説明

箱状簡易トイレ

【目的】本発明は、災害緊急時に断水などでトイレの使用ができなくなった避難所、あるいは家屋などで、男女を問わず非常に簡単に排便や排尿が行なえる、衛生面でも有益である箱状簡易トイレを、明らかにすることを目的とする。
【解決手段】本発明に係る箱状簡易トイレは、開口部2とフタ3を有した防水性のある箱状簡易トイレ本体1と、その内部には水分吸収材8を設置し、フタ3を開けるだけで排便や排尿が行なえる。又、開口部2の周囲には粘着剤6を塗設した構造で形成し、フタ3を閉じるだけで内部の汚物を密封できるようにした。フタ3・側面部4・底部5の何れかには印刷表示9が行われていること、を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害緊急時に断水などでトイレの使用ができなくなった避難所、あるいは家屋などで、人の排便や排尿の問題を解決するために、防水性のある箱状の本体のフタを開くだけで排便や排尿を可能とし、本体内部の水分吸収材で汚物の水分を吸収し、開口部周囲の粘着剤により上部のフタを貼り付けて内部の汚物を密封してしまうだけで、災害緊急時でも衛生的に排便や排尿を行うことができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来は男女共用の箱状簡易トイレは無かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
災害緊急時に断水などでトイレの使用ができなくなった避難所、あるいは家屋などでは、多くの人が人間の排便、排尿という生理現象を無理に我慢するか、又は我慢しきれずトイレを汚してしまうという難点があった。本発明は、この課題を解消するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る箱状簡易トイレは、開口部2とフタ3を有した防水性のある箱状簡易トイレ本体1と、その内部には水分吸収材8を設置し、又、開口部2の周囲には粘着剤6を塗設した構造で形成されていること、フタ3・側面部4・底部5の何れかには印刷表示9が行われていること、をそれぞれ特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る箱状簡易トイレは、フタ3を開くだけで容易に本体内部に排便や排尿が行なえて、しかも開口部周囲の粘着剤6に直接フタを閉じ、貼り付けるだけで汚物を密封でき、取り扱いが非常に簡単でスピーディーとなる利点がある。しかも汚物が外にもれ出さないので、衛生面でも利点がある。
【発明の具体的構成】
【0006】
図1には本発明の実施例が示されている。図示の態様は、展開した状態を表しており、使用前はフタ3は閉じた状態である。
【0007】
図中において、1は本発明に係る箱状簡易トイレ本体であり、上部にはフタ3が設けられている。開口部2の周囲には粘着剤6が塗設されており、その表面は、はく離紙7で被覆されている。本体内部には水分吸収材8が設置されている。
【0008】
フタ3、側面部4、底部5の表面側には、品名、使用方法などが印刷表示9されている。
【0009】
図1に示す態様では、箱状簡易トイレ本体1は防水性の厚紙を折り曲げて接着剤などで貼り合わせた構成としたが、半硬質の合成樹脂シートなどで形成することも可能である。
【0010】
本発明の箱状簡易トイレを利用するには、図1に示すようにフタ3を開き、箱状簡易トイレ本体1の内部に排便や排尿を行った後に、はく離紙7を取り除いてフタ3を閉じ、貼り付けるるだけでよい。
【0011】
本発明において、箱状簡易トイレ本体1の内部には、図2に示すように水分吸収材8が設置されているので、汚物の水分は直接吸収されてしまい、フタ3を閉じるだけで密封できる。
【0012】
本発明において、箱状簡易トイレ本体1を形成するフタ3・側面部4・底部5の平面形状は自由であり、その例が図3に示されている。図3は側面部4の角を丸めた態様であり、サイズを小さくすれば子供用として利用することもできる。
【0013】
印刷表示9は、各部の表面に直接印刷する構成であっても、別に印刷した紙やシールを貼り付ける構成であってもよい。
【0014】
尚、図示しなかったがフタ3・側面部4・底部5には補強用の線材あるいは帯材などを配置する態様も本発明に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図
【図2】本発明の断面図
【図3】他の実施例を示す斜視図
【符号の説明】
【0016】
1 箱状簡易トイレ本体
2 開口部
3 フタ
4 側面部
5 底部
6 粘着剤
7 はく離紙
8 水分吸収材
9 印刷表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部とフタを有した防水性のある箱状の本体と、その本体内部には水分吸収材を設置し、又、開口部の周囲には粘着剤を塗設した構造で形成され、本体内部に排便や排尿をすればその水分を前記水分吸収剤が吸収し、その後開口部周囲の前記粘着剤により上部のフタを貼り付けて内部の汚物を密封してしまう構成であることを特徴とする箱状簡易トイレ。
【請求項2】
フタ部・側面部・底部の何れかには印刷表示が行われていることを特徴とする請求項1に記載の箱状簡易トイレ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−51294(P2006−51294A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−256280(P2004−256280)
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【出願人】(592064501)泰正創帆株式会社 (1)
【Fターム(参考)】