農作業機の作業部昇降装置
【課題】 苗植機の場合に、畦際での苗植付後に土壌面や耕盤面等の傾斜で、後進操作をしないのに、走行クラッチの切り状態等では車体が後退することがある。又、昇り坂等の走行でクラッチを切るときも同様に後退することがある。このようなときは、作業部の一部、特に設置部が土壌面に突き込まれて大きな抵抗を受けて破損することがある。
【解決手段】 後進センサが走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御することを特徴とする農作業機の作業部昇降装置の構成とする。車体の後側に装着した作業装置3は、下降した姿勢で対地作業を行う。この車体の走行車輪2が後進回転すると、後進センサによって検出され、この検出によって作業装置3が車体に対して非作業位置に上昇される。そして、後進操作だけでは作業装置3は上昇されず、車体の後進が行われて始めて上昇する。
【解決手段】 後進センサが走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御することを特徴とする農作業機の作業部昇降装置の構成とする。車体の後側に装着した作業装置3は、下降した姿勢で対地作業を行う。この車体の走行車輪2が後進回転すると、後進センサによって検出され、この検出によって作業装置3が車体に対して非作業位置に上昇される。そして、後進操作だけでは作業装置3は上昇されず、車体の後進が行われて始めて上昇する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、苗植機の苗植装置等の如き農作業機の作業部を車体に対して昇降する作業部昇降装置に関し、機体がどのような状態で後進しても作業部が上昇されるようにするものである。
【背景技術】
【0002】
前後進切替レバーを後進位置へ操作すると、レバー位置切替センサによる検出によって、苗植装置を上昇させる技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【特許文献1】特開平8ー154435号公報(第1頁、図6)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
苗植機の場合に、畦際での苗植付後に土壌面や耕盤面等の傾斜で、後進操作をしないのに、走行クラッチの切り状態等では車体が後退することがある。又、昇り坂等の走行でクラッチを切るときも同様に後退することがある。このようなときは、作業部の一部、特に接地部が土壌面に突き込まれて大きな抵抗を受けて破損することがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、後進センサ1が走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御することを特徴とする農作業機の作業部昇降装置の構成とする。車体の後側に装着した作業装置3は、下降した姿勢で対地作業を行う。この車体の走行車輪2が後進回転すると、後進センサ1によって検出され、この検出によって作業装置3が車体に対して非作業位置に上昇される。そして、後進操作だけでは作業装置3は上昇されず、車体の後進が行われて始めて上昇する。
【0005】
請求項2に記載の発明は、前記後進センサ1は、走行クラッチ4を経た走行車輪2伝動経路の伝動部材の作動を検出することを特徴とするものである。走行車輪2が走行クラッチ4を経た伝動機構を介して後進回転され、又は、走行クラッチ4の切りによって後進回転されることによって、この伝動機構の伝動部材の回転作動を後進センサ1で検出されて、対地作業装置3を非作業位置へ上昇する。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の発明は、操作レバーの後進位置への操作に拘らず、走行車輪2の後進回転によって上昇するため、走行地面の後下がり傾斜等によって後進回転する場合でも上昇できて、作業装置部の土壌面や、畦畔等への突入や、衝突をなくして、機体破損を防止して、安全を図ることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、この後進センサ1は、走行車輪2の伝動経路の伝動部材の回転を検出するものであるから、構成が簡単であり、傾斜地等で走行クラッチ等を切りにした状態では、機体が自然に後進することがあるが、このようなときも作業装置3が自動的に上昇することができ安全である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図面に基づいて、トラクタ車体8の後側に農業作業装置3として苗植装置を装着している。この苗植装置3は、センタフロート9とこの左右のサイドフロート10を配置した苗植フレーム11に、後傾斜の苗タンク12、及びこの後下端部で苗を分離挿植する苗植爪13等を配置して、多条植形態に構成したものである。この苗植フレーム11前部のローリング軸14部を、四輪駆動走行形態のトラクタ車体8後端のリフトリンク15に装着する。車体8の前部にはステアリングハンドル16によって操向される前輪17を車軸18に軸装し、後部には走行車輪2として後輪を車軸19に軸装する。車体8のステップフロア20上には、エンジンカバー21上に運転席22を搭載し、このエンジンカバー21下にエンジン23や燃料タンク24等を設ける。車体8の前端部にはミッションケース25を設けて、該エンジン23からベルト26伝動し、変速伝動機構により前、後輪17、2を伝動すると共に、PTO軸27を伝動することができる。ステアリングポスト28部の左右両側部には、補助苗受枠29を設ける。又、車体8の後端部のリヤフレーム30には、平行リンク形態のリフトリンク15が上下回動自在に連結され、車体8との間のリフトシリンダ31の伸縮によって昇降される。このリフトリンク15の後端のヒッチリンク32部に、前記苗植フレーム11のローリング軸14部がローリング自在にして連結される。リヤフレーム30の上部には、施肥ホッパー33や、繰出装置34等からなる施肥装置が設けられて、施肥ホース35を介して各フロート9、10の苗植付位置部に施肥案内する。
【0009】
前記苗植装置3の苗植フレーム11は、左右方向に幅広い苗植伝動ケースの形態に形成され、後部を左右に分岐させて各センタフロート9、及びサイドフロート10の上部に沿って後方へ突出してフォーク状形態に分岐部を形成している。この各分岐部の後端部に苗植付ケース36が植付軸37の周りに回転駆動されて、この苗植付ケース36の両端部に有する苗植爪13を、上部の苗タンク12の苗取口38から下部の土壌面に向けて下動して苗植付作用を行うようにロータリ形態に構成される。この苗植爪13は横方向に一定間隔にして六条植付形態に配置される。
【0010】
前記センタフロート9とサイドフロート10は、後部をフロートアーム39後端のフロート軸40の周りに回動自在に支持し、このフロートアーム39は苗植フレーム11に対して上下回動可能にしてフロート軸40の高さを調節できる構成としている。センタフロート9のフロート軸40周りの上下揺動によってリフトシリンダ31の昇降制御弁を切替えるように連動して、土壌面が浅くなるとこのセンタフロート9が下動してリフトリンク15が下動されて、苗植装置3を下降し、土壌面が深くなると逆にセンタフロート9が上動されて苗植装置50を上動して、土壌面に対する苗植付深さを一定に維持するように昇降制御するものである。このセンタフロート9の後部には苗植爪13の作用する切欠部を形成して、このセンタフロート9による均平面に苗植付を行わせることができる。又、この左右両側のサイドフロート10は、前端部の幅を広くして均平部を張出すT字形態に形成されて、この均平部の後側に苗植爪13が植付作動される。前記リフトリンク15のリヤフレーム30に対する昇降及び昇降位置を検出する昇降センサ43が、リフトリンク15の基部に設けられている。この昇降センサ43の検出が変化しているときは、上昇、又は下降している状態を表示するが、この検出が停止することによって上昇、又は下降を検出するものである。
【0011】
これら多条植形態の各苗植爪13の作動軌跡上死点部に苗取口38をのぞませるタンクガイド41が、苗植フレーム11を横方向にわたるように設けられて、苗タンク12の下端縁を横方向へ往復移動自在に案内する。各苗タンク12は方形状のマット苗を収容して繰出すもので、後下りの傾斜に構成されて、下端底部には繰出ベルト42を設け、この繰出ベルト42の間歇的駆動によって苗を一定量毎繰出すものである。
【0012】
前記フロート9、10の苗植付部均平位置の前側には、このフロート9、10の底面よりも下方へ突出する作溝器45を有して、この作溝器45の上側に前記施肥ホース35をのぞませて、植付土壌面に施肥することができる。この作溝器45は各フロート9、10と一体的構成として、上下に搖動すると共に、苗植装置3を非作業位置へ上昇した姿勢ではこのフロート9、10の前端部側が下方へ垂れ下がる形態となる。
【0013】
前記前輪17や走行車輪2、及びPTO軸27等の伝動構成は、エンジン23の出力軸からベルト26、及びこのテンションクラッチプーリ46等を介して、前部の油圧無段変速装置HSTの入力軸47に伝動される。このテンションクカッチプーリ46が走行クラッチ4を構成する。このHSTでは、トラニオン軸の操作によって前後進の切替と、これら前後進の増減速変速とを行わせることができ、主変速することができる。
【0014】
このHSTの出力軸から伝動されるミッションケース25内の伝動機構としては、副変速装置や、後輪差動ギヤ、及びサイドクラッチ48等を介して後輪伝動軸49を連動する。この左右の後輪伝動軸49からは、リヤアクスルハウジング50内の伝動ギヤへ伝動して後輪2を伝動することができる。又、該副変速装置からは、前輪作動ギヤ、及びフロントアクルハウジング51内の伝動機構を経て、前輪17を伝動することができる。又、前記ミッショウンケース25の一部からはPTO軸27が取り出されて、前記施肥装置の繰出装置34や、苗植装置2等を伝動する。HSTの入力軸47先端部には、油圧ポンプ52が設けられて、必要各部へ油圧を送ることができる。後輪2の回転数を検出する回転センサをリヤアクスルハウジング50に設けて、このハウジング50内の伝動ギヤ等の回転や、回転方向を検出して後輪2の後進を検出できる後進センサ2としている。前記ステップフロア20の前側には、主クラッチブレーキペダル53が設けられて、ワイヤー54、55を介して前記テンションクラッチプーリ46や、各車輪2、17のブレーキに連結して、このペダル53を踏むことにより走行クラッチ46を切り、同時に各車輪2、17の回転を制動するように連動構成している。前記ステアリングポスト28の上部には、変速レバー56を設けて、前記HSTのトラニオン軸を連動操作する構成とし、中立位置から前後に操作して前後進に切替ると共に、各前後進の無段変速を行うことができる。この変速レバー56には親指で押してON、OFF操作する植付クラッチボタン57を設け、この操作で前記PTO軸27を経て伝動される苗植装置3や施肥繰出装置34等の伝動を入り、切りすることができる。
【0015】
前記ステアリングポスト28の前側を覆うボンネット60の横側に車体8の前部外側部から操作できるエンジン23のキースイッチ61乃至スタータスイッチや、チョークノブ62等を設けて、運転者が車体8から降りて畦越え走行しているときや苗搭載等の作業をしているときでも、これら車体8の前方からでも操作を容易にしてエンジン23の停止等の操作を可能にしたものである。これらキースイッチ61はボンネット60の右側に、チョークノブ62は左側に各別に配置したが、何れかの同じ側に配置すろこともできる。又、車体8の前側の左右幅の中央部にはセンタマスコットとしてポール65上端にランプ66が設けられる。機体走行方向の目印とするものである。 前記苗植装置3のリフトシリンダ31による昇降制御において、後進センサ1が走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御(バックリフト制御)するように構成する。図6のように、コントローラ68の入力側には、前記後進センサ1と、変速レバー56の後進操作位置を検出する変速位置センサ69を設け、出力側には、前記リフトシリンダ31を伸縮するための油圧回路の昇降制御電磁弁70を設ける。車体8の後側に装着した苗植作業装置3は、下降した姿勢で対地作業を行う。畦際等で苗植作業を開始する場合において、車体8を後退させることが多いが、このとき変速レバー56をHSTの中立位置から後進位置側へ操作して、これらHST及びミッションケース25内の伝動機構等を経て、走行車輪2や、前輪17等を回転駆動して後進させる。このとき変速レバー56の操作位置は変速位置センサ69で検出され、走行車輪2の後進回転は後進センサ1で検出される。この車体8の走行車輪2が後進回転すると、後進センサ1によって検出されることによって、昇降制御電磁弁70が出力されて、リフトシリンダ31を伸ばして、苗植装置3が車体8に対して非作業位置に上昇される。そして、この変速レバー56の後進操作だけでは作業装置3は上昇されず、走行車輪2が後進方向へ回転されて車体8の後進が行われたことを後進センサ1で検出されることによって始めて上昇される。このため、例えば変速レバー56の変速位置に拘らず、走行車輪2が耕盤等の傾斜によって後退するときも、後進センサ1で検出されて上昇される。変速レバー56や操作レバー等の後進位置への操作に拘らず、走行車輪2の後進回転によって上昇するため、走行地面の後下がり傾斜等によって後進回転する場合でも上昇できて、苗植作業装置3部の土壌面や、畦畔等への突入や、衝突をなくして、機体破損を防止して、安全を図ることができる。
【0016】
前記後進センサ1は、走行クラッチ4を経た走行車輪2伝動経路の伝動部材の作動を検出するものである。走行車輪2は走行クラッチ4を経た伝動機構を介して前進回転、又は後進回転されて走行される。又、走行クラッチ4の切りによって後進回転されることによって、この伝動機構の伝動部材の回転作動を後進センサ1で検出されて、苗植装置3を非作業位置へ上昇する。この後進センサ1は、走行車輪2の伝動経路の伝動部材の回転を検出するものであるから、構成が簡単であり、傾斜地等で走行クラッチ4等を切りにした状態では、機体が自然に後進することがあるが、このようなときも苗植装置3が自動的に上昇することができ安全である。
【0017】
この形態では、走行クラッチ4は、エンジン23とHSTとの間のベルト26のテンションクラッチプーリによって構成しているが、このHSTの変速レバー56による中立位置を、この走行クラッチ4の切り位置とすることができる。昇り坂等でこのHSTの変速レバー56が中立位置に戻されたときは、走行車輪2は動力駆動されないでも後進回転することがあり、これによって苗植作業装置2が車体8に対して上昇される。
【0018】
次に、主として図7に基づいて、変速レバー56を後進位置へ操作したとき、直ちには車体8が後進されないで、前記苗植装置2のフロート9が所定の前下がり傾斜になった状態において後進開始させるものである。ここに、コントローラ68の入力側には、前記変速位置センサ69のほかに、フロート迎い角センサ71を設ける。又出力側には、前記昇降制御電磁弁70のほかに、変速用モータ73を設ける。このフロート迎え角センサ72は前記センタフロート9の前下がりの状態の角度を検出できるものである。この角度は、苗植装置2が最上昇位置にある状態ではなく、前端部が土壌面に接触している状態にあるように設定する。特にフロート9、10には前記のように施肥用の作溝器45を有する形態では、この作溝器45の下端縁が、フロート9、10の前端よりも上側に位置して、しかも土壌面よりも上側に位置する状態に傾斜するように設定して、後進によりこの作溝器45に泥土が詰まらないようにしている。変速用モータ73は、変速レバー56をモータ駆動操作するもので、この変速レバー56をコントローラ68からの出力で後進位置へ作動するものである。フロート9が前下がりの状態であるときに後進されることによって、これらフロート9、10の前端部が土壌面を摺接しても、後端部は土壌面上方にあって、土壌面に突っ込んだり、引っ掛けたりすることはなく、植付部の破損を防止することができ、安全を図ることができる。
【0019】
前記のように変速レバー等を後進位置へ操作することによって苗植装置3の上昇を開始すると、後進開始時に苗植装置3が十分に上昇していないために、作溝器45が土壌面下に位置していることがあり、この作溝器45の後進によって泥土を掻いて泥詰まりを生じ易い。そこで図8に示すように、このような作溝器45を有するフロート9、10の前下がり傾斜での上昇位置を決めるために、前記昇降制御弁70による苗植装置3の上昇時に、エンジン回転センサ74によるエンジン回転数から換算したタイマーによる一定時間値により、作溝器45が土壌面から十分離れるまで後退を遅らせるようにして、変速用モータ73による後進位置への出力を行わせる。ここに、昇降制御電磁弁70の油圧回路における油圧ポンプの回転数は、エンジンの回転数に比例して、リフトシリンダ31の伸長速度も変わるため、このエンジンの回転数によりタイマーを設定して一定時間を制御する。
【0020】
又、主として図9に基づいて、コントローラ68の入力側に前記リフトリンク15の昇降角度を検出する昇降センサ43を設けて、この昇降センサ43の検出の変化を検出しながら、この変化がないときは苗植装置3が何らかの原因で昇降停止されているものとして、昇降制御弁70を中立位置へ戻すように出力して、昇降を停止するもので、機構部の破損を防止するものである。その昇降の停止原因としては、苗植装置3が他の干渉物に干渉したりフロート9、10等に大きい土壌抵抗が働いて苗植装置3が上昇し難いことがある。このような場合には該昇降センサ43に代えて、又はこの昇降センサ43と共に、その抵抗力を検出する抵抗センサを設けることができる。
【0021】
次に、主として図10に基づいて、前記マスコットランプ66により苗植付作動状態を表示させるものである。苗植装置3が下降されてフロート9、10が接地滑走状態にあり、かつ変速レバー56が変速位置センサ69により前進位置にあるものと検出されているとき、植付クラッチボタン57による植付伝動が切りになっているときは、ランプ66が点滅されて、植付状態になっていないことを運転者等に警告することができる。コントローラ75の入力側には、前記フロート迎い角センサ72や変速位置センサ69等のほか、植付クラッチボタン57を設け、又、出力側には、前記マスコットランプ66を設けている。苗植装置3が苗植作用位置にあるときはフロート9、10が接地状態にあってフロート迎い角センサ72による検出値は大きく表される。
【0022】
次に、主として図11に基づいて、前記マスコットポール65を一定の長さに設定しておき、このマスコットポール65を車体8の前端部の支持部77に対して前側や、横側等へ水平状に倒伏回動させることができるように構成する。このポール65の回動操作のために操作レバー78を連結して、ハンドル16の側から運転者が操作できる構成としている。このポール65の先端部には垂れ下がるマーカ79を設けている。このマスコットポール65を前側Aへ倒すと、前方の畦部等との間隔距離を計ることができる。また、横側へ倒して横側の畦部や、既植付苗条との間隔距離を正確に知ることができる。尚、前記マーカ79は、マスコットポ−ル65に沿って移動して位置調節できる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】苗植作業機の側面図。
【図2】その平面図。
【図3】その概略正面図。
【図4】その車体部の平面図。
【図5】その主クラッチ部の側面図。
【図6】その作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図7】その一部別実施例を示す作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図8】その一部別実施例を示す作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図9】その一部別実施例を示す作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図10】その一部別実施例を示す作業状態表示制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図11】そのマスコットポールの作用を示す側面図。
【符号の説明】
【0024】
1 前後進センサ
2 走行車輪(後輪)
3 作業装置(苗植装置)
4 走行クラッチ
【技術分野】
【0001】
この発明は、苗植機の苗植装置等の如き農作業機の作業部を車体に対して昇降する作業部昇降装置に関し、機体がどのような状態で後進しても作業部が上昇されるようにするものである。
【背景技術】
【0002】
前後進切替レバーを後進位置へ操作すると、レバー位置切替センサによる検出によって、苗植装置を上昇させる技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【特許文献1】特開平8ー154435号公報(第1頁、図6)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
苗植機の場合に、畦際での苗植付後に土壌面や耕盤面等の傾斜で、後進操作をしないのに、走行クラッチの切り状態等では車体が後退することがある。又、昇り坂等の走行でクラッチを切るときも同様に後退することがある。このようなときは、作業部の一部、特に接地部が土壌面に突き込まれて大きな抵抗を受けて破損することがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、後進センサ1が走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御することを特徴とする農作業機の作業部昇降装置の構成とする。車体の後側に装着した作業装置3は、下降した姿勢で対地作業を行う。この車体の走行車輪2が後進回転すると、後進センサ1によって検出され、この検出によって作業装置3が車体に対して非作業位置に上昇される。そして、後進操作だけでは作業装置3は上昇されず、車体の後進が行われて始めて上昇する。
【0005】
請求項2に記載の発明は、前記後進センサ1は、走行クラッチ4を経た走行車輪2伝動経路の伝動部材の作動を検出することを特徴とするものである。走行車輪2が走行クラッチ4を経た伝動機構を介して後進回転され、又は、走行クラッチ4の切りによって後進回転されることによって、この伝動機構の伝動部材の回転作動を後進センサ1で検出されて、対地作業装置3を非作業位置へ上昇する。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の発明は、操作レバーの後進位置への操作に拘らず、走行車輪2の後進回転によって上昇するため、走行地面の後下がり傾斜等によって後進回転する場合でも上昇できて、作業装置部の土壌面や、畦畔等への突入や、衝突をなくして、機体破損を防止して、安全を図ることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、この後進センサ1は、走行車輪2の伝動経路の伝動部材の回転を検出するものであるから、構成が簡単であり、傾斜地等で走行クラッチ等を切りにした状態では、機体が自然に後進することがあるが、このようなときも作業装置3が自動的に上昇することができ安全である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図面に基づいて、トラクタ車体8の後側に農業作業装置3として苗植装置を装着している。この苗植装置3は、センタフロート9とこの左右のサイドフロート10を配置した苗植フレーム11に、後傾斜の苗タンク12、及びこの後下端部で苗を分離挿植する苗植爪13等を配置して、多条植形態に構成したものである。この苗植フレーム11前部のローリング軸14部を、四輪駆動走行形態のトラクタ車体8後端のリフトリンク15に装着する。車体8の前部にはステアリングハンドル16によって操向される前輪17を車軸18に軸装し、後部には走行車輪2として後輪を車軸19に軸装する。車体8のステップフロア20上には、エンジンカバー21上に運転席22を搭載し、このエンジンカバー21下にエンジン23や燃料タンク24等を設ける。車体8の前端部にはミッションケース25を設けて、該エンジン23からベルト26伝動し、変速伝動機構により前、後輪17、2を伝動すると共に、PTO軸27を伝動することができる。ステアリングポスト28部の左右両側部には、補助苗受枠29を設ける。又、車体8の後端部のリヤフレーム30には、平行リンク形態のリフトリンク15が上下回動自在に連結され、車体8との間のリフトシリンダ31の伸縮によって昇降される。このリフトリンク15の後端のヒッチリンク32部に、前記苗植フレーム11のローリング軸14部がローリング自在にして連結される。リヤフレーム30の上部には、施肥ホッパー33や、繰出装置34等からなる施肥装置が設けられて、施肥ホース35を介して各フロート9、10の苗植付位置部に施肥案内する。
【0009】
前記苗植装置3の苗植フレーム11は、左右方向に幅広い苗植伝動ケースの形態に形成され、後部を左右に分岐させて各センタフロート9、及びサイドフロート10の上部に沿って後方へ突出してフォーク状形態に分岐部を形成している。この各分岐部の後端部に苗植付ケース36が植付軸37の周りに回転駆動されて、この苗植付ケース36の両端部に有する苗植爪13を、上部の苗タンク12の苗取口38から下部の土壌面に向けて下動して苗植付作用を行うようにロータリ形態に構成される。この苗植爪13は横方向に一定間隔にして六条植付形態に配置される。
【0010】
前記センタフロート9とサイドフロート10は、後部をフロートアーム39後端のフロート軸40の周りに回動自在に支持し、このフロートアーム39は苗植フレーム11に対して上下回動可能にしてフロート軸40の高さを調節できる構成としている。センタフロート9のフロート軸40周りの上下揺動によってリフトシリンダ31の昇降制御弁を切替えるように連動して、土壌面が浅くなるとこのセンタフロート9が下動してリフトリンク15が下動されて、苗植装置3を下降し、土壌面が深くなると逆にセンタフロート9が上動されて苗植装置50を上動して、土壌面に対する苗植付深さを一定に維持するように昇降制御するものである。このセンタフロート9の後部には苗植爪13の作用する切欠部を形成して、このセンタフロート9による均平面に苗植付を行わせることができる。又、この左右両側のサイドフロート10は、前端部の幅を広くして均平部を張出すT字形態に形成されて、この均平部の後側に苗植爪13が植付作動される。前記リフトリンク15のリヤフレーム30に対する昇降及び昇降位置を検出する昇降センサ43が、リフトリンク15の基部に設けられている。この昇降センサ43の検出が変化しているときは、上昇、又は下降している状態を表示するが、この検出が停止することによって上昇、又は下降を検出するものである。
【0011】
これら多条植形態の各苗植爪13の作動軌跡上死点部に苗取口38をのぞませるタンクガイド41が、苗植フレーム11を横方向にわたるように設けられて、苗タンク12の下端縁を横方向へ往復移動自在に案内する。各苗タンク12は方形状のマット苗を収容して繰出すもので、後下りの傾斜に構成されて、下端底部には繰出ベルト42を設け、この繰出ベルト42の間歇的駆動によって苗を一定量毎繰出すものである。
【0012】
前記フロート9、10の苗植付部均平位置の前側には、このフロート9、10の底面よりも下方へ突出する作溝器45を有して、この作溝器45の上側に前記施肥ホース35をのぞませて、植付土壌面に施肥することができる。この作溝器45は各フロート9、10と一体的構成として、上下に搖動すると共に、苗植装置3を非作業位置へ上昇した姿勢ではこのフロート9、10の前端部側が下方へ垂れ下がる形態となる。
【0013】
前記前輪17や走行車輪2、及びPTO軸27等の伝動構成は、エンジン23の出力軸からベルト26、及びこのテンションクラッチプーリ46等を介して、前部の油圧無段変速装置HSTの入力軸47に伝動される。このテンションクカッチプーリ46が走行クラッチ4を構成する。このHSTでは、トラニオン軸の操作によって前後進の切替と、これら前後進の増減速変速とを行わせることができ、主変速することができる。
【0014】
このHSTの出力軸から伝動されるミッションケース25内の伝動機構としては、副変速装置や、後輪差動ギヤ、及びサイドクラッチ48等を介して後輪伝動軸49を連動する。この左右の後輪伝動軸49からは、リヤアクスルハウジング50内の伝動ギヤへ伝動して後輪2を伝動することができる。又、該副変速装置からは、前輪作動ギヤ、及びフロントアクルハウジング51内の伝動機構を経て、前輪17を伝動することができる。又、前記ミッショウンケース25の一部からはPTO軸27が取り出されて、前記施肥装置の繰出装置34や、苗植装置2等を伝動する。HSTの入力軸47先端部には、油圧ポンプ52が設けられて、必要各部へ油圧を送ることができる。後輪2の回転数を検出する回転センサをリヤアクスルハウジング50に設けて、このハウジング50内の伝動ギヤ等の回転や、回転方向を検出して後輪2の後進を検出できる後進センサ2としている。前記ステップフロア20の前側には、主クラッチブレーキペダル53が設けられて、ワイヤー54、55を介して前記テンションクラッチプーリ46や、各車輪2、17のブレーキに連結して、このペダル53を踏むことにより走行クラッチ46を切り、同時に各車輪2、17の回転を制動するように連動構成している。前記ステアリングポスト28の上部には、変速レバー56を設けて、前記HSTのトラニオン軸を連動操作する構成とし、中立位置から前後に操作して前後進に切替ると共に、各前後進の無段変速を行うことができる。この変速レバー56には親指で押してON、OFF操作する植付クラッチボタン57を設け、この操作で前記PTO軸27を経て伝動される苗植装置3や施肥繰出装置34等の伝動を入り、切りすることができる。
【0015】
前記ステアリングポスト28の前側を覆うボンネット60の横側に車体8の前部外側部から操作できるエンジン23のキースイッチ61乃至スタータスイッチや、チョークノブ62等を設けて、運転者が車体8から降りて畦越え走行しているときや苗搭載等の作業をしているときでも、これら車体8の前方からでも操作を容易にしてエンジン23の停止等の操作を可能にしたものである。これらキースイッチ61はボンネット60の右側に、チョークノブ62は左側に各別に配置したが、何れかの同じ側に配置すろこともできる。又、車体8の前側の左右幅の中央部にはセンタマスコットとしてポール65上端にランプ66が設けられる。機体走行方向の目印とするものである。 前記苗植装置3のリフトシリンダ31による昇降制御において、後進センサ1が走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御(バックリフト制御)するように構成する。図6のように、コントローラ68の入力側には、前記後進センサ1と、変速レバー56の後進操作位置を検出する変速位置センサ69を設け、出力側には、前記リフトシリンダ31を伸縮するための油圧回路の昇降制御電磁弁70を設ける。車体8の後側に装着した苗植作業装置3は、下降した姿勢で対地作業を行う。畦際等で苗植作業を開始する場合において、車体8を後退させることが多いが、このとき変速レバー56をHSTの中立位置から後進位置側へ操作して、これらHST及びミッションケース25内の伝動機構等を経て、走行車輪2や、前輪17等を回転駆動して後進させる。このとき変速レバー56の操作位置は変速位置センサ69で検出され、走行車輪2の後進回転は後進センサ1で検出される。この車体8の走行車輪2が後進回転すると、後進センサ1によって検出されることによって、昇降制御電磁弁70が出力されて、リフトシリンダ31を伸ばして、苗植装置3が車体8に対して非作業位置に上昇される。そして、この変速レバー56の後進操作だけでは作業装置3は上昇されず、走行車輪2が後進方向へ回転されて車体8の後進が行われたことを後進センサ1で検出されることによって始めて上昇される。このため、例えば変速レバー56の変速位置に拘らず、走行車輪2が耕盤等の傾斜によって後退するときも、後進センサ1で検出されて上昇される。変速レバー56や操作レバー等の後進位置への操作に拘らず、走行車輪2の後進回転によって上昇するため、走行地面の後下がり傾斜等によって後進回転する場合でも上昇できて、苗植作業装置3部の土壌面や、畦畔等への突入や、衝突をなくして、機体破損を防止して、安全を図ることができる。
【0016】
前記後進センサ1は、走行クラッチ4を経た走行車輪2伝動経路の伝動部材の作動を検出するものである。走行車輪2は走行クラッチ4を経た伝動機構を介して前進回転、又は後進回転されて走行される。又、走行クラッチ4の切りによって後進回転されることによって、この伝動機構の伝動部材の回転作動を後進センサ1で検出されて、苗植装置3を非作業位置へ上昇する。この後進センサ1は、走行車輪2の伝動経路の伝動部材の回転を検出するものであるから、構成が簡単であり、傾斜地等で走行クラッチ4等を切りにした状態では、機体が自然に後進することがあるが、このようなときも苗植装置3が自動的に上昇することができ安全である。
【0017】
この形態では、走行クラッチ4は、エンジン23とHSTとの間のベルト26のテンションクラッチプーリによって構成しているが、このHSTの変速レバー56による中立位置を、この走行クラッチ4の切り位置とすることができる。昇り坂等でこのHSTの変速レバー56が中立位置に戻されたときは、走行車輪2は動力駆動されないでも後進回転することがあり、これによって苗植作業装置2が車体8に対して上昇される。
【0018】
次に、主として図7に基づいて、変速レバー56を後進位置へ操作したとき、直ちには車体8が後進されないで、前記苗植装置2のフロート9が所定の前下がり傾斜になった状態において後進開始させるものである。ここに、コントローラ68の入力側には、前記変速位置センサ69のほかに、フロート迎い角センサ71を設ける。又出力側には、前記昇降制御電磁弁70のほかに、変速用モータ73を設ける。このフロート迎え角センサ72は前記センタフロート9の前下がりの状態の角度を検出できるものである。この角度は、苗植装置2が最上昇位置にある状態ではなく、前端部が土壌面に接触している状態にあるように設定する。特にフロート9、10には前記のように施肥用の作溝器45を有する形態では、この作溝器45の下端縁が、フロート9、10の前端よりも上側に位置して、しかも土壌面よりも上側に位置する状態に傾斜するように設定して、後進によりこの作溝器45に泥土が詰まらないようにしている。変速用モータ73は、変速レバー56をモータ駆動操作するもので、この変速レバー56をコントローラ68からの出力で後進位置へ作動するものである。フロート9が前下がりの状態であるときに後進されることによって、これらフロート9、10の前端部が土壌面を摺接しても、後端部は土壌面上方にあって、土壌面に突っ込んだり、引っ掛けたりすることはなく、植付部の破損を防止することができ、安全を図ることができる。
【0019】
前記のように変速レバー等を後進位置へ操作することによって苗植装置3の上昇を開始すると、後進開始時に苗植装置3が十分に上昇していないために、作溝器45が土壌面下に位置していることがあり、この作溝器45の後進によって泥土を掻いて泥詰まりを生じ易い。そこで図8に示すように、このような作溝器45を有するフロート9、10の前下がり傾斜での上昇位置を決めるために、前記昇降制御弁70による苗植装置3の上昇時に、エンジン回転センサ74によるエンジン回転数から換算したタイマーによる一定時間値により、作溝器45が土壌面から十分離れるまで後退を遅らせるようにして、変速用モータ73による後進位置への出力を行わせる。ここに、昇降制御電磁弁70の油圧回路における油圧ポンプの回転数は、エンジンの回転数に比例して、リフトシリンダ31の伸長速度も変わるため、このエンジンの回転数によりタイマーを設定して一定時間を制御する。
【0020】
又、主として図9に基づいて、コントローラ68の入力側に前記リフトリンク15の昇降角度を検出する昇降センサ43を設けて、この昇降センサ43の検出の変化を検出しながら、この変化がないときは苗植装置3が何らかの原因で昇降停止されているものとして、昇降制御弁70を中立位置へ戻すように出力して、昇降を停止するもので、機構部の破損を防止するものである。その昇降の停止原因としては、苗植装置3が他の干渉物に干渉したりフロート9、10等に大きい土壌抵抗が働いて苗植装置3が上昇し難いことがある。このような場合には該昇降センサ43に代えて、又はこの昇降センサ43と共に、その抵抗力を検出する抵抗センサを設けることができる。
【0021】
次に、主として図10に基づいて、前記マスコットランプ66により苗植付作動状態を表示させるものである。苗植装置3が下降されてフロート9、10が接地滑走状態にあり、かつ変速レバー56が変速位置センサ69により前進位置にあるものと検出されているとき、植付クラッチボタン57による植付伝動が切りになっているときは、ランプ66が点滅されて、植付状態になっていないことを運転者等に警告することができる。コントローラ75の入力側には、前記フロート迎い角センサ72や変速位置センサ69等のほか、植付クラッチボタン57を設け、又、出力側には、前記マスコットランプ66を設けている。苗植装置3が苗植作用位置にあるときはフロート9、10が接地状態にあってフロート迎い角センサ72による検出値は大きく表される。
【0022】
次に、主として図11に基づいて、前記マスコットポール65を一定の長さに設定しておき、このマスコットポール65を車体8の前端部の支持部77に対して前側や、横側等へ水平状に倒伏回動させることができるように構成する。このポール65の回動操作のために操作レバー78を連結して、ハンドル16の側から運転者が操作できる構成としている。このポール65の先端部には垂れ下がるマーカ79を設けている。このマスコットポール65を前側Aへ倒すと、前方の畦部等との間隔距離を計ることができる。また、横側へ倒して横側の畦部や、既植付苗条との間隔距離を正確に知ることができる。尚、前記マーカ79は、マスコットポ−ル65に沿って移動して位置調節できる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】苗植作業機の側面図。
【図2】その平面図。
【図3】その概略正面図。
【図4】その車体部の平面図。
【図5】その主クラッチ部の側面図。
【図6】その作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図7】その一部別実施例を示す作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図8】その一部別実施例を示す作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図9】その一部別実施例を示す作業装置昇降制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図10】その一部別実施例を示す作業状態表示制御部のブロック図と、そのフローチャート。
【図11】そのマスコットポールの作用を示す側面図。
【符号の説明】
【0024】
1 前後進センサ
2 走行車輪(後輪)
3 作業装置(苗植装置)
4 走行クラッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後進センサ1が走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御することを特徴とする農作業機の作業部昇降装置。
【請求項2】
前記後進センサ1は、走行クラッチ4を経た走行車輪2伝動経路の伝動部材の作動を検出することを特徴とする請求項1に記載の農作業機の作業部昇降装置。
【請求項1】
後進センサ1が走行車輪2の後進回転を検出することによって対地作業装置3を上昇制御することを特徴とする農作業機の作業部昇降装置。
【請求項2】
前記後進センサ1は、走行クラッチ4を経た走行車輪2伝動経路の伝動部材の作動を検出することを特徴とする請求項1に記載の農作業機の作業部昇降装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−6268(P2006−6268A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191314(P2004−191314)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]