説明

グラフェンを利用した光変調器

【課題】グラフェンを利用した光変調器を提供する。
【解決手段】半導体層120の上面上に位置した第1グラフェン141及び第2グラフェン142と、第1グラフェン141上に位置した第1電極161と、第2グラフェン142上に位置した第2電極162と、を備え、第1グラフェン141の一側と第2グラフェン142の一側とは離隔して位置し、半導体層120の第1リッジ部124と、第2グラフェン142上に位置した第2リッジ部150とは、光導波路をなし、第1グラフェン141及び第2グラフェン142は、光導波路の垂直面上でほぼ中央に形成されるグラフェンを利用した光変調器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェンを利用して、高速動作が可能な電界吸収光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
光変調器は、光の属性、一例として光度または光の位相を変化させて、光による情報の伝送を行う装置である。光変調器は、光が通過する光導波路、例えば、半導体物質の光導波路に加えられる電流または電圧により発生する電界屈折または電界吸収の変化を利用できる。
【0003】
電界吸収光変調器は、光導波路にバイアス電圧を加えて、フランツ・ケルディシュ効果により、バンドギャップサイズに変化が発生して、光吸収速度(light−absorption rate)が変わる現象を利用する。
【0004】
従来のほとんどの光変調器は、特定の波長の光でのみ光の特性が変わるので、作動範囲が20nm以下と狭い。また、RC(resistance−capacitance)遅延により、高速変調器を製造しがたい。また、光導波路の単位長あたり変調可能な光の変化である変調深さが小さく、十分な変調のためにサイズが大きくなる。
【0005】
グラフェンは、二次元六角形炭素構造を有する、半導体を代替できる新たな物質である。グラフェンは、キャリア移動度が、常温で200,000cm−1−1であって、既存のシリコンに比べて約100倍高く、高速動作素子、例えば、光変調器に応用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0042650号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】M.Liu et al.,Nature vol.474(2011),p64-67
【非特許文献2】”Graphene optical modulators could lead to ultrafast communications”、[online]PHYSorg.com、 インターネット<http://www.physorg.com/news/2011-05-graphene-optical-modulators-ultrafast.html>
【非特許文献3】T.Mueller et al.,Nature photonics vol.4(2010),p297-301
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、変調深さが深く、小型かつ高速で動作するグラフェンを利用した光変調器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によるグラフェンを利用した光変調器は、半導体層と、前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは離隔して位置する。
【0010】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部をさらに備え、前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンのうち少なくとも一つは、前記第1リッジ部の上面及び一側面を覆うように屈曲した構造を有してもよい。
【0011】
前記半導体層と前記第1グラフェンとの間に位置した第1絶縁層を備えてもよい。
【0012】
前記第1絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなってもよい。
【0013】
前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとの間に位置した第2絶縁層を備えてもよい。
【0014】
前記第2絶縁層は、1nmないし100nmの厚さに形成されてもよい。
【0015】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部と、前記第2グラフェン上に位置し、当該第1リッジ部と対向して形成された第2リッジ部とを備えてもよい。
【0016】
前記第2グラフェンと前記第2リッジ部との間に位置した第3絶縁層を備えてもよい。
【0017】
前記半導体層及び前記第2リッジ部は、シリコン、ゲルマニウム、III−V族の半導体、及びII−IV族の半導体からなる群から選択されたいずれか一つからなってもよい。
【0018】
前記半導体層の第1リッジ部と前記第2リッジ部とは、光導波路をなし、前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記光導波路の垂直面上でほぼ中央に形成されてもよい。
【0019】
前記第1リッジ部は、エピタキシャル成長のシリコン層であり、前記第2リッジ部は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層であってもよい。
【0020】
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、それぞれ単層または二層のグラフェン層であってもよい。
【0021】
本発明の他の実施形態によるグラフェンを利用した光変調器は、半導体層と、前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとは、前記半導体層の底面と平行な平面構造を有し、前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは離隔して位置する。
【0022】
本発明のさらに他の実施形態によるグラフェンを利用した光変調器は、半導体層と、前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは、前記半導体層の底面と平行な方向に第1ギャップほど離隔して位置する。
【0023】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部をさらに備え、前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンのうち少なくとも一つは、前記第1リッジ部の上面及び一側面を覆うように屈曲した構造を有してもよい。
【0024】
前記第1ギャップは、1nmないし100nmの幅に形成されてもよい。
【0025】
本発明のさらに他の実施形態によるグラフェンを利用した光変調器は、半導体層と、前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記半導体層の底面と平行な平面構造を有し、前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは、前記半導体層の底面と平行な方向に第1ギャップほど離隔して位置する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によるグラフェンを利用した光変調器は、光導波路の中央に電極と連結された二つのグラフェンを配置して、グラフェンの光吸収作用を大きくすることで、変調深さを増加させ、光変調器のサイズを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態による光変調器を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1のII−II’線の断面図である。
【図3】図1の光変調器に電圧を印加する時、光度を示す図面である。
【図4】本発明の他の実施形態による光変調器を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態による光変調器を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態による光変調器を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。この過程において、図面に示す層や領域の厚さは、明細書の明確性のために誇張されて示されたものである。明細書を通じて、実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、詳細な説明は省略する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態による光変調器100を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1のII−II’線の断面図である。
【0030】
図1及び図2を参照すれば、基板110上に酸化物層112が形成され、酸化物層112上に、第1リッジ部124を備える半導体層120が形成される。基板110は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム、III−V族の半導体、II−VI族の半導体で形成される。図1及び図2に示すように、第1リッジ部124は、底面120a,120bから突出した部分であって、底面120a,120bと平行な上面124a及び側面124b,124cを含む構造を有する。しかし、これは、一例に過ぎない。一例として、側面124b,124cは、図1及び図2と異なり、底面120a,120bと垂直でなくてもよく、また、上面124aは、最終の使用目的によって平面構造以外の変形された形態を有してもよい。
【0031】
基板110上の酸化物層112は、埋め込み酸化物層であってもよい。基板110及び半導体層120がシリコンで形成され、酸化物層112が酸化シリコンで形成された埋め込み酸化物層の場合、それらの構造は、SOI(Silicon On Insulator)基板110にリッジ部を形成した構造である。
【0032】
第1リッジ部124を備える半導体層120は、基板110と同じ物質で形成される。
第1リッジ部124を備える半導体層120上には、第1絶縁層131が形成される。第1絶縁層131は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。
【0033】
第1絶縁層131上には、第1グラフェン141が形成される。第1グラフェン141は、化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition: CVD)工程により製造されたグラフェンを第1絶縁層131上に転写して形成される。図1及び図2のように、第1グラフェン141は、屈曲した構造であり、第1リッジ部124の上面124a及び一側面124b、一側面124bから延びた底面120aにのみ形成される。また、第1グラフェン141は、第1リッジ部124の上面124aで、第1リッジ部124の右側エッジから離隔して形成される。第1グラフェン141上で、第1リッジ部124と離隔するように、第1電極161が形成される。
【0034】
第1リッジ部124の上面124aで、第1グラフェン141を覆う第2絶縁層132が形成される。第2絶縁層132は、第1リッジ部124の他の側面124c及び他の底面120b上に延びつつ、第1絶縁層131を覆ってもよい。第2絶縁層132は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約1nmないし100nmの厚さに形成される。第2絶縁層132の厚さが1nmより薄ければ、キャパシタンスの増加により、RC遅延が大きくなり、光変調器100の動作速度が遅くなる。第2絶縁層132の厚さが100nmより厚ければ、光変調器100の駆動電圧が上昇する。
【0035】
第2絶縁層132上には、第2グラフェン142が形成される。第2グラフェン142の一側面は、第1グラフェン141の一側と底面120a,120bに垂直な方向に離隔して平行に形成される。第2グラフェン142は、CVD工程により製造されたグラフェンを第2絶縁層132上に転写して形成される。図1及び図2に示すように、第2グラフェン142も屈曲した構造を有し、第1リッジ部124の上方から、第1リッジ部124の他の側面124c及び他の底面120b上に延びて形成される。
【0036】
このように、第1グラフェン141と第2グラフェン142は、半導体層の上面上に互いに離隔して位置しているものの、第1グラフェン141の一側と第2グラフェン142の一側とは近接して位置している。また、光変調器100を基板110の鉛直方向から見たとき、第1グラフェン141と第2グラフェン142とは部分的に重なり合っている。
【0037】
第1グラフェン141及び第2グラフェン142は、単層または二層のグラフェン層であってもよい。
【0038】
第2グラフェン142上で、第1リッジ部124と離隔して他の底面120b上に第2電極162が形成される。第1電極161及び第2電極162は、通常の電極物質、例えば、金、銅、白金、モリブデン、パラジウムなどで形成される。
【0039】
第1電極161及び第2電極162は、それぞれ第1リッジ部124から約100nmないし数μm離隔して形成される。これは、図3に示すように、光導波路を通過する光透過領域が光導波路より大きいので、第1電極161及び第2電極162が光透過を妨害しないように、ある程度第1リッジ部124から離隔して形成するのである。本実施形態では、第1電極161と連結された第1グラフェン141と、第2電極162と連結された第2グラフェン142とを光透過領域に配置する。第1グラフェン141及び第2グラフェン142は、光透過領域で透明である。
【0040】
第2グラフェン142上で、第1リッジ部124の上面124aに第3絶縁層133が形成される。第3絶縁層133は、第1絶縁層131と同じ物質で、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。
【0041】
第3絶縁層133上には、第1リッジ部124と対向するように、第2リッジ部150が形成される。第2リッジ部150の高さは、第1リッジ部124の高さと略同じ高さである。第1リッジ部124、第2リッジ部150及びその間の層は、光導波路を形成する。第1リッジ部124と第2リッジ部150とが略同じ高さに形成されれば、第1グラフェン141及び第2グラフェン142は、光導波路の底面120a,120bに対する垂直方向において、光導波路のほぼ中央に位置する。
【0042】
第1絶縁層131ないし第3絶縁層133は、窒化ホウ素または六方晶系の窒化ホウ素で形成される時、第1グラフェン141及び第2グラフェン142での移動度特性の低下が減少する。
【0043】
第2リッジ部150は、第1リッジ部124と屈折率が同じ程度の物質で形成される。例えば、第2リッジ部150は、第1リッジ部124と同じ物質で形成される。第1リッジ部124は、エピタキシャル成長された半導体層であり、第2リッジ部150は、蒸着された半導体層である。例えば、第1リッジ部124は、シリコンエピタキシャル層であり、第2リッジ部150は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層である。
【0044】
図3は、本発明の実施形態による光変調器100に電圧を印加する時、光度を示す図面である。
【0045】
図3を参照すれば、第1電極161と第2電極162との間に所定の電圧を印加すれば、第1グラフェン141と第2グラフェン142とのフェルミ準位が、一方は減少し、他方は増加する。これによって、第1グラフェン141及び第2グラフェン142に吸収されるキャリア量が減少して、結局、光吸収が低下し、したがって、光導波路を通過する光量が増加する。結果として、光導波路を通過する光度が上昇する。かかる作用を利用すれば、光変調器100を通過する光の通過を調節できる。
【0046】
一方、光度の高い光導波路の中央部に、第1グラフェン141及び第2グラフェン142が配置されるので、光の変調深さが増加する。これによって、光導波路の長さL(図1)を減少させることが可能となるので、光変調器100のサイズが減少しうる。
【0047】
図4は、本発明の他の実施形態による光変調器200を概略的に示す断面図である。図1及び図2の構造と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、詳細な説明は省略する。
【0048】
図4を参照すれば、基板210上に酸化物層212が形成され、酸化物層212上に第1リッジ部224を備える半導体層220が形成される。基板210は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム、III−V族の半導体、II−VI族の半導体で形成される。
【0049】
基板210上の酸化物層212は、埋め込み酸化物層であってもよい。基板210及び半導体層220がシリコンで形成され、酸化物層212が酸化シリコンで形成される埋め込み酸化物層の場合、それらの構造は、SOI基板210にリッジ部を形成した構造である。
【0050】
第1リッジ部224を備える半導体層220の底面220a上に、第1リッジ部224の上面224aと同じ高さに絶縁層228が形成される。
【0051】
第1リッジ部224の上面224a及び絶縁層228上に、第1絶縁層231が形成される。第1絶縁層231は、絶縁層228上に延びて形成される。第1絶縁層231は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。第1絶縁層231上には、第1グラフェン241が形成される。第1グラフェン241は、第1リッジ部224の上面224aと、第1リッジ部224の一側の絶縁層228とを覆うように形成される。第1グラフェン241は、CVD工程により製造されたグラフェンを第1絶縁層231上に転写して形成される。第1グラフェン241上で、第1リッジ部224と離隔するように、第1電極261が形成される。
【0052】
第1グラフェン241上で、第1リッジ部224の上面224a上に第2絶縁層232が形成される。第2絶縁層232は、第1リッジ部224の他側の絶縁層228上に延びて形成される。第2絶縁層232は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約1nmないし100nmの厚さに形成される。
【0053】
第2絶縁層232上で、第1リッジ部224の上面224aから第1リッジ部224の他側の絶縁層228上に延びた第2グラフェン242が形成される。第2グラフェン242の一側は、第1グラフェン241の一側と、半導体層220の底面220aとの垂直な方向に離隔して平行に形成される。第2グラフェン242は、CVD工程により製造されたグラフェンを第2絶縁層232上に転写して形成される。図4における第1グラフェン241と第2グラフェン242とは、図1及び図2と異なり、屈曲した構造ではない平面構造を有する。
【0054】
このように、第1グラフェン241と第2グラフェン242は、半導体層の上面上に互いに離隔して位置しているものの、第1グラフェン241の一側と第2グラフェン242の一側とは近接して位置している。また、光変調器200を基板210の鉛直方向から見たとき、第1グラフェン241と第2グラフェン242とは部分的に重なり合っている。
【0055】
第1グラフェン241及び第2グラフェン242は、単層または二層のグラフェン層であってもよい。
【0056】
第2グラフェン242上で、第1リッジ部224の上面224a上には、第3絶縁層233が形成される。第3絶縁層233は、第1絶縁層231と同じ物質で、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。
【0057】
第3絶縁層233上には、第1リッジ部224と対向するように、第2リッジ部250が形成される。第2リッジ部250の高さは、第1リッジ部224の高さと略同じ高さである。第1リッジ部224、第2リッジ部250及びその間の層は、光導波路を形成する。第1リッジ部224と第2リッジ部250とが略同じ高さに形成されるので、第1グラフェン241及び第2グラフェン242は、垂直面上で光導波路のほぼ中央に位置する。
【0058】
第1絶縁層231ないし第3絶縁層233は、窒化ホウ素または六方晶系の窒化ホウ素で形成される時、第1グラフェン241及び第2グラフェン242での移動度特性の低下が減少する。
【0059】
第2リッジ部250は、第1リッジ部224と屈折率が同じ程度の物質または同じ物質で形成される。第1リッジ部224は、エピタキシャル成長された半導体層であり、第2リッジ部250は、蒸着された半導体層である。例えば、第1リッジ部224は、シリコンエピタキシャル層であり、第2リッジ部250は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層である。
【0060】
第2グラフェン242上で、第1リッジ部224と離隔するように、第2電極262が形成される。第1電極261及び第2電極262は、通常の電極物質、例えば、金、銅、白金、モリブデン、パラジウムなどで形成される。
【0061】
本発明の他の実施形態による光変調器200は、リッジ部の両側に、リッジ部と同じ平面を有する絶縁層228を形成するので、第1リッジ部224上にグラフェン層及び絶縁層を形成することが容易である。光変調器200の他の作用は、光変調器100と実質的に同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0062】
図5は、本発明のさらに他の実施形態による光変調器300を概略的に示す断面図である。
【0063】
図5を参照すれば、基板310上に酸化物層312が形成され、酸化物層312上に、第1リッジ部324を備える半導体層320が形成される。基板310は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム、III−V族の半導体、II−VI族の半導体で形成される。
【0064】
基板310上の酸化物層312は、埋め込み酸化物層であってもよい。基板310及び半導体層320がシリコンで形成され、酸化物層312が酸化シリコンで形成される埋め込み酸化物層の場合、それらの構造は、SOI基板にリッジ部を形成した構造である。
【0065】
第1リッジ部324を備える半導体層320は、基板310と同じ物質で形成される。
【0066】
第1リッジ部324を備える半導体層320上には、第1絶縁層331が形成される。第1絶縁層331は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。
【0067】
第1絶縁層331上には、第1リッジ部324の上面324aからそれぞれ延びて、半導体層320の底面320a,320bまで延びた第1グラフェン341及び第2グラフェン342が形成される。第1グラフェン341及び第2グラフェン342は、CVD工程により製造されたグラフェンを第1絶縁層331上に転写して形成される。第1グラフェン341及び第2グラフェン342は、単層または二層のグラフェン層であり、図1及び図2のように屈曲した構造を有する。
【0068】
第1絶縁層331上で、第1グラフェン341の一側と第2グラフェン342の一側とは、第1リッジ部324の上面324aで第1ギャップGを有し、底面320a,320bと平行な方向に近接して形成される。第1ギャップGは、第1リッジ部324の上面上で中央に配置されるように、第1グラフェン341及び第2グラフェン342が配置される。第1ギャップGは、1nmないし100nmである。第1ギャップGが1nmより小さければ、キャパシタンスの増加により、RC遅延が大きくなり、動作速度が遅くなる。第1ギャップGが100nmより大きければ、駆動電圧が上昇する。
【0069】
第1グラフェン341上で、第1リッジ部324と離隔するように、第1電極361が形成される。半導体層320の他の底面320bで、第1リッジ部324と離隔するように、第2電極362が形成される。
【0070】
第1電極361及び第2電極362は、通常の電極物質、例えば、金、銅、白金、モリブデン、パラジウムなどで形成される。
【0071】
第1絶縁層331上には、第1グラフェン341及び第2グラフェン342を覆う第2絶縁層332が形成される。第2絶縁層332は、第1絶縁層331と同じ物質で、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。
【0072】
第2絶縁層332上には、第1リッジ部324と対向するように、第2リッジ部350が形成される。第2リッジ部350の高さは、第1リッジ部324の高さと略同じ高さである。第1リッジ部324、第2リッジ部350及びその間の層は、光導波路を形成する。第1リッジ部324と第2リッジ部350とが略同じ高さに形成されるので、第1グラフェン341及び第2グラフェン342は、底面320a,320bに垂直方向に光導波路のほぼ中央に位置する。
【0073】
第1絶縁層331及び第2絶縁層332は、窒化ホウ素または六方晶系の窒化ホウ素で形成される時、第1グラフェン341及び第2グラフェン342での移動度特性の低下が減少する。
【0074】
第2リッジ部350は、第1リッジ部324と屈折率が同じ程度の物質または同じ物質で形成される。第1リッジ部324は、エピタキシャル成長された半導体層320であり、第2リッジ部350は、蒸着された半導体層である。例えば、第1リッジ部324は、シリコンエピタキシャル層であり、第2リッジ部350は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層である。
【0075】
このように、第1グラフェン341と第2グラフェン342は、半導体層の上面上に互いに離隔して位置しているものの、第1グラフェン341の一側と第2グラフェン342の一側とは近接して位置している。
【0076】
本発明のさらに他の実施形態による光変調器300は、光変調器100と比較して構造が簡単であり、製造工程が容易であり、その作用は、光変調器100と実質的に同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0077】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による光変調器400を概略的に示す断面図である。図5の構造と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、詳細な説明は省略する。
【0078】
図6を参照すれば、基板410上に酸化物層412が形成され、酸化物層412上に第1リッジ部424を備える半導体層420が形成される。基板410は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム、III−V族の半導体、II−VI族の半導体で形成される。
【0079】
基板410上の酸化物層412は、埋め込み酸化物層であってもよい。基板410及び半導体層420がシリコンで形成され、酸化物層412が酸化シリコンで形成される埋め込み酸化物層の場合、それらの構造は、SOI基板410にリッジ部を形成した構造である。
【0080】
第1リッジ部424を備える半導体層420の底面420a上に、絶縁層428が形成される。絶縁層428は、第1リッジ部424の上面424aと同じ高さに形成される。
【0081】
第1リッジ部424の上面424aに、第1絶縁層431が形成される。第1絶縁層431は、絶縁層428上に延びて形成される。第1絶縁層431は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。第1絶縁層431上で、第1リッジ部424の上面424a上からそれぞれ前記絶縁層428上に延びるように、第1グラフェン441及び第2グラフェン442が形成される。第1グラフェン441及び第2グラフェン442は、CVD工程により製造されたグラフェンを第1絶縁層431上に転写して形成される。第1グラフェン441及び第2グラフェン442は、単層または二層のグラフェン層である。
【0082】
第1絶縁層431の第1リッジ部424の上面424aの領域で、第1グラフェン441の一側と第2グラフェン442の一側とは、第1ギャップGほど底面420aと平行な方向に近接して形成される。第1ギャップGは、1nmないし100nmである。第1ギャップGは、第1リッジ部424の中央に位置する。
【0083】
第1グラフェン441上で、第1リッジ部424の領域と離隔するように、第1電極461が形成される。第2グラフェン442上で、第1リッジ部424の領域と離隔するように、絶縁層428上に第2電極462が形成される。第1電極461及び第2電極462は、通常の電極物質、例えば、金、銅、白金、モリブデン、パラジウムなどで形成される。
【0084】
第1絶縁層431上に、第1グラフェン441及び第2グラフェン442の一部を覆う第2絶縁層432が形成される。第2絶縁層432は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素などであり、約数nmないし数百nmの厚さに形成される。
【0085】
第2絶縁層432上には、第1リッジ部424と対向するように、第2リッジ部450が形成される。第2リッジ部450の高さは、第1リッジ部424の高さと略同じ高さである。第1リッジ部424、第2リッジ部450及びその間の層は、光導波路を形成する。第1リッジ部424と第2リッジ部450とが略同じ高さに形成されるので、第1グラフェン441及び第2グラフェン442は、底面420aに垂直方向に光導波路のほぼ中央に位置する。
【0086】
第2リッジ部450は、第1リッジ部424と屈折率が同じ程度の物質または同じ物質で形成される。第1リッジ部424は、エピタキシャル成長された半導体層であり、第2リッジ部450は、蒸着された半導体層である。例えば、第1リッジ部424は、シリコンエピタキシャル層であり、第2リッジ部450は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層である。
【0087】
このように、第1グラフェン441と第2グラフェン442は、半導体層の上面上に互いに離隔して位置しているものの、第1グラフェン441の一側と第2グラフェン442の一側とは近接して位置している。
【0088】
本発明のさらに他の実施形態による光変調器400は、第1リッジ部424の両側に、第1リッジ部424と同じ上面を有する絶縁層428を形成するので、第1リッジ部424上にグラフェン層を形成することが容易である。光変調器400の他の作用は、光変調器100と実質的に同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0089】
以上、添付された図面を参照して説明された本発明の実施形態は、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であることを理解できるであろう。したがって、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、例えば、光通信関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0091】
100,200,300,400 光変調器、
110,210,310,410 基板、
112,212,312,412 酸化物層、
120,220,320,420 半導体層、
120a,120b,220a,320a,320b,420a 底面、
124,224,324,424 第1リッジ部、
124a,224a,324a,424a 上面、
124b,124c 側面、
131,231,331,431 第1絶縁層、
132,232,332,432 第2絶縁層、
133,233 第3絶縁層、
141,241,341,441 第1グラフェン、
142,242,342,442 第2グラフェン、
150,250,350,450 第2リッジ部、
161,261,361,461 第1電極、
162,262,362,462 第2電極、
228,428 絶縁層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体層と、
前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、
前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、
前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、
前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは離隔して位置したことを特徴とするグラフェンを利用した光変調器。
【請求項2】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部をさらに備え、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンのうち少なくとも一つは、前記第1リッジ部の上面及び一側を覆うように屈曲した構造を有することを特徴とする請求項1に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項3】
前記半導体層と前記第1グラフェンとの間に位置した第1絶縁層と、
前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとの間に位置した第2絶縁層と、をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項4】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項3に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項5】
前記第2絶縁層は、1nmないし100nmの厚さに形成されたことを特徴とする請求項3または4に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項6】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部と、前記第2グラフェン上に位置し、当該第1リッジ部と対向して形成された第2リッジ部とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項7】
前記第2グラフェンと前記第2リッジ部との間に位置した第3絶縁層を備えることを特徴とする請求項6に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項8】
前記第3絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項7に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項9】
前記半導体層及び前記第2リッジ部は、シリコン、ゲルマニウム、III−V族の半導体、及びII−IV族の半導体からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項10】
前記半導体層の第1リッジ部と前記第2グラフェン上に位置した第2リッジ部とは、光導波路をなし、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記半導体層に対する垂直方向において、前記光導波路のほぼ中央に形成されたことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項11】
前記第1リッジ部は、エピタキシャル成長のシリコン層であり、前記第2リッジ部は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層であることを特徴とする請求項10に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項12】
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、それぞれ単層または二層のグラフェン層であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項13】
半導体層と、
前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、
前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、
前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記半導体層の底面と平行な平面構造を有し、
前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは離隔して位置したことを特徴とするグラフェンを利用した光変調器。
【請求項14】
前記半導体層と前記第1グラフェンとの間に位置した第1絶縁層と、
前記第1グラフェンと前記第2グラフェンとの間に位置した第2絶縁層と、をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項15】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項14に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項16】
前記第2絶縁層は、1nmないし100nmの厚さに形成されたことを特徴とする請求項14または15に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項17】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部と、前記第2グラフェン上に位置し、当該第1リッジ部と対向して形成された第2リッジ部とをさらに備えることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項18】
前記第2グラフェンと前記第2リッジ部との間に位置した第3絶縁層をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項19】
前記第3絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項18に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項20】
前記半導体層及び前記第2リッジ部は、シリコン、ゲルマニウム、III−V族の半導体、及びII−IV族の半導体からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項21】
前記半導体層の第1リッジ部と前記第2リッジ部とは、光導波路をなし、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記光導波路の垂直面上でほぼ中央に形成されたことを特徴とする請求項17〜20のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項22】
前記第1リッジ部は、エピタキシャル成長のシリコン層であり、前記第2リッジ部は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層であることを特徴とする請求項21に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項23】
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、それぞれ単層または二層のグラフェン層であることを特徴とする請求項13〜22のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項24】
半導体層と、
前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、
前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、
前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、
前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは、前記半導体層の底面と平行な方向に第1ギャップほど離隔して位置したことを特徴とするグラフェンを利用した光変調器。
【請求項25】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部をさらに備え、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンのうち少なくとも一つは、前記第1リッジ部の上面及び一側面を覆うように屈曲した構造を有することを特徴とする請求項24に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項26】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部と、前記第2グラフェン上に位置し、当該第1リッジ部と対向して形成された第2リッジ部とを備えることを特徴とする請求項25に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項27】
前記半導体層上で、前記第1グラフェン及び前記第2グラフェン下に位置した第1絶縁層と、
前記第1グラフェン及び第2グラフェン上で、前記第2リッジ部下に位置した第2絶縁層と、をさらに備えることを特徴とする請求項24に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項28】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項27に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項29】
前記半導体層及び前記第2リッジ部は、シリコン、ゲルマニウム、III−V族の半導体、及びII−IV族の半導体からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項26に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項30】
前記第1ギャップは、1nmないし100nmの幅に形成されたことを特徴とする請求項24〜29のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項31】
前記半導体層の第1リッジ部と、前記第1グラフェン及び第2グラフェン上に位置した第2リッジ部とは、光導波路をなし、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記光導波路の垂直面上でほぼ中央に形成されたことを特徴とする請求項24〜30のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項32】
前記第1リッジ部は、エピタキシャル成長のシリコン層であり、前記第2リッジ部は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層であることを特徴とする請求項31に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項33】
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、それぞれ単層または二層のグラフェン層であることを特徴とする請求項24〜32のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項34】
半導体層と、
前記半導体層の上面上に位置した第1グラフェン及び第2グラフェンと、
前記第1グラフェン上に位置した第1電極と、
前記第2グラフェン上に位置した第2電極と、を備え、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記半導体層の底面と平行な平面構造を有し、
前記第1グラフェンの一側と前記第2グラフェンの一側とは、前記半導体層の底面と平行な方向に第1ギャップほど離隔して位置したことを特徴とするグラフェンを利用した光変調器。
【請求項35】
前記半導体層は、前記半導体層の底面から突出して形成された第1リッジ部と、前記第2グラフェン上に位置し、当該第1リッジ部と対向して形成された第2リッジ部とを備えることを特徴とする請求項34に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項36】
前記半導体層上で、前記第1グラフェン及び第2グラフェン下に位置した第1絶縁層と、
前記第1グラフェン及び第2グラフェン上で、前記第2リッジ部下に位置した第2絶縁層と、をさらに備えることを特徴とする請求項34または35に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項37】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化ホウ素、及び六方晶系の窒化ホウ素からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項36に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項38】
前記半導体層及び前記第2リッジ部は、シリコン、ゲルマニウム、III−V族の半導体、及びII−IV族の半導体からなる群から選択されたいずれか一つからなることを特徴とする請求項35に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項39】
前記半導体層の第1リッジ部と、前記第1グラフェン及び第2グラフェン上に位置した第2リッジ部とは、光導波路をなし、
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、前記光導波路の垂直面上でほぼ中央に形成されたことを特徴とする請求項35〜38のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項40】
前記第1リッジ部は、エピタキシャル成長のシリコン層であり、前記第2リッジ部は、ポリシリコン層または非晶質シリコン層であることを特徴とする請求項39に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項41】
前記第1ギャップは、1nmないし100nmの幅に形成されたことを特徴とする請求項34〜40のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。
【請求項42】
前記第1グラフェン及び前記第2グラフェンは、それぞれ単層または二層のグラフェン層であることを特徴とする請求項34〜41のいずれか1項に記載のグラフェンを利用した光変調器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−88810(P2013−88810A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−224212(P2012−224212)
【出願日】平成24年10月9日(2012.10.9)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】