アンテナ装置
【課題】地上デジタル放送を携帯機器で受信するためのアンテナ装置を提供する。
【解決手段】ロッド・アンテナは、アンテナ信号を伝送する電線の外側を成型材で覆うことでロッド部と、ロッド部に対し135度だけ屈曲した基端部は多極プラグを備える。形状を維持するために十分な剛性と、衝撃を干渉する柔軟性とを兼ね備える。プラグを介してチューナ側のジャックに着脱自在であり、未使用時における収容スペースの問題がない。ジャックに取り付けた状態では、プラグの長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能である。装着時にロッド部が水平面から45度だけ傾き、水平偏波と垂直偏波を均等に受信する。
【解決手段】ロッド・アンテナは、アンテナ信号を伝送する電線の外側を成型材で覆うことでロッド部と、ロッド部に対し135度だけ屈曲した基端部は多極プラグを備える。形状を維持するために十分な剛性と、衝撃を干渉する柔軟性とを兼ね備える。プラグを介してチューナ側のジャックに着脱自在であり、未使用時における収容スペースの問題がない。ジャックに取り付けた状態では、プラグの長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能である。装着時にロッド部が水平面から45度だけ傾き、水平偏波と垂直偏波を均等に受信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波受信用のアンテナ装置に係り、特に、地上デジタル放送を携帯機器で受信するためのアンテナ装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、携帯機器に装備され、未使用時の収容スペースの問題を解決するアンテナ装置に係り、特に、携帯機器に装備され、耐衝撃性や安全性に優れたアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
2003年12月1日から、関東・近畿・中京の3大広域圏で地上波のUHF帯(470MHz〜890MHz)を使用する地上デジタル放送のサービスが開始された。地上デジタル放送では、デジタル・ハイビジョンの高画質・高音質番組に加えて、双方向番組を提供することが可能となる。地上デジタル・テレビ放送は、UHFアンテナで受信でき、また、走行している電車やバスなどに設置したテレビでもチラツキがなくきれいに受信・視聴することが可能になる。また、携帯情報端末などで、簡易動画やデータ放送、音声放送を受信・視聴するサービスも予定されている(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
【0004】
ここで、携帯機器向けの受信アンテナとしては、一般に棒状のモノポール・アンテナが使用される。モノポール・アンテナは、ダイポール・アンテナに比べ半分の長さ(すなわちλ/4)と、比較的小型に構成することができる。モノポール・アンテナは、原理的には無限に広い導体板を必要とするが、携帯機器では非常に狭い導体板で代用され、「ロッド・アンテナ」又は「ホイップ・アンテナ」とも呼ばれる。導体の上面の放射電界はダイポール・アンテナの指向性に等しい。
【0005】
小型携帯用のテレビ受信機やラジオ受信機などでは、伸縮可能な構造を持つロッド・アンテナが広く知られており、伸ばすと性能が発揮でき、縮めるとコンパクトになり便利である。
【0006】
例えば、平面アンテナの給電ピンを伸縮 自在のロッド・アンテナで構成し、ロッド・アンテナの引き出し導体と平面アンテナのパッチ状の導体との電気的な接続・分離により、円偏波アンテナと直線偏波アンテナとしての動作を可能にするアンテナ装置について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
【0007】
また、ロッド・アンテナの他の構成例として、ロッドにアンテナ線を螺旋状に巻設した「ヘリカル・アンテナ」が知られている。波長に比べて長い導線を使ったアンテナは広帯域を持つが、ヘリカル・アンテナは巻線構造により広帯域性を保ったまま小型化することができる。また、芯となるロッドに弾力性のある柔らかい素材を使用すると、折れにくく柔軟性(安全性)のあるフレキシブル・アンテナとなる。
【0008】
例えば、デジタル・オーディオ放送用アンテナ素子とGPS用アンテナ素子と、ヘリカル・アンテナ素子を同一の回路基板上に配設し、各アンテナ素子が受信した信号を共通のケーブルを介して出力するように構成して、デジタル・オーディオ放送衛星、GPS衛星、地上波ラジオ放送局からの信号を受信するための部品数を減らし、コストダウンを図ったアンテナ装置について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。
【0009】
地上デジタル放送は6メガヘルツの帯域を13のセグメントに分けて送る放送方式であるが、13の真中のセグメント1つだけで携帯電話・移動体端末向けの映像、音声、データを配信する1セグメント部分受信サービスすなわち「ワンセグ」が2006年4月1日(土)から開始される予定であり、注目を集めている。ワンセグの番組サービスは基本的に12セグメントを使って配信される通常のテレビ受信機向けの番組と同じ内容であり、普段は家庭内の設置テレビで見慣れた人気番組を外出先でも享受することができる。受信端末としては、携帯電話の他、カーナビ、パソコン、専用ポータブルテレビなど多種多様な受信機が登場すると予想されている。
【0010】
本発明者らは、地上デジタル放送の携帯機器での利用を普及させる上で、受信アンテナの構成方法が1つの重要な技術的課題になると思料する。
【0011】
第一に、放送受信機能の未使用時におけるアンテナの収容スペースの問題がある。強電界の場所では内蔵アンテナでも十分に放送波を受信することができるが、弱電界では外付けアンテナが必要である。伸縮可能なロッド・アンテナは縮めるとコンパクトにはなるが、携帯機器本体に収納するのは困難である。
【0012】
第二に、運搬時や外出先での使用時には、アンテナや機器本体はさまざまな衝撃に晒されているため、安全性を確保する必要がある。
【0013】
伸縮可能なロッド・アンテナは柔軟性に欠けるため、衝撃の印加により根元から折れる、あるいはユーザや物に刺さるといった危険がある。また、構造が複雑で、製造コストが割高である。
【0014】
また、ヘリカル・アンテナは、芯となるロッドに弾力性のある柔らかい素材を使用すると、折れにくく柔軟性(安全性)を持たせることができる。しかしながら、ヘリカル・アンテナは、どの部分でも自由に屈曲可能であるが、利得低下や放射効率の悪化などの欠点があり、特に振動による屈曲が生じた場合はアンテナ導線のコイル巻き間隔が不均一となり、インピーダンス変化を伴う。
【0015】
【特許文献1】特開平9−98017号公報
【特許文献2】特開平2001−251136号公報
【非特許文献1】http://www.d−pa.org
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、地上デジタル放送を携帯機器で受信するための優れたアンテナ装置を提供することにある。
【0017】
本発明のさらなる目的は、携帯機器に装備され、未使用時の収容スペースの問題を解決することができる、優れたアンテナ装置を提供することにある。
【0018】
本発明のさらなる目的は、携帯機器に装備され、耐衝撃性や安全性に優れたアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、ロッド状のアンテナ装置であって、
1本以上の裸軟銅線からなりアンテナ信号線として作用する導体部を絶縁体で覆った電線と、前記電線をさらに覆う絶縁体からなる成型材で構成されるロッド部と、
前記ロッド部略135度だけ屈曲し、多極プラグを備えた基端部を備え、
前記アンテナ信号線は前記多極プラグのうちの1極のピンに接続され、前記プラグを介してジャックを備えるチューナ装置に着脱自在に装着される、
ことを特徴とするアンテナ装置である。
【0020】
地上デジタル放送による携帯機器向けのサービス開始に伴い、携帯機器用の受信アンテナの構成方法が1つの重要な技術的課題になる。まず、放送受信機能の未使用時におけるアンテナの収容スペースの問題がある。また、運搬時や外出先での使用時には、アンテナや機器本体はさまざまな衝撃に晒されているため、安全性を確保する必要がある。
【0021】
本発明を適用して構成されるロッド・アンテナは、アンテナ信号線に相当する導体からなる電線の外側を成型材で覆うことでロッド部を構成している。したがって、形状を維持するために十分な剛性と、衝撃を干渉する柔軟性とを兼ね備えることができる。例えば、電線には市販されている軟同軸線を用い、これを一体成型してロッド部を製作することで低コスト化が可能である。
【0022】
前記アンテナ信号線は、例えば、前記多極プラグの先端ピンに接続される。先端ピン給電によりインピーダンス特性に周波数特性が生じにくい。
【0023】
また、本発明を適用したロッド・アンテナは、基端部の多極プラグを介してジャックを備えるチューナ装置に着脱自在に装着することができる。したがって、アンテナ未使用時には携帯機器から取り外せばよいので、収容スペースの問題が解消される。また、このロッド・アンテナは受信専用であり自ら電波を放射しないから、着脱式に構成する際に電波に関する法規制に設計が制約されることはない。
【0024】
基端部の多極プラグを介してジャックに取り付けた状態では、プラグの長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能であり、指向性の調整を容易に行なうことができる。また、基端部の長手方向が水平となるようにジャックに装着されているときには、ロッド部が水平面に対し45度だけ傾いていることから、水平偏波と垂直偏波を均等に受信することができ、良好な指向特性を得易くなる。
【0025】
また、本発明を適用したロッド・アンテナは、軟同軸線の両端にアンテナ側のプラグを受容するジャックと、チューナ装置側のジャックに装着可能なプラグをそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブルによって、アンテナと携帯機器本体の間を延長して、自由な場所にアンテナを設置することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、地上デジタル放送を携帯機器で受信するための優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0027】
また、本発明によれば、携帯機器に装備され、未使用時の収容スペースの問題を解決することができる、優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0028】
また、本発明によれば、携帯機器に装備され、耐衝撃性や安全性に優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0029】
本発明によれば、主として携帯機器に用いられる、低コストで且つ安全な地上デジタル放送用の着脱式ロッド・アンテナを実現することができる。着脱式に構成することで未使用時の収容スペースの問題はなくなる。また、当該アンテナ装置は受信専用のアンテナであり自ら電波を放射しないから、着脱式に構成する際に電波に関する法規制に設計が制約されることはない。
【0030】
本発明に係るロッド・アンテナは、基端部に電気接続用のプラグを設けることで、このプラグを受容するジャックを備えた携帯機器に着脱可能に取り付けることができる。また、着脱する基端部を汎用のプラグで構成することで、装着時のアンテナ装置はプラグの長手方向を回転軸にして360度回転可能であり、容易な構造で回転機構を備え、指向性の調整を容易に行なうことができる。
【0031】
また、軟同軸線の両端にアンテナ側のプラグを受容するジャックと、携帯機器側のジャックに装着可能なプラグをそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブルによって、アンテナと携帯機器本体の間を延長して、自由な場所にアンテナを設置することができる。
【0032】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0034】
図1には、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の外観構成を示している。図示のアンテナ装置は、主に地上デジタル放送のUHF帯(470MHz〜890MHz)を受信するために設計されたλ/4波長のロッド・アンテナである。
【0035】
図示の通り、ロッド・アンテナは、棒状のロッド部1と、このロッド部1とは略135度だけ屈曲した基端部2で構成される。基端部2に電気接続用の多極プラグ21を設けることで、このプラグ21を受容するジャック(後述)を備えた携帯機器に着脱可能に取り付けることができる。本実施形態に係るロッド・アンテナは受信専用であり自ら電波を放射しないから、着脱式に構成する際に電波に関する法規制に設計が制約されることはない。
【0036】
ロッド部1は、例えば、全長L1=100mm、直径φ=6.5mmである。また、基端部2のプラグ21は、オーディオ用として広く普及されているφ=3.5mmの2極プラグを使用することができる。ジャックに装着時のロッド・アンテナは、このプラグ21の長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能であり、指向性の調整を容易に行なうことができる。また、Y軸方向に関しては、基端部2に蛇腹構造を設けて、遊びを付けることができる。
【0037】
図2には、このロッド・アンテナのロッド部1の内部構成を図解している。図示の通り、複数本の裸軟銅線を束ねてアンテナ信号線として作用する導体部11と、この導体部11を覆うエラストマ製の絶縁体12からなる電線13と、電線13をさらに覆うエラストマなどの絶縁体からなる成型材14で構成される。電線は、例えば、AWG22相当のリード線を適用することができる。アンテナ信号線は、2極プラグ21の先端部に接続される。図示の構造によれば、電線13自体には剛性はないが、さらにその外側を成型材14で覆うことで、形状を維持するために十分な剛性と、衝撃を干渉する柔軟性とを兼ね備えることができる。
【0038】
図3には、本実施形態に係るロッド・アンテナの利用形態の一例を示している。プラグ21を受容するジャックを備えた携帯機器に着脱可能に取り付けることができることは既に述べた通りである。装着時のロッド・アンテナは、このプラグ21の長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能であり、容易な構造で回転機構を備え、指向性の調整を容易に行なうことができる。
【0039】
また、図示のように基端部2の長手方向が水平となるように装着されているときには、ロッド部1が水平面に対し45度だけ傾いていることから、水平偏波と垂直偏波を均等に受信することができる。
【0040】
このように基端部2のプラグ21で着脱自在なロッド・アンテナは、軟同軸線30の両端にアンテナ側の多極プラグ21を受容するジャック31と、携帯機器側のジャック(後述)に装着可能な多極プラグ32をそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブル3によって、アンテナと携帯機器本体の間を延長して、自由な場所にアンテナを設置することができる。
【0041】
図4には、アンテナ・ケーブル3の外観構成を示している。アンテナ・ケーブル3は、全長L2=850mmの同軸ケーブル30で構成され、末端側にはロッド・アンテナ側のφ3.5mm2極プラグ21を受容する3極ジャック31が配設され、また、基端側にはチューナ側(携帯機器)と接続するための2極のφ3.5mm2極プラグ32が配設される。そして、ロッド・アンテナから受信したアンテナ信号を、同軸ケーブルの芯線で伝送し、これを2極プラグの先端部に接続し、芯線のみを一体成型でモールドしている。
【0042】
図5には、アンテナ・ケーブル3を用いてロッド・アンテナの設置場所を機器本体のジャックから延長している様子を示している。図示のように折り畳み(クラムシェル)構造のノートブックPCにロッド・アンテナを取り付ける場合、アンテナ・ケーブル3を用いて液晶パネルの先端縁など任意の場所にアンテナを設置して、受信感度を稼ぐことができる。また、この場合も、ロッド・アンテナはプラグ21の長手方向を回転軸にして360度回転可能であり、指向性の調整を容易に行なうことができる。
【0043】
図6には、ロッド・アンテナのプラグ回路構成を示している。また、図7には、アンテナ・ケーブル3の内部構成とジャック回路構成を示している。
【0044】
図6に示すように、ロッド・アンテナ側のプラグ21はピン#1と#3の2極構成であり、根元側のピン#1を非接続(NC)にするとともに先端側のピン#1にアンテナ信号線11を接続している。
【0045】
一方、アンテナ・ケーブル3のジャック31は、図7に示すように、ピン#1〜#3の3極構成であり、ピン#1〜#2を非接続(NC)にするとともに、ピン#3でロッド・アンテナ側からの受信RF信号を受け取るようになっている。
【0046】
アンテナ・ケーブル3本体は、例えばオーディオ用として広く普及されている同軸ケーブルを用いて製作することができ、芯線33と、内絶縁体34と、同軸線外皮グランド導体35と、同軸線外皮絶縁体で36構成される。芯線33は、ジャック31側、及び基端のプラグ32側でそれぞれのピン#3に割り当てられ、受信RF信号の伝送路となる。また、同軸線外皮グランド導体35はジャック31側では非接続、プラグ32側ではピン#1に割り当てられている。
【0047】
図8には、ロッド・アンテナ若しくはアンテナ・ケーブル3を受容するチューナ側(すなわち携帯機器)の3極ジャック周辺の回路構成を示している。図示の通り、アンテナ・ジャック4は、ピン#1〜#2を非接続(NC)にするとともに、ピン#3でロッド・アンテナ側からの受信RF信号を受け取り、後段のチューナ回路(図示しない)へ伝送する。
【0048】
アンテナ・ジャック4には、例えば、エクセル電子製のφ3.5mmの3極ジャック03−836F1を使用することができる。03−836F1はポータブル・オーディオ用に製作された小型ジャックであり、リフロー又は手半田により実装することができる。図9には、この小型ジャックの上面から眺望した様子を示している。印刷配線基板上に実装する際、アンテナ・ジャックの下部はできる限りグランドにすることが好ましい。図10には、この小型ジャックに関する推奨するランド・パターンの構成例を示している。
【0049】
本実施形態に係るロッド・アンテナを使用する際、整合回路が必要となる場合には、アンテナのみで周波数帯470MHz〜890MHzを共振させ、アンテナ・ケーブルは同じ共振周波数で動作するようにしている。
【0050】
図3に示したロッド・アンテナの利用形態における入力特性の実測値を図11に示すとともに、利得の実測値を表1に、その平均利得を図12にそれぞれ示している。入力特性として、伝送線路の電圧の極大値と極小値の比すなわちVSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)特性を測定することで、線路の反射係数Γを間接的に知ることができる。図11から分るように所望のUHF帯(470MHz〜890MHz)ではVSWRが低く、すなわち反射による損失が低く抑えられ、効率よく信号の伝送が行なわれていると言える(一般にアンテナのVSWRは1.5以下が理想とされる)。
【0051】
【表1】
【0052】
また、図5に示したようなアンテナ・ケーブルを併用した場合のロッド・アンテナの利用形態におけるVSWR特性の実測値を図13に示すとともに、利得の実測値を表2に、その平均利得を図14にそれぞれ示している。この利用形態ではケーブルの引き回しによりVSWRは低下するものの、携帯機器としては十分なアンテナ利得が得られることを確認できた。
【0053】
【表2】
【0054】
ロッド・アンテナの指向性は導体の上面の放射電界はダイポール・アンテナの指向性に等しいと言われている。図3に示した利用形態におけるロッド・アンテナのUHF帯内の周波数毎の指向性を図15A〜図15Pにそれぞれ示している。また、このときのロッド・アンテナの方位は図15Qに示す通りである。また、図5に示した利用形態におけるロッド・アンテナのUHF帯内の周波数毎の指向性を図16A〜図16Pにそれぞれ示している。また、このときのロッド・アンテナの方位は図16Qに示す通りである。いずれの利用形態においても、ほぼすべての周波数チャネルにおいて360度にわたって良好な受信感度が得られることを確認できた。
【0055】
なお、図6に示した実施形態では、ロッド・アンテナのアンテナ信号線を基端部2の多極プラグの先端ピンに割り当てているが、その変形例として、多極プラグの先端ピン以外のピンにアンテナ信号線を割り当てることも考えられる。
【0056】
図17及び図18には、それぞれのプラグ割り当てにおけるスミスチャートを示している。図17から、先端ピン給電により設計周波数(470〜890[MHz])でのインピーダンスを高くできる。これに対し、先端ピン以外で給電を行なう場合には、設計周波数でのインピーダンスが低くなってしまうことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の外観構成を示した図である。
【図2】図2は、ロッド・アンテナのロッド部1の内部構成を示した図である。
【図3】図3は、ロッド・アンテナの利用形態の一例を示した図である。
【図4】図4は、アンテナ・ケーブル3の外観構成を示した図である。
【図5】図5は、アンテナ・ケーブル3を用いてロッド・アンテナの設置場所を機器本体のジャックから延長している様子を示した図である。
【図6】図6は、ロッド・アンテナのプラグ回路構成を示した図である。
【図7】図7は、アンテナ・ケーブル3の内部構成とジャック回路構成を示した図である。
【図8】図8は、ロッド・アンテナ若しくはアンテナ・ケーブル3を受容するチューナ側(すなわち携帯機器)の3極ジャック周辺の回路構成を示した図である。
【図9】図9は、小型ジャックの上面から眺望した様子を示した図である。
【図10】図10は、図9に示した小型ジャックに関する推奨するランド・パターンの構成例を示した図である。
【図11】図11は、図3に示したロッド・アンテナの利用形態における入力特性の実測値を示した図である。
【図12】図12は、図3に示したロッド・アンテナの利用形態における平均利得を示した図である。
【図13】図13は、アンテナ・ケーブルを併用したロッド・アンテナの利用形態における入力特性の実測値を示した図である。
【図14】図14は、図13は、アンテナ・ケーブルを併用したロッド・アンテナの利用形態における平均利得を示した図である。
【図15A】図15Aは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15B】図15Bは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15C】図15Cは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15D】図15Dは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15E】図15Eは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15F】図15Fは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15G】図15Gは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15H】図15Hは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15I】図15Iは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15J】図15BJ、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15K】図15Kは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15L】図15Lは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15M】図15Mは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15N】図15Nは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15O】図15Oは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15P】図15Pは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15Q】図15Qは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態における方位を示した図である。
【図16A】図16Aは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16B】図16Bは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16C】図16Cは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16D】図16Dは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16E】図16Eは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16F】図16Fは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16G】図16Gは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16H】図16Hは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16I】図16Iは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16J】図16BJ、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16K】図16Kは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16L】図16Lは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16M】図16Mは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16N】図16Nは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16O】図16Oは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16P】図16Pは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16Q】図16Qは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態における方位を示した図である。
【図17】図17は、多極プラグの先端ピンにアンテナ信号を割り当てた場合のロッド・アンテナのスミスチャートを示した図である。
【図18】図18は、多極プラグの先端ピン以外のピンにアンテナ信号を割り当てた場合のロッド・アンテナのスミスチャートを示した図である。
【符号の説明】
【0059】
1…ロッド部
11…導体部
12…絶縁体
13…電線
14…成型材
2…基端部
21…多極プラグ
3…アンテナ・ケーブル
31…ジャック
32…多極プラグ
33…芯線
34…内絶縁体
35…同軸外皮グランド導体
36…同軸線外皮絶縁体
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波受信用のアンテナ装置に係り、特に、地上デジタル放送を携帯機器で受信するためのアンテナ装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、携帯機器に装備され、未使用時の収容スペースの問題を解決するアンテナ装置に係り、特に、携帯機器に装備され、耐衝撃性や安全性に優れたアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
2003年12月1日から、関東・近畿・中京の3大広域圏で地上波のUHF帯(470MHz〜890MHz)を使用する地上デジタル放送のサービスが開始された。地上デジタル放送では、デジタル・ハイビジョンの高画質・高音質番組に加えて、双方向番組を提供することが可能となる。地上デジタル・テレビ放送は、UHFアンテナで受信でき、また、走行している電車やバスなどに設置したテレビでもチラツキがなくきれいに受信・視聴することが可能になる。また、携帯情報端末などで、簡易動画やデータ放送、音声放送を受信・視聴するサービスも予定されている(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
【0004】
ここで、携帯機器向けの受信アンテナとしては、一般に棒状のモノポール・アンテナが使用される。モノポール・アンテナは、ダイポール・アンテナに比べ半分の長さ(すなわちλ/4)と、比較的小型に構成することができる。モノポール・アンテナは、原理的には無限に広い導体板を必要とするが、携帯機器では非常に狭い導体板で代用され、「ロッド・アンテナ」又は「ホイップ・アンテナ」とも呼ばれる。導体の上面の放射電界はダイポール・アンテナの指向性に等しい。
【0005】
小型携帯用のテレビ受信機やラジオ受信機などでは、伸縮可能な構造を持つロッド・アンテナが広く知られており、伸ばすと性能が発揮でき、縮めるとコンパクトになり便利である。
【0006】
例えば、平面アンテナの給電ピンを伸縮 自在のロッド・アンテナで構成し、ロッド・アンテナの引き出し導体と平面アンテナのパッチ状の導体との電気的な接続・分離により、円偏波アンテナと直線偏波アンテナとしての動作を可能にするアンテナ装置について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
【0007】
また、ロッド・アンテナの他の構成例として、ロッドにアンテナ線を螺旋状に巻設した「ヘリカル・アンテナ」が知られている。波長に比べて長い導線を使ったアンテナは広帯域を持つが、ヘリカル・アンテナは巻線構造により広帯域性を保ったまま小型化することができる。また、芯となるロッドに弾力性のある柔らかい素材を使用すると、折れにくく柔軟性(安全性)のあるフレキシブル・アンテナとなる。
【0008】
例えば、デジタル・オーディオ放送用アンテナ素子とGPS用アンテナ素子と、ヘリカル・アンテナ素子を同一の回路基板上に配設し、各アンテナ素子が受信した信号を共通のケーブルを介して出力するように構成して、デジタル・オーディオ放送衛星、GPS衛星、地上波ラジオ放送局からの信号を受信するための部品数を減らし、コストダウンを図ったアンテナ装置について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。
【0009】
地上デジタル放送は6メガヘルツの帯域を13のセグメントに分けて送る放送方式であるが、13の真中のセグメント1つだけで携帯電話・移動体端末向けの映像、音声、データを配信する1セグメント部分受信サービスすなわち「ワンセグ」が2006年4月1日(土)から開始される予定であり、注目を集めている。ワンセグの番組サービスは基本的に12セグメントを使って配信される通常のテレビ受信機向けの番組と同じ内容であり、普段は家庭内の設置テレビで見慣れた人気番組を外出先でも享受することができる。受信端末としては、携帯電話の他、カーナビ、パソコン、専用ポータブルテレビなど多種多様な受信機が登場すると予想されている。
【0010】
本発明者らは、地上デジタル放送の携帯機器での利用を普及させる上で、受信アンテナの構成方法が1つの重要な技術的課題になると思料する。
【0011】
第一に、放送受信機能の未使用時におけるアンテナの収容スペースの問題がある。強電界の場所では内蔵アンテナでも十分に放送波を受信することができるが、弱電界では外付けアンテナが必要である。伸縮可能なロッド・アンテナは縮めるとコンパクトにはなるが、携帯機器本体に収納するのは困難である。
【0012】
第二に、運搬時や外出先での使用時には、アンテナや機器本体はさまざまな衝撃に晒されているため、安全性を確保する必要がある。
【0013】
伸縮可能なロッド・アンテナは柔軟性に欠けるため、衝撃の印加により根元から折れる、あるいはユーザや物に刺さるといった危険がある。また、構造が複雑で、製造コストが割高である。
【0014】
また、ヘリカル・アンテナは、芯となるロッドに弾力性のある柔らかい素材を使用すると、折れにくく柔軟性(安全性)を持たせることができる。しかしながら、ヘリカル・アンテナは、どの部分でも自由に屈曲可能であるが、利得低下や放射効率の悪化などの欠点があり、特に振動による屈曲が生じた場合はアンテナ導線のコイル巻き間隔が不均一となり、インピーダンス変化を伴う。
【0015】
【特許文献1】特開平9−98017号公報
【特許文献2】特開平2001−251136号公報
【非特許文献1】http://www.d−pa.org
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、地上デジタル放送を携帯機器で受信するための優れたアンテナ装置を提供することにある。
【0017】
本発明のさらなる目的は、携帯機器に装備され、未使用時の収容スペースの問題を解決することができる、優れたアンテナ装置を提供することにある。
【0018】
本発明のさらなる目的は、携帯機器に装備され、耐衝撃性や安全性に優れたアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、ロッド状のアンテナ装置であって、
1本以上の裸軟銅線からなりアンテナ信号線として作用する導体部を絶縁体で覆った電線と、前記電線をさらに覆う絶縁体からなる成型材で構成されるロッド部と、
前記ロッド部略135度だけ屈曲し、多極プラグを備えた基端部を備え、
前記アンテナ信号線は前記多極プラグのうちの1極のピンに接続され、前記プラグを介してジャックを備えるチューナ装置に着脱自在に装着される、
ことを特徴とするアンテナ装置である。
【0020】
地上デジタル放送による携帯機器向けのサービス開始に伴い、携帯機器用の受信アンテナの構成方法が1つの重要な技術的課題になる。まず、放送受信機能の未使用時におけるアンテナの収容スペースの問題がある。また、運搬時や外出先での使用時には、アンテナや機器本体はさまざまな衝撃に晒されているため、安全性を確保する必要がある。
【0021】
本発明を適用して構成されるロッド・アンテナは、アンテナ信号線に相当する導体からなる電線の外側を成型材で覆うことでロッド部を構成している。したがって、形状を維持するために十分な剛性と、衝撃を干渉する柔軟性とを兼ね備えることができる。例えば、電線には市販されている軟同軸線を用い、これを一体成型してロッド部を製作することで低コスト化が可能である。
【0022】
前記アンテナ信号線は、例えば、前記多極プラグの先端ピンに接続される。先端ピン給電によりインピーダンス特性に周波数特性が生じにくい。
【0023】
また、本発明を適用したロッド・アンテナは、基端部の多極プラグを介してジャックを備えるチューナ装置に着脱自在に装着することができる。したがって、アンテナ未使用時には携帯機器から取り外せばよいので、収容スペースの問題が解消される。また、このロッド・アンテナは受信専用であり自ら電波を放射しないから、着脱式に構成する際に電波に関する法規制に設計が制約されることはない。
【0024】
基端部の多極プラグを介してジャックに取り付けた状態では、プラグの長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能であり、指向性の調整を容易に行なうことができる。また、基端部の長手方向が水平となるようにジャックに装着されているときには、ロッド部が水平面に対し45度だけ傾いていることから、水平偏波と垂直偏波を均等に受信することができ、良好な指向特性を得易くなる。
【0025】
また、本発明を適用したロッド・アンテナは、軟同軸線の両端にアンテナ側のプラグを受容するジャックと、チューナ装置側のジャックに装着可能なプラグをそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブルによって、アンテナと携帯機器本体の間を延長して、自由な場所にアンテナを設置することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、地上デジタル放送を携帯機器で受信するための優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0027】
また、本発明によれば、携帯機器に装備され、未使用時の収容スペースの問題を解決することができる、優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0028】
また、本発明によれば、携帯機器に装備され、耐衝撃性や安全性に優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0029】
本発明によれば、主として携帯機器に用いられる、低コストで且つ安全な地上デジタル放送用の着脱式ロッド・アンテナを実現することができる。着脱式に構成することで未使用時の収容スペースの問題はなくなる。また、当該アンテナ装置は受信専用のアンテナであり自ら電波を放射しないから、着脱式に構成する際に電波に関する法規制に設計が制約されることはない。
【0030】
本発明に係るロッド・アンテナは、基端部に電気接続用のプラグを設けることで、このプラグを受容するジャックを備えた携帯機器に着脱可能に取り付けることができる。また、着脱する基端部を汎用のプラグで構成することで、装着時のアンテナ装置はプラグの長手方向を回転軸にして360度回転可能であり、容易な構造で回転機構を備え、指向性の調整を容易に行なうことができる。
【0031】
また、軟同軸線の両端にアンテナ側のプラグを受容するジャックと、携帯機器側のジャックに装着可能なプラグをそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブルによって、アンテナと携帯機器本体の間を延長して、自由な場所にアンテナを設置することができる。
【0032】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0034】
図1には、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の外観構成を示している。図示のアンテナ装置は、主に地上デジタル放送のUHF帯(470MHz〜890MHz)を受信するために設計されたλ/4波長のロッド・アンテナである。
【0035】
図示の通り、ロッド・アンテナは、棒状のロッド部1と、このロッド部1とは略135度だけ屈曲した基端部2で構成される。基端部2に電気接続用の多極プラグ21を設けることで、このプラグ21を受容するジャック(後述)を備えた携帯機器に着脱可能に取り付けることができる。本実施形態に係るロッド・アンテナは受信専用であり自ら電波を放射しないから、着脱式に構成する際に電波に関する法規制に設計が制約されることはない。
【0036】
ロッド部1は、例えば、全長L1=100mm、直径φ=6.5mmである。また、基端部2のプラグ21は、オーディオ用として広く普及されているφ=3.5mmの2極プラグを使用することができる。ジャックに装着時のロッド・アンテナは、このプラグ21の長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能であり、指向性の調整を容易に行なうことができる。また、Y軸方向に関しては、基端部2に蛇腹構造を設けて、遊びを付けることができる。
【0037】
図2には、このロッド・アンテナのロッド部1の内部構成を図解している。図示の通り、複数本の裸軟銅線を束ねてアンテナ信号線として作用する導体部11と、この導体部11を覆うエラストマ製の絶縁体12からなる電線13と、電線13をさらに覆うエラストマなどの絶縁体からなる成型材14で構成される。電線は、例えば、AWG22相当のリード線を適用することができる。アンテナ信号線は、2極プラグ21の先端部に接続される。図示の構造によれば、電線13自体には剛性はないが、さらにその外側を成型材14で覆うことで、形状を維持するために十分な剛性と、衝撃を干渉する柔軟性とを兼ね備えることができる。
【0038】
図3には、本実施形態に係るロッド・アンテナの利用形態の一例を示している。プラグ21を受容するジャックを備えた携帯機器に着脱可能に取り付けることができることは既に述べた通りである。装着時のロッド・アンテナは、このプラグ21の長手方向を回転軸(X軸)にして360度回転可能であり、容易な構造で回転機構を備え、指向性の調整を容易に行なうことができる。
【0039】
また、図示のように基端部2の長手方向が水平となるように装着されているときには、ロッド部1が水平面に対し45度だけ傾いていることから、水平偏波と垂直偏波を均等に受信することができる。
【0040】
このように基端部2のプラグ21で着脱自在なロッド・アンテナは、軟同軸線30の両端にアンテナ側の多極プラグ21を受容するジャック31と、携帯機器側のジャック(後述)に装着可能な多極プラグ32をそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブル3によって、アンテナと携帯機器本体の間を延長して、自由な場所にアンテナを設置することができる。
【0041】
図4には、アンテナ・ケーブル3の外観構成を示している。アンテナ・ケーブル3は、全長L2=850mmの同軸ケーブル30で構成され、末端側にはロッド・アンテナ側のφ3.5mm2極プラグ21を受容する3極ジャック31が配設され、また、基端側にはチューナ側(携帯機器)と接続するための2極のφ3.5mm2極プラグ32が配設される。そして、ロッド・アンテナから受信したアンテナ信号を、同軸ケーブルの芯線で伝送し、これを2極プラグの先端部に接続し、芯線のみを一体成型でモールドしている。
【0042】
図5には、アンテナ・ケーブル3を用いてロッド・アンテナの設置場所を機器本体のジャックから延長している様子を示している。図示のように折り畳み(クラムシェル)構造のノートブックPCにロッド・アンテナを取り付ける場合、アンテナ・ケーブル3を用いて液晶パネルの先端縁など任意の場所にアンテナを設置して、受信感度を稼ぐことができる。また、この場合も、ロッド・アンテナはプラグ21の長手方向を回転軸にして360度回転可能であり、指向性の調整を容易に行なうことができる。
【0043】
図6には、ロッド・アンテナのプラグ回路構成を示している。また、図7には、アンテナ・ケーブル3の内部構成とジャック回路構成を示している。
【0044】
図6に示すように、ロッド・アンテナ側のプラグ21はピン#1と#3の2極構成であり、根元側のピン#1を非接続(NC)にするとともに先端側のピン#1にアンテナ信号線11を接続している。
【0045】
一方、アンテナ・ケーブル3のジャック31は、図7に示すように、ピン#1〜#3の3極構成であり、ピン#1〜#2を非接続(NC)にするとともに、ピン#3でロッド・アンテナ側からの受信RF信号を受け取るようになっている。
【0046】
アンテナ・ケーブル3本体は、例えばオーディオ用として広く普及されている同軸ケーブルを用いて製作することができ、芯線33と、内絶縁体34と、同軸線外皮グランド導体35と、同軸線外皮絶縁体で36構成される。芯線33は、ジャック31側、及び基端のプラグ32側でそれぞれのピン#3に割り当てられ、受信RF信号の伝送路となる。また、同軸線外皮グランド導体35はジャック31側では非接続、プラグ32側ではピン#1に割り当てられている。
【0047】
図8には、ロッド・アンテナ若しくはアンテナ・ケーブル3を受容するチューナ側(すなわち携帯機器)の3極ジャック周辺の回路構成を示している。図示の通り、アンテナ・ジャック4は、ピン#1〜#2を非接続(NC)にするとともに、ピン#3でロッド・アンテナ側からの受信RF信号を受け取り、後段のチューナ回路(図示しない)へ伝送する。
【0048】
アンテナ・ジャック4には、例えば、エクセル電子製のφ3.5mmの3極ジャック03−836F1を使用することができる。03−836F1はポータブル・オーディオ用に製作された小型ジャックであり、リフロー又は手半田により実装することができる。図9には、この小型ジャックの上面から眺望した様子を示している。印刷配線基板上に実装する際、アンテナ・ジャックの下部はできる限りグランドにすることが好ましい。図10には、この小型ジャックに関する推奨するランド・パターンの構成例を示している。
【0049】
本実施形態に係るロッド・アンテナを使用する際、整合回路が必要となる場合には、アンテナのみで周波数帯470MHz〜890MHzを共振させ、アンテナ・ケーブルは同じ共振周波数で動作するようにしている。
【0050】
図3に示したロッド・アンテナの利用形態における入力特性の実測値を図11に示すとともに、利得の実測値を表1に、その平均利得を図12にそれぞれ示している。入力特性として、伝送線路の電圧の極大値と極小値の比すなわちVSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)特性を測定することで、線路の反射係数Γを間接的に知ることができる。図11から分るように所望のUHF帯(470MHz〜890MHz)ではVSWRが低く、すなわち反射による損失が低く抑えられ、効率よく信号の伝送が行なわれていると言える(一般にアンテナのVSWRは1.5以下が理想とされる)。
【0051】
【表1】
【0052】
また、図5に示したようなアンテナ・ケーブルを併用した場合のロッド・アンテナの利用形態におけるVSWR特性の実測値を図13に示すとともに、利得の実測値を表2に、その平均利得を図14にそれぞれ示している。この利用形態ではケーブルの引き回しによりVSWRは低下するものの、携帯機器としては十分なアンテナ利得が得られることを確認できた。
【0053】
【表2】
【0054】
ロッド・アンテナの指向性は導体の上面の放射電界はダイポール・アンテナの指向性に等しいと言われている。図3に示した利用形態におけるロッド・アンテナのUHF帯内の周波数毎の指向性を図15A〜図15Pにそれぞれ示している。また、このときのロッド・アンテナの方位は図15Qに示す通りである。また、図5に示した利用形態におけるロッド・アンテナのUHF帯内の周波数毎の指向性を図16A〜図16Pにそれぞれ示している。また、このときのロッド・アンテナの方位は図16Qに示す通りである。いずれの利用形態においても、ほぼすべての周波数チャネルにおいて360度にわたって良好な受信感度が得られることを確認できた。
【0055】
なお、図6に示した実施形態では、ロッド・アンテナのアンテナ信号線を基端部2の多極プラグの先端ピンに割り当てているが、その変形例として、多極プラグの先端ピン以外のピンにアンテナ信号線を割り当てることも考えられる。
【0056】
図17及び図18には、それぞれのプラグ割り当てにおけるスミスチャートを示している。図17から、先端ピン給電により設計周波数(470〜890[MHz])でのインピーダンスを高くできる。これに対し、先端ピン以外で給電を行なう場合には、設計周波数でのインピーダンスが低くなってしまうことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の外観構成を示した図である。
【図2】図2は、ロッド・アンテナのロッド部1の内部構成を示した図である。
【図3】図3は、ロッド・アンテナの利用形態の一例を示した図である。
【図4】図4は、アンテナ・ケーブル3の外観構成を示した図である。
【図5】図5は、アンテナ・ケーブル3を用いてロッド・アンテナの設置場所を機器本体のジャックから延長している様子を示した図である。
【図6】図6は、ロッド・アンテナのプラグ回路構成を示した図である。
【図7】図7は、アンテナ・ケーブル3の内部構成とジャック回路構成を示した図である。
【図8】図8は、ロッド・アンテナ若しくはアンテナ・ケーブル3を受容するチューナ側(すなわち携帯機器)の3極ジャック周辺の回路構成を示した図である。
【図9】図9は、小型ジャックの上面から眺望した様子を示した図である。
【図10】図10は、図9に示した小型ジャックに関する推奨するランド・パターンの構成例を示した図である。
【図11】図11は、図3に示したロッド・アンテナの利用形態における入力特性の実測値を示した図である。
【図12】図12は、図3に示したロッド・アンテナの利用形態における平均利得を示した図である。
【図13】図13は、アンテナ・ケーブルを併用したロッド・アンテナの利用形態における入力特性の実測値を示した図である。
【図14】図14は、図13は、アンテナ・ケーブルを併用したロッド・アンテナの利用形態における平均利得を示した図である。
【図15A】図15Aは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15B】図15Bは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15C】図15Cは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15D】図15Dは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15E】図15Eは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15F】図15Fは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15G】図15Gは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15H】図15Hは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15I】図15Iは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15J】図15BJ、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15K】図15Kは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15L】図15Lは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15M】図15Mは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15N】図15Nは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15O】図15Oは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図15P】図15Pは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図15Q】図15Qは、図3に示したロッド・アンテナの利用形態における方位を示した図である。
【図16A】図16Aは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16B】図16Bは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(470MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16C】図16Cは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16D】図16Dは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(520MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16E】図16Eは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16F】図16Fは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(570MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16G】図16Gは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16H】図16Hは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(620MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16I】図16Iは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16J】図16BJ、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(670MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16K】図16Kは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16L】図16Lは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(720MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16M】図16Mは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16N】図16Nは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(770MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16O】図16Oは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の垂直方向の指向性を示した図である。
【図16P】図16Pは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態におけるUHF帯内(906MHz帯)の水平方向の指向性を示した図である。
【図16Q】図16Qは、図5に示したロッド・アンテナの利用形態における方位を示した図である。
【図17】図17は、多極プラグの先端ピンにアンテナ信号を割り当てた場合のロッド・アンテナのスミスチャートを示した図である。
【図18】図18は、多極プラグの先端ピン以外のピンにアンテナ信号を割り当てた場合のロッド・アンテナのスミスチャートを示した図である。
【符号の説明】
【0059】
1…ロッド部
11…導体部
12…絶縁体
13…電線
14…成型材
2…基端部
21…多極プラグ
3…アンテナ・ケーブル
31…ジャック
32…多極プラグ
33…芯線
34…内絶縁体
35…同軸外皮グランド導体
36…同軸線外皮絶縁体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロッド状のアンテナ装置であって、
1本以上の裸軟銅線からなりアンテナ信号線として作用する導体部を絶縁体で覆った電線と、前記電線をさらに覆う絶縁体からなる成型材で構成されるロッド部と、
前記ロッド部に対し略135度だけ屈曲し、多極プラグを備えた基端部を備え、
前記アンテナ信号線は前記多極プラグのうちの1極のピンに接続され、前記プラグを介してジャックを備えるチューナ装置に着脱自在に装着される、
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記電線は軟同軸線で構成され、その芯線をアンテナ信号線として使用する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記アンテナ信号線は、前記多極プラグの先端ピンに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
軟同軸線と、その両端に前記アンテナ装置の基端部プラグを受容するジャックと、前記チューナ装置側のジャックに装着可能な多極プラグをそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブルを備え、前記アンテナ装置と前記チューナ装置本体の間を前記アンテナ・ケーブルで延長する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のアンテナ装置の前記プラグを受容するジャックを備え、アンテナ信号を受信する、
ことを特徴とするチューナ装置。
【請求項6】
請求項2に記載のアンテナ・ケーブルの前記プラグを受容するジャックを備え、前記アンテナ・ケーブルのジャックに取り付けられたアンテナ装置からのアンテナ信号を受信する、
ことを特徴とするチューナ装置。
【請求項1】
ロッド状のアンテナ装置であって、
1本以上の裸軟銅線からなりアンテナ信号線として作用する導体部を絶縁体で覆った電線と、前記電線をさらに覆う絶縁体からなる成型材で構成されるロッド部と、
前記ロッド部に対し略135度だけ屈曲し、多極プラグを備えた基端部を備え、
前記アンテナ信号線は前記多極プラグのうちの1極のピンに接続され、前記プラグを介してジャックを備えるチューナ装置に着脱自在に装着される、
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記電線は軟同軸線で構成され、その芯線をアンテナ信号線として使用する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記アンテナ信号線は、前記多極プラグの先端ピンに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
軟同軸線と、その両端に前記アンテナ装置の基端部プラグを受容するジャックと、前記チューナ装置側のジャックに装着可能な多極プラグをそれぞれ設けて構成されるアンテナ・ケーブルを備え、前記アンテナ装置と前記チューナ装置本体の間を前記アンテナ・ケーブルで延長する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のアンテナ装置の前記プラグを受容するジャックを備え、アンテナ信号を受信する、
ことを特徴とするチューナ装置。
【請求項6】
請求項2に記載のアンテナ・ケーブルの前記プラグを受容するジャックを備え、前記アンテナ・ケーブルのジャックに取り付けられたアンテナ装置からのアンテナ信号を受信する、
ことを特徴とするチューナ装置。
【図1】
【図4】
【図6】
【図8】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図15I】
【図15J】
【図15K】
【図15L】
【図15M】
【図15N】
【図15O】
【図15P】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図16H】
【図16I】
【図16J】
【図16K】
【図16L】
【図16M】
【図16N】
【図16O】
【図16P】
【図2】
【図3】
【図5】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15Q】
【図16Q】
【図17】
【図18】
【図4】
【図6】
【図8】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図15I】
【図15J】
【図15K】
【図15L】
【図15M】
【図15N】
【図15O】
【図15P】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図16H】
【図16I】
【図16J】
【図16K】
【図16L】
【図16M】
【図16N】
【図16O】
【図16P】
【図2】
【図3】
【図5】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15Q】
【図16Q】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−281832(P2007−281832A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−104726(P2006−104726)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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