説明

表示方法および表示装置

【課題】
カーオーディオ装置において、フロントパネル12の表示パネル14によって、コンテンツの再生に連動してこのコンテンツの付加情報をスクロール表示する場合に、コンテンツの再生の終了とスクロール表示の終了とを一致させる。
【解決手段】
コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、予め人間工学的な観点から用いられる基準スクロール速度を用いて表示回数の演算を行ない、求められた表示回数を整数化する。そして整数化された表示回数を基にして、
(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
からスクロール速度を求め、このスクロール速度で表示パネル14によって付加情報の表示を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示方法および表示装置に係り、とくにコンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばカーオーディオ装置やホームオーディオ装置において、CD(コンパクトディスク)を再生する際に、このオーディオ装置の表示部によって、再生している楽曲の再生時間、トラック名、ディスク名、トラックリスト、作曲者名、アーティスト名、作詞者名等のテキスト情報を表示している。これはコンパクトディスクに、楽曲のコンテンツの信号の他に、上述のような付加情報がテキスト情報として記録されているからであって、再生された信号から上記のテキスト情報を抜取り、これを表示手段によって表示するようにしたものである。
【0003】
特開平10−241346号公報には、時間限定表示を実行する文字情報の文字数に基いて表示時間を設定し、例えばデータテーブルや所定の演算式を用いて、文字数に比例的に応じた表示時間を設定し、設定された表示時間を経過したら、その文字情報の表示を終了させるようにし、これによってある時間を経過したら、自動的に他の表示に切換える時間限定的な表示動作を行なうようにし、これによって適切な時間の表示を行なうようにしたオーディオ機器の表示装置が開示されている。
【0004】
ここでは、表示する文字情報の文字数に応じて表示時間を設定するために、短い文字を表示するときには短い時間の表示を行なうことで、ユーザが難しく感じるような不要な表示時間がなくなり、一方、長い文字を表示する場合は、ユーザがその文字を読取るために十分な時間の表示が行なわれるために、自動的に表示を終了させるようにし、他の表示に切換え、時間限定的な表示として、非常に適切な表示動作を実現できるようになる。
【0005】
一方で、例えばCD(コンパクトディスク)に用いられるフォーマットであって、mp3(MPEG 1 Audio Layer 3)という、主に楽曲コンテンツの記録に使われるフォーマットが存在する。このフォーマットmp3には、ID3タグと呼ばれるテキスト情報が付加されることがある。そして、このID3タグに対応したオーディオ機器が存在する。オーディオ機器のフロントパネルの最大表示桁数は極めて小さく、一方ID3タグのテキスト情報量が多い場合には、多くのオーディオ製品では情報をスクロール表示する。しかし、スクロール速度は常に一定の速度で行なわれるようになっており、極端にコンテンツの再生時間が短かったり、テキスト情報量が多かったりすると、フロントパネルの表示部で表示しきれない問題がある。また複数回繰返して情報を表示するような場合に、楽曲コンテンツの終了時点とテキスト情報の表示の終了時点とが一致しないという問題がある。とくに楽曲の演奏が終った時点で、テキスト情報が途中で切れてしまうと、表示が見苦しくなり、みっともなくて表示品位が劣化する原因になる。
【0006】
上述の特開平10−241346号公報や特開2005−17651号公報に開示されている表示方法は、表示パネルによるスクロール表示において、そのスクロール速度を読取りが可能な適切な速度に設定するものの、コンテンツの終了時点で表示動作がそれに一致して終了するようにはなされず、このために楽曲の演奏を終った時点で、テキスト情報の表示が途中で切れて見苦しくなり、みっともないという欠点が解消されない。
【特許文献1】特開平10−241346号公報
【特許文献2】特開2005−17651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明の課題は、コンテンツの再生に連動して、このコンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示する場合に、コンテンツの再生の終了と付加情報の表示の終了とを合わせることによって、表示の品位を高めるようにした表示方法および表示装置を提供することである。
【0008】
本願発明の別の課題は、付加情報の多寡にかかわらず、コンテンツの再生時間の終了にほぼ同期して、表示手段による付加情報の表示を完了させるようにした表示方法および表示装置を提供することである。
【0009】
本願発明のさらに別の課題は、表示手段による表示のスクロール速度を、元々のコンテンツの再生と合わせて新たに1つのコンテンツとして、販売、放送、上映することが可能な表示方法および表示装置を提供することである。
【0010】
本願発明のさらに別の課題は、コンテンツの再生に連動して行なわれる付加情報のスクロール表示の速度を組合わせて新たなコンテンツを作成する場合に、とくに表示のスクロール速度の設定の労力を軽減するようにした表示方法および表示装置を提供することである。
【0011】
本願発明のさらに別の課題は、コンテンツの途中で付加情報のスクロール表示を行なっても、このコンテンツの再生の残存時間に応じて演算を実施することにより、表示手段によって適切な付加情報の表示を行なうことができ、このスクロール表示の終了をコンテンツの再生の終了に同期させることが可能になる表示方法および表示装置を提供することである。
【0012】
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願の主要な発明は、コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法および表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量とに応じて、前記付加情報の表示のスクロール速度を変化させ、前記コンテンツの再生時間内に前記付加情報の表示が完了するようにしたことを特徴とする表示方法および表示装置に関するものである。
【0014】
本願の別の発明は、コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法および表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によってスクロール表示することを特徴とする表示方法および表示装置に関するものである。
【0015】
本願のさらに別の発明は、コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法および表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量と表示回数とを基にして、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によってスクロール表示することを特徴とする表示方法および表示装置に関するものである。
【0016】
本願のさらに別の発明は、コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法および表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、予め設定される基準スクロール速度を用いて、
基準スクロール速度×再生時間/(付加情報量+最大表示量)
から表示回数を演算で求め、該演算で求めた表示回数を整数化し、整数化された表示回数を用いて、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によって表示することを特徴とする表示方法および表示装置に関するものである。
【0017】
なお上記の表示方法および表示装置において、付加情報がオーディオコンテンツにおけるテキスト情報であってよい。
【発明の効果】
【0018】
本願発明は、コンテンツの再生に連動して付加情報をスクロール表示する際に、コンテンツの再生時間と付加情報量に応じて、付加情報の表示スクロール速度を変化させ、これによってコンテンツの再生時間内に付加情報を表示するとともに、コンテンツの再生の終了に合わせて、付加情報の表示がきちんと終るようにした表示方法および表示装置に関するものである。
【0019】
このような態様によると、再生されるコンテンツの終端とスクロール表示される付加情報の終端とを時間的に合わせることによって、製品の品位、とくにその表示機能の品位を高めることが可能になる。また付加情報の多寡にかかわらず、コンテンツ再生時間内に終了を完了することが可能になる。またこの発明を用いて作成した表示スクロール速度を、元々のコンテンツと合わせて新たに1つのコンテンツとして販売、放送、上映することが可能になる。またコンテンツと付加情報の表示スクロール速度を組合わせて、新たなコンテンツを作成する場合に、その労力、とくに表示の制御のための労力が低減できる。またコンテンツの途中で付加情報の表示を行なう場合にも、このコンテンツの再生の残存時間に応じてスクロール速度の演算を行なうことにより、より適切に付加情報の表示を行なうことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1および図2は本実施の形態に係るカーオーディオ装置を示すものであって、このカーオーディオ装置はとくに図1に示すように、偏平な直方体状をなす筐体11を備えている。そしてこの筐体11の前面側の部分がフロントパネル12から構成されている。フロントパネル12は、その下端側の部分に横1列に操作釦13を備え、この操作釦13によって各種の操作を行なうことを可能にしている。またフロントパネル12上には表示パネル14が設けられ、この表示パネル14によって各種の表示を行なうようにしている。
【0021】
図3はこのようなカーオーディオ装置のシステム構成を示すものであって、このカーオーディオ装置はCPU(central processing unit)18を備え、CPU18にはRAM(Random Access Memory)19とROM(Read Only Memory)20の他に、ハードディスク装置21が大容量メモリとして接続されている。またCPU18は、着脱可能な半導体メモリ22を取付けるためのメモリドライブ装置を備えている。またこのカーオーディオ装置は、無線LAN(Local Area Network)等の無線ネットワークを通して、音楽コンテンツを受信する受信回路23を備えている。受信回路23の入力側はアンテナ24と接続されている。
【0022】
またCPU18は、CD(コンパクトディスク)等のディスク状記録媒体を再生するためのディスクドライブ装置27を備え、このディスクドライブ装置27のRF(Radio Frequeancy)出力をD/A(Digital/Analog)変換器28に供給するようになっている。D/A変換器28の出力側は電子ボリューム29に接続される。なお電子ボリューム29はCPU18によって制御される。そして電子ボリューム29の出力側にアンプ30が接続され、このアンプ30によって音声信号を増幅し、スピーカ31を駆動するようになっている。なおスピーカ31は車両のドアの内側の部分に内蔵され、アンプ30の出力が信号ケーブルによって供給されるようになっている。
【0023】
以上のような構成に係るカーオーディオ装置で例えばCD(コンパクトディスク)を再生する場合には、ディスクドライブ装置27によって再生し、D/A変換器28によってデジタル信号をアナログ信号に変換する。そして電子ボリューム29によって音量調整を行ない、アンプ30によって増幅し、スピーカ31を駆動する。従ってスピーカ31によって出力される音声出力によって、このカーオーディオ装置を用いて音楽を楽しむことができる。
【0024】
このカーオーディオ装置は、無線LANにより、楽曲コンテンツをダウンロードできるようにしている。この場合にはアンテナ24および受信回路23によって楽曲コンテンツを受信し、CPU18を通してハードディスク装置21に書込む。従ってこのハードディスク装置21に、ダウンロードした楽曲コンテンツが書込まれる。従ってダウンロードした楽曲は、ハードディスク21から読出され、D/A変換器28によってアナログ信号に変換され、電子ボリューム29によってボリューム調整が行なわれ、アンプ30で増幅されてスピーカ31で楽曲の再生が行なわれる。この他半導体メモリ22によって楽曲コンテンツを読出すことができる。この場合には半導体メモリ22内の楽曲コンテンツをCPU18を通してD/A変換器28に供給し、ここでアナログ信号に変換して電子ボリューム29でボリューム調整し、アンプ30で増幅してスピーカ31を駆動することになる。
【0025】
このようなカーオーディオ装置において、とくに楽曲コンテンツ情報が付加情報を含んでいる場合には、この付加情報がCPU18に接続されている表示装置14によって表示される。この表示装置14は、例えば図2に示すフロントパネル12の表示パネル14から構成される。なおここで付加情報は、その楽曲の再生時間、トラック名、ディスク名、トラックリスト、作曲者名、アーティスト名、作詞者名等から構成されている。例えばフォーマットmp3の楽曲コンテンツの場合には、ID3タグと呼ばれるテキスト情報が付加されている。このようなテキスト情報が、1DINの上記フロントパネル12の表示パネル14によって表示される。ここで表示パネル14は非常に小さく、その表示スペースも限られていることから、通常は上述のようなテキスト情報をスクロール表示する。
【0026】
本実施の形態の表示の特徴は、上記表示パネル14による表示において、1回あるいは複数回表示が行なわれる場合に、楽曲コンテンツの終了と表示パネル14による付加情報のスクロール表示の終了とが同期することが特徴になっている。このような特徴は、付加情報量と再生時間とを勘案し、表示パネル14による表示のスクロール速度を演算して最適な値に調整することにより達成される。
【0027】
次に図4および図5を用いて、付加情報を1回スクロール表示する場合の動作を説明する。まずコンテンツの再生が決定されると、このコンテンツの時間情報と付加情報量とを、CPU18が読込む。例えばコンテンツの再生時間が10秒であって付加情報量が5文字とする。また表示パネル14の最大表示桁数をCPU18が読込む。ここでは例えば4文字とする。
【0028】
以上のような情報を基に、CPU18は表示パネル14によるスクロール速度の演算を行なう。図5に示すように、表示パネル14が横1列で情報が右端から表れて左端に消えていくような場合は、付加情報量+最大表示桁数をコンテンツの再生時間内に表示しなければならない。従って
(付加情報量+最大表示桁数)/再生時間=0.9文字/sec
となる。これを式によって表すと、
(付加情報量+最大表示桁数)/再生時間=スクロール速度
上述のような演算動作が、図4Aに示すフローチャートに基いてCPU18によって実行されるスクロール速度の演算動作である。
【0029】
付加情報を表示パネル14によって繰返し表示する場合であって、表示回数が決まっている場合には、次の式による。
【0030】
(付加情報量+最大表示桁数)×表示回数/再生時間=スクロール速度
この動作はCPU18によって、図4Bに示すフローチャートによって実行される演算である。またコンテンツ再生時間を20秒とし、表示回数を2回とした場合のスクロール表示動作は、図6に示される。
【0031】
次に付加情報を繰返し表示パネル14によってスクロール表示する場合には、次のようにして行なう。まず、表示パネル14による表示速度として、ユーザが見易い人間工学的に決定される基準表示スクロール速度がCPU18によって設定される。そして表示パネル14が横1列で、情報が右端から表れて左端に消えていくような場合には、(付加情報量+最大表示桁数)×表示回数をコンテンツの再生時間内に表示しきらなければならない。よって、
基準表示スクロール速度×再生時間/(付加情報量+最大表示桁数)=表示回数
この式で計算した表示回数を四捨五入、切上げ、または切下げすることによって整数化する。そして整数化した値を用いて次の式により表示スクロール速度を求める。
【0032】
(付加情報量+最大表示桁数)×表示回数/再生時間=表示スクロール速度
例えば基準表示スクロール速度を1.0文字/secとし、付加情報量を5文字とし、最大表示桁数を4桁とし、再生時間を20秒とする。すると表示回数は、
1.0×20/(5+4)=2.22回
上記の2.22回を四捨五入して表示回数を2回とすると、表示スクロール速度は、(5+4)×2/20=0.9文字/secとなる。従ってCPU18は付加情報の表示が0.9文字/secとなるようなスクロール速度で表示制御を行なう。
【0033】
なお上記の計算は、表示パネル14上において付加情報の表示が、図5および図6において右端から表れて左端に消える場合を示したが、右端から表れて終端が右端に表示された時点で表示を終った場合には、(付加情報量+最大表示桁数)を付加情報量に置換えればよい。これは図5における1〜5のプロセスに相当する。
【0034】
また最大表示桁数いっぱいに表示を行ない、終端が右端に表示された時点で表示が終る場合には、(付加情報量+最大表示桁数)を、(付加情報量−最大表示桁数+1)として計算すればよい。これは図5における4、5のプロセスに相当する。
【実施例】
【0035】
実施例の前提条件
最大表示桁数:8
標準表示スクロール速度:2.0文字/sec
コンテンツ時間:4min36sec=276sec
付加情報:
アーティスト名 EARTH WIND & FIRE
アルバム名 GREATEST HITS
曲名 Fantasy
表示形式:付加情報を先頭から表示桁数いっぱいに表示し、左方向にスクロールし、付加情報の内容が切替わったら、表示画面を3秒間ホールドする。付加情報の終端が左端に消えたところで表示完了となるようにする。
【0036】
基準表示スクロール速度÷(付加情報+1−1周期のホールド回数)×(再生時間−ホールド時間×1周期のホールド回数×表示回数)=表示回数
上述の演算式で表示回数を算出し、四捨五入、切上げ、または切下げ等によって整数化を行なう。
(付加情報+1−1周期のホールド回数)×整数化された表示回数÷(再生時間−ホールド時間×1周期のホールド回数×表示回数)=表示スクロール速度
整数化された表示回数で再度計算することにより、表示スクロール速度が算出される。算出された速度は、表示制御装置の仕様に合わせて、適切に丸めの処理を行なう。
【0037】
計算の結果
表示される付加情報は、アーティスト名、アルバム名、曲名を「/」で区切ったものとする。すなわち「EARTH WIND & FIRE/GREATEST HITS/Fantasy」の43文字となる。表示回数は、2.0÷(43+1−3)×(276−3×3×表示回数)=表示回数
13.4634−0.4390×表示回数=表示回数
これから表示回数=9.355回が求められる。
【0038】
数字を丸めるために小数点以下第1位で四捨五入して表示回数を9回に設定する(切上げ、切捨てても構わない)。
【0039】
次にスクロール速度を再計算すると、(43+1−3)×9÷(276−3×3×9)=1.8923文字/sec
1文字当りのスクロール時間は逆数をとると
1÷1.8923=0.528sec/文字
処理し易いように小数点第3位を切捨てし、0.52sec/文字とする。なお小数点以下第3位を切捨てするのは、切上げや四捨五入で丸めると、付加情報の終端が表示されなかったり、スクロールの途中で曲の終端に達してしまう可能性があるからである。
【0040】
上記のような方法によって設定されたスクロール速度で付加情報をスクロール表示する動作は図8に示される。図8から明らかなように、楽曲の終了と表示パネル14によるスクロール表示の終了とが一致する。
【0041】
なおスクロール表示する場合における表示装置の表示列は何列であっても構わない。また表示管の向きやスクロール方向がどの向きであってもよい。すなわち縦、横、斜め、あるいはこれらの組合わせによる表示が可能である。また表示パネルによる表示は、7セグメント表示や、14セグメント表示、あるいは液晶パネルによる表示であってもよい。さらにはCRTによる表示を適用することも可能である。また情報量として文字数で示したが、ドット数で計算してもよい。従って付加情報は文字だけではなく、記号や映像を組合わせることもできる。また表示は、右端から表れて左端に消える場合を示したが、右端から表れて終端が右端に表示された時点で表示が終るようにしてもよい。この場合には表示スクロール速度は、付加情報量を再生時間で除した値で計算すればよい。
【0042】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態は、カーオーディオ装置のフロントパネル12に設けられている表示パネル14による付加情報のスクロール表示に関するものであるが、本願発明は、ホームオーディオ装置やポータブルオーディオ装置における付加情報の表示にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本願発明は、カーオーディオ装置やホームオーディオ装置の表示パネルによる付加情報の表示に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】カーオーディオ装置の外筐を示す外観斜視図である。
【図2】同カーオーディオ装置のフロントパネルの正面図である。
【図3】カーオーディオ装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】スクロール表示のための表示スクロール速度の演算動作を示すフローチャートである。
【図5】表示動作の例を示す正面図である。
【図6】別の表示動作の例を示す正面図である。
【図7】表示回数の演算と整数化を行なった後における表示スクロール速度の演算動作を示すフローチャートである。
【図8】実施例の表示動作を示す正面図である。
【符号の説明】
【0045】
10…カーオーディオ装置、11…筐体、12…フロントパネル、13…操作釦、14…表示パネル、18…CPU、19…RAM、20…ROM、21…ハードディスク装置、22…着脱式半導体メモリ、23…受信回路、24…アンテナ、27…ディスクドライブ装置、28…D/A変換器、29…電子ボリューム、30…アンプ、31…スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量とに応じて、前記付加情報の表示のスクロール速度を変化させ、前記コンテンツの再生時間内に前記付加情報の表示が完了するようにしたことを特徴とする表示方法。
【請求項2】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によってスクロール表示することを特徴とする表示方法。
【請求項3】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量と表示回数とを基にして、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によってスクロール表示することを特徴とする表示方法。
【請求項4】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示方法において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、予め設定される基準スクロール速度を用いて、
基準スクロール速度×再生時間/(付加情報量+最大表示量)
から表示回数を演算で求め、該演算で求めた表示回数を整数化し、整数化された表示回数を用いて、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によって表示することを特徴とする表示方法。
【請求項5】
付加情報がオーディオコンテンツにおけるテキスト情報であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の表示方法。
【請求項6】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量とに応じて、前記付加情報の表示のスクロール速度を変化させ、前記コンテンツの再生時間内に前記付加情報の表示が完了するようにしたことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によってスクロール表示することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量と表示回数とを基にして、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によってスクロール表示することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
コンテンツの再生に連動して、該コンテンツの付加情報を表示手段によってスクロール表示するようにした表示装置において、
前記コンテンツの再生時間と付加情報量と表示手段の最大表示量とを基にして、予め設定される基準スクロール速度を用いて、
基準スクロール速度×再生時間/(付加情報量+最大表示量)
から表示回数を演算で求め、該演算で求めた表示回数を整数化し、整数化された表示回数を用いて、
スクロール速度=(付加情報量+最大表示量)×表示回数/再生時間
から求められるスクロール速度で前記表示手段によって表示することを特徴とする表示装置。
【請求項10】
付加情報がオーディオコンテンツにおけるテキスト情報であることを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−59009(P2007−59009A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−244866(P2005−244866)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】