説明

配信システム、情報処理装置、情報処理プログラム、及び対話コンテンツ生成方法

【課題】eラーニング用コンテンツに関して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報を、他のユーザからも効率良く利用することを可能とした配信システム、情報処理装置、情報処理プログラム、及び対話コンテンツ生成方法を提供する。
【解決手段】本発明は、端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツを、ネットワークを介して配信する配信システムでは、前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して、複数のユーザ間で行われる対話の内容を示し、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を前記複数のユーザの端末装置から取得する。そして、配信システムは、上記対話情報を含む前記対話コンテンツを生成し、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツをネットワークを介して配信する配信システムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ネットワークに接続された複数の端末を用いて、遠隔から教育を行う遠隔教育システムが知られている。遠隔教育システムは、例えば所定のeラーニングにおける講師の端末と、生徒としての受講者の端末とを備える。そして、講師と生徒は、夫々の端末間の通信を利用して、質疑応答形式で対話を行うことができる。このような遠隔教育システムの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された遠隔教育システムでは、講師による進行のもとで受講者間で行われたディベート結果の録音データがサーバにアップロードされる。そして、講師はアップロードされた録音データを講師端末で参照しながら受講者への指導等を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−215086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遠隔教育システムでは、例えばeラーニング用コンテンツに掲載された問題について生徒と講師が1対1で質疑応答を行う場合がある。そして、この質疑応答が行われた後、別の生徒が同じ問題について講師に質問することが想定される。しかしながら、従来の遠隔教育システムでは、同じ問題について別の生徒と講師が1対1で再度、質疑応答する必要があった。そのため、講師にとっては手間であった。
【0005】
そこで、本発明は、以上の点等に鑑みてなされたものであり、eラーニング用コンテンツに関して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報を、他のユーザからも効率良く利用することを可能とした配信システム、情報処理装置、情報処理プログラム、及び対話コンテンツ生成方法を提供すること等を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツを、ネットワークを介して配信する配信システムにおいて、前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して、複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得する第1取得手段と、端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記第1取得手段により取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配信システムにおいて、前記第1取得手段は、講師と学習者との間で、質疑応答形式で行われる対話の内容を示す前記対話情報を、前記講師の端末装置と前記学習者の端末装置とから取得し、前記生成手段は、前記第1取得手段により取得された前記対話情報を含む前記対話コンテンツを生成し、前記制御手段は、前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行った学習者以外の学習者が使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の配信システムにおいて、前記対話コンテンツを出力するためのリンクを、前記端末装置に表示可能なWebページ上に表示される前記eラーニング用コンテンツに含まれる問題またはテーマに対応付けて設定する設定手段を更に備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の配信システムにおいて、前記設定手段は、前記対話コンテンツを出力するためのリンクを、前記問題の解説ステップ中の少なくとも一つの解説ステップに設定することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の配信システムにおいて、前記対話を行う少なくとも何れか一方のユーザの知識又は能力のレベルを示すレベル情報を取得する第2取得手段を更に備え、前記第2取得手段により取得された前記レベル情報を、前記対話コンテンツに対応付けて登録することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の配信システムにおいて、前記配信システムは、前記複数のノード装置により構成されたオーバーレイネットワークを備え、前記ノード装置は、前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて他の前記ノード装置へ保存させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツをネットワークを介して配信する配信システムに含まれる情報処理装置において、前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得する第1取得手段と、端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記第1取得手段により取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツをネットワークを介して配信する配信システムに含まれるコンピュータに、前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得するステップと、端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成するステップと、前記生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させるステップと、を実行させることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツをネットワークを介して配信する配信システムにおける対話コンテンツ生成方法であって、前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得するステップと、端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成するステップと、前記生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させるステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、6〜9に記載の発明によれば、複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報を含む対話コンテンツが、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして所定の装置へ保存される。そのため、eラーニング用コンテンツに関して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報を、他のユーザからも効率良く利用することができる。その結果、あるユーザが複数のユーザへ重複した説明を行うといった手間を低減することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、講師と学習者との間で行われる質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含む対話コンテンツが、少なくとも前記対話を行った学習者以外の学習者が使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして所定の装置へ保存される。そのため、eラーニング用コンテンツに関して講師と学習者との間で行われる質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を、他の学習者からも効率良く利用することができる。その結果、講師が複数の学習者へ重複した応答を行うといった手間を低減することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、eラーニング用コンテンツのユーザは、Webページを介して効率良く対話コンテンツを閲覧することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、eラーニング用コンテンツのユーザは、Webページを介して解説ステップに関連する対話コンテンツを効率良く閲覧することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、 ユーザの知識又は能力のレベルに応じた対話コンテンツを配信可能に保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態における配信システムの概要構成例を示す図である
【図2】(A)は、WebサーバWSの概要構成例を示すブロック図である。(B)は、管理サーバMSの概要構成例を示すブロック図である。(C)は、ノードの概要構成例を示すブロック図である。(D)は、端末の概要構成例を示すブロック図である。
【図3】端末とノードとの接続動作とコンテンツの取得動作における各装置の処理等を示すシーケンス図である。
【図4】(A)は、eラーニング用ページの表示例を示す図である。(B)は、Q&Aコンテンツを選択するための選択ページの表示例を示す図である。(C)は、Q&Aコンテンツの動画像71の表示例を示す図である。
【図5】Q&Aコンテンツの生成及び投入動作における各装置の処理等を示すシーケンス図である。
【図6】(A)は、学習者端末の制御部41における対話処理を示すフローチャートである。(B)は、講師端末の制御部41における対話処理を示すフローチャートである。(C)は、講師側ノードの制御部31における情報中継処理を示すフローチャートである。(D)は、管理サーバMSの制御部21における情報登録処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、配信システムに本発明を適用した場合の実施形態である。
【0022】
1.配信システムの構成及び動作概要
始めに、図1を参照して、本実施形態における配信システムの構成及び動作概要について説明する。図1は、本実施形態における配信システムの概要構成例を示す図である。図1に示すように、配信システムSは、WebサーバWS、管理サーバMS、ノード装置Nn(n=1,2,3・・・k)、及び端末装置Tm(m=1,2,3・・・j)等により構成されている。WebサーバWS、管理サーバMS、ノード装置Nn(n=1,2,3・・・k)、及び端末装置Tm(m=1,2,3・・・j)はネットワークNWに接続されている。配信システムSは、eラーニング用コンテンツを、ネットワークNWを介して配信する配信システムの一例である。ノード装置Nnは、情報処理装置の一例である。ネットワークNWは、インターネット等からなる。eラーニング用コンテンツは、所定の事柄について学習者に学習させるために作成されたデータである。また、eラーニング用コンテンツは、端末装置Tmにより出力可能なデータである。
【0023】
端末装置Tmは、例えば、ユーザにより使用されるパーソナルコンピュータ又は携帯機器である。端末装置Tmを、以下、「端末」という。配信システムSでは、端末間の通信を利用して複数のユーザ間で対話を行うことができる。ここで、例えば端末T1は、eラーニング用コンテンツにより学習を行う学習者により使用される。学習者により使用される端末を、以下、「学習者端末」という。また、例えば端末T2は、学習者からの質問に応じる講師により使用される。講師により使用される端末を、以下、「講師端末」という。そして、例えば、学習者端末と講師端末間の通信を利用して学習者と講師との間で、質疑応答形式で対話が行われる。この場合、学習者は、講師の生徒である。
【0024】
WebサーバWSは、eラーニングサイトを構成するためのサーバである。eラーニングサイトは、ネットワークNWを介してeラーニング用コンテンツを公開するためのサイトである。管理サーバMSは、eラーニング用コンテンツ、学習者、及び講師等の属性情報を管理するためのサーバである。ノード装置Nnは、例えば、ネットワークNWと拠点ネットワークNLnとの間でIP(Internet Protocol)パケットを中継する中継機器である。ノード装置Nnを、以下、「ノード」という。拠点ネットワークNLnは、教育施設、研修施設等の拠点Pnに設けられる。例えば拠点P1は、複数の講師が集まる拠点である。そのため、拠点ネットワークNL1には、複数の講師端末が接続されている。一方、例えば拠点P2は、複数の学習者が集まる拠点である。そのため、拠点ネットワークNL2には、複数の学習者端末が接続されている。拠点ネットワークNL2において、ノードN2は、学習者端末にeラーニング用コンテンツを配信するエッジサーバとしての機能を担う。
【0025】
そして、図1に示すように、配信システムSには、ネットワークNWを介して互いに通信可能な複数のノードの参加によりオーバーレイネットワークONが構成されている。オーバーレイネットワークONは、仮想的なリンクを構成する論理的なネットワークである。オーバーレイネットワークONは、特定のアルゴリズム、例えば、分散ハッシュテーブルを利用したアルゴリズムにより実現される。なお、分散ハッシュテーブルを、以下、「DHT(Distributed Hash Table)」という。ここで、オーバーレイネットワークONに参加するとは、DHTを用いたルーティングテーブルに基づいてオーバーレイネットワークONを介して他のノードとの間で各種メッセージを送受信できる状態に稼動することをいう。なお、DHTを用いたルーティングテーブルについては、特開2006−197400号公報等で公知であるので、詳しい説明を省略する。また、オーバーレイネットワークONに参加している各ノードにはノードIDが付与されている。このノードIDは、ノードを、オーバーレイネットワークONに参加しているノードの中から識別する固有の識別情報である。
【0026】
また、オーバーレイネットワークONに参加している複数のノードには、内容の異なる様々なコンテンツが分散保存されている。分散保存されたコンテンツには、例えば、eラーニング用コンテンツ、及びQ&Aコンテンツが含まれる。Q&Aコンテンツは、対話コンテンツの一例である。Q&Aコンテンツは、端末により出力可能なデータである。また、Q&Aコンテンツは、学習者と講師との間で、質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含む。この対話情報には、例えば、動画像データ及び音声データ等が含まれる。動画像データは、例えば対話中の学習者と講師の姿が撮影されたデータである。音声データは、学習者と講師の音声が録音されたデータである。つまり、この場合、音声による対話である。また、対話は、例えばチャット等により文字により行われてもよい。この場合、対話情報には、学習者と講師により文字入力されたテキストデータが含まれる。また、対話は、マウスやタッチペン等により入力された絵や図形等により行われてもよい。この場合、対話情報には、学習者または講師により入力された絵や図形等の描画データが含まれる。なお、Q&Aコンテンツの生成、及びオーバーレイネットワークONへの投入方法については後述する。ここで、「投入」とは、オーバーレイネットワークONを介して取得可能なコンテンツとしてノードに保存させることをいう。
【0027】
また、ノードに保存されているコンテンツには、コンテンツIDが付与されている。コンテンツIDは、コンテンツを、オーバーレイネットワークONでノードに保存される複数のコンテンツの中から識別する固有の識別情報である。なお、ノードID及びコンテンツIDは、例えば、オーバーレイネットワークONで共通のハッシュ関数により生成される。
【0028】
ここで、コンテンツを保存しているノードを、以下、「コンテンツ保持ノード」という。また、コンテンツ保持ノードの所在は、インデックス情報として、このコンテンツの所在を管理しているノードに記憶される。コンテンツの所在を管理しているノードを、以下、「ルートノード」という。インデックス情報には、コンテンツを保存しているコンテンツ保持ノードのノードID及びノード情報と、コンテンツのコンテンツIDとの組が含まれる。ノード情報には、例えば、コンテンツ保持ノードのIPアドレス及びポート番号が含まれる。ここで、コンテンツ保持ノードのIPアドレスは、コンテンツ保持ノードの所在を示す所在情報の一例である。なお、ルートノードは、例えば、コンテンツIDと最も近いノードIDが割り当てられたノードであるように定められる。コンテンツIDと最も近いノードIDとは、例えば、IDの上位桁が最も多く一致するノードIDである。
【0029】
そして、あるノードが、オーバーレイネットワークONを介してコンテンツ保持ノードから所定のコンテンツを取得する場合がある。この場合、このノードは、所定のコンテンツを保存するコンテンツ保持ノードの所在をオーバーレイネットワークONで検索する処理を行う。この処理を、以下、「コンテンツの検索処理」という。ここで、所定のコンテンツとは、例えば、ノードにより取得対象として選択されたコンテンツである。また、コンテンツの検索処理を行うノードを、以下、「ユーザノード」という。また、コンテンツの検索処理は、コンテンツのコンテンツIDに基づいて行われる。具体的には、ユーザノードは、コンテンツの検索処理において、コンテンツ所在問合せメッセージを生成する。コンテンツ所在問合せメッセージは、コンテンツの所在をルートノードに問い合わせるためのメッセージである。また、コンテンツ所在問合せメッセージには、このメッセージを送信するユーザノードのIPアドレス及びポート番号、並びにコンテンツのコンテンツIDが含まれる。そして、ユーザノードは、生成したコンテンツ所在問合せメッセージを、DHTルーティングによりルートノード宛に送信する。なお、DHTルーティングは、例えば特開2007−053662号公報等で公知であるので、詳しい説明を省略する。コンテンツ所在問合せメッセージを受信したルートノードは、コンテンツ所在問合せメッセージに含まれるコンテンツIDに対応するインデックス情報を取得する。そして、ルートノードは、取得したインデックス情報を、ユーザノードへ返信する。このように返信されたインデックス情報には、コンテンツを保存している1以上のコンテンツ保持ノードのIPアドレス等が含まれている。こうして、ユーザノードは、ルートノードからのインデックス情報を受信する。このインデックス情報により、ユーザノードは、取得対象のコンテンツを発見することができる。そして、ユーザノードは、受信したインデックス情報に含まれるコンテンツ保持ノードのIPアドレス等に基づいてコンテンツ保持ノードにアクセスする。そして、ユーザノードは、コンテンツ保持ノードにコンテンツを要求しこのコンテンツをコンテンツ保持ノードから取得する。
【0030】
2.WebサーバWSの構成及び機能
次に、図2(A)を参照して、WebサーバWSの構成及び機能について説明する。図2(A)は、WebサーバWSの概要構成例を示すブロック図である。WebサーバWSは、図2(A)に示すように、制御部11、記憶部12、及び通信部13等を備えて構成される。制御部11、記憶部12、及び通信部13はバス14を介して相互に接続されている。WebサーバWSは、アプリケーションサーバ、及びデータベースサーバ等の複数のサーバから構成されてもよい。
【0031】
記憶部12は、例えばハードディスクドライブ等から構成される。記憶部12には、オペレーティングシステム、及びHTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバプログラム等が記憶されている。
【0032】
また、記憶部12には、eラーニング用コンテンツを表示するためのWebページを構成するデータが記憶されている。eラーニング用コンテンツを表示するためのWebページを、以下、「eラーニング用ページ」という。このeラーニング用ページを構成するデータは、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等により記述された構造化文書データからなる。通信部13は、ネットワークNWを通じて管理サーバMS、又は端末等との間の通信制御を行う。
【0033】
制御部11は、演算機能を有するCPU,作業用RAM,及びROM等から構成される。そして、制御部11は、CPUが記憶部12等に記憶されたHTTPサーバプログラムの実行によりHTTPサーバとして機能する。制御部11は、本発明における設定手段の一例である。
【0034】
3.管理サーバMSの構成及び機能
次に、図2(B)を参照して、管理サーバMSの構成及び機能について説明する。図2(B)は、管理サーバMSの概要構成例を示すブロック図である。管理サーバMSは、図2(B)に示すように、制御部21、記憶部22、及び通信部23等を備えて構成される。制御部21、記憶部22、及び通信部23はバス24を介して相互に接続されている。管理サーバMSは、アプリケーションサーバ、及びデータベースサーバ等の複数のサーバから構成されてもよい。
【0035】
記憶部22は、例えばハードディスクドライブ等から構成される。記憶部22には、オペレーティングシステム、及び管理サーバプログラム等が記憶されている。また、記憶部22には、管理データベースが構築されている。管理データベースには、eラーニング用コンテンツの属性情報、学習者の属性情報、講師の属性情報、及びノードの属性情報等が登録されている。
【0036】
ここで、eラーニング用コンテンツの属性情報には、eラーニング用コンテンツのコンテンツID、及びコンテンツ構成情報等が含まれる。本実施形態におけるeラーニング用コンテンツは、複数のスライドから構成されている。例えば、1つのスライドは、1画面に表示される。なお、スライドをページという場合もある。コンテンツ構成情報には、スライド番号等の情報が含まれる。スライド番号とは、スライド毎に付与された順番を示す番号である。例えばeラーニング用コンテンツが15のスライドから構成される場合を想定する。この場合、ユーザからの指示に応じて、スライド番号が”1”のスライドから、スライド番号が”15”のスライドまで順に画面に表示される。また、eラーニング用コンテンツは、例えば問題やテーマ等の要素毎に区分されている場合がある。各要素は、何れか1以上のスライドに属している。要素の名称としては、「因数分解」、「行列」、「微分」等が挙げられる。そして、コンテンツ構成情報には、スライド番号と、そのスライドに属する要素の分類キーワードとが対応付けられて含まれる。分類キーワードは要素を特定するための情報である。分類キーワードとしては要素の名称を適用できる。なお、分類キーワードは、要素毎に個別に付与された番号であってもよい。また、ある要素に対する解説が複数の解説ステップからなる場合がある。この場合、コンテンツ構成情報には、さらに、要素の分類キーワードに対応付けられて解説ステップ番号が含まれる。解説ステップ番号とは、解説の順番を示す番号である。更に、eラーニング用コンテンツにQ&Aコンテンツが対応付けられる場合がある。例えば、eラーニング用コンテンツに含まれる特定の要素にQ&Aコンテンツが対応付けられる場合がある。この場合、コンテンツ構成情報には、要素の分類キーワードに対応付けられてQ&AコンテンツのコンテンツIDが含まれる。また、特定の要素に対する解説ステップにQ&Aコンテンツが対応付けられる場合がある。この場合、コンテンツ構成情報には、要素の分類キーワードと、解説ステップ番号の組に対応付けられてQ&AコンテンツのコンテンツIDが含まれる。更に、解説ステップ中の特定の解説にQ&Aコンテンツが対応付けられる場合がある。この場合、コンテンツ構成情報には、要素の分類キーワードと、解説ステップ番号と、特定の解説の行の番号の組に対応付けられてQ&AコンテンツのコンテンツIDが含まれる。なお、要素の分類キーワード等には、Q&AコンテンツのコンテンツIDと共にQ&Aコンテンツの名称が対応付けられてもよい。Q&Aコンテンツの名称は、例えば要素の名称とQ&Aコンテンツの生成日付から構成される。また、要素の分類キーワード等には、Q&AコンテンツのコンテンツIDと共にQ&Aコンテンツの視聴回数が対応付けられてもよい。この視聴回数は、学習者端末によりQ&Aコンテンツが再生出力された回数である。
【0037】
なお、eラーニング用コンテンツは、動画ファイル及び音声ファイルから構成される場合もある。この場合、eラーニング用コンテンツ全体の再生時間幅が所定の時間間隔で区分されて管理される。そして、上述したスライド番号の代わりに、トラック番号が使用される。例えば、再生時間「0分から10分まで」がトラック番号“1”、再生時間「10分から20分まで」がトラック番号“2”というようになる。
【0038】
学習者の属性情報には、学習者毎に付与された学習者ID、パスワード、学習者レベル情報等が含まれる。学習者ID及びパスワードは、学習者が学習者端末からeラーニングサイトへログインするために用いられる。学習者レベル情報は、例えば、学習者の学習のレベルを示す。言い換えれば、学習者レベル情報は、学習者の知識のレベルを示す。この学習者レベル情報は、eラーニングでの学習の進行状況によって変わる。講師の属性情報には、講師毎に付与された講師ID、パスワード、講師レベル情報等が含まれる。講師ID及びパスワードは、講師が講師端末からeラーニングサイトへログインするために用いられる。講師レベル情報は、例えば、講師の能力のレベルを示す。
【0039】
ノードの属性情報には、オーバーレイネットワークONに参加しているノードのノードID、及びノード情報等が含まれる。また、ノードの属性情報には、ノードが属する拠点Pnを示す拠点情報が含まれる。ノードが属する拠点Pnとは、このノードが接続している拠点ネットワークNLnが設けられた拠点である。また、このノードに端末が接続している場合がある。この場合、ノードの属性情報には、端末の端末情報が対応付けられる。この端末情報には、端末のIPアドレス及びポート番号等が含まれる。
【0040】
通信部23は、ネットワークNWを通じてWebサーバWS、ノード、又は端末等との間の通信制御を行う。制御部21は、演算機能を有するCPU,作業用RAM,及びROM等から構成される。そして、制御部21は、CPUが記憶部22等に記憶された管理サーバプログラムの実行により、管理データベースへの情報の登録処理を行う。また、制御部21は、管理データベースに登録された情報の提供処理を行う。
【0041】
4.ノードの構成及び機能
次に、図2(C)を参照して、ノードの構成及び機能について説明する。図2(C)は、ノードの概要構成例を示すブロック図である。ノードは、図2(C)に示すように、制御部31、バッファメモリ32、記憶部33、通信部34a、及び通信部34b等を備えて構成される。制御部31、バッファメモリ32、記憶部33、通信部34a、及び通信部34bはバス35を介して相互に接続されている。
【0042】
バッファメモリ32は、通信部34aを介して受信されたコンテンツ等を一時的に蓄積する。
【0043】
記憶部33は、例えばハードディスクドライブ等から構成される。記憶部33には、オペレーティングシステム、IPパケット中継処理プログラム、及びP2Pプログラム等が記憶されている。また、記憶部33には、オーバーレイネットワークONで使用されるDHTを用いたルーティングテーブル等が記憶される。なお、DHTを用いたルーティングテーブルは、オーバーレイネットワークONへの参加により生成される。また、記憶部33に設けられたコンテンツ保存領域には、コンテンツが記憶される。通信部34aは、ネットワークNWを通じて他のノード、管理サーバMS、又は端末等との間の通信制御を行う。通信部34bは、拠点ネットワークNLnに接続されている端末との間の通信制御を行う。
【0044】
制御部31は、演算機能を有するCPU,作業用RAM,及びROM等から構成される。制御部31は、本発明における第1取得手段、第2取得手段、生成手段、及び制御手段の一例である。また、制御部31は、CPUが記憶部33等に記憶されたIPパケット中継処理プログラムの実行により、IPパケット中継処理部31aとして動作する。IPパケット中継処理部31aは、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの第3層であるネットワーク層において、他のルータ又はホストからのIPパケットを中継する処理を行う。なお、IPパケット中継処理部31aの機能は、公知のルータ又はL3スイッチングハブ等と同様であるので、詳しい説明を省略する。また、制御部31は、CPUが記憶部33等に記憶されたP2Pプログラムの実行により、ノード処理部31bとして動作する。なお、IPパケット中継処理部31a、及びノード処理部31bの処理は、1つのCPUがマルチタスク又はマルチコアにより実行される。或いは、IPパケット中継処理部31a、及びノード処理部31bの処理は、2以上のCPUで夫々のCPUにより実行されるように構成してもよい。
【0045】
5.端末の構成及び機能等
次に、図2(D)を参照して、端末の構成及び機能について説明する。図2(D)は、端末の概要構成例を示すブロック図である。端末は、図2(D)に示すように、制御部41、記憶部42、バッファメモリ43、デコーダ部44、動画像処理部45、表示部46、音声処理部47、スピーカ48、通信部49、操作部49a、マイクロフォン49b、及びカメラ49c等を備えて構成される。制御部41、記憶部42、バッファメモリ43、デコーダ部44、動画像処理部45、表示部46、音声処理部47、スピーカ48、通信部49、操作部49a、マイクロフォン49b、及びカメラ49cは、バス49dを介して相互に接続されている。
【0046】
記憶部42は、例えばハードディスクドライブ等から構成される。記憶部42には、オペレーティングシステム、Webブラウザのプログラム、プレイヤーのプログラム、eラーニングプログラム、及び対話プログラム等が記憶されている。対話用プログラムは、講師と学習者との間で対話を行うためのプログラムである。
【0047】
バッファメモリ43は、ノードから受信した例えばQ&Aコンテンツをバッファリングする。デコーダ部44は、そのコンテンツに含まれる動画像データ及び音声データ等のデータ伸張や復号化等のデコード処理を行う。動画像処理部45は、デコーダ部44によりデコードされた動画像データ等に対して所定の描画処理を施し動画像信号として再生出力する。表示部46は、動画像処理部45から再生出力された動画像信号に基づき動画像等を表示する。また、表示部46は、デコーダ部44によりデコードされた動画像を表示する。音声処理部47は、デコーダ部44によりデコードされた音声データをアナログ音声信号にD(Digital)/A(Analog)変換した後これをアンプにより増幅して再生出力する。スピーカ48は、音声処理部47から再生出力された音声信号を音声として出力する。
【0048】
通信部49は、ネットワークNWを通じてWebサーバWS、管理サーバMS、又はノード等との間の通信制御を行う。操作部49aは、学習者又は講師が情報の入力又は選択をするために用いられる。例えば、操作部49aはマウスやキーボードである。なお、操作部49a、タッチペン等であってもよい。また、マイクロフォン49bは、学習者又は講師が発した音声を集音する。カメラ49cは、学習者又は講師の姿を撮影する。制御部41は、演算機能を有するCPU,作業用RAM,及びROM等から構成される。
【0049】
6.配信システムSの動作
次に、本実施形態における配信システムSの動作について説明する。なお、以下に説明する動作において、WebサーバWSではHTTPサーバプログラムが起動されているものとする。また、管理サーバMSでは管理サーバプログラムが起動されているものとする。また、ノードではP2Pプログラムが起動されているものとする。
【0050】
(6−1.端末とノードとの接続動作)
先ず、図3に示すステップS1〜ステップS11を参照して、端末とノードとの接続動作について説明する。図3に示すステップS1〜ステップS11は、端末とノードとの接続動作における各装置の処理等を示すシーケンス図である。なお、図3に示すステップS1〜ステップS11の処理は、学習者端末と講師端末とで共通であるので、学習者端末を例にとって説明する。
【0051】
学習者端末の制御部41は、ユーザからの操作部49aに応じて、eラーニングプログラムを起動する。そして、学習者端末の制御部41は、管理サーバMSへ接続してログイン要求を送信する(ステップS1)。このログイン要求には、学習者ID及びパスワードが含まれる。このステップS1でログイン要求を送信する学習者端末のユーザを、以下、「学習者A」と称する。
【0052】
管理サーバMSの制御部21は、学習者端末から、ログイン要求を受信すると(ステップS2)、ログイン処理を実行する。このログイン処理では、学習者ID及びパスワードの組が管理データベースに登録されているかが判定される。そして、学習者ID及びパスワードの組が管理データベースに登録されている場合に、学習者Aのeラーニングサイトへのログインが許可される。
【0053】
次いで、管理サーバMSの制御部21は、学習者Aのログインを許可すると、学習者端末の接続先となるノードを決定する。学習者端末の接続先となるノードを、以下、「学習者側ノード」という。この学習者側ノードの決定において、管理データベースに登録されたノードの属性情報が参照される。管理サーバMSにより決定される学習者側ノードは、オーバーレイネットワークONに参加しているノードであればどのノードであっても構わない。ただし、学習者端末が、ある拠点Pnに属している場合がある。この場合、この学習者端末は、同じ拠点Pnに属しているノードのIPパケット中継処理部31aによりネットワークNWに接続していることになる。そのため、この場合、管理サーバMSは、この学習者端末と同じ拠点Pnに属しているノードを、学習者側ノードとして決定することが望ましい。なお、管理サーバMSにより決定される学習者側ノードは複数であってもよい。この場合、学習者端末が、複数の学習者側ノードの中から実際に接続する1つのノードを決定することになる。
【0054】
次いで、管理サーバMSの制御部21は、ログインした学習者Aの属性情報を管理データベースから取得する。次いで、管理サーバMSの制御部21は、決定された学習者側ノードのノード情報を管理データベースから取得する。次いで、管理サーバMSの制御部21は、取得された学習者Aの属性情報、及び学習者側ノードのノード情報を学習者端末へ送信する(ステップS3)。
【0055】
学習者端末の制御部41は、管理サーバMSから、学習者Aの属性情報及び学習者側ノードのノード情報を受信する(ステップS4)。次いで、学習者端末の制御部41は、学習者側ノードのノード情報に基づき、接続要求処理を行う(ステップS5)。この接続要求処理において、学習者端末の制御部41は、学習者側ノードへ接続要求を送信する。
【0056】
学習者側ノードの制御部31は、学習者端末から接続要求を受信すると、接続応答処理を行う(ステップS6)。この接続応答処理において、学習者側ノードの制御部31は、学習者端末へ接続応答を送信する。そして、学習者端末の制御部41は、学習者側ノードから、接続応答を受信する。こうして、学習者端末と学習者側ノードとの接続が確立する。つまり、セッションが確立する。次いで、学習者端末の制御部41は、学習者Aの属性情報を学習者側ノードへ送信する(ステップS7)。
【0057】
学習者側ノードの制御部31は、学習者端末から、学習者Aの属性情報を受信すると(ステップS8)、この学習者端末の端末情報及び学習者Aの属性情報を管理サーバMSへ送信する(ステップS9)。
【0058】
管理サーバMSの制御部21は、学習者側ノードから、学習者端末の端末情報及び学習者Aの属性情報を受信する(ステップS10)。次いで、管理サーバMSの制御部21は、学習者端末の端末情報及び学習者Aの属性情報を、学習者側ノードの属性情報に対応付けて管理データベースに登録する(ステップS11)。これにより、管理サーバMSは、学習者Aが、どの学習者端末から、どの学習者側ノードに接続しているかを認識することができる。
【0059】
なお、上記接続動作では、学習者端末を例にとったが講師端末でも同様である。この場合、講師端末の接続先となるノードを、以下、「講師側ノード」という。また、ステップS1でログイン要求を送信する講師端末のユーザを、以下、「講師X」と称する。また、この場合、ステップS11において、講師端末の端末情報及び講師Xの属性情報が、講師側ノードの属性情報に対応付けられて管理データベースに登録される。なお、講師X以外にも、講師Yと講師Zが各々の講師端末からeラーニングサイトへログインしているものとする。
【0060】
(6−2.コンテンツの取得動作)
次に、図3に示すステップS21〜ステップS48を参照して、コンテンツ取得動作について説明する。図3に示すステップS21〜ステップS48は、コンテンツの取得動作における各装置の処理等を示すシーケンス図である。
【0061】
学習者端末と学習者側ノードとの接続が確立すると、学習者端末の制御部41は、Webブラウザによりeラーニングサイトへアクセスしてページ要求を送信する(ステップS21)。なお、ページ要求には、学習者Aの学習者IDが含まれる。
【0062】
WebサーバWSの制御部11は、学習者端末から、ページ要求を受信すると(ステップS22)、eラーニング用ページの諸元情報の要求を管理サーバMSへ送信する(ステップS23)。eラーニング用ページの諸元情報とは、eラーニング用ページを生成するために必要な情報である。eラーニング用ページの諸元情報の要求には、ログインした学習者Aの学習者IDが含まれる。
【0063】
管理サーバMSの制御部21は、WebサーバWSから、eラーニング用ページの諸元情報の要求を受信すると(ステップS24)、講師端末が接続されている講師側ノードを決定する(ステップS25)。この講師端末は、ログインした学習者Aの対話相手となる講師の講師端末である。講師側ノードの決定において、管理データベースに登録されたノードの属性情報が参照される。ここでは、例えば、講師Xの講師端末が接続されている講師側ノードが決定されるものとする。次いで、管理サーバMSの制御部21は、決定した講師側ノードのノード情報を管理データベースから取得する(ステップS26)。次いで、管理サーバMSの制御部21は、eラーニング用コンテンツの属性情報を管理データベースから取得する(ステップS27)。なお、ログインした学習者Aの学習者レベル情報が取得されてもよい。次いで、管理サーバMSの制御部21は、講師側ノードのノード情報、及びeラーニング用コンテンツの属性情報をWebサーバWSへ送信する(ステップS28)。このとき、eラーニング用コンテンツの属性情報とともに学習者レベル情報がWebサーバWSへ送信されるように構成してもよい。
【0064】
WebサーバWSの制御部11は、管理サーバMSから、講師側ノードのノード情報、及びeラーニング用コンテンツの属性情報を受信する(ステップS29)。次いで、WebサーバWSの制御部11は、講師側ノードのノード情報、及びeラーニング用コンテンツの属性情報に基づき、eラーニング用ページを生成する(ステップS30)。ここで、eラーニング用ページには、eラーニング用コンテンツの動画像、質問ボタン、及びQ&Aボタンが表示可能になっている。このうち、eラーニング用コンテンツの動画像は、後述するように、学習者端末により学習者側ノードから取得され表示される。このとき、eラーニング用コンテンツの動画像の表示に連動して音声が出力される。一方、質問ボタンは、eラーニング用ページに表示可能に予め設定されている。つまり、eラーニング用ページを構成する例えばHTMLデータ中に質問ボタンを表示するためのタグが記述されている。なお、質問ボタンは例えばgif等の画像により構成される。また、質問ボタンには、質問属性情報が設定されている。この質問属性情報は、質問がどのeラーニング用コンテンツのどのスライドのどの要素に対する質問であるかを示す情報である。例えば、質問属性情報には、eラーニング用コンテンツのコンテンツID、スライド番号、及び分類キーワード等が含まれる。そして、WebサーバWSの制御部11は、この質問ボタンに、講師側ノードのノード情報を設定する。なお、この質問ボタンに、ログインした学習者Aの学習者レベル情報が設定されるように構成してもよい。
【0065】
また、上述したように、eラーニング用コンテンツに含まれる特定の要素や解説ステップ等にQ&Aコンテンツが対応付けられる場合がある。この場合、WebサーバWSの制御部11は、Q&Aボタンをeラーニング用ページに表示可能に設定する。つまり、eラーニング用ページを構成する例えばHTMLデータ中にQ&Aボタンを表示するためのタグが記述される。また、Q&Aボタンは、eラーニング用コンテンツに含まれる特定の要素や解説ステップ等に対応して表示されるように設定される。なお、Q&Aボタンは例えばgif等の画像により構成される。そして、WebサーバWSの制御部11は、このQ&Aボタンに、Q&AコンテンツのURI(Uniform Resource Identifier)をリンクとして設定する。このリンクは、Q&Aコンテンツを再生出力するためのリンクである。Q&AコンテンツのURIには、例えばQ&AコンテンツのコンテンツIDが含まれる。Q&AコンテンツのコンテンツIDは、eラーニング用コンテンツの属性情報中のコンテンツ構成情報から取得される。
【0066】
ところで、1つのQ&Aボタンにリンクが設定されるQ&Aコンテンツが複数の場合もある。この場合、複数のQ&Aコンテンツから何れか1つのQ&Aコンテンツが学習者により選択できるようにeラーニング用ページに設定される。また、この場合、各コンテンツIDと共に、Q&Aコンテンツの名称及び視聴回数が1つのQ&Aボタンに設定されるように構成してもよい。
【0067】
なお、eラーニング用ページは、管理サーバMSにより生成されてもよい。この場合、管理サーバMSは、生成されたeラーニング用ページをWebサーバWSへ送信することになる。また、この場合、管理サーバMSの制御部21が本発明における設定手段として機能する。
【0068】
そして、WebサーバWSの制御部11は、生成したeラーニング用ページを構成するデータを学習者端末へ送信する(ステップS31)。なお、eラーニング用ページを構成するデータには、eラーニング用コンテンツのコンテンツIDが含まれる。
【0069】
学習者端末の制御部41は、WebサーバWSから、eラーニング用ページを構成するデータを受信すると(ステップS32)、eラーニング用ページを表示部46に表示する(ステップS33)。
【0070】
次いで、学習者端末の制御部41は、eラーニング用コンテンツの表示要求があったかを判定する(ステップS34)。例えば学習者Aの操作部49aの操作により、eラーニング用ページに表示されたコンテンツ表示ボタンが指定された場合に、表示要求があったと判定される。或いは、eラーニング用ページが表示された場合に、表示要求があったと判定されるように構成してもよい。そして、学習者端末の制御部41は、eラーニング用コンテンツの表示要求があったと判定した場合には(ステップS34:YES)、ステップS35へ進む。ステップS35において、学習者端末の制御部41は、eラーニング用コンテンツの取得要求を、上記ステップS5及び6で接続された学習者側ノードへ送信する。eラーニング用コンテンツの取得要求には、eラーニング用コンテンツのコンテンツIDが含まれる。
【0071】
学習者側ノードの制御部31は、学習者端末から、eラーニング用コンテンツの取得要求を受信する(ステップS36)。そして、学習者側ノードの制御部31は、受信された取得要求に含まれるeラーニング用コンテンツのコンテンツIDに基づいて、eラーニング用コンテンツの検索処理を行う(ステップS37)。この検索処理において、学習者側ノードの制御部31は、受信したコンテンツIDに対応するeラーニング用コンテンツが記憶部33のコンテンツ保存領域に記憶されているかを確認する。このeラーニング用コンテンツがコンテンツ保存領域に記憶されている場合がある。この場合、学習者側ノードの制御部31は、このeラーニング用コンテンツを学習者端末へ送信する。一方、eラーニング用コンテンツがコンテンツ保存領域に記憶されていない場合がある。この場合、学習者側ノードの制御部31は、受信したコンテンツIDを含むコンテンツ所在問合せメッセージを、DHTルーティングによりルートノード宛に送信する。その結果、学習者側ノードの制御部31は、上述したように、eラーニング用コンテンツのルートノードからインデックス情報を検索結果として取得する。そして、学習者側ノードの制御部31は、取得したインデックス情報に含まれるコンテンツ保持ノードのIPアドレスにしたがって、コンテンツ保持ノードにアクセスする。そして、学習者側ノードの制御部31は、コンテンツ保持ノードからeラーニング用コンテンツを取得する。学習者側ノードの制御部31は、取得したeラーニング用コンテンツを学習者端末へ送信する(ステップS38)。
【0072】
学習者端末の制御部41は、eラーニング用コンテンツを受信すると(ステップS39)、上記ステップS33で表示されたeラーニング用ページ上にeラーニング用コンテンツを出力する(ステップS40)。
【0073】
図4(A)は、eラーニング用ページの表示例を示す図である。図4(A)に示すeラーニング用ページには、eラーニング用コンテンツ表示領域ARが設けられている。このeラーニング用コンテンツ表示領域ARに受信されたeラーニング用コンテンツが表示される。なお、図4(A)に示す例では、eラーニング用コンテンツにおけるスライド番号が”11”のスライドが表示されている。また、図4(A)に示すeラーニング用ページには、学習者Aにより選択可能な質問ボタン51とQ&Aボタン52〜55が設けられている。ここで、質問ボタン51は、学習者Aが講師Xに質問するためのボタンである。質問ボタン51が選択された場合に、学習者端末と講師端末間の通信を利用して、学習者Aと講師Xの間で、質疑応答形式で対話が行われる。その結果、後述するように、学習者Aと講師Xの間で行われた対話の内容を示す対話情報を含むQ&Aコンテンツが生成される。その後に、同じeラーニング用ページが表示された場合、破線で示したQ&Aボタン56が表示されることになる。なお、質問ボタン51には、上述したように、講師側ノードのノード情報が設定されている。
【0074】
一方、Q&Aボタン52〜55は、Q&Aコンテンツを再生出力するためのボタンである。つまり、Q&Aボタン52〜55は、学習者Aが視聴したいQ&Aコンテンツを選択するためのボタンである。各Q&Aボタン52〜55にリンクが設定されるQ&Aコンテンツは互いに異なる。例えば、Q&Aボタン52は、「因数分解」の問題に対応付けられて表示されている。Q&Aボタン52にリンクが設定されるQ&Aコンテンツは、例えば学習者Bと講師Yとの間で「因数分解」の問題全体に対して質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含む。また、Q&Aボタン53は、「因数分解」の問題に対する解説ステップ1に対応付けられて表示されている。Q&Aボタン53にリンクが設定されるQ&Aコンテンツは、例えば学習者Cと講師Zとの間で解説ステップ1全体に対して質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含む。また、Q&Aボタン54は、解説ステップ1中の特定の解説に対応付けられて表示されている。Q&Aボタン54にリンクが設定されるQ&Aコンテンツは、例えば学習者Aと講師Yとの間で特定の解説に対して質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含む。また、Q&Aボタン55は、「因数分解」の問題に対する解説ステップ2に対応付けられて表示されている。Q&Aボタン55にリンクが設定されるQ&Aコンテンツは、例えば学習者Bと講師Zとの間で解説ステップ2全体に対して質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含む。
【0075】
また、上述したように、1つのQ&Aボタンにリンクが設定されるQ&Aコンテンツが複数の場合もある。図4(B)に、Q&Aコンテンツを選択するための選択ページの表示例を示す。図4(B)に示す選択ページ61は、例えば、学習者AがマウスによりQ&Aボタン55をクリックした場合に表示される。選択ページ61には、3つのQ&Aコンテンツの名称及び視聴回数が選択可能に表示されている。学習者Aは、この中から視聴したいQ&Aコンテンツの名称を選択することができる。ただし、選択ページ61には、視聴回数を表示しなくともよい。なお、選択ページ61の代わりに、ポップアップウインドウであってもよい。ポップアップウインドウは例えば学習者AがマウスによりQ&Aボタン55をマウスオーバーした場合に表示される。そして、学習者Aはポップアップウインドウに表示された複数のQ&Aコンテンツの名称の中から所望のQ&Aコンテンツの名称を選択することができる。
【0076】
次いで、学習者端末の制御部41は、学習者AからQ&Aコンテンツの視聴要求があったかを判定する(ステップS41)。学習者Aは、例えば解説ステップ2全体がわからない場合、操作部49aの操作により、Q&Aボタン55を選択する。学習者端末の制御部41は、この選択により、Q&Aコンテンツの視聴要求があったと判定する。そして、学習者端末の制御部41は、Q&Aコンテンツの視聴要求があったと判定した場合には(ステップS41:YES)、ステップS42へ進む。ステップS42において、学習者端末の制御部41は、Q&Aコンテンツの取得要求を、上記ステップS5及びS6で接続された学習者側ノードへ送信する。Q&Aコンテンツの取得要求には、Q&Aボタン55に設定されているQ&AコンテンツのコンテンツIDが含まれる。
【0077】
学習者側ノードの制御部31は、学習者端末から、Q&Aコンテンツの取得要求を受信する(ステップS43)。そして、学習者側ノードの制御部31は、Q&AコンテンツのコンテンツIDに基づいて、Q&Aコンテンツの検索処理を行う(ステップS44)。この検索処理は、上記ステップS37と同様であるので、説明を省略する。そして、学習者側ノードの制御部31は、取得したQ&Aコンテンツを学習者端末へ送信する(ステップS45)。
【0078】
学習者端末の制御部41は、Q&Aコンテンツを受信すると(ステップS46)、プレイヤーのプログラムを起動し、Q&Aコンテンツを再生出力する(ステップS47)。これにより、学習者端末の表示部46には、例えば、対話中における学習者Bと講師Zの姿、及び学習者Bと講師Zにより入力された文字や図形等を含む動画像が表示される。この動画像は、例えば、講師Zの姿を含む動画像を表示するウインドウと、その時に講師Zにより入力された文字や図形等を表示するウインドウと、を含む画面が所定周期でキャプチャされたような動画像である。また、学習者端末のスピーカ48から、対話中における学習者Bと講師Zの音声が出力される。図4(C)は、Q&Aコンテンツの動画像71の表示例を示す図である。この動画像71には、対話中における学習者Bと講師Zの姿、及び学習者Bと講師Zにより入力された文字や図形等を含む。こうして、学習者Aは、学習者Bと講師Zの対話の内容を効率良く視聴することができる。その結果、例えば解説ステップ2全体を理解することが可能となる。
【0079】
(6−3.Q&Aコンテンツの生成及び投入動作)
次に、図3、図5及び図6等を参照して、Q&Aコンテンツの生成及び投入動作について説明する。図5は、Q&Aコンテンツの生成及び投入動作における各装置の処理等を示すシーケンス図である。図6(A)は、学習者端末の制御部41における対話処理を示すフローチャートである。図6(B)は、講師端末の制御部41における対話処理を示すフローチャートである。図6(C)は、講師側ノードの制御部31における情報中継処理を示すフローチャートである。図6(D)は、管理サーバMSの制御部21における情報登録処理を示すフローチャートである。
【0080】
図3に示すステップS48において、学習者端末の制御部41は、学習者Aから質問要求があったかを判定する。例えば、学習者Aは、学習者Bと講師Zの対話の内容を視聴したとしても、解説ステップ2中の特定の解説が理解できない場合がある。この場合、学習者Aは、操作部49aの操作により、例えば解説ステップ2中の特定の解説を選択した後、質問ボタン51を選択する。学習者端末の制御部41は、この選択により、質問要求があったと判定する。そして、学習者端末の制御部41は、質問要求があったと判定した場合には(ステップS48:YES)、図5に示すステップS49へ進む。一方、質問要求がない場合(ステップS48:NO)、他の処理(図示せず)後、図3に示すステップS34に戻る。ここで、他の処理としては、例えば電源オフ指示があったか否かが判定される。そして、電源オフ指示があった場合、eラーニングプログラムによる処理が終了する。ステップS49では、学習者端末の制御部41は、質問要求メッセージを、上記ステップS5及びS6で接続された学習者側ノードへ送信する。質問要求メッセージは、講師への質問要求を示すメッセージである。質問要求メッセージには、質問ボタン51に設定されている講師側ノードのノード情報が含まれる。なお、質問ボタン51に学習者レベル情報が設定されている場合がある。この場合、質問要求メッセージには、講師側ノードのノード情報及び学習者レベル情報が含まれてもよい。
【0081】
学習者側ノードの制御部31は、学習者端末から、質問要求メッセージを受信すると(ステップS50)、質問要求メッセージに含まれる講師側ノードのノード情報に基づき、講師側ノードに接続する。そして、学習者側ノードの制御部31は、質問要求メッセージを講師側ノードへ転送する(ステップS51)。
【0082】
講師側ノードの制御部31は、学習者側ノードから、質問要求メッセージを受信すると(ステップS52)、この講師側ノードに接続されている講師端末へ質問要求メッセージを転送する(ステップS53)。例えば、講師Xの講師端末へ質問要求メッセージが転送される。
【0083】
講師端末の制御部41は、講師側ノードから、質問要求メッセージを受信すると(ステップS54)、質問受領メッセージを講師側ノードへ送信する(ステップS55)。質問受領メッセージは、質問要求の受領を示すメッセージである。そして、講師端末の制御部41は、対話用プログラムを起動し、図6(B)に示す対話処理を開始する(ステップS56)。
【0084】
講師側ノードの制御部31は、講師端末から、質問受領メッセージを受信すると(ステップS57)、図6(C)に示す情報中継処理を開始する(ステップS58)。次いで、講師側ノードの制御部31は、受信した質問受領メッセージを学習者側ノードへ転送する(ステップS59)。
【0085】
学習者側ノードの制御部31は、講師側ノードから、質問受領メッセージを受信すると(ステップS60)、質問受領メッセージを学習者端末へ転送する(ステップS61)。
【0086】
学習者端末の制御部41は、学習者側ノードから、質問受領メッセージを受信すると(ステップS62)、質問属性情報を学習者側ノードへ送信する(ステップS63)。この質問属性情報は、学習者Aにより選択された質問ボタン51に設定されている情報である。なお、ログインした学習者Aの学習者レベル情報が送信されてもよい。次いで、学習者端末の制御部41は、対話用プログラムを起動し、図6(A)に示す対話処理を開始する(ステップS64)。
【0087】
学習者側ノードの制御部31は、学習者端末から、質問属性情報を受信すると(ステップS65)、質問属性情報を講師側ノードへ転送する(ステップS66)。
【0088】
講師側ノードの制御部31は、学習者側ノードから、質問属性情報を受信すると(ステップS67)、質問属性情報を記憶部33に記憶する(ステップS68)。
【0089】
学習者端末と講師端末において対話処理が開始されると、学習者端末と講師端末との間の通信を利用して、学習者Aと講師Xの間で、質疑応答形式で対話が行われる。ここで、学習者端末及び講師端末において対話処理が開始されたときの処理について説明する。
【0090】
先ず、図6(A)を参照して、学習者端末における対話処理について説明する。
【0091】
学習者端末の制御部41は、カメラ49cから動画像データを、マイクロフォン49bから音声データをそれぞれ取得する(ステップS641)。この音声データには、学習者Aが発した音声による質問の内容が含まれる。また、学習者端末の制御部41は、学習者Aにより操作部49aから文字入力された場合、そのテキストデータを取得する。このテキストデータには、学習者Aが入力した文字による質問の内容が含まれる。また、学習者Aがマウスやタッチペン等により絵や図形等を入力する場合がある。この場合、学習者端末の制御部41は、入力された絵や図形等の描画データを取得する。そして、学習者端末の制御部41は、取得した動画像データ及び音声データ等を学習者側ノードへ送信する(ステップS642)。学習者ノードに送信された動画像データ及び音声データ等は、講師側ノードへ転送される。
【0092】
次いで、学習者端末の制御部41は、講師端末から送信された動画像データ及び音声データを、講師側ノード及び学習者側ノードを介して受信すると(ステップS643:YES)、講師Xの動画像及び音声を出力させる(ステップS644)。例えば、動画像は、表示部46におけるeラーニング用ページが表示されるウインドウとは別のウインドウに表示される。また、動画像には、講師の姿が表される。一方、音声はスピーカ48から出力される。音声には、講師Xが発音した応答の内容が示される。そのため、学習者Aは、講師への質問に対する回答を音声によりリアルタイムで正確に聴くことができる。また、学習者Aは、回答内容が理解できなければ聞き直すことができる。例えば、質問に対する回答から派生する質問が生じる可能性がある。このように、学習者Aは講師Xとの一連のやり取りの中で、意図した回答を得ることができる。さらに、学習者Aは、表示された動画像により講師Xが身振り手振りする姿を見ながら回答を聴くことができる。そのため、学習者Aは短時間で回答内容を理解することができる。また、学習者端末の制御部41は、講師端末から送信されたテキストデータを、講師側ノード及び学習者側ノードを介して受信すると、文字を表示部46に表示させる。この文字により構成される文章には、講師Xにより文字入力された応答の内容が示される。また、学習者端末の制御部41は、講師端末から送信された描画データを、講師側ノード及び学習者側ノードを介して受信すると、絵や図形等を表示部46に表示させる。学習者Aは、文字や図形等により書きこみされた回答を参照することができる。そのため、学習者Aは、更に回答内容の理解を深めることができる。
【0093】
次いで、学習者端末の制御部41は、講師端末との間の通信が切断されたか否かを判定する(ステップS645)。例えば、学習者端末の学習者Aが操作部49aから質問終了指示を行った場合に、講師端末との間の通信が切断されたと判定される。この場合、質問終了メッセージが学習者側ノード及び講師側ノードを介して講師端末に送信される。この質問終了メッセージは、質問の終了を示すメッセージである。或いは、所定時間、動画像データ及び音声データ等が受信されない場合に、講師端末との間の通信が切断されたと判定される。そして、学習者端末の制御部41は、講師端末との間の通信が切断されないと判定した場合には(ステップS645:NO)、ステップS641に戻り対話処理を継続する。一方、学習者端末の制御部41は、講師端末との間の通信が切断されたと判定した場合には(ステップS645:YES)、対話処理を終了する。
【0094】
次に、図6(B)を参照して、講師端末における対話処理について説明する。なお、図6(B)に示すステップS561〜ステップS564の処理は、図6(A)に示すステップS641〜ステップS644の処理と基本的に同様である。つまり、端末のユーザが学習者Aであるかと講師Xであるかの違いだけである。
【0095】
図6(B)に示すステップS565では、講師端末の制御部41は、学習者端末との間の通信が切断されたか否かを判定する。例えば、学習者端末から、質問終了メッセージが学習者側ノード及び講師側ノードを介して講師端末に送信される場合がある。この場合、学習者端末との間の通信が切断されたと判定される。或いは、所定時間、動画像データ及び音声データ等が受信されない場合に、学習者端末との間の通信が切断されたと判定される。そして、講師端末の制御部41は、学習者端末との間の通信が切断されないと判定した場合には(ステップS565:NO)、ステップS561に戻り対話処理を継続する。講師端末の制御部41は、学習者端末との間の通信が切断されたと判定した場合には(ステップS565:YES)、講師側ノードへ対話終了メッセージを送信し(ステップS566)、対話処理を終了する。この対話終了メッセージは、対話の終了を示すメッセージである。
【0096】
次に、図6(C)を参照して、講師側ノードにおける情報中継処理について説明する。
【0097】
講師側ノードの制御部31は、学習者側ノードから、動画像データ及び音声データ等を受信すると(ステップS581:YES)、動画像データ及び音声データ等をバッファメモリ32に蓄積する(ステップS582)。次いで、講師側ノードの制御部31は、受信された動画像データ及び音声データ等を講師端末へ転送する(ステップS583)。なお、学習者側ノードから受信された動画像データ及び音声データ等は、受信時にエンコードされることが望ましい。
【0098】
一方、講師側ノードの制御部31は、講師端末から、動画像データ及び音声データ等を受信すると(ステップS584:YES)、動画像データ及び音声データ等をバッファメモリ32に蓄積する(ステップS585)。次いで、講師側ノードの制御部31は、受信された動画像データ及び音声データ等を学習者側ノードへ転送する(ステップS586)。なお、講師端末から受信された動画像データ及び音声データ等は、受信時にエンコードされることが望ましい。
【0099】
そして、講師側ノードの制御部31は、講師端末から、対話終了メッセージを受信すると(ステップS587:YES)、受信された動画像データ及び音声データ等を対話情報として含むQ&Aコンテンツを生成する(ステップS588)。つまり、学習者端末と講師端末との間の通信の終了に応じてQ&Aコンテンツが生成される。ただし、Q&Aコンテンツは、動画像データ及び音声データ等が受信時にエンコードされることで逐次生成されるように構成してもよい。この場合、学習者端末と講師端末との間の通信の終了に応じてQ&Aコンテンツの生成が完了することになる。また、Q&Aコンテンツは、所定のファイル形成で生成される。例えば、Q&Aコンテンツは、動画ファイルと音声ファイルを含む。動画ファイルとしては、FLVファイルやWMVファイル等がある。動画ファイルに格納される動画像は、例えば、カメラ49cにより撮影された講師の姿と、講師Xにより操作部49aから入力された文字や図形等が表される。音声ファイルとしては、MP3ファイルやWMAファイル等がある。次いで、講師側ノードの制御部31は、生成されたQ&Aコンテンツに固有のコンテンツIDを付与する(ステップS589)。例えばQ&Aコンテンツを格納するファイルのヘッダにコンテンツIDが記述される。このコンテンツIDは、オーバーレイネットワークONで共通のハッシュ関数により生成される。例えば、このコンテンツIDは、Q&Aコンテンツに含まれる所定バイトのデータがハッシュ関数によりハッシュ化されることで生成される。或いは、コンテンツIDは、管理サーバMSから取得されるように構成してもよい。
【0100】
なお、講師側ノードの制御部31は、講師端末から対話終了メッセージを受信しない場合には(ステップS587:NO)、ステップS581に戻る。
【0101】
次いで、講師側ノードの制御部31は、生成されたQ&AコンテンツをオーバーレイネットワークONへ投入する投入処理を行う(ステップS590)。この投入処理では、先ず、Q&Aコンテンツを保存させる所定の装置が決定される。例えば、講師側ノードのDHTを用いたルーティングテーブルに登録されているノードの中から、Q&Aコンテンツを保存させる所定の装置が決定される。或いは、講師側ノードのインデックス情報に登録されているノードの中から、Q&Aコンテンツを保存させる所定の装置が決定される。そして、決定されたノードへQ&Aコンテンツが送信される。その結果、このQ&Aコンテンツは、ノードに保存されることになる。
【0102】
次いで、講師側ノードの制御部31は、コンテンツ登録要求メッセージを管理サーバMSへ送信し(ステップS591)、情報中継処理を終了する。このコンテンツ登録要求メッセージは、新たに生成されたQ&Aコンテンツの情報を、基になったeラーニング用コンテンツに対応付けて登録する要求を示すメッセージである。また、コンテンツ登録要求メッセージには、ステップS68で記憶された質問属性情報と、ステップS589で付与されたコンテンツIDとが含まれる。
【0103】
一方、管理サーバMSは、講師側ノードから、コンテンツ登録要求メッセージを受信すると、図6(D)に示す情報登録処理を開始する。管理サーバMSの制御部21は、受信されたコンテンツ登録要求メッセージから、質問属性情報及びQ&AコンテンツのコンテンツIDを抽出する(ステップS71)。次いで、管理サーバMSの制御部21は、eラーニング用コンテンツのコンテンツIDに対応付けられたコンテンツ構成情報を管理データベースから取得する(ステップS72)。このeラーニング用コンテンツのコンテンツIDは、ステップS71で抽出された質問属性情報に含まれる。次いで、管理サーバMSの制御部21は、質問属性情報及びコンテンツ構成情報に基づいて、Q&AコンテンツのコンテンツIDを記述するコンテンツ構成情報中の記述位置を特定する。つまり、質問属性情報に含まれるスライド番号及び分類キーワード等に該当する記述位置が、コンテンツ構成情報中から特定される。そして、管理サーバMSの制御部21は、コンテンツ構成情報中の特定された記述位置に、Q&AコンテンツのコンテンツIDを記述する(ステップS73)。その結果、Q&Aコンテンツが、eラーニング用コンテンツに対応付けられることになる。そのため、このQ&Aコンテンツは、学習者A以外の学習者が使用する学習者端末へも配信可能なコンテンツとして管理サーバMSに登録されることになる。この登録後に、学習者端末がWebサーバWSから取得して表示されたeラーニング用ページには、例えば図4(A)に示すようにQ&Aボタン56が追加される。
【0104】
以上説明したように、上記実施形態によれば、講師と学習者との間で行われる対話の内容を示す対話情報を含むQ&Aコンテンツが、講師と対話を行った学習者以外の学習者が使用する学習者端末へ配信可能なコンテンツとしてノードに保存される。そのため、eラーニング用コンテンツに関して講師と学習者との間で行われる対話の内容を示す対話情報を、他の学習者からも効率良く利用することができる。その結果、ある講師が複数の学習者へ重複した説明を行うといった手間を低減することができる。また、ネットワークNWの帯域を無駄に消費することを回避することができる。
【0105】
また、学習者と講師の質問に関する一連のやり取りが上記処理により自動的にコンテンツ化される。そのため、学習者やシステム運営者は、コンテンツの作成には時間も手間もかかることがない。したがって、学習者やシステム運営者は、早期に公開して、他の学習者へ早期に提供することが可能となる。
【0106】
(6−4.変形形態1)
上記実施形態において、学習者の学習のレベルに応じて質問に応じる講師を動的に変更するように構成してもよい。この構成の場合、例えば、学習者の学習のレベルと、講師の能力のレベルとを対応付けたレベル対応付けテーブルが管理サーバMSの記憶部22に記憶される。ここで、学習者の学習のレベルは、例えば1〜5までの5段階に分けられている。一方、講師の能力のレベルは、例えばA〜Eまでの5段階に分けられている。そして、上記ステップS25において、管理サーバMSの制御部21は、ログインした学習者Aの学習者レベル情報を管理データベースから取得する。また、管理サーバMSの制御部21は、ログインした複数の講師の講師レベル情報を夫々管理データベースから取得する。そして、管理サーバMSの制御部21は、レベル対応付けテーブルを参照して、ログインした複数の講師の中から、学習者Aの学習のレベルに対応する知識のレベルを持つ講師を選定する。例えば、学習者Aの学習のレベルが“3”であった場合、知識のレベルが“C”である講師が選定される。そして、管理サーバMSの制御部21は、選定した講師の講師端末が接続されている講師側ノードを決定する。次いで、上記ステップS26において、管理サーバMSの制御部21は、決定した講師側ノードのノード情報と、この講師側ノードに接続されている講師端末の端末情報を管理データベースから取得する。次いで、上記ステップS28において、管理サーバMSの制御部21は、講師側ノードのノード情報、講師端末の端末情報、及びeラーニング用コンテンツの属性情報をWebサーバWSへ送信する。そして、上記ステップS30において、WebサーバWSの制御部11は、質問ボタンに、講師側ノードのノード情報及び講師端末の端末情報を設定する。そして、この場合、質問要求メッセージには、講師側ノードのノード情報及び講師端末の端末情報が含まれる。そして、上記ステップS53において、講師側ノードの制御部31は、質問要求メッセージに含まれる端末情報に対応する講師端末へ質問要求メッセージを転送することになる。
【0107】
変形形態1によれば、学習者の学習のレベルに応じて質問に応じる講師が決定される。そのため、学習者に講師の回答内容を理解し易くさせることができる。
【0108】
(6−5.変形形態2)
上記実施形態又は変形形態において、学習者の学習のレベルに応じて学習者に提供されるQ&Aコンテンツを動的に変更するように構成してもよい。この構成の場合、上記質問要求メッセージには、学習者レベル情報が含まれる。この学習者レベル情報は、Q&Aコンテンツに含まれる質問をした学習者の学習のレベルを示す。また、上記コンテンツ登録要求メッセージには、質問属性情報、Q&AコンテンツのコンテンツID及び学習者レベル情報が含まれる。これにより、管理サーバMSの管理データベース中のコンテンツ構成情報に含まれるQ&AコンテンツのコンテンツIDには、学習者レベル情報が対応付けられる。そして、1つのQ&Aボタンにリンクが設定されるQ&Aコンテンツが複数の場合がある。この場合、上記ステップS30において、ログインした学習者Aの学習者レベル情報に応じたQ&Aコンテンツが学習者により選択できるようにeラーニング用ページに設定される。例えば、ログインした学習者Aの学習のレベルと一致又は近似する学習のレベルを示す学習者レベル情報が対応付けられたコンテンツIDが選定される。そして、選定されたコンテンツIDに対応するQ&Aコンテンツの名称及び視聴回数が、このコンテンツIDと共にQ&Aボタンに設定される。その結果、例えば、図4(B)に示すQ&Aコンテンツの選択ページ61には、学習者Aの学習のレベルと一致又は近似する学習のレベルを有する学習者のQ&Aコンテンツの名称等だけが選択可能に表示されることになる。
【0109】
変形形態2によれば、学習者の学習のレベルに応じて学習者に提供されるQ&Aコンテンツが決定される。そのため、学習者の学習のレベルに合った理解し易いQ&Aコンテンツを提供することができる。
【0110】
(6−6.変形形態3)
上記実施形態又は変形形態において、質問を行う学習者が閲覧しているeラーニング用コンテンツが、質問に応答する講師の講師端末に表示されるように構成してもよい。この構成の場合、上記質問要求メッセージには、質問属性情報が含まれる。そして、講師側ノードの制御部31は、ステップS52で受信した質問要求メッセージからeラーニング用コンテンツのコンテンツIDを抽出する。そして、講師側ノードの制御部31は、eラーニング用コンテンツのコンテンツIDに基づき、オーバーレイネットワークONを介してeラーニング用コンテンツを取得する。そして、講師側ノードの制御部31は、取得したeラーニング用コンテンツを講師端末へ送信する。一方、講師端末の制御部41は、講師側ノードから受信したeラーニング用コンテンツを表示する。このとき、講師端末の制御部41は、講師側ノードから受信した質問属性情報に示されるスライド番号に対応するスライドを表示することになる。
【0111】
変形形態3によれば、講師は学習者により閲覧されているスライドを閲覧しながら質問に答えることができる。そのため、学習者の質問内容を講師に理解し易くさせることができる。
【0112】
(6−7.変形形態4)
上記実施形態又は変形形態において、上述したステップS582、ステップS585、及びステップS588〜ステップS591の処理は、学習者側ノード、学習者端末、又は講師端末により行われるように構成してもよい。つまり、学習者側ノード、学習者端末、又は講師端末がQ&Aコンテンツを生成して投入する。この場合、学習者端末、又は講師端末は、ステップS590の投入処理を行う前にオーバーレイネットワークONに参加することになる。或いは、学習者端末又は講師端末は、生成したQ&Aコンテンツの投入を講師側ノード又は学習者側ノードに行わせるように構成してもよい。この場合、学習者端末又は講師端末は、生成したQ&Aコンテンツを講師側ノード又は学習者側ノードに送信する。そして、講師側ノード又は学習者側ノードは、学習者端末又は講師端末から受信したQ&Aコンテンツの投入処理を行う。この場合、学習者端末、又は講師端末は、オーバーレイネットワークONに参加しなくともよい。
【0113】
変形形態4によれば、講師側ノードによる、Q&Aコンテンツを生成するための処理負荷を低減することができる。
【0114】
(6−8.変形形態5)
上記実施形態又は変形形態において、Q&Aコンテンツには、学習者端末により取得された動画像データ及び音声データ等と、講師端末により取得された動画像データ及び音声データ等と、が含まれるように構成した。別の例として、学習者端末により取得された動画像データ及び音声データ等を含むQ&Aコンテンツ1と、講師端末により取得された動画像データ及び音声データ等を含むQ&Aコンテンツ2と、が別々に生成されるように構成しても良い。この構成の場合、Q&Aコンテンツ1とQ&Aコンテンツ2とを合わせて対話コンテンツとなる。Q&Aコンテンツ1は、例えば学習者側ノード又は学習者端末で生成される。一方、Q&Aコンテンツ2は、例えば講師側ノード又は講師端末で生成される。また、Q&Aコンテンツ1とQ&Aコンテンツ2には、夫々固有のコンテンツIDが付与される。そして、Q&Aコンテンツ1とQ&Aコンテンツ2は、夫々、オーバーレイネットワークONへ投入される。また、この場合、Q&Aコンテンツ1のコンテンツIDとQ&Aコンテンツ2のコンテンツIDを含むURIが、同じQ&Aボタンにリンクとして設定される。そして、学習者によりQ&Aボタンが選択された場合、Q&Aコンテンツ1とQ&Aコンテンツ2が学習者端末により取得される。学習者端末により取得されたQ&Aコンテンツ1とQ&Aコンテンツ2は再生時に合成され出力される。
【0115】
変形形態5によれば、Q&Aコンテンツを生成するための処理負荷を分散させることができる。
【0116】
(6−9.変形形態6)
上記実施形態又は変形形態の配信システムSにおいては、オーバーレイネットワークONに、DHTを利用したピアツーピアネットワークを適用したが、これに限られるものではない。例えば、他のオーバーレイネットワークを用いたシステムが適用されてもよい。DHTを利用しないピアツーピアシステムとしては、例えば、ハイブリッド型のピアツーピアシステムがある。更に、上記実施形態は、サーバ−クライアント型の配信システムに対して適用してもよい。サーバ−クライアント型の配信システムの場合、eラーニング用コンテンツ及びQ&Aコンテンツは対応付けられて、例えばWebサーバWSに保存される。そして、eラーニング用コンテンツ及びQ&Aコンテンツは、例えばWebサーバWSから学習者端末へ提供される。また、この構成の場合、学習者側ノード及び講師側ノードに代わりに中継サーバが備えられる。中継サーバは、学習者側ノード及び講師側ノードの機能を担う。つまり、学習者端末と講師端末との間のメッセージ、又は動画像データ等の送受信は中継サーバを介して行われる。そして、中継サーバは、図6(C)に示す情報中継処理を行うことになる。ただし、中継サーバは、生成されたQ&AコンテンツをWebサーバWSにアップロードすることになる。
【0117】
変形形態6によれば、他のオーバーレイネットワークを用いた配信システム及びサーバ−クライアント型の配信システムに対しても本発明を適用することができる。
【0118】
なお、上記実施形態及び変形形態においては、対話コンテンツとして、講師と学習者との間で、質疑応答形式で行われる対話の内容を示す対話情報を含むQ&Aコンテンツを例にとって説明した。しかし、ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して、複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、eラーニング用コンテンツに関する対話情報を含むコンテンツであれば、Q&Aコンテンツ以外のものに対しても適用可能である。例えば、eラーニング用コンテンツに関して複数の学習者間で行われる議論の内容を示す対話情報を含むコンテンツに対しても適用できる。
【符号の説明】
【0119】
11,21,31 制御部
12,22,33 記憶部
13,23,34a,34b 通信部
32 バッファメモリ
WS Webサーバ
MS 管理サーバ
Tm 端末装置
Nn ノード装置
NW ネットワーク
ON オーバーレイネットワーク
S 配信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツを、ネットワークを介して配信する配信システムにおいて、
前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して、複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得する第1取得手段と、
端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記第1取得手段により取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させる制御手段と、
を備えることを特徴とする配信システム。
【請求項2】
前記第1取得手段は、講師と学習者との間で、質疑応答形式で行われる対話の内容を示す前記対話情報を、前記講師の端末装置と前記学習者の端末装置とから取得し、
前記生成手段は、前記第1取得手段により取得された前記対話情報を含む前記対話コンテンツを生成し、
前記制御手段は、前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行った学習者以外の学習者が使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させることを特徴とする請求項1に記載の配信システム。
【請求項3】
前記対話コンテンツを出力するためのリンクを、前記端末装置に表示可能なWebページ上に表示される前記eラーニング用コンテンツに含まれる問題またはテーマに対応付けて設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項4】
前記設定手段は、前記対話コンテンツを出力するためのリンクを、前記問題の解説ステップ中の少なくとも一つの解説ステップに設定することを特徴とする請求項3に記載の配信システム。
【請求項5】
前記対話を行う少なくとも何れか一方のユーザの知識又は能力のレベルを示すレベル情報を取得する第2取得手段を更に備え、
前記第2取得手段により取得された前記レベル情報を、前記対話コンテンツに対応付けて登録することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の配信システム。
【請求項6】
前記配信システムは、前記複数のノード装置により構成されたオーバーレイネットワークを備え、
前記ノード装置は、
前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段により取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて他の前記ノード装置へ保存させる制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の配信システム。
【請求項7】
端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツを、ネットワークを介して配信する配信システムに含まれる情報処理装置において、
前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得する第1取得手段と、
端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記第1取得手段により取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させる制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツをネットワークを介して配信する配信システムに含まれるコンピュータに、
前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得するステップと、
端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成するステップと、
前記生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させるステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項9】
端末装置により出力可能なeラーニング用コンテンツをネットワークを介して配信する配信システムにおける対話コンテンツ生成方法であって、
前記ネットワークに接続された端末装置間の通信を利用して複数のユーザ間で行われる対話の内容を示す対話情報であって、前記eラーニング用コンテンツに関する前記対話情報を、前記複数のユーザの端末装置から取得するステップと、
端末装置により出力可能な対話コンテンツであって、前記取得された対話情報を含む前記対話コンテンツを生成するステップと、
前記生成された前記対話コンテンツを、少なくとも前記対話を行ったユーザ以外のユーザが使用する端末装置へ配信可能なコンテンツとして、前記eラーニング用コンテンツに対応付けて所定の装置へ保存させるステップと、
を含むことを特徴とする対話コンテンツ生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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