説明

カートリッジ式給油タンク

【課題】 給油口を上にしたままで持ち運ぶ事が安全で容易に行うことができるカートリッジ式給油タンクを提供する。
【解決手段】タンク本体の上面に給油口部を備え底面に回動自在に軸支された取っ手を備えたカートリッジ式給油タンクの給油口部に、常に水平方向に付勢されている給油口側取っ手を回動自在に設けたので、給油後のタンク本体を給油口部を上にしたままで持ち運ぶことができ、給油口部に付いた石油燃料が下に垂れるのを防止でき、又タンク本体をタンク収納部に収納する時、給油口側取っ手から手を放すと給油口側取っ手は握り部を上にした状態から自動的に握り部を水平にした状態に回動するので、簡単にタンク本体を器具本体のタンク収納部に収納する事が出来るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は石油ファンヒータやポータブル石油ストーブ等に着脱自在に収納される石油燃焼器具のカートリッジ式給油タンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものに於いては、例えば図5や図6に示すように、101は石油ファンヒータ等の器具本体102に形成されたタンク収納部103内に着脱自在に挿入される大容量のタンク本体で、給油時上となる上面にはワンタッチで開閉される給油口104を備え、底部には持ち運び用の取っ手105が備えられており、該取っ手105は、握り部106を片手が楽に入る大きさで、且つポリプロピレン等の合成樹脂を被覆して握りやすい太さとし重くても手が痛くならないようにしているものであり、タンク本体101底部に固着された支持部107に回動自在に軸支されている。
【0003】
108は前記支持部107の一部を切り欠いて形成された規制手段で、タンク本体101より突出した巻き締め部109とは反対側のみに取っ手105を自重で横転させるように回動範囲を規制しているものであり、又横転した取っ手105の握り部106と巻き締め部109とは同一高さとなって、給油時にはタンク本体101の脚部を構成し、別部材で脚部を構成する必要がなく簡単な構成で済むものである。
【0004】
110はタンク本体101上部で取っ手105の横転側の側壁に形成された凹部から成る傾倒補助部で、給油後満タンとなったタンク本体101を巻き締め部109側を支点として傾け、浮いた底部に垂下する取っ手105を取りやすくするものであり、又傾倒補助部110は凹部から成りタンク本体101に一体成形されるので、成形が容易で別部品を取り付ける必要もなく安価で済むと共に、外方に部品が突出して邪魔になることもないものであり、更に凹部は上方側を鋭角の傾斜壁としているから、満タンでも手が滑ることもなく確実にタンク本体101を傾けることが出来るものである。
【0005】
111は器具本体102前面に備えられた温風吹き出し用の吹出口、112は操作部、113はタンク収納部103の開閉蓋である。
【0006】
次にこのカートリッジ式給油タンクの給油後の一連の動作を説明する。
今給油口104が上になるように置かれた給油後のタンク本体101を持ち運ぶ時、巻き締め部109に片手を添え反対側の傾倒補助部110にもう一方の手を引っかけて、該巻き締め部109側を支点にしてタンク本体101を傾ければ、傾倒補助部110は取っ手105の横転側であるので、傾いたタンク本体101底部に形成される隙間には取っ手105が自重で斜めに垂下されている状態となり、ここに手を差し込んで取っ手105を握れば、タンク本体101を持ち上げながら容易に該タンク本体101の天地を逆にして器具本体102への挿入状態とすることが出来き、そして、この状態のまま器具本体102まで運び図4に示すようにタンク収納部103に挿入すればタンク本体101への燃油の補給は完了するもので、傾倒補助部110に手を引っかけてタンク本体101を傾けることで、最初から取っ手105を握ぎった状態での持ち運びが出来るものである。
【0007】
ところでこの従来のものでは傾倒補助部110の凹部が深く形成され握りやすい形状に設けられれば、給油口104が上になるように置かれた給油後のタンク本体101を給油口104を上にしたままで持ち運ぶ事も出来るが、取っ手105を握ぎった状態に比べて不安定で、手を滑らせるとタンク本体101を落としてしまう可能性があった。
【0008】
そこで給油口104の部分に取っ手を設けたものとして例えば図7に示すように、タンク本体101と別体で給油口104が配設された基板114が、タンク本体101に対して自在に着脱されるもので、その基板114に把持部115,116を有する操作ハンドル117,118が基板114に回動自在に軸支され、二つの操作ハンドル117,118が互いに交差するように起伏自在に設けられているものである。
【0009】
そしてタンク本体101に石油燃料を給油する給油時には、二つの操作ハンドル117,118を起立させ、接近した状態の操作ハンドル117,118の把持部115,11を片手で掴んで、略90度、反時計方向に操作ハンドル117,118を回動させると、操作ハンドル117,118の回動に伴って基板114が反時計方向に回動して基板114とタンク本体101の係合状態が解除され、基板114及び給油口104がタンク本体101から離れ、図7に示すように、タンク本体101の給油口筒119が開口され、給油ポンプ等を用いて、給油口筒119から石油燃料を供給するものである。
【0010】
又タンク本体101内への石油燃料の給油が終了したら、再び前記操作ハンドル117,118の把持部115,11を掴んで、給油口104タンク本体101の給油口筒119に嵌合させ、その状態で操作ハンドル117,118を押しながら時計方向に略90度回動させると、操作ハンドル117,118の回動に伴って基板114が時計方向に回動して基板114とタンク本体101が係合状態となり、基板114及び給油口104がタンク本体101と一体になるものである。
【0011】
そしてこの給油口104が上向きとなる状態で、操作ハンドル117,118を取っ手として利用し、操作ハンドルを手で持ってタンク本体101を石油燃焼機器等の器具本体102の所に持ち運び、そして操作ハンドル117,118を基板114に沿って互いに水平状態となるようにしてから、給油口104が下向きになるように逆にしてタンク収納部103内に収容するものである。
【0012】
【特許文献1】特開平11−2404号公報
【特許文献2】特開平10−227440公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところでこの従来のカートリッジ式給油タンクでは、タンク本体101を持ち運ぶ時や器具本体102に収容する時に、操作ハンドル117,118をその都度起伏させたり水平にしなくてはならず、又操作ハンドル117,118が起伏したままうっかりタンク本体101を器具本体102に収容してしまうと、起伏した操作ハンドル117,118が器具本体102のタンク収納部103の底にぶつかってうまく収容できないものであり、又2つの操作ハンドル117,118を起伏させると交差するので、その交差する部分に指を挟んでしまう可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
そこで、本発明は前記課題を解決するため、請求項1では、タンク本体の上面に給油口部を備えると共に、底面に回動自在に軸支された取っ手を備えたカートリッジ式給油タンクに於いて、前記給油口部に常に水平方向に付勢されている給油口側取っ手を回動自在に設けたものである。
【0015】
又請求項2に係るカートリッジ式給油タンクでは、特にその構成を、請求項1に於いて、前記給油口部部は、タンク本体のタンク本体注油口が貫通する注油口孔が形成された固定板と、該固定板一端が軸支されて開閉自在な蓋部と、タンク本体注油口と螺合する注油口部と、固定板に形成された垂直係合部用孔と水平係合部用孔に差し込む垂直係合部と水平係合部を有する給油口側取っ手とを備え、該給油口側取っ手を水平方向に常に付勢する給油口側取っ手付勢手段を給油口側取っ手に設けたものである。
【0016】
又請求項3に係るカートリッジ式給油タンクでは、特にその構成を、請求項2に於いて、前記水平係合部の先端は給油口側取っ手に対して水平方向に形成され、前記垂直係合部の先端は給油口側取っ手に対して垂直方向に形成され、前記水平係合部用孔と垂直係合部用孔は周縁全体が立上げられている固定板の周縁から底面にかけて断面略L字状に形成すると共に、前記水平係合部用孔は垂直係合部用孔に対して固定板の底面部分が長穴状に形成されているものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明の請求項1によれば、底面に回動自在に軸支された取っ手を備えたカートリッジ式給油タンクの給油口部に常に水平方向に付勢されている給油口側取っ手を回動自在に設けることで、給油後のタンク本体を給油口部を上にしたままで持ち運ぶことができ、給油口部に付いた石油燃料が下に垂れるのを防止できるものである。
【0018】
更に給油口側取っ手を常に水平方向に付勢することで、給油口側取っ手から手を放すと給油口側取っ手は握り部を上にした状態から自動的に握り部を水平にした状態に回動するので、タンク本体をタンク収納部に収納する時、いちいち給油口側取っ手をタンク収納部に収納するための水平方向に回動させる必要がなく、簡単にタンク本体を器具本体のタンク収納部に収納する事が出来るものである。
【0019】
又本発明の請求項2に記載のカートリッジ式給油タンクによれば、請求項1に於いて、給油口部部は、タンク本体のタンク本体注油口が貫通する注油口孔が形成された固定板と、該固定板一端が軸支されて開閉自在な蓋部と、タンク本体注油口と螺合する注油口部と、固定板に形成された垂直係合部用孔と水平係合部用孔に差し込む垂直係合部と水平係合部を有する給油口側取っ手とを備え、該給油口側取っ手を水平方向に常に付勢する給油口側取っ手付勢手段を給油口側取っ手に設けたことで、給油後のタンク本体を給油口部を上にしたままで持ち運ぶことができ、給油口部に付いた石油燃料が下に垂れるのを防止できるものである。
【0020】
更に給油口側取っ手を常に水平方向に付勢することで、給油口側取っ手から手を放すと給油口側取っ手は握り部を上にした状態から自動的に握り部を水平にした状態に回動するので、タンク本体をタンク収納部に収納する時、いちいち給油口側取っ手をタンク収納部に収納するための水平方向に回動させる必要がなく、簡単にタンク本体を器具本体のタンク収納部に収納する事が出来るものである。
【0021】
又本発明の請求項3に記載のカートリッジ式給油タンクによれば、請求項2に於いて、水平係合部の先端は給油口側取っ手に対して水平方向に形成され、前記垂直係合部の先端は給油口側取っ手に対して垂直方向に形成され、前記水平係合部用孔と垂直係合部用孔は周縁全体が立上げられている固定板の周縁から底面にかけて断面略L字状に形成すると共に、前記水平係合部用孔は垂直係合部用孔に対して固定板の底面部分が長穴状に形成されているので、給油口側取っ手を起伏させた状態では、給油口側取っ手の垂直係合部が固定板に当接して給油口側取っ手がそれ以上回動することがないので、給油口側取っ手を持っても給油口側取っ手の位置が安定して持ちやすいものであり、又仮に常に給油口側取っ手が水平方向に回動した時、給油口側取っ手とタンク本体上面との間に指を挟んでしまっても、給油口側取っ手を水平方向に付勢する力は指を怪我するほど強くないので、それにより怪我をすることはないものである。
【0022】
更にタンク本体に組み付ける前の給油口部は、給油口側取っ手を常に水平方向に付勢されていることで水平係合部が固定板に当接する状態になって給油口側取っ手が抜けない状態が保たれるので、組み付け前に部品として運ぶ時に給油口側取っ手がはずれてしまうことがなく、給油口部をタンク本体に組み付ける作業の効率が上がるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明に係る発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
1は石油ファンヒータ等の器具本体(図示せず)に形成されたタンク収納部(図示せず)内に着脱自在に挿入される大容量のタンク本体で、給油時上となる上面にはワンタッチで開閉される給油口部2を備え、底部には持ち運び用の取っ手3が備えられている。
【0024】
前記取っ手3は、握り部4を片手が楽に入る大きさで、且つポリプロピレン等の合成樹脂を被覆して握りやすい太さとし重くても手が痛くならないようにしているものであり、タンク本体1底部に固着された支持部5に回動自在に軸支されている。
【0025】
前記給油口部2は、略長方形状で周縁全体がプレス加工によって立上げられ、タンク本体1に固定される固定板6と、該固定板6に一端が軸支されて開閉自在な蓋部7と、前記固定板6をタンク本体1に固定する注油口部8とからなり、更に前記固定板6は、略中央にタンク本体1上部に突出したタンク本体注油口9が貫通する注油口孔10が形成され、又略長方形状の長手方向の一端に蓋部7を開閉自在に軸支する軸支部11が設けられ、他端には蓋部7を係止する係止手段12が設けられているものである。
【0026】
前記軸支部11は、蓋部7に軸13を支持するカ−リング状の支持部14を設け、対応する固定板6の端部にも軸13を支持するカ−リング状の支持受部15を設け軸支部11としており、更に支持部14、支持受部15のいずれか一方の内径は他の内径より大径として遊びを持たせている。
又前記軸支部11には蓋部7をタンク本体1の反対方向に持ち上げるように作用する弾性部材16が設けられ、蓋部7が軸支部11を中心にして起伏自在に成すものである。
【0027】
又前記係止手段12は、引張ボタン16と係止ロット17と該係止ロット17を常に内側方向に弾設するスプリング18とから構成され、固定板6から切り起こされた支持片19に摺動自在に支持されている。
【0028】
又前記蓋部7は、略長方形状で周縁全体がプレス加工によって立下げられ、略長方形状の長手方向の一端に支持部14が設けられ、他端には固定板6の係止手段12と係合するフック手段20が設けられているものである。
【0029】
前記フック手段20は、蓋部7側で係止手段12と対向する位置に備えられ、係止ロット17に係止するカギ型を一側に設けたフック金具21と、該フック金具21を回動自在に軸支する支軸22と、該支軸22を支持する蓋部7より切り起こされた軸支片23と、フック金具21を常に係止ロット17との係止側に作用させるバネ24とから構成され、更にフック金具21には係止状態を越えての回動を阻止すると共に、係止完了を「パチン」と言う音で報知する為に蓋部7と当接する当接部25が形成されているものである。
【0030】
又前記蓋部7の略中央には、突設した逆凹状の注油口キャップ26が設けられ、該注油口キャップ26の外径は注油口部8の外径より大と成し、且つその高さは注油口部8より低くしてあり、又注油口部8内中央に燃油を落差で供給する給油装置27がカシメられて取り付けられ、開閉弁(図示せず)と心棒(図示せず)と該開閉弁を常に弾設するスプリング28と連通口29を有した弁ケ−ス30とから構成され、又注油口キャップ26の内面には耐油性で筒状のパッキン31が取り付けられているものである。
【0031】
32は略コの字状の給油口側取っ手で、中央の握り部33の両端にそれぞれ握り部33に対して略直角曲がった状態で支持棒部34,35が設けられ、更に前記支持棒部34,35の先端部分は握り部33と平行になるように略直角曲げられているものである。
【0032】
更に前記支持棒部34の先端は、握り部33や支持棒部34に対して垂直方向に上向きに曲げられて垂直係合部36が形成され、支持棒部35の先端は、握り部33や支持棒部34に対して水平方向に更に直角曲げられて水平係合部37が形成されているものである。
【0033】
又固定板6の長手方向に対して両側面の立上げられている周縁部分に、側面から底面にかけて断面略L字状の垂直係合部用孔38と水平係合部用孔39とがそれぞれ形成されており、前記給油口側取っ手32の垂直係合部36が垂直係合部用孔38に差し込まれ、水平係合部37が水平係合部用孔39に差し込まれるものであり、更に前記水平係合部用孔39は垂直係合部用孔38に比べて固定板6の底面部分が長穴状に形成されているものであり、それにより垂直係合部36が垂直係合部用孔38から抜けにくくなっているものである。
【0034】
40はコイルスプリングからなる給油口側取っ手付勢手段で、支持棒部34の先端部分で一端が握り部33と平行になるように略直角曲げられている部分に、給油口側取っ手付勢手段40のコイル部分が巻き付けられ、そのスプリングの一端が支持棒部34に係合され、スプリングの他端が固定板6に係合されることで、給油口側取っ手32を水平方向に常に付勢しているものである。
【0035】
この給油口部2は部品として供給され、タンク本体1に組み付けられるもので、
この給油口部2の組み立て手順について説明する。
まず固定板6の他端に引張ボタン16と係止ロット17と該係止ロット17を常に内側方向に弾設するスプリング18とを取り付けて係止手段12を設け、次にその反対の固定板6の他端の支持受部15と蓋部7の支持部14とを軸13にり軸支して蓋部7を固定板6に対して開閉自在に設け、この時弾性部材16を一緒に取り付けて蓋体7をタンク本体1の反対方向に持ち上げるように作用するようにする。
【0036】
そして固定板6に蓋部7が軸支されたもので固定板6の係止手段12と蓋体7のフック手段20とを係合して蓋部7が閉じた状態のものに、支持棒部34の先端部分で一端が握り部33と平行になるように略直角曲げられている部分に給油口側取っ手用スプリング40のコイル部分が巻き付けられた給油口側取っ手32を水平にした状態、つまり垂直係合部36の先端が上向きになっている状態で垂直係合部36を下から垂直係合部用孔38に差し込む。
【0037】
そしてその状態から給油口側取っ手32を直角に回転させて握り部33を上にした状態、つまり水平係合部37の先端が上向きになっている状態で水平係合部37を下から水平係合部用孔39に差し込む。
【0038】
そしてその垂直係合部36が垂直係合部用孔38に差し込まれると共に、水平係合部37が水平係合部用孔39に差し込まれている状態から再度給油口側取っ手32を水平にした状態にする。
【0039】
この状態で水平係合部37が固定板6に当接する状態になるので給油口側取っ手32が抜けなくなり、そして給油口側取っ手付勢手段40の他端を固定板6に係合して給油口側取っ手32が水平方向に常に付勢されるようにすることで、給油口側取っ手32が抜けない状態が保たれるもので、これにより給油口部2の組み立てが完了する。
【0040】
そしてこの組み立てが完了した給油口部2をタンク本体1に組み付ける時は、係止手段12を操作して蓋部7が開いた状態にし、その状態で固定板6の注油口孔10にタンク本体1上部のタンク本体注油口9を貫通させ、そして注油口部8の内周とタンク本体注油口9の外周はねじ切りされているので、タンク本体注油口9に注油口部8を当てて注油口部8を回転すると、注油口部8の内周とタンク本体注油口9の外周のねじ切りした部分がかみ合って注油口部8が下に移動し、注油口部8を回し切った時点で固定板6が注油口8とタンク本体1上部に挟まれた状態となって給油口部2がタンク本体1に組み付けられるものである。
【0041】
このように本発明では給油口部2側に給油口側取っ手32を設けたので、給油後のタンク本体1を給油口部2を上にしたままで持ち運ぶことができ、給油口部2に付いた石油燃料が下に垂れるのを防止できるものである。
【0042】
又給油口側取っ手32を常に水平方向に付勢することで、給油口側取っ手32から手を放すと給油口側取っ手32は握り部33を上にした状態から自動的に握り部33を水平にした状態に回動するので、給油後で給油口部2を上にした状態のタンク本体1の給油口側取っ手32を握った状態で更に取っ手3を握って給油口側取っ手32から手を離してタンク本体1が回転して給油口部2を下にした状態、つまり給油後のタンク本体1を器具本体のタンク収納部に収納する時、給油口側取っ手32は自動的にタンク収納部に収納するための水平方向に位置するので、タンク収納部に収納する時いちいち給油口側取っ手32を水平方向に回動させる必要がなく、簡単にタンク本体1を器具本体のタンク収納部に収納する事が出来るものである。
【0043】
又給油口側取っ手32を起伏させても交差する部分がないので指を挟んでしまうことはなく、更に給油口側取っ手32を起伏させた状態では、給油口側取っ手32の垂直係合部36が固定板6に当接する状態になるので、給油口側取っ手32がそれ以上回動することがないので、給油口側取っ手32を持っても給油口側取っ手32の位置が安定して持ちやすいものであり、又仮に常に給油口側取っ手32が水平方向に回動した時、給油口側取っ手32とタンク本体1上面との間に指を挟んでしまっても、給油口側取っ手32を水平方向に付勢する力は指を怪我するほど強くないので、それにより怪我をすることはないものである。
【0044】
又タンク本体1に組み付ける前の給油口部2は、給油口側取っ手32を常に水平方向に付勢されていることで水平係合部37が固定板6に当接する状態になって給油口側取っ手32が抜けない状態が保たれるので、組み付け前に部品として運ぶ時に給油口側取っ手32がはずれてしまうことがなく、給油口部2をタンク本体1に組み付ける作業の効率が上がるものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】この発明一実施例を付したタンク本体の斜視図。
【図2】同タンク本体に給油口部を組み付ける状態を示す要部斜視図。
【図3】同固定板の平面図。
【図4】同給油口側取っ手の平面図。
【図5】従来のタンク本体器具本体に挿入する状態を示す斜視図。
【図6】同タンク本体の斜視図。
【図7】別の従来例の給油口を外した状態を示す要部斜視図。
【符号の説明】
【0046】
1 タンク本体
2 給油口部
3 取っ手
6 固定板
7 蓋部
8 注油口部
9 タンク本体注油口
32 給油口側取っ手
36 垂直係合部
37 水平係合部
38 垂直係合部用孔
39 水平係合部用孔
40 給油口側取っ手付勢手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク本体の上面に給油口部を備えると共に、底面に回動自在に軸支された取っ手を備えたカートリッジ式給油タンクに於いて、前記給油口部に常に水平方向に付勢されている給油口側取っ手を回動自在に設けたことを特徴とするカートリッジ式給油タンク。
【請求項2】
前記給油口部は、タンク本体のタンク本体注油口が貫通する注油口孔が形成された固定板と、該固定板一端が軸支されて開閉自在な蓋部と、タンク本体注油口と螺合する注油口部と、固定板に形成された垂直係合部用孔と水平係合部用孔に差し込む垂直係合部と水平係合部を有する給油口側取っ手とを備え、該給油口側取っ手を水平方向に常に付勢する給油口側取っ手付勢手段を給油口側取っ手に設けたことを特徴とする請求項1の記載カートリッジ式給油タンク。
【請求項3】
前記水平係合部の先端は給油口側取っ手に対して水平方向に形成され、前記垂直係合部の先端は給油口側取っ手に対して垂直方向に形成され、前記水平係合部用孔と垂直係合部用孔は周縁全体が立上げられている固定板の周縁から底面にかけて断面略L字状に形成すると共に、前記水平係合部用孔は垂直係合部用孔に対して固定板の底面部分が長穴状に形成されていることを特徴とする請求項2の記載カートリッジ式給油タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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