説明

車両用灯具

【課題】アウターカバーの外縁部のくもりも確実に防止できる車両用灯具を提供する。
【解決手段】開口部を有するランプボディと、開口部を閉塞してランプボディとの間に灯室を形成するアウターカバーと、灯室内に配置され灯具前方へ光を出射する発光ユニットと、灯室内の少なくともアウターカバーの外縁部近傍に配設された送風管と、送風管を介してアウターカバーの外縁部に空気を送り込む送風ユニットとを備えた車両用灯具により上記目的が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、くもり止め機能を備えた車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両用灯具の光源として、LEDやLD等の半導体発光素子が採用されてきている。
しかしながら半導体発光素子からの光線には、輻射熱伝達に効率よく寄与する赤外光成分が少ない。このため、半導体発光素子からの光を受けるアウターカバーは、従来の光源を用いた車両用灯具のアウターカバーに比べて低温となってしまう。このため、アウターカバーの背面にくもりが生じやすい。また、特にアウターカバーの外縁部には入射する光線が少ないので、低温となりやすく、くもりやすい。
【0003】
特許文献1には、灯具ボディ側から透光カバーの方向に向けて通風路内を空気が流れるように送風するファンを備えた車両用灯具が開示されている。この車両用灯具においては、ファンが送風することにより、透光カバーに半導体発光素子で発生した熱が伝わる。これにより、アウターカバーのくもりを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−27583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アウターカバーの外縁部はエクステンションやインナーレンズと隣接し、部材が複雑に入り組んでいる領域に位置されている。このため、この領域には灯室内の対流が生じにくく、くもりが生じやすい。特許文献1に記載の車両用灯具においても、ファンからの風はアウターカバーの外縁部に入り込みにくく、この領域のくもり防止という観点で改善の余地があった。
【0006】
そこで本発明は、アウターカバーの外縁部のくもりも確実に防止できる車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明によれば、
開口部を有するランプボディと、
前記開口部を閉塞して前記ランプボディとの間に灯室を形成するアウターカバーと、
前記灯室内に配置され灯具前方へ光を出射する発光ユニットと、
前記灯室内の少なくとも前記アウターカバーの外縁部近傍に配設された送風管と、
前記送風管を介して前記アウターカバーの外縁部に空気を送り込む送風ユニットとを備えたことを特徴とする車両用灯具が提供される。
【0008】
上記本発明に係る車両用灯具において、
前記送風管は、光を導光する中空の管状導光体を用いて形成されていてもよい。
【0009】
また、上記本発明に係る車両用灯具において、
前記送風管には、前記アウターカバーの外縁部近傍に臨むように通気孔が設けられていてもよい。
【0010】
上記本発明に係る車両用灯具において、
前記送風管は、前記アウターカバーの外縁部近傍を経由するように設けられていてもよい。
【0011】
上記本発明に係る車両用灯具において、
前記アウターカバーの外縁部は、灯具の正面側から見た場合に鋭角をなすように形成されていてもよい。
【0012】
上記本発明に係る車両用灯具において、
前記発光ユニットは、半導体発光素子と、前記半導体発光素子を冷却する放熱フィンとを備え、
前記放熱フィンは、前記送風ユニットと前記送風管の一端との間に配置されていてもよい。
【0013】
上記本発明に係る車両用灯具において、
前記灯室内の湿度を検出する湿度センサと、
前記湿度センサの検出結果に応じて前記送風ユニットを駆動する制御部とを備えていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る車両用灯具によれば、送風ユニットからの空気を送風管によって、くもりが生じやすいアウターカバーの外縁部に確実に空気を送り込むことができ、アウターカバーにくもりが生じることを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用灯具の斜視図である。
【図2】図1に示す車両用灯具の第2発光ユニットを示す断面図である。
【図3】アウターカバーを外した状態で示す図1の車両用灯具の斜視図である。
【図4】図3に示す車両用灯具の分解斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る車両用灯具の主要部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る車両用灯具を、図1から図4を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用灯具の斜視図である。車両用灯具は、灯具前方に開口する開口部を有するランプボディ1と、透明樹脂製のアウターカバー2とを備えている。アウターカバー2は、ランプボディ1の開口部を前方から閉塞するように配置され、ランプボディ1との間に灯室Sを形成している。
【0018】
なお、灯具を正面側から見た場合に、ランプボディ1及びアウターカバー2は略平行四辺形をなしている。以降の説明では、このランプボディ1及びアウターカバー2がなす平行四辺形の四辺近傍の領域、換言すれば灯具を正面側から見た場合に灯室Sの中心から外れた領域を外縁部と呼ぶ。また、この外縁部のうち、特に平行四辺形の二つの鋭角の頂点近傍を鋭角領域A1,A2と呼ぶ。
【0019】
灯室S内には、灯具前方へ光を出射する第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10と、アウターカバー2の外縁部近傍に配設された送風管20と、送風ユニット30(図3参照)と、エクステンション4とが設けられている。第1発光ユニット3は、ランプボディ1に固定されたリフレクタと、LED等の光源を備えた直射型の発光ユニットである。また、エクステンション4は、正面側から見て第1発光ユニット3、第2発光ユニット10及び送風管20を露出させた状態でランプボディ1を覆っている。
【0020】
図2は、図1に示した車両用灯具の第2発光ユニット10を示す断面図である。第2発光ユニット10は、凸状の投影レンズ11と、半導体発光素子13と、回転楕円型のリフレクタ12とを備えている。半導体発光素子13には、LEDやLD等を採用することができる。半導体発光素子13は回路基板14に搭載され、回路基板14はベース15に支持されている。
【0021】
本実施形態においては、半導体発光素子13は投影レンズ11の後方焦点の後方に設けられている。また、リフレクタ12はその焦点が投影レンズ11の後方焦点近傍に位置するように配置されている。これにより、半導体発光素子13からの光はリフレクタ12により反射されて投影レンズ11に入射され、灯具前方に光が出射される。
【0022】
また、ベース15の前端縁の稜線は所定のカットラインを有する形状に形成されている。ベース15の前端縁が半導体発光素子13からの光の一部を遮光することにより、灯具前方に投影される配向パターンにカットオフラインが形成され、ベース15の前端縁はシェードとして機能する。
【0023】
回路基板14を支持するベース15はブラケット16に取り付けられている。このブラケット16はエイミングスクリュー17及びレベリング機構18を介してランプボディ1に支持されている。これにより、エイミングスクリュー17及びレベリング機構18を調整すれば第2発光ユニット10のエイミング及びレベリングが可能となる。
【0024】
また、ベース15には回路基板14の反対側に放熱フィン19が取り付けられている。この放熱フィン19は半導体発光素子13を冷却する。放熱フィン19には、複数枚の放熱板19aが灯具の左右方向に延びるように配列されている。互いの放熱板19aの間には灯具左右方向に延びる送風路19bが形成されている。この放熱板19aは、熱伝導率の高いアルミ等の金属材料により形成することができる。
【0025】
送風ユニット30は放熱フィン19の下方に配置されており、上方の放熱フィン19に向かって風を送ることが可能とされている。この送風ユニット30は、回転軸が灯具の上下方向に延びるよう配置されたファン31と、ファン31を収容するケーシング32と、ファン31を駆動するモータ33を備えている。送風ユニット30は送風路19bに空気を送り込み、放熱フィン19を介して半導体発光素子13を冷却する。
【0026】
図3は、アウターカバー2及びエクステンション4を外した状態で示す図1に示した車両用灯具の斜視図であり、図4は送風管20及び送風ユニット30を取り出して示す車両用灯具の分解斜視図である。
【0027】
図1に示すように、送風管20はエクステンション4とランプボディ1との間の灯室S内に配設されている。図3,4に示すように、この送風管20は内部が中空の角筒部材であり、灯室Sの外郭形状(ランプボディ1の内壁)に沿った形状に形成されている。送風管20は放熱フィン19を間に挟んで左右一対設けられている。送風管20の放熱フィン19と反対側の端部は、鋭角領域A1,A2まで延出されている。
【0028】
それぞれの送風管20の一端には放熱フィン19に向かって開口する取入孔21が設けられ(図4参照)、他端には端部通気孔(通気孔)23が設けられている。また、送風管20の外周面には、灯室Sの外縁部に向かって開口する周面通気孔(通気孔)22が設けられている。この周面通気孔22は、送風管20内部の中空部と連通されている。
【0029】
また、図3,4に示すように、灯室Sの鋭角領域A1に湿度センサ5が設けられている。この湿度センサ5は、送風ユニット30の駆動を制御する制御部6と電気的に接続されている。この湿度センサ5は、灯室S内の湿度を検出し、その検出結果を制御部6に送信する。制御部6は、例えば湿度が所定値以上である場合など、湿度センサ5の検出結果に応じて、送風ユニット30を駆動する。
【0030】
なお、湿度センサ5は第2発光ユニット10の点灯状態・消灯状態によらず、常に検出結果を制御部6に送信している。制御部6は、湿度が所定値以上となった場合には、第2発光ユニット10が消灯状態であっても送風ユニット30を駆動する。
【0031】
上記のように構成された車両用灯具において、灯室S内の湿度が上昇すると、アウターカバー2の背面(灯室S側の面)にくもりが生じる虞がある。アウターカバー2にくもりが生じると灯具の見栄えが低下したり、灯具前方への照度が低下するため、好ましくない。
【0032】
灯室S内には、第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10により空気が暖められ、対流が生じる。ところが灯室Sの外縁部近傍は、第1及び第2発光ユニット3,10から離れており対流によって空気が送り込まれにくい。また、灯室Sの外縁部近傍は、アウターカバー2とランプボディ1のほかにエクステンション4の端部が位置し、部材が複雑に入り組んでいるために、対流が入り込みにくい。したがって、灯室Sの外縁部に面するアウターカバー2の背面にくもりが発生しやすい。
【0033】
そこで、アウターカバー2にくもりが生じることを防止するために、本実施形態に係る車両用灯具によれば、送風管20と送風ユニット30とを用いて、くもり易い領域を狙って空気が送り込まれている。
【0034】
具体的には、まず、送風ユニット30のファン31が放熱フィン19に向かって空気を送り込む。放熱フィン19に送り込まれた気流は、図3中に矢印aで示すように、放熱フィン19の放熱板19aの間の送風路19bに沿って左右に分流し、取入孔21から送風管20内部に送り込まれる。送風管20に送り込まれた空気は、送風管20の外周面に設けられた周面通気孔22から灯室Sに放出される。
【0035】
送風管20は外縁部を経由するように配設され、また周面通気孔22は灯室Sの外縁部に臨む位置に形成されているため、周面通気孔22から放出された空気は、アウターカバー2の外縁部近傍の背面に確実に送り届けられる。これにより、アウターカバー2の外縁部近傍にくもりが発生することが防止される。
【0036】
なお、特に灯室Sの鋭角領域A1,A2はランプボディ1の内壁によってその領域が狭められているため、第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10による対流が入り込みにくい。しかし、本実施形態に係る車両用灯具によれば、送風管20の端部通気孔23は灯室Sの鋭角領域A1,A2に臨むように開口している。このため、送風ユニット30から送風管20に送り込まれた空気は、鋭角領域A1,A2に向かって放出される。よって、灯室Sの鋭角領域A1,A2に面するアウターカバー2の背面にくもりが発生することが防止される。
【0037】
更に、第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10の上方領域にはある程度の流速で対流が生じるが、第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10の下方領域では対流の流速は小さくなってしまう。そこで、本実施形態に係る車両用灯具によれば、送風管20は第2発光ユニット10の下方に灯室Sの外郭形状に沿って配設され、その外周面に周面通気孔22が開口されている。このため、送風ユニット30から送風管20に送り込まれた空気は、灯室Sの下方領域に放出される。よって、第2発光ユニット10の下方に位置するアウターカバー2にくもりが発生することが防止される。
【0038】
なお、灯室Sの第2発光ユニット10より上方には、半導体発光素子13や放熱フィン19からの放熱により対流が生じ、アウターカバー2にくもりが生じることが防止される。また、灯室Sの下方領域には上述のように送風管20を介して空気が送り込まれる。したがって、灯室Sの全体に空気を送り込むことができるので、アウターカバー2の全体に亘ってくもりが生じることが防止できる。
【0039】
また、本実施形態に係る車両用灯具によれば、送風ユニット30から送り込まれた空気は、放熱フィン19を介して送風管20に送り込まれる。送風ユニット30から送り込まれた空気は、放熱フィン19の送風路19bを通過する際に、放熱板19aから熱を奪う。このため、送風管20には暖められた空気が送り込まれる。よって灯室Sの外縁部には暖められた空気が送り込まれるため、より効果的にアウターカバー2にくもりが生じることを防止できる。
【0040】
また、灯室Sのうち、第1発光ユニット3や第2発光ユニット10よりも上方の領域には、第1発光ユニット3や第2発光ユニット10で暖められた空気が対流によって送り込まれる。灯室Sの下方領域には、上述のように暖められた空気が送風管20によって送り込まれる。したがって、灯室Sの全体に暖められた空気が送り込まれるので、アウターカバー2の全体に亘ってくもりが生じることが防止できる。
【0041】
また、灯室Sの鋭角領域A1には湿度センサ5が設けられ、検出結果が常に制御部6に送信されている。また、制御部6は第2発光ユニット10の点灯状態・消灯状態によらず、湿度が所定値以上となった場合には、送風ユニット30を駆動している。このように制御部6は、第2発光ユニット10の点灯状態・消灯状態によらず、常にアウターカバー2にくもりが生じることを防止する。これにより、第2発光ユニット10が消灯状態から点灯状態に切り替わった直後でも、アウターカバー2にくもりが生じていないため、灯具前方を灯具本来の照度で照らすことができる。
【0042】
また、灯室S内のうち、くもりの生じやすい外縁部に湿度センサ5が設けられているため、確実にアウターカバー2にくもりが生じることを防止できる。
【0043】
以上、本発明の車両用灯具を、第1実施形態を挙げて説明したが、本発明の車両用灯具は上記の第1実施形態の例に限らない。例えば、送風管20や送風ユニット30は、以下に説明する第2実施形態のように構成してもよい。
【0044】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る車両用灯具のアウターカバー2、エクステンション104、送風管120、送風ポンプ(送風ユニット)130及び第3発光ユニット140を取り出して示す斜視図である。なお、ランプボディ1や第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10の構成は上述した第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0045】
本実施形態に係る車両用灯具のエクステンション104は、正面側に第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10を露出させた状態で、ランプボディ1を覆っている。アウターカバー2はエクステンション104の前面に設けられている。
【0046】
エクステンション104及びアウターカバー102の一つの頂点は、正面側から見て鋭角をなしている。以降の説明では、この鋭角をなす頂点近傍の領域を鋭角領域A3と呼ぶ。この鋭角領域A3も、上述の第1実施形態に係る鋭角領域A1,A2と同様に、第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10から遠く、また、第1発光ユニット3及び第2発光ユニット10により生じた対流が入り込みにくい。
【0047】
送風管120は、光を導光する中空の管状導光体を用いて形成された断面円筒形状の部材である。送風管120は、エクステンション104の前面側に位置する露出部122と、エクステンション104の背面側に位置する空気取り込み側端部121及び光入射側端部123とを備えている。空気取り込み側端部121及び光入射側端部123は、エクステンション104の背面に潜りこむように露出部122から延出されている。
【0048】
露出部122は、エクステンション104の外周形状に沿う形状に形成され、特に鋭角領域A3に入り込んだ屈曲部125を有する形状に形成されている。また、屈曲部125を含む露出部122の外周面には、アウターカバー2の背面に臨むように通気孔124が設けられている。この通気孔124は、送風管120内部の中空部と連通されている。
【0049】
送風ポンプ130は、エクステンション104の背面側に、送風管120の空気取り込み側端部121と対向して設けられている。送風ポンプ130は、送風管120内部の中空部に空気を送り込む。
【0050】
第3発光ユニット140は、エクステンション104の背面側に設けられている。第3発光ユニット140は、発光素子141と、この発光素子141を冷却する冷却フィン142とを備えている。発光素子141は送風管120の光入射側端部123の端部と対向されており、発光素子141からの光を送風管120内部に入射させる。
【0051】
以上のように構成された本実施形態に係る車両用灯具において、送風ポンプ130は送風管120に空気を送り込む。送風ポンプ130から送り込まれた空気は、通気孔124を介してアウターカバー2の背面に向かって送り込まれる。これにより、アウターカバー2にくもりが生じることが防止される。
【0052】
特に、鋭角領域A3に入り込んだ送風管120の屈曲部125にも通気孔124が形成されている。このため、第1発光ユニット3や第2発光ユニット10による対流が入り込みにくい、鋭角領域A3に臨む通気孔124から空気が送り込まれる。これにより、鋭角領域A3に面するアウターカバー2の背面にくもりが生じることが防止される。
【0053】
また、送風管120は透明な導光体で形成されている。このため、光入射側端部123から入射された発光素子141からの光は、空気取り込み側端部121側に向かって導光される。これにより、送風管120全体が発光するように見え、車両用灯具の輪郭が強調された意匠性に優れた車両用灯具を提供することができる。また、露出部122の外周面に設けられた通気孔124から灯具前方に向かって光が漏れ出て、通気孔124が点光りする。これにより、アクセントの効いた意匠性に優れた車両用灯具を提供することができる。
【0054】
なお、上述の第2実施形態においては、送風管120の全体を管状導光体で形成した例を挙げて説明したが、送風管120の一部のみを導光体を用いて形成してもよい。また、通気孔124を含む送風管120の径方向の一部のみを導光体で形成してもよい。
【0055】
以上、本発明を第1実施形態及び第2実施形態を例に挙げて説明したが、本発明は上述の第1実施形態及び第2実施形態に限定されない。狙った領域に送風ユニット30(送風ポンプ130)からの空気を確実に送り込むことができれば、送風管20,120の形状や、送風ユニット30(送風ポンプ130)の配置位置は、上述の実施形態に限定されない。
【0056】
例えば、エクステンション4,104の外縁部の背面側に送風ユニットを設け、エクステンション4,104の送風ユニットと対向する位置に貫通孔(送風管)を設けてもよい。このような構成によれば、貫通孔を介して送風ユニットからの空気をアウターカバー2の背面に送り込み、アウターカバー2にくもりが生じることを防止できる。
【0057】
また、上述の第1実施形態及び第2実施形態では車両用前照灯に適用した例を挙げて説明したが、車両用標識灯に適用してもよい。
【0058】
また、本実施形態に係る車両用灯具は4輪の自動車に適用することもできるし、3輪や2輪の自動車にも適用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1:ランプボディ、2,102:アウターカバー、3:第1発光ユニット、3a:光源、3b:リフレクタ、4,104:エクステンション、5:湿度センサ、6:制御部、10:第2発光ユニット、11:投影レンズ、12:リフレクタ、13:半導体発光素子、14:回路基板、15:ベース、16:ブラケット、17:エイミングスクリュー、18:レベリング機構、19:放熱フィン、19a:放熱板、19b:送風路、20,120:送風管、21:取入孔、22:周面通気孔、23:端部通気孔、30,130:送風ユニット、31:ファン、32:ケーシング、33:モータ、120:送風管、121:空気取り込み側端部、122:露出部、123:光入射側端部、124:通気孔、140:第3発光ユニット、141:導光体用発光素子、142:導光体用発光素子放熱フィン、S:灯室S、A1,A2,A3:鋭角領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するランプボディと、
前記開口部を閉塞して前記ランプボディとの間に灯室を形成するアウターカバーと、
前記灯室内に配置され灯具前方へ光を出射する発光ユニットと、
前記灯室内の少なくとも前記アウターカバーの外縁部近傍に配設された送風管と、
前記送風管を介して前記アウターカバーの外縁部に空気を送り込む送風ユニットとを備えたことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記送風管は、光を導光する中空の管状導光体を用いて形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記送風管には、前記アウターカバーの外縁部近傍に臨むように通気孔が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記送風管は、前記アウターカバーの外縁部近傍を経由するように設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記アウターカバーの外縁部は、灯具の正面側から見た場合に鋭角をなすように形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記発光ユニットは、半導体発光素子と、前記半導体発光素子を冷却する放熱フィンとを備え、
前記放熱フィンは、前記送風ユニットと前記送風管の一端との間に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用灯具。
【請求項7】
前記灯室内の湿度を検出する湿度センサと、
前記湿度センサの検出結果に応じて前記送風ユニットを駆動する制御部とを備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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