説明

粒子状物質除去フィルタ再生装置

【課題】 ディーゼルエンジンを搭載したフォークリフト等の荷役車両に適用される粒子状物質除去フィルタ再生装置に於て、粒子状物質除去フィルタを効率よく再生できると共に、構造の簡単化とコストの低減を図る。
【解決手段】 エンジン2、トルクコンバータ3、変速機4、駐車ブレーキ5、チャージングポンプ6、駐車ブレーキスイッチ7、車両コントローラ8、粒子状物質除去フィルタ9、ブレーキ負荷手段10とで構成し、とりわけ、粒子状物質除去フィルタ9が目詰りした時に駐車ブレーキ5を制動させてトルクコンバータをストール状態とすることでエンジン2に負荷を与えるブレーキ負荷手段10を設け、所謂駐車ブレーキ5を利用する。ブレーキ負荷手段10に代えて、粒子状物質除去フィルタ9が目詰りした時にチャージングポンプ6に油圧的な負荷を掛けてエンジン2に負荷を与えるポンプ負荷手段25を設け、所謂チャージングポンプ6を利用しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばディーゼルエンジンを搭載したフォークリフト等の荷役車両に適用される粒子状物質除去フィルタ再生装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンが搭載されたフォークリフト等の荷役車両50としては、例えば図3に示したものが知られている。
当該荷役車両50は、基本的には、エンジン(ディーゼルエンジン)51と、エンジン51からの動力を伝達するトルクコンバータ52と、トルクコンバータ52からの動力を変速する変速機53と、変速機53の出力軸を制動し得る駐車ブレーキ54と、エンジン51に依り回転されてトルクコンバータ52や変速機53に圧油を供給するチャージングポンプ55と、運転席に設けられた駐車ブレーキスイッチ56と、駐車ブレーキスイッチ56の操作に依り駐車ブレーキ54を制御する車両コントローラ57とを備えている。
而して、チャージングポンプ55に依り加圧されるタンク58からの圧油は、主圧力調整弁59とコンバータ圧力調整弁60に依り圧力調整されてトルクコンバータ52とオイルクーラ61と変速機53の前後進及び変速(1−2速)用の油圧クラッチ62に供給されると共に、変速用電磁弁63と変速切換弁64とインチング弁65と前後進用電磁切換弁66に供給される。
【0003】
ところで、この様なディーゼルエンジンが搭載されたフォークリフト等の荷役車両にあっては、2011年から導入される第4次排ガス規制に対応する為に、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を除去するDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)(登録商標)と称される粒子状物質除去フィルタの装備が計画されている。
【0004】
ところが、この様な粒子状物質除去フィルタは、粒子状物質が堆積する事に依り目詰まりを起こして機能が低下するので、例えば粒子状物質をヒータ等に依り燃焼させて再生させたり、或は触媒を用いてこれを活性温度まで昇温させる為にエンジンの燃料噴射時期を遅角する事に依り酸化され易い一酸化炭素や炭化水素や粒子状物質を除去して再生させる様にしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−16666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
然しながら、従来のものは、粒子状物質を燃焼させて再生する為に、ヒータ等を用いたり、エンジン関係を改変する必要であったので、構造が複雑化すると共に、コストが高く付く難点があった。
【0007】
本発明は、叙上の問題点に鑑み、これを解消する為に創案されたもので、その課題とする処は、粒子状物質除去フィルタを効率よく再生できると共に、それでいて構造の簡単化とコストの低減を図る事ができる粒子状物質除去フィルタ再生装置を提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の粒子状物質除去フィルタ再生装置は、基本的には、エンジンと、エンジンからの動力を伝達するトルクコンバータと、トルクコンバータからの動力を変速する変速機と、変速機の出力軸を制動し得る駐車ブレーキと、エンジンに依り回転されてトルクコンバータや変速機に圧油を供給するチャージングポンプと、運転席に設けられた駐車ブレーキスイッチと、駐車ブレーキスイッチの操作に依り駐車ブレーキを制御する車両コントローラと、エンジンから排出される排ガス中の粒子状物質を除去する粒子状物質除去フィルタと、粒子状物質除去フィルタが目詰りした時に駐車ブレーキを制動させてトルクコンバータをストール状態とすることでエンジンに負荷を与えるブレーキ負荷手段と、から構成した事に特徴が存する。
【0009】
エンジンが回転すると、チャージングポンプからの圧油がトルクコンバータ及び変速機に供給されると共に、エンジンの動力がトルクコンバータ及び変速機を介して駆動車輪に伝達されて車両が走行する。駐車ブレーキスイッチが操作されると、車両コントローラに依り駐車ブレーキが作動し、変速機の出力軸が制動される。
エンジンが回転すると、エンジンから排出される排ガス中の粒子状物質が粒子状物質除去フィルタに依り除去される。粒子状物質除去フィルタに排ガス中の粒子状物質が堆積して目詰りすると、ブレーキ負荷手段に依り駐車ブレーキが作動し、変速機の出力軸が制動される。そうすると、トルクコンバータがストール状態になり、トルクコンバータを回転させるエンジンに負荷が掛かる。エンジンに負荷が掛かると、エンジンから排出される排ガスの温度が上昇し、この高温の排ガスに依り触媒が活性されて粒子状物質除去フィルタに堆積する粒子状物質が燃焼され、粒子状物質除去フィルタが再生される。
【0010】
ブレーキ負荷手段は、粒子状物質除去フィルタの目詰り状態を検出する目詰り状態検出器と、目詰り状態検出器からの目詰り状態に依り駐車ブレーキを制御する車両コントローラとを備えているのが好ましい。この様にすれば、駐車ブレーキを利用して粒子状物質除去フィルタを再生できるので、既存のものにも容易に適用する事ができる。
【0011】
本発明の粒子状物質除去フィルタ再生装置は、エンジンと、エンジンからの動力を伝達するトルクコンバータと、トルクコンバータからの動力を変速する変速機と、変速機の出力軸を制動し得る駐車ブレーキと、エンジンに依り回転されてトルクコンバータや変速機に圧油を供給するチャージングポンプと、運転席に設けられた駐車ブレーキスイッチと、駐車ブレーキスイッチの操作に依り駐車ブレーキを制御する車両コントローラと、エンジンから排出される排ガス中の粒子状物質を除去する粒子状物質除去フィルタと、粒子状物質除去フィルタが目詰りした時にチャージングポンプに油圧的な負荷を掛けてエンジンに負荷を与えるポンプ負荷手段と、から構成する事もできる。
【0012】
エンジンが回転すると、チャージングポンプからの圧油がトルクコンバータ及び変速機に供給されると共に、エンジンの動力がトルクコンバータ及び変速機を介して駆動車軸に伝達されて車両が走行する。駐車ブレーキスイッチが操作されると、車両コントローラに依り駐車ブレーキが作動し、変速機の出力軸が制動される。
エンジンが回転すると、エンジンから排出される排ガス中の粒子状物質が粒子状物質除去フィルタに依り除去される。粒子状物質除去フィルタに排ガス中の粒子状物質が堆積して目詰りすると、ポンプ負荷手段に依りチャージングポンプに油圧的な負荷が掛けられる。そうすると、チャージングポンプを回転させるエンジンに負荷が掛かる。エンジンに負荷が掛かると、エンジンから排出される排ガスの温度が上昇し、この高温の排ガスに依り触媒が活性されて粒子状物質除去フィルタに堆積する粒子状物質が燃焼され、粒子状物質除去フィルタが再生される。
【0013】
ポンプ負荷手段は、粒子状物質除去フィルタの目詰り状態を検出する目詰り状態検出器と、チャージングポンプからの圧油を直接トルクコンバータや変速機に供給する第一位置とチャージングポンプからの圧油をバイパス路を介してトルクコンバータや変速機に供給する第二位置とをとり得る電磁切換弁と、バイパス路に設けられてチャージングポンプからの圧油を負荷圧力に保つ負荷圧力調整弁と、目詰り状態検出器からの目詰り状態に依り電磁切換弁を制御する車両コントローラとを備えているのが好ましい。この様にすれば、チャージングポンプを利用して粒子状物質除去フィルタを再生できるので、既存のものにも容易に適用する事ができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に依れば、次の様な優れた効果を奏する事ができる。
(1) エンジン、トルクコンバータ、変速機、駐車ブレーキ、チャージングポンプ、駐車ブレーキスイッチ、車両コントローラ、粒子状物質除去フィルタ、ブレーキ負荷手段とで構成し、とりわけ、粒子状物質除去フィルタが目詰りした時に駐車ブレーキを制動させてトルクコンバータをストール状態とすることでエンジンに負荷を与えるブレーキ負荷手段を設け、所謂駐車ブレーキを利用したので、粒子状物質除去フィルタを効率よく再生する事ができると共に、構造の簡単化とコストの低減を図る事ができる。
(2) エンジン、トルクコンバータ、変速機、駐車ブレーキ、チャージングポンプ、駐車ブレーキスイッチ、車両コントローラ、粒子状物質除去フィルタ、ポンプ負荷手段とで構成し、とりわけ、粒子状物質除去フィルタが目詰りした時にチャージングポンプに油圧的な負荷を掛けてエンジンに負荷を与えるポンプ負荷手段を設け、所謂チャージングポンプを利用したので、粒子状物質除去フィルタを効率よく再生する事ができると共に、構造の簡単化とコストの低減を図る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第一例に係る粒子状物質除去フィルタ再生装置の概要を示す概略図。
【図2】本発明の第二例に係る粒子状物質除去フィルタ再生装置の概要を示す概略図。
【図3】従来の荷役車両の概要を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に於て、粒子状物質除去フィルタ再生装置1は、エンジン2、トルクコンバータ3、変速機4、駐車ブレーキ5、チャージングポンプ6、駐車ブレーキスイッチ7、車両コントローラ8、粒子状物質除去フィルタ9、ブレーキ負荷手段10とからその主要部が構成されて居り、フォークリフト等の荷役車両30に適用される。
【0017】
エンジン2は、粒子状物質除去フィルタ再生装置1の基本部分を為すもので、この例では、ディーゼルエンジンにしてあり、アクセルペダル(図示せず)の操作に基づきエンジンコントローラ11に依り回転速度が制御される様になっている。エンジンコントローラ11は、マイクロコンピュータ等で構成されている。
【0018】
トルクコンバータ3は、エンジン2からの動力を伝達するもので、この例では、図略しているが、インペラホイール、タービンホイール、ステータホイール、これらを収容するコンバータハウジング等を備えて居り、インペラホイールがエンジン2のフライホイールに接続されている。
【0019】
変速機(トランスミッション)4は、トルクコンバータ3からの動力を変速するもので、この例では、常時噛合っている適数の変速歯車12と、前後進及び変速(1−2速)用の油圧クラッチ13等を備えている。
【0020】
駐車ブレーキ5は、変速機4の出力軸14を制動し得るもので、この例では、電磁式ブレーキにしてある。
【0021】
チャージングポンプ6は、エンジン2に依り回転されてトルクコンバータ3や変速機4に圧油を供給するもので、この例では、タンク15からの圧油を、主圧力調整弁16とコンバータ圧力調整弁17に依り圧力調整してトルクコンバータ3とオイルクーラ18と変速機4の油圧クラッチ13に供給すると共に、変速用電磁弁19と変速切換弁20とインチング弁21と前後進用電磁切換弁22に供給する様になっている。
【0022】
駐車ブレーキスイッチ7は、運転席(図示せず)に設けられたもので、この例では、オンオフスイッチ等で構成されている。
【0023】
車両コントローラ8は、駐車ブレーキスイッチ7の操作に依り駐車ブレーキ5を制御するもので、この例では、マイクロコンピュータ等で構成されている。
【0024】
粒子状物質除去フィルタ9は、エンジン2から排出される排ガス中の粒子状物質を除去するもので、この例では、エンジン2の排気通路23の途中に設けられて居り、触媒(酸化触媒)と熱に強いセラミックやステンレスを用いたフィルタとを備えている。
【0025】
ブレーキ負荷手段10は、粒子状物質除去フィルタ9が目詰りした時に駐車ブレーキ5を制動させてトルクコンバータをストール状態とすることでエンジン2に負荷を与えるもので、この例では、粒子状物質除去フィルタ9の目詰り状態を検出する目詰り状態検出器24と、目詰り状態検出器24からの目詰り状態に依り駐車ブレーキ5を制御する車両コントローラ8とを備えている。目詰り状態検出器24は、粒子状物質除去フィルタ9の差圧を含む圧力や温度等の変化を検出して粒子状物質の堆積状態を測定するものにしてある。
【0026】
トルクコンバータ3と変速機4と駐車ブレーキ5とチャージングポンプ6は、エンジン2の動力を駆動車輪(図示せず)に伝達するドライブユニット(動力伝達装置)を構成している。
【0027】
次に、この様な構成に基づいてその作用を述解する。
エンジン2が回転すると、チャージングポンプ6が回転されてこれからの圧油が主圧力調整弁16及びコンバータ圧力調整弁17に依り所定圧力に調整された後にトルクコンバータ3及び変速機4の油圧クラッチ13に供給されると共に、エンジン2の動力がトルクコンバータ3、変速機4の変速歯車12及び油圧クラッチ13を介して駆動車輪(図示せず)に伝達されて車両が走行する。
駐車ブレーキスイッチ7が操作されると、車両コントローラ8に依り駐車ブレーキ5が作動されて変速機4の出力軸14が制動される。
【0028】
エンジン2が回転すると、エンジン2から排出通路23を介して排出される排ガス中の粒子状物質が粒子状物質除去フィルタ9に依り除去される。
粒子状物質除去フィルタ9に排ガス中の粒子状物質が堆積して目詰りすると、ブレーキ負荷手段10の目詰り状態検出器24がこの事を検出して車両コントローラ8に依り駐車ブレーキ5が作動されて変速機4の出力軸14が制動される。
そうすると、トルクコンバータ3がストール状態になり、トルクコンバータ3を回転させるエンジン2に負荷が掛かってエンジン2から排出される排ガスの温度が上昇し、この高温(250°以上)の排ガスに依り触媒が活性されて粒子状物質除去フィルタ9に堆積する粒子状物質が燃焼され、粒子状物質除去フィルタ9が再生される。
【0029】
次に、本発明の第二例を、図2に基づいて説明する。
第二例に係る粒子状物質除去フィルタ再生装置1は、エンジン2と、エンジン2からの動力を伝達するトルクコンバータ3と、トルクコンバータ3からの動力を変速する変速機4と、変速機4の出力軸14を制動し得る駐車ブレーキ5と、エンジン2に依り回転されてトルクコンバータ3や変速機4に圧油を供給するチャージングポンプ6と、運転席に設けられた駐車ブレーキスイッチ7と、駐車ブレーキスイッチ7の操作に依り駐車ブレーキ5を制御する車両コントローラ8と、エンジン2から排出される排ガス中の粒子状物質を除去する粒子状物質除去フィルタ9と、粒子状物質除去フィルタ9が目詰りした時にチャージングポンプ6に油圧的な負荷を掛けてエンジン2に負荷を与えるポンプ負荷手段25と、から構成したものである。
【0030】
つまり、第一例に係るブレーキ負荷手段10に代えて、粒子状物質除去フィルタ9が目詰りした時にチャージングポンプ6に油圧的な負荷を掛けてエンジン2に負荷を与えるポンプ負荷手段25を設け、所謂チャージングポンプ6を利用したものである。
【0031】
ポンプ負荷手段25は、粒子状物質除去フィルタ9の目詰り状態を検出する目詰り状態検出器24と、チャージングポンプ6からの圧油を直接トルクコンバータ3や変速機4に供給する第一位置とチャージングポンプ6からの圧油をバイパス路26を介してトルクコンバータ3や変速機4に供給する第二位置とをとり得る電磁切換弁27と、バイパス路26に設けられてチャージングポンプ6からの圧油を負荷圧力に保つ負荷圧力調整弁28と、目詰り状態検出器24からの目詰り状態に依り電磁切換弁27を制御する車両コントローラ8とを備えている。負荷圧力調整弁27は、主圧力調整弁16の設定圧力(例えば15kg/cm2 )より大きい値にしてある。
【0032】
この様なものは、エンジン2が回転すると、チャージングポンプ6が回転されてこれからの圧油が主圧力調整弁16及びコンバータ圧力調整弁17に依り所定圧力に調整された後にトルクコンバータ3及び変速機4の油圧クラッチ13に供給されると共に、エンジン2の動力がトルクコンバータ3、変速機4の変速歯車12及び油圧クラッチ13を介して駆動車輪(図示せず)に伝達されて車両が走行する。
駐車ブレーキスイッチ7が操作されると、車両コントローラ8に依り駐車ブレーキ5が作動されて変速機4の出力軸14が制動される。
【0033】
エンジン2が回転すると、エンジン2から排出される排ガス中の粒子状物質が粒子状物質除去フィルタ9に依り除去される。
粒子状物質除去フィルタ9に排ガス中の粒子状物質が堆積して目詰りすると、ポンプ負荷手段25の目詰り状態検出器24がこの事を検出して車両コントローラ8に依り電磁切換弁27がバイパス路26側に切換え制御され、バイパス路26に設けられた負荷圧力調整弁28に依りチャージングポンプ6に油圧的な負荷が掛けられる。そうすると、チャージングポンプ6を回転させるエンジン2に負荷が掛かってエンジン2から排出される排ガスの温度が上昇し、この高温の排ガスに依り触媒が活性されて粒子状物質除去フィルタ9に堆積する粒子状物質が燃焼され、粒子状物質除去フィルタ9が再生される。
【0034】
尚、ブレーキ負荷手段10は、先の例では、駐車ブレーキ5を利用したが、これに限らず、例えばホイールブレーキを利用しても良い。この場合、ホイールブレーキは、車両コントローラ8に依り制御されるものにする必要がある。
【符号の説明】
【0035】
1…粒子状物質除去フィルタ再生装置、2…エンジン、3…トルクコンバータ、4…変速機、5…駐車ブレーキ、6…チャージングポンプ、7…駐車ブレーキスイッチ、8…車両コントローラ、9…粒子状物質除去フィルタ、10…ブレーキ負荷手段、11…エンジンコントローラ、12…変速歯車、13…油圧クラッチ、14…出力軸、15…タンク、16…主圧力調整弁、17…コンバータ圧力調整弁、18…オイルクーラ、19…変速用電磁弁、20…変速切換弁、21…インチング弁、22…前後進用電磁切換弁、23…排気通路、24…目詰り状態検出器、25…ポンプ負荷手段、26…バイパス路、27…電磁切換弁、28…負荷圧力調整弁、30…荷役車両、50…荷役車両、51…エンジン、52…トルクコンバータ、53…変速機、54…駐車ブレーキ、55…チャージングポンプ、56…駐車ブレーキスイッチ、57…車両コントローラ、58…タンク、59…主圧力調整弁、60…コンバータ圧力調整弁、61…オイルクーラ、62…油圧クラッチ、63…変速用電磁弁、64…変速切換弁、65…インチング弁、66…前後進用電磁切換弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、エンジンからの動力を伝達するトルクコンバータと、トルクコンバータからの動力を変速する変速機と、変速機の出力軸を制動し得る駐車ブレーキと、エンジンに依り回転されてトルクコンバータや変速機に圧油を供給するチャージングポンプと、運転席に設けられた駐車ブレーキスイッチと、駐車ブレーキスイッチの操作に依り駐車ブレーキを制御する車両コントローラと、エンジンから排出される排ガス中の粒子状物質を除去する粒子状物質除去フィルタと、粒子状物質除去フィルタが目詰りした時に駐車ブレーキを制動させてトルクコンバータをストール状態とすることでエンジンに負荷を与えるブレーキ負荷手段と、から構成した事を特徴とする粒子状物質除去フィルタ再生装置。
【請求項2】
ブレーキ負荷手段は、粒子状物質除去フィルタの目詰り状態を検出する目詰り状態検出器と、目詰り状態検出器からの目詰り状態に依り駐車ブレーキを制御する車両コントローラとを備えている請求項1に記載の粒子状物質除去フィルタ再生装置。
【請求項3】
エンジンと、エンジンからの動力を伝達するトルクコンバータと、トルクコンバータからの動力を変速する変速機と、変速機の出力軸を制動し得る駐車ブレーキと、エンジンに依り回転されてトルクコンバータや変速機に圧油を供給するチャージングポンプと、運転席に設けられた駐車ブレーキスイッチと、駐車ブレーキスイッチの操作に依り駐車ブレーキを制御する車両コントローラと、エンジンから排出される排ガス中の粒子状物質を除去する粒子状物質除去フィルタと、粒子状物質除去フィルタが目詰りした時にチャージングポンプに油圧的な負荷を掛けてエンジンに負荷を与えるポンプ負荷手段と、から構成した事を特徴とする粒子状物質除去フィルタ再生装置。
【請求項4】
ポンプ負荷手段は、粒子状物質除去フィルタの目詰り状態を検出する目詰り状態検出器と、チャージングポンプからの圧油を直接トルクコンバータや変速機に供給する第一位置とチャージングポンプからの圧油をバイパス路を介してトルクコンバータや変速機に供給する第二位置とをとり得る電磁切換弁と、バイパス路に設けられてチャージングポンプからの圧油を負荷圧力に保つ負荷圧力調整弁と、目詰り状態検出器からの目詰り状態に依り電磁切換弁を制御する車両コントローラとを備えている請求項3に記載の粒子状物質除去フィルタ再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−163166(P2011−163166A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24943(P2010−24943)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000003241)TCM株式会社 (319)
【Fターム(参考)】