籾摺選別機
【課題】
揺動選別板型籾摺選別機において、籾摺選別作業の開始から終了までの操作レバーの操作タイミングを的確にオペレータに報知し、籾摺作業の能率を高める。
【解決手段】
単一の操作レバー32により籾シャッタ弁31、揺動選別板15の駆動用の揺動駆動装置39を入切する揺動クラッチ手段及び循環/排出切換弁36を操作可能に構成する。操作レバー32の第1操作位置32bから第2操作位置32cへの操作方向を指示する第一表示灯L1と、第二操作位置32cから第三操作位置32dへの操作方向を指示する第二表示灯L2と、第三操作位置32dから第三操作位置32cへの操作方向を指示する第三表示灯L3と、第二操作位置32cから第一操作位置32bへの操作方向を指示する第四表示灯L4を設け、籾摺選別作業の進行に伴って第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を適宜表示作動する。
揺動選別板型籾摺選別機において、籾摺選別作業の開始から終了までの操作レバーの操作タイミングを的確にオペレータに報知し、籾摺作業の能率を高める。
【解決手段】
単一の操作レバー32により籾シャッタ弁31、揺動選別板15の駆動用の揺動駆動装置39を入切する揺動クラッチ手段及び循環/排出切換弁36を操作可能に構成する。操作レバー32の第1操作位置32bから第2操作位置32cへの操作方向を指示する第一表示灯L1と、第二操作位置32cから第三操作位置32dへの操作方向を指示する第二表示灯L2と、第三操作位置32dから第三操作位置32cへの操作方向を指示する第三表示灯L3と、第二操作位置32cから第一操作位置32bへの操作方向を指示する第四表示灯L4を設け、籾摺選別作業の進行に伴って第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を適宜表示作動する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、揺動選別板型籾摺選別機の操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
揺動選別板型籾摺選別機において、籾摺部の籾摺ロールの上方にバルブ軸に固定した供給バルブを設け、揺動選別板型の混合米選別部に揺動選別板を駆動または停止させるテンションクラッチ、及び、揺動選別板の選別玄米を機内循環側または機外排出側に切り換える切換バルブを設け、単一の操作レバーで操作する構成が特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−323221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によると、操作レバーによる供給バルブの操作、揺動機構のテンションクラッチ及び混合米選別部の切換バルブを切換操作できるものである。しかし、籾摺部に籾を供給し籾摺作業を開始した際に、どのようなタイミングで操作レバーにより操作したらいいのか判りにくいという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点を解決し、籾摺作業の開始時から終了時における操作レバーの操作タイミングを的確にオペレータに報知し、籾摺作業の能率を高めようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記問題点を解決するために、本発明は次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、籾摺部(1)と、摺落米風選部(2)と、揺動選別板型の混合米選別部(3)を備えた籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾シャッタ弁(31)を設け、摺落米風選部(2)からの混合米を混合米タンク(24)に一時貯溜し混合米選別部(3)の揺動選別板(15)に供給するように構成し、混合米選別部(3)には仕上げ玄米を機内循環側あるいは機外排出側に切り換える循環/排出切換弁(36)を設け、単一の操作レバー(32)により籾シャッタ弁(31)、揺動選別板(15)駆動用の揺動駆動装置(39)を入切する揺動クラッチ手段(39a)及び循環/排出切換弁(36)を操作可能に構成し、前記操作レバー(32)を操作溝に沿って第一操作位置(32b)から第二操作位置(32c)を経由して第三操作位置(32d)に操作可能で、且つ、第三操作位置(32d)から第二操作位置(32c)を経由して第一操作位置(32b)に操作可能に構成し、前記操作レバー(32)を第一操作位置(32b)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を閉状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動切り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、前記操作レバー(32)を第二操作位置(32c)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、前記操作レバー(32)を第三操作位置(32d)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を排出側とし、前記操作レバー(32)の第一操作位置(32b)から第二操作位置(32cへの操作方向を指示する第一表示灯(L1)と、第二操作位置(32c)から第三操作位置(32d)への操作方向を指示する第二表示灯(L2)と、第三操作位置(32d)から第二操作位置(32c)への操作方向を指示する第三表示灯(L3)と、第二操作位置(32c)から第一操作位置(32b)への操作方向を指示する第四表示灯(L4)を設け、籾摺選別作業の進行に伴って第一表示灯(L1)、第二表示灯(L2)、第三表示灯(L3)及び第四表示灯(L4)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、操作レバー(32)が第一操作位置(32b)から第三操作位置(32d)のいずれかに位置しているかを検出する操作レバー位置検出センサ(SE2)を設け、混合米タンク(24)内に所定量以上の穀粒の貯溜を検出する混合米センサ(SE1)を設け、籾摺選別機を駆動する主モータ(M1)の負荷電流値を検出する負荷電流センサ(SE5)を設け、籾摺作業開始時には第一表示灯(L1)を作動表示し、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以上であることを検出すると前記第二表示灯(L2)を作動表示し、操作レバー(32)が前記第三操作位置(32d)に操作したことを操作レバー位置検出センサ(SE2)が検出した後に、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出すると第三表示灯(L3)を作動表示し、混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出した後に、主モータ(M1)が所定値以下の負荷電流値であることを検出すると、第四表示灯(L4)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機とする。
【0008】
請求項3の発明は、籾摺部(1)は一対の籾摺ロール(7,7)を備え、籾摺作業開始前に籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定を実行し、籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定の終了後に第一表示灯(L1)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機とする。
【0009】
請求項4の発明は、籾摺部(1)にはインペラ型の籾摺装置を備え、電源スイッチを入り状態にするか、又は操作レバー(32)を第二操作位置(32c)に操作すると、第一表示灯(L1)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、操作レバー(32)の第一操作位置(32b)から第二操作位置(32cへの操作方向を指示する第一表示灯(L1)と、第二操作位置(32c)から第三操作位置(32d)への操作方向を指示する第二表示灯(L2)と、第三操作位置(32d)から第二操作位置(32c)への操作方向を指示する第三表示灯(L3)と、第二操作位置(32c)から第一操作位置(32b)への操作方向を指示する第四表示灯(L4)を設け、籾摺選別作業の進行に伴って前記第一表示灯(L1)、第二表示灯(L2)、第三表示灯(L3)及び第四表示灯(L4)を適宜表示作動するので、籾摺選別作業の進行に伴って操作レバー(32)の操作位置への操作タイミングを明確にすることができ、運転に慣れていないオペレータでも籾摺作業を的確に進行させ、籾摺作業を能率的に実行することができる。
【0011】
請求項2の発明によると、請求項1の発明の前記効果に加えて、籾摺作業開始時には第一表示灯(L1)を作動表示し、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以上であることを検出すると前記第二表示灯(L2)を作動表示し、操作レバー(32)が前記第三操作位置(32d)に操作したことを操作レバー位置検出センサ(SE2)が検出した後に、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出すると第三表示灯(L3)を作動表示し、混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出した後に、主モータ(M1)が所定値以下の負荷電流値であることを検出すると、第四表示灯(L4)を作動表示するので、籾摺選別作業の開始から終了までの操作レバー(32)の操作切換タイミングを的確に表示することができる。
【0012】
請求項3の発明によると、請求項2の発明の前記効果に加えて、籾摺ロール(7,7)の籾摺作業開始前に籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定を実行し、籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定の終了後に第一表示灯(L1)を表示作動するので、籾摺ロール(7,7)を適正なロール間隙で籾摺作業を開始することができる。
【0013】
請求項4の発明によると、請求項2の発明の前記効果に加えて、籾摺部(1)がインペラ型の籾摺装置である場合には、電源スイッチを入り状態にするか、又は操作レバー(32)を第二操作位置(32c)に操作すると、第一表示灯(L1)を作動表示するので、籾摺作業を迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】揺動選別板型籾摺選別機の全体の切断正面図。
【図2】混合米タンク、籾シャッタ弁、循環/排出切換弁の斜視図。
【図3】籾摺選別機の斜視図。
【図4】操作盤の正面図。
【図5】籾摺機の伝動構成を示す切断平面図。
【図6】操作レバーの操作状態を示す図。
【図7】操作盤の正面図、操作表示手段の拡大正面図。
【図8】制御ブロック図。
【図9】フローチャート。
【図10】フローチャート。
【図11】インペラ羽根型籾摺選別機の切断正面。
【図12】混合米タンクの正面図。
【図13】フローチャート。
【図14】操作盤の正面図。
【図15】操作盤の正面図。
【図16】操作盤の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に示す実施例に基づき本発明を説明する。
まず、図1に基づきこの発明を備えている揺動選別板型籾摺選別機の全体構成について説明する。
【0016】
籾摺選別機は、機体の左右一側に配置した籾摺部1と、機体の左右中央に配置した摺落米風選部2と、機体の左右他側に配置した揺動選別板型の混合米選別部3とを設ける。また、混合米選別部3の選別摺落米を揚穀する混合米揚穀機4と、混合米選別部3の仕上げ玄米を機外に取り出す玄米揚穀機5と、混合米選別部3の選別籾を籾摺部1に揚穀還元する籾揚穀機27とを設ける。
【0017】
籾摺部1は籾摺ロール型に構成されていて、籾ホッパ6と、一対の籾摺ロール7,7と、籾摺ロール7,7の下方に設けられている振動型の摺落米移送棚8等により構成されている。籾ホッパ6の籾は籾摺ロール7,7で籾摺されて摺落米移送棚8に落下供給され、振動している摺落米移送棚8により後側に移送され、摺落米風選部2の下部の選別始端側に供給される。
【0018】
摺落米風選部2は、摺落米風選箱体9と、摺落米風選箱体9内に上下方向に沿うように構成されている摺落米選別風路10と、摺落米選別風路10の中途部下方に設けられている粃受樋11と、摺落米選別風路10の始端部である下側部に設けられている摺落米受樋12と、摺落米選別風路10の終端側である上側部に配設されている吸引ファン13と、排塵筒14とにより構成されている。
【0019】
次に、揺動選別型の混合米選別部3について説明する。
多段の揺動選別板15には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、縦方向の一側を高い供給側、他側を低い排出側とし、縦方向に直交する横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として、揺動選別板15の縦横2方向ともに傾斜した構成とし、揺動選別板15を前後揺動アーム(図示省略)、揺動装置(図示省略)により横方向斜め上下に往復揺動する構成である。
【0020】
揺動選別板15の上方には混合米タンク24が配設されていて、摺落米受樋12に風選された混合米が混合米揚穀機4により揚穀され混合米タンク24に供給される。次いで、分配供給樋16、分配ケース17を経由して揺動選別板15に供給される。
【0021】
揺動選別板15の揺下側の側壁の排出側部分には、籾排出口を切り欠き構成し、選別籾は揺下側に取り出され、籾還元流路29を経て籾揚穀機27に供給される構成である。
揺動選別板15に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が分布されながら選別される。そして、これらの選別穀粒は、揺動選別板15の排出側に設けられている玄米仕切板18及び籾仕切板19で仕切られて取り出される。
【0022】
取り出された選別仕上米は、玄米取出樋20,玄米流路21,玄米揚穀機5を経て機外に取り出される。また、取り出された選別混合米は混合米取出樋22,混合米流路23,摺落米受樋12,混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16,分配ケース17を経て、揺動選別板15に再度供給されて再選別される。
【0023】
また、揺動選別板15の揺下側に偏流分離された選別籾のうち揺下側の側壁に沿って流下したものは、籾排出口から籾還元流路29に取り出され、また、揺下側の側壁よりも揺上側を流下したものは揺動選別板15の排出側端部から籾仕切板19により仕切られて、籾取出樋25に取り出される。このようにして取り出された選別籾は、籾流路26,籾揚穀機27を経て籾摺部1に揚穀還元され、再度の籾摺がなされる。なお、摺落米風選部2で粃受樋11に選別された粃は、籾揚穀機27に送られ、混合米選別部3の選別籾と共に籾摺部1に揚穀還元される。
【0024】
次に、図2に基づき籾シャッタ弁31の操作レバー32及び混合米タンク24の穀粒溜まり具合に基づく切換作動構成について説明する。
籾ホッパ6の下部には籾シャッタ弁31を設け、籾シャッタ弁31の軸部31aと操作レバー32を連結部材33を介して連動連結している。しかして、操作レバー32を軸部32a回りに開閉操作すると、連結部材33を介して軸部31a周りに籾シャッタ弁31を開閉することができる。
【0025】
また、混合米揚穀機4上部の穀粒揚穀投げ出し部4aには、混合米タンク24を上下動自在に吊り下げ支持し、混合米タンク24に所定量以上の穀粒が溜まり重くなると、混合米タンク24が下方へ移動し、穀粒が所定量より少なくなると、バネ34により上方へ移動するようにしている。そして、混合米タンク24の側方に混合米量センサSE1を設け、混合米タンク24に所定量以上の混合米が溜り下動するのを混合米量センサSE1で検出するようにしている。
【0026】
また、混合米選別部3の選別穀粒取出部には、図1に示すように、循環/排出切換弁36を設け、循環/排出モータM2の正逆回転により揺動選別板15の選別仕上米を機内循環側に切り換えたり、機外取出側に切り換えるようにしている。また、循環/排出切換弁36の循環側、排出側への切換状態を検出する循環/排出検出センサSE3を設けている。
【0027】
また、混合米タンク24と籾シャッタ弁31とをメカ的なリンケージで連結する切換連動手段37を介して連動連結している。この切換連動手段37は、例えば、混合米タンク24に一端が連結されている誘導ロッド37a、誘導ロッド37aの他端にピン連結されている第一支点アーム37b、第一支点アーム37bの他端にピン連結している連動ロッド37c、連動ロッド37cの他端にピン連結している回動アーム37dにより構成し、回動アーム37dの他端に籾シャッタ弁31の軸部31aのアーム部をピン連結している。
【0028】
しかして、混合米タンク24に所定量以上の穀粒が溜り下方へ移動すると、誘導ロッド37a、第一支点アーム37b、連動ロッド37c及び回動アーム37dを介して籾シャッタ弁31が閉調節され、籾供給量を減少させる。また、混合米タンク24の穀粒量が所定量以下に減少し上方へ移動すると、誘導ロッド37a、第一支点アーム37b、連動ロッド37c及び回動アーム37dを介して籾シャッタ弁31が開調節され籾供給量を増加させ、混合米タンク24から揺動選別板15に継続して混合米を供給するようにしている。
【0029】
揺動選別板15の下方には揺動駆動装置39を設け、操作レバー32と揺動入切プーリ39aを揺動ワイヤ40により連動連結し、操作レバー32の操作により籾シャッタ弁31の開閉と共に揺動入切プーリ39aを入切するようにしている。
【0030】
また、図3、図6、図7に示すように、操作レバー32を左右方向の操作溝45に沿って操作自在に設け、操作レバー32を操作溝45の左側端部の第一操作位置32bに操作すると、「籾シャッタ弁31を閉状態、揺動駆動装置39を切り状態、循環/排出切換弁36を循環状態」に切り換えるようにしている。また、操作溝45の左右方向中間部の第二操作位置32cに切り換えると、「籾シャッタ弁31を開状態、揺動駆動装置39を駆動状態、循環/排出切換弁36を循環状態」に切り換えるようにしている。また、操作レバー32を操作溝45の右側端部の第三操作位置32dに切り換えると、「籾シャッタ弁31を開状態、揺動駆動装置39を駆動状態、循環/排出切換弁36を排出状態」に切り換えるようにしている。
【0031】
次に、図4に基づき操作盤41について説明する。
籾摺機の正面中央上部に操作盤41を設けている。操作盤41には運転/停止スイッチSW1と、自動運転と手動運転の切り換えをする自動入切スイッチSW2、籾摺ロール7,7の間隙を開調節するロール開スイッチSW3、籾摺ロール7,7の間隙を閉調節するロール閉スイッチSW4、主モータM1の負荷状態を表示する負荷表示部41bを設けている。また、操作レバー32の操作状況を示す操作表示部43を設けている。
【0032】
次に、図5に基づき籾摺機の主モータM1から各駆動部への伝動構成について説明する。
籾摺部1の下部に主モータM1を配設し、主モータM1から籾摺ベルト伝動装置46、籾摺入力軸1aを経由して籾摺ロール7,7に動力を伝達し、籾摺入力軸1aから移送ベルト伝動装置47、移送入力軸8aを経由して摺落米移送棚8に動力を伝達し、移送入力軸8aから混合米揚穀ベルト伝動装置48、混合米揚穀入力軸4aを経て混合米揚穀機4及び混合米ラセン12aに動力を伝達している。
【0033】
また、混合米揚穀入力軸4aから籾揚穀ベルト伝動装置49、籾揚穀入力軸27aを経て籾揚穀機27に動力を伝達し、籾揚穀入力軸27aから吸引ファンベルト伝動装置50、吸引ファン入力軸13aを経て吸引ファン13に動力を伝達し、籾揚穀入力軸27aから玄米揚穀機ベルト伝動装置51、玄米揚穀機入力軸5aを経て玄米揚穀機5に動力を伝達し、玄米揚穀機入力軸5aから揺動ベルト伝動装置52、揺動クランク軸53を経て揺動駆動装置39に動力を伝達している。
【0034】
そして、前記循環/排出切換弁36を循環/排出切換モータM2により切り換えするように構成している。
次に、図8に基づき制御ブロック図の説明をする。
【0035】
コントローラ55の入力側には、スイッチ群及びセンサ群を接続している。すなわち、運転/停止スイッチSW1、自動入切スイッチSW2、ロール開スイッチSW3、ロール閉スイッチSW4、循環/排出切換スイッチSW6、及び、混合米量センサSE1、操作レバー検出センサSE2、循環/排出検出センサSE3、籾シャッタ弁センサSE4、主モータM1の負荷電流値を検出する負荷電流センサSE5、混合米タンク下限検出センサSE6を入力インターフェイスを経由して接続している。
【0036】
また、出力側には駆動回路を経由して主モータM1、循環/排出モータM2、ロール間隙調節モータM3、第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3、第四表示灯L4を接続している。
【0037】
また、図4及び図7に示すように、操作盤41には操作表示部43を設け、操作表示部43には操作レバー32の操作表示マークである第一操作表示マーク43a、第二操作表示マーク43b、第三操作表示マーク43c、及び、第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3、第四表示灯L4を設けている。
【0038】
第一表示灯L1は第一操作表示マーク43aと第二操作表示マーク43bの中間に位置し、第一操作表示マーク43aから第二操作表示マーク43bに向かっての操作方向を表示するものである。第二表示灯L2は第二操作表示マーク43bと第三操作表示マーク43cの中間に位置し、第二操作表示マーク43bから第三操作表示マーク43cに向かっての操作方向を表示するものである。第三表示灯L3は第三操作表示マーク43cと第二操作表示マーク43bの中間に位置し、第三操作表示マーク43cから第二操作表示マーク43bに向かっての操作方向を表示するものである。第四表示灯L4は第二操作表示マーク43bと第一操作表示マーク43aの中間に位置し、第二操作表示マーク43bから第一操作表示マーク43aに向かっての操作方向を表示するものである。
【0039】
次に、図9及び図10に基づきコントローラ55の制御内容について説明する。
運転/停止スイッチSW1の運転スイッチをONにし、主モータM1を駆動して運転を開始すると(ステップS1)、籾摺ロール7,7のロール間隙の初期設定を開始し(ステップS2)、ロール間隙の初期設定が終了すると(ステップS3)、第一表示灯L1を点灯する(ステップS4)。
【0040】
オペレータが操作レバー32を第一操作位置32bから第二操作位置32cに操作すると(ステップS5)、籾シャッタ弁(31)が開状態、揺動クラッチ39aが揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)は循環側の状態で、籾摺作業を開始する(ステップS6 循環工程)。設定時間経過後又は負荷電流センサSE5が主モータM1の負荷電流値が安定したことを検出すると、第一表示灯L1を消灯する(ステップS7)。
【0041】
次いで、混合米タンク24に所定量以上の混合米が溜ったか否かを混合米センサSE1の検出情報により判定し(ステップS8)、Yesであると、第二表示灯L2を点灯する(ステップS9)。
【0042】
オペレータが操作レバー32が第二操作位置32cから第三操作位置32dへ操作すると(ステップS10)、籾シャッタ弁31が開状態、揺動クラッチ39aが揺動入り状態、循環/排出切換弁36が排出側に切り換えられ、揺動選別板15の選別玄米を機外排出状態(排出工程)として籾摺選別作業がなされる(ステップS11)。選別玄米を機外排出状態としてから設定時間(例えば5分)経過すると、第二表示灯L2を消灯し(ステップS12)、この状態で籾摺選別作業が継続される。
【0043】
次いで、図10の「B」に移行し、同様の状態で籾摺選別作業が継続され(ステップS14)ているときに、混合米タンク24の混合米量が所定量以下の混合米量になったか否かを混合米センサSE1の検出情報で判定し(ステップS15)、Yesであると、第三表示灯L3を点灯する(ステップS16)。オペレータが操作レバー32を第三操作位置32dから第二操作位置32cへ操作すると(ステップS17)、籾シャッタ弁31が開状態、揺動クラッチ39aが揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側に切り換えた状態で籾摺選別作業がなされる(ステップS17)。操作レバー32を第三操作位置32dから第二操作位置32cへ操作してから設定時間(例えば2分)経過すると第三表示灯L3を消灯する(ステップS18)。揺動選別板15の選別穀粒を機内循環状態としながら残留穀粒の未脱ぷ粒の籾摺処理作業をするいわゆる残米処理工程をおこなう(ステップS19)。
【0044】
残米処理工程では、機内循環状態で残留穀粒の未脱ぷ粒の籾摺処理をおこない、オペレータが頃合をみて操作レバーを第二操作位置32cから第三操作位置32dへ操作すると、残米が機外排出する。
【0045】
次いで、機体内の穀粒量が減少し、主モータM1の負荷電流センサSE5の検出負荷電流値が所定値以下に低下したか否かを判定し(ステップS20)、Yesであると、第四表示灯L4が点灯され(ステップS21)、オペレータが操作レバー32を第三操作位置32dから第二操作位置32cを経て第一操作位置32bへ操作すると(ステップS22)、籾シャッタ弁31が閉状態、揺動クラッチ39aが揺動切り状態、循環/排出切換弁(36)が循環側に切り換えられ(ステップS22)、第四表示灯L4を消灯する(ステップS23)。次いで、運転/停止スイッチSW1の停止スイッチを操作すると主モータM1は停止し、籾摺作業は終了する(ステップS24)。
【0046】
図9及び図10の実施例では、第一表示灯L1〜第二表示灯を順に点灯及び消灯をする構成としているが、他の実施例として、第一表示灯を点灯した後、第一表示灯を点灯した状態で第二表示灯を点灯と順に点灯する構成でも良い。また、この実施例では点滅も点灯に含まれるものとする。すなわち、どのような点灯方法にかかわらず、オペレータが現在どの工程を行うべきかを理解できれば良い。
【0047】
あるいは、第一操作表示マーク43a、第二操作表示マーク43b、第三操作表示マーク43cを点灯式にし、循環工程を開始するタイミングの場合には第二操作表示マーク43cを点滅し、ついで、操作レバー32を第二操作位置32cに操作すると点灯に変わり、排出工程のタイミングになると第三操作表示マークを点滅し操作レバー32を第三操作位置32dに操作すると点灯する構成でも良い。あるいは、第一表示灯〜第四表示灯と第一操作表示マーク〜第三操作表示マークを組み合わせても良い。例えば、籾摺作業開始から循環工程、排出工程、そして、循環工程に戻るまで、第一表示灯L1、第二操作表示マーク43b、第二表示灯L2、第三操作表示マーク43c、第三表示灯L3、第二操作表示マーク43bを順に点灯する構成である。
【0048】
図11にはインペラ羽根型の籾摺選別機を示している。インペラ羽根型籾摺選別機は、籾摺ロール7の代わりにインペラ羽根付きのインペラケース57を備えた籾摺部1と、籾摺部1の後側に配置した摺落米風選部2と、摺落米風選部2の後側に配置した揺動選別板型の混合米選別部3と、混合米選別部3の選別摺落米を揚穀する混合米揚穀機4と、混合米選別部3の仕上げ玄米を機外に取り出す玄米揚穀機5と、混合米選別部3の選別籾を籾摺部1に揚穀還元する籾揚穀機27とにより構成されている。
【0049】
なお、インペラ羽根型の籾摺選別機に前記操作レバー32の操作表示制御を採用することができる。この場合には、前記制御フローチャートにおけるステップS1乃至S4を、「運転/停止スイッチSW1をONにし運転を開始すると、第一表示灯L1が点灯される」ように変更して実施し、籾摺選別作業を迅速に開始するようにする。
【0050】
次に、図12及び図13に基づき混合米タンク下限検出センサSE6について説明する。
混合米タンク24の下限移動位置あるいはその近傍に混合米タンク下限検出センサSE6を配設し、混合米タンク24の下降によりセンサSE6の検出片をON作動し検出するようにしている。そして、主モータM1がON状態で、操作レバー32が第二操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が開状態で循環/排出切換弁36が循環状態にあるときに、混合米タンク24に混合米が多く溜り混合米タンク下限検出センサSE6がOFFからONに変化したときに、混合米タンク24が下限位置に到達したと判定し、第二表示灯L2を点滅し、操作レバー32の第三操作位置32dへの操作タイミングであることを表示するようにしている。なお、図13はその検出フローを示すものである。
【0051】
次に、操作レバー32の操作表示構成の他の実施例について説明する。
第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を備えた籾摺選別機において、主モータM1がON状態で、混合米タンク24の混合米の下限設定値を混合米タンク下限検出センサSE6が検出した場合には、操作レバー32が第一操作位置32bに位置し、籾シャッタ弁31が閉調節状態で、循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第一表示灯L1及び第二表示灯L2を点滅させる。
【0052】
また、操作レバー32が第二操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第二表示灯L2を点滅する。
また、操作レバー32が第三操作位置32dに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が排出状態のときには、第一表示灯L1及び第二表示灯L2を消灯するようにしている。
【0053】
しかして、操作レバー32の第二操作位置32cから第三操作位置32dへの操作タイミングを表示することにより、操作性の向上を図ることができる。
なお、第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を点滅表示する際に、揺動選別板15照明用の照明装置56を同期させて照明するようにし、オペレータの操作レバー32の切換操作が遅れている場合には、照明装置56の点滅速度を速くするように変化させて報知するようにしてもよい。
【0054】
なお、操作レバー32の操作位置を検出する操作レバー検出センサSE2を、操作レバー32の第二操作位置32cへの操作を検出するマイクロスイッチと、操作レバー32の第三操作位置32dへの操作を検出するマイクロスイッチにより構成してもよい。
【0055】
また、オペレータが操作レバー32の切換操作をするにあたり、前記第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4の点滅表示に対して異なる操作をした場合には、オペレータの操作を優先するようにし、緊急の事態に対応できるようにしてしいる。
【0056】
また、次のように構成してもよい。主モータM1がOFF状態のときには、操作レバー32が第二操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第四表示灯L4を点滅させる。また、操作レバー32が第三操作位置32dに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が排出状態のときには、第四表示灯L4を点滅させる。また、操作レバー32が第一操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が閉調節状態で循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を消灯するようにしている。
【0057】
次に、図14に基づき操作盤41の他の実施例について説明する。
操作盤41の下側部に左側から右側に運転/停止スイッチSW1と、籾摺ロール7,7の間隙を開調節するロール開スイッチSW3と、籾摺ロール7,7の間隙を閉調節するロール閉スイッチSW4を設けている。また、上側部右側に操作表示部44を設け、上側部左側に異常表示部42を設け、ロール開スイッチSW3とロール閉スイッチSW4との間にロール間隙調節表示部54を設けている。操作表示部44には操作レバー32の操作タイミングを表示する第一〜第四表示灯L1〜L4を設けている。
【0058】
また、異常表示部42には多数の異常表示灯をするようにし、主モータ異常表示部42aには主モータM1の過負荷異常を表示し、籾シャッタ弁異常表示部42bには籾シャッタ弁センサSE4の異常を表示し、ロール異常表示部42cには籾摺ロール7,7のロール間隙調節異常を表示し、混合米タンク異常表示部42dには混合米センサSE1の異常を表示し、循環/排出異常表示部42eには循環/排出検出センサSE3の異常を表示し、低電圧異常表示部42fには電源電圧の低電圧異常を表示するようにし、これら表示部の側方に異常項目を表示している。
【0059】
次に、図15に基づき操作盤41の他の実施例について説明する。
操作盤41には運転/停止スイッチSW1、ロール開スイッチSW3、ロール閉スイッチSW4を設け、異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を設けている。
【0060】
また、ロール間隙調節表示部54の複数の表示部には「1〜5」の数字を表示し、運転時間の「1の位」を表示するようにしている。異常表示部42の複数の表示部には「1〜5」の数字を表示し、運転時間の「10の位」を表示するようにしている。表示操作表示部44の第一〜第四表示灯L1〜L4には「1〜4」の数字を表示し、運転時間の「100の位」を表示するようにしている。
【0061】
そして、例えば運転/停止スイッチSW1の停止ボタンを所定時間より長く押すと、籾摺選別機の運転時間表示モードに移行し、ロール間隙調節表示部54の点灯している表示部の数字が「1の位」の運転時間を表示し、異常表示部42の点灯している表示部の数字が「10の位」の運転時間を表示し、表示操作表示部44の点灯している表示部の数字が「100の位」の運転時間を表示するようにし、運転時間を把握することができるようにしている。
【0062】
なお、異常表示部42及びロール間隙調節表示部54の「6〜9」までの表示は、前記「1〜5」の複数の数字を同時に点滅して合算表示し、また、操作表示部44の「5〜9」までの表示は、「1〜4」の複数の数字を同時に点滅して合算表示するようにしている。
【0063】
なお、例えば運転/停止スイッチSW1の停止ボタンとロール開スイッチSW3を同時に所定時間以上継続して押すと、運転時間表示モードから通常運転モードに復帰するようにしている。
【0064】
前記構成によると、異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を利用して運転時間を表示することができ、コストの低減を図ることができる。
次に、図16に基づき操作盤41の他の実施例について説明する。
【0065】
操作盤41には運転/停止スイッチSW1、ロール開スイッチSW3、ロール閉スイッチSW4を設け、異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を設けている。
【0066】
所定の複数のスイッチの同時操作により籾摺選別機のメンテナンスモードに移行するようにし、操作レバー32を第二操作位置32cから第三操作位置32dに操作する毎に、所定の順序のメンテナンス項目が順方向に移動し、異常の有無がチエックされる。そして、異常がない場合には、前記異常表示部42の該当する異常表示項目が点灯表示(あるいはブザーでも報知)される。また、異常がある場合には、前記異常表示部42の異常表示項目が点滅表示され、すべての点検項目に異常がない場合、揺動選別板15,照明用のLED型照明装置56を照明するようにしている。
【0067】
なお、操作レバー32を第二操作位置32cから第一操作位置32bに操作する毎に、チエック項目を順次戻すことができるようにしている。
また、前記異常表示をするにあたり、ブザーで異常を報知するようにし、異常報知項目である「主モータM1の過負荷異常」、「籾シャッタ弁の開閉異常」、「籾摺ロールのロール間隙調節異常」、「混合米タンクの上下動異常」、「循環/排出切換弁の切換異常」、「電源電圧の低電圧異常」等をブザーの報知パターンを変えることで判るようにしてもよい。また、LED型照明装置56の照明パターンを変えて異常報知をするようにしてもよい。また、別途設けたフラッシュライト(図示省略)を用いて同様に異常報知をするようにしてもよい。
【0068】
前記構成によると、操作盤41の異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を有効に活用しながら機体の各部を点検することができ、コストの低減を図ることができる。
【符号の説明】
【0069】
1 籾摺部
2 摺落米風選部
3 混合米選別部
4 混合米揚穀機
5 玄米揚穀機
6 籾ホッパ
7 籾摺ロール
15 揺動選別板
24 混合米タンク
31 籾シャッタ弁
32 操作レバー(操作レバー)
32b 第一操作位置
32c 第二操作位置
32d 第三操作位置
36 循環/排出切換弁
39 揺動駆動装置
39a 揺動クラッチ手段
41 操作盤
55 コントローラ
L1 第一表示灯
L2 第二表示灯
L3 第三表示灯
L4 第四表示灯
M1 主モータ
SE1 混合米量センサ
SE2 操作レバーセンサ
SE5 負荷電流センサ
SE7 穀粒有無センサ
SW1 運転/停止スイッチ
【技術分野】
【0001】
この発明は、揺動選別板型籾摺選別機の操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
揺動選別板型籾摺選別機において、籾摺部の籾摺ロールの上方にバルブ軸に固定した供給バルブを設け、揺動選別板型の混合米選別部に揺動選別板を駆動または停止させるテンションクラッチ、及び、揺動選別板の選別玄米を機内循環側または機外排出側に切り換える切換バルブを設け、単一の操作レバーで操作する構成が特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−323221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によると、操作レバーによる供給バルブの操作、揺動機構のテンションクラッチ及び混合米選別部の切換バルブを切換操作できるものである。しかし、籾摺部に籾を供給し籾摺作業を開始した際に、どのようなタイミングで操作レバーにより操作したらいいのか判りにくいという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点を解決し、籾摺作業の開始時から終了時における操作レバーの操作タイミングを的確にオペレータに報知し、籾摺作業の能率を高めようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記問題点を解決するために、本発明は次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、籾摺部(1)と、摺落米風選部(2)と、揺動選別板型の混合米選別部(3)を備えた籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾シャッタ弁(31)を設け、摺落米風選部(2)からの混合米を混合米タンク(24)に一時貯溜し混合米選別部(3)の揺動選別板(15)に供給するように構成し、混合米選別部(3)には仕上げ玄米を機内循環側あるいは機外排出側に切り換える循環/排出切換弁(36)を設け、単一の操作レバー(32)により籾シャッタ弁(31)、揺動選別板(15)駆動用の揺動駆動装置(39)を入切する揺動クラッチ手段(39a)及び循環/排出切換弁(36)を操作可能に構成し、前記操作レバー(32)を操作溝に沿って第一操作位置(32b)から第二操作位置(32c)を経由して第三操作位置(32d)に操作可能で、且つ、第三操作位置(32d)から第二操作位置(32c)を経由して第一操作位置(32b)に操作可能に構成し、前記操作レバー(32)を第一操作位置(32b)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を閉状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動切り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、前記操作レバー(32)を第二操作位置(32c)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、前記操作レバー(32)を第三操作位置(32d)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を排出側とし、前記操作レバー(32)の第一操作位置(32b)から第二操作位置(32cへの操作方向を指示する第一表示灯(L1)と、第二操作位置(32c)から第三操作位置(32d)への操作方向を指示する第二表示灯(L2)と、第三操作位置(32d)から第二操作位置(32c)への操作方向を指示する第三表示灯(L3)と、第二操作位置(32c)から第一操作位置(32b)への操作方向を指示する第四表示灯(L4)を設け、籾摺選別作業の進行に伴って第一表示灯(L1)、第二表示灯(L2)、第三表示灯(L3)及び第四表示灯(L4)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、操作レバー(32)が第一操作位置(32b)から第三操作位置(32d)のいずれかに位置しているかを検出する操作レバー位置検出センサ(SE2)を設け、混合米タンク(24)内に所定量以上の穀粒の貯溜を検出する混合米センサ(SE1)を設け、籾摺選別機を駆動する主モータ(M1)の負荷電流値を検出する負荷電流センサ(SE5)を設け、籾摺作業開始時には第一表示灯(L1)を作動表示し、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以上であることを検出すると前記第二表示灯(L2)を作動表示し、操作レバー(32)が前記第三操作位置(32d)に操作したことを操作レバー位置検出センサ(SE2)が検出した後に、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出すると第三表示灯(L3)を作動表示し、混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出した後に、主モータ(M1)が所定値以下の負荷電流値であることを検出すると、第四表示灯(L4)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機とする。
【0008】
請求項3の発明は、籾摺部(1)は一対の籾摺ロール(7,7)を備え、籾摺作業開始前に籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定を実行し、籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定の終了後に第一表示灯(L1)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機とする。
【0009】
請求項4の発明は、籾摺部(1)にはインペラ型の籾摺装置を備え、電源スイッチを入り状態にするか、又は操作レバー(32)を第二操作位置(32c)に操作すると、第一表示灯(L1)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、操作レバー(32)の第一操作位置(32b)から第二操作位置(32cへの操作方向を指示する第一表示灯(L1)と、第二操作位置(32c)から第三操作位置(32d)への操作方向を指示する第二表示灯(L2)と、第三操作位置(32d)から第二操作位置(32c)への操作方向を指示する第三表示灯(L3)と、第二操作位置(32c)から第一操作位置(32b)への操作方向を指示する第四表示灯(L4)を設け、籾摺選別作業の進行に伴って前記第一表示灯(L1)、第二表示灯(L2)、第三表示灯(L3)及び第四表示灯(L4)を適宜表示作動するので、籾摺選別作業の進行に伴って操作レバー(32)の操作位置への操作タイミングを明確にすることができ、運転に慣れていないオペレータでも籾摺作業を的確に進行させ、籾摺作業を能率的に実行することができる。
【0011】
請求項2の発明によると、請求項1の発明の前記効果に加えて、籾摺作業開始時には第一表示灯(L1)を作動表示し、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以上であることを検出すると前記第二表示灯(L2)を作動表示し、操作レバー(32)が前記第三操作位置(32d)に操作したことを操作レバー位置検出センサ(SE2)が検出した後に、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出すると第三表示灯(L3)を作動表示し、混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出した後に、主モータ(M1)が所定値以下の負荷電流値であることを検出すると、第四表示灯(L4)を作動表示するので、籾摺選別作業の開始から終了までの操作レバー(32)の操作切換タイミングを的確に表示することができる。
【0012】
請求項3の発明によると、請求項2の発明の前記効果に加えて、籾摺ロール(7,7)の籾摺作業開始前に籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定を実行し、籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定の終了後に第一表示灯(L1)を表示作動するので、籾摺ロール(7,7)を適正なロール間隙で籾摺作業を開始することができる。
【0013】
請求項4の発明によると、請求項2の発明の前記効果に加えて、籾摺部(1)がインペラ型の籾摺装置である場合には、電源スイッチを入り状態にするか、又は操作レバー(32)を第二操作位置(32c)に操作すると、第一表示灯(L1)を作動表示するので、籾摺作業を迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】揺動選別板型籾摺選別機の全体の切断正面図。
【図2】混合米タンク、籾シャッタ弁、循環/排出切換弁の斜視図。
【図3】籾摺選別機の斜視図。
【図4】操作盤の正面図。
【図5】籾摺機の伝動構成を示す切断平面図。
【図6】操作レバーの操作状態を示す図。
【図7】操作盤の正面図、操作表示手段の拡大正面図。
【図8】制御ブロック図。
【図9】フローチャート。
【図10】フローチャート。
【図11】インペラ羽根型籾摺選別機の切断正面。
【図12】混合米タンクの正面図。
【図13】フローチャート。
【図14】操作盤の正面図。
【図15】操作盤の正面図。
【図16】操作盤の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に示す実施例に基づき本発明を説明する。
まず、図1に基づきこの発明を備えている揺動選別板型籾摺選別機の全体構成について説明する。
【0016】
籾摺選別機は、機体の左右一側に配置した籾摺部1と、機体の左右中央に配置した摺落米風選部2と、機体の左右他側に配置した揺動選別板型の混合米選別部3とを設ける。また、混合米選別部3の選別摺落米を揚穀する混合米揚穀機4と、混合米選別部3の仕上げ玄米を機外に取り出す玄米揚穀機5と、混合米選別部3の選別籾を籾摺部1に揚穀還元する籾揚穀機27とを設ける。
【0017】
籾摺部1は籾摺ロール型に構成されていて、籾ホッパ6と、一対の籾摺ロール7,7と、籾摺ロール7,7の下方に設けられている振動型の摺落米移送棚8等により構成されている。籾ホッパ6の籾は籾摺ロール7,7で籾摺されて摺落米移送棚8に落下供給され、振動している摺落米移送棚8により後側に移送され、摺落米風選部2の下部の選別始端側に供給される。
【0018】
摺落米風選部2は、摺落米風選箱体9と、摺落米風選箱体9内に上下方向に沿うように構成されている摺落米選別風路10と、摺落米選別風路10の中途部下方に設けられている粃受樋11と、摺落米選別風路10の始端部である下側部に設けられている摺落米受樋12と、摺落米選別風路10の終端側である上側部に配設されている吸引ファン13と、排塵筒14とにより構成されている。
【0019】
次に、揺動選別型の混合米選別部3について説明する。
多段の揺動選別板15には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、縦方向の一側を高い供給側、他側を低い排出側とし、縦方向に直交する横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として、揺動選別板15の縦横2方向ともに傾斜した構成とし、揺動選別板15を前後揺動アーム(図示省略)、揺動装置(図示省略)により横方向斜め上下に往復揺動する構成である。
【0020】
揺動選別板15の上方には混合米タンク24が配設されていて、摺落米受樋12に風選された混合米が混合米揚穀機4により揚穀され混合米タンク24に供給される。次いで、分配供給樋16、分配ケース17を経由して揺動選別板15に供給される。
【0021】
揺動選別板15の揺下側の側壁の排出側部分には、籾排出口を切り欠き構成し、選別籾は揺下側に取り出され、籾還元流路29を経て籾揚穀機27に供給される構成である。
揺動選別板15に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が分布されながら選別される。そして、これらの選別穀粒は、揺動選別板15の排出側に設けられている玄米仕切板18及び籾仕切板19で仕切られて取り出される。
【0022】
取り出された選別仕上米は、玄米取出樋20,玄米流路21,玄米揚穀機5を経て機外に取り出される。また、取り出された選別混合米は混合米取出樋22,混合米流路23,摺落米受樋12,混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16,分配ケース17を経て、揺動選別板15に再度供給されて再選別される。
【0023】
また、揺動選別板15の揺下側に偏流分離された選別籾のうち揺下側の側壁に沿って流下したものは、籾排出口から籾還元流路29に取り出され、また、揺下側の側壁よりも揺上側を流下したものは揺動選別板15の排出側端部から籾仕切板19により仕切られて、籾取出樋25に取り出される。このようにして取り出された選別籾は、籾流路26,籾揚穀機27を経て籾摺部1に揚穀還元され、再度の籾摺がなされる。なお、摺落米風選部2で粃受樋11に選別された粃は、籾揚穀機27に送られ、混合米選別部3の選別籾と共に籾摺部1に揚穀還元される。
【0024】
次に、図2に基づき籾シャッタ弁31の操作レバー32及び混合米タンク24の穀粒溜まり具合に基づく切換作動構成について説明する。
籾ホッパ6の下部には籾シャッタ弁31を設け、籾シャッタ弁31の軸部31aと操作レバー32を連結部材33を介して連動連結している。しかして、操作レバー32を軸部32a回りに開閉操作すると、連結部材33を介して軸部31a周りに籾シャッタ弁31を開閉することができる。
【0025】
また、混合米揚穀機4上部の穀粒揚穀投げ出し部4aには、混合米タンク24を上下動自在に吊り下げ支持し、混合米タンク24に所定量以上の穀粒が溜まり重くなると、混合米タンク24が下方へ移動し、穀粒が所定量より少なくなると、バネ34により上方へ移動するようにしている。そして、混合米タンク24の側方に混合米量センサSE1を設け、混合米タンク24に所定量以上の混合米が溜り下動するのを混合米量センサSE1で検出するようにしている。
【0026】
また、混合米選別部3の選別穀粒取出部には、図1に示すように、循環/排出切換弁36を設け、循環/排出モータM2の正逆回転により揺動選別板15の選別仕上米を機内循環側に切り換えたり、機外取出側に切り換えるようにしている。また、循環/排出切換弁36の循環側、排出側への切換状態を検出する循環/排出検出センサSE3を設けている。
【0027】
また、混合米タンク24と籾シャッタ弁31とをメカ的なリンケージで連結する切換連動手段37を介して連動連結している。この切換連動手段37は、例えば、混合米タンク24に一端が連結されている誘導ロッド37a、誘導ロッド37aの他端にピン連結されている第一支点アーム37b、第一支点アーム37bの他端にピン連結している連動ロッド37c、連動ロッド37cの他端にピン連結している回動アーム37dにより構成し、回動アーム37dの他端に籾シャッタ弁31の軸部31aのアーム部をピン連結している。
【0028】
しかして、混合米タンク24に所定量以上の穀粒が溜り下方へ移動すると、誘導ロッド37a、第一支点アーム37b、連動ロッド37c及び回動アーム37dを介して籾シャッタ弁31が閉調節され、籾供給量を減少させる。また、混合米タンク24の穀粒量が所定量以下に減少し上方へ移動すると、誘導ロッド37a、第一支点アーム37b、連動ロッド37c及び回動アーム37dを介して籾シャッタ弁31が開調節され籾供給量を増加させ、混合米タンク24から揺動選別板15に継続して混合米を供給するようにしている。
【0029】
揺動選別板15の下方には揺動駆動装置39を設け、操作レバー32と揺動入切プーリ39aを揺動ワイヤ40により連動連結し、操作レバー32の操作により籾シャッタ弁31の開閉と共に揺動入切プーリ39aを入切するようにしている。
【0030】
また、図3、図6、図7に示すように、操作レバー32を左右方向の操作溝45に沿って操作自在に設け、操作レバー32を操作溝45の左側端部の第一操作位置32bに操作すると、「籾シャッタ弁31を閉状態、揺動駆動装置39を切り状態、循環/排出切換弁36を循環状態」に切り換えるようにしている。また、操作溝45の左右方向中間部の第二操作位置32cに切り換えると、「籾シャッタ弁31を開状態、揺動駆動装置39を駆動状態、循環/排出切換弁36を循環状態」に切り換えるようにしている。また、操作レバー32を操作溝45の右側端部の第三操作位置32dに切り換えると、「籾シャッタ弁31を開状態、揺動駆動装置39を駆動状態、循環/排出切換弁36を排出状態」に切り換えるようにしている。
【0031】
次に、図4に基づき操作盤41について説明する。
籾摺機の正面中央上部に操作盤41を設けている。操作盤41には運転/停止スイッチSW1と、自動運転と手動運転の切り換えをする自動入切スイッチSW2、籾摺ロール7,7の間隙を開調節するロール開スイッチSW3、籾摺ロール7,7の間隙を閉調節するロール閉スイッチSW4、主モータM1の負荷状態を表示する負荷表示部41bを設けている。また、操作レバー32の操作状況を示す操作表示部43を設けている。
【0032】
次に、図5に基づき籾摺機の主モータM1から各駆動部への伝動構成について説明する。
籾摺部1の下部に主モータM1を配設し、主モータM1から籾摺ベルト伝動装置46、籾摺入力軸1aを経由して籾摺ロール7,7に動力を伝達し、籾摺入力軸1aから移送ベルト伝動装置47、移送入力軸8aを経由して摺落米移送棚8に動力を伝達し、移送入力軸8aから混合米揚穀ベルト伝動装置48、混合米揚穀入力軸4aを経て混合米揚穀機4及び混合米ラセン12aに動力を伝達している。
【0033】
また、混合米揚穀入力軸4aから籾揚穀ベルト伝動装置49、籾揚穀入力軸27aを経て籾揚穀機27に動力を伝達し、籾揚穀入力軸27aから吸引ファンベルト伝動装置50、吸引ファン入力軸13aを経て吸引ファン13に動力を伝達し、籾揚穀入力軸27aから玄米揚穀機ベルト伝動装置51、玄米揚穀機入力軸5aを経て玄米揚穀機5に動力を伝達し、玄米揚穀機入力軸5aから揺動ベルト伝動装置52、揺動クランク軸53を経て揺動駆動装置39に動力を伝達している。
【0034】
そして、前記循環/排出切換弁36を循環/排出切換モータM2により切り換えするように構成している。
次に、図8に基づき制御ブロック図の説明をする。
【0035】
コントローラ55の入力側には、スイッチ群及びセンサ群を接続している。すなわち、運転/停止スイッチSW1、自動入切スイッチSW2、ロール開スイッチSW3、ロール閉スイッチSW4、循環/排出切換スイッチSW6、及び、混合米量センサSE1、操作レバー検出センサSE2、循環/排出検出センサSE3、籾シャッタ弁センサSE4、主モータM1の負荷電流値を検出する負荷電流センサSE5、混合米タンク下限検出センサSE6を入力インターフェイスを経由して接続している。
【0036】
また、出力側には駆動回路を経由して主モータM1、循環/排出モータM2、ロール間隙調節モータM3、第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3、第四表示灯L4を接続している。
【0037】
また、図4及び図7に示すように、操作盤41には操作表示部43を設け、操作表示部43には操作レバー32の操作表示マークである第一操作表示マーク43a、第二操作表示マーク43b、第三操作表示マーク43c、及び、第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3、第四表示灯L4を設けている。
【0038】
第一表示灯L1は第一操作表示マーク43aと第二操作表示マーク43bの中間に位置し、第一操作表示マーク43aから第二操作表示マーク43bに向かっての操作方向を表示するものである。第二表示灯L2は第二操作表示マーク43bと第三操作表示マーク43cの中間に位置し、第二操作表示マーク43bから第三操作表示マーク43cに向かっての操作方向を表示するものである。第三表示灯L3は第三操作表示マーク43cと第二操作表示マーク43bの中間に位置し、第三操作表示マーク43cから第二操作表示マーク43bに向かっての操作方向を表示するものである。第四表示灯L4は第二操作表示マーク43bと第一操作表示マーク43aの中間に位置し、第二操作表示マーク43bから第一操作表示マーク43aに向かっての操作方向を表示するものである。
【0039】
次に、図9及び図10に基づきコントローラ55の制御内容について説明する。
運転/停止スイッチSW1の運転スイッチをONにし、主モータM1を駆動して運転を開始すると(ステップS1)、籾摺ロール7,7のロール間隙の初期設定を開始し(ステップS2)、ロール間隙の初期設定が終了すると(ステップS3)、第一表示灯L1を点灯する(ステップS4)。
【0040】
オペレータが操作レバー32を第一操作位置32bから第二操作位置32cに操作すると(ステップS5)、籾シャッタ弁(31)が開状態、揺動クラッチ39aが揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)は循環側の状態で、籾摺作業を開始する(ステップS6 循環工程)。設定時間経過後又は負荷電流センサSE5が主モータM1の負荷電流値が安定したことを検出すると、第一表示灯L1を消灯する(ステップS7)。
【0041】
次いで、混合米タンク24に所定量以上の混合米が溜ったか否かを混合米センサSE1の検出情報により判定し(ステップS8)、Yesであると、第二表示灯L2を点灯する(ステップS9)。
【0042】
オペレータが操作レバー32が第二操作位置32cから第三操作位置32dへ操作すると(ステップS10)、籾シャッタ弁31が開状態、揺動クラッチ39aが揺動入り状態、循環/排出切換弁36が排出側に切り換えられ、揺動選別板15の選別玄米を機外排出状態(排出工程)として籾摺選別作業がなされる(ステップS11)。選別玄米を機外排出状態としてから設定時間(例えば5分)経過すると、第二表示灯L2を消灯し(ステップS12)、この状態で籾摺選別作業が継続される。
【0043】
次いで、図10の「B」に移行し、同様の状態で籾摺選別作業が継続され(ステップS14)ているときに、混合米タンク24の混合米量が所定量以下の混合米量になったか否かを混合米センサSE1の検出情報で判定し(ステップS15)、Yesであると、第三表示灯L3を点灯する(ステップS16)。オペレータが操作レバー32を第三操作位置32dから第二操作位置32cへ操作すると(ステップS17)、籾シャッタ弁31が開状態、揺動クラッチ39aが揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側に切り換えた状態で籾摺選別作業がなされる(ステップS17)。操作レバー32を第三操作位置32dから第二操作位置32cへ操作してから設定時間(例えば2分)経過すると第三表示灯L3を消灯する(ステップS18)。揺動選別板15の選別穀粒を機内循環状態としながら残留穀粒の未脱ぷ粒の籾摺処理作業をするいわゆる残米処理工程をおこなう(ステップS19)。
【0044】
残米処理工程では、機内循環状態で残留穀粒の未脱ぷ粒の籾摺処理をおこない、オペレータが頃合をみて操作レバーを第二操作位置32cから第三操作位置32dへ操作すると、残米が機外排出する。
【0045】
次いで、機体内の穀粒量が減少し、主モータM1の負荷電流センサSE5の検出負荷電流値が所定値以下に低下したか否かを判定し(ステップS20)、Yesであると、第四表示灯L4が点灯され(ステップS21)、オペレータが操作レバー32を第三操作位置32dから第二操作位置32cを経て第一操作位置32bへ操作すると(ステップS22)、籾シャッタ弁31が閉状態、揺動クラッチ39aが揺動切り状態、循環/排出切換弁(36)が循環側に切り換えられ(ステップS22)、第四表示灯L4を消灯する(ステップS23)。次いで、運転/停止スイッチSW1の停止スイッチを操作すると主モータM1は停止し、籾摺作業は終了する(ステップS24)。
【0046】
図9及び図10の実施例では、第一表示灯L1〜第二表示灯を順に点灯及び消灯をする構成としているが、他の実施例として、第一表示灯を点灯した後、第一表示灯を点灯した状態で第二表示灯を点灯と順に点灯する構成でも良い。また、この実施例では点滅も点灯に含まれるものとする。すなわち、どのような点灯方法にかかわらず、オペレータが現在どの工程を行うべきかを理解できれば良い。
【0047】
あるいは、第一操作表示マーク43a、第二操作表示マーク43b、第三操作表示マーク43cを点灯式にし、循環工程を開始するタイミングの場合には第二操作表示マーク43cを点滅し、ついで、操作レバー32を第二操作位置32cに操作すると点灯に変わり、排出工程のタイミングになると第三操作表示マークを点滅し操作レバー32を第三操作位置32dに操作すると点灯する構成でも良い。あるいは、第一表示灯〜第四表示灯と第一操作表示マーク〜第三操作表示マークを組み合わせても良い。例えば、籾摺作業開始から循環工程、排出工程、そして、循環工程に戻るまで、第一表示灯L1、第二操作表示マーク43b、第二表示灯L2、第三操作表示マーク43c、第三表示灯L3、第二操作表示マーク43bを順に点灯する構成である。
【0048】
図11にはインペラ羽根型の籾摺選別機を示している。インペラ羽根型籾摺選別機は、籾摺ロール7の代わりにインペラ羽根付きのインペラケース57を備えた籾摺部1と、籾摺部1の後側に配置した摺落米風選部2と、摺落米風選部2の後側に配置した揺動選別板型の混合米選別部3と、混合米選別部3の選別摺落米を揚穀する混合米揚穀機4と、混合米選別部3の仕上げ玄米を機外に取り出す玄米揚穀機5と、混合米選別部3の選別籾を籾摺部1に揚穀還元する籾揚穀機27とにより構成されている。
【0049】
なお、インペラ羽根型の籾摺選別機に前記操作レバー32の操作表示制御を採用することができる。この場合には、前記制御フローチャートにおけるステップS1乃至S4を、「運転/停止スイッチSW1をONにし運転を開始すると、第一表示灯L1が点灯される」ように変更して実施し、籾摺選別作業を迅速に開始するようにする。
【0050】
次に、図12及び図13に基づき混合米タンク下限検出センサSE6について説明する。
混合米タンク24の下限移動位置あるいはその近傍に混合米タンク下限検出センサSE6を配設し、混合米タンク24の下降によりセンサSE6の検出片をON作動し検出するようにしている。そして、主モータM1がON状態で、操作レバー32が第二操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が開状態で循環/排出切換弁36が循環状態にあるときに、混合米タンク24に混合米が多く溜り混合米タンク下限検出センサSE6がOFFからONに変化したときに、混合米タンク24が下限位置に到達したと判定し、第二表示灯L2を点滅し、操作レバー32の第三操作位置32dへの操作タイミングであることを表示するようにしている。なお、図13はその検出フローを示すものである。
【0051】
次に、操作レバー32の操作表示構成の他の実施例について説明する。
第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を備えた籾摺選別機において、主モータM1がON状態で、混合米タンク24の混合米の下限設定値を混合米タンク下限検出センサSE6が検出した場合には、操作レバー32が第一操作位置32bに位置し、籾シャッタ弁31が閉調節状態で、循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第一表示灯L1及び第二表示灯L2を点滅させる。
【0052】
また、操作レバー32が第二操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第二表示灯L2を点滅する。
また、操作レバー32が第三操作位置32dに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が排出状態のときには、第一表示灯L1及び第二表示灯L2を消灯するようにしている。
【0053】
しかして、操作レバー32の第二操作位置32cから第三操作位置32dへの操作タイミングを表示することにより、操作性の向上を図ることができる。
なお、第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を点滅表示する際に、揺動選別板15照明用の照明装置56を同期させて照明するようにし、オペレータの操作レバー32の切換操作が遅れている場合には、照明装置56の点滅速度を速くするように変化させて報知するようにしてもよい。
【0054】
なお、操作レバー32の操作位置を検出する操作レバー検出センサSE2を、操作レバー32の第二操作位置32cへの操作を検出するマイクロスイッチと、操作レバー32の第三操作位置32dへの操作を検出するマイクロスイッチにより構成してもよい。
【0055】
また、オペレータが操作レバー32の切換操作をするにあたり、前記第一表示灯L1、第二表示灯L2、第三表示灯L3及び第四表示灯L4の点滅表示に対して異なる操作をした場合には、オペレータの操作を優先するようにし、緊急の事態に対応できるようにしてしいる。
【0056】
また、次のように構成してもよい。主モータM1がOFF状態のときには、操作レバー32が第二操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第四表示灯L4を点滅させる。また、操作レバー32が第三操作位置32dに位置し、籾シャッタ弁31が開調節状態で、循環/排出切換弁36が排出状態のときには、第四表示灯L4を点滅させる。また、操作レバー32が第一操作位置32cに位置し、籾シャッタ弁31が閉調節状態で循環/排出切換弁36が循環状態のときには、第三表示灯L3及び第四表示灯L4を消灯するようにしている。
【0057】
次に、図14に基づき操作盤41の他の実施例について説明する。
操作盤41の下側部に左側から右側に運転/停止スイッチSW1と、籾摺ロール7,7の間隙を開調節するロール開スイッチSW3と、籾摺ロール7,7の間隙を閉調節するロール閉スイッチSW4を設けている。また、上側部右側に操作表示部44を設け、上側部左側に異常表示部42を設け、ロール開スイッチSW3とロール閉スイッチSW4との間にロール間隙調節表示部54を設けている。操作表示部44には操作レバー32の操作タイミングを表示する第一〜第四表示灯L1〜L4を設けている。
【0058】
また、異常表示部42には多数の異常表示灯をするようにし、主モータ異常表示部42aには主モータM1の過負荷異常を表示し、籾シャッタ弁異常表示部42bには籾シャッタ弁センサSE4の異常を表示し、ロール異常表示部42cには籾摺ロール7,7のロール間隙調節異常を表示し、混合米タンク異常表示部42dには混合米センサSE1の異常を表示し、循環/排出異常表示部42eには循環/排出検出センサSE3の異常を表示し、低電圧異常表示部42fには電源電圧の低電圧異常を表示するようにし、これら表示部の側方に異常項目を表示している。
【0059】
次に、図15に基づき操作盤41の他の実施例について説明する。
操作盤41には運転/停止スイッチSW1、ロール開スイッチSW3、ロール閉スイッチSW4を設け、異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を設けている。
【0060】
また、ロール間隙調節表示部54の複数の表示部には「1〜5」の数字を表示し、運転時間の「1の位」を表示するようにしている。異常表示部42の複数の表示部には「1〜5」の数字を表示し、運転時間の「10の位」を表示するようにしている。表示操作表示部44の第一〜第四表示灯L1〜L4には「1〜4」の数字を表示し、運転時間の「100の位」を表示するようにしている。
【0061】
そして、例えば運転/停止スイッチSW1の停止ボタンを所定時間より長く押すと、籾摺選別機の運転時間表示モードに移行し、ロール間隙調節表示部54の点灯している表示部の数字が「1の位」の運転時間を表示し、異常表示部42の点灯している表示部の数字が「10の位」の運転時間を表示し、表示操作表示部44の点灯している表示部の数字が「100の位」の運転時間を表示するようにし、運転時間を把握することができるようにしている。
【0062】
なお、異常表示部42及びロール間隙調節表示部54の「6〜9」までの表示は、前記「1〜5」の複数の数字を同時に点滅して合算表示し、また、操作表示部44の「5〜9」までの表示は、「1〜4」の複数の数字を同時に点滅して合算表示するようにしている。
【0063】
なお、例えば運転/停止スイッチSW1の停止ボタンとロール開スイッチSW3を同時に所定時間以上継続して押すと、運転時間表示モードから通常運転モードに復帰するようにしている。
【0064】
前記構成によると、異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を利用して運転時間を表示することができ、コストの低減を図ることができる。
次に、図16に基づき操作盤41の他の実施例について説明する。
【0065】
操作盤41には運転/停止スイッチSW1、ロール開スイッチSW3、ロール閉スイッチSW4を設け、異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を設けている。
【0066】
所定の複数のスイッチの同時操作により籾摺選別機のメンテナンスモードに移行するようにし、操作レバー32を第二操作位置32cから第三操作位置32dに操作する毎に、所定の順序のメンテナンス項目が順方向に移動し、異常の有無がチエックされる。そして、異常がない場合には、前記異常表示部42の該当する異常表示項目が点灯表示(あるいはブザーでも報知)される。また、異常がある場合には、前記異常表示部42の異常表示項目が点滅表示され、すべての点検項目に異常がない場合、揺動選別板15,照明用のLED型照明装置56を照明するようにしている。
【0067】
なお、操作レバー32を第二操作位置32cから第一操作位置32bに操作する毎に、チエック項目を順次戻すことができるようにしている。
また、前記異常表示をするにあたり、ブザーで異常を報知するようにし、異常報知項目である「主モータM1の過負荷異常」、「籾シャッタ弁の開閉異常」、「籾摺ロールのロール間隙調節異常」、「混合米タンクの上下動異常」、「循環/排出切換弁の切換異常」、「電源電圧の低電圧異常」等をブザーの報知パターンを変えることで判るようにしてもよい。また、LED型照明装置56の照明パターンを変えて異常報知をするようにしてもよい。また、別途設けたフラッシュライト(図示省略)を用いて同様に異常報知をするようにしてもよい。
【0068】
前記構成によると、操作盤41の異常表示部42、操作表示部44及びロール間隙調節表示部54を有効に活用しながら機体の各部を点検することができ、コストの低減を図ることができる。
【符号の説明】
【0069】
1 籾摺部
2 摺落米風選部
3 混合米選別部
4 混合米揚穀機
5 玄米揚穀機
6 籾ホッパ
7 籾摺ロール
15 揺動選別板
24 混合米タンク
31 籾シャッタ弁
32 操作レバー(操作レバー)
32b 第一操作位置
32c 第二操作位置
32d 第三操作位置
36 循環/排出切換弁
39 揺動駆動装置
39a 揺動クラッチ手段
41 操作盤
55 コントローラ
L1 第一表示灯
L2 第二表示灯
L3 第三表示灯
L4 第四表示灯
M1 主モータ
SE1 混合米量センサ
SE2 操作レバーセンサ
SE5 負荷電流センサ
SE7 穀粒有無センサ
SW1 運転/停止スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
籾摺部(1)と、摺落米風選部(2)と、揺動選別板型の混合米選別部(3)を備えた籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾シャッタ弁(31)を設け、摺落米風選部(2)からの混合米を混合米タンク(24)に一時貯溜し混合米選別部(3)の揺動選別板(15)に供給するように構成し、混合米選別部(3)には仕上げ玄米を機内循環側あるいは機外排出側に切り換える循環/排出切換弁(36)を設け、
単一の操作レバー(32)により籾シャッタ弁(31)、揺動選別板(15)駆動用の揺動駆動装置(39)を入切する揺動クラッチ手段(39a)及び循環/排出切換弁(36)を操作可能に構成し、
前記操作レバー(32)を操作溝に沿って第1操作位置(32b)から第2操作位置(32c)を経由して第3操作位置(32d)に操作可能で、且つ、第3操作位置(32d)から第2操作位置(32c)を経由して第1操作位置(32b)に操作可能に構成し、
前記操作レバー(32)を第1操作位置(32b)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を閉状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動切り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、
前記操作レバー(32)を第2操作位置(32c)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、
前記操作レバー(32)を第3操作位置(32d)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を排出側とし、
前記操作レバー(32)の第1操作位置(32b)から第2操作位置(32cへの操作方向を指示する第1表示灯(L1)と、第2操作位置(32c)から第3操作位置(32d)への操作方向を指示する第2表示灯(L2)と、第3操作位置(32d)から第2操作位置(32c)への操作方向を指示する第3表示灯(L3)と、第2操作位置(32c)から第1操作位置(32b)への操作方向を指示する第4表示灯(L4)を設け、
籾摺選別作業の進行に伴って第1表示灯(L1)、第2表示灯(L2)、第3表示灯(L3)及び第4表示灯(L4)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする籾摺選別機。
【請求項2】
操作レバー(32)が第1操作位置(32b)から第3操作位置(32d)のいずれかに位置しているかを検出する操作レバー位置検出センサ(SE2)を設け、混合米タンク(24)内に所定量以上の穀粒の貯溜を検出する混合米センサ(SE1)を設け、籾摺選別機を駆動する主モータ(M1)の負荷電流値を検出する負荷電流センサ(SE5)を設け、
籾摺作業開始時には第1表示灯(L1)を作動表示し、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以上であることを検出すると前記第2表示灯(L2)を作動表示し、操作レバー(32)が前記第3操作位置(32d)に操作したことを操作レバー位置検出センサ(SE2)が検出した後に、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出すると第3表示灯(L3)を作動表示し、混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出した後に、主モータ(M1)が所定値以下の負荷電流値であることを検出すると、第4表示灯(L4)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機。
【請求項3】
籾摺部(1)は一対の籾摺ロール(7,7)を備え、籾摺作業開始前に籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定を実行し、籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定の終了後に第1表示灯(L1)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機。
【請求項4】
籾摺部(1)にはインペラ型の籾摺装置を備え、電源スイッチを入り状態にするか、又は操作レバー(32)を第2操作位置(32c)に操作すると、第1表示灯(L1)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機。
【請求項1】
籾摺部(1)と、摺落米風選部(2)と、揺動選別板型の混合米選別部(3)を備えた籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾シャッタ弁(31)を設け、摺落米風選部(2)からの混合米を混合米タンク(24)に一時貯溜し混合米選別部(3)の揺動選別板(15)に供給するように構成し、混合米選別部(3)には仕上げ玄米を機内循環側あるいは機外排出側に切り換える循環/排出切換弁(36)を設け、
単一の操作レバー(32)により籾シャッタ弁(31)、揺動選別板(15)駆動用の揺動駆動装置(39)を入切する揺動クラッチ手段(39a)及び循環/排出切換弁(36)を操作可能に構成し、
前記操作レバー(32)を操作溝に沿って第1操作位置(32b)から第2操作位置(32c)を経由して第3操作位置(32d)に操作可能で、且つ、第3操作位置(32d)から第2操作位置(32c)を経由して第1操作位置(32b)に操作可能に構成し、
前記操作レバー(32)を第1操作位置(32b)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を閉状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動切り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、
前記操作レバー(32)を第2操作位置(32c)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を循環側とし、
前記操作レバー(32)を第3操作位置(32d)に操作すると、籾シャッタ弁(31)を開状態、揺動クラッチ手段(39a)を揺動入り状態、循環/排出切換弁(36)を排出側とし、
前記操作レバー(32)の第1操作位置(32b)から第2操作位置(32cへの操作方向を指示する第1表示灯(L1)と、第2操作位置(32c)から第3操作位置(32d)への操作方向を指示する第2表示灯(L2)と、第3操作位置(32d)から第2操作位置(32c)への操作方向を指示する第3表示灯(L3)と、第2操作位置(32c)から第1操作位置(32b)への操作方向を指示する第4表示灯(L4)を設け、
籾摺選別作業の進行に伴って第1表示灯(L1)、第2表示灯(L2)、第3表示灯(L3)及び第4表示灯(L4)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする籾摺選別機。
【請求項2】
操作レバー(32)が第1操作位置(32b)から第3操作位置(32d)のいずれかに位置しているかを検出する操作レバー位置検出センサ(SE2)を設け、混合米タンク(24)内に所定量以上の穀粒の貯溜を検出する混合米センサ(SE1)を設け、籾摺選別機を駆動する主モータ(M1)の負荷電流値を検出する負荷電流センサ(SE5)を設け、
籾摺作業開始時には第1表示灯(L1)を作動表示し、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以上であることを検出すると前記第2表示灯(L2)を作動表示し、操作レバー(32)が前記第3操作位置(32d)に操作したことを操作レバー位置検出センサ(SE2)が検出した後に、混合米センサ(SE1)が混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出すると第3表示灯(L3)を作動表示し、混合米タンク(24)の穀粒量が所定量以下になったことを検出した後に、主モータ(M1)が所定値以下の負荷電流値であることを検出すると、第4表示灯(L4)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機。
【請求項3】
籾摺部(1)は一対の籾摺ロール(7,7)を備え、籾摺作業開始前に籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定を実行し、籾摺ロール(7,7)のロール間隙初期設定の終了後に第1表示灯(L1)を表示作動するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機。
【請求項4】
籾摺部(1)にはインペラ型の籾摺装置を備え、電源スイッチを入り状態にするか、又は操作レバー(32)を第2操作位置(32c)に操作すると、第1表示灯(L1)を作動表示するコントローラ(55)を設けたことを特徴とする請求項2記載の籾摺選別機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図11】
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【図16】
【公開番号】特開2013−27822(P2013−27822A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165531(P2011−165531)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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