説明

電子機器、表示方法

【課題】撮影映像を表示する電子機器において、撮影映像の視認性を向上させ、ユーザの利便性を向上させることが課題になっていた。
【解決手段】実施形態の電子機器は、カメラで撮影され、出力された映像データを受信する映像データ受信部を備える。また、前記受信された映像データの補色に近い色データを取得する色データ取得部を備える。また、前記受信された映像データに基づく第1の表示を表示し、前記第1の表示の周辺に前記取得された前記映像データの補色に近い色データに基づく第2の表示を表示する映像表示部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器、表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラで撮影した映像(撮影映像)を、例えば、プレビューとして映像表示部(ディスプレイ等)に表示可能な、パーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話等の電子機器が普及している。
【0003】
また、これらの電子機器は、カメラで撮影した映像を、例えば、インターネットを介して送受信することも可能である。
しかし、撮影が、光源が少ない(暗い)条件で行なわれた場合に、例えば、フラッシュ機能等の補助光源が備えられていない場合は、撮影映像が暗く表示されてしまうことがあった。
【0004】
しかし、撮影が行なわれる場合に、補助光源は、必ずしも備えられていない。
そして、例えば、暗い条件で撮影が行なわれた場合は、撮影映像が暗くなり、上記プレビューやプレビューが表示される映像表示部(ディスプレイ等)が暗くなってしまうことがあった。そして、このような場合は、ユーザが撮影映像を視認しにくく、不便であることが問題になっていた。
【0005】
このため、撮影映像を表示する電子機器において、撮影映像の視認性を向上させ、ユーザの利便性を向上させることが課題になっていた
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−286440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
撮影映像を表示する電子機器において、撮影映像の視認性を向上させ、ユーザの利便性を向上させることが課題になっていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の電子機器は、カメラで撮影され、出力された映像データを受信する映像データ受信部を備える。
また、前記受信された映像データの補色に近い色データを取得する色データ取得部を備える。
また、前記受信された映像データに基づく第1の表示を表示し、前記第1の表示の周辺に前記取得された前記映像データの補色に近い色データに基づく第2の表示を表示する映像表示部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係わる電子機器の一例の外観図。
【図2】実施形態に係わる電子機器の一例の構成を示すブロック図。
【図3】実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の一例を示す図。
【図4】実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の他の例を示す図。
【図5】実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の他の例を示す図。
【図6】実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の他の例を示す図。
【図7】実施形態に係わる電子機器の動作を説明するフローチャート。
【図8】実施形態に係わる電子機器において、照度センサに係る輝度制御の動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、実施の形態を説明する。
図1は、実施形態に係わる電子機器の一例の外観図である。
ここでは、電子機器は、例えばノートブックタイプのパーソナルコンピュータ(ノートPC)10として実現されている。
なお、この実施の形態は図に示すようなパーソナルコンピュータに限られず、スレートPCや、TV、携帯電話、その他携帯型の電子機器等に適用することも可能である。
【0011】
図1に示すように、本電子機器(ノートPC)10は、コンピュータ(ノートPC)本体11と、映像表示部(ディスプレイユニット)12とから構成されている。映像表示部(ディスプレイユニット)12には、例えば、LCD(liquid crystal display)17が組み込まれている。
【0012】
映像表示部(ディスプレイユニット)12は、コンピュータ(ノートPC)本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ(ノートPC)本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在にコンピュータ(ノートPC)本体11に取り付けられている。
【0013】
コンピュータ(ノートPC)本体11は、薄い箱形の筐体を有しており、その上面には、キーボード13、本電子機器(ノートPC)10を電源オン/電源オフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、タッチパッド16、スピーカ18A,18Bなどが配置されている。入力操作パネル15上には、各種操作ボタンが設けられている。
【0014】
また、コンピュータ(ノートPC)本体11の右側面には、例えばUSB(universal serial bus)2.0規格のUSBケーブルやUSBデバイスを接続するためのUSBコネクタ19が設けられている。
【0015】
さらに、コンピュータ(ノートPC)本体11の背面には、例えばHDMI(high-definition multimedia interface)規格に対応した外部ディスプレイ接続端子(図示せず)が設けられている。この外部ディスプレイ接続端子は、デジタル映像信号を外部ディスプレイに出力するために用いられる。
【0016】
図2は、実施形態に係わる電子機器の一例の構成を示すブロック図である。
本電子機器(ノートPC)10は、図2に示されているように、CPU(central processing unit)101、ノースブリッジ102、主メモリ103、サウスブリッジ104、GPU(Graphics Processing Unit)105、VRAM(ビデオRAM:random access memory)105A、サウンドコントローラ106、BIOS−ROM(basic input/output system-read only memory)107、LAN(local area network)コントローラ108、ハードディスクドライブ(HDD(記憶装置))109、光ディスクドライブ(ODD)110、USBコントローラ111A、カードコントローラ111B、無線LANコントローラ112、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)113、EEPROM(electrically erasable programmable ROM)114等を備える。
【0017】
CPU101は、本電子機器(ノートPC)10内の各部の動作を制御するプロセッサである。
CPU101は、BIOS−ROM107に格納されたBIOSを実行する。BIOSは、ハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ102は、CPU101のローカルバスとサウスブリッジ104との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ102には、主メモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ102は、例えば、PCI EXPRESS規格のシリアルバスなどを介してGPU105との通信を実行する機能も有している。
【0018】
GPU105は、本電子機器(ノートPC)10のディスプレイモニタとして使用されるLCD17を制御する表示コントローラである。
このGPU105によって生成される表示信号はLCD17に送られる。また、GPU105は、HDMI制御回路3およびHDMI端子2を介して、外部ディスプレイ1にデジタル映像信号を送出することもできる。
【0019】
HDMI端子2は、前述の外部ディスプレイ接続端子である。HDMI端子2は、非圧縮のデジタル映像信号とデジタルオーディオ信号とを1本のケーブルでテレビのような外部ディスプレイ1に送出することができる。HDMI制御回路3は、HDMIモニタと称される外部ディスプレイ1にデジタル映像信号を、HDMI端子2を介して送出するためのインタフェースである。
【0020】
サウスブリッジ104は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイス及びLPC(Low Pin Count)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ104は、HDD109及びODD110を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。
【0021】
さらに、サウスブリッジ104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。
サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18BまたはHDMI制御回路3に出力する。LANコントローラ108は、例えばIEEE 802.3規格の有線通信を実行する有線通信デバイスであり、一方、無線LANコントローラ112は、例えばIEEE 802.11g規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。USBコントローラ111Aは、(USBコネクタ19を介して接続される)例えばUSB 2.0規格に対応した外部機器との通信を実行する。
【0022】
例えば、USBコントローラ111Aは、例えば、デジタルカメラに格納されている画像データファイルを受信するために使用される。カードコントローラ111Bは、コンピュータ(ノートPC)本体11に設けられたカードスロットに挿入される、SDカードのようなメモリカードに対するデータの書き込み及び読み出しを実行する。
【0023】
EC/KBC113は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード13及びタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。EC/KBC113は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本電子機器(ノートPC)10を電源オン/電源オフする機能を有している。
【0024】
この実施の形態における表示制御は、例えばCPU101が主メモリ103やHDD109等に記録されたプログラムを実行させることにより行われる。
また、この実施の形態においては、電子機器10は、後述する照度センサ24およびカメラ25を備え、例えば、サウスブリッジ104に接続されている。
図3は、実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の一例を示す図である。
符号12は電子機器(PC)10に構成される映像表示部(ディスプレイユニット)である。符号17は表示画面(LCD)、符号23はシャッタボタン、符号24は照度センサ、符号25はカメラである。これらは、例えば、図に示すように、映像表示部(ディスプレイユニット)12に設けられる。
【0025】
符号26は第1の表示(カメラ撮影映像)、符号27aは第2の表示(周辺映像)、符号27bは第2の表示(周辺映像)である。この実施の形態においては、これらは、例えば、表示画面(LCD)17に表示される。
【0026】
そして、この実施の形態においては、ユーザがキーボード13やタッチパッド16操作し、例えば、シャッタボタン23をON動作させる。すると、このシャッタボタン23のON動作に応じ、カメラ25が撮影を開始する。
【0027】
このカメラ25で撮影され、カメラ25から出力された撮影映像(映像データ)は、例えば、サウスブリッジ104で受信される。
そして、例えば、CPU101の指示で、撮影映像(映像データ)を単純化する処理を行なう。例えば、ここでは、撮影映像(映像データ)の色情報を複数プロットし、平均化する処理を行なう。ここでは、上記受信した映像データから色情報が取得される。そして、取得された色情報を平均化し、単色にする(平均色を求める)。
【0028】
続いて、予め主メモリ103に記憶された補色テーブル(図示せず)を用い、上記平均色の実質的な補色に近い色データを取得する。
ここで、補色について説明する。補色とは、色相環(color circle)で正反対に位置する関係の色の組み合わせである。例えば、赤に対しての緑、黄に対しての紫、青に対しての橙等、相補的な色のことでもある。
【0029】
補色同士の色の組み合わせは互いの色を引き立て合う相乗効果があり、補色調和とも呼ばれる。
この実施の形態においては、上記求められた平均色の実質的な補色に近い色のデータを、上記主メモリ103に記憶された補色テーブルを用い、取得する。
また、この実施の形態においては、上記受信された撮影映像(映像データ)を用い、例えば、図に示すように、上記カメラ25の撮影映像である第1の表示26を、表示画面(LCD)17に表示出力する。
【0030】
また、この実施の形態においては、上記求められた平均色の実質的な補色に近い色のデータを用い、図に示すように、上記表示画面(LCD)17の上記第1の表示(カメラ撮影映像)の周辺に、上記第1の表示(カメラ撮影映像、すなわち上記映像データ)の実質的な補色に近い色データに基づく第2の表示を表示する。
【0031】
すなわち、この実施の形態においては、表示画面(LCD)17の中央に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、この第1の表示(カメラ撮影映像)26の周辺、すなわち左右両側に、第1の表示(カメラ撮影映像、すなわち上記映像データ)26の実質的な補色に近い色データに基づく第2の表示(周辺映像)27a、27bが表示される。
【0032】
この実施の形態においては、例えば、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が青に近い色の場合は、上記のように、補色テーブルから、青に対する補色である橙に近い色のデータが取得され、橙に近い色の第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bが表示される。
【0033】
また、同様に、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が赤に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bは緑に近い色が、また、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が黄に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bは紫に近い色が、それぞれ表示される。
【0034】
すなわち、この実施の形態においては、表示画面(LCD)17に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、その周辺(左右)に第2の表示(周辺映像)27a、27bが表示されるが、第1の表示26はカメラ撮影映像であり、例えばその平均色は撮影映像が変化することにより、都度変化する。そして、その周辺に表示される第2の表示(周辺映像)27a、27bは、第1の表示の平均色が変化することにより、例えば、上記のような関係で平均色の変化に応じて変化する。
【0035】
図4は、実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の他の例を示す図である。
この実施の形態においては、表示画面(LCD)17の中央に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、この第1の表示(カメラ撮影映像)26の周辺、すなわち第1の表示(カメラ撮影映像)26を囲むように、第2の表示(周辺映像)27が表示される。
【0036】
そして、ここでも上記と同様に、第2の表示(周辺映像)27は第1の表示(カメラ撮影映像、すなわち上記映像データ)26の実質的な補色に近い色が表示される。
【0037】
すなわち、この実施の形態においては、例えば、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が青に近い色の場合は、上記のように、補色テーブルから、青に対する補色である橙に近い色のデータが取得され、橙に近い色の第2の表示(周辺映像)27が表示される。
【0038】
また、同様に、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が赤に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27は緑に近い色が、また、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が黄に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27は紫に近い色が、それぞれ表示される。
【0039】
すなわち、この実施の形態においては、表示画面(LCD)17に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、その周辺に第2の表示(周辺映像)27が表示されるが、第1の表示26はカメラ撮影映像であり、例えばその平均色は撮影映像が変化することにより、都度変化する。そして、その周辺に表示される第2の表示(周辺映像)27は、第1の表示26の平均色が変化することにより、例えば、上記のような関係で平均色の変化に応じて変化する。
【0040】
図5は、実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の他の例を示す図である。
この実施の形態においては、表示画面(LCD)17の中央に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、この第1の表示(カメラ撮影映像)26の周辺、すなわち上下両側に、第1の表示(カメラ撮影映像、すなわち上記映像データ)26の実質的な補色に近い色データに基づく第2の表示(周辺映像)27a、27bが表示される。
【0041】
この実施の形態においては、例えば、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が青に近い色の場合は、上記のように、補色テーブルから、青に対する補色である橙に近い色のデータが取得され、橙に近い色の第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bが表示される。
【0042】
また、同様に、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が赤に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bは緑に近い色が、また、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が黄に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27a、27bは紫に近い色が、それぞれ表示される。
【0043】
すなわち、この実施の形態においては、表示画面(LCD)17に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、その周辺(上下)に第2の表示(周辺映像)27a、27bが表示されるが、第1の表示26はカメラ撮影映像であり、例えばその平均色は撮影映像が変化することにより、都度変化する。そして、その周辺に表示される第2の表示(周辺映像)27a、27bは、第1の表示26の平均色が変化することにより、例えば、上記のような関係で平均色の変化に応じて変化する。
【0044】
図6は、実施形態に係わる電子機器に表示されるカメラ撮影映像の他の例を示す図である。
上記説明においては、第1の表示(カメラ撮影映像)26が横長の表示画面(LCD)17に表示される例を用いたが、この実施の形態においては、縦長の表示画面(LCD)17に表示される例を用いる。
【0045】
この実施の形態においては、縦長の表示画面(LCD)17の中央に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、この第1の表示(カメラ撮影映像)26の周辺、すなわち上下両側に、第1の表示(カメラ撮影映像、すなわち上記映像データ)26の実質的な補色に近い色データに基づく第2の表示(周辺映像)27a、27bが表示される。
【0046】
そして、この実施の形態においては、例えば、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が青に近い色の場合は、上記のように、補色テーブルから、青に対する補色である橙に近い色のデータが取得され、橙に近い色の第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bが表示される。
【0047】
また、同様に、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が赤に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27a、第2の表示(周辺映像)27bは緑に近い色が、また、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が黄に近い色の場合は、第2の表示(周辺映像)27a、27bは紫に近い色が、それぞれ表示される。
【0048】
すなわち、この実施の形態においては、縦長の表示画面(LCD)17に第1の表示(カメラ撮影映像)26が表示され、その周辺(上下)に第2の表示(周辺映像)27a、27bが表示されるが、第1の表示26はカメラ撮影映像であり、例えばその平均色は撮影映像が変化することにより、都度変化する。そして、その周辺に表示される第2の表示(周辺映像)27a、27bは、第1の表示26の平均色が変化することにより、例えば、上記のような関係で平均色の変化に応じて変化する。
【0049】
図7は、実施形態に係わる電子機器の動作を説明するフローチャートである。
符号S100は、ここでの開始ステップである。続いて、ステップS101に進む。
ステップS101は、例えば、ユーザが、キーボード13やタッチパッド16を操作し、カメラ撮影のシャッタボタン23をONにするステップである。続いて、ステップS102に進む。
【0050】
ステップS102は、電子機器(PC)10に構成されるカメラ25を用い、撮影を開始するステップである。カメラ25は、撮影された映像データを出力する。続いて、ステップS103に進む。
【0051】
ステップS103は、カメラ25で撮影された映像データを電子機器(PC)10が受信するステップである。続いて、ステップS104に進む。
ステップS104は、上記受信した映像データから色情報を取得するステップである。続いて、ステップS105に進む。
ステップS105は、上記取得された色情報を平均化し、例えば単色にする、すなわち、平均色を求めるステップである。続いて、ステップS106に進む。
ステップS106は、予め主メモリ103に記憶された上記補色テーブルを用い、平均色の補色に近い色データを取得するステップである。続いて、ステップS107に進む。
【0052】
ステップS107は、上記受信した映像データに基づいて、映像表示部12に第1の表示(カメラ撮像映像)26を出力表示するステップである。続いて、ステップS108に進む。
【0053】
ステップS108は、上記取得された色データを用い、上記第1の表示(カメラ撮像映像)26の周辺に、第1の表示(カメラ撮像映像)26の平均色の補色に近い色を含む第2の表示27a、27b等を出力表示するステップである。続いて、ステップS109に進む。
【0054】
ステップS109は、撮影映像の平均色は基準値を超えて変動したかを判別するステップである。この基準値は、例えば、予め、主メモリ103に記憶されている。そして、撮影映像の平均色は基準値を超えて変動したと判別される場合はステップS104に進み、上記のように、色情報を取得し、平均色を求め、平均色の補色に近い色データを取得し、例えば、表示画面(LCD)17に、上記第1の表示26および第2の表示(周辺映像)27a、27bを表示する。
【0055】
すなわち、この実施の形態においては、第1の表示(カメラ撮影映像)26の平均色が変化すると、第2の表示(周辺映像)27a、27bに表示される色も、この変化に応じて変化する。
【0056】
このように、第2の表示(周辺映像)27a、27bに第1の表示(カメラ撮像映像)26の補色を表示することによって、第1の表示(カメラ撮像映像)26をより自然に近づけた色で表示することが可能になる。
【0057】
図8は、実施形態に係わる電子機器において、照度センサに係る輝度制御の動作を説明するフローチャートである。
符号S200は、ここでの開始ステップである。続いて、ステップS201に進む。
ステップS201は、照度センサ24を用い、例えば、照度を測定することにより、照度情報を取得するステップである。続いて、ステップS202に進む。
ステップS202は、この取得された照度情報を予め決められた基準値と比較し、取得された照度情報が予め決められた基準値より明るいかを判別するステップである。取得された照度情報が予め決められた基準値より明るいと判別される場合はステップS203に進む(ステップS202のYes)。取得された照度情報が予め決められた基準値より明るいと判別されない場合はステップS204に進む(ステップS202のNo)。
【0058】
ステップS203は、例えば、CPU101がGPU105に指示し、LCD(ディスプレイ)17の輝度を下げる制御を行なうステップである。続いて、ステップS201に進み、上記処理を繰り返す。
【0059】
ステップS204は、この取得された照度情報を予め決められた基準値と比較し、取得された照度情報が予め決められた基準値より暗いかを判別するステップである。取得された照度情報が予め決められた基準値より暗いと判別される場合はステップS205に進む(ステップS204のYes)。取得された照度情報が予め決められた基準値より暗いと判別されない場合はステップS201に進み上記処理を繰り返す(ステップS204のNo)。
【0060】
これによって、第1の表示(カメラ撮像映像)26の視認性を向上させることが可能になる。
また、上記のように、第1の表示(カメラ撮像映像)26をより自然に近づけた色で表示し、また、表示画面(LCD)17の輝度を制御することにより、より鮮明な映像を表示出力することが可能になる。
【0061】
なお、上記説明においては、カメラ25が映像表示部(ディスプレイ)12と一体に構成される例を用いたが、この実施の形態においてはこれに限定されるものではなく、カメラ25と映像表示部(ディスプレイ)12は別体に構成することも可能である。
【0062】
上記のように構成することによって、この発明の実施の形態においては、撮影映像を表示する電子機器において、撮影映像の視認性を向上させ、ユーザの利便性を向上させることが可能になる。
【0063】
なお、上記実施形態は、記述そのものに限定されるものではなく、実施段階では、その趣旨を逸脱しない範囲で、構成要素を種々変形して具体化することが可能である。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10…電子機器(PC)、12…映像表示部(ディスプレイユニット)、17…表示画面(LCD)、23…シャッタボタン、24…照度センサ、25…カメラ、26…第1の表示(カメラ撮影映像)、27a…第2の表示(周辺映像)、27b…第2の表示(周辺映像)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで撮影され、出力された映像データを受信する映像データ受信部と、
前記受信された映像データの補色に近い色データを取得する色データ取得部と、
前記受信された映像データに基づく第1の表示を表示し、前記第1の表示の周辺に前記取得された前記映像データの補色に近い色データに基づく第2の表示を表示する映像表示部を備える電子機器。
【請求項2】
前記第2の表示は実質的に、前記第1の表示の補色に近い色である請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記色データは予め複数備えられている請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記受信された映像データの平均色を算出する平均色算出部を備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第2の表示は前記受信された映像データの平均色に応じて可変である請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記色データ取得部は、前記算出された平均色の補色に近い色データを取得する請求項3に記載の電子機器。
【請求項7】
前記カメラを備え、前記カメラは前記映像表示部に並べて設けられる請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
照度情報を取得する照度センサと、
前記取得された照度情報に応じて前記映像表示部の輝度を調整する輝度調整部を備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
カメラで撮影され、出力された映像データを受信するステップと、
前記受信された映像データの補色に近い色データを取得するステップと、
前記受信された映像データに基づく第1の表示を表示し、前記第1の表示の周辺に前記取得された前記映像データの補色に近い色データに基づく第2の表示を表示するステップを備える表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−191273(P2012−191273A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50844(P2011−50844)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】