説明

自動扉及び自動扉用の自走ユニット

【課題】容易に設置できる自動扉の提供
【解決手段】自動ドア100は、扉102、自走ユニット105、及び電力供給装置107を有している。扉102は、自走ユニット105によって開閉する。自走ユニット105は、電力受給部105a、近赤外線センサ105b1〜6、バッテリー105g等を有している。電力受給部105aは、電力供給装置107の電力供給部107aと接触し、電力供給装置107から電力を受給する。バッテリー105gは、充電可能であり、電力受給部105aが受給した電力を蓄電する。ドアフレーム150の側縁150sの内部には、電力供給装置107が配置されている。自動ドア100では、扉102の閉状態において、電力供給部107aと電力受給部105aとを接触させて、自走ユニット105に電力を供給し、バッテリー105gを充電しておくことによって、扉102を、常時、自走により開閉できる状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動扉及び自動扉移動装置に関し、特に、自動扉が自走するものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動扉である自走式自動ドア1の全体構成について図24を用いて説明する。図24に示すように、矩形状に開放された建物開口部1の上縁部1aに沿って、ドア2の開閉動作を案内するドアレール3が設けられている。
【0003】
ドアレール3のレール部3aには断面円弧状の走行面3bが形成されており、この走行面3a上を一対の戸車4が回転しながら走行する。左側の戸車4aは駆動輪であり、DCモータ5の駆動力が減速装置6を介して伝達されるようになっている。右側の戸車4bは遊動輪である。
【0004】
戸車4aはドア左側のドアハンガー7に、戸車4bはドア右側のドアハンガー8にそれぞれ設けられている。
【0005】
なお、上記駆動輪4aは、減速装置6の出力軸6a(図示せず)に固定されている。
【0006】
ドア2を開閉動作させるDCモータ5は、コントローラ9によって制御されるようになっており、減速装置6とDCモータ5とコントローラ9はこの順に直列に配置されるとともにコントローラ9はブラケット10によりDCモータ5に固定されている。このブラケット10の前側にはブラケット11が固定されており、このブラケット11にはレール部3aの前面と対向するように位置センサ12が設けられている。
【0007】
位置センサ12を構成する一方のフォトインタラプタ12aと他方のフォトインタラプタ12bは、位相が90度ずれた出力信号が得られるように配置されており、ドア2の位置を検出するとともにドア2の移動方向も検出できるようになっている。
【0008】
なお、上記の位置センサ12を用いず、DCモータ5にエンコーダ等を内蔵させ、その回転量や位置からドアの移動方向やドアの位置を検出することも可能である。
【0009】
また、ドア2の下部には左右に振れ止めプレート2b,2bが垂下した状態で取り付けられている。これらの振れ止めプレート2b,2bは、建物開口部1の下縁に設けられた凹溝1bに挿入され、その凹溝1bに案内されて移動するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−325652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述の自走式自動ドア100には、以下に示すような改善すべき点がある。自走式自動ドア100では、矩形状に開放された建物開口部1の上縁部1a複数の構成要素を配置する必要がある。このため、自動ドアを設置するためには、大がかりな設置工事が必要となる。したがって、一般家庭において自動ドアを設置することは、工期、費用等を含めて容易ではない、という改善すべき点がある。
【0012】
そこで、本発明は、容易に設置できる自動扉を提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
【0014】
本発明に係る自動扉は、通行者の通行方向に対して所定の開閉方向へ稼動する自動扉であって、所定形状の扉部材、前記扉部材の下部に位置し、前記扉部材を移動させる移動手段、前記移動手段に対して電力を供給する電力供給手段、前記扉部材の下部に位置する通行者検出手段であって、前記通行方向の所定の検出領域に通行者が存在するか否かを検出する通行者検出手段、前記通行方向の前記検出領域に通行者が存在すると判断すると、前記移動手段に対して電力を供給し、前記移動手段を動作させる制御手段、を有する。
【0015】
これにより、扉部材に通行者検出手段を配置できるので、枠部材の無目に通行者検出手段を設置するための工事が必要でなく、容易に自動扉を設置することができる。
【0016】
本発明に係る自動扉では、前記電力供給手段は、前記扉部材が移動する空間を形成する枠部材に配置される電力供給部材、及び、前記扉部材に配置される電力受給部材を有し、前記電力供給部材は、前記電力受給部材に対して電力を供給する供給部を有し、前記電力受給部材は、前記供給部と接触することにより電力を受給する受給部、及び、受給した電力を蓄電する蓄電部材を有すること、を特徴とする。
【0017】
これにより、扉部材や枠部材の無目に配線を施す必要がないため、簡単な設備で扉部材を自走させることができる。
【0018】
本発明に係る自動扉では、前記電力供給手段は、磁場共振により前記移動手段に対して電力を供給する電力供給手段であって、外部に配置される電力供給部材、及び、前記扉部材に配置される電力受給部材を有すること、を特徴とする。
【0019】
これにより、扉部材や枠部材の無目に配線を施す必要がないため、簡単な設備で扉部材を自走させることができる。
【0020】
本発明に係る自動扉では、電力供給部材及び電力需給部材は、磁石を有する。これにより、閉状態における電力供給部材と電力受給部材とを確実に接触させることができる。
【0021】
本発明に係る自動扉では、前記電力受給部材は、閉状態において前記供給部と接触する前記受給部、又は、開状態において前記供給部と接触する前記受給部の少なくとも一方を有する。これにより、少なくとも閉状態又は開状態のいずれか一方の状態においては電力の供給・受給を行うことができるので、蓄電部材を小型化、低容量化することができる。
【0022】
本発明に係る自動扉では、前記移動手段と前記電力受給部材とは、一体として構成されていること、を特徴とする。これにより、一体となった移動手段及び電力供給部材を取り付けるだけで、容易に扉部材を自走させることができる。
【0023】
本発明に係る自動扉では、前記移動手段と前記通行者検出手段とは、一体として構成されていること、を特徴とする。これにより、一体となった移動手段及び通行者検出手段を取り付けるだけで、普通の扉を容易に自動扉とすることができる。
【0024】
本発明に係る自動扉では、前記通行者検出手段は、前記扉部材の移動に合わせて、前記検出領域を変化させること、を特徴とする。これにより、扉部材の位置に応じた適切な検知領域で通行者等を検知できる。
【0025】
本発明に係る自動扉では、前記通行者検出手段は、前記扉部材が移動する領域を前記検出領域とする。これにより、扉部材の移動方向に存在する通行者も検出することができる。
【0026】
本発明に係る自動扉では、前記通行者検出手段は、検知光若しくは検知波を送信する送信手段、前記検知光又は前記検知波を受信する受信手段、前記検知波又は前記検知光を反射する反射手段、を有する。これにより、扉部材の移動方向に通行者の存在の有無を、検知波又は検知光の反射の変化として検知することができる。つまり、簡易な構成で扉部材の移動方向に通行者を検出することができる。
【0027】
本発明に係る自動扉では、前記通行者検出手段は、前記扉部材の移動による前記検知光若しくは前記検知波の前記反射手段による前記検知光又は前記検知波の反射状態の変化を、予め基準状態として記憶保持し、前記扉部材の移動の際に、前記反射状態を取得し、前記基準状態との比較により、通行者が存在するか否かを検出する。これにより、簡易な構成で扉部材の移動方向に通行者を検出することができる。
【0028】
本発明に係る自動扉では、前記通行者検出手段は、前記通行方向の床面と平行に、又は、前記通行方向の床面と平行方向から斜め上方向に、前記検知光又は前記検知波を送出すること、を特徴とする。これにより、通行者等を確実に検知することができる。さらに、斜め上方に送出する場合には、段差の影響や、検知光・検知波を用いるときの床面からの反射の影響等を少なくすることができる。
【0029】
本発明に係る自動扉用の自走ユニットは、通行者の通行方向に対して所定の開閉方向へ移動する自動扉に用いる自動扉用の自走ユニットであって、所定形状の扉部材に位置し、前記扉部材を移動させる移動手段、前記扉部材に配置される電力受給部材であって、外部に配置される電力供給部材から電力を受給し、前記移動手段に対して電力を供給する電力受給部材、前記扉部材の下部に位置する通行者検出手段であって、前記通行方向の所定の領域に通行者が存在するか否かを検出する通行者検出手段、前記移動手段を動作させる制御手段であって、前記通行方向の所定の前記領域に通行者が存在すると判断すると、前記移動手段に対して電力を供給し、前記移動手段を動作させる制御手段、を有し、前記電力受給部材は、前記電力供給部と接触することにより電力を受給する受給部、及び、受給した電力を蓄電する蓄電部材を有すること、を特徴とする。
【0030】
これにより、自動扉用の自走ユニットを取り付けることによって、扉部材を自走させることが可能となる。
【0031】
本発明に係る自動扉用の自走ユニットは、通行者の通行方向に対して所定の開閉方向へ移動する自動扉に用いる自動扉用の自走ユニットであって、所定形状の扉部材に位置し、前記扉部材を移動させる移動手段、前記扉部材に配置される電力受給部材であって、外部に配置され、磁場共振により前記移動手段に対して電力を供給する電力供給部材から電力を受給し、前記移動手段に対して電力を供給する電力受給部材、前記扉部材の下部に位置する通行者検出手段であって、前記通行方向の所定の領域に通行者が存在するか否かを検出する通行者検出手段、前記移動手段を動作させる制御手段であって、前記通行方向の所定の前記領域に通行者が存在すると判断すると、前記移動手段に対して電力を供給し、前記移動手段を動作させる制御手段、を有する。
【0032】
これにより、自動扉用の自走ユニットを取り付けることによって、扉部材を自走させることが可能となる。
【0033】
ここで、請求項における構成要素と実施例における構成要素との対応関係を示す。自動扉は自動ドア100に、扉部材は扉102に、移動手段は車輪105c、車輪105d、及びDCモータ105eに、電力供給手段は電力受給部105a、制御部105f、バッテリー105g、及び電力供給装置107に、通行者検出手段は近赤外線センサ105b1〜105b6に、制御手段は制御部105fに、それぞれ対応する。また、枠部材はドアフレーム150に、電力供給部材は電力供給装置107に、電力受給部材は電力受給部105a、制御部105f、及びバッテリー105gに、供給部は電力供給部107aに、受給部は電力受給部105aに、蓄電部材はバッテリー105gに、それぞれ対応する。
【0034】
また、開き戸の自動扉は自動ドア300に、扉部材は扉302に、移動手段は駆動輪ユニット305cに、電力供給手段は電力受給部305a、制御部305f、バッテリー305g、及び電力供給装置307に、通行者検出手段は近赤外線センサ305b1〜305b6に、制御手段は制御部305fに、それぞれ対応する。また、枠部材はドアフレーム350に、電力供給部材は電力供給装置307に、電力受給部材は電力受給部305a、制御部305f、及びバッテリー305gに、供給部は電力供給部307aに、受給部は電力受給部305aに、蓄電部材はバッテリー305gに、それぞれ対応する。

【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る自動扉の一実施形態である自動ドア100の全体構成を示す図である。
【図2】自動ドア100の全体構成を示す図である。
【図3】自動ドア100及びドアフレーム150の断面図である。
【図4】扉102の構成を示す図であり、Aは外観を、Bは断面を、それぞれ示す図である。
【図5】自走ユニット105の外観を示す図である。
【図6】自走ユニット105の内部から見た構成を示す図である。
【図7】近赤外線センサ105b1〜105b6の配置を示す図である。
【図8】電力供給装置107のハードウェア構成を示す図である。
【図9】検知範囲の切換の状態を示す図であり、Aは閉状態を、Bは開状態を、Cは開状態から閉状態となる途中の状態を、それぞれ示している。
【図10】制御部105fの動作を示すフローチャートである。
【図11】実施例2に係る自動ドア100の電力受給部105aの構成を示す図である。
【図12】実施例2に係る自動ドア100の電力供給部107aの構成を示す図である。
【図13】電磁波が形成する磁場の共振を用いて電力を送信する技術の一例を説明するための図である。
【図14】その他の自走式自動ドアを示す図である。
【図15】本発明に係る自動扉の一実施形態である自動ドア300の全体構成を示す図である。
【図16】自動ドア300及びドアフレーム350の断面図である。
【図17】扉302の構成を示す図であり、Aは外観を、Bは断面を、それぞれ示す図である。
【図18】自走ユニット305の外観を示す図である。
【図19】駆動輪ユニット305cの外観を示す図である。
【図20】自走ユニット305の内部構成を示す図である。
【図21】検知範囲の切換の状態を示す図であり、Aは閉状態を、Bは角度θ1だけ開いた状態を、それぞれ示している。
【図22】検知範囲の切換の状態を示す図であり、Aは角度θ2だけ開いた状態を、Bは角度θ3だけ開いた状態を、Cは開状態を、それぞれ示している。
【図23】制御部305fの動作を示すフローチャートである。
【図24】従来の自走式自動ドア1を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0037】
第1 構成
1.全体構成
本実施例に係る自動ドア100の全体構成について図1及び図2を用いて説明する。図1に、自動ドア100を通行者の通行方向a1の一方向から見た状態を、また、図2に、自動ドア100を通行方向a1の図1とは反対の方向から見た状態を、それぞれ示している。
【0038】
図1に示すように、自動ドア100は、通行方向a1に対する交差方向a3に開閉する、引き戸と呼ばれるいわゆる横開きの自動ドアである。自動ドア100は、矩形状に開放された建物開口部A1の周縁に沿って配置されるドアフレーム150の下縁部150bに沿って移動する。なお、自動ドア100の構造を説明するために、ドアフレーム150の上縁部150uの一部の記載を省略している。
【0039】
自動ドア100は、扉102、自走ユニット105(後述)、及び電力供給装置107(後述)を有している。扉102は、自走ユニット105によって開閉する。扉102の下部には、近赤外線センサ105b(後述)の検知光を照射するためのセンサ孔102aが形成されている。また、扉102は、内部に自走ユニット105を有している。扉102のドアフレーム150の側縁150s側には、電力受給部105a(後述)が配置されている。
【0040】
なお、扉102は、上部の左右に一つずつ、振れ止めプレート102pを有している。振れ止めプレート102pが建物開口部1の上縁部150uに設けられた凹溝101bに嵌合することによって、扉102は、凹溝101bに沿って移動することができる。これにより、扉102は、左右にぶれることなく移動することができる。
【0041】
図2に示すように、ドアフレーム150の側縁150sの内部には、電力供給装置107が配置されている。また、ドアフレーム150の側縁150sには、電力受給部105aと嵌合する開孔150aが設けられている。電力供給装置107は、開孔150aを介して電力受給部105aと電力の供給・受給を行う。
【0042】
ここで、図1に示す自動ドア100及びドアフレーム150の断面図を図3に示す。図3に示すように、扉102の内部、かつ、下方に、自走ユニット105が配置されている。自走ユニット105は、ドアフレーム150の側縁150s側に、電力受給部105aを有している。なお、自走ユニット105の内部構成については後述する。
【0043】
電力供給装置107は、電力供給部107aを有している。電力供給装置107は、電力供給部107aを介して、電力受給部105aとの電力の供給・受給を行う。電力供給部107aと電力受給部105aとは、所定のコネクタにより接続される。
【0044】
次に、扉102の外観を図4Aに示す。扉102は、ドアフレーム150の側縁150s側の下部にセンサ孔102aを有している。なお、センサ孔102aは、扉102の表面P1及び裏面P2の両面に、それぞれ形成されている。また、扉102は、側面P3の下部に開孔102bを有している。開孔102bには、自走ユニット105の電力受給部105aが挿入される。開孔102bに挿入された電力受給部105aの先端は、扉102の外部に位置する。これにより、電力受給部105aは、外部に配置された電力供給装置107との電力の供給・受給を行う。
【0045】
扉102の断面図を図4Bに示す。扉102は、内部に、自走ユニット105を納めるための自走ユニット配置スペース102sを有している。なお、自走ユニット配置スペース102sは、センサ孔102a及び開孔102bと連通している。
【0046】
2.自走ユニット105の構成
自走ユニット105の外観を図5に示す。自走ユニット105の外部から見た構成を説明する。自走ユニット105は、電力受給部105a、車輪105c、車輪105d、及び筐体105hを有している。
【0047】
電力受給部105aは、電力供給装置107の電力供給部107a(後述)と接触することによって、電力供給装置107から電力を受給する。車輪105c、105dは、自走ユニット105を移動させる。
【0048】
筐体105hは、扉102に内蔵させるべく厚みを押さえた形状を有している。筐体105hは、電力受給部用開孔H1及び近赤外線センサ用開孔H3を有している。電力受給部用開孔H1は、電力受給部105aを外部に突出させるための開孔である。近赤外線センサ用開孔H3は、近赤外線センサ105b1〜105b6から外部に近赤外線を照射するための開孔である。なお、近赤外線センサ用開孔H3は、左右対象の位置に、合計2カ所、設けられている。なお、近赤外線センサ用開孔H3の表面には、内部の近赤外線センサ105b1〜105b6を保護するため、近赤外線センサ105b1〜105b6が投光する近赤外線の投光効率を高めるために、カバーが取り付けられている。
【0049】
次に、自走ユニット105の内部から見た構成について図6を用いて説明する。自走ユニット105は、電力受給部105a、近赤外線センサ105b1〜105b6、車輪105c、車輪105d、DCモータ105e、制御部105f、及びバッテリー105gを有している。
【0050】
近赤外線センサ105b1〜105b6は、所定の領域に通行人や通行物があるか否かを感知する。
【0051】
車輪105cは、所定のギア機構を介してDCモータ105eと接続されている。これにより、DCモータ105eの駆動力が、ギア機構を介して車輪105cに伝達される。つまり、車輪105cは、駆動輪となる。一方、車輪105dは、遊動輪である。
【0052】
DCモータ105eは、制御部105fと接続されている。制御部105fは、DCモータ105eの動作を制御することによって、扉102の開閉を行う。
【0053】
制御部105fは、近赤外線センサ105b1〜105b6と接続されている。近赤外線センサ105b1〜105b6は、扉102から進行方向a1方向に向かう所定の領域(以下、検知領域とする)に通行者又は通行物があるか否かを検知する。
【0054】
バッテリー105gは、近赤外線センサ105b1〜105b6、制御部105f等に電力を供給する。バッテリー105gは、充電可能であり、電力受給部105aが受給した電力を蓄電する。
【0055】
ここで、近赤外線センサ105b1〜105b6の配置について図7を用いて説明する。図7Aに示すように、近赤外線センサ105b1〜105b3は、扉102の表面P1から外部に向かって近赤外線を照射できるように配置されている。同様に、近赤外線センサ105b4〜105b6は、扉102の裏面P2から外部に向かって近赤外線を照射できるように配置されている。
【0056】
近赤外線センサ105b1は、表面P1及び側面P3によって形成される角から、扉102の閉方向(矢印a3close方向)、かつ、退出方向(矢印a1out方向)に向かって検知領域R1を形成する。また、図7Bに示すように、近赤外線センサ105b2は、表面P1から退出方向(矢印a1out方向)に向かって検知領域R2を形成する。さらに、図7Cに示すように、近赤外線センサ105b3は、表面P1から、扉102の開方向(矢印a3open方向)、かつ、退出方向(矢印a1out方向)に向かって検知領域R3を形成する。
【0057】
なお、裏面P2側に配置される近赤外線センサ105b4〜105b6についても同様である。
【0058】
このように、近赤外線センサ105b1〜105b6によって異なる検知領域を形成することによって、制御部105fを用いて、ドアフレーム150に対する扉102の位置に従って検知領域を変えることができる。これにより、自動ドア100は、通行者等を安全に、スムーズに通行させることができる。制御部105fによるドアフレーム150に対する扉102の位置に従う検知領域の切換処理については、後述する。
【0059】
第3 電力供給装置の構成
電力供給装置107のハードウェア構成について図8を用いて説明する。電力供給装置107は、電力供給部107a、電力供給回路107bを有している。
【0060】
電力供給部107aは、自走ユニット105の電力受給部105aに対して電力を供給する。具体的には、電力供給部107aは、電力受給部の電力受給電極を接触する電力供給電極を有している。電力受給部の電力受給電極と電力供給電極とが接触することによって、電力供給装置107は、自走ユニット105に対して電力を供給する。
【0061】
電力供給回路107bは、電気配線と接続されている。電気配線から取得した電力を電圧変換等の所定の処理を加えて、自走ユニット105に対して供給できる電力とする。
【0062】
第4 電力の供給
電力の供給の概要について図9Aを用いて説明する。自走ユニット105の電力受給部105aは、電力供給装置107の電力供給回路107bと接触することによって、電力の供給を受ける。このように、電力を供給・受給するあたり、電力受給部105aと電力供給部107aとの接触により電力を供給することは、自動ドアシステムにおいては、非常に有効である。自動ドアシステムでは、扉102は必ず開閉する。つまり、図9Aに示すような扉102が閉じた状態である閉状態が必ず存在する。したがって、扉102の閉状態において、電力供給部107aと電力受給部105aとを接触させて、自走ユニット105に電力を供給し、バッテリー105gを充電しておくことによって、扉102を、常時、自走により開閉できる状態としておくことができる。また、自走ユニット105のバッテリー105gは、一往復分の扉102の開閉に必要な電力のみを維持出来る容量とすることができる。つまり、バッテリー105gの小型化、低容量化を図ることができる。
【0063】
第5 動作
制御部105fの動作について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。制御部105fのCPU191は、電力供給部107aと電力供給部107bとが接触している状態、つまり、扉102が閉状態あると判断すると(S901)、近赤外線センサ105b3、105b6から人体等を検知した旨のセンサ情報である人検知センサ情報を取得するか否かを判断する(S903)(図9A参照)。
【0064】
CPU191は、近赤外線センサ105b3、105b6から人検知センサ情報を取得すると、DCモータ105eを動作させて、自走ユニット105を開方向(図9A:矢印a3open方向)へ動作させる(S905)。
【0065】
CPU191は、扉102が開状態となったと判断すると(S907)、所定時間経過したか否かを判断する(S909)。ステップS909における所定時間の経過の判断は、扉102を開状態とした後、開状態を、所定時間、維持するためである。近赤外線センサ105b3、105b6によって検出した人は、この開状態が維持されている時間において、扉102を通過する。なお、扉102が開状態となったか否かの判断については、DCモータ5の回転数や車輪105の回転数をエンコーダ等を用いて取得し、扉102の位置を算出する方法や、扉102がそれ以上進まなくなった段階で開状態とする方法、所定の位置に扉102の位置を検出する位置センサを配置する方法等を、適宜、利用する。
【0066】
CPU191は、所定時間経過したと判断すると、近赤外線センサ105b1、105b4から人検知センサ情報を取得するか否かを判断する(S911)(図9B参照)。CPU191は、近赤外線センサ105b1、105b4から人検知センサ情報を取得したと判断すると、扉102の開状態を維持する(S913)。
【0067】
CPU191は、近赤外線センサ105b1、105b4から人検知センサ情報を取得せずに所定時間経過したと判断すると(S915)、DCモータ105eを駆動させて、扉102を閉方向(図9C:矢印a3close方向)へ移動させる(S917)。
【0068】
CPU191は、扉102が平方向に向かう間に所定の位置に到達したと判断すると(S919)、近赤外線センサ105b2、105b5から人検知センサ情報を取得するか否かを判断する(S921)(図9C参照)。CPU191は、近赤外線センサ105b2、105b5から人検知センサ情報を取得したと判断すると、扉102を開方向(図9C:矢印a3open方向)へ移動させる(S923)。一方、CPU191は、近赤外線センサ105b2、105b5から人検知センサ情報を取得しなければ、そのまま扉102を閉状態とする(S925)。
【0069】
このように、扉102の位置によって、人の検出方向を変化させることによって、扉102の位置に応じた適切な検知領域で通行者等を検知できる。例えば、扉102が閉状態にある場合には閉状態での適切な検知領域で、開状態にある場合には開状態での適切な検知領域で、開状態から閉状態に移動する場合にはその移動の際に適切値検知領域で、それぞれ通行者等を検知することが可能となる。
【実施例2】
【0070】
前述の実施例1においては、扉102の閉状態における電力受給部105aと電力供給回路107bとの接触によって自走ユニット105に電力を供給するとした。一方、本実施例における自動扉は、自走ユニット105に磁気共鳴により電力を受給する。なお、以下においては、実施例1と同様の構成については、実施例1と同じ符号を付すとともに、詳細な説明を省略している。
【0071】
第1 構成
本実施例に係る自動ドアシステムは、基本的に、実施例1に係る自動ドア100と同様の構成を有している。但し、電力受給部105a及び電力供給装置107の構成が異なる。実施例1においては、電力受給部105a及び電力供給装置107の電力供給部107aは互いに接触するコネクタ形状を有していたが、本実施例に係る電力受給部105a及び電力供給部107aは、互いの直接的に接触することなく、電磁波が形成する磁場の共振を利用して電力の供給・受給を行う。以下において、電力受給部105a及び電力供給装置107の構成について説明する。
【0072】
1.電力受給部105a及び電力供給装置107の構成
本実施例に係る電力受給部105aの構成について図11を用いて説明する。電力受給部105aは、制御回路311、メモリ312、受電回路313、及び通信回路317を有している。
【0073】
制御回路311は、受電回路313による電磁波の受信等の制御を行う。メモリ312は、一時的な各種データを記録保持する。受電回路313は、共振器315を有している。受電回路213は、電磁波が形成する磁場の共振を用いて電力供給部107aの送電回路215(後述)との間で電力の送信を行う。
【0074】
次に、本実施例に係る電力供給装置107のハードウェア構成について図12を用いて説明する。電力供給装置107は、制御回路211、メモリ212、送電回路213、及び通信回路217を有している。制御回路211は、送電回路213による電磁波の送信、通信回路217による無線通信等の制御を行う。メモリ212は、一時的な各種データを記録保持する。送電回路213は、共振器215を有している。送電回路213は、電磁波が形成する磁場の共振を用いて受電装置31の受電回路315(後述)との間で電力の送信を行う。
【0075】
なお、電磁波が形成する磁場の共振を用いて電力を送信する技術としては、例えば、図13に示す電力送電システム500がある。電力送電システム500は、交流電源501、コイル503、コイル505、及び白熱灯507を有している。
【0076】
交流電源501は、コルピッツ発振回路であり、持続したに交流を発生する。コイル503及びコイル505は、銅線により形成されている。コイル503及びコイル505は、両者ともコイルの半径が約30cmである。コイル503及びコイル505は、LC共振器として機能する。ここで、コイル503及びコイル505には、外付けのキャパシタが存在しないが、寄生容量を形成すべく、銅線の直径を6mmとしている。
【0077】
コイル503の単体としての共鳴特性は、共振周波数が約10MHz、理論Q値が約2300、測定されたQ値が約950である。コイル505についても、コイル103と同様である。なお、コイル503とコイル505との間のコイル間距離Lは、約200cmである。このように、交流電源501、コイル503、コイル505、及び白熱灯507を配置し、交流電源501を用いて電流を流す。これにより、交流電源501とコイル503との間の電磁誘導によって、コイル503に電磁誘導電流が流れる。そして、電磁誘導電流によって、コイル503の周辺には磁場が形成される。コイル505には、地場共鳴によって、所定の電流が流れる。そして、コイル505と白熱灯507とコイル505との間の電磁誘導によって、白熱灯507に電磁誘導電流が流れて、交流電源501から離れて配置されている白熱灯507を点灯させることができる。つまり、電力供給システム500は、遠隔での電力の送信を可能とする(Marin Soljacic et. al., 「電力を無線伝送する技術を開発/実験で60Wの電球を点灯」, 日経エレクトロニクス, 3.12.2007, p.117 - p.128参照)。
【0078】
このように、電磁波が形成する磁場の共振を利用することによって電力の供給・受給を行うことによって、自走ユニット105に対して、常に、電力を供給することができる。よって、自動ドア100をいつでも動作させることが可能となる。
【実施例3】
【0079】
前述の実施例1においては、自動ドア100の扉102が通行者の通行方向と交差する交差方向を開閉方向とする引き戸に適するものであった。本実施例における自動ドア300は、扉が通行者の進行方向に沿う方向を開閉方向とする開き戸に適するものである。
【0080】
1.全体構成
本実施例に係る自動ドア300の全体構成について図15を用いて説明する。図15に、自動ドア300を通路に設置した状態を示す。
【0081】
自動ドア300は、通行者の通行方向a31に対して回転方向a33に開閉する、いわゆる開き戸の自動ドアである。自動ドア300は、通路の周縁に沿って配置されるドアフレーム350と扉302とを接続する蝶番309を回転軸として回転移動する。なお、図15においては、ドアノブ及びドアノブの回転によって出入りするラッチについては記載を省略している。
【0082】
自動ドア300は、扉302、自走ユニット305、及び電力供給装置307を有している。扉302は、蝶番309によってドアフレーム350に固定されている。また、扉302は、自走ユニット305によって開閉する。扉302の下部には、近赤外線センサ305b(後述)の検知光を照射するためのセンサ孔302aが形成されている。
【0083】
また、扉302は、内部に自走ユニット305を有している。扉302のドアフレーム350側の側縁350s側には、電力受給部305aが配置されている。
【0084】
ドアフレーム350の側縁350sの内部には、電力供給装置307が配置されている。また、ドアフレーム350の側縁350sには、電力受給部305aと嵌合する開孔350aが設けられている。電力供給装置307は、開孔350aを介して電力受給部305aと電力の供給・受給を行う。
【0085】
次に、図15に示す自動ドア300及びドアフレーム350の閉状態における断面図を図16に示す。扉302の内部、かつ、下方に、自走ユニット305が配置されている。自走ユニット305は、ドアフレーム350の側縁350s側に、電力受給部305aを有している。なお、自走ユニット305の内部構成については後述する。
【0086】
電力供給装置307は、電力供給部307aを有している。電力供給装置307は、電力供給部307aを介して、電力受給部305aとの電力の供給・受給を行う。電力供給部307aと電力受給部305aとは、所定のコネクタにより接続される。
【0087】
次に、扉302の外観を図17Aに示す。扉302は、ドアフレーム350の側縁350s側の下部にセンサ孔302aを有している。なお、センサ孔302aは、扉302の表面P31及び裏面P32の両面に、それぞれ形成されている。また、扉302は、側面P33の下部に開孔302bを有している。開孔302bには、自走ユニット305の電力受給部305aが挿入される。開孔302bに挿入された電力受給部305aの先端は、扉302の外部に位置する。これにより、電力受給部305aは、外部に配置された電力供給装置307との電力の供給・受給を行う。
【0088】
扉102の断面図を図17Bに示す。扉302は、内部に、自走ユニット305を納めるための自走ユニット配置スペース302sを有している。なお、自走ユニット配置スペース302sは、センサ孔302a及び開孔302bと連通している。
【0089】
2.自走ユニット305の構成
自走ユニット305の外観を図18に示す。自走ユニット305は、電力受給部305a、駆動輪ユニット305c、及び筐体305hを有している。電力受給部305a、筐体305hは、それぞれ、自走ユニット105における電力受給部105a、筐体105hと同様である。
【0090】
一方、駆動輪ユニット305cは、自走ユニット305の下部に配置される。駆動輪ユニット305cの外観を図19に示す。駆動輪ユニット305cは、自ら駆動して、扉302を開閉させる。
【0091】
駆動輪ユニット305cは、車輪305c1、固定板305c3、駆動装置305c5(図示せず)、ジャイロセンサ305c7(図示せず)、及びコネクタ305c9を有している。車輪305c1は、軸J1を中心に、矢印a18方向へ回転する。また、車輪305c1は、軸J3を中心に、矢印a28方向へ自由に回転する。これにより、車輪305c1は、扉302の移動方向に合わせて、適切に回転することができる。
【0092】
固定板305c3は、駆動輪ユニット305cを自走ユニット305の筐体305hに固定する。
【0093】
駆動装置305c5は、駆動輪ユニット305cの内部に配置される。駆動輪ユニット305cは、制御部305f(後述)からの制御信号に基づき、車輪305c1を駆動する。駆動装置305c5は、所定のギア機構を介して車輪305c1と接続されている。これにより、駆動装置305c5の駆動力が、ギア機構を介して車輪305cに伝達される。駆動装置305c5は、コネクタ305c9を介して制御部305fと接続されている。制御部305fは、駆動装置305c5の動作を制御することによって、扉302の開閉を行う。
【0094】
ジャイロセンサ305c7は、自らの移動による角速度を検知し、制御部305fへ送信する。制御部305fは、ジャイロセンサ305c7から取得した角速度に基づく積分演算処理により、ジャイロセンサ3057cが移動した角度、つまり扉302が移動した角度を算出する。
【0095】
コネクタ305c9は、駆動装置305c7及びジャイロセンサ305c7と制御部305fとの信号の送受信を仲介する。
【0096】
次に、自走ユニット305の内部構成について図20を用いて説明する。自走ユニット305は、電力受給部305a、近赤外線センサ305b1〜305b6、制御部305f、バッテリー305g、及びコネクタ305hを有している。
【0097】
近赤外線センサ305b1〜305b6は、所定の領域に通行人や通行物があるか否かを感知する。
【0098】
制御部305fは、近赤外線センサ305b1〜305b6と接続されている。また、コネクタ305hを介して、駆動輪ユニット305cの駆動装置305c5及びジャイロセンサ305c7と接続されている。
【0099】
近赤外線センサ305b1〜305b6は、扉302から通行方向(矢印a31方向:図15参照)に向かう検知領域に通行者又は通行物があるか否かを検知する。
【0100】
バッテリー305gは、近赤外線センサ305b1〜305b6、制御部305f、駆動輪ユニット305cの駆動装置305c5、及びジャイロセンサ305c7に電力を供給する。バッテリー305gは、充電可能であり、電力受給部305aが受給した電力を蓄電する。
【0101】
ここで、近赤外線センサ305b1〜305b6の配置について図21を用いて説明する。図21Aは、扉302が完全に閉まっている閉状態を示している。図21Aに示すように、近赤外線センサ305b1〜305b3は、扉302の表面P31から外部に向かって近赤外線を照射できるように配置されている。同様に、近赤外線センサ305b4〜305b6は、扉302の裏面P32から外部に向かって近赤外線を照射できるように配置されている。
【0102】
近赤外線センサ305b1は、表面P31から、閉状態における扉302の開方向(矢印a33open方向)に向かって、通路の幅をカバーするような検知領域R31を形成する。検知領域R31は、開状態における扉302の先端位置よりも遠くまで広がる。これにより、通行者が、扉302の開動作によって通行を妨げられたり、扉302にぶつかったりすることを防止する。
【0103】
一方、近赤外線センサ305b5は、表面P32から、閉状態における扉302の閉方向(矢印a31close方向)に向かって、通路の幅をカバーするような検知領域R35を形成する。
【0104】
図21Bは、扉302が閉状態から角度θ1だけ開いた状態(状態1)を示している。状態1は、近赤外線センサ305b1が形成する検知領域R31が通路の壁と重なり始める状態を示している。検知領域R31が壁と重なると、近赤外線センサ305b1が壁を物体として検出し、自動ドア300が誤動作する。よって、閉状態から状態1までは、近赤外線センサ305b1及び近赤外線センサ305b5を動作させる。検知領域R31が通路の横の壁と重なる前に、制御部305fは、近赤外線センサ305b1を近赤外線センサ305b2に切り換える。近赤外線センサ305b5についても同様である。
【0105】
図22Aは、扉302が閉状態から角度θ2だけ開いた状態(状態2)を示している。状態2は、近赤外線センサ305b2が形成する検知領域R32が通路の壁と重なり始める状態を示している。なお、近赤外線センサ305b2は、表面P31に対する垂直方向(矢印a33open方向)から扉302に近い方向に向かって検知領域R32を形成する。
【0106】
状態1から状態2までは、近赤外線センサ305b2及び近赤外線センサ305b6を動作させる。近赤外線センサ305b2を動作させることにより、扉302の閉動作において、扉302と通路の壁との間の人や物体を検知することができる。これにより、扉302と人等との衝突による事故を防止することができる。なお、検知領域R32は、検知領域R33よりも遠くまで検知できるように形成される。
【0107】
一方、近赤外線センサ305b6は、表面P32に対する垂直方向(矢印a33close方向)から扉302に近い方向に向かって検知領域R36を形成する。
【0108】
図22Bは、扉302が閉状態から角度θ3だけ開いた状態(状態3)を示している。状態3は、近赤外線センサ305b3が形成する検知領域R33が通路の壁と重なり始める状態を示している。なお、近赤外線センサ305b3は、表面P31に対する垂直方向(矢印a33open方向)から検知領域R32よりも扉302に近い方向に向かって検知領域R33を形成する。検知領域R32が通路の横の壁と重なる前に、制御部305fは、近赤外線センサ305b2を近赤外線センサ305b3に切り換える。
【0109】
図22Cは、扉302の完全に開いている開状態を示している。扉302が開状態になると、制御部305fは、近赤外線センサ305b4、305b6に切り換える。なお、近赤外線センサ305b4は、表面P32に対する垂直方向(矢印a33close方向)から電力受給部305aの方向に向かって検知領域R34を形成する。また、開状態において、近赤外線センサ305b6による検知領域R36は、表面P32に対する垂直方向(矢印a33close方向)から扉302の方向に向かって形成されている。検知領域R34、R36によって、通行者が通行の際に開状態から閉状態への扉302の動作によって通行を妨げられないように、事前に人や物体を検知することができる。
【0110】
このように、近赤外線センサ305b1〜305b6によって異なる検知領域を形成することによって、制御部305fを用いて、扉302の位置に従って検知領域を変えることができる。これにより、自動ドア300は、通行者等を安全に、スムーズに通行させることができる。制御部305fによる扉302の位置に従う検知領域の切換処理については、後述する。
【0111】
第3 電力供給装置の構成及び電力の供受給
電力供給装置307のハードウェア構成については、実施例1における電力供給装置107と同様である。また、自走ユニット305と電力供給装置307とを用いた電力の供給方法について、実施例1と同様うである。
【0112】
第4 動作
制御部305fの動作について、図23に示すフローチャートを用いて説明する。電力供給部307aと電力供給部307bとが接触している状態、つまり、扉302が閉状態において、制御部305fのCPU391は、近赤外線センサ305b1、105b5から人体等を検知した旨のセンサ情報である人検知センサ情報を取得するか否かを判断する(S2303)(図21A参照)。
【0113】
CPU391は、近赤外線センサ305b1、305b5から人検知センサ情報を取得すると、駆動装置305c5を動作させるための制御信号を送信し、自走ユニット305を動作させる(S2305)。なお、CPU391は、現在閉状態にある場合には、開状態となるように自走ユニット305を動作させる。
【0114】
CPU391は、ジャイロセンサ305c7から角速度信号を取得すると(S2307)、扉302が移動した角度を算出する(S2309)。CPU391は、算出した角度が所定の切換角度(図22:θ1〜θ4参照)であると判断すると(S2311)、現在動作している近赤外線センサを所定の近赤外線センサに切り換える(S2313)。なお、扉302が移動した角度と動作させる近赤外線センサとの関係については、予め所定のメモリ等の記憶装置に記憶しておく。
【0115】
CPU391は、算出した角度から扉302が開状態となったと判断すると(S2315)、近赤外線センサ305b4、305b6(図22C参照)から人体等を検知した旨のセンサ情報である人検知センサ情報を取得するか否かを判断する(S2317)。CPU391は、近赤外線センサ305b4、305b6から人検知センサ情報を取得すると、扉302の開状態を維持する(S2319)。
【0116】
CPU391は、近赤外線センサ305b4、305b6から人検知センサ情報を取得することなく所定時間経過したと判断すると(S2321)、駆動装置305c5を動作させるための制御信号を送信し、自走ユニット305を動作させる(S2305)。なお、CPU391は、現在開状態にある場合には、閉状態となるように自走ユニット305を動作させる。
【0117】
ステップS2321における所定時間の経過の判断は、扉302を開状態とした後、開状態を、所定時間、維持するためである。近赤外線センサ305b1〜305b6によって検出された通行者は、この開状態が維持されている時間において、扉302を通過する。
【0118】
CPU391は、ステップS2315において開状態にないと判断し、さらに、閉状態でもないと判断すると(S2323)、扉302は動作中であると判断し、ステップS2307〜S2315の処理を繰り返し実行する。
【0119】
また、ステップS2317において閉状態であると判断すると、電源オフ等の動作終了がなければ(S2325)、ステップS2303〜S2325の処理を繰り返す。
【0120】
なお、CPU391は、現在動作している近赤外線センサから物体を検知したことを示す検知情報を取得した場合、扉302を停止する等の予め定められた安全策を実行する。
【0121】
このように、扉302の位置によって、人の検出方向を変化させることによって、扉302の位置に応じた適切な検知領域で通行者等を検知できる。例えば、扉302が閉状態にある場合には閉状態での適切な検知領域で、開状態にある場合には開状態での適切な検知領域で、開状態から閉状態に移動する場合にはその移動の際に適切な検知領域で、それぞれ通行者等を検知することが可能となる。
【0122】
なお、扉302の位置情報は、蝶番309に内蔵、又は蝶番309の付近に取り付けるエンコーダ等を用いてドア位置を示す角度情報取得するようにしてもよい。又は、開状態及び閉状態の判断に、リミットスイッチを利用するようにしてもよい。
【0123】
[その他の実施例]
(1)近赤外線センサ : 前述の実施例1においては、通行者検出手段として近赤外線センサ105b1〜105b6を用いたが、通行者を検出できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、近赤外線以外の光線や音波であってもよい。
【0124】
また、配置する近赤外線センサの数は、通行者を適切に検知できるものであれば、例示のものに限定されない。多数のセンサを付加し、扉102の移動位置に基づきより細かく検知領域を変更するようにしてもよい。さらに、近赤外線センサを配置する位置についても、通行者を適切に検知できるものであれば、例示のものに限定されない。
【0125】
さらに、近赤外線センサ105b1〜105b6は、床と平行に近赤外線を照射するとしたが、通行者を適切に検知できるものであれば、例示のものに限定されない。
【0126】
前述の実施例3における近赤外線センサ305b1〜305b6についても同様である。
【0127】
(2)電力受給部、電力供給部の形状 : 前述の実施例1においては、電力受給部105a、電力供給部107aは、互いに接触するコネクタ形状を有しているとしたが、その形状は特に問われない。例えば、一般家庭に設置されているようなコンセントプラグ形状であってもよい。
【0128】
前述の実施例3における電力受給部305a及び電力供給部307aについても同様である。
【0129】
(3)電力受給部、電力供給部の結合 : 前述の実施例1において、さらに、電力受給部105a及び電力供給部107aに、互いに吸引するマグネット等の吸引手段を配置し、結合時の密着性を高めるようにしてもよい。
【0130】
前述の実施例3における電力受給部305a及び電力供給部307aについても同様である。
【0131】
(4)電力供給部の配置位置 : 前述の実施例1においては、閉状態においてバッテリー105gへの電力の供給が行われるとしたが、開状態においてもバッテリー105gへの電力の供給が行われるようにしてもよい。この場合、図14に示すように、自走ユニット105の電力受給部105aが配置されている位置とは反対側の位置に電力供給部105a’を配置し、さらに、電力供給部105a’に対応するドアフレーム150の側縁に電力供給部107a’を配置するようにすればよい。これにより、非常に長い時間、開状態が維持される状態であっても、バッテリー105gの放電を防止することができ、放電により閉動作ができなくなることを防止することができる。
【0132】
(4)電力受給部、電力供給部 : 前述の実施例2においては、電力受給部105a及び電力供給部107aが互いに接触することなく電力の供給・受給を行うものとして、電磁波が形成する磁場の共振を用いることとしたが、電力受給部105a及び電力供給部107aが互いに接触することなく電力の供給・受給を行える物であれば、例示のものに限定されない。
【0133】
また、前述の実施例3における電力受給部305a、電力供給部307aを、電磁波が形成する磁場の共振を用いる等、電力受給部305a及び電力供給部307aが互いに接触することなく電力の供給・受給を行うものとしてもよい。
【0134】
(5)電力供給装置 : 前述の実施例1においては、電力供給装置107は、ドアフレーム150の側縁150sの内部に配置されるとしたが、電力受給部105aとの間で電力の供給・受給を行うことができる位置であれば、例示のものに限定されない。例えば、電磁誘導給電方式による非接触方式としてもよい。なお、電磁誘導給電方式の場合は、実施例2の磁場共振の技術とは異なり近距離(0〜10mm程度)しか届かないため、閉状態(電力供給時)に電力供給部107aと電力受給部105aは近接させる。
【0135】
前述の実施例3における電力供給装置307についても同様である。
【0136】
(6)バッテリー : 前述の実施例2においては、自走ユニット105がバッテリー105gを有するとしたが、バッテリー105gを有さないようにしてもよい。磁場共振によりいつでも電力の供給・受給を行うことができるので、自走ユニット105はバッテリー105gを有さずとも、扉102を自走させることができる場合もある。
【0137】
(7)近赤外線センサの選択 : 前述の実施例1においては、制御部105fは、図10に示すフローチャートによって近赤外線センサ105b1〜105b6の動作を制御することとしたが、近赤外線センサ105b1〜105b6を適切に選択し、動作させることができるものであれば、例示のものに限定されない。
【0138】
前述の実施例3における近赤外線センサ305b1〜305b6についても同様である。
【0139】
(8)移動方向への近赤外線センサの追加 : 前述の実施例1においては、扉102の扉102の表面P1及び裏面P2に、それぞれ近赤外線センサ105b1〜105b3、近赤外線センサ105b4〜105b6を配置したが、さらに、扉102の電力供給部105aが配置される側の側面P3に近赤外線センサを配置するようにしてもよい(図7参照)。これにより、扉102の閉方向(矢印a3close方向)、つまり、扉102の進行方向、扉102の走行部に静止している人を検出し、人とドアとの衝突を防止することができる。この場合、ドアフレーム150の側縁150sに反射板を配置し、扉102の側面P3に近赤外線センサの受光部を配置すればよい。人等の物体による赤外線の遮断を直ちに検出することができるので、扉102の移動を反転させたり、あるいは開状態を保持させたりすることができる。
【0140】
あるいは、反射板を配置せずに、開閉動作中の近赤外線センサの受光量の変動量を事前に測定して基準状態として保持し、実際に開閉動作中の近赤外線センサから取得した受光量の変動と量基準状態とを比較することによって、人、物体等が扉102の進行方向に存在するか否かを判断するようにしてもよい。
【0141】
前述の実施例3における近赤外線センサ305b1〜305b6についても同様である。
【0142】
(9)近赤外線センサの構成 : 前述の実施例1において、さらに、近赤外線センサ105b1〜105b6をユニットとして取り外し可能とするようにしてもよい。これにより、自動ドア100を配置する場所や使用状況によって適切な近赤外線センサを容易に選択することができる。
【0143】
また、近赤外線センサ105b1〜105b6の全てを一つのユニットとせずに、例えば、近赤外線センサ105b1〜105b3を一つのユニットとし、近赤外線センサ105b4〜105b6を一つのユニットとして形成するようにしてもよい。さらに、別の組み合わせによりユニットを形成するようにしてもよい。これにより、設置場所や使用状況に応じて、より適切な近赤外線センサを選択することができる。
【0144】
前述の実施例3における近赤外線センサ305b1〜305b6についても同様である。
【0145】
(10)自走ユニット105の配置位置 : 実施例1においては、自走ユニット105は扉102に内蔵することとしたが、扉102に自走ユニットを配置できる形態であれば、例示のものに限定されない。例えば、扉102の側面に自走ユニット105を配置するようにしてもよい。この場合、自走ユニット105が扉102に収まらないため、扉102の側面から突出する形態となるが、既存の扉102に後付けで容易に設置することができるという利点がある。
【0146】
(11)近赤外線センサ105b1〜6の配置位置 : 前述の実施例1では、近赤外線センサ105b1〜6を自走ユニット105に配置するとしたが、近赤外線センサ105b1〜6が所定の領域を検知できる配置であれば、例示のものに限定されない。例えば、扉102に、直接、設置するようにしてもよい。この場合、近赤外線センサ105b1〜6と自走ユニット105の制御部105f、バッテリー105gとを接続するためのコネクタ等を扉102、自走ユニット105に配置すればよい。また、扉102の把手部分に近赤外線センサを配置するようにしてもよい。これにより、人が自然な動作で扉に手を伸ばすとその手を近赤外線センサが検知してドアの開動作を開始させることができる。さらに、扉102の上部に取り付けるようにしてもよい。これにより、扉102に近接する人を1〜2m離れた場所から検知可能となり、人が自然に通行出来るタイミングで扉102の開動作を開始させることができる。いずれの例においても、用途に応じて、扉102の両面あるいは片面に近赤外線センサを取り付ければよい。また、扉102の把手部分に配置する近赤外線センサに代えて、簡単な押しボタンやタッチスイッチ等を配置するようにしてもよい。この場合、他の位置に配置する近赤外線センサを併用してもよい。
【0147】
(12)車輪105c、車輪105dの構成 : 前述の実施例1では、車輪105cが駆動輪、車輪105dは遊動輪としたが、ドアの走行を確実にすべく車輪105dを駆動輪としてもよい。また、必要に応じて3つ目、4つ目の車輪を追加してもよい。
【0148】
(13)電力供給装置107の配置位置 : 前述の実施例1では、電力供給装置107は、閉状態で給電を受けられるように、扉102が閉状態において接するドアフレーム150の側縁150sの内部に電力需給部105aを配置したが、扉102の全開状態が長時間続くような場合には、開状態で給電を受けるように、扉102が開状態において接するドアフレーム150の側縁の内部に電力需給部105aを配置するようにしてもよい。さらに、扉102の閉状態及び開状態のどちらでも給電可能なように、それぞれの状態で接するドアフレーム150の側縁の両方に電力需給部105aを配置するようにしてもよい。設けてもよい。

【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明は、自動ドアシステムに用いることができる。

【符号の説明】
【0150】
100・・・・・自動ドア
105・・・・・自走ユニット
105a・・・・・電力受給部
105b1〜6・・近赤外線センサ
105c・・・・・車輪
105d・・・・・車輪
105e・・・・・DCモータ
105f・・・・・制御部
105g・・・・・バッテリー
107・・・・・電力供給装置
107a・・・・・電力供給部
107b・・・・・電力受給回路
300・・・・・自動ドア
305・・・・・自走ユニット
305a・・・・・電力受給部
305b1〜6・・近赤外線センサ
305c・・・・・駆動輪ユニット
305f・・・・・制御部
305g・・・・・バッテリー
307・・・・・電力供給装置
307a・・・・・電力供給部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
通行者の通行方向に対して所定の開閉方向へ稼動する自動扉であって、
所定形状の扉部材、
前記扉部材の下部に位置し、前記扉部材を移動させる移動手段、
前記移動手段に対して電力を供給する電力供給手段
前記扉部材の下部に位置する通行者検出手段であって、前記通行方向の所定の検出領域に通行者が存在するか否かを検出する通行者検出手段、
前記通行方向の前記検出領域に通行者が存在すると判断すると、前記移動手段に対して電力を供給し、前記移動手段を動作させる制御手段、
を有する自動扉。
【請求項2】
請求項1に係る自動扉において、
前記電力供給手段は、
前記扉部材が移動する空間を形成する枠部材に配置される電力供給部材、及び、前記扉部材に配置される電力受給部材を有し、
前記電力供給部材は、
前記電力受給部材に対して電力を供給する供給部を有し、
前記電力受給部材は、
前記供給部と接触することにより電力を受給する受給部、及び、受給した電力を蓄電する蓄電部材を有すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項3】
請求項1に係る自動扉において、
前記電力供給手段は、
磁場共振により前記移動手段に対して電力を供給する電力供給手段であって、外部に配置される電力供給部材、及び、前記扉部材に配置される電力受給部材を有すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項4】
請求項2〜請求項3に係る自動扉のいずれかにおいて、
前記移動手段と前記電力受給部材とは、一体として構成されていること、
を特徴とする自動扉。
【請求項5】
請求項2〜請求項4に係る自動扉のいずれかにおいて、
電力供給部材及び電力需給部材は、
磁石を有すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項6】
請求項2〜請求項5に係る自動扉のいずれかにおいて、
前記電力受給部材は、
閉状態において前記供給部と接触する前記受給部、又は、開状態において前記供給部と接触する前記受給部の少なくとも一方を有すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項7】
請求項1〜請求項6に係る自動扉のいずれかにおいて、
前記移動手段と前記通行者検出手段とは、一体として構成されていること、
を特徴とする自動扉。
【請求項8】
請求項1〜請求項7に係る自動扉のいずれかにおいて、
前記通行者検出手段は、
前記扉部材の移動に合わせて、前記検出領域を変化させること、
を特徴とする自動扉。
【請求項9】
請求項2〜請求項8に係る自動扉のいずれかにおいて、
前記通行者検出手段は、
前記扉部材が移動する領域を前記検出領域とすること、
を特徴とする自動扉。
【請求項10】
請求項9に係る自動扉において、
前記通行者検出手段は、
検知光若しくは検知波を送信する送信手段、
前記検知光又は前記検知波を受信する受信手段、
前記検知波又は前記検知光を反射する反射手段、
を有すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項11】
請求項10に係る自動扉において、
前記通行者検出手段は、
前記扉部材の移動による前記検知光若しくは前記検知波の前記反射手段による前記検知光又は前記検知波の反射状態の変化を、予め基準状態として記憶保持し、
前記扉部材の移動の際に、前記反射状態を取得し、
前記基準状態との比較により、通行者が存在するか否かを検出すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項12】
請求項1〜請求項11に係る自動扉のいずれかにおいて、
前記通行者検出手段は、
前記通行方向の床面と平行に、又は、前記通行方向の床面と平行方向から斜め上方向に、前記検知光又は前記検知波を送出すること、
を特徴とする自動扉。
【請求項13】
通行者の通行方向に対して所定の開閉方向へ稼動する自動扉に用いる自動扉用の自走ユニットであって、
所定形状の扉部材の下部に位置し、前記扉部材を移動させる移動手段、
前記扉部材に配置される電力受給部材であって、外部に配置される電力供給部材から電力を受給し、前記移動手段に対して電力を供給する電力受給部材、
前記扉部材に位置する通行者検出手段であって、前記通行方向の所定の領域に通行者が存在するか否かを検出する通行者検出手段、
前記移動手段を動作させる制御手段であって、前記通行方向の所定の前記領域に通行者が存在すると判断すると、前記移動手段に対して電力を供給し、前記移動手段を動作させる制御手段、
を有し、
前記電力受給部材は、
前記電力供給部と接触することにより電力を受給する受給部、及び、受給した電力を蓄電する蓄電部材を有すること、
を特徴とする自動扉用の自走ユニット。
【請求項14】
通行者の通行方向に対して所定の開閉方向へ稼動する自動扉に用いる自動扉用の自走ユニットであって、
所定形状の扉部材の下部に位置し、前記扉部材を移動させる移動手段、
前記扉部材に配置される電力受給部材であって、外部に配置され、磁場共振により前記移動手段に対して電力を供給する電力供給部材から電力を受給し、前記移動手段に対して電力を供給する電力受給部材、
前記扉部材に位置する通行者検出手段であって、前記通行方向の所定の領域に通行者が存在するか否かを検出する通行者検出手段、
前記移動手段を動作させる制御手段であって、前記通行方向の所定の前記領域に通行者が存在すると判断すると、前記移動手段に対して電力を供給し、前記移動手段を動作させる制御手段、
を有する自動扉用の自走ユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−1969(P2012−1969A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137775(P2010−137775)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(501397920)旭光電機株式会社 (45)
【Fターム(参考)】