説明

非水電解液系二次電池

【課題】ハイレート劣化の進行を抑制した非水電解液系二次電池を提供すること。
【解決手段】本発明の非水電解液系二次電池1は,正極板31と負極板32とセパレータ33,34とを扁平形状に捲回した電極捲回体12と,非水電解液13とを扁平角形の電池ケース11に収納してなるものであって,電池ケース11の内側に,電池ケース11の底面24に接触して配置され,電池ケース11の底部に溜まっている非水電解液13を吸収して電極捲回体12内のセパレータ33,34に導く電解液吸収部材(セパレータ33の端部33a)を有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,電極板とセパレータとを捲回した捲回型の電極体と非水電解液とを,ケースに収納してなる非水電解液系二次電池に関する。さらに詳細には,電極捲回体の捲回軸を水平方向に向けた配置で使用する非水電解液系二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より,例えばリチウムイオン二次電池には,非水系の電解液と電極捲回体とがケースに収納されてなるものがある。電極捲回体とは,正極板と負極板とセパレータとを重ねて捲回したものである。特に,電極捲回体を扁平な形状に捲回し,扁平角形のケースに収納したものが,広く知られている。リチウムイオン二次電池の正極板としては,例えば,アルミニウム箔に,リチウム塩を含む正極活物質層を形成したものが用いられる。リチウムイオン二次電池の負極板としては,例えば,銅箔に,黒鉛等を含む負極活物質層を形成したものが用いられる。
【0003】
このような扁平型のリチウムイオン二次電池では,通常,電極捲回体の捲回軸に平行な4面のうち幅狭な方の面の1つに,両極の外部電極が配置される。さらに,その外部電極の周囲にはシール材等が配置される。このシール材等のうちには,電解液に接触した状態とすることは好ましくないものも含まれている。そのため,このタイプの二次電池は,外部電極の配置されている面を上方に向けた配置で使用される。
【0004】
また,電極捲回体では通常,巻き終わりの端部がテープ等によって巻き止めされている。例えば,特許文献1には,捲回終端部のセパレータをテープによって固定した二次電池が開示されている。このようにすることにより,電極捲回体の形状の乱れや捲回のゆるみが防止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−78008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,前記した従来の二次電池においては,大電流での充放電を行うことにより,劣化(本明細書では「ハイレート劣化」と記載する)が発生することが知られている。この劣化の原因の1つとして,電極捲回体内部の電解液の塩濃度が低くなる現象が挙げられる。この現象は,電極捲回体の内側から塩濃度の高い電解液が押し出されてしまうことによって発生すると考えられる。二次電池は,電極捲回体の内部の塩濃度が低くなることにより,内部抵抗値が高いものとなる。これにより,二次電池は,電気的性能が低下した劣化状態となるという問題点があった。
【0007】
本発明は,前記した従来の二次電池が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ハイレート劣化の進行を抑制した非水電解液系二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決を目的としてなされた本発明の非水電解液系二次電池は,正極の電極板と負極の電極板とセパレータとを扁平形状に捲回した電極捲回体と,非水電解液とを扁平角形のケースに収納してなる非水電解液系二次電池であって,ケースの内側に,ケースの底面に接触して配置され,ケースの底部に溜まっている非水電解液を吸収して電極捲回体内のセパレータに導く電解液吸収部材を有するものである。
【0009】
本発明の非水電解液系二次電池によれば,ハイレート劣化によって電解液が電極捲回体の内部から押し出されたとしても,押し出された電解液は電解液吸収部材によって吸収される。さらに,電解液吸収部材は吸収した電解液を電極捲回体内のセパレータに導くので,電解液は,電極捲回体の内部に戻される。従って,本発明によれば,電池のハイレート劣化の進行は抑制される。
【0010】
さらに本発明では,電極捲回体に捲回されているセパレータの捲回方向外側の端部が,捲回範囲より外側に延長して設けられてケースの底面に接触しており,延長して設けられているセパレータのうち捲回範囲より外側の部分が電解液吸収部材をなしていることが望ましい。
このようになっていれば,セパレータの端部から電解液が吸収される。
【0011】
あるいは本発明では,電解液吸収部材は,電極捲回体に捲回されているセパレータに接触して配置される不織布であってもよい。
このようなものであっても,ケースの底部に溜まっている非水電解液をセパレータに導くことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の非水電解液系二次電池によれば,ハイレート劣化の進行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本形態に係る二次電池の概略構成を示す断面図である。
【図2】電極捲回体の一部分を示す断面図である。
【図3】二次電池の他の例を示す断面図である。
【図4】二次電池の他の例を示す断面図である。
【図5】実験の結果を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下,本発明を具体化した形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,捲回型の電極捲回体を有する非水電解液系のリチウムイオン二次電池に本発明を適用したものである。
【0015】
本形態のリチウムイオン二次電池1は,図1に示すように,電池ケース11に電極捲回体12と電解液13とを封入してなるものである。本形態の電極捲回体12は,後述するように,正極板と負極板と2枚のセパレータとを重ねて,扁平形状となるように捲回したものである。この図では,リチウムイオン二次電池1の捲回軸に垂直な断面を模式的に示している。
【0016】
本形態のリチウムイオン二次電池1の電池ケース11は,図1に示すように,扁平な角型形状のものである。図中で左右の2面は,他の4面に比較して大面積である。さらに,図中で下部のケース部21に対して,図中で上部の蓋22が固定されている。蓋22には外部端子23が取り付けられている。なお,外部端子23は,図中には1つのみを示しているが,実際には図中奥行き方向に並んで2つ配置されている。従って,このリチウムイオン二次電池1は,蓋22がケース部21の上方となる向きに配置して使用される。そのため,電極捲回体12に含浸されていない余剰の電解液13は,蓋22と平行な面である底面24の上に溜まり,液だまり13aをなしている。
【0017】
本形態の電解液13は,有機溶媒に電解質を溶解させたものである。有機溶媒として例えば,プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC),ジメチルカーボネート(DMC),メチルエチルカーボネート(MEC)等のエステル系溶媒や,エステル系溶媒にγ−ブチロラクトン(γ−BL),ジエトキシエタン(DEE)等のエーテル系溶媒等を配合した有機溶媒が挙げられる。また,電解質である塩としては,過塩素酸リチウム(LiClO4)やホウフッ化リチウム(LiBF4),六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)などのリチウム塩を用いることができる。
【0018】
一方,本形態のリチウムイオン二次電池1の電極捲回体12は,図2に示すように,正極板31と負極板32とを有している。そして,正極板31と負極板32との間にセパレータ33,34が挟まれている。この図は,電極捲回体12のごく一部分を拡大して示した断面図である。正極板31と負極板32とセパレータ33,34とは,いずれも長尺で帯状のものである。
【0019】
本形態の正極板31は,アルミ箔またはアルミ合金箔の両面に,リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極活物質を含む正極合剤が塗布され,乾燥,プレスされたものである。正極活物質としては,例えば,ニッケル酸リチウム(LiNiO2),マンガン酸リチウム(LiMn24),コバルト酸リチウム(LiCoO2)等のリチウム複合酸化物が用いられる。なお,金属箔の幅方向の端部には,未塗工部が設けられ,この箇所に電極端子が接続される。
【0020】
本形態の負極板32は,銅箔または銅合金箔の両面に,リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質による負極合剤が塗布され,乾燥,プレスされたものである。負極活物質としては,例えば,非晶質炭素,難黒鉛化炭素,易黒鉛化炭素,黒鉛等の炭素系物質が用いられる。正極板31と同様,幅方向の端部に未塗工部が設けられ,この箇所に電極端子が接続される。
【0021】
また,セパレータ33,34は,適切な電気絶縁性,機械的強度,イオン透過度を有する微多孔膜である。例えば,ポリエチレン(PE)製の多孔膜や,ポリプロピレン(PP)/PE/PPの複合材料からなる多孔膜が好適に用いられる。なお,2枚のセパレータ33,34は同じ材質のものである。
【0022】
本形態の電極捲回体12は,これらの正極板31と負極板32とセパレータ33,34とを重ねて,扁平状に捲回することによって形成された捲回体である。電極捲回体12は,円筒状に捲回した後で,捲回軸に平行な方向につぶすことによって,扁平に形成されたものでもよい。そして,本形態の電極捲回体12は,図1に示したように,セパレータ33が最外周となるように捲回されている。そして,セパレータ33は,捲回に必要な長さより長く形成されている。さらに,セパレータ33の巻き終わりの端部33aは,テープ止め等によって固定されてはいない。
【0023】
一方,セパレータ34は,図1に示したように,正極板31や負極板32よりも長く,セパレータ33よりも短い。正極板31の長さと負極板32の長さとは,同程度でもよいし,セパレータ34よりも短い範囲内で異なっていてもよい。
【0024】
この電極捲回体12は,電解液13とともに電池ケース11に収納される。そのときに,電極捲回体12は,セパレータ33の端部33aを電池ケース11の底面24に向ける向きで収納される。この向きとすることにより,端部33aは,電極捲回体12の捲回範囲より外側(図1中で下側)へ垂れ下がる。そして,端部33aは,電解液13の液だまり13aに接触する。すなわち,セパレータ33のうち捲回範囲より外側に延長して設けられている長さは,電極捲回体12を電池ケース11に収納した際に,端部33aが底面24と接触することができる長さである。
【0025】
そして,本形態のセパレータ33,34は,微小な孔が多数形成されている膜である。そのため,セパレータ33,34は,毛細管現象を起こしやすい性質を有している。従って,図1に示したように,セパレータ33の端部33aを電解液13の液だまり13aに触れさせた状態で時間をおけば,電解液13は,セパレータ33に吸い上げられる。
【0026】
また,図1に示すように,正極板31の終端部31aや負極板32の終端部32aより図中で下側の接触箇所35において,セパレータ33と34とは互いに接触している。これは,電極捲回体12を電池ケース11に収納することにより,電極捲回体12が電池ケース11によって圧迫されることが原因である。従って,セパレータ33によって吸い上げられた電解液13は,この接触箇所35を介して,セパレータ34へも浸透する。さらに,電解液13は,セパレータ33,34を伝わって,電極捲回体12の内部全体へ浸透する。従って,本形態では,セパレータ33の端部33aは,電解液吸収部材として機能している。
【0027】
本形態のような非水電解液系の二次電池では,大電流での充放電によって,ハイレート劣化が起きることが分かっている。その原因の1つは,電極捲回体12の内部から電解液13が押し出されるという現象である。この現象自体を防止することは出来なくても,押し出された電解液13を再び電極捲回体12の内部に戻すことができれば,電池性能の低下を抑制することは可能である。本形態のリチウムイオン二次電池1では,セパレータ33の端部33aが電解液吸収部材として機能するので,電池性能の低下が抑制されている。
【0028】
なお,電解液吸収部材を有していなくても,電極捲回体自体を電池ケース11の底面24に接触させることができれば,電池性能の低下は,ある程度抑制される。しかし,電極捲回体をケース11の底に接触するほどに深く押し込むことは,好ましくない。電極捲回体は充放電によりある程度膨張・収縮するものである。そのため,底に接触するほどに深く押し込まれていると,電極捲回体は,その膨張時にケース11の底に強く圧接されかねない。電極捲回体が強く圧接されることは,その電気的性能を良好に維持するためには好ましくない。
【0029】
また,液だまり13aに接触する電解液吸収部材は,セパレータ33そのものに限らない。例えば,図3に示すように,もう1枚のセパレータであるセパレータ34が長く延ばして形成されていれば,セパレータ34の端部34aが電解液吸収部材として機能する。この図では,セパレータ33の端部33aをテープ36でセパレータ34に固定して,セパレータ33と34とを接触させた例が示されている。もちろん,セパレータ33と34とを接触させることができるのであれば,テープ36は無くてもよい。また,図1や図3では,正極板31の終端部31aや負極板32の終端部32aが下向きとなっているが,これらが上向きに配置されてもよい。その場合は,セパレータ33または34が,さらに半周以上延長されて,液だまり13aに接触する。
【0030】
あるいは本形態は,図4に示すように,セパレータ33や34とは別に不織布等の布41または細管等を設け,これをセパレータ33または34に接合して設けたものでもよい。布41の一部を液だまり13aに接触するように配置することにより,布41が電解液吸収部材として機能する。この場合の,布41とセパレータ33,34との接合箇所は,この図のものに限らず,どこでもよい。また,布41は1枚とは限らない。布41が複数の場合には,その接合箇所は互いに異なる箇所でもよい。
【0031】
次に,本発明の効果を実験によって確認した結果を説明する。まず発明者は,本形態の実施例(図1に示したもの)の二次電池と,比較例の二次電池とを作成した。いずれも同じように一般的な材質の正極板31と負極板32とセパレータ33,34とを用いて,同様に捲回したものを作成した。実施例は,捲回の終端を固定せず,セパレータ33が垂れ下がる状態としたものである。比較例は,捲回の終端のセパレータをテープで固定したものである。これら以外の工程は全て,実施例と比較例とで同じものとした。
【0032】
なお,この実験では,正極板として,LiNiO290wt%,導電材7wt%,結着材3wt%を含む正極合剤をアルミ箔に塗布したものを用いた。また,負極板として,黒鉛98wt%,増粘材1wt%,結着材1wt%を含む負極合剤を銅箔に塗布したものを用いた。セパレータ33,34としてはPP製の膜を用いた。電解液としては,1MのLiPF6を含む電解質を,ECとEMCとを体積比で1:3に配合した溶媒に溶解させたものとした。
【0033】
さらに発明者は,作成した電極捲回体をケースに収納して蓋をし,注液口から電解液を注液した。注液口を封止して,初回充電を行った。この実験では,初回充電を,以下の表1の手順で行った。すなわち,まず1分の休止後,定電流(CC)・定電圧(CV)で,1C(シー:Cレートの単位)による充電を2時間30分行った。設定電圧は4.1Vとした。これで,実施例と比較例との二次電池が完成した。なお,この「Cレート」は,電池容量に応じた充電電流値の単位である。電池容量が1Ahの電池では,1Cは1Aである。電池容量が10Ahの電池では,1Cは10Aである。
【0034】
【表1】

【0035】
発明者は,評価試験を以下の手順で行った。
(1)まず,初回充電が終了して完成した後の各電池の抵抗値を測定した,その結果を「初期の抵抗値」とした。
(2)次に,SOC60%となるように調整し,後述の大電流サイクル試験を100サイクル実施した。SOCとは,充電状態(State Of Charge)を示す指標である。
(3)(2)の終了直後に抵抗値を測定し,「直後の抵抗値」とした。
(4)(2)の終了から24時間放置した後に抵抗値を測定し,「放置後の抵抗値」とした。
【0036】
(2)の大電流サイクル試験は,以下の表2の手順1〜4を1サイクルとし,これをサイクル数回繰り返すことによって行った。また,(1),(3),(4)における抵抗値の測定は,いずれも以下の表3の手順1〜5を行い,手順5の放電時に抵抗の測定を行うことによって行った。なお,いずれの試験工程も,25℃の環境下で行った。
【0037】
【表2】

【0038】
【表3】

【0039】
この実験の結果は,図5に示すようになった。すなわち,(1)の「初期の抵抗値」を100%として,(3)の「直後の抵抗値」の抵抗増加率は,実施例と比較例とのいずれも150%程度であった。これは,上記の(2)の大電流サイクル試験がいわゆるハイレートな充放電であるからである。そのため,(2)終了時には,実施例と比較例とのいずれもが,ハイレート劣化を起こしているのである。この劣化の程度は,実施例と比較例とにおいて同程度であり,差はなかった。しかし,24時間の放置後に測定した(4)「放置後の抵抗値」の抵抗増加率の結果は,実施例では約110%,比較例では約145%であった。
【0040】
この結果から分かるように,実施例では,放置することによって放置前に比較して抵抗値がかなり小さくなった。初期の抵抗値まで完全には戻らないものの,放置後の抵抗値は,直後の抵抗値より初期の抵抗値に近い抵抗値となった。これは,押し出された電解液が放置中に電極捲回体の内部に戻り,二次電池が,電極捲回体に多くの電解液を含む状態に戻ったためと思われる。一方,比較例では,24時間放置後の抵抗値は,放置前の直後の抵抗値とほとんど同じであった。すなわち,放置後であっても,電解液の状態は,(3)の状態からあまり変化しなかったと思われる。従って,本形態の二次電池によれば,ハイレート劣化の進行が抑制されることが確認できた。さらに,図1のもの以外のものでも,同様の効果が得られた。
【0041】
以上詳細に説明したように本形態のリチウムイオン二次電池1によれば,最外周のセパレータ33の端部が電解液13の液だまりに漬かった状態となっている。従って,セパレータ33によって電解液13が吸い上げられる。さらに,セパレータ33から,正極板31や負極板32,セパレータ34へ電解液13が浸透する。そのため,電解液13は,たとえハイレート劣化によって電極捲回体12の内部から押し出されたとしても,時間をおけば再び,電極捲回体12の内部に戻ることができる。これにより,本発明は,ハイレート劣化の進行を抑制した捲回型二次電池となっている。
【0042】
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
本形態では,リチウムイオン二次電池を例として説明しているが,これに限らず,捲回型の電極捲回体と非水電解液とを封入した二次電池であれば,どのようなものにも適用可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 リチウムイオン二次電池
11 電池ケース
12 電極捲回体
13 電解液
24 底面
31 正極板
32 負極板
33,34 セパレータ
33a,34a 端部
41 布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極の電極板と負極の電極板とセパレータとを扁平形状に捲回した電極捲回体と,非水電解液とを扁平角形のケースに収納してなる非水電解液系二次電池において,
前記ケースの内側に,前記ケースの底面に接触して配置され,前記ケースの底部に溜まっている非水電解液を吸収して前記電極捲回体内のセパレータに導く電解液吸収部材を有することを特徴とする非水電解液系二次電池。
【請求項2】
請求項1に記載の非水電解液系二次電池において,
前記電極捲回体に捲回されているセパレータの捲回方向外側の端部が,捲回範囲より外側に延長して設けられて前記ケースの底面に接触しており,
前記延長して設けられているセパレータのうち捲回範囲より外側の部分が前記電解液吸収部材をなしていることを特徴とする非水電解液系二次電池。
【請求項3】
請求項1に記載の非水電解液系二次電池において,
前記電解液吸収部材は,
前記電極捲回体に捲回されているセパレータに接触して配置される不織布であることを特徴とする非水電解液系二次電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−109102(P2012−109102A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256648(P2010−256648)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】