説明

電子機器

【課題】より汎用な音声再生の速度を制御する技術を提供する。
【解決手段】外部から配信される書籍データを受信する通信部と、この書籍データを記憶する記憶部と、ユーザの操作を電気信号に変換する操作部と、前記操作に基づき前記記憶部から前記書籍データを音声で再生する音声出力制御部と、前記書籍データのうちユーザにとって重要な個所を決定する制御部とを備え、前記音声出力制御部は前記書籍データを音声で再生する際にこの音声の再生速度を制御しながら再生し、前記制御部は前記音声出力制御部が前記書籍データを音声再生した位置を前記記憶部に保存して音声再生した位置と前記書籍データ内の再生位置を同期させる電子機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、再生速度を自動調整する電子書籍音声再生システム等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
再生速度を調整する電子書籍音声再生システムの従来技術では、ユーザが音声再生速度を手動で切り替える必要があり、操作が煩わしい。また、単調に聞き流すだけとなってしまい、頭に入りにくいという問題があった。
【0003】
この問題に対処する例としては難易度情報を含む教育用コンテンツデータの再生速度を制御することに限定したシステムがある(例えば、特許文献1参照。)。これは、ネットワーク学習支援システムで、映像音声データの特定区間における難易度と受講者の習熟度から音声再生速度を動的に決定している。
【0004】
しかしながら、より汎用な音声再生の速度を制御する技術の要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−96482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施の形態は、より汎用な音声再生の速度を制御する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、実施形態によれば電子機器は、外部から配信される書籍データを受信する通信部と、この書籍データを記憶する記憶部と、ユーザの操作を電気信号に変換する操作部と、前記操作に基づき前記記憶部から前記書籍データを音声で再生する音声出力制御部と、前記書籍データのうちユーザにとって重要な個所を決定する制御部とを備え、前記音声出力制御部は前記書籍データを音声で再生する際にこの音声の再生速度を制御しながら再生し、前記制御部は前記音声出力制御部が前記書籍データを音声再生した位置を前記記憶部に保存して音声再生した位置と前記書籍データ内の再生位置を同期させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の一実施形態を示す電子書籍音声再生システム構成図。
【図2】同実施形態の表示部と操作部の一例を示す図。
【図3】同実施形態の学習プランを選択する画面例を説明するために示す図。
【図4】同実施形態の学習のための重要単語を指定する画面例を示す図。
【図5】同実施形態に用いられる学習時間を設定する画面例を示す図。
【図6】同実施形態の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明による第1の実施形態を図1乃至図6を参照して説明する。
近年、インターネットなどの通信を利用して、所定のサーバから電子化された書籍データ(専門書、小説等の作品の電子データ等)をダウンロードし、それらの書籍データを画面に表示する電子書籍表示システムが普及している。以下、画面に表示される書籍データを、単に「電子書籍」と呼ぶ。また、音声合成技術を利用して電子書籍を読み上げる技術や、通常の書籍を音声データ化したオーディオブックについても、普及が進んでいる。オーディオブックについては、従来は、視覚の障害者に向けたものが多かったが、最近では、自己啓発やビジネス書のオーディオブックの販売が増加しており、通勤電車や車の中、散歩中を利用して、効率的に学習したいという人からの需要も高まっている。本実施形態は、ユーザがより効率的、効果的に電子書籍の内容を学習するために最適な音声再生システムに関するものである。
【0010】
このような機能を備える電子機器の実施例について以下に説明する。
図1に示すように、本実施形態の電子書籍音声再生システム100は、制御部103と、表示部101と、操作部102と、記憶部104と、通信部105と、音声出力制御部106により構成されている。
【0011】
制御部103はマイクロコンピュータにより構成されている。この制御部103は、共通バスBを介して表示部101、操作部102、記憶部104、通信部105及び音声出力制御部106と接続されており、これらの表示部101、操作部102、記憶部104、通信部105及び音声出力制御部106との間で信号の伝達を行う。
【0012】
表示部101は後述の図2で示すタッチパネル210により構成されている。表示部101には、制御部103からの信号に応じて当該電子書籍音声再生システム100で再生するテキストや、図、ならびに、当該電子書籍音声再生システム設定画面が表示される。
【0013】
操作部102には当該電子書籍閲覧操作に必要な種々の後述の図2で示す操作ボタン(例えば、電子書籍音声再生システム100の電源をON/OFFするための電源ボタン203、音声出力制御部から出力する音量を調整するボリュームダイヤル209、音声再生開始ボタン204、ページアップボタン207、ページダウンボタン208、一時停止ボタン205及び音声再生中止ボタン206等)が設けられている。
【0014】
記憶部104は、Flashメモリなどの不揮発性メモリなどで構成されており、複数の電子書籍データ(例えば、テキスト形式のデータ)および、電子書籍を表示、音声再生するための電子書籍アプリケーションを保持する。電子書籍データは、後述するように、通信部105を介して制御部103によって書き込まれる。
【0015】
通信部105は、制御部103により制御されて電子書籍データを配布するサーバ間との通信を行う。本実施形態において、通信部105はインターネットにより電子書籍配布サーバと通信接続するものとする。
【0016】
音声出力制御部106は、記憶部104ら電子書籍データを入力し、電子書籍データを読み上げた音声を後述の図2で示すスピーカー201より音声出力する。このとき、音声出力制御部106では、後述するように、制御部103の指示を受け、音声再生速度、音量などを変更しながら音声出力する。電子書籍データを読み上げた音声は、電子書籍の提供者が音声データとして用意してもよいし、音声合成技術を用いて文字情報を音声信号に変換してもよい。
【0017】
図2は本実施形態を実現するための表示部101と操作部102の一例である。以下、図6の動作フローチャートのステップを交えて説明する。
ユーザが電子書籍端末200の電源ボタン203を押すと、電子書籍端末の電源がONとなり(ステップS1001)、電子書籍アプリケーションが起動し、タッチパネル210上に記憶部104内に保持された電子書籍一覧が表示される(ステップS1002)。
【0018】
本実施例において、記憶部104に保持された電子書籍は、ユーザが通信部105からインターネット経由で購入したものである。ユーザはタッチパネル210上に表示された電子書籍一覧から読みたい電子書籍を選び、指でタッチする。電子書籍アプリケーションは、ユーザがタッチしたタッチパネル102上の座標情報から選択された電子書籍を識別し、選択された電子書籍内のテキストをタッチパネル210上に表示する(ステップS1003) 。
【0019】
次に、タッチパネル上に、学習プランが表示される。例えば、本実施例では、下記5種類の学習プランを準備する。実施例においては、下記プランを電子書籍アプリケーションであらかじめ準備しておくが、電子書籍作成者が電子書籍ごとに準備するとしてもよい。
【0020】
(1)識者のお勧めプランA
(2)識者のお勧めプランB
(3)識者のお勧めプランC
(4)お任せ自動プラン
(5)単語、時間だけを設定
また、学習プランを何も選択しない場合として、下記メニューを準備しておく。
(6)なにも設定しない
図3は電子書籍アプリケーションで学習プランを選択する画面である。ユーザはタッチパネル210に表示された上記学習プランから、学習したいプランを選択し、指でタッチする。電子書籍アプリケーションは、ユーザがタッチしたタッチパネル210上の座標情報から選択された学習プランを識別する(ステップS1004)。
【0021】
本実施例において、ユーザが「(4)お任せ自動プラン」を選択したとする。その際に、あらかじめ準備しておいたテストを実施し、それに基づき、ユーザにとって重要な箇所を判定し、当該箇所を再生箇所とするように、学習プランを作成していく。電子書籍の作成者はあらかじめ電子書籍に関するテストを準備しておく。「(4)お任せ自動プラン」を選択したあと、ユーザはテストに回答する。電子書籍アプリケーションは、その回答を元にユーザにとって重点的に学習が必要な重要箇所を見つける。テスト結果からの重要箇所の見つけ方は、例えば次の方法があげられる。
【0022】
(A)10章からなる電子書籍のうち、1章に付き3問の問題を準備する。
(B)2問、3問不正解である場合は、理解されていないと判断し、その章の学習を重点的に学習する必要があるとする。
(C)2問正解した場合は、理解度は高いと判断し、学習時間を短くする。
(D)3問すべて正解である場合は、ユーザは完全に理解していると判断し、その章は学習しないとする。
本実施例では、ユーザは10章ある電子書籍のうち、3章、4章、7章、9章で不正解となったため、これらの章を再生箇所とする(ステップS1021)。3章と9章について2問不正解であったため、3章と9章がユーザにとって重要な箇所と判断し、4章と7章は1問正解したので、高速再生学習することになる(ステップS1022)。なお重要な個所は章として説明したが、さらに小さい単位のパラグラフでもよい。
【0023】
次に、ユーザはタッチパネル210上に表示されるソフトウェアキーボードで重要単語を設定する(ステップS1005)。図4に画面例を示す。重要単語がない場合は、タッチパネル上に表示される「設定しない」チェックボックスを指でタッチする。設定しない場合は、後述する処理は不要である。
【0024】
本実施例では、ユーザが「テスト」を重要単語として入力したこととする。電子書籍アプリケーションは、タッチパネル210上に表示したテキストを形態素解析により単語単位に分割しておき、電子書籍の中からユーザが入力した単語をあらかじめ見つけておく(ステップS1006)。続いて、ユーザはタッチパネル上に表示されるソフトウェアキーボードで学習時間を設定する(ステップS1007)。図5に画面例を示す。学習時間を設定しない場合は、タッチパネル上に表示される「設定しない」チェックボックスを指でタッチする。設定しない場合は、後述する処理は不要である。
【0025】
本実施例において、学習時間は約2時間と設定された、として説明を進める。電子書籍に含まれる文字数をあらかじめ数えておき、2時間に収まるように文字数あたりの読み上げ時間を計算する(ステップS1008)。漢字とひらがなとの差異や、単語によって多少の差異はあるが、それらは無視して1文字あたりの読み上げ時間を計算する。例えば、本実施例において、3章と9章を合わせて10000文字の文字が存在し、4章と7章を合わせて10000文字存在したとすれば、2時間(7200秒)で完了するためには、3章と9章は1秒あたりおよそ3文字のペースで進めていく必要がある。ただし、4章と7章は高速学習のため、1秒間に5文字のペースで再生する。
【0026】
各種設定を完了し、ユーザが再生を開始すると音声再生処理が開始される(ステップS1009)。
音声出力制御部106は、再生時にはあらかじめ設定したそれぞれの再生速度で再生する。再生時にユーザにとって重要な箇所を再生する場合は、特殊効果を付加してもよいとする。特殊効果とは、効果音、音声による注意喚起、振動などである。本実施例においては、再生開始場所は、3章になる。ことのき、3章はユーザにとって重要な箇所であるので、3章の再生を開始する直前に「重要なところです」などといったメッセーを再生するとしてもよい。
【0027】
制御部103は音声再生位置と、電子書籍のテキスト位置を常に記憶しておく。このとき、読み進めた位置をユーザが追いやすくするために、タッチパネル210に表示する電子書籍のテキストに対して、再生箇所に目印となるマークを付加するなどとしてもよい。
【0028】
また、音声再生処理において、ユーザが重要単語として設定した「テスト」という単語を見つけた場合、音声出力制御部106は制御部103の指示をうけ、再生速度を遅くする。本実施例では、1秒間に3文字、または5文字のペースで再生していたが、当該文字列を再生する際は、1秒間に再生する文字列を2文字のペースで再生することとする。また、この際に、音量を大きくする、重要単語を再生する直前に特殊効果を付加して再生するなどとしてもよい。
【0029】
次に、音声再生中の動作について説明する。
ユーザが装置100を用いて学習中に、例えば、通信部105を介してメールを受信したとする。これをきっかけに、ユーザは、タッチパネルの表示を電子書籍アプリケーションのテキスト表示画面から、メールアプリケーションの画面に切り替える。このとき、一時停止205ボタン及び音声再生中止206ボタンがユーザによって、押下されなければ、音声再生は継続する。この場合、ユーザは、ながら学習の状態となり、ユーザの集中力は分散してしまい、再生されている電子書籍の内容を十分に理解することができなくなってしまう。そこで、制御部103がユーザ操作により、制御部103が電子書籍アプリケーションからその他のアプリケーションに切り替わったをことを判定し(ステップS1010)、音声出力制御部106は、再生速度を低速で再生することとする(ステップS1019)。
【0030】
例えば、タッチパネルの表示が電子書籍アプリケーションから他のアプリケーションに切り替わったことを制御部103が判断した際に、1秒あたりの再生文字数を1文字少なくする。例えば、1秒間に3文字のペースで再生していた場合には、1秒間に2文字のペースで再生することとする。
【0031】
しかしながら、ユーザが速度を変更しないとあらかじめ設定した場合には、本処理は行わないとしてもよい。
また、ユーザが電子書籍の音声再生だけを視聴しており、テキストを視聴していないと判断した場合、制御部103はタッチパネルの電源をOFFにする(ステップS1012)。このとき、音声再生は継続するため、再生途中に、電子書籍中に図の説明を行っている文章や文字列を見つけた場合は、ユーザに対して図を視聴するように促すこととする。
【0032】
本実施例において、電子書籍アプリケーションが音声再生を開始後、3分間の間に操作部102にて、ユーザの操作を受信しなかった場合(ステップS1011)、制御部103はタッチパネルの電源をOFFにする。そして、あらかじめ形態素解析によって、「図」という文字列を見つけておき(ステップS1013)、文字列「図」を再生する直前に、音声出力制御部106により効果音や音声による注意喚起を再生することでユーザに図の出現を通知する(ステップS1014)。その後、タッチパネルの電源をONにし(ステップS1015)図が掲載されている電子書籍のページを表示しておく(ステップS1015B)。これにより、ユーザはすばやく図を視聴することが可能になる。
【0033】
しかしながら、ユーザが図の視聴を促さないとあらかじめ設定していた場合や、操作ができない状況にあるとき(例えば、ドライブモードなど)には、本処理は行わないとしてもよい。
【0034】
電子書籍アプリケーションは電子書籍の再生箇所をすべて再生するか、ユーザが装置100の電源を終了するまで上記処理を繰り返す(ステップS1016)。電子書籍の再生箇所をすべて再生完了した際に、電子書籍アプリケーションを終了する(ステップS1017)。ユーザが電子書籍端末200の電源ボタン203を押すと、電子書籍端末の電源がOFFとなり終了するが、そうでない場合はステップS1002へ戻る(ステップS1018)。
【0035】
以下に実施形態の変形を述べる。
本実施例において、電子書籍データは、インターネット経由で電子書籍サーバから受信するとしたが、端末メーカが工場での製造時において電子書籍をあらかじめ蓄積しておいたり、SDカードなどの外部メディアに保存された電子書籍を用いるとしてもよい。
【0036】
本実施例において、音声出力制御部はスピーカーから構成されるとしたが、イヤホンを具備し、イヤホンに音声出力するとしてもよい。
本実施例において、ユーザにとっての重要度はテストの結果によって定めたが、重要度の決定方法を限定するものではない。例えば、識者おすすめプランを選択した場合は、識者がユーザにとっての重要な箇所をあらかじめ設定し、読み進める順番なども変更してもよい。また、ユーザの嗜好情報やこれまでの購入履歴から、再生する箇所を決定してもよい。例えば、学習する電子書籍と同じジャンルの電子書籍を既に学習済みの場合は、前半を読み飛ばすなどしてもよい。また、本実施例で説明したテストは電子書籍作成者があらかじめ準備するとしたが、電子書籍ごとに、装置が自動で生成するとしてもよい。
【0037】
本実施例において、ユーザにとっての重要箇所、または、重要単語を再生する際に、再生速度を変更するとしたが、重要箇所の強調方法を限定するものではない、例えば、再生音量、再生する音声の種類(声色)、再生時の抑揚などを変更してもよい。
【0038】
本実施例において、ユーザ操作を3分間受信しない場合は、タッチパネルの電源をOFFにするとしたが、タッチパネルの電源制御方法を限定するものではない。ユーザが電源OFFまでの時間を自由に設定できるなどとしてもよい。
【0039】
上記のように、本実施形態では音声出力制御部を付加することにより、音声再生の速度を制御し、ユーザにとって重要な箇所を強調して再生する。以上説明した実施例によれば電子書籍音声再生システムで、ユーザの重要度指定または識者の重要度指定によって、音声の再生速度を自動的に制御する。ユーザの理解度を判定する手段と、理解度から再生速度を計算する手段と、音声再生速度を制御する手段により、ユーザが電子書籍を学習する際にかける時間を短くすることができるようになり、利便性が高くなった。
【0040】
本実施形態は、汎用の電子書籍に対して、音声合成技術を用いて音声再生する際に、再生箇所と再生速度を自動で切り替えるものである。この効果として音声再生の速度を制御し、ユーザにとって重要な箇所を強調して再生する手段により、ユーザが電子書籍を学習する際の利便性が高くなり、より効率的に学習できる。ユーザにとって重要な箇所を強調して再生する手段により、ユーザがより効率的に電子書籍の内容を理解できるようになった。
【0041】
またユーザが音声再生ならびに電子書籍データ表示以外の操作を行ったことを検知した場合に、再生速度を変更する手段により、ながら学習の状態であっても、音声再生内容を聞き逃すことなく、効率よく学習することが可能である。
【0042】
また再生予定箇所に挿絵や図があることをユーザに通知する手段により、ユーザは、常に画面を視聴していなくとも、必要なときに画面を視聴するだけでよくなり、より効率的に学習することが可能となった。
【0043】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係わる構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0044】
100 電子書籍音声再生システム
101 表示部
102 操作部
103 制御部
104 記憶部
105 通信部
106 音声出力制御部
200 電子書籍端末
201 スピーカー
203 電源ボタン
204 音声再生開始ボタン
205 一時停止ボタン
206 音声再生中止ボタン
207 ページアップボタン
208 ページダウンボタン
209 ボリュームダイヤル
210 タッチパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から配信される書籍データを受信する通信部と、
この書籍データを記憶する記憶部と、
ユーザの操作を電気信号に変換する操作部と、
前記操作に基づき前記記憶部から前記書籍データを音声で再生する音声出力制御部と、
前記書籍データのうちユーザにとって重要な個所を決定する制御部とを備え、
前記音声出力制御部は前記書籍データを音声で再生する際にこの音声の再生速度を制御しながら再生し、前記制御部は前記音声出力制御部が前記書籍データを音声再生した位置を前記記憶部に保存して音声再生した位置と前記書籍データ内の再生位置を同期させるとともに、前記重要な個所の重要度をユーザが過去に購入した前記書籍データの購入履歴、視聴履歴、検索履歴、理解度テストまたはアンケートの結果に基づいて前記制御部が決定する電子機器。
【請求項2】
外部から配信される書籍データを受信する通信部と、
この書籍データを記憶する記憶部と、
ユーザの操作を電気信号に変換する操作部と、
前記操作に基づき前記記憶部から前記書籍データを音声で再生する音声出力制御部と、
前記書籍データのうちユーザにとって重要な個所を決定する制御部とを備え、
前記音声出力制御部は前記書籍データを音声で再生する際にこの音声の再生速度を制御しながら再生し、前記制御部は前記音声出力制御部が前記書籍データを音声再生した位置を前記記憶部に保存して音声再生した位置と前記書籍データ内の再生位置を同期させる電子機器。
【請求項3】
前記書籍データの内容のうちユーザにとって重要な個所を前記制御部で計算し、もしくは、識者があらかじめ設定したおすすめプランに示される重要な個所を前記記憶部から読み出し、前記書籍データ内の再生箇所を決定する請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
ユーザが指定した速度/読み上げ終了時間を前記操作部で読み取り、あらかじめ識者が提案するおすすめプラン、または、ユーザの重要度に基づいて、前記書籍データ内の再生箇所の音声再生速度を前記制御部が決定し、再生速度、音量を変更する、または、効果音や、音声による注意喚起を付加する請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
ユーザが特定の単語を設定すると、当該単語を低速、または音量を変更して再生する、または、効果音、音声による注意喚起を付加して再生し、ユーザが設定した単語を強調して再生するように働く請求項2に記載の電子機器。
【請求項6】
ユーザが前記書籍データ音声再生中に、前記操作部において、音声再生ならびに前記書籍データ表示以外の操作を行ったことを検知した場合に、再生速度を変更する請求項2に記載の電子機器。
【請求項7】
前記書籍データを表示する表示部を備え、この書籍データの音声再生中にユーザが前記表示部を視聴していない、かつ、再生予定箇所に挿絵や図があると判断した場合、ユーザに前記表示部の視聴を促し、前記表示部に挿絵または図を表示する請求項2に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−159683(P2012−159683A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19225(P2011−19225)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【特許番号】特許第4996750号(P4996750)
【特許公報発行日】平成24年8月8日(2012.8.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】