説明

足裏日光浴サンダル

【課題】足裏の日光浴ができるサンダルを提供する。
【解決手段】透明な材質からなるソール本体3の底面に光反射材7が設けられる。日光17は、透明なソール本体3の上面3Aや側面3Bを通って、サンダル1のソール本体3の底面に設けられた光反射材7に至り、反射し、ソール本体3の上面に載せられた足裏5に照射される。ソール本体3の上面は、足により覆われていない部分19がかなりあり、その部分を通って日光17が進入できる。また、ソール本体3の厚さを大きくすることで、側面21からも十分に日光17が進入できる。よって、十分な量の日光17が足裏5に照射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、足裏を日光浴できるサンダルの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
日光浴で足の水虫を軽減させるなど足裏皮膚の衛生や健康を維持するという期待は一般的に抱かれるものであるし、否定できるものではない。
また、特許文献1には、サンダルなどに、遠赤外線を発生するセラミックス素材を用いて水虫の治療に役立てることが提案されている。
さらに、特許文献2には、サンダルの斬新な意匠を得るために、サンダルの一部を透明にしたものが提案されている。
【特許文献1】特開2001−008706
【特許文献2】実用新案登録3025029
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、日光浴で足の水虫を軽減させるなど足裏皮膚の衛生や健康を維持するために、足の裏を空へ向けた状態での姿勢を保つのは窮屈で、実行するのは難しい。
また、セラミックス素材により発生する遠赤外線は量が少なく、日光の全波長の光を使用することには、衛生や健康の面で、及ばないと考えられる。
この発明は、以上の問題点を解決するために、日光の全波長の光を使用して足裏の日光浴が楽にできるサンダルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、第一発明は、透明な材質からなるソール本体と、このソール本体の底面に設けられた光反射材と、を有することを特徴とする足裏日光浴サンダルである。
第二発明は、さらに、前記透明な材質からなるソール本体は、厚さが20mmから40mmの間であることを特徴とする足裏日光浴サンダルである。
第三発明は、さらに、前記透明な材質からなるソール本体には、足に装着するための鼻緒状のバンド部が設けられていることを特徴とする足裏日光浴サンダルである。
【発明の効果】
【0005】
第一、第二、又は第三発明によれば、日光は、サンダルのソール本体の底面に設けられた光反射材により反射し、ソール本体の上面に載せられた足裏に照射される。よって、遠赤外線や紫外線に限らず日光の全波長の光を使用して足裏の日光浴が楽にできる。
第二、又は第三発明によれば、さらに、ソール本体の厚さを大きくすることで、足裏をいわば光学的に高く浮かせた状態になり、足裏に日光を行き渡らせることができる。
第三発明によれば、さらに、足に装着するために鼻緒状のバンド部を用いることで、日光がバンド部に遮られる割合を低くでき、足裏の日光浴をより有効に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の実施形態を、図1〜図3に示す。
図1に示すように、このサンダル1のソール本体3は、透明な合成樹脂材質からなる。この透明な部分の厚さは、望ましくは、厚さが20mm以上で40mm以下とし、できるだけ足裏5を高く位置させる。また、あまり不安定にならないようにする。
このソール本体3の底面には、アルミ箔6が上面に設けられた光反射材7が貼り付けられる。光反射材7の下面は、磨耗に強い通常のサンダル底材9が設けられる。
【0007】
ソール本体3には、足に装着するため、足の第一指と第二指の間の指股部に挟んで使用する鼻緒状のバンド部11が設けられている。すなわち、ソール本体3の三箇所には、バンド部取付用の図示しない孔が設けられる。これらの孔に、略八の字形状をした鼻緒状のバンド部11の先端13と、両後端15とが挿通して取り付けられる。
【0008】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、日光17は、例えば図2に示すように、透明なソール本体3の上面3Aや側面3Bを通って、サンダル1のソール本体3の底面に設けられた光反射材7に至り、反射し、ソール本体3の上面に載せられた足裏5に照射される。
【0009】
ソール本体3の上面3Aは、足により覆われていない部分19がかなりあり、その部分を通って日光17が進入できる(図3参照)。また、ソール本体3の厚さを大きくすることで、側面3Bからも十分に日光17が進入できる(図2参照)。よって、十分な量の日光17が足裏5に照射される。
【0010】
さらに、ソール本体3の厚さを大きくすることで、足裏5をいわば光学的に高く浮かせた状態になり、透明なソール本体3内での日光17の光路を十分に長くとることができ、よって足裏5に日光17を行き渡らせることができる(図2、図3参照)。
日光17には、遠赤外線や紫外線に限らず全波長の光を大量に含み、水虫などの治療が期待できる。あるいは、少なくとも足裏皮膚の衛生や健康の維持が期待できる。
【0011】
また、サンダル1を履いたまま、足裏5の日光浴が楽にできる。例えば、サンダル1を履いて半日、戸外で活動すれば、その間ずっと足裏5の日光浴ができることになる。
さらに、足に装着するために鼻緒状のバンド部11を用いることで、例えば足の甲を幅広く覆う甲皮部分を有するサンダル1とする場合に比べ、日光17がバンド部11に遮られる割合を低くでき、足裏5の日光浴をより有効に行える。
【0012】
「他の実施形態」
以上の実施形態では、足に装着するために鼻緒状のバンド部11を用いるものであったが、他の実施形態では、足の甲を覆う甲皮部分を有するサンダルであっても、幅の狭い甲皮部分、あるいは紐状の甲皮部分などであれば、日光17が遮られる割合を低くできる。 以上の実施形態では、ソール本体の断面形状は四角形であったが、他の実施形態では、末広がりの台形とすることもでき、その場合には、側面からはより多くの光を吸収することが期待できる。
【0013】
以上の実施形態では、透明なソール本体3の内部にはなんら装飾を施すものではなかったが、他の実施形態では、透過する日光17をそれほど遮らない割合で装飾を点在し存在させることができる。例えば、図4に示すように、ソール本体3の透明な内部に魚23、貝、海草など海中を思わせるものを点在させ、立体的な装飾を施すことができる。また、図示しないものの、海中ではなく、川の中、草花を点在させることにより花畑、星や銀河を点在させることで宇宙などを、思わせる立体的な装飾を施すことができる。
以上の実施形態では、透明な材質からなるソール本体は、均質なものであったが、他の実施形態では、透明な材質を組み合わせてもかまわない。特に、透明な材質として空気を内部に介在させることも可能である。空気を介在させることで、サンダルの重量を小さくできる。
なお、ソール本体の底面に設けられた光反射材が形成する面は、鏡のように平滑な面であっても良いし、凹凸を有する面により光を乱反射するものでも良い。乱反射により足裏全体に光が分散し、光の照射の偏りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の一実施形態を示すサンダルの使用状態を示す横方向からの斜視図である。
【図2】図1の後方から見た図である。
【図3】図1の実施形態を示すサンダルの使用状態を前方から見た図である。
【図4】他の実施形態を示すサンダルの使用状態をの前方から見た図である。
【符号の説明】
【0015】
1…サンダル、3…ソール本体、5…足裏、7…光反射材、9…サンダル底材、11…バンド部、13…先端、15…両後端、17…日光、19…覆われていない部分、23…魚。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明な材質からなるソール本体と、このソール本体の底面に設けられた光反射材と、を有することを特徴とする足裏日光浴サンダル。
【請求項2】
前記透明な材質からなるソール本体は、厚さが20mmから40mmの間であることを特徴とする請求項1に記載の足裏日光浴サンダル。
【請求項3】
前記透明な材質からなるソール本体には、足に装着するための鼻緒状のバンド部が設けられていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の足裏日光浴サンダル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−125192(P2009−125192A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301529(P2007−301529)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(591272538)
【Fターム(参考)】