供給位置Pで供給カップ6bの底蓋6cが巻きバネ6hの付勢力で供給カップ6bを横切る方向に移動した時に、該底蓋6cの移動を受止める働きをし、且つ、供給カップ6bの移動に伴い底蓋6cが供給カップ6bの底部を遮蔽する閉じる方向に巻きバネ6hの付勢力に抗して移動案内する働きもする。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、供給カップ6bの底部に対向する規制体6dを設け、底蓋6cが供給カップ6bの底部を遮蔽した状態で前記規制体6d間に入る凸部6kを設けた請求項1から請求項3の何れか1項に記載の球根類の移植機とした。
【0014】
従って、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の発明の作用に加えて、底蓋6cは、供給カップ6bの底部を遮蔽した状態で、その凸部6kが規制体6d間に入って、その遮蔽した位置が保持されるので、適切に供給カップ6bの底部を遮蔽する状態を維持することができる。
【0015】
また、請求項5に係る発明は、底蓋6cが供給カップ6bの底部を開口した状態で、前記凸部6kが供給カップ6bの底部に接当した状態となる請求項1から請求項4の何れか1項に記載の球根類の移植機とした。
【0016】
従って、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の発明の作用に加えて、供給位置Pで底蓋6cが供給カップ6bの底部を開口した状態では、その凸部6kが供給カップ6bの底部に接当した状態となり、その開口した状態を適切に維持することができる。
【0017】
また、請求項6に係る発明は、機体に設けた球根類Aを貯留する貯留部9の一側部を供給装置6上方に配置して球根類Aを収容する収容部9bを構成し、該収容部9bに球根類Aを取出して下方に位置する供給装置6の各供給カップ6bに供給する供給口14を供給カップ6bの一側方から臨んで設けた請求項1から請求項5の何れか1項に記載の球根類の移植機とした。
【0018】
従って、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の発明の作用に加えて、収容部9bに設けられた供給口14から球根類Aを1つずつ供給口14の下方を移動してくる各供給カップ6bに各々供給することができる。この時、収容部9bの供給口14は、供給口14の下方を移動してくる供給カップ6bの一側方から臨んで設けているので、容易に且つ作業性良く各供給カップ6bに球根類Aを1つずつ供給することができて、作業が容易で且つ効率良く行え、移植作業が容易で且つ能率良く行える。そして、各供給カップ6bに入れられた球根類Aは供給装置6にて植付装置7まで移送されて、植付装置7に供給される。そして、植付装置7はその供給された球根類Aを圃場に植付ける。
【0019】
また、請求項7に係る発明は、供給口14を閉鎖して球根類Aが落下又は取出されるのを阻止する状態と供給口14を開放して球根類Aが落下又は取出される状態に切替えられる開閉自在のシャッター15を設けた請求項1から請求項6の何れか1項に記載の球根類の移植機とした。
【0020】
従って、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の発明の作用に加えて、シャッター15を供給口14を開放して球根類Aが落下又は取出される状態に切替えることにより、良好な作業性の良い移植作業が行える。また、移植作業時の畝終端位置で機体を旋回させる際に、シャッター15を供給口14を閉鎖して球根類Aが側方に向けて落下又は取出されるのを阻止する状態にしておけば、機体後部を押し下げて機体前部を上昇させて機体の旋回操作をしても、球根類Aが収容部9bからこぼれ落ちるのが防止でき、良好な旋回操作が行なえて、作業性が良い。
【発明の効果】
【0021】
この発明は、球根類の移植作業において、良好な移植作業が行なえると共に、作業性及び作業効率が良く、課題を適正に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施例を示す移植機の側面図である。
【図2】第1実施例を示す移植機の平面図である。
【図3】植付装置の作動構造を示す拡大側面図である。
【図4】植付装置の作動状態を示す側面図である。
【図5】植付装置の作動状態を示す側面図である。
【図6】供給装置の要部拡大側面図である。
【図7】覆土鎮圧装置の要部拡大側面図である。
【図8】供給装置の作動状態を示す底面図である。
【図9】コンテナ載置枠の作動状態を示す斜視図である。
【図10】第2実施例を示す植付装置の側面図である。
【図11】第2実施例を示す植付装置の側面図である。
【図12】他の例を示す供給カップの拡大側面図である。
【図13】他の例を示す供給カップの拡大側面図である。
【図14】他の例を示す供給カップの拡大側面図である。
【図15】他の例を示す供給カップの拡大側面図である。
【図16】従来の苗移植機用の移植物供給装置の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について、以下に、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
先ず、この発明の第1実施例を図1乃至図9に示す歩行型移植機について詳細に説明する。
【0025】
図1は発明適用構成例を示す移植機の側面図、図2はその平面図である。
【0026】
移植機1は、機体前端部に搭載したエンジン2及び該エンジン2に直結された主伝動ケース2a、機体前部を案内支持する左右の前輪4,4、左右の伝動支持部5a,5aを介して機体高さと左右高さを調整可能に駆動支持する左右の駆動輪5,5、主伝動ケース2aの後部から一体的に延びるハンドルフレーム3、その後端に一体形成した歩行操縦用の操縦ハンドル3aよりなる走行部1aと、ジャガイモや里芋等の種芋やラッキョウ等を含む球根類Aを圃場に植付けるための植付部1bとから構成される。尚、移植機1のエンジン2を設けた側を機体前部、操縦ハンドル3a側を機体後部と謂い、操縦ハンドル3a側の後部に立ってエンジン2側の前部に向かって左側を機体の左側、右側を機体の右側と謂う。
【0027】
植付部1bは、球根類Aを受けて周回軌道6a上を移送する複数個の供給カップ6b…を備える供給装置6、植付け動作する植付ホッパ部7aを備える植付装置7、植付装置7の後方の覆土鎮圧輪8,8等からなり、また、供給装置6の各供給カップ6b…に作業者が入れる球根類Aを貯留する貯留部9を設ける。
【0028】
この植付部1bは、主伝動ケース2aから伝動を受ける植付伝動ケース2bにて植付装置7を駆動し、植付伝動ケース2bから伝動回転軸2cを介して供給装置6を駆動して、該植付装置7及び供給装置6を走行部1aと同期して駆動することにより、貯留部9内の球根類Aを作業者が取出して供給装置6の各供給カップ6b…に1個ずつ入れると、各供給カップ6b…に入れられた球根類Aは周回軌道6a上を移送されて植付装置7上方位置でその底蓋6cが開いて植付装置7内に落下供給されて、植付装置7によって圃場に順次植付けを行うことができる。
【0029】
ここで、植付装置7の駆動構成を詳細に説明する。
【0030】
植付装置7は、供給装置6の供給カップ6bの底蓋6cが開いて落下供給された球根類Aを受けるロート状上部筒部7aと該上部筒部7aの下方に位置して閉じた状態で内部に球根類Aを保持し、圃場の土中に突入した時に前後に開いて保持した球根類Aを開放し植付ける植付ホッパ部7bを装備している。そして、植付装置7は、前部が植付伝動ケース2bに回動自在に上下前部支持軸7c−F支持されて植付伝動ケース2b内の駆動機構にてその後部が上下方向に作動するリンク機構7cの上下後部支持軸7c−Bに装着支持されており、植付装置7の上部筒部7aの上部開口部が供給装置6の供給カップ6bの下方位置近くに位置する状態(供給カップ6bの底蓋6cが開いて植付装置7内に球根類Aが落下供給される状態)から、植付装置7の植付ホッパ部7b下部が圃場の土中に突入して前後に開いて保持した球根類Aを開放し植付ける状態に上下動する構成となっている。
【0031】
植付ホッパ部7bは、嘴状の前植付体7b−Fと後植付体7b−Bで内部に球根類Aを収納できる構成となっている。そして、前植付体7b−Fと後植付体7b−Bは、共にその上部が植付装置7のフレーム7dに設けた前支持軸7e−Fと後支持軸7e−Bに前後方向に回動自在に各々枢支されている。そして、前植付体7b−Fと後植付体7b−Bには、各々、回動作動用前アーム7f−Fと回動作動用後アーム7f−Bが一体回動するように装着されている。尚、回動作動用前アーム7f−Fには係止ピン7gの基部が溶接固着され、係止ピン7gの先端部は回動作動用後アーム7f−Bに設けた係合孔7hに係合し、回動作動用前アーム7f−Fによる前植付体7b−Fの前方開放回動に連動して、回動作動用後アーム7f−Bが回動して後植付体7b−Bが後方開放回動する構成となっている。
【0032】
一方、回動作動用前アーム7f−Fの前部に上方に向けて設けた連係アーム部7f−F’の上部が、リンク機構7cの上後部支持軸7c−Bに自由回動自在に装着されたL字状の中継アーム7iの前端部に連結されている。そして、リンク機構7cの上前部支持軸7c−Fに矢印イ方向に付勢された従動アーム7jの先端に従動カム7kを回転自在に設け、従動アーム7jの先端部と中継アーム7iの下端部を連結ロッド7lで連結している。リンク機構7cの下前部支持軸7c−Fには、植付装置7の上下作動に連動して回転する駆動カム7mが設けられており、該駆動カム7mの外周面には上記の従動カム7kが接当している。
【0033】
従って、植付ホッパ部7bが圃場面から供給カップ6bの下方位置近くに上動移動して来る時(最上動位置に来る手前で)に従動カム7kは駆動カム7mの最少径に接当する状態となって、前植付体7b−Fと後植付体7b−Bは閉じて、植付ホッパ部7b内部に球根類Aを保持できる状態となる。そして、最上動位置で供給カップ6bの底蓋6cが開いて植付ホッパ部7b内に球根類Aが落下供給された後、植付ホッパ部7bが圃場の土中に突入するまで下動した時に、従動カム7kは駆動カム7mの最大径に接当する状態となって、従動アーム7jが矢印ロ方向に揺動して連結ロッド7lを引き、中継アーム7i及び回動作動用前アーム7f−Fを介して前植付体7b−Fの前方開放回動に連動して、回動作動用後アーム7f−Bが回動して後植付体7b−Bが後方開放回動し、前後に開いて保持した球根類Aを開放して圃場中に植付ける。
【0034】
また、回動作動用前アーム7f−Fと回動作動用後アーム7f−Bの各上部には各々把持部7nが設けられており、両把持部7nを握り締めることにより、前植付体7b−Fを前方開放回動させ、後植付体7b−Bを後方開放回動させることができる。即ち、機体を止めた状態で、両把持部7nを握り締め操作することにより、手動で植付ホッパ部7bの前植付体7b−F及び後植付体7b−Bを開放回動させて、植付ホッパ部7b内部に溜まった泥土やゴミ等を容易に掃除することができる。
【0035】
尚、上例では前後の前植付体7b−F及び後植付体7b−Bが機体進行方向に沿って前後に開く例を示したが、左右の植付体が機体進行方向に対して左右に開く構成とした場合にも、上記と同様の機能構成を応用できる。
【0036】
次に、貯留部9を詳細に説明すると、貯留部9は、供給装置6の前方位置に配置された主貯留部9aと該主貯留部9aに貯留した球根類Aが供給装置6の中央付近の上方位置に移動して収容される収容部9bから構成されている。そして、主貯留部9aの底面を主伝動ケース2aの上部に基部が固定された鉄製の杆体よりなる支持枠9cの上部に固定して支持し、主貯留部9aから機体後方に向けて延設した状態で一体構成の収容部9bの底面を供給装置6の中心部に設けられた中心回転駆動軸23の上端に接当して載せた状態で支持している。
【0037】
そして、主貯留部9aは、移植作業状態で後部が低くなる傾斜状態に設けられており、主貯留部9a内に貯留している球根類Aが主貯留部9aから機体後方の収容部9bに向けて順次移動する構成となっている。
【0038】
一方、収容部9bは、供給装置6の中央付近の上方位置に配置され、その前側は順次テーパー状に狭まった主貯留部9aの後側と連通し、前述のように球根類Aが主貯留部9aから移動してくる。また、収容部9bの左側に供給装置6の各供給カップ6b…に球根類Aを供給する機体側方に向けて開放した供給口14を設けている。そして、該供給口14の開放した左端部は、その下方で周回軌道6a上を移動している供給装置6の各供給カップ6b…の中央部の上方位置になるようにしている。
【0039】
また、供給口14には球根類Aをせき止めるシャッター15が設けられており、該シャッター15は供給口14を閉鎖して球根類Aが側方に向けて落下又は取出されるのを阻止する状態と供給口14を開放して球根類Aが側方に向けて落下又は取出される状態に切替えられるように回動軸15aにて回動自在に装着されている。
【0040】
従って、移植作業時の畝終端位置で機体を旋回させる時は、左右駆動輪5,5を機体に対して下降させ機体を上昇させた後に操縦ハンドル3aを押し下げて左右前輪4,4を浮かせて機体の旋回操作をする。その時、貯留部9は後下がり傾斜になるが、シャッター15を供給口14を閉鎖して球根類Aが側方に向けて落下又は取出されるのを阻止する状態にしておけば、球根類Aが貯留部9からこぼれ落ちるのが防止でき、良好な旋回操作が行なえて、作業性が良い。尚、シャッター15を回動式でなく、供給口14を閉塞した状態から機体左側方に向けて供給カップ6bの外周よりも外側までスライドさせて供給口14を開放させる構成にすれば、その開放状態にしたシャッター15に作業者が手を置いて供給口14から球根類Aを指で落下させて各供給カップ6b…に供給でき、作業が楽に行なえて作業性が良い。
【0041】
供給装置6は、前記のように植付装置7の上方位置で球根類Aを受けて周回軌道6a上を移送する8個の供給カップ6b…を備え、伝動回転軸2cの回転動力によって中心回転駆動軸23にて所定速度で回転作動される構成となっている。尚、伝動回転軸2cの回転動力にて所定速度で回転する中心回転駆動軸23による回転作動は植付装置7の昇降動作と対応させており、即ち、供給カップ6bの底蓋6cが開いて球根類Aが落下するタイミングを植付装置7が最も上昇した位置にある時に同期させている。
【0042】
従来の苗を移植する苗移植機用の移植物供給装置Iは、図16に示すように、複数の供給カップIIを円周上に等間隔で配置し、中心回転駆動軸IIIを回転中心として、植付装置の作動と同期して供給カップIIの取付間隔分づつ間欠的に駆動回転する構成になっている。
【0043】
そして、供給カップIIの底部を開閉するための底蓋IVが供給カップII底部に設けた左右ヒンジVに回動支持ピンVIにて回動自在に取り付けられている。底蓋IVの下側には、植付装置への苗供給位置Pの下方部分が途切れたC字形の底蓋閉じ杆VIIが設けられている。これにより、苗供給位置Pにある供給カップIIの底蓋IVは自重もしくは苗の重量で下方に向けて開き苗が植付装置に落下供給され、それ以外の位置にある供給カップIIの底蓋IVは底蓋閉じ杆VIIに規制されて閉じた状態となる。
【0044】
この発明の実施例では、供給カップ6bの底蓋6cは、下方に向けてではなく、左右方向に向けて開く構成となっている。
【0045】
即ち、上記従来の苗を移植する苗移植機用と同じ構成の供給カップ6bをその左右ヒンジ6dが内方(回転中心側)に向く状態で中心回転駆動軸23に固着されて回転する円板状基板6eにボルト6fにて取り付け、各供給カップ6bの底部に薄い鉄板で構成された底蓋6cを上下方向の枢支軸6gにて機体左右方向に回動自在に取り付け、該底蓋6cが供給カップ6bの底部を遮蔽する状態と開口する状態とに切替えられる構成となっている。
【0046】
そして、巻きバネ6hの中央巻き部を底蓋6cの枢支軸6gに嵌めて支持し、その一端を供給カップ6bの外壁部に接当させ、他端を底蓋6cに設けた係合孔6c’に係合させており、底蓋6cは供給カップ6bの底部を開口する矢印ハ方向に付勢されている。
【0047】
一方、円板状基板6eに均等間隔に配置された8個の供給カップ6bの外側にはガイド壁板6iが設けられており、該ガイド壁板6iにて巻きバネ6hの付勢力で供給カップ6bの底部を開口する矢印ハ方向に移動しようとする底蓋6cを規制して、底蓋6cが供給カップ6bの底部を遮蔽する状態を維持する構成となっている。そして、供給カップ6bから植付装置7内へ球根類Aを落下供給する供給位置Pには、ガイド壁板6iが設けられておらず、円板状基板6eの回転に伴って、底蓋6cの側面がガイド壁板6iの一端部6i’から外れた位置(供給位置P)で、底蓋6cは供給カップ6bの底部を遮蔽する状態から開口する状態に巻きバネ6hの付勢力で移動する。従って、供給位置Pで供給カップ6bの底蓋6cは左右方向に移動して、供給カップ6bの底部は開口するので、供給カップ6b内に収納されていた球根類Aが植付装置7内に落下供給される。
【0048】
底蓋6cは供給カップ6bの底部に対して巻きバネ6hの付勢力で左右方向に瞬時に移動して開口する状態となるので、供給カップ6b内に収納された球根類Aは底蓋6cに邪魔されることなく適切に植付装置7内に落下供給されて、植付装置7にて圃場に適切に移植することができる(底蓋が上記従来のように下方に回動する構成では、開いた底蓋が供給カップの下方でぶらぶらしている為に、球根類Aは硬いので、落下する球根類Aがこの底蓋に接当して跳ね返り、適切に植付装置内に供給されないような事態が発生する)。
【0049】
また、ガイド壁板6iの他端部6i’’は、円状のガイド壁板6iの接線方向に延設した形状になっており、その延設端部にはクッションゴム材6jが貼着されている。即ち、ガイド壁板6iの他端部6i’’は、供給位置Pで供給カップ6bの底蓋6cが巻きバネ6hの付勢力で左右方向に移動した時に、該底蓋6cの移動を受止める働きをし、且つ、円板状基板6eの回転に伴って、底蓋6cが供給カップ6bの底部を遮蔽する方向に巻きバネ6hの付勢力に抗して移動する案内板の働きをする。
【0050】
また、底蓋6cには、供給カップ6bの底部を遮蔽した状態で、左右ヒンジ6dの間に入り込む凸部6kが一体に形成されている。底蓋6cは、供給カップ6bの底部を遮蔽した状態で、この凸部6kの側面が左右ヒンジ6dに接当して、その遮蔽した位置が保持されて、適切に供給カップ6bの底部を遮蔽する状態を維持することができる。このように、左右ヒンジ6dが凸部6kが入り込む規制体の機能を果す。
【0051】
また、供給位置Pで供給カップ6bの底部を開口した状態では、この凸部6kの先端部が供給カップ6bの底部に接当した状態となり、その開口した状態を適切に維持することができる。
【0052】
次に、覆土鎮圧装置については、図7の要部拡大側面図に示すように、鎮圧輪支持フレーム31に植付装置7の植付ホッパ部7aの前側から作用する鎮圧輪アーム32を軸支し、植付装置7との干渉なしに覆土鎮圧輪33a、33bを片持ちに構成する。鎮圧輪アーム32により、植付装置7の植付ホッパ部7aが下降すると覆土鎮圧輪33a、33bが上がり、植付ホッパ部7aが上昇すると覆土圧を調整可能なスプリング34で覆土鎮圧輪33a、33bが作用するように構成する。尚、覆土鎮圧輪33aの両サイドに鎮圧輪33b、33bを装備し、植付ホッパ部7aが作用しない時は、前鎮圧として畝面を固める。両脇の鎮圧輪33b、33bで植付け位置の両肩から覆土することで、植付け姿勢に影響しにくくする。中央の鎮圧輪33aで前鎮圧する。
【0053】
貯留部9の機体前方側には、多数の球根類Aを収容した一般的な樹脂製の農業用コンテナ24を載置できるコンテナ載置枠25が配置されている。該コンテナ載置枠25は、植付伝動ケース2bに基部が固着された左右支持フレーム26の上端部に回動支軸26aにて前部が上下方向に回動調節自在に支持されている。そして、作業者は、機体左側方位置である供給装置6の左側位置をあるきながら、貯留部9の収容部9b内に貯留された球根類Aを取出して供給装置6の各供給カップ6b…に投入して移植作業を行なうが、該移植作業時の作業者が前記移植作業を行ないながら操作できる位置にコンテナ載置枠25の前後傾斜角度を調節できるコンテナ角度調節レバー27aを設けている。
【0054】
このコンテナ角度調節レバー27aによるコンテナ載置枠25の前後傾斜角度調節構成は、コンテナ載置枠25の下面に上部を固着した支持アーム28を下方に向けて延設し、該支持アーム28下端部と植付伝動ケース2bとの間に揺動リンク29を連結し、該揺動リンク29の中途部とコンテナ角度調節レバー27aとを連結杆30にて連結して構成し、コンテナ角度調節レバー27aを機体に固定したレバー固定具27bの調節溝27c1〜27c5の何れかに係合させて、コンテナ載置枠25を前後傾斜角度調節した状態で固定できるようになっている。
【0055】
即ち、コンテナ角度調節レバー27aをレバー固定具27bの一番前側の調節溝27c1に係合させた時は、コンテナ載置枠25は水平となって農業用コンテナ24も水平状態になる。そして、コンテナ角度調節レバー27aをレバー固定具27bの一番後側の調節溝27c5に係合させた時は、コンテナ載置枠25は垂直に近い状態まで傾斜し農業用コンテナ24も上部開口が後方に向いた垂直に近い傾斜状態となる。
【0056】
ここで、上記の歩行型移植機でジャガイモの種芋Aを圃場の畝に移植する作業について説明する。
【0057】
先ず、機体を圃場に入れて、左右駆動輪5,5及び左右前輪4,4が畝を跨いだ状態とし、コンテナ角度調節レバー27aをレバー固定具27bの一番前側の調節溝27c1に係合させてコンテナ載置枠25を水平とし、コンテナ載置枠25にジャガイモの種芋Aを満杯に入れた農業用コンテナ24を載せる。この時、農業用コンテナ24は、水平状態である。そして、貯留部9(主貯留部9a及び収容部9b)にも、ジャガイモの種芋Aを入れる。
【0058】
そして、作業者は、機体の左側(供給装置6の左側方で供給口14からジャガイモの種芋Aを取出せ、且つ、コンテナ角度調節レバー27aを操作できる位置)の畝溝に立って、シャッター15を開けて供給口14を開放して球根類Aが側方に向けて落下又は取出される状態に切替えて左右駆動輪5,5を駆動回転させて機体を前進させる。作業者は、機体の前進と共に畝溝を歩いて前進し、収容部9bの左側に設けられた供給口14からジャガイモの種芋Aを1つずつ周回軌道6aに沿って供給口14の下方を移動してくる各供給カップ6b…に各々供給する。この時、収容部9bの左側に設けられた供給口14は、供給口14の下方を移動してくる各供給カップ6b…の内側(供給装置6の回転中心側)から作業者の位置する方向に向かって開口した状態なので、作業者は容易に且つ作業性良く各供給カップ6b…にジャガイモの種芋Aを1つずつ供給することができて、作業が容易で且つ効率良く行え、移植作業が容易で且つ能率良く行える。
【0059】
そして、各供給カップ6b…に供給されたジャガイモの種芋Aは、植付装置7の上方まで移動され、供給カップ6bの底蓋6cが左右方向外方に開くことにより最も上昇した位置にある時の植付ホッパ部7a内に落下供給され、植付装置7によって圃場に順次植付けられる。
【0060】
移植作業を進めて、貯留部9内のジャガイモの種芋Aが残り少なくなると、作業者は、コンテナ載置枠25に載置された農業用コンテナ24内からジャガイモの種芋Aを取出して貯留部9に移して、上記の移植作業を続行する。そして、農業用コンテナ24内のジャガイモの種芋Aが少なくなるにつれて、順次、コンテナ角度調節レバー27aを操作して、農業用コンテナ24の上部開口が後方に向いた垂直に近い傾斜状態となるように傾斜させていけば、容易な姿勢で効率よく農業用コンテナ24内からジャガイモの種芋Aを取出して貯留部9に移す作業が行なえるので、作業が容易で且つ効率良く行え、移植作業が容易で且つ能率良く行える。
【0061】
また、移植作業をしていて、植付装置7の植付ホッパ部7b内部に泥土やゴミ等が溜まった場合や移植作業を終えて機体を清掃する場合には、機体を停止させて、回動作動用前アーム7f−Fと回動作動用後アーム7f−Bの各上部に設けられた各把持部7nを握り締めることにより、前植付体7b−Fを前方開放回動させ、後植付体7b−Bを後方開放回動させて、植付ホッパ部7b内部に溜まった泥土やゴミ等を容易に掃除することができる。
【0062】
図10及び図11は、植付ホッパ部7bの前植付体7b−Fと後植付体7b−Bを手動回動させる他の例で、前例の回動作動用前アーム7f−Fと回動作動用後アーム7f−Bの各上部に各々把持部7nを設けたのに対して、回動作動用後アーム7f−Bには把持部を設けずに、回動作動用前アーム7f−Fにのみ把持部7n’を設けた例を示す。この回動作動用前アーム7f−Fに設けた把持部7n’は、回動作動用前アーム7f−Fの回動支点軸となる後支持軸7e−Bから後方斜め上方に向けて延設している。
【0063】
従って、作業者が、該把持部7n’を持って下方に押し操作すると、回動作動用前アーム7f−Fを介して前植付体7b−Fが前方開放回動し、それに連動して、回動作動用前アーム7f−Fの係止ピン7gが移動して係合している回動作動用後アーム7f−Bの係合孔7hを押して回動作動用後アーム7f−Bを回動させ後植付体7b−Bが後方開放回動する。よって、作業者は、回動作動用前アーム7f−Fに設けた把持部7n’を下方に押し操作するのみで、前植付体7b−Fを前方開放回動させ、後植付体7b−Bを後方開放回動させることができて、植付ホッパ部7b内部に溜まった泥土やゴミ等を容易に掃除することができる。
【0064】
供給装置6の各供給カップ6b…に作業者が球根類Aを供給する作業をする時、球根類Aは高さが低いので、供給カップ6bに球根類Aを入れても、供給カップ6bの側壁40が邪魔になって中が見え難く、どの供給カップ6bに球根類Aを入れたか分からなくなって作業性が悪くて作業効率が低下すると謂う課題がある。その解決策として、供給カップ6bを透明の樹脂で形成することが考えられるが、球根類Aは泥や土が付いており、移植作業をしていると、その球根類Aの泥や土が供給カップ6bの側壁40の内面に付着して、供給カップ6bの中が見えなくなってしまい、結局、作業性が悪くて作業効率が低下すると謂う課題を根本的には解消することができない。
【0065】
そこで、図12〜図14は、移植作業を続行しても供給カップ6bに入れた球根類Aが外側方から容易に見えて、供給装置6の各供給カップ6b…に作業者が球根類Aを供給する作業効率が良くなる構成例を示す。
【0066】
即ち、図12に示す供給カップ6bの側壁40には全周に縦状のスリット41を多数設けて、供給カップ6b内に入れられた球根類Aが容易に見えるようにしてある。また、図13に示す供給カップ6bの側壁40には全周の下の方に貫通孔42を多数設けて、供給カップ6b内に入れられた球根類Aが容易に見えるようにしてある。更に、図13に示す供給カップ6bの側壁40は全周をメッショ状に構成しており、供給カップ6b内に入れられた球根類Aが容易に見えるようにしてある。
【0067】
また、図15に示す例は、供給カップ6b内に球根類Aを入れると、その球根類Aの重みで供給カップ6bが沈み込み、球根類Aが入っていない供給カップ6bと明らかに見分けがついて、作業者が球根類Aを供給する作業効率が良くなる他の例を示す。
【0068】
即ち、供給装置6の円板状基板6eに対して圧縮バネ43で上方に付勢した状態に供給カップ6bを設けている。従って、供給カップ6b内に球根類Aを入れると、その球根類Aの重みで圧縮バネ43の付勢力に抗して供給カップ6bが沈み込み、球根類Aが入っていない供給カップ6bと明らかに見分けがついて、作業者が球根類Aを供給する作業効率が良い。
【0069】
なお、上記の実施例では、供給装置6は円板状のテーブルが回転する例を示したが、複数の供給カップ6bをチェーン状に連結して周回動する構成にしても良い。
【符号の説明】
【0070】
5 駆動輪
6 供給装置
6b 供給カップ
6c 底蓋
6d 規制体(ヒンジ)
6g 枢支軸
6h バネ(巻きバネ)
6i ガイド(ガイド壁板)
6i’’ 端部(他端部)
6k 凸部
7 植付装置
9 貯留部
9b 収容部
14 供給口
15 シャッター
A 球根類
P 供給位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各供給カップ(6b)に入れられた球根類(A)を所定位置まで移送する供給装置(6)と、該供給装置(6)から球根類(A)を受けて圃場に植付ける植付装置(7)とを駆動輪(5)にて走行する機体に装備した球根類の移植機において、供給カップ(6b)の球根類(A)を受け止める底蓋(6c)を供給カップ(6b)を横切る方向に開閉する構成としたことを特徴とする球根類の移植機。
【請求項2】
供給カップ(6b)の近くに設けた枢支軸(6g)に底蓋(6c)を供給カップ(6b)を横切る方向に回動自在に支持し、該底蓋(6c)をバネ(6h)にて開く方向に付勢し、供給カップ(6b)から植付装置(7)内へ球根類(A)を落下供給する供給位置(P)以外の複数の供給カップ(6b)を囲む周囲部に底蓋(6c)をバネ(6h)の付勢力に抗して閉めるように規制するガイド(6i)を設けたことを特徴とする請求項1記載の球根類の移植機。
【請求項3】
供給位置(P)で供給カップ(6b)の移動方向に対向する部位に底蓋(6c)の開き動作を受止めるガイド(6i)の端部(6i’’)を外方に突出して設けたことを特徴とする請求項2記載の球根類の移植機。
【請求項4】
供給カップ(6b)の底部に対向する規制体(6d)を設け、底蓋(6c)が供給カップ(6b)の底部を遮蔽した状態で前記規制体(6d)間に入る凸部(6k)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の球根類の移植機。
【請求項5】
底蓋(6c)が供給カップ(6b)の底部を開口した状態で、前記凸部(6k)が供給カップ(6b)の底部に接当した状態となることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の球根類の移植機。
【請求項6】
機体に設けた球根類(A)を貯留する貯留部(9)の一側部を供給装置(6)上方に配置して球根類(A)を収容する収容部(9b)を構成し、該収容部(9b)に球根類(A)を取出して下方に位置する供給装置(6)の各供給カップ(6b)に供給する供給口(14)を供給カップ(6b)の一側方から臨んで設けたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の球根類の移植機。
【請求項7】
供給口(14)を閉鎖して球根類(A)が落下又は取出されるのを阻止する状態と供給口(14)を開放して球根類(A)が落下又は取出される状態に切替えられる開閉自在のシャッター(15)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の球根類の移植機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2011−193839(P2011−193839A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66306(P2010−66306)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】