説明

高周波部品の製造方法

【課題】ある時点からある時点までの予測電圧値、予測電流値を用いる高周波部品の製造方法において、その演算時間の無駄を省くことである。
【解決手段】モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電圧が変化することを想定した場合に、給電ポイントにおける時点10から時点11までの電圧を時間ごとに算出して演算電圧値群12Vとし、これを用いて周波数領域の予測電圧値23Vを算出し、次に演算電圧値群12V、14Vを用いて周波数領域の予測電圧値群24Vを算出する。この2つの予測インピ−ダンスを比較して誤差インピ−ダンス値を算出し、この誤差インピ−ダンス値が基準値未満である場合には、演算インピ−ダンスあるいは予測インピ−ダンスを用いてモデルの特性評価をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の高周波部品の製造方法、例えば携帯電話の製造方法は、まず、図1に示すごとく解析空間1内に仮想の携帯電話2を配置する。次に、携帯電話2における給電部2Aからアンテナ2Bへの給電がなされた時点からの解析空間内における電磁エネルギ−、及び給電部2Aにおける電圧、電流値の測定を開始する。その後、図2に示すごとく、給電開始時点である時点3から時点4までの電磁エネルギ−を電磁界シミュレ−ションにより時間ごとに算出して演算値群5を算出するとともに、図3、図4に示すごとく演算電圧値群5V、演算電流値群5Iを同様に電磁界シミュレ−ションにより時間ごとに算出する。
【0003】
次に、図2に示すごとく演算値群5を用いて時点4以降の電磁エネルギ−の予測値6を時間ごとに算出していくとともに、図5に示すごとく、演算電圧値群5Vを用いて予測電圧値6Vを時間ごとに算出し続け、図6に示すごとく、演算電流値群5Iを用いて予測電流値6Iを時間ごとに算出し続ける。そして、図2に示すごとく予測値6が基準終了値7未満になった時点8で予測値6、予測電圧値6V、予測電流値6Iの算出を終了する。
【0004】
その後、演算電圧値群5V、演算電流値群5I及び、予測電圧値6V、予測電流値6Iを用いて図7に示すようなインピ−ダンス9を算出し、このインピ−ダンス9に基づいてSパラメ−タを算出して特性評価を行い、この特性評価に基づいてアンテナ形状を決定し、携帯電話を製造していた。なお、この出願に関する発明の先行技術文献情報としては、例えば、非特許文献1が知られている。
【0005】
【非特許文献1】Arnab K. Shaw et al., “ARMA-Based Time-Signature Estimator for Analyzing Resonant Structures by the FDTD Method”, IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION, VOL. 49, NO.3, MARCH 2001, pp. 327-339.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような、ある時点からある時点までの予測電圧値、予測電流値を用いる従来の高周波部品の製造方法では、その演算時間に多く無駄が生じていた。すなわち、製造する高周波部品の形状等によって、電圧値、電流値の収束時点が異なるため、最適な特性評価を行うには十分に長い演算時間を用意する必要がある。そうすると、多くの場合、電磁エネルギ−の予測値が基準終了値未満になるまでに電圧値、電流値が収束しており、その結果として、その収束時点から電磁エネルギ−の予測値が基準終了値になるまでの間の電圧値、電流値の算出時間が無駄となっていた。
【0007】
そこで、本発明は、ある時点からある時点までの予測電圧値、予測電流値を用いる高周波部品の製造方法において、その演算時間の無駄を省くことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、この目的を達成するために本発明は、モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電圧が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点まで電圧を時間ごとに算出して第1の演算電圧値群とし、次に、第1の演算電圧値群を基に電圧の周波数成分を予測しこれを第1予測電圧値とする.第1予測電圧値を基にインピ−ダンスを算出し、これを第1予測インピ−ダンスとする.その後第2の時点から第3の時点までの電圧を時間ごとに算出して第2の演算電圧値群とする.第1と第2の演算値群を基に再び電圧の周波数成分を予測しこれを第2予測電圧値とする.第2予測演算値をもとにインピ−ダンスを算出し、これを第2予測インピ−ダンスとする.第1予測インピ−ダンスと第2予測インピ−ダンスの誤差値を計算し、これが基準値未満である場合には前記第1予測インピ−ダンスあるいは前記第2予測インピ−ダンスを用いて、前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法としたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の高周波部品の製造方法は、電圧、電流から算出したインピ−ダンスの予測値1と予測値2とを比較して誤差値を算出し、この誤差値が基準値未満となった時点で予測値、演算値の算出を終了し、モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法としたため、必要最低限の演算時間でモデルの特性を評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。本実施の形態では、携帯電話を例にして、以下説明する。
【0011】
まず、図1に示すごとく解析空間1内に仮想の携帯電話2を配置する。次に、携帯電話2における給電部2Aからアンテナ2Bへの給電がなされた時点からの給電部2Aにおける電圧、電流値の測定を開始する。ここで、給電部2Aからアンテナ2Bへは、連続的に変化する電圧を印加している。その後、図8、図9に示すごとく、電磁界シミュレ−ションにおける給電開始時である時点10から時点11までの電圧、電流を時間ごとに算出して演算電圧値群12V、演算電流値群12Iを算出する。
【0012】
次に、図10に示すごとく、演算電圧値群12Vを用い、電圧を時間領域で予測して予測電圧値群13Vを算出するとともに、図11に示すごとく時点11から時点13までの電圧を電磁界シミュレ−ションにより時間ごとに算出してこれを演算電圧値群14Vとし、図14に示すごとく演算電圧値群12V、予測電圧値群13Vを用いて電圧を周波数領域で予測して予測電圧値群15Vを算出する。同時に、図12に示すごとく、演算電流値群12Iを用い、電流を時間領域で予測して予測電流値群13Iを算出するとともに、図13に示すごとく時点11から時点13までの電流を電磁界シミュレ−ションにより時間ごとに算出してこれを演算電流値群14Iとし、図15に示すごとく演算電流値群12I、予測電流値群13Iを用いて電流を周波数領域で予測して予測電流値群15Iを算出する。
【0013】
その後、図16に示すごとく、図14、図15に示した予測電圧値群15V、予測電流値群15Iを用いて予測インピ−ダンス16を算出するとともに、図17に示すごとく、図11、図13に示した演算電圧値群14V、演算電流値群14Iを用いて演算インピ−ダンス17を算出する。そして、予測インピ−ダンス16と演算インピ−ダンス17との差の2乗を全ての周波数ポイントにおいて積分するなどして、誤差インピ−ダンス値を算出する。ここで、電圧波形あるいは電流波形が過渡状態にある場合には、予測電圧値群13Vと演算電圧値群14V、あるいは予測電流値群13Iと演算電流値群14Iが大きく異なる結果となってしまう。そのため、予測電圧値群13V、予測電流値群13Iを用いて算出された予測インピ−ダンス16の波形と、演算電圧値群14V、演算電流値群14Iを用いて算出された演算インピ−ダンス17の波形とのずれも大きくなり、結果として誤差値が大きくなる。この誤差値がある基準値よりも大きい場合には、さらに以下のような工程に移る。
【0014】
次に、図18に示すごとく、演算電圧値群12V、演算電圧値群14Vに続けて時点13から時点18までの電圧を時間ごとに算出して演算電圧値群19Vを算出する。同時に、図19に示すごとく、演算電流値群12I、演算電流値群14Iに続けて時点13から時点18までの電流を時間ごとに算出して演算電流値群19Iを算出する。その後、図20に示すごとく、図18、図19に示した演算電圧値群12V、14V、19V、演算電流値群12I、14I、19Iを用いて演算インピ−ダンス20を算出するとともに、図21、図22に示した演算電圧値群12V、14V、予測電圧値群22V、演算電流値群12I、14I、予測電流値群22Iを用いて予測インピ−ダンス21を算出する。
【0015】
そして、演算インピ−ダンス20と予測インピ−ダンス21との差の2乗を全ての周波数ポイント積分するなどして、誤差インピ−ダンス値を算出する。ここで、電圧波形、電流波形が定常状態にある場合には、予測電圧値群22Vと演算電圧値群19Vとの差、及び予測電流値群22Iと演算電流群値19Iとの差が非常に小さい値となる。そのため、予測電圧値群22V、予測電流値群22Iを用いて算出された予測インピ−ダンス21の波形と、演算電圧値群19V、演算電流値群19Iを用いて算出された演算インピ−ダンス20の波形とのずれも小さくなり、結果として誤差値が小さくなる。この誤差値が基準値未満である場合には、電圧波形、及び電流波形が定常状態になったものとみなし、電圧、電流に関する予測値、演算値の算出を終了する。
【0016】
次に、この演算インピ−ダンス20あるいは予測インピ−ダンス21からSパラメ−タを算出し、このSパラメ−タからアンテナの特性評価を行い、この特性評価に基づきアンテナの形状を決定して携帯電話を製造する。このような製造方法、即ち電圧、電流から算出したインピ−ダンスに関する演算インピ−ダンス20と予測インピ−ダンス21とを比較して誤差インピ−ダンス値を算出し、この誤差値が基準値未満となった時点を電圧波形、及び電流波形自体が定常状態になった時点とみなし、この時点で電圧、電流に関する予測値、演算値の算出を終了し、モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法としたため、電圧値、電流値が過渡状態にある状態での演算値群に基づきその形状を決定してしまうことがなく、必要最低限の演算時間でモデルの特性を評価することができる。
【0017】
また、Sパラメ−タの算出に直接用いるインピ−ダンスを用いて、予測値、演算値の算出終了時点を決定する方法としたため、より最適な特性を有する携高周波部品を製造することができる。その結果として、より最適な特性を有する高周波部品を製造することができる。
【0018】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。本実施の形態では、携帯電話を例にして、以下説明する。
【0019】
まず、図1に示すごとく解析空間1内に仮想の携帯電話2を配置する。次に、携帯電話2における給電部2Aからアンテナ2Bへの給電がなされた時点からの給電部2Aにおける電圧、電流値の測定を開始する。ここで、給電部2Aからアンテナ2Bへは、連続的に変化する電圧を印加している。その後、図8、図9に示すごとく、電磁界シミュレ−ションにおける給電開始時である時点10から時点11までの電圧、電流を時間ごとに算出して演算電圧値群12V、演算電流値群12Iを算出する。
【0020】
次に、図23に示すごとく、演算電圧値群12Vを用い、電圧を周波数領域で予測して予測電圧値群23Vを算出するとともに、図11に示すごとく時点11から時点13までの電圧を電磁界シミュレ−ションにより時間ごとに算出してこれを演算電圧値群14Vとし、図24に示すごとく演算電圧値群12V、14Vを用いて電圧を周波数領域で予測して予測電圧値群24Vを算出する。同時に、図25に示すごとく、演算電流値群12Iを用い、電流を周波数領域で予測して予測電流値群23Iを算出するとともに、図13に示すごとく時点11から時点13までの電流を電磁界シミュレ−ションにより時間ごとに算出してこれを演算電流値群14Iとし、図26に示すごとく演算電流値群12I、14Iを用いて電流を周波数領域で予測して予測電流値群24Iを算出する。
【0021】
その後、図27に示すごとく、図23、図25に示した予測電圧値群23V、予測電流値群23Iを用いて予測インピ−ダンス25を算出するとともに、図24、図26に示した予測電圧値群24V、予測電流値群24Iを用いて予測インピ−ダンス26を算出する。そして、予測インピ−ダンス25と予測インピ−ダンス26との差の2乗を全ての周波数ポイントにおいて積分するなどして、誤差インピ−ダンス値を算出する。ここで、電圧波形あるいは電流波形が過渡状態にある場合には、予測電圧値群23Vと予測電圧値群24V、あるいは予測電流値群23Iと予測電流値群24Iが大きく異なる結果となってしまう。そのため、予測電圧値群23V、予測電流値群23Iを用いて算出された予測インピ−ダンス25の波形と、予測電圧値群24V、予測電流値群24Iを用いて算出された予測インピ−ダンス26の波形とのずれも大きくなり、結果として誤差値が大きくなる。この誤差値がある基準値よりも大きい場合には、さらに以下のような工程に移る。
【0022】
次に、図18に示すごとく、演算電圧値群12V、演算電圧値群14Vに続けて時点13から時点18までの電圧を時間ごとに算出して演算電圧値群19Vを算出し、図28に示すごとく演算電圧値群12V、14V、19Vを用いて電圧を周波数領域で予測して予測電圧値群27Vを算出する。同時に、図19に示すごとく、演算電流値群12I、演算電流値群14Iに続けて時点13から時点18までの電流を時間ごとに算出して演算電流値群19Iを算出し、図29に示すごとく演算電流値12I、14I、19Iを用いて電流を周波数領域で予測して予測電流値群27Iを算出する。その後、図30に示すごとく、図28に示した予測電圧値群27V、図29に示した予測電流値群27Iを用いて予測インピ−ダンス28を算出する。
【0023】
そして、予測インピ−ダンス26と予測インピ−ダンス28との差の2乗を全ての周波数ポイント積分するなどして、誤差インピ−ダンス値を算出する。ここで、電圧波形、電流波形が定常状態にある場合には、予測電圧値群24Vと予測電圧値群27Vとの差、及び予測電流値群24Iと予測電流群値27Iとの差が非常に小さい値となる。そのため、予測電圧値群24V、予測電流値群24Iを用いて算出された予測インピ−ダンス26の波形と、予測電圧値群27V、予測電流値群27Iを用いて算出された予測インピ−ダンス28の波形とのずれも小さくなり、結果として誤差値が小さくなる。この誤差値が基準値未満である場合には、電圧波形、及び電流波形が定常状態になったものとみなし、電圧、電流に関する予測値、演算値の算出を終了する。
【0024】
次に、この予測インピ−ダンス28からSパラメ−タを算出し、このSパラメ−タからアンテナの特性評価を行い、この特性評価に基づきアンテナの形状を決定して携帯電話を製造する。このような製造方法、即ち電圧、電流から算出したインピ−ダンスに関する予測インピ−ダンス26と予測インピ−ダンス28とを比較して誤差インピ−ダンス値を算出し、この誤差値が基準値未満となった時点を電圧波形、及び電流波形自体が定常状態になった時点とみなし、この時点で電圧、電流に関する予測値、演算値の算出を終了し、モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法としたため、電圧値、電流値が過渡状態にある状態での演算値群に基づきその形状を決定してしまうことがなく、必要最低限の演算時間でモデルの特性を評価することができる。
【0025】
また、Sパラメ−タの算出に直接用いるインピ−ダンスを用いて、予測値、演算値の算出終了時点を決定する方法としたため、より最適な特性を有する携高周波部品を製造することができる。その結果として、より最適な特性を有する高周波部品を製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の高周波部品の製造方法は、必要最低限の演算時間でモデルの特性評価をすることができるという効果を有し、各種高周波部品において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】解析空間における仮想の高周波部品の上面図である。
【図2】従来の高周波部品の製造方法を示す時間−電磁エネルギ−図である。
【図3】従来の高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図4】従来の高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図5】従来の高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図6】従来の高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図7】従来の高周波部品の製造方法を示す周波数−インピ−ダンス図である。
【図8】本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図9】本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図11】本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図13】本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図14】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電圧図である。
【図15】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電流図である。
【図16】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−インピ−ダンス図である。
【図17】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−インピ−ダンス図である。
【図18】本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図19】本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図20】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−インピ−ダンス図である。
【図21】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電圧図である。
【図22】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す時間−電流図である。
【図23】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電圧図である。
【図24】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電圧図である。
【図25】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電流図である。
【図26】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電流図である。
【図27】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−インピ−ダンス図である。
【図28】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電圧図である。
【図29】本発明の実施の形態1に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−電流図である。
【図30】本発明の実施の形態2に係る高周波部品の製造方法を示す周波数−インピ−ダンス図である。
【符号の説明】
【0028】
1…解析空間、
2…アンテナ、
3…時点、
4…時点、
5…エネルギ−演算値群、
5V…演算電圧値群、
5I…演算電流値群、
6…エネルギ−予測値群、
7…基準終了値、
8…時点、
9…インピ−ダンス、
10…時点、
11…時点、
12V…演算電圧値群、
12I…演算電流値群、
13V…予測電圧値群、
13I…予測電流値群、
14V…演算電圧値群、
14I…演算電流値群、
15V…予測電圧値群、
15I…予測電流値群、
16…予測インピ−ダンス、
17…演算インピ−ダンス、
18…時点、
19V…演算電圧値群、
19I…演算電流値群、
20…演算インピ−ダンス、
21…予測インピ−ダンス、
22V…予測電圧値群、
22I…予測電流値群、
23V…予測電圧値群、
23I…予測電流値群、
24V…予測電圧値群、
24I…予測電流値群、
25…予測インピ−ダンス、
26…予測インピ−ダンス
27V…予測電圧値群、
27I…予測電流値群、
28…予測インピ−ダンス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電圧が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点までの電圧を時間ごとに算出して第1の演算電圧値群とし、次に前記第1の演算電圧値群を用いて第2の時点から第3の時点までの電圧を時間ごとに予測して第1の予測電圧値群を算出するとともに前記第2の時点から前記第3の時点までの電圧を時間ごとに算出して第2の演算電圧値群を算出し、その後前記第1の演算電圧値群及び前記第2の演算電圧値群から算出した演算値と前記第1の演算電圧値群及び前記第1の予測電圧値群から算出した予測値とを比較して誤差値を算出し、この誤差値が基準値未満である場合には、前記演算値あるいは前記予測値を用いて、前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法。
【請求項2】
モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電流が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点までの電流を時間ごとに算出して第1の演算電流値群とし、次に前記第1の演算電流値群を用いて第2の時点から第3の時点までの電流を時間ごとに予測して第1の予測電流値群を算出するとともに前記第2の時点から前記第3の時点までの電流を時間ごとに算出して第2の演算電流値群を算出し、その後前記第1の演算電流値群及び前記第2の演算電流値群から算出した演算値と前記第1の演算電流値群及び前記第1の予測電流値群から算出した予測値とを比較して誤差値を算出し、この誤差値が基準値未満である場合には、前記演算値あるいは前記予測値を用いて、前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法。
【請求項3】
モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電圧あるいは電流が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点までの電圧、電流を時間ごとに算出して第1の演算電圧値群、第1の演算電流値群とし、次に前記第1の演算電圧値群を用いて第2の時点から第3の時点までの電圧を時間ごとに予測して第1の予測電圧値群を算出するとともに前記第2の時点から前記第3の時点までの電圧を時間ごとに算出して第2の演算電圧値群を算出し、前記第1の演算電流値群を用いて第2の時点から第3の時点までの電流を時間ごとに予測して第1の予測電流値群を算出するとともに前記第2の時点から前記第3の時点までの電流を時間ごとに算出して第2の演算電流値群を算出し、その後前記第1の演算電圧値群、前記第1の演算電流値群、前記第2の演算電圧値群、及び前記第2の演算電流値群から算出した演算値と前記第1の演算電圧値群、前記第1の演算電流値群、前記第1の予測電圧値群、及び前記第1の予測電流値群から算出した予測値とを比較して誤差値を算出し、この誤差値が基準値未満である場合には、前記演算値あるいは前記予測値を用いて、前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法。
【請求項4】
前記演算値は、演算インピ−ダンスであり、前記予測値は予測インピ−ダンスであり、前記誤差値は誤差インピ−ダンス値である請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の高周波部品の製造方法。
【請求項5】
前記演算値を用いて前記モデルの特性評価をする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の高周波部品の製造方法。
【請求項6】
モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電圧が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点まで電圧を時間ごとに算出して第1の演算電圧値群とし、次に、第1の演算電圧値群を基に電圧の周波数成分を予測しこれを第1予測電圧値とし、前記第1予測電圧値を基に前記給電ポイントの演算値を算出し、これを第1予測値と定め、その後前記第2の時点から第3の時点までの電圧を時間ごとに算出して第2の演算電圧値群とし、前記第1の演算電圧値群と前記第2の演算電圧値群を基に再び電圧の周波数成分を予測し、これを第2予測電圧値とし、前記第2予測電圧値をもとに前記給電ポイントの演算値を算出し、これを第2予測値と定め、前記第1予測値と前記第2予測値との誤差値を計算し、これが基準値未満である場合には前記第1予測値あるいは前記第2予測値を用いて前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法。
【請求項7】
モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電流が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点まで電流を時間ごとに算出して第1の演算電流値群とし、次に、第1の演算電流値群を基に電流の周波数成分を予測しこれを第1予測電流値とし、前記第1予測電流値を基に前記給電ポイントの演算値を算出し、これを第1予測値と定め、その後前記第2の時点から第3の時点までの電流を時間ごとに算出して第2の演算電流値群とし、前記第1の演算電流値群と前記第2の演算電流値群を基に再び電流の周波数成分を予測し、これを第2予測電流値とし、前記第2予測電流値をもとに前記給電ポイントの演算値を算出し、これを第2予測値と定め、前記第1予測値と前記第2予測値との誤差値を計算し、これが基準値未満である場合には前記第1予測値あるいは前記第2予測値を用いて前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法。
【請求項8】
モデルの給電ポイントに信号を印加した場合において、この給電ポイントの電圧あるいは電流が変化することを想定した場合に、前記給電ポイントにおける第1の時点から第2の時点まで電圧、電流を時間ごとに算出して第1の演算電圧値群、第1の演算電流値群とし、次に、第1の演算電流値群を基に電流の周波数成分を予測しこれを第1予測電流値とし、また第2の演算電流値群を基に電流の周波数成分を予測しこれを第2予測電流値とし、前記第1予測電圧値及び前記第1予測電流値を基に前記給電ポイントの演算値を算出し、これを第1予測値と定め、その後前記第2の時点から第3の時点までの電圧、電流を時間ごとに算出して第2の演算電圧値群、第2の演算電流値群とし、前記第1の演算電圧値群及び前期第1の演算電流値群と、前記第2の演算電圧値群及び前期第2の演算電流値群とを基に再び電圧、電流の周波数成分を予測し、これを第2予測電圧値、第2予測電流値とし、前記第2予測電圧値及び第2予測電流値をもとに前記給電ポイントの演算値を算出し、これを第2予測値と定め、前記第1予測値と前記第2予測値との誤差値を計算し、これが基準値未満である場合には前記第1予測値あるいは前記第2予測値を用いて前記モデルの特性評価をする高周波部品の製造方法。
【請求項9】
前記演算値は、演算インピ−ダンスであり、前記予測値は予測インピ−ダンスであり、前記誤差値は誤差インピ−ダンス値である請求項6乃至8のうちのいずれか1つに記載の高周波部品の製造方法。
【請求項10】
前記第2の予測値を用いて前記モデルの特性評価をする請求項6乃至9のうちのいずれか1つに記載の高周波部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2008−263420(P2008−263420A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−104814(P2007−104814)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】