電子機器のスタンド保持構造
【課題】 部品点数の削減を図るとともに、スタンド部材や筺体の破損を防止する。
【解決手段】 スタンド部材7はロアーケース2の底部に一体形成した軸支承部に回動自在克也印A−B方向へ移動自在に支持されている。ロアーケース2の底部には、スタンド部材7を挟持し回動を規制する凸条体10と軸受部材11と端限規制部19とが一体に設けられている。スタンド部材7を起こした状態で矢印B方向へ移動させることにより、スタンド部材7と、凸条体10および軸受部材11の回動規制部ならびに端限規制部19とが係合する。
【解決手段】 スタンド部材7はロアーケース2の底部に一体形成した軸支承部に回動自在克也印A−B方向へ移動自在に支持されている。ロアーケース2の底部には、スタンド部材7を挟持し回動を規制する凸条体10と軸受部材11と端限規制部19とが一体に設けられている。スタンド部材7を起こした状態で矢印B方向へ移動させることにより、スタンド部材7と、凸条体10および軸受部材11の回動規制部ならびに端限規制部19とが係合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の操作パネルの操作性を良好にしたり表示部の視認性を向上させる等の目的で、スタンド部材によって電子機器を起こした状態とする電子機器のスタンド保持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器のスタンド保持構造は、筺体底部に設けた軸支承部に枢軸が回動自在に支持されたスタンド部材と、筺体底部に基端部が回動自在に支持され揺動端部側に係合凹部が設けられたベース部材とを備え、ベース部材の係合凹部にスタンド部材の先端部を係合させることにより、電子機器を起こした状態とするものがある(例えば、特許文献1参照)。また、筺体の底部に互いに対向するように設けられた一対の軸受部と、これら軸受部に回動自在に支持されて筺体の底部に対して起伏自在なスタンド部材とを備え、筺体の底部にクリックストップ部を設け、スタンド部材にこのクリックストップ部に弾性変形しながら係合する弾性部を設け、この弾性部をクリックストップ部のクリック係止面に係止することにより、スタンド部材を起立させ筺体を起こした状態とするものもある(例えば、特許文献2参照)。なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
【特許文献1】特開平11−224986号公報(段落「0009」〜「0013」、図3および図8)
【特許文献2】実開平2−8254号公報(7頁2行〜8頁2行、第2図および第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の電子機器のスタンド保持構造のうち前者のものについては、スタンド部材の他にベース部材を必要とするため、部品点数が増加するという問題があった。また、上述した従来の電子機器のスタンド保持構造のうち後者のものについては、スタンド部材全体を弾性変形させて軸受部にスタンド部材を支持させる構造としているため、スタンド部材の強度を大きくすることができない。また、スタンド部材を起立させるのに、スタンド部材の弾性部を弾性変形させながらクリックストップ部に係合させているため、弾性部の強度を大きくすることができない。このため、過剰な外力が筺体に加わると、スタンド部材が破損したりスタンド部材が軸受部から脱落し筺体が破損したりするという問題があった。
【0004】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、部品点数の削減を図るとともに、スタンド部材や筺体の破損を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を電子機器の底部に一体に設けたものである。
【0006】
請求項2に係る発明は、底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を設け、一方の回動規制部を電子機器の底部に一体に設け、他方の回動規制部を前記軸支承部に一体に設けたものである。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、電子機器の底部に、スタンド部材を圧接しスタンド部材との間の摺動抵抗を増加させる凸部を設けたものである。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に係る発明において、前記スタンド部材が前記回動規制部に挟持された状態で、スタンド部材の軸線方向の移動を規制する弾性変形可能な移動規制部を電子機器の底部に設けたものである。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか一項に係る発明において、前記軸支承部を前記一方の回動規制部に一体に設けるとともに、この一方の回動規制部をスタンド部材の軸線方向に延在するように設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1および2に係る発明によれば、部品としてスタンド部材だけで済むため部品点数が削減される。また、スタンド部材を起こした状態に保持するのにスタンド部材および筺体側の保持部材の弾性変形を利用していないため、スタンド部材および回動規制部の剛性を高め強度を大きくすることができるから、電子機器に過剰な外力が加わってもスタンド部材の回動規制部からの脱落やスタンド部材および筺体の破損を防止することができる。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、スタンド部材を移動させたり回動する際に制動がかかるため操作性が向上するから使い勝手が向上する。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、スタンド部材を起こした状態で外力が加わってもスタンド部材の移動を規制することができるため、スタンド部材の回動規制部からの脱落を規制することができる。
【0013】
請求項5に係る発明によれば、回動規制部の剛性を高め強度をより大きくすることができるため、スタンド部材の回動規制部からの脱落やスタンド部材および筺体の破損をより確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る電子機器のスタンド保持構造においてスタンド部材を外した状態を示すロアーケースの底面図、図2は同じくスタンド部材を示し、同図(A)は正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は底面図、図3は同じく取り付けたスタンド部材を倒した状態を示すロアーケースの底面図、図4は図3におけるIV-IV 線断面図、図5は同じく取り付けたスタンド部材を起こした状態を示すロアーケースの底面図、図6は同じくスタンド部材を介して筺体を起こした状態を示す側面図である。
【0015】
図7は図5におけるVII-VII 線断面図、図8は図5におけるVIII-VIII 線断面図、図9は図5におけるVIIII-VIIII 線断面図、図10は同じくスタンド部材の軸線方向の移動を規制するための移動規制部を拡大して示す斜視図、図11は図5におけるXI-XI 線断面図、図12は同じくスタンド部材を起こした状態を底面側から視た斜視図、図13は同じく起こしたスタンド部材の回動を規制した状態を底面側から視た斜視図、図14は同じくスタンド部材を倒した状態を底面側から見た斜視図、図15は同じくスタンド部材の回動を規制するための回動規制部を拡大して示す斜視図である。なお、図4、図6、図7、図8、図9、図11は説明の便宜上、天地を逆にして図示している。
【0016】
図6に全体を符号1で示す電子機器としての電話機は、ロアーケース2とアッパーケース3とによって筺体が形成され、アッパーケース3上には送受話器4が載置されているとともに角度調整可能な表示器5が設けられており、電話機1を机6等の卓上において起こした状態で保持するスタンド部材7を備えている。
【0017】
ロアーケース2の底部の中央部には、図1に示すようにロアーケース2の幅方向、すなわち矢印A−B方向に延在する凸条体10が一体に設けられており、この凸条体10の矢印C側を構成する壁には、図7に示すように断面が円弧状に形成された軸受部10aとスタンド部材7の回動を規制する一方の回動規制部10bが設けられている。凸条体10の矢印A−B方向の両端側には、軸受部材11,12が矢印C方向に一体に突設されており、一方の軸受部材11は他方の軸受部材12よりも矢印C方向へ長く突設され、先端にスタンド部材7の回動を規制する他方の回動規制部11aが軸受部材11の延在方向と直交する方向に突設されている。
【0018】
ロアーケース2の底部の軸受部材11,12に挟まれた部位には、図7に示すように断面が逆への字状に形成された弾性係合片13が一体に突設されており、この弾性係合片13の自由端部には断面が円弧状に形成された軸受部13aが設けられている。この軸受部13aと上記した凸条体10の軸受部10aと軸受部材11,12とによって、スタンド部材7の枢軸26を回転自在かつ軸線方向(矢印A−B方向)に移動自在に支持する軸支承部15が形成されている。この軸支承部15には枢軸26の径よりもわずかに狭い間隔を有する開口14が設けられており、弾性係合片13を弾性変形させることによりこの開口14から枢軸26を軸支承部15に着脱自在となるように構成されている。
【0019】
図1において、凸条体10の軸受部10aの矢印A−B方向の両端部には、スタンド部材7の脚部25A,25Bを圧接しスタンド部材7との間の摺動抵抗を増加させる凸部16A,16Bが一体に突設されている。ロアーケース2の底部であって、一方の凸部16Aから矢印A方向にわずかに離間した部位には、弾性係合片17が一体に設けられており、この弾性係合片17の自由端部には、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7の矢印A方向への移動を規制する移動規制部17aが突設されている。
【0020】
ロアーケース2の底部であって、軸支承部15に対応した矢印A−B方向の両端部には、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7の矢印A−B方向への移動端限を規制する端限規制部18,19が一体に突設されている。このうち、端限規制部19には、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7をロアーケース2の底部から起こしたときに、スライド部材7の矢印B方向への移動を可能とする凹部19aが設けられている。また、この凹部19aは、スタンド部材7の矢印B方向への移動端限を規制する端限規制面19bと、スタンド部材7の回動を規制する他方の回動規制面19cとによって形成されている。この端限規制面19bと端限規制部18との間隔L2は、図5に示すようにスタンド部材7の幅L1よりも長さlだけ大きく形成されており、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7は、端限規制面19bと端限規制部18との間を長さlだけ矢印A−B方向に移動できるように構成されている。また、両端限規制部18,19間の間隔L3は、スタンド部材7の幅L1よりもわずかに大きく形成されている。
【0021】
20は先端部に爪が形成された弾性係合片であって、ロアーケース2の底部であって、矢印A−B方向の中央部で矢印C方向の端部側に一体に立設されており、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7を、図4に示すように倒伏させたときにスタンド部材7の係合軸27に係合してスタンド部材7をロアーケース2の底部に密着した状態を保持する。21,21はゴム足であって、ロアーケース2の底部の矢印C方向の端部で矢印A−B方向の両端部に設けられている。
【0022】
図2において、スタンド部材7は、互いに離間し扁平な略直方体状に形成された脚部25A,25Bと、これら脚部25A,25Bの各基端部間を連結する断面が略円形に形成された枢軸26と、脚部25A,25Bの各揺動端部間を連結する係合軸27およびステー28とによって一体に形成されている。両脚部25A,25Bの枢軸26側の端部の互いに対向する部位には、矩形状に形成された凹部25a,25bが設けられている。これら凹部25a,25bは、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7の係合軸27を、図12に示すようにロアーケース2の底部から離間させた状態で、スタンド部材7を矢印A方向の端限に位置付けたときに、一方の凹部25bが一方の軸受部材12に嵌入する。また、スタンド部材7を矢印B方向へ移動させると、他方の凹部25aが、図13に示すように他方の軸受部材11に嵌入し、凹部25aが軸受部材11の回動規制部11aに係合するとともに、一方の脚部25Bが端限規制部19の回動規制面19cに係合する。
【0023】
次に、このような構成の電子機器のスタンド保持構造において、電子機器を卓上で使用する場合を説明する。予め、スタンド部材7の枢軸26がロアーケース2の軸支承部15に回転自在に支持され、図4に示すように、係合軸27が弾性係合片20の爪に係合しスタンド部材7がロアーケース2の底部に密着した状態になっている。この状態から弾性係合片20を弾性変形させることにより、係合軸27と弾性係合片20の爪との係合を解除し、スタンド部材7を枢軸26を回動中心として図中時計方向へ回動させ、揺動端部側である係合軸27をロアーケース2の底部から離間させる。
【0024】
このとき、スタンド部材7の両脚部25A,25Bが、図3に示すように端限規制部18,19によって矢印A−B方向への移動が規制されている。また、図11に示すようにロアーケース2の底部に設けた凸部16A(16B)がスタンド部材7の脚部25A(25B)を圧接しているため、凸部16A(16B)とスタンド部材7との間で摺動抵抗が増加する。このため、スタンド部材7を回動する際に制動がかかるため操作性が向上するから使い勝手が向上する。
【0025】
スタンド部材7の脚部25Aが、図11に示すように凸条体10の回動規制部10aに係合することにより、スタンド部材7の図中時計方向への回動が規制される。同時に、スタンド部材7の脚部25Aが、図12に示すように端限規制部19の凹部19aに対向し、スタンド部材7の矢印B方向への移動が可能になる。スタンド部材7を、図13に示すように矢印B方向へ移動させ、図5に示すように脚部25Bを端限規制部19の端限規制面19bに係合させる。このとき、スタンド部材7の脚部25A(25B)を圧接している凸部16A(16B)によって、凸部16A(16B)とスタンド部材7との間で摺動抵抗が増加するため、スタンド部材7を移動する際に制動がかかるから操作性が向上するから使い勝手が向上する。
【0026】
また、このとき、脚部25Aの凹部25aが、図13に示すように他方の軸受部材11に嵌入し、凹部25aが軸受部材11の回動規制部11aに係合するとともに、一方の脚部25Bが端限規制部19の回動規制面19cに係合する。したがって、スタンド部材7がこれら回動規制部11aと回動規制面19cとによって、図6中反時計方向への回動が規制される。すなわち、スタンド部材7は、これら回動規制部11aおよび回動規制面19cと、上述した凸条体10の回動規制部10bとによって挟持され、時計方向および反時計方向への回動が規制される。この回動規制は、従来のように弾性変形を利用したものではないから、回動規制部11aおよび回動規制面19cと、上述した凸条体10の回動規制部10bとの剛性を大きくすることができる。
【0027】
このため、同図に示すように、スタンド部材7とゴム足21とによって電話機1を机6の卓上において傾斜した状態で保持して使用する場合、上方から電話機1に過剰な外力が加わったとしても、スタンド部材7の軸支承部15からの脱落や破損および筺体の破損を防止することができる。また、スタンド部材7の一方向への回動を規制するための回動規制部10bが形成された凸条体10が、ロアーケース2の幅方向に延在するように設けられていることにより、凸条体10の強度が向上するため、スタンド部材7の軸支承部15からの脱落や破損をより確実に防止することができる。同様に、スタンド部材7の他方向への回動を規制するための回動規制部11aと回動規制面19cとをスタンド部材7の両端側に設けたことにより、スタンド部材7にねじりモーメントが発生しないため、スタンド部材7の軸支承部15からの脱落や破損をより確実に防止することができる。また、このとき、図5に示すようにスタンド部材7の脚部25Aに弾性係合片17の移動規制部17aが係合しているため、スタンド部材7の矢印A方向への移動が規制されるから、凹部25aと回動規制部11aとの係合および脚部25Bと回動規制面19cとの係合の解除を規制することができる。また、従来のようにベース部材が不要になりスタンド部材7だけで済むため部品点数が削減される。
【0028】
なお、本実施の形態においては、スタンド部材7の他方向への回動を規制するために、軸受部材11の回動規制部11aと回動規制部19の回動規制面19cとの2部材によってスタンド部材7の両端側における回動を規制するようにしたが、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。また、その場合には、電話機1にかかる過剰な外力によって、スタンド部材7の枢軸26が軸支承部15の開口14から脱落するようにしてもよい。また、電子機器として電話機1の例を説明したが、筺体を起こした状態で使用する各種の電子機器にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造においてスタンド部材を外した状態を示すロアーケースの底面図である。
【図2】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造におけるスタンド部材を示し、同図(A)は正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は底面図である。
【図3】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、取り付けたスタンド部材を倒した状態を示すロアーケースの底面図である。
【図4】図3におけるIV-IV 線断面図である。
【図5】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、取り付けたスタンド部材を起こした状態を示すロアーケースの底面図である。
【図6】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材を介して筺体を起こした状態を示す側面図である。
【図7】図5におけるVII-VII 線断面図である。
【図8】図5におけるVIII-VIII 線断面図である。
【図9】図5におけるVIIII-VIIII 線断面図
【図10】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材の軸線方向の移動を規制するための移動規制部を拡大して示す斜視図である。
【図11】図5におけるXI-XI 線断面図である。
【図12】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材を起こした状態を底面側から視た斜視図である。
【図13】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、起こしたスタンド部材の回動を規制した状態を底面側から視た斜視図である。
【図14】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材を倒した状態を底面側から視た斜視図である。
【図15】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材の回動を規制するための回動規制部を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
1…電話機(電子機器)、2…ロアーケース、7…スタンド部材、10b…回動規制部(一方の回動規制部)、11,12…軸受部材、11a…回動規制部(他方の回動規制部)、15…軸支承部、16A,16B…凸部、17a…移動規制部、19c…回動規制面(他方の回動規制面)、20…弾性係合片、21…ゴム足、25A,25B…脚部、25a,25b…凹部、26…枢軸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の操作パネルの操作性を良好にしたり表示部の視認性を向上させる等の目的で、スタンド部材によって電子機器を起こした状態とする電子機器のスタンド保持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器のスタンド保持構造は、筺体底部に設けた軸支承部に枢軸が回動自在に支持されたスタンド部材と、筺体底部に基端部が回動自在に支持され揺動端部側に係合凹部が設けられたベース部材とを備え、ベース部材の係合凹部にスタンド部材の先端部を係合させることにより、電子機器を起こした状態とするものがある(例えば、特許文献1参照)。また、筺体の底部に互いに対向するように設けられた一対の軸受部と、これら軸受部に回動自在に支持されて筺体の底部に対して起伏自在なスタンド部材とを備え、筺体の底部にクリックストップ部を設け、スタンド部材にこのクリックストップ部に弾性変形しながら係合する弾性部を設け、この弾性部をクリックストップ部のクリック係止面に係止することにより、スタンド部材を起立させ筺体を起こした状態とするものもある(例えば、特許文献2参照)。なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
【特許文献1】特開平11−224986号公報(段落「0009」〜「0013」、図3および図8)
【特許文献2】実開平2−8254号公報(7頁2行〜8頁2行、第2図および第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の電子機器のスタンド保持構造のうち前者のものについては、スタンド部材の他にベース部材を必要とするため、部品点数が増加するという問題があった。また、上述した従来の電子機器のスタンド保持構造のうち後者のものについては、スタンド部材全体を弾性変形させて軸受部にスタンド部材を支持させる構造としているため、スタンド部材の強度を大きくすることができない。また、スタンド部材を起立させるのに、スタンド部材の弾性部を弾性変形させながらクリックストップ部に係合させているため、弾性部の強度を大きくすることができない。このため、過剰な外力が筺体に加わると、スタンド部材が破損したりスタンド部材が軸受部から脱落し筺体が破損したりするという問題があった。
【0004】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、部品点数の削減を図るとともに、スタンド部材や筺体の破損を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を電子機器の底部に一体に設けたものである。
【0006】
請求項2に係る発明は、底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を設け、一方の回動規制部を電子機器の底部に一体に設け、他方の回動規制部を前記軸支承部に一体に設けたものである。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、電子機器の底部に、スタンド部材を圧接しスタンド部材との間の摺動抵抗を増加させる凸部を設けたものである。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に係る発明において、前記スタンド部材が前記回動規制部に挟持された状態で、スタンド部材の軸線方向の移動を規制する弾性変形可能な移動規制部を電子機器の底部に設けたものである。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか一項に係る発明において、前記軸支承部を前記一方の回動規制部に一体に設けるとともに、この一方の回動規制部をスタンド部材の軸線方向に延在するように設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1および2に係る発明によれば、部品としてスタンド部材だけで済むため部品点数が削減される。また、スタンド部材を起こした状態に保持するのにスタンド部材および筺体側の保持部材の弾性変形を利用していないため、スタンド部材および回動規制部の剛性を高め強度を大きくすることができるから、電子機器に過剰な外力が加わってもスタンド部材の回動規制部からの脱落やスタンド部材および筺体の破損を防止することができる。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、スタンド部材を移動させたり回動する際に制動がかかるため操作性が向上するから使い勝手が向上する。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、スタンド部材を起こした状態で外力が加わってもスタンド部材の移動を規制することができるため、スタンド部材の回動規制部からの脱落を規制することができる。
【0013】
請求項5に係る発明によれば、回動規制部の剛性を高め強度をより大きくすることができるため、スタンド部材の回動規制部からの脱落やスタンド部材および筺体の破損をより確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る電子機器のスタンド保持構造においてスタンド部材を外した状態を示すロアーケースの底面図、図2は同じくスタンド部材を示し、同図(A)は正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は底面図、図3は同じく取り付けたスタンド部材を倒した状態を示すロアーケースの底面図、図4は図3におけるIV-IV 線断面図、図5は同じく取り付けたスタンド部材を起こした状態を示すロアーケースの底面図、図6は同じくスタンド部材を介して筺体を起こした状態を示す側面図である。
【0015】
図7は図5におけるVII-VII 線断面図、図8は図5におけるVIII-VIII 線断面図、図9は図5におけるVIIII-VIIII 線断面図、図10は同じくスタンド部材の軸線方向の移動を規制するための移動規制部を拡大して示す斜視図、図11は図5におけるXI-XI 線断面図、図12は同じくスタンド部材を起こした状態を底面側から視た斜視図、図13は同じく起こしたスタンド部材の回動を規制した状態を底面側から視た斜視図、図14は同じくスタンド部材を倒した状態を底面側から見た斜視図、図15は同じくスタンド部材の回動を規制するための回動規制部を拡大して示す斜視図である。なお、図4、図6、図7、図8、図9、図11は説明の便宜上、天地を逆にして図示している。
【0016】
図6に全体を符号1で示す電子機器としての電話機は、ロアーケース2とアッパーケース3とによって筺体が形成され、アッパーケース3上には送受話器4が載置されているとともに角度調整可能な表示器5が設けられており、電話機1を机6等の卓上において起こした状態で保持するスタンド部材7を備えている。
【0017】
ロアーケース2の底部の中央部には、図1に示すようにロアーケース2の幅方向、すなわち矢印A−B方向に延在する凸条体10が一体に設けられており、この凸条体10の矢印C側を構成する壁には、図7に示すように断面が円弧状に形成された軸受部10aとスタンド部材7の回動を規制する一方の回動規制部10bが設けられている。凸条体10の矢印A−B方向の両端側には、軸受部材11,12が矢印C方向に一体に突設されており、一方の軸受部材11は他方の軸受部材12よりも矢印C方向へ長く突設され、先端にスタンド部材7の回動を規制する他方の回動規制部11aが軸受部材11の延在方向と直交する方向に突設されている。
【0018】
ロアーケース2の底部の軸受部材11,12に挟まれた部位には、図7に示すように断面が逆への字状に形成された弾性係合片13が一体に突設されており、この弾性係合片13の自由端部には断面が円弧状に形成された軸受部13aが設けられている。この軸受部13aと上記した凸条体10の軸受部10aと軸受部材11,12とによって、スタンド部材7の枢軸26を回転自在かつ軸線方向(矢印A−B方向)に移動自在に支持する軸支承部15が形成されている。この軸支承部15には枢軸26の径よりもわずかに狭い間隔を有する開口14が設けられており、弾性係合片13を弾性変形させることによりこの開口14から枢軸26を軸支承部15に着脱自在となるように構成されている。
【0019】
図1において、凸条体10の軸受部10aの矢印A−B方向の両端部には、スタンド部材7の脚部25A,25Bを圧接しスタンド部材7との間の摺動抵抗を増加させる凸部16A,16Bが一体に突設されている。ロアーケース2の底部であって、一方の凸部16Aから矢印A方向にわずかに離間した部位には、弾性係合片17が一体に設けられており、この弾性係合片17の自由端部には、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7の矢印A方向への移動を規制する移動規制部17aが突設されている。
【0020】
ロアーケース2の底部であって、軸支承部15に対応した矢印A−B方向の両端部には、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7の矢印A−B方向への移動端限を規制する端限規制部18,19が一体に突設されている。このうち、端限規制部19には、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7をロアーケース2の底部から起こしたときに、スライド部材7の矢印B方向への移動を可能とする凹部19aが設けられている。また、この凹部19aは、スタンド部材7の矢印B方向への移動端限を規制する端限規制面19bと、スタンド部材7の回動を規制する他方の回動規制面19cとによって形成されている。この端限規制面19bと端限規制部18との間隔L2は、図5に示すようにスタンド部材7の幅L1よりも長さlだけ大きく形成されており、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7は、端限規制面19bと端限規制部18との間を長さlだけ矢印A−B方向に移動できるように構成されている。また、両端限規制部18,19間の間隔L3は、スタンド部材7の幅L1よりもわずかに大きく形成されている。
【0021】
20は先端部に爪が形成された弾性係合片であって、ロアーケース2の底部であって、矢印A−B方向の中央部で矢印C方向の端部側に一体に立設されており、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7を、図4に示すように倒伏させたときにスタンド部材7の係合軸27に係合してスタンド部材7をロアーケース2の底部に密着した状態を保持する。21,21はゴム足であって、ロアーケース2の底部の矢印C方向の端部で矢印A−B方向の両端部に設けられている。
【0022】
図2において、スタンド部材7は、互いに離間し扁平な略直方体状に形成された脚部25A,25Bと、これら脚部25A,25Bの各基端部間を連結する断面が略円形に形成された枢軸26と、脚部25A,25Bの各揺動端部間を連結する係合軸27およびステー28とによって一体に形成されている。両脚部25A,25Bの枢軸26側の端部の互いに対向する部位には、矩形状に形成された凹部25a,25bが設けられている。これら凹部25a,25bは、軸支承部15に回転自在に支持されたスタンド部材7の係合軸27を、図12に示すようにロアーケース2の底部から離間させた状態で、スタンド部材7を矢印A方向の端限に位置付けたときに、一方の凹部25bが一方の軸受部材12に嵌入する。また、スタンド部材7を矢印B方向へ移動させると、他方の凹部25aが、図13に示すように他方の軸受部材11に嵌入し、凹部25aが軸受部材11の回動規制部11aに係合するとともに、一方の脚部25Bが端限規制部19の回動規制面19cに係合する。
【0023】
次に、このような構成の電子機器のスタンド保持構造において、電子機器を卓上で使用する場合を説明する。予め、スタンド部材7の枢軸26がロアーケース2の軸支承部15に回転自在に支持され、図4に示すように、係合軸27が弾性係合片20の爪に係合しスタンド部材7がロアーケース2の底部に密着した状態になっている。この状態から弾性係合片20を弾性変形させることにより、係合軸27と弾性係合片20の爪との係合を解除し、スタンド部材7を枢軸26を回動中心として図中時計方向へ回動させ、揺動端部側である係合軸27をロアーケース2の底部から離間させる。
【0024】
このとき、スタンド部材7の両脚部25A,25Bが、図3に示すように端限規制部18,19によって矢印A−B方向への移動が規制されている。また、図11に示すようにロアーケース2の底部に設けた凸部16A(16B)がスタンド部材7の脚部25A(25B)を圧接しているため、凸部16A(16B)とスタンド部材7との間で摺動抵抗が増加する。このため、スタンド部材7を回動する際に制動がかかるため操作性が向上するから使い勝手が向上する。
【0025】
スタンド部材7の脚部25Aが、図11に示すように凸条体10の回動規制部10aに係合することにより、スタンド部材7の図中時計方向への回動が規制される。同時に、スタンド部材7の脚部25Aが、図12に示すように端限規制部19の凹部19aに対向し、スタンド部材7の矢印B方向への移動が可能になる。スタンド部材7を、図13に示すように矢印B方向へ移動させ、図5に示すように脚部25Bを端限規制部19の端限規制面19bに係合させる。このとき、スタンド部材7の脚部25A(25B)を圧接している凸部16A(16B)によって、凸部16A(16B)とスタンド部材7との間で摺動抵抗が増加するため、スタンド部材7を移動する際に制動がかかるから操作性が向上するから使い勝手が向上する。
【0026】
また、このとき、脚部25Aの凹部25aが、図13に示すように他方の軸受部材11に嵌入し、凹部25aが軸受部材11の回動規制部11aに係合するとともに、一方の脚部25Bが端限規制部19の回動規制面19cに係合する。したがって、スタンド部材7がこれら回動規制部11aと回動規制面19cとによって、図6中反時計方向への回動が規制される。すなわち、スタンド部材7は、これら回動規制部11aおよび回動規制面19cと、上述した凸条体10の回動規制部10bとによって挟持され、時計方向および反時計方向への回動が規制される。この回動規制は、従来のように弾性変形を利用したものではないから、回動規制部11aおよび回動規制面19cと、上述した凸条体10の回動規制部10bとの剛性を大きくすることができる。
【0027】
このため、同図に示すように、スタンド部材7とゴム足21とによって電話機1を机6の卓上において傾斜した状態で保持して使用する場合、上方から電話機1に過剰な外力が加わったとしても、スタンド部材7の軸支承部15からの脱落や破損および筺体の破損を防止することができる。また、スタンド部材7の一方向への回動を規制するための回動規制部10bが形成された凸条体10が、ロアーケース2の幅方向に延在するように設けられていることにより、凸条体10の強度が向上するため、スタンド部材7の軸支承部15からの脱落や破損をより確実に防止することができる。同様に、スタンド部材7の他方向への回動を規制するための回動規制部11aと回動規制面19cとをスタンド部材7の両端側に設けたことにより、スタンド部材7にねじりモーメントが発生しないため、スタンド部材7の軸支承部15からの脱落や破損をより確実に防止することができる。また、このとき、図5に示すようにスタンド部材7の脚部25Aに弾性係合片17の移動規制部17aが係合しているため、スタンド部材7の矢印A方向への移動が規制されるから、凹部25aと回動規制部11aとの係合および脚部25Bと回動規制面19cとの係合の解除を規制することができる。また、従来のようにベース部材が不要になりスタンド部材7だけで済むため部品点数が削減される。
【0028】
なお、本実施の形態においては、スタンド部材7の他方向への回動を規制するために、軸受部材11の回動規制部11aと回動規制部19の回動規制面19cとの2部材によってスタンド部材7の両端側における回動を規制するようにしたが、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。また、その場合には、電話機1にかかる過剰な外力によって、スタンド部材7の枢軸26が軸支承部15の開口14から脱落するようにしてもよい。また、電子機器として電話機1の例を説明したが、筺体を起こした状態で使用する各種の電子機器にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造においてスタンド部材を外した状態を示すロアーケースの底面図である。
【図2】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造におけるスタンド部材を示し、同図(A)は正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は底面図である。
【図3】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、取り付けたスタンド部材を倒した状態を示すロアーケースの底面図である。
【図4】図3におけるIV-IV 線断面図である。
【図5】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、取り付けたスタンド部材を起こした状態を示すロアーケースの底面図である。
【図6】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材を介して筺体を起こした状態を示す側面図である。
【図7】図5におけるVII-VII 線断面図である。
【図8】図5におけるVIII-VIII 線断面図である。
【図9】図5におけるVIIII-VIIII 線断面図
【図10】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材の軸線方向の移動を規制するための移動規制部を拡大して示す斜視図である。
【図11】図5におけるXI-XI 線断面図である。
【図12】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材を起こした状態を底面側から視た斜視図である。
【図13】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、起こしたスタンド部材の回動を規制した状態を底面側から視た斜視図である。
【図14】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材を倒した状態を底面側から視た斜視図である。
【図15】本発明に係る電子機器のスタンド保持構造において、スタンド部材の回動を規制するための回動規制部を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
1…電話機(電子機器)、2…ロアーケース、7…スタンド部材、10b…回動規制部(一方の回動規制部)、11,12…軸受部材、11a…回動規制部(他方の回動規制部)、15…軸支承部、16A,16B…凸部、17a…移動規制部、19c…回動規制面(他方の回動規制面)、20…弾性係合片、21…ゴム足、25A,25B…脚部、25a,25b…凹部、26…枢軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を電子機器の底部に一体に設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項2】
底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を設け、一方の回動規制部を電子機器の底部に一体に設け、他方の回動規制部を前記軸支承部に一体に設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項3】
請求項1または2記載の電子機器のスタンド保持構造において、
電子機器の底部に、スタンド部材を圧接しスタンド部材との間の摺動抵抗を増加させる凸部を設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項記載の電子機器のスタンド保持構造において、
前記スタンド部材が前記回動規制部に挟持された状態で、スタンド部材の軸線方向の移動を規制する弾性変形可能な移動規制部を電子機器の底部に設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項記載の電子機器において、
前記軸支承部を前記一方の回動規制部に一体に設けるとともに、この一方の回動規制部をスタンド部材の軸線方向に延在するように設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項1】
底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を電子機器の底部に一体に設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項2】
底部に軸支承部が設けられた電子機器と、前記軸支承部に回動自在かつ軸線方向に移動自在に支持される枢軸が基端部に設けられたスタンド部材とを備え、スタンド部材の揺動端部が電子機器の底部から離間した状態でスタンド部材を軸線方向に移動させることによりスタンド部材を挟持しスタンド部材の回動を規制する2つの回動規制部を設け、一方の回動規制部を電子機器の底部に一体に設け、他方の回動規制部を前記軸支承部に一体に設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項3】
請求項1または2記載の電子機器のスタンド保持構造において、
電子機器の底部に、スタンド部材を圧接しスタンド部材との間の摺動抵抗を増加させる凸部を設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項記載の電子機器のスタンド保持構造において、
前記スタンド部材が前記回動規制部に挟持された状態で、スタンド部材の軸線方向の移動を規制する弾性変形可能な移動規制部を電子機器の底部に設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項記載の電子機器において、
前記軸支承部を前記一方の回動規制部に一体に設けるとともに、この一方の回動規制部をスタンド部材の軸線方向に延在するように設けたことを特徴とする電子機器のスタンド保持構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−19923(P2006−19923A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−194226(P2004−194226)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】
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