説明

身分認証付電子名刺システム

【課題】 身分を認証し、電子データで名刺交換を行い、来訪者を通知すると共に、ドア入室にも利用できる身分認証付電子名刺システムを提供する。
【解決手段】 サーバ200で電子名刺機10の機器IDに対応してユーザID、個人情報、顔写真データを記憶しており、電子名刺機10からの認証要求により当該電子名刺機10にユーザID、個人情報、顔写真データをダウンロードして表示部6に表示するものであり、サーバ200によって認証された名札として利用できる電子名刺システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的に個人情報等を表示する電子名刺システムに係り、特に、身分を認証し、電子データで名刺交換を行い、来訪者を通知すると共に、ドア入室にも利用できる身分認証付電子名刺システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子名刺について、平成15(2003)年4月25日公開の特開2003−123035号公報「入力機能付き電子無線名刺交換機」(出願人、発明者:永島孝也)がある。
この先行技術は、名刺サイズのカード型の装置で、無線通信で名刺情報を交換するというものである(特許文献1)。
このように名刺情報を電子的に交換する先行技術として、特開2001−229351号公報(特許文献2)、特開平6−28372号公報(特許文献3)がある。
【0003】
また、電子名札をセキュリティに利用するものとして、平成9(1997)年9月19日公開の特開平9−245138号公報「名札及びセキュリティ端末並びにこれらを利用したセキュリティシステム」(出願人:日本電気株式会社、発明者:猪俣義弘)がある。
この先行技術は、セキュリティ端末が照合要求信号を送信し、その信号に対して名札の無線タグから識別データを受信し、当該識別データから操作許容者であるか否かを判別し、操作許容者でなければ特別機能の起動を拒絶するものである(特許文献4)。
【0004】
また、通信圏内の携帯端末を使って情報交換を行うものとして、平成14(2002)年6月7日公開の特開2002−165009号公報「携帯端末、情報交換仲介システム及びその方法」(出願人:富士写真フイルム株式会社、発明者:新貝安浩)がある。
この先行技術は、登録会員が希望する他人の希望プロフィール情報を自己の携帯端末に登録しておき、他の会員と近距離の無線通信圏内(10m程度のブルートゥース通信圏内)に入ると、通信を開始してお互いのプロフィール情報を交換し、双方のプロフィール情報が一致又は類似する場合に、両会員に所望の相手が近くにいることを通知するものである(特許文献5)。
【0005】
また、入退場管理システムについて、平成16(2004)年5月13日公開の特開2004−139263号公報「入退場管理システム及び入退場管理装置」(出願人:アルゼ株式会社、発明者:富士本淳)がある。
この先行技術は、認証対象者が所持する携帯通信端末の赤外線通信を用いて、大区画内に入場した後に、更に小区画への入場を禁止できる入退場管理システムである(特許文献6)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−123035号公報
【特許文献2】特開2001−229351号公報
【特許文献3】特開平6−28372号公報
【特許文献4】特開平9−245138号公報
【特許文献5】特開2002−165009号公報
【特許文献6】特開2004−139263号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の電子名刺では、電子データの交換はできるものの、その電子データが真正なものであるのか身分認証されたものではなく、電子データの信頼性が十分ではないという問題点があった。
【0008】
また、上記従来の近距離内での相手方通知の技術では、偶然の出会いを演出するもので、通信距離も10mと短いものとなっており、来訪者の接近には不向きであり、更に来訪者の情報を得るものとはなっていないものである。
【0009】
また、上記従来の入退場管理システムでは、所持する携帯通信端末を用いているものではあるが、端末により第三者が本人を容易に確認できて、入退場を管理するものとはなっていなかった。
【0010】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、身分を認証し、電子データで名刺交換を行い、来訪者を通知すると共に、ドア入室にも利用できる身分認証付電子名刺システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、電子名刺システムにおいて、利用者の個人情報、顔写真データを記憶し、利用者からの要求により個人情報、顔写真データを出力するサーバと、サーバからのデータを無線送信する親機と、記憶部と表示部と入力部とを備え、親機からのデータを受信して記憶部に記憶し、表示部に所有者の個人情報、顔写真データを表示する電子名刺機とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記電子名刺システムにおいて、電子名刺機が、他の電子名刺機とのデータ交換を行って記憶部に記憶すると共に、当該交換した事項をサーバに通知し、サーバが、名刺交換の事項を記憶することを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記電子名刺システムにおいて、サーバが、予め来訪者の電子名刺機の情報を登録しておき、来訪者の電子名刺機が親機の通信圏内に入ると、当該電子名刺機の情報から来訪者を特定し、特定した来訪者に面会する面会者の電子名刺機宛に来訪者の到着を通知することを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記電子名刺システムにおいて、サーバが、面会者の電子名刺機に来訪者の到着を通知すると共に、来訪者の個人情報、顔写真データを面会者の電子名刺機に送信するために親機に出力し、面会者の電子名刺機は、親機から受信した来訪者の個人情報、顔写真データを表示部に表示することを特徴とする。
【0015】
本発明は、上記電子名刺システムにおいて、サーバが、来訪者の電子名刺機に、面会者の個人情報、顔写真データを送信するために親機に出力し、来訪者の電子名刺機は、親機から受信した面会者の個人情報、顔写真データを表示部に表示することを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記電子名刺システムにおいて、サーバには特定ドアの開閉を制御するドア開閉制御装置が接続され、サーバが、親機を介して電子名刺機からドア開要求、ドア開閉制御装置の情報、利用者の情報を入力すると、利用者の情報からドアに入る権限の有無を判定し、権限があればドア開の指示をドア開閉制御装置に出力し、ドア開閉制御装置が、サーバからのドア開の指示によりドアを開状態にすることを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記電子名刺システムにおいて、電子名刺機及び親機における無線機のアンテナフィルタとして、狭帯域の水晶フィルタを用い、通信方式をスペクトラム拡散方式として、高周波の微弱電波で、電子名刺機と親機との間を双方向通信としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、利用者の個人情報、顔写真データを記憶し、利用者からの要求により個人情報、顔写真データを出力するサーバと、サーバからのデータを無線送信する親機と、記憶部と表示部と入力部とを備え、親機からのデータを受信して記憶部に記憶し、表示部に所有者の個人情報、顔写真データを表示する電子名刺機とを有する電子名刺システムとしているので、サーバで認証された個人情報と顔写真データが電子名刺機の表示部に表示されて認証された名札として利用できる効果がある。
【0019】
本発明によれば、電子名刺機が、他の電子名刺機とのデータ交換を行って記憶部に記憶すると共に、当該交換した事項をサーバに通知し、サーバが、名刺交換の事項を記憶する上記電子名刺システムとしているので、電子名刺機間で名刺データを交換でき、更にその事項をサーバで記憶して管理でき、名刺交換の相手方を容易に把握できる効果がある。
【0020】
本発明によれば、サーバが、予め来訪者の電子名刺機の情報を登録しておき、来訪者の電子名刺機が親機の通信圏内に入ると、当該電子名刺機の情報から来訪者を特定し、特定した来訪者に面会する面会者の電子名刺機宛に来訪者の到着を通知する上記電子名刺システムとしているので、面会者は来訪者の到着を容易に知ることができる効果がある。
【0021】
本発明によれば、サーバが、面会者の電子名刺機に来訪者の到着を通知すると共に、来訪者の個人情報、顔写真データを面会者の電子名刺機に送信するために親機に出力し、面会者の電子名刺機は、親機から受信した来訪者の個人情報、顔写真データを表示部に表示する上記電子名刺システムとしているので、面会者は面会前に来訪者の情報を確認できる効果がある。
【0022】
本発明によれば、サーバが、来訪者の電子名刺機に、面会者の個人情報、顔写真データを送信するために親機に出力し、来訪者の電子名刺機は、親機から受信した面会者の個人情報、顔写真データを表示部に表示する上記電子名刺システムとしているので、来訪者は面会前に面会者の情報を確認できる効果がある。
【0023】
本発明によれば、サーバには特定ドアの開閉を制御するドア開閉制御装置が接続され、サーバが、親機を介して電子名刺機からドア開要求、ドア開閉制御装置の情報、利用者の情報を入力すると、利用者の情報からドアに入る権限の有無を判定し、権限があればドア開の指示をドア開閉制御装置に出力し、ドア開閉制御装置が、サーバからのドア開の指示によりドアを開状態にする上記電子名刺システムとしているので、電子名刺機によって特定ドアの開閉を制御できる効果がある。
【0024】
本発明によれば、電子名刺機及び親機における無線機のアンテナフィルタとして、狭帯域の水晶フィルタを用い、通信方式をスペクトラム拡散方式として、高周波の微弱電波で、電子名刺機と親機との間を双方向通信とした上記電子名刺システムとしているので、狭帯域の水晶フィルタが受信感度をよくし、従来よりも長い通信距離が可能となり、その通信距離において耐干渉性の高いスペクトラム拡散方式を用いることで、実用的なシステムを実現できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムは、サーバで電子名刺機の機器IDに対応してユーザID、個人情報、顔写真データを記憶しており、電子名刺機からの要求により当該電子名刺機にユーザID、個人情報、顔写真データをダウンロードして表示部に表示するものであり、サーバによって認証された名札として利用できるものである。
【0026】
また、本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムは、電子名刺機間で名刺データを交換すると共に、サーバに交換の事項を登録するものであり、名刺交換の相手を容易に把握できるものである。
【0027】
また、本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムは、予めサーバに来訪者を登録しておき、来訪者の電子名刺機が親機の通信圏内に入ると、面会者の電子名刺機に来訪者の到着を通知するものであり、面会者は来訪者の到着を容易に知ることができるものである。
【0028】
また、本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムは、特定のドアの開閉を制御するドア開閉制御装置からその機器IDを電子名刺機が受信し、更に電子名刺機がドア開要求と、ドア開閉制御装置の機器IDと、電子名刺機のIDを、親機を介してサーバに送信すると、サーバが電子名刺機のIDから所持するユーザがドアに入る権限があるか否かを判定し、権限があればドア開閉制御装置にドア開の指示を出力して、ドアを開状態にするものであり、電子名刺機を用いてドア開閉を容易に制御できるものである。
【0029】
本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムの概略について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムの概略図である。
本実施の形態の身分認証付電子名刺システム(本システム)は、図1に示すように、通常は名札として機能する電子名刺機10と、電子名刺機10との無線通信を行う親機100と、名刺データの管理及び種々の処理を実行するサーバ200と、ドア開閉の制御を行うドア開閉制御装置300と、許可された者しか出入りできない区域に設けられたドア400とを基本的に有している。
【0030】
本システムの各部を具体的に説明する。
電子名刺機10は、例えば、使用対象者が従業員である場合に、各自に配布されるものである。また、取引先がこの電子名刺機を保持するようになれば、利便性は更に向上するものである。
よって、電子名刺機10は、複数存在するが、図1では、2つの電子名刺機10a,10bを示している。
【0031】
電子名刺機10は、送受信のための構成と、表示部と入力部を備え、機器識別子(機器ID)を内蔵し、親機100との双方向通信を行う。また、ドア開閉制御装置300からの信号(ドアの機器ID[ドアID]を含む)を受信するようになっている。
電子名刺機10の具体的な内部構成は後述する。
【0032】
尚、サーバ200では、電子名刺機の機器IDによって電子名刺機10の所有者(ユーザID)を特定し、当該機器IDに対応して所有者の個人情報及び写真データを記憶している。
個人情報としては、氏名、会社名、所属、役職、電話番号、FAX番号、電子メールアドレス、会社のURL(Uniform Resource Locator)、その他の情報である。このその他の情報を、所有者の自己紹介に関する情報とすれば来訪者通知及び名刺交換の際に、自己宣伝となって有効である。
【0033】
電子名刺機10を名札として利用する場合には、親機100に対して認証の指示が送信されると、その認証指示がサーバ200に入力され、サーバ200で指示のあった機器IDから所有者(ユーザID)を特定し、当該所有者のユーザIDに対応する個人情報及び写真データを電子名刺機10宛に親機100を介して送信する。そして、電子名刺機10は、ユーザID、個人情報及び写真データを受信し、受信したデータが表示部に表示されて、名札として利用可能となる。
【0034】
また、電子名刺機10を来訪者の通知装置として利用する場合には、面会者はネットワークに接続するパーソナルコンピュータ(PC)を用いて、予めサーバ200に対して来訪者の登録をしておく。来訪者も電子名刺機を所持しており、その来訪者の個人情報と写真データがサーバ200に登録された状態で、その来訪者Aさんが面会者Bさんの所に何時から何時の間に来訪するかを登録しておくものである。
【0035】
親機100と電子名刺機10との通信距離は150m程度であり、来訪者(Aさん)の電子名刺機10aが親機100の通信圏内に入ると、その機器IDを検出し、サーバ200に出力する。サーバ200は、検出した機器IDから予定されていた来訪者であることを認識すると、対応する面会者Bさんの電子名刺機10bに来訪者の通知を行う。この通知の際に、来訪者の個人情報及び写真データを電子名刺機10bに送信して来訪者の情報を事前に知らせるようにする。
また、サーバ200は、来訪者Aさんの電子名刺機10aに対しても、「Bさんがお待ちしております」とのメッセージを表示させてもよいし、面会者Bさんの個人情報及び写真データを来訪者Aさんの電子名刺機10aに送信して面会者Bさんの情報を事前に知らせるようにしてもよい。
【0036】
また、電子名刺機10相互で名刺データを交換する場合には、相手のユーザIDを入力して、相手機器からの信号を受信する操作を行い、当該IDに対応して相手の名刺データを自機の電子名刺機10に取り込む。
ユーザIDは、サーバ200において機器IDに対応付けられて記憶されており、名札として使用した際に、電子名刺機10にユーザIDが送信されて記憶部(メモリ)に記憶された状態となっている。
また、電子名刺機10で名刺交換を行った場合、その事実を各電子名刺機10から親機100を介してサーバ200にユーザIDに対応して登録しておく。これにより、両者の関連性を記憶してビジネスに役立てることができるものである。
【0037】
電子名刺機10を入室が制限されたドアの開閉に用いる場合には、ドア開閉制御装置300から当該機器のID(ドアID)を受信し、当該ドアIDと電子名刺機10の機器IDとドア開要求を、親機100を介してサーバ200に送信すると、サーバ200が機器IDの所有者がドアIDのドアの中に入ることが許可された者か否かを判定し、許可された者であればドア開閉制御装置300に対してドア開の指示を出力し、ドア400を開くようにする。
尚、ドアIDは、ドア近傍に記載されたものを電子名刺機10の入力部から入力するようにしてもよい。
【0038】
親機100は、電子名刺機10と双方向通信を行うもので、受信したデータはサーバ200に出力し、サーバ200から入力されたデータを電子名刺機10に送信するものである。
また、親機100は、通信圏内の電子名刺機10を検出するために、定期的に呼出信号を送信し、圏内にある電子名刺機10からの返信を受信して、圏内にある電子名刺機10を認識するようになっている。
親機の具体的内部構成については後述する。
【0039】
サーバ200は、少なくともCPU(Central Processing Unit)等の制御部と記憶部とを備え、記憶部に格納するプログラムの動作により処理を実行するものである。
また、サーバ200の記憶部には、機器IDに対応してユーザID、所有者の個人情報、写真データを記憶し、またドアIDに対して権限(入室が許可されているか否かの権限)のあるユーザIDをも記憶している。
更に、サーバ200は、ユーザIDに対応して来訪及び往訪の履歴、名刺交換の履歴を記憶している。
また、サーバ200は、電子名刺機10からのドア開要求に対して機器IDとドアIDとから入室権限を判定し、ドア開閉制御装置300にドア開の指示を出力する。
尚、サーバ200の具体的動作は後述する。
【0040】
ドア開閉制御装置300は、ドア400のドアロックを制御し、電子名刺機10にドアIDの信号を微弱電波で送信し、サーバ200からのドア開の指示を入力すると、ドア400のロックを解除するものである。
尚、ドア開閉制御装置300が微弱電波を送信しない場合は、当該機器のIDがドア近傍に記載されており、電子名刺機10がそのIDを入力部から入力して電子名刺機10に取り込むようにしてもよい。
【0041】
ドア400は、入室を制限された区域に設けられたドアであり、ドア開閉制御装置300によってドアロックのオン/オフが制御されている。
【0042】
次に、本システムの電子名刺機10の具体的構成について図2を参照しながら説明する。図2は、本システムの電子名刺機の構成ブロック図である。
電子名刺機10は、図2に示すように、無線部1と、信号処理部2と、アンテナ部3と、制御部4と、メモリ5と、表示部6と、入力部7とを基本的に有している。
【0043】
本システムの電子名刺機10の各部を説明する。
無線部1は、アンテナ部3から取り込まれた信号を増幅し、帯域制限してIF(中間周波数:Intermediate Frequency)周波数帯にダウンコンバートし、更に信号処理部2への入力レベルに増幅する。
また、無線部1は、信号処理部2から入力された信号をRF(無線周波数:Radio Frequency)周波数帯に変換し、帯域制限して微弱無線局の電界強度レベル内で高周波増幅する。
尚、無線部1の内部の具体的構成は後述する。
【0044】
信号処理部2は、無線部1から入力された信号をキャリア復調し、逆拡散して同期した信号を復調し、受信データの復号を行って制御部4に出力する。
また、信号処理部2は、制御部4から入力されたデータを拡散変調し、波形整形してキャリア変調し、無線部1に出力する。
尚、信号処理部2の内部の具体的構成は後述する。
【0045】
制御部4は、信号処理部2で復号した受信データからIDを取得し、取得したID(相手からのID)が自己のIDと一致するか否かを判定し、一致する場合に、受信データを取り込み、メモリ5に格納すると共に表示部6に表示出力する。また、入力部7から入力された指示のデータを親機100に送信するために信号処理部2に出力する。
【0046】
メモリ5は、受信データを記憶するもので、名札としての利用の場合は、所有者本人のユーザID、個人情報と写真データが記憶され、来訪者通知の場合は、来訪者の個人情報と写真データが記憶され、名刺交換の場合は、交換相手の個人情報と写真データが記憶され、ドア開閉の場合は、ドア開閉制御装置300から受信したドアIDを記憶するようになっている。
また、機器IDは、機器固有のものであるから制御部4で保持するようにし、ユーザIDは、サーバ200から付与されるのでメモリ5で記憶するようにする。
【0047】
表示部6は、受信データ及び入力部7からの指示を表示するものであり、名札としての利用の場合は、所有者本人の個人情報と写真データが表示され、来訪者通知の場合は、来訪者の個人情報と写真データが表示され、名刺交換の場合は、交換相手の個人情報と写真データが表示されるようになっている。
【0048】
入力部7は、名札としての利用の場合に、所有者本人の個人情報と写真データをサーバ200から要求する指示(認証の指示)を入力し、名刺交換の場合に、相手データの受信の指示、自己データの送信の指示を入力し、ドア開閉の場合にドア開の要求の指示を入力するものである。
【0049】
次に、本システムの親機100の具体的構成について図3を参照しながら説明する。図3は、本システムの親機の構成ブロック図である。
親機100は、図3に示すように、無線部101と、信号処理部102と、アンテナ部103と、制御部104と、メモリ105とを基本的に有している。
また、制御部104は、サーバ200に接続している。
【0050】
本システムの親機100の各部を説明する。
無線部101と、信号処理部102と、アンテナ部103は、電子名刺機10における無線部1と、信号処理部2と、アンテナ部3と同様の構成及び動作となっている。
【0051】
制御部104は、受信データを信号処理部102から入力し、メモリ105に格納し、そのデータをサーバ200に出力する。
また、制御部104は、サーバ200から入力されたデータをメモリ105に格納し、そのデータを送信するために信号処理部102に出力する。
【0052】
メモリ105は、受信データとして、認証指示のデータ、名刺交換が為された旨のデータ、ドア開の要求指示のデータが一時的に格納され、送信データとして、本人及び来訪者の個人情報及び写真データが格納される。
【0053】
次に、本システムにおける無線部1の構成について図4を参照しながら説明する。図4は、無線部1の構成ブロック図である。尚、無線部101の構成も同様である。
無線部1は、図4に示すように、バンドパスフィルタ(BPF)11と、パワーアンプ(PA)12と、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier:LNA)13と、スイッチ(SW)14、スイッチ(SW)15、バンドパスフィルタ(BPF)16と、スイッチ(SW)17、発振器(Oscillator:OSC)18、受信ミキサ19、ローパスフィルタ(LPF)20と、可変利得増幅器(Automatic Gain Control Amplifier:AGC)21と、ローパスフィルタ(LPF)22と、送信ミキサ23とを基本的に有している。
【0054】
ここで、BPF16は、アンテナ部3で受信されたVHF帯以上の周波数のキャリア帯信号をフィルタリングする水晶フィルタ(315MHz±20kHz)を用い、OSC18は、水晶振動子(315MHz−48kHz)を具備する高周波ローカル発振器を用い、温度特性及び経年変化特性がそれぞれ互いに実質的に同じになる動作環境となる部位に実装する。
【0055】
このような実装とすることで、仮に周波数のずれが発生した場合であっても、そのずれの方向が両者同じ方向になるので、不都合を回避することができる。
ここで、「同じ動作環境」とは、例えば、水晶フィルタ及び水晶振動子を、各々の温度特性を実質的に同じにする材質から成る一つのモジュール容器に同梱すること等をいう。
【0056】
アンテナフィルタとして水晶フィルタを用いることは、従来のSAWフィルタに比べて極めて狭帯域の帯域制限を実現できるものであり、キャリア帯信号が通過する帯域幅は数十kHz程度であって、SAWフィルタに比べて格段に狭帯域となる。
そのため、エネルギー保存の法則により、同じエネルギー(送信時の電力)に対する受信側の受信感度を飛躍的に向上させることができる。
【0057】
そもそも、水晶フィルタは、短波帯までの比較的短い周波数の無線機で使用されているが、水晶フィルタの実現可能範囲に一定の上限があるため、無線通信システムにおいてVHF帯(30〜30MHz)又はUHF帯(300MHz〜3GHz)の周波数での使用は考えられていなかった。そのため、高周波帯用に開発されたSAWフィルタが無線通信システムに使用されたものの、広帯域のSAWフィルタでは受信感度を高めることはできず、最大20m程度の通信距離での運用となっていた。
【0058】
しかしながら、水晶フィルタを開発・製造する出願人の努力により、水晶フィルタが使用可能な周波数の範囲は拡大される方向にあり、更に、水晶は、基本波の他に、オーバートーン(基本波の周波数に対して奇数倍の周波数で使用可能であること)を利用し、水晶フィルタをVHF帯以上の高周波でもアンテナフィルタに適用できるに至った。
【0059】
水晶フィルタは、例えば、ATカットした水晶片を有している。ATカットは、水晶のX軸に平行でZ軸から35度15分近辺にカットしたもので、周波数温度特性が広い温度範囲にわたって3次曲線の極めて良好な特性を示す。
水晶フィルタは、例えば、3次オーバートーン、100〜130MHz、好ましくは105MHzのものを315MHzで使用する。
これにより、水晶フィルタの3dB減衰域での帯域幅は、数十kHz程度となり、SAWフィルタの帯域幅と比較すると、格段に狭帯域となり、受信感度が飛躍的に向上でき、通信距離が最大150m程度を実現できたものである。
【0060】
次に、無線部1における動作を説明する。無線部101の動作も同様である。
まず、無線機1における受信の動作を説明する。
アンテナ部3から入力された信号は無線部1に入力され、BPF11を通過して帯域制限された後に、SW14にて受信側に切り替えられ、LNA13で増幅され、SW15でBPF16に出力される。
【0061】
そして、信号は、BPF16で帯域制限され、SW17で受信側に切り替えられ、受信ミキサ19でOSC18からの発振周波数を用いて合成され、IF周波数帯へダウンコンバートされる。
IF周波数となった信号は、LPF20で受信ミキサ19による高調波スプリアスを除去した後に、AGC21にて信号処理部2のアナログ/デジタル変換器(A/D)31に適切な一定の入力レベルに増幅される。
【0062】
次に、無線機1における送信の動作を説明する。
信号処理部2から出力されたIF信号は、LPF22にて高調波を除去してOSC18からの発振周波数で送信ミキサ23にてミキシングし、RF周波数帯に変換される。
その後にSW17でRF周波数の信号はBPF16に出力され、BPF16にて帯域制限され、SW15が送信側に切り替えられ、PA12にて微弱無線局の電界強度レベル内で高周波増幅される。
そして、SW14を経由し、BPF11にて空間に放射される最後の帯域制限を行い、アンテナ部3からアンテナ送信される。
【0063】
次に、本システムにおける信号処理部2の構成について図5を参照しながら説明する。図5は、信号処理部2の構成ブロック図である。尚、信号処理部102の構成も同様である。
信号処理部2は、図5に示すように、アナログ/デジタル変換器(A/D)31と、キャリア復調回路32と、AGC制御回路33と、キャリアデータ生成回路34と、拡散符号生成回路35と、逆拡散回路36と、同期回路37と、BPSK(2相位相変調方式:Binary Phase Shift Keying)復調回路38と、データ受信回路39と、データ生成回路40と、拡散回路41と、BPSK変調回路42と、波形整形回路43と、キャリア変調回路44と、デジタル/アナログ変換器(D/A)45とを基本的に有している。
【0064】
次に、信号処理部2における動作を説明する。尚、信号処理部102の動作も同様である。
まず、信号処理部2における受信の動作を説明する。尚、以下の信号処理部2は、親機のものを想定している。
無線部1から入力された信号は、アナログ/デジタル変換器(A/D)31でデジタル値となった後にキャリア復調回路32によりキャリアデータ生成回路34から出力されるキャリアデータを用いて復調され、I成分とQ成分の複素データに分割される。
このとき、AGC21の利得の制御をAGC制御回路33で行う。具体的には、キャリア復調回路32から出力されるI成分とQ成分について、I成分の2乗とQ成分の2乗との和の平方根を使って一定になるようAGC21に制御信号を出力する。
【0065】
次に、受信した複素データに対して、拡散符号生成回路35から生成された拡散符号を用いて逆拡散回路36でそれぞれ逆拡散処理を行う。逆拡散に使う符号は相手側の送信に使用された拡散符号を使って行われる。
次に、同期回路37において、マッチドフィルタを用いて相関検出を行い、予め決められた閾値以上のピークを検出したときを同期タイミングとして、相手側と同期して受信が行われる。
同期した信号をBPSK復調回路38でBPSK復調し、元のデータに復号してデータ受信回路39に出力する。データ受信回路39は、復号したデータを制御部4に出力する。
【0066】
尚、同期回路37で同期タイミングが得られると、同期回路37は、当該同期タイミングに基づいて、無線部1、信号処理部2における全ての回路等に受信用同期タイミング、送信用同期タイミングを出力する。
【0067】
次に、信号処理部2における送信の動作を説明する。尚、信号処理部102の動作も同様である。
制御部4からの送信用のデータは、データ生成回路40に入力され、データ生成回路40は、送信用データを拡散回路41に出力する。
拡散回路41では、拡散符号生成回路35から出力される予め決められた拡散符号により拡散変調を行い1、0の信号に拡散する。それをBPSK変調回路42でBPSK変調し、1、−1にレベル変換し、波形整形回路43におけるデジタルフィルタにて波形整形をする。
【0068】
波形整形した送信データに対して、キャリア変調回路44にてキャリアデータ生成回路34から出力されるIF周波数である送信キャリアのデータを乗算する。このデジタル値をD/A45にてアナログ値に変換し無線周波数帯のIF信号が無線部1のLPF22に出力される。
【0069】
本システムにおける電子名刺機10の無線部1、信号処理部2の各部は、集積化されたICチップで構成され、水晶フィルタと共にモジュール容器に収容されて一体化されるようになっているので、小型化を図ることができる。親機100等の通信装置においても同様の構成とすることで小型化できるものである。
特に、水晶フィルタはSAWフィルタより遙かに小型軽量であるため、小型化に向いており、電子名刺機10のような名刺サイズの形状を実現できるものである。
【0070】
次に、本システムの動作について、特にサーバの制御部における処理を中心に説明する。
まず、来訪者到着通知の処理について図6を参照しながら説明する。図6は、本システムのサーバにおける来訪者到着処理のフローチャートである。
サーバ200の制御部は、面会者から来訪者の来訪日を登録する(S1)。面会者からの登録は、サーバ200にLAN(Local Area Network)で接続する面会者のパーソナルコンピュータから為される。ここで、来訪者の個人情報と写真データは既に登録されているものとする。
【0071】
来訪日となって、来訪者の電子名刺機10が親機100の通信圏内に入ったか否かを判定し(S2)、まだ圏内に入っていなければ(Noの場合)、判定処理S2を繰り返す。判定処理S2は、来訪者の登録の際に、来訪者の電子名刺機10のIDが登録され、親機100でその電子名刺機10のIDを検出すると圏内に入ったと判定するものである。
また、来訪者の電子名刺機10が親機100の通信圏内に入ったならば(Yesの場合)、登録者(面会者)に来訪を通知する(S3)。この通知の際に、来訪者の個人情報と写真データとを登録者に送信する。
また、来訪者にも面会者が面会の準備をしている旨通知し、面会者の個人情報と写真データとを送信するようにしてもよい。
【0072】
次に、電子名刺機10相互の名刺交換処理について図7を参照しながら説明する。図7は、本システムの電子名刺機における名刺交換処理のフローチャートである。
図7では、特に相手のデータを取り込む処理を説明したもので、電子名刺機10の制御部は、相手のユーザIDが入力され、次に入力部7から相手方データの受信指示が入力されると(S12)、相手のデータを取り込む(S13)。そして、電子名刺機10は名刺交換した旨をサーバ200に登録処理するため送信を行う(S14)。
【0073】
これに対してサーバ200は、名刺交換があった2つのユーザについて名刺交換の事実を登録するものである。サーバ200では、名刺交換された関連性を記憶し、その後のユーザからの問い合わせについてその関連性のデータを提供するものである。
【0074】
次に、本人認証付名札の処理について図8を参照しながら説明する。図8は、本システムにおけるサーバの本人認証付名札の処理を示すフローチャートである。
当該処理は、個人情報等の基本データを電子名刺機10にサーバ200からダウンロードするものであるから、本システムにおいては初期の処理で実行されるものである。
まず、サーバ200の制御部は、図8に示すように、電子名刺機10から名札として使用するための認証指示と機器IDを受信したか否かを判定し(S21)、受信していなければ(Noの場合)、判定処理S21を繰り返す。
【0075】
電子名刺機10から認証指示と機器IDを受信したならば(Yesの場合)、制御部は、記憶部から機器IDに対応したユーザIDの個人情報と写真データを読み出し、当該機器IDの電子名刺機10宛に送信するために親機100に出力する(S22)。
ユーザID、個人情報と写真データを受信した電子名刺機10は、それらデータをメモリ5に記憶すると共に、表示部6に表示して名札として利用するものである。
【0076】
次に、ドア入室処理について図9を参照しながら説明する。図9は、本システムのサーバにおけるドア入室処理のフローチャートである。
サーバ200の制御部は、電子名刺機10からドアの開要求と、ドアIDと電子名刺機のIDを受信すると(S31)、電子名刺機10のIDのユーザが入室可能な人物か否かを判定する(S32)。この判定処理では、制御部は記憶部から電子名刺機10の機器IDに対応するユーザIDを読み込み、更に記憶部に記憶されたドアIDに対する権限のあるユーザIDを参照して、機器IDに対応するユーザIDが権限のあるIDであるかどうか判定して為される。
【0077】
入室可能な人物でなければ(Noの場合)、ドアロックは解除されず、処理を終了する。
また、判定処理S32で、入室可能な人物であれば(Yesの場合)、ドア開の指示をドア開閉制御装置300に出力する(S33)。ドア開閉制御装置300は、サーバ200からのドア開の指示によりドアロックを解除し、入室可能とするものである。
そして、処理を終了する。
【0078】
本システムによれば、電子名刺機10がサーバ200から送信された認証済みの個人情報と写真データを表示して名札として使用されるものであるから、本人以外は電子名刺機10を名札で使用すると写真が相違することになるため、容易に不正を第三者が認識できる効果がある。
【0079】
本システムによれば、来訪者の到着を面会者に通知して、来訪者の情報を提供するようにしているので、面会者は来訪者に対して十分な準備ができる効果がある。
また、本システムによれば、来訪者に対しても面会者の情報を提供するようにしているので、来訪者にとっても十分な準備ができる効果がある。
【0080】
本システムによれば、電子名刺機10の所有者同士で名刺交換を容易に行うことができ、電子名刺機10で名刺の検索を可能であり、更に電子名刺機10を、インタフェースを介してパーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話機に接続すれば、蓄積した他人の名刺データをPCや携帯電話機で活用できる効果がある。
更に、名刺交換の事実をサーバ200で管理すれば、ユーザが名刺交換した関係者を容易に把握できる効果がある。
【0081】
本システムによれば、入室制限されたドアの開閉について電子名刺機10を利用するようにしているので、セキュリティを向上させつつ入出退を管理できる効果がある。
特に、本システムでは、電子名刺機10に本人の顔写真が表示されているので、顔写真と相違する者は周囲の者に気付かれるため、不正入室を容易に発見できる効果がある。
【0082】
本システムは、企業内での利用を前提としたが、インターネットでのオープンなシステムにも適用可能であり、任意の会員に電子名刺機を配布し、会員同士が名刺交換をして名刺交換をした会員を1つのグループとして認識して、様々なイベント等を実施することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、身分を認証し、電子データで名刺交換を行い、来訪者を通知すると共に、ドア入室にも利用できる身分認証付電子名刺システムに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施の形態に係る身分認証付電子名刺システムの概略図である。
【図2】本システムの電子名刺機の構成ブロック図である。
【図3】本システムの親機の構成ブロック図である。
【図4】無線部1の構成ブロック図である。
【図5】信号処理部2の構成ブロック図である。
【図6】本システムのサーバにおける来訪者到着処理のフローチャートである。
【図7】本システムの電子名刺機における名刺交換処理のフローチャートである。
【図8】本システムにおけるサーバの本人認証付名札の処理を示すフローチャートである。
【図9】本システムのサーバにおけるドア入室処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
1,101…無線部、 2,102…信号処理部、 3,103…アンテナ部、 4,104…制御部、 5,105…メモリ、 6…表示部、 7…入力部、 10…電子名刺機、 11…バンドパスフィルタ(BPF)、 12…パワーアンプ(PA)、 13…低雑音増幅器(LNA)、 14…スイッチ(SW)、 15…スイッチ(SW)、 16…バンドパスフィルタ(BPF)、 17…スイッチ(SW)、 18…発振器(OSC)、 19…受信ミキサ、 20…ローパスフィルタ(LPF)、 21…可変利得増幅器(AGC)、 22…ローパスフィルタ(LPF)、 23…送信ミキサ、 31…アナログ/デジタル変換器(A/D)、 32…キャリア復調回路、 33…AGC制御回路、 34…キャリアデータ生成回路、 35…拡散符号生成回路、 36…逆拡散回路、 37…同期回路、 38…BPSK復調回路、 39…データ受信回路、 40…データ生成回路、 41…拡散回路、 42…BPSK変調回路、 43…波形整形回路、 44…キャリア変調回路、 45…デジタル/アナログ変換器(D/A)、 100…親機、 200…サーバ、 300…ドア開閉制御装置、 400…ドア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の個人情報、顔写真データを記憶し、前記利用者からの要求により前記個人情報、写真データを出力するサーバと、
前記サーバからのデータを無線送信する親機と、
記憶部と表示部と入力部とを備え、前記親機からのデータを受信して前記記憶部に記憶し、前記表示部に所有者の個人情報、顔写真データを表示する電子名刺機とを有することを特徴とする電子名刺システム。
【請求項2】
電子名刺機は、他の電子名刺機とのデータ交換を行って記憶部に記憶すると共に、当該交換した事項をサーバに通知し、
前記サーバは、名刺交換の事項を記憶することを特徴とする請求項1記載の電子名刺システム。
【請求項3】
サーバは、予め来訪者の電子名刺機の情報を登録しておき、来訪者の電子名刺機が親機の通信圏内に入ると、当該電子名刺機の情報から来訪者を特定し、特定した来訪者に面会する面会者の電子名刺機宛に来訪者の到着を通知することを特徴とする請求項1又は2記載の電子名刺システム。
【請求項4】
サーバは、面会者の電子名刺機に来訪者の到着を通知すると共に、来訪者の個人情報、顔写真データを前記電子名刺機に送信するために親機に出力し、
前記面会者の電子名刺機は、前記親機から受信した来訪者の個人情報、顔写真データを表示部に表示することを特徴とする請求項3記載の電子名刺システム。
【請求項5】
サーバは、来訪者の電子名刺機に、面会者の個人情報、顔写真データを送信するために親機に出力し、
前記来訪者の電子名刺機は、前記親機から受信した面会者の個人情報、顔写真データを表示部に表示することを特徴とする請求項3又は4記載の電子名刺システム。
【請求項6】
サーバには特定ドアの開閉を制御するドア開閉制御装置が接続され、
サーバは、親機を介して電子名刺機からドア開要求、ドア開閉制御装置の情報、利用者の情報を入力すると、前記利用者の情報からドアに入る権限の有無を判定し、権限があればドア開の指示を前記ドア開閉制御装置に出力し、
前記ドア開閉制御装置は、前記サーバからのドア開の指示によりドアを開状態にすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の電子名刺システム。
【請求項7】
電子名刺機及び親機における無線機のアンテナフィルタとして、狭帯域の水晶フィルタを用い、通信方式をスペクトラム拡散方式として、高周波の微弱電波で、前記電子名刺機と前記親機との間を双方向通信としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の電子名刺システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−127064(P2006−127064A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312967(P2004−312967)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000232483)日本電波工業株式会社 (1,148)
【Fターム(参考)】