電子機器
【課題】より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板を含んだテレビジョン受像機および電子機器を得る。
【解決手段】実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、回路基板と、フレキシブルプリント配線板と、を備える。回路基板は、筐体内に設けられる。フレキシブルプリント配線板は、回路基板に電気的に接続され、基層と、導電層と、保護層と、を有する。基層は、第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有する。導電層は、基層の第一面および第二面のうち少なくとも一方に設けられる。保護層は、基層および導電層を覆い、基層の周縁部より外側に位置された外縁部を有する。
【解決手段】実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、回路基板と、フレキシブルプリント配線板と、を備える。回路基板は、筐体内に設けられる。フレキシブルプリント配線板は、回路基板に電気的に接続され、基層と、導電層と、保護層と、を有する。基層は、第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有する。導電層は、基層の第一面および第二面のうち少なくとも一方に設けられる。保護層は、基層および導電層を覆い、基層の周縁部より外側に位置された外縁部を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、テレビジョン受像機および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基層とその両面を覆う被覆層とを有したフレキシブルプリント配線板が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−206589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、基層が比較的じん性の低い材料等であった場合には、より慎重に取り扱うなどの注意が必要となる場合があった。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板を含んだテレビジョン受像機および電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、回路基板と、フレキシブルプリント配線板と、を備える。回路基板は、筐体内に設けられる。フレキシブルプリント配線板は、回路基板に電気的に接続され、基層と、導電層と、保護層と、を有する。基層は、第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有する。導電層は、基層の第一面および第二面のうち少なくとも一方に設けられる。保護層は、基層および導電層を覆い、基層の周縁部より外側に位置された外縁部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された側面図である。
【図3】図3は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の内部の一例が示された背面図である。
【図4】図4は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の一例が示された平面図である。
【図5】図5は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法の一例が示されたフローチャートである。
【図6】図6は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、基層に導電層が取り付けられた状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図7】図7は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図6の構成に貫通孔が設けられた状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図8】図8は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図7の構成にメッキ処理が施された状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図9】図9は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図8の構成にエッチング処理が施された状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図10】図10は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図9の構成に第一の切断処理が施される状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図11】図11は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図9の構成に第一の切断処理が施された状態の基層の一例が示された概略図(平面図)である。
【図12】図12は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図10で第一の切断処理が施された構成が保護層で被覆される状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図13】図13は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図10で第一の切断処理が施された構成が保護層で被覆される状態の一例が示された概略図(平面図)である。
【図14】図14は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図12で保護層が被覆された構成に第二の切断処理が施されて得られたフレキシブルプリント配線板の一例が示された概略図(平面図)である。
【図15】図15は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図12で保護層が被覆された構成に第二の切断処理が施されて得られたフレキシブルプリント配線板の一例が示された概略図(断面図)である。
【図16】図16は、一実施形態の変形例にかかるフレキシブルプリント配線板の一例が示された概略図(断面図)である。
【図17】図17は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号を付すとともに、重複する説明を省略する。また、一部の図では、便宜上、方向が規定されている。X方向は電子機器としてのテレビジョン受像機1の表示画面4aに対する正面視で右方(背面視では左方)、Y方向は上方、Z方向は表示画面の法線方向である。
【0009】
<第1実施形態>
図1,2に例示されるように、本実施形態では、テレビジョン受像機1は、台部3と、この台部3上に脚部5および取付部6を介して支持された比較的薄い扁平な矩形状の本体部2と、を備えている。本体部2の筐体2cの前面2aには矩形状の開口部2eが設けられており、この開口部2eから、筐体2c内に収容された表示部4(表示ユニット8)の表示画面4aが露出している。表示部4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELディスプレイ(OELD:organic electroluminescent display)等のパネル(パネルユニット)である。表示部4は、表示装置、表示モジュール、モジュール、パネルの一例である。
【0010】
筐体2cは、一例としては、前面2a側のフロントマスク2dや、後面2b側のバックカバー2f等の分割体を組み合わせて構成される。取付部6は、後面2bから背後側に突出しており、回動軸Cを中心として回動可能に、脚部5に支持されている。フロントマスク2dは、前壁と側壁(周壁、立壁)の一部とを有することができる。また、バックカバー2fは、後壁と側壁の一部とを有することができる。前壁、側壁、および後壁は、壁部の一部である。また、筐体2cは、図1に示されるように、四つの角部を有している。
【0011】
また、本実施形態では、図3に示されるように、複数の回路基板7(7A〜7D)が、表示部4を含む表示ユニット8の背面(すなわち、表示画面4aの反対側の表面)8a上に、ねじ(図示されず)等の結合具を介して取り付けられている。背面8a上にはボス部(図示されず)が突出され、このボス部上に回路基板7が固定されている。よって、回路基板7と背面8aとの間には隙間が存在する。
【0012】
表示ユニット8の背面8aをなす壁部としてのバックプレート8bには、背面視(すなわち図3の視線)で略H字状に配置されたリブ9(9A,9B)が設けられている。リブ9(9A,9B)は、背面8a上に突出している。リブ(第一のリブ)9Aは、バックプレート8bの左右方向中央部で、左右方向に間隔をあけて、上下方向に延びた姿勢で、相互に平行に設けられている。また、リブ(第二のリブ)9Bは、二つのリブ9Aの上下方向中間部の間で架け渡されて左右方向に延びている。これらリブ9A,9Bは、表示ユニット8を構造的に補強する部分(補強部、骨格部)である。これらリブ9A,9Bは、バックプレート8bをプレス等することで部分的に折り曲げて構成することができるし、別部材を付加することで構成することができるし、あるいは、バックプレート8bを部分的に折り曲げた上で別部材を付加することで構成することができる。なお、リブ9(例えばリブ9A)には、VESA(登録商標)マウント用、すなわち、壁掛け用の結合部(例えば、ボス部やねじ孔等、図示されず)が設けられる。
【0013】
この図3に示されるように、本実施形態では、H字状に配置されたリブ9A,9Bによって、表示ユニット8の背面8aが、背面視で右側のリブ9Aより右側の第一の領域A1と、左右方向中央部でリブ9Bより下側の第二の領域A2と、リブ9Bの上側の第三の領域A3と、左側のリブ9Aの左側の第四の領域A4とに、分けられている。これら各領域A1〜A4には、複数の回路基板7(7A〜7D、基板、プリント基板、プリント配線板、配線基板、リジッド基板)や部品21等が適宜に分散して配置される。
【0014】
一例として、本実施形態では、第一の領域A1には回路基板(第一の回路基板)7Aが設けられ、第二の領域A2には回路基板(第二の回路基板)7Bが設けられ、第三の領域A3には回路基板(第三の回路基板)7Cが設けられ、第四の領域A4には回路基板(第四の回路基板)7Dが設けられている。また、第四の領域A4には、部品(モジュール、例えば、ハードディスクドライブや、スピーカユニット等)21も設けられている。なお、各回路基板7はシールドケース(図示されず)で覆われうる。
【0015】
回路基板7には、一例として、入力信号処理回路、フレームレートコンバータ(FRC)回路、タイミングコントロール(Tcon)回路、ドライバ回路(XYドライバ)等の回路が構成(実装)されうる。
【0016】
入力信号処理回路は、チューナやコネクタ等(図示されず)を有し、アンテナ等の部品や、AV(audio visual)機器等から入力された信号を処理して、映像(ビデオ)データと音声(オーディオ)データとを出力する。また、入力信号処理回路は、種々の映像処理や、補正処理、映像合成処理等も行うことができる。
【0017】
フレームレートコンバータ回路は、入力信号処理回路から映像データを受け、例えば映像の動きベクトルから補間フレームを生成する等して、映像のフレームレートの変換を行う。また、フレームレートコンバータ回路は、3D映像を生成するための処理や、高精細度化するための処理等も行うことができる。フレームレートコンバータ回路から出力される映像データの単位時間あたりのデータの伝送量は、入力される映像データに比べて増大する。
【0018】
タイミングコントロール回路は、フレームレートコンバータ回路から映像データを受け、その後段のドライバ回路を制御するタイミング信号を生成し、映像データとタイミング信号とを出力する。
【0019】
ドライバ回路は、表示部4に所定の映像を表示させるために、タイミングコントロール回路から受けた信号に基づいて、表示部4(の複数のTFT(thin film transistor)等)を駆動する。
【0020】
そして、本実施形態では、一例として、回路基板7Aには入力信号処理回路が設けられ、回路基板7Bにはフレームレートコンバータ回路やタイミングコントロール回路等が設けられている。この場合、回路基板7Aと回路基板7Bとは、図3に示されるように、右側のリブ9Aを挟んだ状態に位置される。
【0021】
さらに、本実施形態では、一例として、図3に示されるように、回路基板7Aと回路基板7Bとが、フレキシブルプリント配線板(フレキシブルプリント配線基板、可撓性の配線基板、FPC、flexible printed circuits)10を介して電気的に接続されている。上述したように、回路基板7Aと回路基板7Bとの間には、リブ9Aが位置し、このリブ9Aが背後側に向けて突出しているため、壁部としてのバックプレート8bと筐体2cの後壁部としてのバックカバー2f(図2参照)との間の隙間が、リブ9が無い場所に比べて狭くなっている。本実施形態では、回路基板7Aと回路基板7Bとの間のデータの伝送量が、フレームレートコンバータ回路で増大される前の状態で比較的少ないため、回路基板7Aと回路基板7Bとを電気的に接続するケーブルとして、フレキシブルプリント配線板10を使用することができる。よって、本実施形態によれば、ケーブル(の本数や太さ)によって筐体2cの薄型化や剛性や強度の向上等が阻害されるのを、抑制することができる。また、より多数のツイストペアケーブルによって回路基板間が電気的に接続されていた構成に比べて、製造の手間およびコストを減らすことができる。
【0022】
また、回路基板7Aには、その端部(周縁部、例えば、図3の端部7b,7c等)に沿って複数のコネクタ(外部接続コネクタ、図示されず)が設けられる。これら複数のコネクタがバックカバー2fとバックプレート8bとの間の隙間(開口部)から露出される構成である場合、回路基板7Aが第一の領域A1に位置されることで、回路基板7Aの端部(周縁部、例えば、図3の端部7b,7c等)がバックプレート8bの周縁部に沿いやすくなる。よって、隙間(開口部)をより容易に設けることができる。
【0023】
図4に例示されるフレキシブルプリント配線板10は、所定の幅を有して帯状に延びており、延部10aと、延部10aの長手方向の端部10bと、を有している。端部10bは、端子(端子部、接続端子、接点、接触部、導体)20が露出した接栓部(コネクタ部)として構成されている。図3にも示されるように、端部10bは、回路基板7(7A,7B)の端部7aの近傍に設けられたコネクタ7dに差し込まれて結合(接続)されている。端部10bの端子20とコネクタ7dに設けられた図視されない端子とが接触して導通され、回路基板7Aの導体部と回路基板7Bの導体部とが、フレキシブルプリント配線板10の端子20および内部の導電層12,14等(導体層、図15等参照)を介して電気的に接続される。
【0024】
図5は、図6〜15に例示された平面視でL字状のフレキシブルプリント配線板10A(10)の製造方法の一例が示されたフローチャートである。図6〜15には、製造方法の各ステップでのフレキシブルプリント配線板10Aの概略図(断面図や平面図等)が示される。なお、図6〜15に例示されるフレキシブルプリント配線板10Aも、テレビジョン受像機1内に設けられうる。また、フレキシブルプリント配線板10Aは、あくまで一例に過ぎず、これ以外の形状のフレキシブルプリント配線板10も、図5〜15に示される製造方法で製造することができる。
【0025】
まずは、図6に示されるように、基層(基部、第一の層、第一の部分、第一の領域)11の第一面11a上および第二面11b上に、それぞれ、導電層(導体層、配線層、第二の層、第二の部分、第二の領域)12が形成される(図5のステップS10、導電層形成ステップ)。
【0026】
基層11は、中間層、内層、絶縁層、下層の一例である。また、基層11は、一例としては、プリプレグである。プリプレグは、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の繊維に、未硬化の樹脂材料(例えば、熱硬化性樹脂、エポキシ樹脂等)が含浸された、可撓性を有したシート状の構造体である。プリプレグは、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料に比べて、安価であるとともに、じん性が低く、裂けやすい。
【0027】
導電層12は、一例としては、銅箔である。導電層12は、基層11の面(第一面11aおよび第二面11b)上に、例えば、メッキ、スパッタリング、蒸着、接着等されることで、設けられうる。
【0028】
次に、図7に示されるように、図6の構成の所定位置に、一例としては、パンチ等されることで、貫通孔13が形成される(図5のステップS11、貫通孔形成ステップ)。ステップS11で、貫通孔13は、基層11およびその両側の導電層12を、厚さ方向(図7の上下方向)に貫通する。
【0029】
次に、図8に示されるように、図7の構成の、少なくとも貫通孔13を含む一部、あるいは全体に、一例としては、メッキ処理が施されることで、図7の構成の両面側を覆った導電層14が形成される。そして、このメッキ処理により、貫通孔13内(の内周面上)に、第一面11a側の導電層12,14と第二面11b側の導電層12,14とを電気的に接続する導電部15aを有したスルーホール15が形成される(図5のステップS12、導電部形成ステップ)。
【0030】
次に、図9に示されるように、図8の構成の基層11の面(第一面11aおよび第二面11b)に設けられた導電層12,14に、一例としては、エッチング処理が施されることで、導電層12,14のパターン(導体パターン、配線パターン、配線)が形成される(図5のステップS13、導電層パターン形成ステップ)。
【0031】
次に、図10に示されるように、図9の構成に、一例としては、カッタ30やパンチ(図示されず)等の切断装置や切断工具で切断されることで、第一切断線CL1で切断処理が施される。この切断処理により、基層11の外縁部(フレキシブルプリント配線板10の状態でその外縁部に対応する部分)11cが除去される(図5のステップS14、基層外縁部除去ステップ)。
【0032】
図11に示されるように、製造工程の途中段階での基層11は、一例として、矩形状(長方形状)の外縁11iを有している。そして、ステップS14で、基層11には、一例として、細長い長穴状の開口部16が設けられる。この開口部16は、フレキシブルプリント配線板10の一部を構成する使用部分(延部11fおよび曲部11g)と、不要部分(非使用部分、余剰部分、除去部分)11hとを分けている。使用部分には、一例として、直線状(帯状)に延びた延部11fと、円弧状に曲がった曲部11gとが含まれうる。延部11fおよび曲部11gは、いずれも、第一面11aおよび第二面11b(図10等参照)に沿っている。そして、開口部16は、延部11fおよび曲部11gの幅方向(短手方向)の側縁(周縁、周縁部)11dの一部を形成している。また、図11の例では、複数の開口部16が、使用部分(延部11fおよび曲部11g)の側縁に沿って、間隔をあけて設けられている。すなわち、この間隔の部分で、使用部分(延部11fおよび曲部11g)と不要部分11hとが接続されている。開口部16は、図11では貫通孔であるが、切欠であることもできる。
【0033】
次に、図12に示されるように、図10,11に示される構成の、基層11の第一面11aおよび第二面11bの両方に、接着層(接着部、接続部、接続層、第四の層、第四の部分、第四の領域)18を介して、被覆層(覆部、覆層、外層、上層、第三の層、第三の部分、第三の領域)17が設けられる(貼り付けられる、結合される、図5のステップS15、被覆層形成ステップ)。被覆層17は、被覆層、保護層、絶縁層の一例である。また、第一面11aに設けられる被覆層17は、第一保護層(第一被覆層)の一例であり、第二面11bに設けられる被覆層17は、第二保護層(第二被覆層)の一例である。また、被覆層17は、一例としては、ポリイミド(PI)や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、液晶ポリマ(LCP,liquid crystal polymer)等のエンプラフィルム(合成樹脂材料)で構成されうる。
【0034】
また、図12に示されるように、被覆層17および接着層18の、少なくとも一つの導電層12,14に対応する位置には、開口部(露出開口、開口)19が設けられている。開口部19は、例えば、貫通孔あるいは切欠等として設けられうる。開口部19に対応した導電層12,14は、端子(端子部、接続端子、接点、接触部、導体)20の一例である。端子20としての導電層12,14の表面(本実施形態では一例として導電層12の表面)は、接触面(接面、露出面)20aの一例である。
【0035】
図13には、基層11が被覆層17で覆われた構成が示されている。この図13に示されるように、製造工程の途中段階での被覆層17は、一例として、図11に示された基層11に対応した(一致した)矩形状(長方形状)の外縁17aを有している。よって、ステップS15では、図10,11に示される構成に、被覆層17を、基層11の外縁11iと被覆層17の外縁17aとの重なり合いによって位置決めすることができる。なお、外縁11i,17a同士を重ねるのはあくまで一例に過ぎず、基層11および被覆層17に外縁11i,17a以外の位置決め機構(例えば、位置合わせされた貫通孔等)を設けることができる。
【0036】
次に、図13に示される構成、すなわち、基層11の両側が被覆層17で覆われた構成が、カッタ等の切断工具あるいは切断装置等(図示されず)によって、第二切断線CL2で切断されて不要部分が除去され、図14,15に示されるフレキシブルプリント配線板10が得られる(図5のステップS16、切り取りステップ)。図13に示されるように、第二切断線CL2は、基層11に設けられた開口部16内を通っている。よって、図14,15等に示されるように、開口部16が形成された部分では、基層11の外縁11dは、第二切断線CL2によって規定されるフレキシブルプリント配線板10の側縁(外縁)10cよりも、幅方向内側に引っ込む。これに伴い、図15に示されるように、基層11の外縁11dより外側に、被覆層17および接着層18の外縁部10dが設けられる。よって、本実施形態によれば、基層11が、例えばプリプレグのようにじん性が比較的低い材料であった場合に、フレキシブルプリント配線板10に、基層11の外縁11dが当該フレキシブルプリント配線板10の側縁10cに露出しない領域を設け、この領域では、基層11(の外縁11d)を、基層11以外(本実施形態では、一例として被覆層17および接着層18)の外縁部10dで保護することができる。すなわち、外縁部10dは、保護部の一例である。
【0037】
一方、隣接した開口部16の間に位置した基層11の使用部分(延部11fおよび曲部11g)と不要部分との接続部分では、第二切断線CL2が開口部16が形成された部分での基層11の外縁11dより外側に位置するため、この外縁11dより外側に突出した突出部11eが形成される。すなわち、突出部11eは、上述したステップS15やステップS16での基層11の位置決め等をより容易に行うため、基層11に使用部分(延部11fおよび曲部11g)と不要部分11hとの接続部分(吊り部分)を設けることによってできた部分である。この突出部11eが設けられた部分で、基層11は、フレキシブルプリント配線板10の側縁10cに露出する。よって、基層11が例えばプリプレグのようにじん性が比較的低い材料であった場合には、突出部11eが設けられた部分では、側縁10cより外縁11dが引っ込んだ部分に比べて、フレキシブルプリント配線板10の強度が低くなる。この点を考慮し、本実施形態では、突出部11eが、基層11の延部11fの延び方向の端部P1、あるいは曲部11gの周方向の端部P2に設けられている。延部11fの延び方向の中間部(中央部)や、曲部11gの周方向の中間部(中央部)には、フレキシブルプリント配線板10が曲がった場合に、応力が集中しやすい場合がある。よって、突出部11eがこれら中間部ではない端部P1,P2に設けられることで、突出部11eが応力の集中しやすい上記中間部に設けられた場合に比べて、フレキシブルプリント配線板10の強度をより高めることができる。
【0038】
以上、説明したように、本実施形態では、フレキシブルプリント配線板10は、基層11および導電層12,14を覆い、基層11の周縁部としての外縁11dより外側に位置された外縁部10dを有した保護層としての被覆層17および接着層18を有した。よって、一例としては、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。
【0039】
また、本実施形態では、基層11は、当該基層11の周縁部としての外縁11dから外側に突出して被覆層17の外縁まで延びた突出部11eを有した。よって、一例としては、突出部11eを利用することで、フレキシブルプリント配線板10をより製造しやすくなる。
【0040】
また、本実施形態では、突出部11eは、延部11fの延び方向の端部P1、または、曲部11gの周方向の端部P2に位置された。よって、一例としては、突出部11eを応力集中が生じにくい箇所に設けることができる。さらに、一例としては、突出部11eを設けたことによるフレキシブルプリント配線板10の強度の低下を抑制しやすくなる。
【0041】
また、本実施形態では、フレキシブルプリント配線板10は、基層11と被覆層17との間に位置されて基層11と被覆層17とを接着する接着層18を有した。よって、一例としては、接着層18が無い場合に比べて、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。
【0042】
また、本実施形態では、フレキシブルプリント配線板10は、被覆層17として、基層11の第一面11aを覆う第一保護層としての被覆層17と、基層11の第二面11bを覆う第二保護層としての被覆層17と、を有し、フレキシブルプリント配線板10の外縁部10dでは、これら被覆層17,17の外縁部同士が接合された。よって、一例としては、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。さらに、本実施形態では、接着層18が、第一保護層としての被覆層17と第二保護層としての被覆層17とを接合した。よって、一例としては、接着層18が介在する分、より一層損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。
【0043】
<変形例>
図16に示された変形例にかかるフレキシブルプリント配線板10B(10)は、第1実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板10Aに替えて用いることができる。図16の変形例にかかるフレキシブルプリント配線板10Bでは、基層11に設けられた貫通孔13が、メッキ処理によって設けられた導電部15a(図15参照)に替えて、例えば導電性ペースト22等の、メッキ処理以外によって設けられた導体によって埋められている。このような構成によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0044】
<第2実施形態>
また、上述したフレキシブルプリント配線板10は、図17に示されるような電子機器100に設けることもできる。電子機器100は、所謂ノート型のパーソナルコンピュータとして構成されており、矩形状の扁平な第一の本体部102と、矩形状の扁平な第二の本体部103と、を備えている。これら第一の本体部102および第二の本体部103は、ヒンジ部104を介して、例えば回動軸Ax回りに、図17に示される展開状態と図示されない折り畳み状態との間で相対回動可能に、接続されている。
【0045】
第一の本体部102には、筐体(第一筐体)102aの外面としての表面102b側に露出する状態で、入力受付部としてのキーボード105や、ポインティングデバイス107、クリックボタン108等が設けられている。一方、第二の本体部103には、筐体(第二筐体)103aの外面としての表面103bに設けられた開口部103cから露出する状態で、部品としてのLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置としてのディスプレイ106が設けられている。図17に示されるような展開状態では、キーボード105や、ディスプレイ106、ポインティングデバイス107、クリックボタン108等が露出して、ユーザが使用可能な状態となる。一方、折り畳み状態(図示されず)では、表面102b,103b同士が相互に近接した状態で対向して、キーボード105や、ディスプレイ106、ポインティングデバイス107、クリックボタン108等が、筐体102a,103aによって隠された状態となる。
【0046】
また、第一の本体部102の筐体102aの内部には、回路基板7に、CPU(central processing unit)や、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、その他の部品が実装された基板アセンブリや、ハードディスク、冷却ファン等の部品(いずれも図示されず)が収容されている。そして、回路基板7には、上記第1実施形態あるいは第1変形例で用いられたフレキシブルプリント配線板10が、電気的に接続されている(図17には示されず)。本実施形態の電子機器100でも、フレキシブルプリント配線板10を有することにより上記第1実施形態あるいは変形例によって得られる効果と同様の効果が得られる。
【0047】
以上、本発明の好適な実施形態について例示したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、フレキシブルプリント配線板を有した上述した以外の電子機器にも適用することができる。また、各実施形態や実施例の構成を部分的に組み合わせて構成することができる。また、フレキシブルプリント配線板は、帯状以外の形状に構成することができる。また、保護部は、被覆層や保護層とは別の部材として構成されることができる。例えば、基層の側縁部に、基層よりじん性の高い材料の部材(例えば、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料のテープやフィルム等)を設ける(例えば、貼着する、接着する)などして、保護部を設けることができる。また、テレビジョン受像機、電子機器、筐体、回路基板、フレキシブルプリント配線板、基層、導電層、保護層、導電部、外縁部、突出部、延部、曲部、接着層、第一保護層、第二保護層、基層の周縁部より外側に位置された部分、基層よりじん性の高い保護層、被覆層、保護部、端子等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜変更して実施することができる。
【0048】
本発明の実施形態によれば、一例としては、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板を含んだテレビジョン受像機および電子機器を得ることができる。
【符号の説明】
【0049】
1…テレビジョン受像機、2c,102a…筐体、7,7A〜7D…回路基板、10,10A,10B…フレキシブルプリント配線板、10c…側縁(外縁)、10d…外縁部(保護部、部分)、11…基層、11a…第一面、11b…第二面、11e…突出部、11f…延部、11g…曲部、12,14…導電層、11d…外縁(周縁部)、17…被覆層(保護層、第一保護層、第二保護層)、18…接着層、100…電子機器、P1…(延び方向の)端部、P2…(周方向の)端部。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、テレビジョン受像機および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基層とその両面を覆う被覆層とを有したフレキシブルプリント配線板が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−206589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、基層が比較的じん性の低い材料等であった場合には、より慎重に取り扱うなどの注意が必要となる場合があった。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板を含んだテレビジョン受像機および電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、回路基板と、フレキシブルプリント配線板と、を備える。回路基板は、筐体内に設けられる。フレキシブルプリント配線板は、回路基板に電気的に接続され、基層と、導電層と、保護層と、を有する。基層は、第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有する。導電層は、基層の第一面および第二面のうち少なくとも一方に設けられる。保護層は、基層および導電層を覆い、基層の周縁部より外側に位置された外縁部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された側面図である。
【図3】図3は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の内部の一例が示された背面図である。
【図4】図4は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の一例が示された平面図である。
【図5】図5は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法の一例が示されたフローチャートである。
【図6】図6は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、基層に導電層が取り付けられた状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図7】図7は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図6の構成に貫通孔が設けられた状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図8】図8は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図7の構成にメッキ処理が施された状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図9】図9は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図8の構成にエッチング処理が施された状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図10】図10は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図9の構成に第一の切断処理が施される状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図11】図11は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図9の構成に第一の切断処理が施された状態の基層の一例が示された概略図(平面図)である。
【図12】図12は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図10で第一の切断処理が施された構成が保護層で被覆される状態の一例が示された概略図(断面図)である。
【図13】図13は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図10で第一の切断処理が施された構成が保護層で被覆される状態の一例が示された概略図(平面図)である。
【図14】図14は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図12で保護層が被覆された構成に第二の切断処理が施されて得られたフレキシブルプリント配線板の一例が示された概略図(平面図)である。
【図15】図15は、一実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法で、図12で保護層が被覆された構成に第二の切断処理が施されて得られたフレキシブルプリント配線板の一例が示された概略図(断面図)である。
【図16】図16は、一実施形態の変形例にかかるフレキシブルプリント配線板の一例が示された概略図(断面図)である。
【図17】図17は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号を付すとともに、重複する説明を省略する。また、一部の図では、便宜上、方向が規定されている。X方向は電子機器としてのテレビジョン受像機1の表示画面4aに対する正面視で右方(背面視では左方)、Y方向は上方、Z方向は表示画面の法線方向である。
【0009】
<第1実施形態>
図1,2に例示されるように、本実施形態では、テレビジョン受像機1は、台部3と、この台部3上に脚部5および取付部6を介して支持された比較的薄い扁平な矩形状の本体部2と、を備えている。本体部2の筐体2cの前面2aには矩形状の開口部2eが設けられており、この開口部2eから、筐体2c内に収容された表示部4(表示ユニット8)の表示画面4aが露出している。表示部4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELディスプレイ(OELD:organic electroluminescent display)等のパネル(パネルユニット)である。表示部4は、表示装置、表示モジュール、モジュール、パネルの一例である。
【0010】
筐体2cは、一例としては、前面2a側のフロントマスク2dや、後面2b側のバックカバー2f等の分割体を組み合わせて構成される。取付部6は、後面2bから背後側に突出しており、回動軸Cを中心として回動可能に、脚部5に支持されている。フロントマスク2dは、前壁と側壁(周壁、立壁)の一部とを有することができる。また、バックカバー2fは、後壁と側壁の一部とを有することができる。前壁、側壁、および後壁は、壁部の一部である。また、筐体2cは、図1に示されるように、四つの角部を有している。
【0011】
また、本実施形態では、図3に示されるように、複数の回路基板7(7A〜7D)が、表示部4を含む表示ユニット8の背面(すなわち、表示画面4aの反対側の表面)8a上に、ねじ(図示されず)等の結合具を介して取り付けられている。背面8a上にはボス部(図示されず)が突出され、このボス部上に回路基板7が固定されている。よって、回路基板7と背面8aとの間には隙間が存在する。
【0012】
表示ユニット8の背面8aをなす壁部としてのバックプレート8bには、背面視(すなわち図3の視線)で略H字状に配置されたリブ9(9A,9B)が設けられている。リブ9(9A,9B)は、背面8a上に突出している。リブ(第一のリブ)9Aは、バックプレート8bの左右方向中央部で、左右方向に間隔をあけて、上下方向に延びた姿勢で、相互に平行に設けられている。また、リブ(第二のリブ)9Bは、二つのリブ9Aの上下方向中間部の間で架け渡されて左右方向に延びている。これらリブ9A,9Bは、表示ユニット8を構造的に補強する部分(補強部、骨格部)である。これらリブ9A,9Bは、バックプレート8bをプレス等することで部分的に折り曲げて構成することができるし、別部材を付加することで構成することができるし、あるいは、バックプレート8bを部分的に折り曲げた上で別部材を付加することで構成することができる。なお、リブ9(例えばリブ9A)には、VESA(登録商標)マウント用、すなわち、壁掛け用の結合部(例えば、ボス部やねじ孔等、図示されず)が設けられる。
【0013】
この図3に示されるように、本実施形態では、H字状に配置されたリブ9A,9Bによって、表示ユニット8の背面8aが、背面視で右側のリブ9Aより右側の第一の領域A1と、左右方向中央部でリブ9Bより下側の第二の領域A2と、リブ9Bの上側の第三の領域A3と、左側のリブ9Aの左側の第四の領域A4とに、分けられている。これら各領域A1〜A4には、複数の回路基板7(7A〜7D、基板、プリント基板、プリント配線板、配線基板、リジッド基板)や部品21等が適宜に分散して配置される。
【0014】
一例として、本実施形態では、第一の領域A1には回路基板(第一の回路基板)7Aが設けられ、第二の領域A2には回路基板(第二の回路基板)7Bが設けられ、第三の領域A3には回路基板(第三の回路基板)7Cが設けられ、第四の領域A4には回路基板(第四の回路基板)7Dが設けられている。また、第四の領域A4には、部品(モジュール、例えば、ハードディスクドライブや、スピーカユニット等)21も設けられている。なお、各回路基板7はシールドケース(図示されず)で覆われうる。
【0015】
回路基板7には、一例として、入力信号処理回路、フレームレートコンバータ(FRC)回路、タイミングコントロール(Tcon)回路、ドライバ回路(XYドライバ)等の回路が構成(実装)されうる。
【0016】
入力信号処理回路は、チューナやコネクタ等(図示されず)を有し、アンテナ等の部品や、AV(audio visual)機器等から入力された信号を処理して、映像(ビデオ)データと音声(オーディオ)データとを出力する。また、入力信号処理回路は、種々の映像処理や、補正処理、映像合成処理等も行うことができる。
【0017】
フレームレートコンバータ回路は、入力信号処理回路から映像データを受け、例えば映像の動きベクトルから補間フレームを生成する等して、映像のフレームレートの変換を行う。また、フレームレートコンバータ回路は、3D映像を生成するための処理や、高精細度化するための処理等も行うことができる。フレームレートコンバータ回路から出力される映像データの単位時間あたりのデータの伝送量は、入力される映像データに比べて増大する。
【0018】
タイミングコントロール回路は、フレームレートコンバータ回路から映像データを受け、その後段のドライバ回路を制御するタイミング信号を生成し、映像データとタイミング信号とを出力する。
【0019】
ドライバ回路は、表示部4に所定の映像を表示させるために、タイミングコントロール回路から受けた信号に基づいて、表示部4(の複数のTFT(thin film transistor)等)を駆動する。
【0020】
そして、本実施形態では、一例として、回路基板7Aには入力信号処理回路が設けられ、回路基板7Bにはフレームレートコンバータ回路やタイミングコントロール回路等が設けられている。この場合、回路基板7Aと回路基板7Bとは、図3に示されるように、右側のリブ9Aを挟んだ状態に位置される。
【0021】
さらに、本実施形態では、一例として、図3に示されるように、回路基板7Aと回路基板7Bとが、フレキシブルプリント配線板(フレキシブルプリント配線基板、可撓性の配線基板、FPC、flexible printed circuits)10を介して電気的に接続されている。上述したように、回路基板7Aと回路基板7Bとの間には、リブ9Aが位置し、このリブ9Aが背後側に向けて突出しているため、壁部としてのバックプレート8bと筐体2cの後壁部としてのバックカバー2f(図2参照)との間の隙間が、リブ9が無い場所に比べて狭くなっている。本実施形態では、回路基板7Aと回路基板7Bとの間のデータの伝送量が、フレームレートコンバータ回路で増大される前の状態で比較的少ないため、回路基板7Aと回路基板7Bとを電気的に接続するケーブルとして、フレキシブルプリント配線板10を使用することができる。よって、本実施形態によれば、ケーブル(の本数や太さ)によって筐体2cの薄型化や剛性や強度の向上等が阻害されるのを、抑制することができる。また、より多数のツイストペアケーブルによって回路基板間が電気的に接続されていた構成に比べて、製造の手間およびコストを減らすことができる。
【0022】
また、回路基板7Aには、その端部(周縁部、例えば、図3の端部7b,7c等)に沿って複数のコネクタ(外部接続コネクタ、図示されず)が設けられる。これら複数のコネクタがバックカバー2fとバックプレート8bとの間の隙間(開口部)から露出される構成である場合、回路基板7Aが第一の領域A1に位置されることで、回路基板7Aの端部(周縁部、例えば、図3の端部7b,7c等)がバックプレート8bの周縁部に沿いやすくなる。よって、隙間(開口部)をより容易に設けることができる。
【0023】
図4に例示されるフレキシブルプリント配線板10は、所定の幅を有して帯状に延びており、延部10aと、延部10aの長手方向の端部10bと、を有している。端部10bは、端子(端子部、接続端子、接点、接触部、導体)20が露出した接栓部(コネクタ部)として構成されている。図3にも示されるように、端部10bは、回路基板7(7A,7B)の端部7aの近傍に設けられたコネクタ7dに差し込まれて結合(接続)されている。端部10bの端子20とコネクタ7dに設けられた図視されない端子とが接触して導通され、回路基板7Aの導体部と回路基板7Bの導体部とが、フレキシブルプリント配線板10の端子20および内部の導電層12,14等(導体層、図15等参照)を介して電気的に接続される。
【0024】
図5は、図6〜15に例示された平面視でL字状のフレキシブルプリント配線板10A(10)の製造方法の一例が示されたフローチャートである。図6〜15には、製造方法の各ステップでのフレキシブルプリント配線板10Aの概略図(断面図や平面図等)が示される。なお、図6〜15に例示されるフレキシブルプリント配線板10Aも、テレビジョン受像機1内に設けられうる。また、フレキシブルプリント配線板10Aは、あくまで一例に過ぎず、これ以外の形状のフレキシブルプリント配線板10も、図5〜15に示される製造方法で製造することができる。
【0025】
まずは、図6に示されるように、基層(基部、第一の層、第一の部分、第一の領域)11の第一面11a上および第二面11b上に、それぞれ、導電層(導体層、配線層、第二の層、第二の部分、第二の領域)12が形成される(図5のステップS10、導電層形成ステップ)。
【0026】
基層11は、中間層、内層、絶縁層、下層の一例である。また、基層11は、一例としては、プリプレグである。プリプレグは、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の繊維に、未硬化の樹脂材料(例えば、熱硬化性樹脂、エポキシ樹脂等)が含浸された、可撓性を有したシート状の構造体である。プリプレグは、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料に比べて、安価であるとともに、じん性が低く、裂けやすい。
【0027】
導電層12は、一例としては、銅箔である。導電層12は、基層11の面(第一面11aおよび第二面11b)上に、例えば、メッキ、スパッタリング、蒸着、接着等されることで、設けられうる。
【0028】
次に、図7に示されるように、図6の構成の所定位置に、一例としては、パンチ等されることで、貫通孔13が形成される(図5のステップS11、貫通孔形成ステップ)。ステップS11で、貫通孔13は、基層11およびその両側の導電層12を、厚さ方向(図7の上下方向)に貫通する。
【0029】
次に、図8に示されるように、図7の構成の、少なくとも貫通孔13を含む一部、あるいは全体に、一例としては、メッキ処理が施されることで、図7の構成の両面側を覆った導電層14が形成される。そして、このメッキ処理により、貫通孔13内(の内周面上)に、第一面11a側の導電層12,14と第二面11b側の導電層12,14とを電気的に接続する導電部15aを有したスルーホール15が形成される(図5のステップS12、導電部形成ステップ)。
【0030】
次に、図9に示されるように、図8の構成の基層11の面(第一面11aおよび第二面11b)に設けられた導電層12,14に、一例としては、エッチング処理が施されることで、導電層12,14のパターン(導体パターン、配線パターン、配線)が形成される(図5のステップS13、導電層パターン形成ステップ)。
【0031】
次に、図10に示されるように、図9の構成に、一例としては、カッタ30やパンチ(図示されず)等の切断装置や切断工具で切断されることで、第一切断線CL1で切断処理が施される。この切断処理により、基層11の外縁部(フレキシブルプリント配線板10の状態でその外縁部に対応する部分)11cが除去される(図5のステップS14、基層外縁部除去ステップ)。
【0032】
図11に示されるように、製造工程の途中段階での基層11は、一例として、矩形状(長方形状)の外縁11iを有している。そして、ステップS14で、基層11には、一例として、細長い長穴状の開口部16が設けられる。この開口部16は、フレキシブルプリント配線板10の一部を構成する使用部分(延部11fおよび曲部11g)と、不要部分(非使用部分、余剰部分、除去部分)11hとを分けている。使用部分には、一例として、直線状(帯状)に延びた延部11fと、円弧状に曲がった曲部11gとが含まれうる。延部11fおよび曲部11gは、いずれも、第一面11aおよび第二面11b(図10等参照)に沿っている。そして、開口部16は、延部11fおよび曲部11gの幅方向(短手方向)の側縁(周縁、周縁部)11dの一部を形成している。また、図11の例では、複数の開口部16が、使用部分(延部11fおよび曲部11g)の側縁に沿って、間隔をあけて設けられている。すなわち、この間隔の部分で、使用部分(延部11fおよび曲部11g)と不要部分11hとが接続されている。開口部16は、図11では貫通孔であるが、切欠であることもできる。
【0033】
次に、図12に示されるように、図10,11に示される構成の、基層11の第一面11aおよび第二面11bの両方に、接着層(接着部、接続部、接続層、第四の層、第四の部分、第四の領域)18を介して、被覆層(覆部、覆層、外層、上層、第三の層、第三の部分、第三の領域)17が設けられる(貼り付けられる、結合される、図5のステップS15、被覆層形成ステップ)。被覆層17は、被覆層、保護層、絶縁層の一例である。また、第一面11aに設けられる被覆層17は、第一保護層(第一被覆層)の一例であり、第二面11bに設けられる被覆層17は、第二保護層(第二被覆層)の一例である。また、被覆層17は、一例としては、ポリイミド(PI)や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、液晶ポリマ(LCP,liquid crystal polymer)等のエンプラフィルム(合成樹脂材料)で構成されうる。
【0034】
また、図12に示されるように、被覆層17および接着層18の、少なくとも一つの導電層12,14に対応する位置には、開口部(露出開口、開口)19が設けられている。開口部19は、例えば、貫通孔あるいは切欠等として設けられうる。開口部19に対応した導電層12,14は、端子(端子部、接続端子、接点、接触部、導体)20の一例である。端子20としての導電層12,14の表面(本実施形態では一例として導電層12の表面)は、接触面(接面、露出面)20aの一例である。
【0035】
図13には、基層11が被覆層17で覆われた構成が示されている。この図13に示されるように、製造工程の途中段階での被覆層17は、一例として、図11に示された基層11に対応した(一致した)矩形状(長方形状)の外縁17aを有している。よって、ステップS15では、図10,11に示される構成に、被覆層17を、基層11の外縁11iと被覆層17の外縁17aとの重なり合いによって位置決めすることができる。なお、外縁11i,17a同士を重ねるのはあくまで一例に過ぎず、基層11および被覆層17に外縁11i,17a以外の位置決め機構(例えば、位置合わせされた貫通孔等)を設けることができる。
【0036】
次に、図13に示される構成、すなわち、基層11の両側が被覆層17で覆われた構成が、カッタ等の切断工具あるいは切断装置等(図示されず)によって、第二切断線CL2で切断されて不要部分が除去され、図14,15に示されるフレキシブルプリント配線板10が得られる(図5のステップS16、切り取りステップ)。図13に示されるように、第二切断線CL2は、基層11に設けられた開口部16内を通っている。よって、図14,15等に示されるように、開口部16が形成された部分では、基層11の外縁11dは、第二切断線CL2によって規定されるフレキシブルプリント配線板10の側縁(外縁)10cよりも、幅方向内側に引っ込む。これに伴い、図15に示されるように、基層11の外縁11dより外側に、被覆層17および接着層18の外縁部10dが設けられる。よって、本実施形態によれば、基層11が、例えばプリプレグのようにじん性が比較的低い材料であった場合に、フレキシブルプリント配線板10に、基層11の外縁11dが当該フレキシブルプリント配線板10の側縁10cに露出しない領域を設け、この領域では、基層11(の外縁11d)を、基層11以外(本実施形態では、一例として被覆層17および接着層18)の外縁部10dで保護することができる。すなわち、外縁部10dは、保護部の一例である。
【0037】
一方、隣接した開口部16の間に位置した基層11の使用部分(延部11fおよび曲部11g)と不要部分との接続部分では、第二切断線CL2が開口部16が形成された部分での基層11の外縁11dより外側に位置するため、この外縁11dより外側に突出した突出部11eが形成される。すなわち、突出部11eは、上述したステップS15やステップS16での基層11の位置決め等をより容易に行うため、基層11に使用部分(延部11fおよび曲部11g)と不要部分11hとの接続部分(吊り部分)を設けることによってできた部分である。この突出部11eが設けられた部分で、基層11は、フレキシブルプリント配線板10の側縁10cに露出する。よって、基層11が例えばプリプレグのようにじん性が比較的低い材料であった場合には、突出部11eが設けられた部分では、側縁10cより外縁11dが引っ込んだ部分に比べて、フレキシブルプリント配線板10の強度が低くなる。この点を考慮し、本実施形態では、突出部11eが、基層11の延部11fの延び方向の端部P1、あるいは曲部11gの周方向の端部P2に設けられている。延部11fの延び方向の中間部(中央部)や、曲部11gの周方向の中間部(中央部)には、フレキシブルプリント配線板10が曲がった場合に、応力が集中しやすい場合がある。よって、突出部11eがこれら中間部ではない端部P1,P2に設けられることで、突出部11eが応力の集中しやすい上記中間部に設けられた場合に比べて、フレキシブルプリント配線板10の強度をより高めることができる。
【0038】
以上、説明したように、本実施形態では、フレキシブルプリント配線板10は、基層11および導電層12,14を覆い、基層11の周縁部としての外縁11dより外側に位置された外縁部10dを有した保護層としての被覆層17および接着層18を有した。よって、一例としては、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。
【0039】
また、本実施形態では、基層11は、当該基層11の周縁部としての外縁11dから外側に突出して被覆層17の外縁まで延びた突出部11eを有した。よって、一例としては、突出部11eを利用することで、フレキシブルプリント配線板10をより製造しやすくなる。
【0040】
また、本実施形態では、突出部11eは、延部11fの延び方向の端部P1、または、曲部11gの周方向の端部P2に位置された。よって、一例としては、突出部11eを応力集中が生じにくい箇所に設けることができる。さらに、一例としては、突出部11eを設けたことによるフレキシブルプリント配線板10の強度の低下を抑制しやすくなる。
【0041】
また、本実施形態では、フレキシブルプリント配線板10は、基層11と被覆層17との間に位置されて基層11と被覆層17とを接着する接着層18を有した。よって、一例としては、接着層18が無い場合に比べて、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。
【0042】
また、本実施形態では、フレキシブルプリント配線板10は、被覆層17として、基層11の第一面11aを覆う第一保護層としての被覆層17と、基層11の第二面11bを覆う第二保護層としての被覆層17と、を有し、フレキシブルプリント配線板10の外縁部10dでは、これら被覆層17,17の外縁部同士が接合された。よって、一例としては、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。さらに、本実施形態では、接着層18が、第一保護層としての被覆層17と第二保護層としての被覆層17とを接合した。よって、一例としては、接着層18が介在する分、より一層損傷しにくいフレキシブルプリント配線板10を得ることができる。
【0043】
<変形例>
図16に示された変形例にかかるフレキシブルプリント配線板10B(10)は、第1実施形態にかかるフレキシブルプリント配線板10Aに替えて用いることができる。図16の変形例にかかるフレキシブルプリント配線板10Bでは、基層11に設けられた貫通孔13が、メッキ処理によって設けられた導電部15a(図15参照)に替えて、例えば導電性ペースト22等の、メッキ処理以外によって設けられた導体によって埋められている。このような構成によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0044】
<第2実施形態>
また、上述したフレキシブルプリント配線板10は、図17に示されるような電子機器100に設けることもできる。電子機器100は、所謂ノート型のパーソナルコンピュータとして構成されており、矩形状の扁平な第一の本体部102と、矩形状の扁平な第二の本体部103と、を備えている。これら第一の本体部102および第二の本体部103は、ヒンジ部104を介して、例えば回動軸Ax回りに、図17に示される展開状態と図示されない折り畳み状態との間で相対回動可能に、接続されている。
【0045】
第一の本体部102には、筐体(第一筐体)102aの外面としての表面102b側に露出する状態で、入力受付部としてのキーボード105や、ポインティングデバイス107、クリックボタン108等が設けられている。一方、第二の本体部103には、筐体(第二筐体)103aの外面としての表面103bに設けられた開口部103cから露出する状態で、部品としてのLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置としてのディスプレイ106が設けられている。図17に示されるような展開状態では、キーボード105や、ディスプレイ106、ポインティングデバイス107、クリックボタン108等が露出して、ユーザが使用可能な状態となる。一方、折り畳み状態(図示されず)では、表面102b,103b同士が相互に近接した状態で対向して、キーボード105や、ディスプレイ106、ポインティングデバイス107、クリックボタン108等が、筐体102a,103aによって隠された状態となる。
【0046】
また、第一の本体部102の筐体102aの内部には、回路基板7に、CPU(central processing unit)や、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、その他の部品が実装された基板アセンブリや、ハードディスク、冷却ファン等の部品(いずれも図示されず)が収容されている。そして、回路基板7には、上記第1実施形態あるいは第1変形例で用いられたフレキシブルプリント配線板10が、電気的に接続されている(図17には示されず)。本実施形態の電子機器100でも、フレキシブルプリント配線板10を有することにより上記第1実施形態あるいは変形例によって得られる効果と同様の効果が得られる。
【0047】
以上、本発明の好適な実施形態について例示したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、フレキシブルプリント配線板を有した上述した以外の電子機器にも適用することができる。また、各実施形態や実施例の構成を部分的に組み合わせて構成することができる。また、フレキシブルプリント配線板は、帯状以外の形状に構成することができる。また、保護部は、被覆層や保護層とは別の部材として構成されることができる。例えば、基層の側縁部に、基層よりじん性の高い材料の部材(例えば、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料のテープやフィルム等)を設ける(例えば、貼着する、接着する)などして、保護部を設けることができる。また、テレビジョン受像機、電子機器、筐体、回路基板、フレキシブルプリント配線板、基層、導電層、保護層、導電部、外縁部、突出部、延部、曲部、接着層、第一保護層、第二保護層、基層の周縁部より外側に位置された部分、基層よりじん性の高い保護層、被覆層、保護部、端子等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜変更して実施することができる。
【0048】
本発明の実施形態によれば、一例としては、より損傷しにくいフレキシブルプリント配線板を含んだテレビジョン受像機および電子機器を得ることができる。
【符号の説明】
【0049】
1…テレビジョン受像機、2c,102a…筐体、7,7A〜7D…回路基板、10,10A,10B…フレキシブルプリント配線板、10c…側縁(外縁)、10d…外縁部(保護部、部分)、11…基層、11a…第一面、11b…第二面、11e…突出部、11f…延部、11g…曲部、12,14…導電層、11d…外縁(周縁部)、17…被覆層(保護層、第一保護層、第二保護層)、18…接着層、100…電子機器、P1…(延び方向の)端部、P2…(周方向の)端部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に設けられた回路基板と、
前記回路基板に電気的に接続された可撓性のフレキシブルプリント配線板と、
を備え、
前記フレキシブルプリント配線板は、
第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有した基層と、
前記基層の前記第一面および前記第二面のうち少なくとも一方に設けられた導電層と、
前記基層および前記導電層を覆い、前記基層の周縁部より外側に位置された外縁部を有した保護層と、
を有したテレビジョン受像機。
【請求項2】
前記基層はプリプレグである、請求項1に記載のテレビジョン受像機。
【請求項3】
前記基層は、当該基層の周縁部からこの周縁部の外側に突出して前記保護層の外縁まで延びた突出部を有した、請求項1または2に記載のテレビジョン受像機。
【請求項4】
前記基層は、前記第一面および前記第二面に沿う方向に延びた延部を有し、
前記突出部が、前記延部の延び方向の端部に位置された、請求項3に記載のテレビジョン受像機。
【請求項5】
前記基層は、前記第一面および前記第二面に沿って曲がった曲部を有し、
前記突出部が、前記曲部の周方向の端部に位置された、請求項3または4に記載のテレビジョン受像機。
【請求項6】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記基層と前記保護層との間に位置されて前記基層と前記保護層とを接着する接着層を有した、請求項1〜5のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項7】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記保護層として、前記基層の前記第一面を覆う第一保護層と、前記基層の前記第二面を覆う第二保護層と、を有し、
前記第一保護層の前記外縁部と前記第二保護層の前記外縁部とが接合された、
請求項1〜6のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項8】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記基層と前記第一保護層および前記第二保護層のうち少なくとも一方との間に位置された接着層を有し、
前記接着層が、前記第一保護層と前記第二保護層とを接合した、
請求項7に記載のテレビジョン受像機。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体内に設けられた回路基板と、
前記回路基板に電気的に接続された可撓性のフレキシブルプリント配線板と、
を備え、
前記フレキシブルプリント配線板は、
第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有した基層と、
前記基層の前記第一面および前記第二面のうち少なくとも一方に設けられた導電層と、
前記基層および前記導電層を覆い、前記基層の周縁部より外側に位置された部分を有した、前記基層よりじん性の高い保護層と、
を備えた電子機器。
【請求項10】
筐体と、
前記筐体内に設けられ、第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有した基層と、
前記基層の前記第一面および前記第二面のうち少なくとも一方に設けられた導電層と、
少なくとも前記導電層を覆う被覆層と、
前記基層と一体化され、この基層の周縁部より外側に位置された保護部と、
を備えた電子機器。
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に設けられた回路基板と、
前記回路基板に電気的に接続された可撓性のフレキシブルプリント配線板と、
を備え、
前記フレキシブルプリント配線板は、
第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有した基層と、
前記基層の前記第一面および前記第二面のうち少なくとも一方に設けられた導電層と、
前記基層および前記導電層を覆い、前記基層の周縁部より外側に位置された外縁部を有した保護層と、
を有したテレビジョン受像機。
【請求項2】
前記基層はプリプレグである、請求項1に記載のテレビジョン受像機。
【請求項3】
前記基層は、当該基層の周縁部からこの周縁部の外側に突出して前記保護層の外縁まで延びた突出部を有した、請求項1または2に記載のテレビジョン受像機。
【請求項4】
前記基層は、前記第一面および前記第二面に沿う方向に延びた延部を有し、
前記突出部が、前記延部の延び方向の端部に位置された、請求項3に記載のテレビジョン受像機。
【請求項5】
前記基層は、前記第一面および前記第二面に沿って曲がった曲部を有し、
前記突出部が、前記曲部の周方向の端部に位置された、請求項3または4に記載のテレビジョン受像機。
【請求項6】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記基層と前記保護層との間に位置されて前記基層と前記保護層とを接着する接着層を有した、請求項1〜5のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項7】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記保護層として、前記基層の前記第一面を覆う第一保護層と、前記基層の前記第二面を覆う第二保護層と、を有し、
前記第一保護層の前記外縁部と前記第二保護層の前記外縁部とが接合された、
請求項1〜6のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項8】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記基層と前記第一保護層および前記第二保護層のうち少なくとも一方との間に位置された接着層を有し、
前記接着層が、前記第一保護層と前記第二保護層とを接合した、
請求項7に記載のテレビジョン受像機。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体内に設けられた回路基板と、
前記回路基板に電気的に接続された可撓性のフレキシブルプリント配線板と、
を備え、
前記フレキシブルプリント配線板は、
第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有した基層と、
前記基層の前記第一面および前記第二面のうち少なくとも一方に設けられた導電層と、
前記基層および前記導電層を覆い、前記基層の周縁部より外側に位置された部分を有した、前記基層よりじん性の高い保護層と、
を備えた電子機器。
【請求項10】
筐体と、
前記筐体内に設けられ、第一面とこの第一面の反対側に位置された第二面とを有した基層と、
前記基層の前記第一面および前記第二面のうち少なくとも一方に設けられた導電層と、
少なくとも前記導電層を覆う被覆層と、
前記基層と一体化され、この基層の周縁部より外側に位置された保護部と、
を備えた電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−216665(P2012−216665A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80617(P2011−80617)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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