説明

自動ドアセンサーおよびそれに用いられる機能拡張モジュール

【課題】機能拡張を容易にして施工性、運用性または安全性などを向上させるとともに、機能拡張後も全体としての一体感や美観などを維持できるような自動ドアセンサーおよびそれに用いられる機能拡張モジュールを提供する。
【解決手段】光学的に物体または人体を検出し、その検出結果に基づいて自動ドア開閉制御用ドアコントローラへの信号を出力するセンサーモジュール部(センサーモジュール11)と、少なくとも1台の前記センサーモジュール部を収容可能な収容部(プロファイル12)と、前記センサーモジュール部の検出に用いられる光が透過可能であるとともに、前記センサーモジュール部が収容された前記収容部を覆うカバー部材(前面カバー13)と、このカバー部材が両側いずれにも接合可能であるとともに、前記センサーモジュール部と通信を行うことで機能を拡張する機能拡張モジュール(LEDモジュール14)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動スイングドア装置などの上部に設置される自動ドアセンサーに関し、特に、自動ドアセンサーとの一体性を維持したままで各種の機能拡張が容易にできる自動ドアセンサーおよびそれに用いられる機能拡張モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる自動スイングドア装置(例えば、特許文献1参照)などの上部に設置される自動ドアセンサーとして、例えば、三角測距式の安全センサーが使用される。図8はそのような三角測距式安全センサー110のスイングドア120への設置例を示す概略図である。
【0003】
この図8に示すように、三角測距式安全センサー110の形状は一般的に筒状のものとなっており、人体などを検出するセンサーモジュール部(不図示)はその内部の適切な位置に収容される。
【0004】
スイングドア120の先端(戸先)120a側での安全性を確保するためには、センサーモジュール部をスイングドア120の先端120a付近に配置する必要がある。一方、スイングドア120の開閉制御を行うドアコントローラへの配線121はスイングドア120のヒンジ側120bにせざるを得ない。この配線121が外部へ露出することによる外観上の見た目の悪さなどを極力避けるためには、スイングドア120の先端120a付近に配置されたセンサーモジュール部からの配線121をなるべく覆い隠せるように、三角測距式安全センサー110全体を筒状にするのが好ましいからである。
【0005】
また、スイングドア120の先端120a以外でも安全性を確保するために、センサーモジュール部がスイングドア120中央付近などにも追加で配置されることがあるが、このような場合でも三角測距式安全センサー110全体が筒状であることがセンサーモジュール部の配置の自由度においても有利である。
【0006】
しかし、逆に言えば、センサーモジュール部がスイングドア120に配置される位置に関わらず、センサーモジュール部には前面カバーを兼ねる検出窓113を被せる必要があるため、結果として検出窓113の長さは三角測距式安全センサー110全体の筒の長さとほぼ同じになる構造を取らざるを得ない。
【0007】
このような三角測距式安全センサー110は、後述する課題に関して次のような特徴があった。
【0008】
(1)動作表示灯について
このような三角測距式安全センサー110では、センサーモジュール部の動作を表示する動作表示灯はセンサーモジュール部自体に設けられていることが多い。
【0009】
しかし、三角測距式安全センサー110内でセンサーモジュール部の配置数や配置位置などが事前には確定していないため、三角測距式安全センサー110外面には動作表示灯は設けられていないことがほとんどである。
【0010】
(2)距離設定用調整作業などについて
三角測距式安全センサー110の各種設定操作部(例えば、ディップスイッチなど)はセンサーモジュール部に設けられていることが普通であるため、各種設定や調整作業などは三角測距式安全センサー110から検出窓113を外した状態で行われる。
【0011】
三角測距式安全センサー110の設定項目は色々とあるが、三角測距式センサーである限り、距離設定(床面123からのキャンセルする距離)を覚えこませる調整が必要である。この距離設定を行った後に三角測距式安全センサー110へ検出窓113を被せるため、距離の覚えこみの再調整を行うためには検出窓113をもう一度外すことになり、それらの作業が極めて面倒である。
【0012】
なお、このような調整作業などを容易にする従来技術としては、例えば、特許文献2に記載されている「自動ドア調整器」が挙げられる。しかし、この「自動ドア調整器」では、ハンディターミナル2が別に必要となるだけでなく、ドア6を開閉する自動ドア制御装置16側でもハンディターミナル2と相互通信が可能となるようにする必要がある。このため、全体の構成が複雑化するとともに大幅なコストアップ要因にもなり得る。
【0013】
(3)ドアが開く方向側に壁などがある場合について
スイングドア120が開く方向側に三角測距式安全センサー110を設置している場合において、人体が存在したり物体が置かれたりしているときは、そのことを三角測距式安全センサー110が検出することによってスイングドア120を開かないまたは開いている途中であっても直ちに停止させるなどの制御を行う。
【0014】
ただし、図8に示すように、スイングドア120が開ききったところに壁122などがあるような場所では、スイングドア120が所定角度まで開くと三角測距式安全センサー110が壁122を検出するため、スイングドア120が開ききらない不具合が生じてしまう。これを防ぐため、従来では、例えば、スイングドア120がその所定角度に達すると三角測距式安全センサー110が物体などを検出した検出信号をキャンセルするようにドアコントローラが判断することで、スイングドア120が全開できるように制御を行っている。
【0015】
しかし、ドアコントローラの種類によってはこのような制御ができないタイプも存在する。そのため、その所定角度に達したときに三角測距式安全センサー110からの検出信号をドアコントローラに伝えないように制御する別の方法(例えば、スイングドア120がその所定角度に達するとマグネットスイッチが離れることによって検出信号を出力しないようにするなど)を採用する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2009−264089号公報
【特許文献2】特開2007−138435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述した従来技術の三角測距式安全センサー110では、次の(1)〜(3)に示すような問題点があった。なお、これらの番号は上述した背景技術の説明内の各番号に対応している。
【0018】
(1)動作表示灯の視認性が悪い
三角測距式安全センサー110は赤外光線を利用するため、検出窓113は外乱光の影響などを低減する目的と内部構造を隠す目的などにより、赤外線透過フィルターの特性をもったものになる。そのため、基本的に可視光線は透過しない。
【0019】
三角測距式安全センサー110内部に収容して配置されるセンサーモジュール部に動作表示灯として例えば赤色LEDが設けられていたとしても、運用時には検出窓113を被せるため、可視光域であるLEDの赤色の視認性は非常に悪い。仮に見えたとしても、赤色が僅かにわかる程度である。
【0020】
つまり、三角測距式安全センサー110の動作を示すLEDは、検出窓113を外した状態では視認できるものの、実際の運用時では検出窓113を被せてあるため、ほとんど視認できない。
【0021】
よって、仮に三角測距式安全センサー110が故障していたとしても、施主も施工者もそのことを認識することが困難であり、実際に何らかの不具合が発生したときに三角測距式安全センサー110の故障が発覚することがあり得る。
【0022】
(2)距離設定用調整作業が面倒
三角測距式安全センサー110の距離設定を検出窓113がない状態で行った後に検出窓113を取り付けると、実際には覚えこんだ床面123からのキャンセルする距離に若干の誤差が生じてしまう。この誤差によって床面123からのキャンセル距離が遠くなった場合には、調整作業で意図していた基準を満たさない場合があり得る。
【0023】
また、三角測距式安全センサー110の設置直後では特に問題にならなくても、床面123の環境などが事後的に変化することで誤動作などが発生して問題になった場合、施工者が再度現場に出向いて調整処置をする必要がある。
【0024】
ただし、この調整処置は、三角測距式安全センサー110に距離を再度学習させるだけの簡易な作業で済む場合もある。例えば、設定されたキャンセル距離が正しくなるようにキャリブレーションする作業である。なお、床面123からのキャンセル距離そのものを変更させるようなものは、安全面の観点から施工者が設定する必要性がある。
【0025】
施工者には当然ながら現場へ出向いて再調整を行う義務がある。しかし、それが極めて簡単な調整作業であって施主側でも十分可能であるなら、施工者自身はなるべく現場に出向きたくないとの要望がある。
【0026】
(3)ドアコントローラ側に検出キャンセル機能がない場合の対応が困難
ドアコントローラ側に検出キャンセル機能がない場合は、三角測距式安全センサー110の出力をドアコントローラに伝えないよう制御する何らかの方法が必要である。しかし、スイングドア120が所定角度まで開いたタイミングを的確に検出することがなかなか困難であり、そのためのマグネットスイッチなどの設置および調整作業なども面倒であった。
【0027】
従来技術のこのような課題に鑑み、本発明の目的は、機能拡張を容易にして施工性、運用性または安全性などを向上させるとともに、機能拡張後も全体としての一体感や美観などを維持できるような自動ドアセンサーおよびそれに用いられる機能拡張モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的を達成するため、本発明の自動ドアセンサーは、光学的に物体または人体を検出し、その検出結果に基づいて自動ドア開閉制御用ドアコントローラへの信号を出力するセンサーモジュール部と、少なくとも1台の前記センサーモジュール部を収容可能な収容部と、前記センサーモジュール部の検出に用いられる光が透過可能であるとともに、前記センサーモジュール部が収容された前記収容部を覆うカバー部材と、このカバー部材が両側いずれにも接合可能であるとともに、前記センサーモジュール部と一方向または双方向の通信を行うことで機能を拡張する機能拡張モジュールとを備えることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の自動ドアセンサーにおいて、前記機能拡張モジュールの両側いずれにも接合可能な接合部材と、一方側に前記カバー部材が接合されるとともに他方側に前記接合部材が接合された前記機能拡張モジュールによって覆われた前記収容部の両端をそれぞれ塞ぐ一対の蓋部とをさらに備え、前記収容部は、前記センサーモジュール部を内側に収容可能であり、前記機能拡張モジュールは、前記センサーモジュール部と電気的に接続されることで前記センサーモジュール部との前記通信が行われることを特徴としてもよい。
【0030】
また、本発明の自動ドアセンサーにおいて、前記収容部は、両端および一面方向が開口しており、1台以上の前記センサーモジュール部をその長手方向に並べた状態で収容可能であり、前記カバー部材は曲板状であって、前記収容部の前記一面方向にはめ込み可能であり、前記接合部材は、少なくともその両端部が前記カバー部材と略同一断面形状を有するとともに、その幅は前記機能拡張モジュールの幅より短く、一方側に前記カバー部材が接合されるとともに他方側に前記接合部材が接合された前記機能拡張モジュールは全体として、前記収容部と略同一の長さであることを特徴としてもよい。
【0031】
このような構成の自動ドアセンサーによれば、機能拡張が容易で施工性、運用性または安全性などが向上するとともに、機能拡張後も全体としての一体感や美観などが維持される。機能拡張モジュールは自動ドアセンサーの左端側または右端側いずれにも配置できるので、利便性なども高い。
【0032】
また、本発明の自動ドアセンサーにおいて、前記機能拡張モジュールは、視認可能な表示を行う表示部をさらに備え、前記制御部は、前記センサーモジュール部による人体または物体の検出状態に応じて前記表示部による表示を制御してもよい。また、前記制御部は、前記自動ドアセンサーによって人体または物体が検出されている状態と検出されていない状態とで前記表示部の表示態様を変えてもよい。また、前記表示部は、複数の発光素子を有しており、前記制御部は、複数台の自動ドアセンサーによる人体または物体のそれぞれの検出状態に応じて、前記発光素子の発光をそれぞれ制御してもよい。また、前記発光素子は発光色が可変であり、前記制御部は、前記自動ドアセンサーによって人体または物体が検出されている状態と検出されていない状態とで前記発光素子の発光色を変えてもよい。ここで、前記複数台の自動ドアセンサーのうちの少なくとも1台は、他の自動ドアセンサーが設置されているドアの面の反対側の面に設置されていてもよい。
【0033】
また、本発明の自動ドアセンサーにおいて、前記機能拡張モジュールは、外部から操作可能な操作部をさらに備え、前記制御部は、前記操作部における操作に応じて前記センサーモジュール部に所定動作を行わせてもよい。ここで、前記所定動作とは、例えば、設置場所の床面からのキャンセル距離を学習させる動作が挙げられるが、これに限られない。
【0034】
また、本発明の自動ドアセンサーにおいて、前記機能拡張モジュールは、角度情報、位置情報、傾斜情報または加速度情報の少なくとも1つの情報を検出可能な検出部をさらに備え、前記制御部は、前記検出部によって検出された情報に応じて前記センサーモジュール部によって人体または物体が検出されている状態を無効化してもよい。ここで、前記検出部は、例えば、ジャイロセンサーを含むが、これに限られない。
【0035】
なお、上記の自動ドアセンサーに用いられる機能拡張モジュール自体も本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の自動ドアセンサーおよびそれに用いられる機能拡張モジュールによれば、機能拡張が容易で施工性、運用性または安全性などが向上するとともに、機能拡張後も全体としての一体感や美観などが維持される。機能拡張モジュールは自動ドアセンサーの左端側または右端側いずれにも配置できるので、利便性なども高い。
【0037】
また、機能拡張モジュールのみを交換できるので、自動ドアセンサー本体は設置したままで使用を継続しながら所望機能を新たに追加したり、機能向上がなされた最新の機能拡張モジュールの利用なども容易である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態に係る自動ドアセンサー10の正面図であり、図1(b)はこの自動ドアセンサー10の右側面図である。
【図2】図2は自動ドアセンサー10を右手前下方から見上げたときの分解斜視図である。
【図3】図3は自動ドアセンサー10内に複数台のセンサーモジュール11を収容・配置した一例の概略説明図である。
【図4】図4はLEDモジュール14の電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図5】図5はスイングドア20両面に自動ドアセンサー10がそれぞれ設置されている場合の概略構成を示すブロック図である。
【図6】図6は学習操作用モジュール14Aの電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図7】図7はドア角度検出モジュール14Bの電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図8】図8は従来技術による三角測距式安全センサー110のスイングドア120への設置例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0040】
<第1実施形態>
1.1 全体の概略構成および設置例
図1(a)は本発明の第1実施形態に係る自動ドアセンサー10の正面図であり、図1(b)はこの自動ドアセンサー10の右側面図である。図2は自動ドアセンサー10を右手前下方から見上げたときの分解斜視図である。図3は自動ドアセンサー10内に複数台のセンサーモジュール11を収容・配置した一例の概略説明図である。
【0041】
図1および図2に示すように、自動ドアセンサー10は、センサーモジュール11と、このセンサーモジュール11を内側に収容可能な収容部としてのプロファイル12と、このプロファイル12の前面にはめ込まれるカバー部材としての前面カバー13と、センサーモジュール11の機能を拡張する機能拡張モジュールとしてのLEDモジュール14と、スペーサー15と、これら全体の両端をそれぞれ塞ぐ蓋部としての左端カバー16Lおよび右端カバー16Rとを備える。
【0042】
センサーモジュール11は、赤外線によって光学的に人体または物体を検出するとともに、その検出結果に基づいて自動ドア開閉制御用のドアコントローラへの信号を出力する。
【0043】
センサーモジュール11は全体としては概ね横長角柱形状で、左端近傍内部に赤外線投光部(不図示)が配置されており、左端近傍前面の投光用レンズ11aを通して赤外線が投光される。そのようにして外部へ投光された赤外線などが人体などによって反射されて戻ってくると、センサーモジュール11右端近傍前面の受光用レンズ対11bを通過するとともに集光され、センサーモジュール11右端近傍内部に配置されている赤外線受光部(不図示)によって受光される。その受光結果に基づいて三角測距の原理によって人体または物体までの距離が検出される。
【0044】
センサーモジュール11の前面ほぼ中央下部には、各種設定用のディップスイッチ11dが設けられるとともに、その少し上にセンサーモジュール11の動作状態(所定距離範囲内の物体の有無など)を表示する動作表示LED11cが配置されている。
【0045】
なお、センサーモジュール11の説明で使用している「前」とは、図2では手前側に対応しているが、実際の設置時には、図3に示すように下方に向けられることになる。
【0046】
プロファイル12は、例えば、アルミ押し出しによって成型され、両端および前面方向が開口している。設置場所となるスイングドア20上部などへは、プロファイル12背面側にドリルなどで穴を開けた後にネジなどを用いて取り付ける。
【0047】
プロファイル12の内側には、センサーモジュール11が、投光用レンズ11aおよび受光用レンズ対11b、11cを自動ドアセンサー10の設置場所から下方へ向けるようにして収容可能になっている。プロファイル12の上端および下端の内側には、前面カバー13をはめ込むためのレール部がそれぞれ設けられている。
【0048】
図2では、プロファイル12の長さはセンサーモジュール11より少し長い程度として図示してあるが、このような長さに限るわけではない。様々なドアの横幅に合わせられるように、もっと長いものを予め数種類用意しておいて、実際のドア横幅よりやや長目のものを選んでから設置現場で余分を切断するようにしてもよい。
【0049】
例えば、スイングドア20横幅が広くてプロファイル12も長い場合、スイングドア20の先端20a付近の人体などを確実に検出するには、センサーモジュール11をプロファイル12内側でなるべくスイングドア20の先端20a側に寄せて配置することが好ましい(図3に示されているセンサーモジュール11のうちで最も左側にあるものを1台のみ使用する場合に該当)。
【0050】
また、図3に示すように、プロファイル12内側には2台以上のセンサーモジュール11を長手方向に適切な間隔を置きながら一列に並べて収容できるようになっている。このとき、1台のセンサーモジュール11(例えばスイングドア20でヒンジ側20bに最も近い1台)をマスターモジュール11Aとして、その出力信号をドアコントローラへ接続する。他のセンサーモジュール11はスレーブモジュール11Bとして、マスターモジュール11Aへ直接接続するか、別のスレーブモジュール11Bを介して接続する。このようにすることで、スイングドア20のように横幅が広い場合であっても、複数台のセンサーモジュール11によってそれぞれ形成される検出エリアA11を合わせることで、スイングドア20付近の人体や物体を確実に検出することができる。
【0051】
前面カバー13は、プロファイル12の上端および下端の内側に設けられた各レール部にはめ込んで固定することが可能な曲板状の部材である。
【0052】
この前面カバー13は、センサーモジュール11が人体や物体の検出に用いる赤外線を透過させる材質でできており、センサーモジュール11にとっては検出窓であるとも言える。前面カバー13の長手方向の長さはプロファイル12よりもやや短くなっており、後述するLEDモジュール14およびスペーサー15を接合した状態での全体がプロファイル12と同じ長さになる。
【0053】
LEDモジュール14は、本発明で特徴的な「機能拡張モジュール」の一例であり、プロファイル12内側に収容されたセンサーモジュール11と通信を行うことで自動ドアセンサー10の機能を拡張するものである。具体的には、このLEDモジュール14は、センサーモジュール11と通信ケーブルなどによって電気的に接続されるとともにセンサーモジュール11からの出力信号に基づいた表示を行う表示制御回路14x(図4を参照して後述する)を有している。
【0054】
なお、本願発明でいう「通信」とは、一方向または双方向の情報やデータのやり取りなどを広く意味するものであり、上記の表示制御回路14xのように一方向のごく単純なものから、予め定められた通信プロトコルなどによって双方向に行われる高度なものまでを含む。
【0055】
LEDモジュール14は、前面カバー13とほぼ相似(ただし、やや大きい)した外面形状を有している。ただし、必ずしもそのような外面形状でなくてもよいが、図1(a)にも示すように、自動ドアセンサー10全体の外面としてLEDモジュール14と左端カバー16Lや右端カバー16Rとの段差などが極力少ない方が好ましい。
【0056】
また、LEDモジュール14は、前面カバー13やスペーサー15が左側または右側のいずれにも接合可能な構造(不図示)を内側に有している。例えば、LEDモジュール14左右両端内面が前面カバー13やスペーサー15の側端外面に一定幅で密着するとともに、前面カバー13やスペーサー15の側端の先を固定できるような一定深さの溝などをLEDモジュール14左右両端内側に設けておいてもよい。ただし、このような構造に限るわけではない。これにより、例えば、図1および図2に示すように、LEDモジュール14の右側に前面カバー13を接合するとともに左側にスペーサー15を接合すれば、LEDモジュール14を自動ドアセンサー10の左端近傍に配置することができる。逆に、LEDモジュール14の左側に前面カバー13を接合するとともに右側にスペーサー15を接合すれば、LEDモジュール14を自動ドアセンサー10の右端近傍に配置することもできる。
【0057】
LEDモジュール14の外面のほぼ中央には、表示用の2つのLED14a1およびLED14a2が上下に隣接して配置されている。ここでは、少数のLEDで多くの情報を表示できるように発光色を変えられるLED(例えば、赤色または緑色で発光させられるLED)を使用している。ただし、このような例に限るわけではなく、例えば、単色LED(例えば赤色LEDや緑色LED)の組み合わせでもよい。
【0058】
スペーサー15は、少なくともその左端部および右端部において、前面カバー13とほぼ同一の断面形状を有する曲板状で、LEDモジュール14の左右両側いずれにも接合可能なごく短い横幅の部材である。このスペーサー15の横幅は、少なくともLEDモジュール14の横幅より短くしておく。より具体的には、図1(a)にも示すように、自動ドアセンサー10全体としてLEDモジュール14と左端カバー16Lとの間の隙間が極力なくなるようにしておくことが好ましい。ただし、そのような短い横幅に必ずしも限らない。
【0059】
左端カバー16Lおよび右端カバー16Rは、LEDモジュール14の左側または右側のいずれか一方に前面カバー13が接合されるとともに他方にスペーサー15が接合されたものと、これら全体が前面にはめ込まれたプロファイル12との両端をそれぞれ塞ぐためにネジなどによって固定される。
【0060】
なお、LEDモジュール14の左側または右側のいずれか一方に前面カバー13を接合するとともに他方にスペーサー15を接合すると、これら全体の長さはプロファイル12の長さと同一となる。また、これら全体の両端の断面も同一形状である。スペーサー15は前面カバー13とほぼ同一の断面形状を有するからである。これにより、LEDモジュール14の右側に前面カバー13を接合するとともに左側にスペーサー15を接合した場合であっても(図1(a)および図2参照)、逆に、LEDモジュール14の左側に前面カバー13を接合するとともに右側にスペーサー15を接合した場合であっても、左端カバー16Lおよび右端カバー16Rは共通して使用できる。
【0061】
1.2 LEDモジュール14の電気的な概略構成
図4はLEDモジュール14の電気的な概略構成を示すブロック図である。
【0062】
この図4に示すように、LEDモジュール14は、上述した2つのLED14a1およびLED14a2以外に、センサーモジュール11と通信を行うことでセンサーモジュール11からの出力信号を認識する表示制御回路14xを内蔵している。この表示制御回路14xは、センサーモジュール11からの出力信号に基づいて人体などの検出状態に応じて表示態様を変更するように、LED14a1およびLED14a2の発光をそれぞれ制御する。表示態様の変更としては、例えば、点灯、点滅(点滅速度の変更も含む)または消灯などの状態切換や、あるいは発光色の変更などが挙げられるが、これらに限られない。より具体的な表示例については後述する。
【0063】
この表示制御回路14xは、例えば、汎用ロジックICなどを組み合わせて構成してもよいし、機器組込用のCPUおよびその制御用ソフトウェアによって構成してもよい。また、このような表示制御回路14xの交換を容易にするか、CPUの制御用ソフトウェアの書き換えを可能にすることでLED14a1およびLED14a2による表示対象や表示態様を変更可能にしてもよい。あるいは、このような表示制御回路14xなどに表示対象や表示態様などの組み合わせを予め複数内蔵しておいて、それらが簡単に切替可能にしておいてもよい。ただし、これらには限らない。
【0064】
1.3 LEDモジュール14による動作表示例
次に、LEDモジュール14による動作表示などの具体例をいくつか示すが、もちろんこれらに限るわけではない。
【0065】
(A)ドア両面に自動ドアセンサー10をそれぞれ設置
図5はスイングドア20両面に自動ドアセンサー10がそれぞれ設置されている場合の概略構成を示すブロック図である。
【0066】
この図5に示すように、部屋の出入口などのスイングドア20の室内側(図5では下側)に設置されている自動ドアセンサー10(以下では区別が必要なときには「自動ドアセンサー10in」と記す)には、ヒンジ側20b寄りにマスターモジュール11Aが配置されるとともに、先端20a寄りにスレーブモジュール11B(以下では区別が必要なときには「スレーブモジュール11Bin」と記す)が配置され、さらにLEDモジュール14(以下では区別が必要なときには「LEDモジュール14in」と記す)が先端20a側に配置されている。これらのマスターモジュール11A、スレーブモジュール11BおよびLEDモジュール14inはそれぞれ接続されており、さらにマスターモジュール11Aはドアコントローラ30に接続されている。
【0067】
スイングドア20の室外側(図5では上側)に設置されている自動ドアセンサー10(以下では区別が必要なときには「自動ドアセンサー10out」と記す)には、ヒンジ側20b寄りおよび先端20a寄りにスレーブモジュール11B(以下では区別が必要なときには「スレーブモジュール11Bout」と記す)がそれぞれ配置され、さらにLEDモジュール14(以下では区別が必要なときには「LEDモジュール14out」と記す)がヒンジ側20bに配置されている。また、ヒンジ側20b寄りのスレーブモジュール11Bは、スイングドア20を貫通する穴を通した配線によってスイングドア20の反対面(図5では下側)のマスターモジュール11Aに接続されている。
【0068】
室内側のLEDモジュール14inでは、室内側の自動ドアセンサー10inによる人体などの検出状態をLED14a2の発光色によって表示するとともに、スイングドア20の反対側(室外側)の自動ドアセンサー10outによる人体などの検出状態をLED14a1の発光色によって表示する。
【0069】
具体的には、室内側の自動ドアセンサー10inのマスターモジュール11Aおよびスレーブモジュール11Binのどちらも人体などを検出していないときはLED14a2を緑色で発光させるとともに、マスターモジュール11Aまたはスレーブモジュール11Bのいずれかが人体などを検出しているときにはLED14a2を赤色で発光させる。また、室外側の自動ドアセンサー10outのスレーブモジュール11Boutの2台がともに人体などを検出していないときはLED14a1を緑色で発光させるとともに、スレーブモジュール11Boutの2台のいずれかが人体などを検出しているときにはLED14a2を赤色で発光させる。
【0070】
同様に、室外側のLEDモジュール14outでも、室外側の自動ドアセンサー10outによる人体などの検出状態をLED14a2の発光色によって表示するとともに、スイングドア20の反対側(室内側)の自動ドアセンサー10inによる人体などの検出状態をLED14a1の発光色によって表示する。
【0071】
このような動作表示を行うことにより、自動ドアセンサー10に前面カバー13が被せられている場合であっても、内部に収容されているマスターモジュール11Aまたはスレーブモジュール11Bが正常に動作しているか否か(故障などが発生していないかどうか)を容易かつ確実に視認できる。さらに、室内に居ながら、室内側の自動ドアセンサー10inだけでなく室外側の自動ドアセンサー10outについても正常動作しているか否かの確認が同時に可能となる。室外に居る場合も同様に、室外側の自動ドアセンサー10outだけでなく室内側の自動ドアセンサー10inについても正常動作しているか否かの確認が同時に可能となる。
【0072】
なお、LED14a1やLED14a2の発光色の変更に加えて(または発光色の変更に代えて)、例えば、連続点灯や点滅などを用いて表示を行ってもよい。
【0073】
(B)ドア片面のみに自動ドアセンサー10を設置
ドア片面のみに自動ドアセンサー10が設置されていてその中に収容されているセンサーモジュール11が1台だけの場合は、例えば、LED14a1およびLED14a2のいずれか一方のみを用いて、このセンサーモジュール11が人体などを検出していないときは緑色で発光させるとともに、人体などを検出しているときには赤色で発光させる。
【0074】
これにより、自動ドアセンサー10に前面カバー13が被せられている場合であっても、内部に収容されているセンサーモジュール11が正常に動作しているか否か(故障などが発生していないかどうか)を容易かつ確実に視認することができる。
【0075】
なお、例えば、LED14a1およびLED14a2がいずれも単色LEDであって、LED14a1の発光色が赤、LED14a2の発光色が緑であれば、センサーモジュール11が人体などを検出していないときはLED14a2のみを発光するとともに、人体などを検出しているときにはLED14a1のみを発光してもよい。
【0076】
また、ドア片面のみに設置されている自動ドアセンサー10に2台のセンサーモジュール11が収容されている場合は、例えば、一方のセンサーモジュール11が人体などを検出していないときはLED14a1を緑色で発光させるとともに、人体などを検出しているときにはLED14a1を赤色で発光させる。他方のセンサーモジュール11が人体などを検出していないときはLED14a2を緑色で発光させるとともに、人体などを検出しているときにはLED14a2を赤色で発光させる。
【0077】
これにより、自動ドアセンサー10に前面カバー13が被せられている場合であっても、内部に収容されている2台のセンサーモジュール11が正常に動作しているか否かをそれぞれ個別に容易かつ確実に視認することができる。
【0078】
以上で説明した第1実施形態によれば、自動ドアセンサー10に前面カバー13が被せられている場合であっても、内部に収容されているセンサーモジュール11が正常に動作しているか否か(故障などが発生していないかどうか)を容易かつ確実に視認できる。さらに、例えば、部屋の出入口などのドアの両面に自動ドアセンサー10がそれぞれ設置されている場合に、室内に居ながらにして、室内側および室外側の各自動ドアセンサー10がそれぞれ正常動作しているか否かの確認が同時に可能となる。
【0079】
<第2実施形態>
従来技術の三角測距式安全センサー110が有する問題点として上述したもののうち、問題点(2)を解決可能な学習操作用モジュール14Aを第1実施形態のLEDモジュール14と置換したものを第2実施形態として次に説明する。
【0080】
図6は学習操作用モジュール14Aの電気的な概略構成を示すブロック図である。
【0081】
この図6に示すように、学習操作用モジュール14Aは、施工者や施主などが外部から操作可能な操作部としてのスイッチ(学習開始ボタン)と、センサーモジュール11と双方向通信を行うことでセンサーモジュール11側に所定動作を行わせる指令を送信する制御ユニット14xAとを備えている。ここで、所定動作とは「床面からのキャンセル距離を学習させる」動作であるが、他の調整動作や設定動作などを行わせてもよい。なお、この制御ユニット14xAは、第1実施形態の制御ユニット14xと基本的には同様の構成でよいが、具体的な制御ロジックや制御ソフトウェアの内容などを必要に応じて変更しておく。
【0082】
このような第2実施形態によれば、センサーモジュール11を収容した自動ドアセンサー10に前面カバー13(検出窓)が被せられた状態で設置場所の床面からのキャンセル距離を学習させることが可能となる。これにより、前面カバー13の有無によって生じる誤差を解消することができる。
【0083】
なお、このような機能に特化した機能拡張モジュールであったとしても、誰でも簡単にスイッチを操作できるのは、あまり好ましくない。例えば、いたずらされることも想定されるし、施工者などが調整作業終了後などに不用意にスイッチに触れてしまうことで学習結果がずれたりし得るからである。そこで、例えば、パソコンのリセットスイッチのように、針などの特殊工具がなければ操作がしにくいようにする方が好ましい。また、自動ドアセンサー10は屋外などに設置されることもあり得るので、雨や埃などの侵入を阻止する構造にしておくべきである。
【0084】
<第3実施形態>
従来技術の三角測距式安全センサー110が有する問題点として上述したもののうち、問題点(3)を解決可能なドア角度検出モジュール14Bを第1実施形態のLEDモジュール14と置換したものを第3実施形態として次に説明する。
【0085】
図7はドア角度検出モジュール14Bの電気的な概略構成を示すブロック図である。
【0086】
この図7に示すように、ドア角度検出モジュール14Bは、自動ドアセンサー10が設置されたスイングドアなどが開かれたときの角度情報/位置情報/傾斜情報/加速度情報などを認識・検出可能な検出部としてのジャイロセンサー14cと、このジャイロセンサー14cによって検出された各種情報に応じて(例えば、一定角度以上の変化があれば)センサーモジュール11と通信を行って人体または物体が検出されている状態を無効化する指令を送信する制御ユニット14xBとを備えている。なお、この制御ユニット14xBは、第1実施形態の制御ユニット14xや第2実施形態の学習操作用モジュール14Aと基本的には同様の構成でよいが、具体的な制御ロジックや制御ソフトウェアの内容などを必要に応じて変更しておく。
【0087】
このような第3実施形態によれば、ドアコントローラ側に検出キャンセル機能がない場合であっても、自動ドアセンサー10が設置されたスイングドアが開きったところにある壁などによる誤動作(スイングドアが全開しないなど)防止を、マグネットスイッチなどの設置や面倒な調整作業などを行うことなく容易に実現できる。
【0088】
<その他の実施形態>
上述した各実施形態の他にも、例えば、音声発生機能を搭載するとともに、センサーモジュール11が人体などを一定時間以上検出し続けた場合などに、実際に人が居ると判断して退出を促す警告音声などを発生させるような機能拡張モジュールも考えられる。
【0089】
また、2つ以上の異なる機能拡張モジュールを同時に使用できるようにしてもよい。例えば、機能拡張モジュール同士をスペーサー15または同様の接合部品などで互いに接合し、前面カバー13にはやや短めのものを代わりに用いればよい。同様に、自動ドアセンサー10の両端に1つずつ機能拡張モジュールを配置するとともに、前面カバー13にやや短めのものを代わりに用いてもよい。
【0090】
また、機能拡張モジュールを特に必要としない場合には、前面カバー13をプロファイル12と同一長さのものに代えればよい。
【0091】
なお、本発明は、その主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0092】
10 自動ドアセンサー
11 センサーモジュール <センサーモジュール部>
A11 検出エリア
11a 投光用レンズ
11b 受光用レンズ対
11c 動作表示LED
11d ディップスイッチ
12 プロファイル <収容部>
13 前面カバー <カバー部材>
14 LEDモジュール <機能拡張モジュール>
14A 学習操作用モジュール <機能拡張モジュール>
14B ドア角度検出モジュール <機能拡張モジュール>
14a1 LED <表示部、発光素子>
14a2 LED <表示部、発光素子>
14b スイッチ <操作部>
14c ジャイロセンサー <検出部>
14x 表示制御回路 <制御部>
14xA 制御ユニット <制御部>
14xB 制御ユニット <制御部>
15 スペーサー <接合部材>
16L 左端カバー <蓋部>
16R 右端カバー <蓋部>
20 スイングドア
30 ドアコントローラ
110 三角測距式安全センサー
113 検出窓
120 スイングドア
121 配線
122 壁
123 床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的に物体または人体を検出し、その検出結果に基づいて自動ドア開閉制御用ドアコントローラへの信号を出力するセンサーモジュール部と、
少なくとも1台の前記センサーモジュール部を収容可能な収容部と、
前記センサーモジュール部の検出に用いられる光が透過可能であるとともに、前記センサーモジュール部が収容された前記収容部を覆うカバー部材と、
このカバー部材が両側いずれにも接合可能であるとともに、前記センサーモジュール部と一方向または双方向の通信を行うことで機能を拡張する機能拡張モジュールと
を備えることを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項2】
請求項1に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記機能拡張モジュールの両側いずれにも接合可能な接合部材と、
一方側に前記カバー部材が接合されるとともに他方側に前記接合部材が接合された前記機能拡張モジュールによって覆われた前記収容部の両端をそれぞれ塞ぐ一対の蓋部と
をさらに備え、
前記収容部は、前記センサーモジュール部を内側に収容可能であり、
前記機能拡張モジュールは、前記センサーモジュール部と電気的に接続されることで前記センサーモジュール部との前記通信が行われる
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項3】
請求項2に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記収容部は、両端および一面方向が開口しており、1台以上の前記センサーモジュール部をその長手方向に並べた状態で収容可能であり、
前記カバー部材は曲板状であって、前記収容部の前記一面方向にはめ込み可能であり、
前記接合部材は、少なくともその両端部が前記カバー部材と略同一断面形状を有するとともに、その幅は前記機能拡張モジュールの幅より短く、
一方側に前記カバー部材が接合されるとともに他方側に前記接合部材が接合された前記機能拡張モジュールは全体として、前記収容部と略同一の長さである
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記機能拡張モジュールは、視認可能な表示を行う表示部をさらに備え、
前記制御部は、前記センサーモジュール部による人体または物体の検出状態に応じて前記表示部による表示を制御する
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項5】
請求項4に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記制御部は、前記自動ドアセンサーによって人体または物体が検出されている状態と検出されていない状態とで前記表示部の表示態様を変える
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項6】
請求項4または5に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記表示部は、複数の発光素子を有しており、
前記制御部は、複数台の自動ドアセンサーによる人体または物体のそれぞれの検出状態に応じて、前記発光素子の発光をそれぞれ制御する
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項7】
請求項6に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記発光素子は発光色が可変であり、
前記制御部は、前記自動ドアセンサーによって人体または物体が検出されている状態と検出されていない状態とで前記発光素子の発光色を変える
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項8】
請求項6または7に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記複数台の自動ドアセンサーのうちの少なくとも1台は、他の自動ドアセンサーが設置されているドアの面の反対側の面に設置されていることを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項9】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記機能拡張モジュールは、外部から操作可能な操作部をさらに備え、
前記制御部は、前記操作部における操作に応じて前記センサーモジュール部に所定動作を行わせる
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項10】
請求項9に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記所定動作は、設置場所の床面からのキャンセル距離を学習させる動作である
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項11】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動ドアセンサーにおいて、
前記機能拡張モジュールは、角度情報、位置情報、傾斜情報または加速度情報の少なくとも1つの情報を検出可能な検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記検出部によって検出された情報に応じて前記センサーモジュール部によって人体または物体が検出されている状態を無効化する
ことを特徴とする自動ドアセンサー。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の自動ドアセンサーに用いられる機能拡張モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−98055(P2012−98055A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243633(P2010−243633)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【特許番号】特許第4904552号(P4904552)
【特許公報発行日】平成24年3月28日(2012.3.28)
【出願人】(000103736)オプテックス株式会社 (116)
【Fターム(参考)】