説明

コンバイン用表示装置

【課題】エンジン回転数の表示のみならず、エンジン駆動および作業部作動の警告も行なわせることができながら、配設設計も警告灯の見分けも行いやすいコンバイン用表示装置を提供する。
【解決手段】エンジン駆動の警告を複数個の警告灯61,62,63によって表示するエンジン用警告部60を、複数個の警告灯61,62,63が表示パネル横方向に並ぶ状態でエンジン回転計50の下側に配置して表示パネル42に設けてある。作業部作動の警告を複数個の警告灯71〜75によって表示する作業部用警告部70を、複数個の警告灯71〜75が表示パネル上下方向に並ぶ状態でエンジン回転計50の横側に配置して表示パネル42に設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転自在な指針を有したエンジン回転計と、前記エンジン回転計を設けた表示パネルとを備えたコンバイン用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンバイン用表示装置として、従来、たとえば特許文献1に記載されたものがあった。
特許文献1に記載された表示装置は、エンジン回転数を指示針17aの動きによって表示する回転計17を備え、この回転計17の上側の周囲に籾詰まり警告灯29、カッタ詰まり警告灯30、ウィンカランブ31、負荷警告灯37、水温警告灯32、オイル警告灯33、充電警告灯34を回転計17に沿わせて設けたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−313650号公報(段落〔0018〕、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンバインでは、エンジン回転数の表示を行なうことができるのみならず、エンジンの駆動および作業部の作動に関する注意の必要や問題が生じた場合の警告を行うことができる表示装置を装備される。このコンバイン用表示装置を上記した従来の技術を適用して得た場合、表示装置の配置設計や警告灯の見分けに関する問題が発生しがちであった。
【0005】
つまり、従来の技術を適用した場合、エンジン用警告部と作業部用警告部とがエンジン回転計の両横側に分散して位置した配置になるか、あるいはエンジン用警告部に備える複数個の警告灯と、作業部用警告部に備える複数個の警告灯との全ての警告灯がエンジン回転計の上側にエンジン回転計の周囲に沿って並んだ配置になる。
【0006】
エンジン用警告部と作業部用警告部がエンジン回転計の両横側に分散した場合、エンジン用警告部とエンジン回転計と作業部用警告部とが表示パネルの横方向に並び、表示パネルを横方向長さが上下方向長さに比してかなり長い横長形に構成する必要があり、表示装置全体の形状も横長形になって、表示装置を配置するためのスペースを特別に設ける必要があるなど、配置しにくくなりがちであった。
【0007】
一方、エンジン用警告部および作業部用警告部に備える警告灯の全てがエンジン回転計の周囲に沿って並んだ場合、全ての警告灯が一列に並び、エンジン用警告部の警告灯と作業部用警告部の警告灯とを見分けにくくなりがちであった。
【0008】
本発明の目的は、エンジン回転数の表示のみならず、エンジン駆動および作業部作動の警告も行なわせることができるものでありながら、配設設計も警告灯の見分けも行いやすいコンバイン用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本第1発明は、回転自在な指針を有したエンジン回転計と、前記エンジン回転計を設けた表示パネルとを備えたコンバイン用表示装置において、
エンジン駆動の警告を複数個の警告灯によって表示するエンジン用警告部を、前記複数個の警告灯が表示パネル横方向に並ぶ状態で前記エンジン回転計の下側に配置して前記表示パネルに設け、
作業部作動の警告を複数個の警告灯によって表示する作業部用警告部を、前記複数個の警告灯が表示パネル上下方向に並ぶ状態で前記エンジン回転計の横側に配置して前記表示パネルに設けてある。
【0010】
本第1発明の構成によると、エンジン回転計によってエンジン回転数の表示が行なわれ、エンジン用警告部の警告灯により、エンジンの駆動に関する注意の必要や問題が生じた場合の警告が行なわれ、作業部用警告部の警告灯により、作業部の作動に関する注意の必要や問題が生じた場合の警告が行なわれる。
【0011】
本第1発明の構成によると、エンジン用警告部をエンジン回転計の下側に配置したものだから、エンジン用警告部と作業部用警告部とがエンジン回転計の両横側に分散した従来のものに比して表示パネルの横方向での長さを小にしながら、エンジン用警告部および作業部用警告部を設けることができる。
本第1発明の構成によると、作業部用警告部の複数個の警告灯が表示パネルの上下方向に並ぶものだから、この面からも表示パネルの横方向での長さを小にしながら、エンジン用警告部および作業部用警告部を設けることができる。
【0012】
本第1発明の構成によると、エンジン用警告部を、複数個の警告灯が表示パネル横方向に並ぶ状態でエンジン回転計の下側に配置し、作業部用警告部を、複数個の警告灯が表示パネル上下方向に並ぶ状態でエンジン回転計の横側に配置したものだから、エンジン用警告部と作業部用警告部とをエンジン回転計の下側と横側とに分散させて位置させることができ、かつエンジン用警告部と作業部用警告部とにおける警告灯の並び方向を相違させることができ、エンジン用警告部の警告灯と作業部用警告部の警告灯とを分散配置の面からも並び方向の面からも見分けやすくできる。
【0013】
したがって、エンジン回転数の表示を行なわせる他、エンジン駆動および作業部作動に関する注意の必要や問題が生じた場合の警告を行なわせるのに、エンジン用と作業部用の警告灯の見分けを行ないやすい状態で行わせて、警告があった場合の対処を適切に行なわせることができ、しかもあまり横長にならなくて配設を行なわせやすい高品質のコンバイン用表示装置を得ることができる。
【0014】
本第2発明では、本第1発明の構成において、前記作業部用警告部の複数個の警告灯のうちの稈身又は穀粒が流動する作業部のための警告灯を、穀粒が貯留される作業部のための警告灯よりも表示パネル上方側に配置してある。
【0015】
本第2発明の構成によると、稈身又は穀粒が流動する作業部に関する注意の必要や問題が生じた場合、穀粒貯留の作業部のための警告灯よりも表示パネル上方側で警告灯を作動させて、その警告を迅速に気づかせることができる。
【0016】
稈身又は穀粒が流動する作業部に問題が生じた場合、穀粒が貯留される作業部に問題が生じた場合に比べ、手間の掛かる修復や点検が必要になって作業を長時間にわたって中断せねばならないなど作業に影響しやすい。しかし、本第2発明によると、稈身又は穀粒が流動する作業部に関する注意の必要や問題が生じても、迅速に気づかせて対処させることができ、作業に及ぶ影響を少なく済ませることができる。
【0017】
本第3発明では、本第1又は第2発明の構成において、または前記エンジン回転計の前記指針が表示パネル横向きの指示姿勢に操作されてエンジンの停止を表示するように、かつ前記エンジン回転計の前記指針が表示パネル上方向きの指示姿勢に操作されてエンジンの定格回転数を表示するように構成してある。
【0018】
本第3発明の構成によると、作業時におけるエンジン回転数の変化を気づかせやすいように表示することができながらコンパクトに得ることができる。
つまり、作業時において、エンジン回転計の指針が定格回転数あるいはその付近の回転数を表示する。すると、作業時におけるエンジンに作業負荷の変化による回転数変化が発生した場合、エンジン回転計の上端部付近で発生する指針先端部の動きによって表示させて、その回転数変化を気づきやすくできる。
指針が横向きの指示姿勢から上向きの指示姿勢までに動くだけのコンパクトな状態にエンジン回転計を構成することができる。
【0019】
したがって、作業時におけるエンジンに回転数変化が発生しても、迅速に気づかせて適切に対処させることができ、しかもコンパクトで配設設計が容易なコンバイン用表示装置を得ることができる。
【0020】
本第4発明では、本第3発明の構成において、前記エンジン回転計の前記指針が前記表示パネルの横方向での中央部において表示パネル上方向きの指示姿勢に操作されてエンジンの定格回転数を表示するように構成してある。
【0021】
本第4発明の構成によると、作業時におけるエンジンに回転数変化が発生した場合、表示パネルの横方向での中央部において発生する指針の振れ動きによって表示させて、その回転数変化を気づきやすくできる。
【0022】
したがって、作業時におけるエンジンに回転数変化が発生しても、迅速に気づかせて適切に対処させることができる。
【0023】
本第5発明では、本第4発明の構成において、前記指針の回転軸芯が前記表示パネルの横方向での中心に対して表示パネル横方向に偏倚している。
【0024】
本第5発明の構成によると、指針が定格回転数よりも高速のエンジン回転数を表示している場合、指針の先端部が表示パネルの横方向での中心あるいはその付近に位置するようにできる。すると、エンジンに定格回転数よりも高速での回転数変化が発生した場合、表示パネルの横方向での中心あるいはその付近において発生する指針先端部の動きによって表示させて、その回転数変化を気づきやすくできる。
【0025】
したがって、エンジンに定格回転数よりも高速の回転域での回転数変化が発生しても、迅速に気づかせて適切に対処させることができる。
【0026】
本第6発明は、本第3〜第5発明のいずれか一つの構成において、前記エンジン用警告部と前記作業部用警告部とを仕切る仕切り標識を設けてある。
【0027】
エンジン回転計の指針が表示パネル上方向きの指示姿勢に操作されてエンジンの定格回転数を表示するように構成した場合、指針が定格回転数を超えて高速側に限界まで操作された際の指示姿勢も、定格回転数を表示する指示姿勢に近い表示パネル上向きの姿勢となる。すると、エンジン回転計の下側に位置するエンジン用警告部とエンジン回転計の横側に位置する作業部用警告部との間に指針の先端側が移動しない部分ができる。つまり、エンジン用警告部と作業部用警告部との間に指針の先端側が移動する経路を示す経路標識が存在しない部分ができ、経路標識を利用してエンジン用警告部と作業部用警告部との仕切りを行えなくなる。
しかし、本第6発明の構成によると、エンジン用警告部と作業部用警告部とを仕切る仕切り標識を設けてあるから、仕切り標識によってエンジン用警告部と作業部用警告部の仕切りを行なわせて、エンジン用警告部の警告灯と作業部用警告部の警告灯を見分けやすくできる。
【0028】
したがって、エンジン回転計をコンパクトに得ることができるものでありながら、警告があった場合、エンジン用の警告と作業部用の警告との判別を正確に行わせて適切に対処させることができる。
【0029】
本第7発明は、本第6発明の構成において、前記エンジン回転計に、前記指針の先端側が移動する経路を示す円弧形の経路標識を設け、前記仕切り標識を、前記経路標識と中心が同一で、かつ前記経路標識と半径が同一の円弧形に構成してある。
【0030】
本第7発明の構成によると、経路標識と仕切り標識とを一連の円弧形の標識となった簡素な状態に構成してエンジン回転計、エンジン用警告部、作業部用警告部を見やすくできる。
【0031】
したがって、作業部用の警告灯とエンジン用の警告灯とを見分けやすいように仕切り標識を設けたものでありながら、表示装置の全体を見やすくできる。
【0032】
本第8発明は、本第7発明の構成において、前記作業部用警告部の複数個の警告灯が前記仕切り標識に沿って並んでいる。
【0033】
本第8発明の構成によると、作業部用の警告灯が仕切り標識に沿って並ぶものだから、表示パネルの大きさを過剰に大きくせずに、エンジン用警告部と作業部用警告部とを見分けやすいように仕切ることができる。
【0034】
したがって、エンジン用警告部と作業部用警告部を見分けやすいものでありながら、表示パネルが大き過ぎなくて配設を行なわせやすいコンバイン用表示装置を得ることができる。
【0035】
本第9発明は、本第1〜第8発明のいずれか一つの構成において、前記エンジン回転計に、作業用回転数を表示する高回転域標識を設けてある。
【0036】
本第9発明の構成によると、指針が高回転域標識を指示することにより、エンジンが作業用回転数になっていると表示するものである。
【0037】
したがって、指針が高回転域標識を指示するようにエンジンの回転数調節を行なえば、エンジンを作業用回転数で稼動させることができ、エンジンの回転数調節の面から楽に作業を行なうことができる。
【0038】
本第10発明は、本第9発明の構成において、前記エンジン回転計の前記指針が作業用の高回転域においてエンジンの単位回転数変化に対応させて回転操作される振れ角を、前記指針が作業用の高回転域よりも低速の回転域においてエンジンの単位回転数変化に対応させて回転操作される振れ角よりも大に設定してある。
【0039】
本第10発明の構成によると、回転計をコンパクトに構成しながら、作業時におけるエンジンの回転数変化が発生しても、迅速にかつ適切に対処させることができる。
つまり、作業時におけるエンジンに回転数変化が発生した場合、エンジンを低速の回転数に設定した場合に比して、回転数の変化量が同じであっても指針が大きく振れ動き、指針の大きな振れ動きによって回転数変化を気づきやすくでき、回転数変化に適切に対処させやすい。
しかも、低速の回転域におけるエンジンの単位回転数変化に対応した指針の振れ角を高回転域におけるその振れ角と同じに設定した場合に比して、低回転域における振れ角が小である分、指針の移動経路の全長を短く済ませ、エンジン回転計をコンパクトに得ることができる。
【0040】
したがって、エンジン回転計をコンパクトに得ることができながら、作業時におけるエンジンの回転数変化が発生しても、適切に対処させてエンジンが過負荷状態になることを回避させやすい。
【0041】
本第11発明は、本第1〜第10発明のいずれか一つの構成において、前記エンジン回転計に、走行用の無段変速装置を使用するための最低回転数を表示する低回転数標識を設けてある。
【0042】
本第11発明の構成によると、指針が低回転数標識よりも低速側を指示することにより、エンジンが無段変速装置の使用に適さない回転数になっていると表示するものである。
【0043】
したがって、エンジン回転数が無段変速装置の使用に適さない回転数に低下した場合、指針が低回転数標識よりも低速側に位置していることによって容易かつ適切に認識させて適切に対処させることができる。
【0044】
本第12発明は、本第1〜第11発明のいずれか一つの構成において、前記表示パネルを、上辺長さが下辺長さよりも長い逆台形状に構成し、前記表示パネルの上辺側の左右一方の角と前記エンジン回転計との間、及び前記表示パネルの上辺側の左右他方の角と前記作業部用警告部との間に、方向指示灯を設けてある。
【0045】
本第12発明の構成によると、表示パネルの大きさを過剰に大きくせずに、表示パネルの上辺側の左右の角部に方向指示灯をエンジン回転計あるいは作業部用警告部に対して適切な間隔で離れて見やすい状態で設けることができる。
【0046】
したがって、方向指示灯を見やすい状態で備えることができながら、表示パネルが大き過ぎなくて配設を行なわせやすいコンバイン用表示装置を得ることができる。
【0047】
本第13発明は、本第1〜第12発明のいずれか一つの構成において、前記エンジン用警告部の横側で、かつ前記作業部用警告部の下側に、液晶表示部を設けてある。
【0048】
本第13発明の構成によると、エンジン用警告部がエンジン回転計の下側に位置し、作業部用警告部がエンジン回転計の横側に位置することによって、エンジン用警告部の横側で、かつ作業部用警告部の下側に形成されるスペースを利用して液晶表示部を設け、表示パネルの大きさを過剰に大きくせずに、エンジン用燃料の貯留量などをデジタル表示することができる。
【0049】
エンジン用燃料の貯留量をデジタル表示するなどのデジタル表示も併せて行なうことができるものでありながら、表示パネルが大き過ぎなくて配設を行なわせやすいコンバイン用表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】コンバインの全体を示す側面図である。
【図2】コンバインの全体を示す平面図である。
【図3】運転部を示す平面図である。
【図4】表示装置を示す平面図である。
【図5】(a)は、エンジン回転計の低回転数を表示する状態を示す平面図、(b)は、エンジン回転計の作業用回転数を表示する状態を示す平面図、(c)は、エンジン回転計の定格回転数を表示する状態を示す平面図、(d)は、エンジン回転計の高回転数を表示する状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るコンバイン用表示装置が装備されたコンバインの全体を示す側面図である。図2は、本発明の実施の形態に係るコンバイン用表示装置が装備されたコンバインの全体を示す平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施の形態に係るコンバイン用表示装置が装備されたコンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1,1が装備された走行機体2を備え、走行機体2の機体フレーム3の後部側に走行機体横方向に並べて設けた脱穀装置4と穀粒タンク5とを備え、脱穀装置4の前部にフィーダ11が連結された刈取前処理部10を備えている。
【0052】
このコンバインは、稲、麦などの収穫作業を行なう。
すなわち、走行機体2は、運転座席6aが装備された運転部6を備え、この運転部6に搭乗して操縦するよう乗用型になっている。走行機体2は、運転座席6aの下方に設けたエンジン7を備え、このエンジン7が出力する駆動力によって左右一対の走行装置1,1を駆動して自走する。
【0053】
刈取前処理部10のフィーダ11は、脱穀装置4の前部に上下揺動自在に連結されている。刈取前処理部10は、フィーダ11が昇降シリンダ(図示せず)によって上下に揺動操作されることにより、フィーダ11の前端部に連結された刈取部フレーム12に設けたバリカン形の刈取装置13が地面の近くに下降した下降作業状態と、刈取装置13が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降する。
【0054】
刈取前処理部10を下降作業状態に下降させて走行機体2を走行させると、刈取前処理部10は、左右一対の分草具14,14によって植立穀稈を刈取対象と非刈取対象の植立穀稈に分草し、刈取対象の植立穀稈の穂先側を駆動回転自在な回転リール15の掻き込みタイン15aによって刈取部フレーム12の内部に掻き込みながら、刈取対象の植立穀稈の株元側を刈取装置13によって刈取り、刈取穀稈を横送りオーガ16によってフィーダ11の前側に横送りし、フィーダ11の前側に到達して横送りオーガ16の掻き込みバー16aによってフィーダ11の始端部に掻き込み供給された刈取穀稈を、フィーダ11によって脱穀装置4の前部に搬送して脱穀装置4の穀稈投入口に株元から穂先までの全体にわたって供給する。
【0055】
脱穀装置4は、穀稈投入口に供給された刈取穀稈の株元から穂先までの全体を扱室に導入して回動する扱胴によって脱穀処理し、脱穀穀稈を選別部によって一番処理物と二番処理物と塵埃とに選別処理し、一番処理物としての脱穀粒を揚穀装置8(図2参照)によって穀粒タンク5に供給し、二番処理物を選別部に還元し、脱穀排ワラなどの塵埃を脱穀機体の後部に位置する排出口4aから脱穀機体の後側に排出する。
【0056】
穀粒タンク5は、揚穀装置8からの脱穀粒を回収して貯留する。この穀粒タンク5は、穀粒タンク5の後側に立設された走行機体上下向きの縦スクリューコンベヤ9aと、この縦スクリューコンベヤ9aの上端部に上下揺動自在に連結された横スクリューコンベヤ9bを備え、貯留した脱穀粒を縦スクリューコンベヤ9aと横スクリューコンベヤ9bとによって搬出する。
【0057】
図3は、走行機体2の運転部6を示す平面図である。この図および図2に示すように、走行機体2の運転部6は、運転座席6aを備える他、運転座席6aの前方下方に設けた運転部床20、運転座席6aの前方に設けた操縦塔21、運転座席6aの横側方に設けた横運転パネル22を備えている。
【0058】
図3に示すように、横運転パネル22は、横運転パネル22の前端側に設けられた主変速レバー23と副変速レバー24を備え、横運転パネル22の後端側に設けられたアクセルレバー25、刈取りクラッチレバー26、脱穀クラッチレバー27を備えている。
【0059】
主変速レバー23は、機体フレーム3の前端部に設けた無段変速装置28(図1参照)の操作部に連動されている。無段変速装置28は、エンジン7からの駆動力が入力される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプからの油圧によって駆動されて左右一対の走行装置1,1に出力する油圧モータとを備えて構成してあり、エンジン7からの駆動力を前進側と後進側の駆動力に変換して、かつ前進側と後進側のいずれにおいても無段階に変速して左右一対の走行装置1,1に伝達するよう静油圧式の無段変速装置になっている。
つまり、主変速レバー23は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、無段変速装置28を変速操作して、左右一対の走行装置1,1の駆動方向を前進側と後進側とに変更し、かつ左右一対の走行装置1,1の前進側および後進側での駆動速度を無段階に変更する。
【0060】
副変速レバー24は、機体フレーム3の前端部に設けた走行ミッションケース29(図1参照)の内部に位置する走行用副変速装置(図示せず)の操作部に連動されている。すなわち、副変速レバー24は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、走行用副変速装置を変速操作して、左右一対の走行装置1,1を高速側と低速側とに変速する。
【0061】
アクセルレバー25は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、エンジン7のアクセル装置(図示せず)を変速操作して、エンジン7の回転数を増減調節する。刈取クラッチレバー26は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、刈取りクラッチ(図示せず)を入り状態と切り状態に切り換え操作して、刈取前処理部10を駆動状態と停止状態とに切り換える。脱穀クラッチレバー27は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、脱穀クラッチ(図示せず)を入り状態と切り状態に切り換え操作して、脱穀装置5を駆動状態と停止状態とに切り換える。
【0062】
図3に示すように、操縦塔21は、これの上端部に設けられた前運転パネル30および固定ハンドル31を備え、前運転パネル30に走行機体横方向に並べて設けたコンビネーションスイッチ32、本発明の実施例に係る表示装置40、キースイッチ38、操縦レバー33、リール昇降レバー34を備えている。
【0063】
コンビネーションスイッチ32は、ホーンスイッチおよび方向指示スイッチを備えている。コンビネーションスイッチ32は、ホーンスイッチが操作されることによって警報ホーンを作動させる。コンビネーションスイッチ32は、方向指示スイッチが操作されることにより、走行機体2の走行方向を示す左右の方向指示ランプ35を点灯および消灯操作する。左側の方向指示ランプ35は、脱穀機体の横側面に設けられている。図1に示すように、右側の方向指示ランプ35は、エンジン用の吸気カバー36の側面に設けられている。
【0064】
キースイッチ38は、脱着自在なキーによって操作されて、エンジン7を始動及び停止操作する。
【0065】
操縦レバー33は、中立位置、中立位置から左側に揺動した左旋回位置、および中立位置から右側に揺動した右旋回位置に切り換え操作自在に支持されており、かつ走行ミッションケース29の内部に位置する操向機構(図示せず)の操作部に連動されている。すなわち、操縦レバー33は、直進位置と左旋回位置と右旋回位置とに切り換え操作されることにより、操向機構を直進状態と左旋回状態と右旋回状態とに切り換え操作して、走行機体2を直進走行させたり、左向きあるいは右向きに旋回走行させたりする。
【0066】
操縦レバー33は、中立位置から前側に揺動した下降操作位置と、中立位置から後側に揺動した上昇操作位置とに切り換え操作自在に支持されており、かつ刈取前処理部10を昇降操作する昇降シリンダの制御弁に連動されている。すなわち、操縦レバー33は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、昇降シリンダ操作して刈取前処理部10を下降および上昇操作するよう昇降レバーになっている。
【0067】
リール昇降レバー34は、走行機体前後方向に揺動操作されることにより、回転リール15の支持アーム15bに連動された昇降シリンダ37(図1参照)を駆動操作して、回転リール15を昇降させる。
【0068】
図4は、表示装置40を示す平面図である。この図に示すように、表示装置40は、計器ケース41、この計器ケース41の上部に取り付けられた表示パネル42を備え、表示パネル42の左右方向での中心Cに対して左側に偏倚させて表示パネル42に設けたエンジン回転計50、エンジン回転計50の下側に配置して表示パネル42に設けたエンジン用警告部60、エンジン回転計50の右横側に配置して表示パネル42に設けた作業部用警告部70、エンジン用警告部60の右横側で、かつ作業部用警告部70の下側に配置して表示パネル42に設けた液晶表示部43、表示パネル42の上辺側の左右端部に設けた方向指示灯44a,44bを備えて構成してある。
【0069】
計器ケース41は、計器ケース41の両横外側に設けた取り付け板41aを備えている。左右の取り付け板41aは、前運転パネル30の裏面側に連結されて、表示装置40を前運転パネル30に取り付ける。この計器ケース41は、これの内部に収容したコントローラ45(図3参照)を備えている。
【0070】
表示パネル42は、上辺長さL1が下辺長さL2よりも長い逆台形状に構成されて、上辺側の左右端部に方向指示灯44a,44bの設置スペースを形成している。左右一対の方向指示灯44a,44bのうちの左側の方向指示灯44aは、表示パネル42の上辺側の左角とエンジン回転計50との間に設置され、右側の方向指示灯44bは、表示パネル42の上辺側の右角と作業部用警告部70との間に設置されている。
【0071】
左右の方向指示灯44a,44bは、コンビネーションスイッチ32からの操作情報を基に、コントローラ45によって操作される。左側の方向指示灯44aは、点滅操作されることにより、左側の方向指示ランプ35が点滅していることを表示し、右側の方向指示灯44bは、点滅操作されることにより、右側の方向指示ランプ35が点滅していることを表示する。
【0072】
エンジン回転計50は、表示パネル42に一体成形された回転計パネル51、および表示パネル42の横方向での中心Cに対して表示パネル左横側に偏倚した箇所に位置する回転軸芯Pまわりに回転操作自在な指針52を備えて構成してある。
【0073】
指針52は、回転軸芯Pまわりに回転操作されて、回転計パネル51の下端側で表示パネル横向きになった指示姿勢と、回転計パネル51の右端側で表示パネル上下向きになった指示姿勢との間で振れ動く。
【0074】
回転計パネル51に、経路長さL3を有した円弧形の経路標識53、経路標識53の中間部分に重合した低回転数標識54、経路標識53の高回転側の部分に重合した定格回転域標識55、経路標識53の低回転数標識54と定格回転域標識55との間に位置する部分に重合した高回転域標識56を設けてある。
【0075】
経路標識53は、指針52の回転軸芯Pを中心とした円弧形に構成してあり、指針52の先端側が移動する経路を示している。低回転数標識54、高回転域標識56および定格回転域標識55の指針52の長手方向に沿う方向での長さは、経路標識53の指針52の長手方向に沿う方向での長さ(経路標識53の横幅)よりも大になっている。定格回転域標識55は、表示パネル42の左右方向での中央部に、表示パネル42の横方向での中心Cに対して表示パネル左横側に少し位置ずれした状態で位置している。
【0076】
つまり、エンジン回転計50は、エンジン7の回転センサ(図示せず)からの検出情報を基に、指針52がコントローラ45によって回転操作され、指針52の動きと各標識54,56,55とによってエンジン7の回転数を表示する。
【0077】
すなわち、図4に示すように、エンジン回転計50は、指針52が回転計パネル51の下端側において表示パネル横向きの指示姿勢に操作されると、指針52が経路標識53の始端側の端部を指示し、エンジン7の停止を表示する。
【0078】
図5(a)は、エンジン回転計50の低回転数を表示する状態を示す平面図である。この図に示すように、エンジン回転計50は、指針52が図4の指示姿勢から表示パネル上方側に設定角度を振れた指示姿勢に操作されると、指針52が低回転数標識54を指示し、エンジン7の回転数が無段変速装置28を使用可能な状態に駆動できる回転数のうちの最低の回転数であることを表示する。
【0079】
図5(b)は、エンジン回転計50の作業用回転数を表示する状態を示す平面図である。この図に示すように、エンジン回転計50は、指針52が図5(a)の指示姿勢から表示パネル上方側に設定角度を振れた指示姿勢に操作されると、指針52が高回転域標識56を指示し、エンジン7の回転数が作業に適正な作業用回転数であることを表示する。
【0080】
図5(c)は、エンジン回転計50の定格回転数を表示する状態を示す平面図である。この図に示すように、エンジン回転計50は、指針52が図5(b)の指示姿勢から表示パネル右横側に設定角度を振れた指示姿勢に操作されると、指針52が定格回転域標識55を指示し、エンジン7の回転数が作業に最適の定格回転数であることを表示する。
【0081】
図5(d)は、エンジン回転計50の高速回転数を表示する状態を示す平面図である。この図に示すように、エンジン回転計50は、指針52が図5(c)の指示姿勢から表示パネル右横側に設定角度を振れた指示姿勢に操作されると、指針52が経路標識53の終端部を指示し、エンジン7の回転数が定格回転数よりも高速の高回転数であることを表示する。
【0082】
コントローラ45は、エンジン回転計50の指針52が作業用の高回転域としての高回転域標識56および定格回転域55に位置する状態おいてエンジン7の単位回転数変化に対応させて指針52を回転操作する場合の指針52の振れ角を、指針52が高回転域標識56よりも低速の回転域に位置する状態においてエンジン7の単位回転数変化に対応させて指針52を回転操作する場合の指針52の振れ角よりも大に設定している。
【0083】
すなわち、単位回転数としてたとえば100回転を設定した場合、指針52が高回転域標識56および定格回転域55に位置する状態おいてエンジン7の回転数が100回転、増加側あるいは減少側に変化することによって指針52が変化前の指示位置から変化後の指示位置に振れ動く角度は、指針52が高回転域標識56よりも低速の回転域に位置する状態においてエンジン7の回転数が100回転、増加側あるいは減少側に変化することによって指針52が変化前の指示位置から変化後の指示位置に振れ動く角度よりも大になっている。
【0084】
したがって、指針52は、作業時の場合、高回転域よりも低速の回転域に位置する場合に比して、エンジン回転数の変化量が同じであっても指針52の振れ動き角が大きくて目立ちやすい状態で回転操作されて、エンジン7の回転数変化の発生を気づきやすくする。
【0085】
エンジン用警告部60は、表示パネル42のエンジン回転計50よりも下側に位置する部位に表示パネル横方向に一列に並べて設けた三つの警告灯61,62,63を備えて構成してあり、エンジン用の水温センサ(図示せず)、オイル圧センサ(図示せず)、バッテリ充電センサ(図示せず)からの検出情報を基に、三つの警告灯61,62,63がコントローラ45によって操作され、エンジン7の駆動に関する注意の必要や問題が生じたことを三つの警告灯61,62,63によって表示する。
【0086】
すなわち、エンジン用警告部60は、三つの警告灯61,62,63のうちの第一の警告灯61が点灯されることにより、エンジン7の冷却水温がエンジン7の過剰昇温に至りやすいものとして設定された設定温度に上昇したことを警告する。
【0087】
エンジン用警告部60は、三つの警告灯61,62,63のうちの第二の警告灯62が点灯されることにより、エンジン用バッテリの電力がエンジン7の始動不良に至りやすいものとして設定された設定電力に低下したことを警告する。
【0088】
エンジン用警告部60は、三つの警告灯61,62,63のうちの第三の警告灯63が点灯されることにより、エンジン7に潤滑用に供給されるオイルの圧力がエンジン7の潤滑不良に至りやすいものとして設定された設定低圧力に低下したことを警告する。
【0089】
作業部用警告部70は、表示パネル42のエンジン回転計50の右横側に位置する部位に表示パネル上下方向に並べて設けた五つの警告灯71〜75、および各警告灯71〜75の横側に設けた表示71a〜75aを備えて構成してある。
【0090】
五つの警告灯71〜75は、表示パネル42のエンジン回転計50と作業部用警告部70の間に位置する部位に設けた円弧形の仕切り標識80に沿って並んでおり、円弧形の配列になっている。各表示71a〜75aは、対応する警告灯71〜75が作業部としての刈取前処理部10、脱穀装置4における排ワラ排出部、脱穀装置4の選別部における二番処理物の搬出部、穀粒タンク5のいずれに該当する警告灯であるかを文字および符号によって表示している。
【0091】
つまり、作業部用警告部70は、刈取前処理部10の穀稈量センサ(図示せず)、脱穀装置4のワラ量センサ(図示せず)および穀粒量センサ(図示せず)、穀粒タンク5の貯留量センサ(図示せず)からの検出情報を基に、五つの警告灯71〜75がコントローラ45によって操作され、刈取前処理部10、脱穀装置4における排ワラ排出部、脱穀装置4の選別部における二番処理物の搬出部、穀粒タンク5の作動に関する注意の必要や問題が生じたことを五つの警告灯71〜75によって警告する。
【0092】
すなわち、作業部用警告部70は、五つの警告灯71〜75のうちの最上段に位置する第一の警告灯71が点灯されることにより、刈取前処理部10において刈取穀稈が流動するフィーダ11の穀稈量が穀稈詰まりに至りやすいものとして設定された設定量に増加したことを警告する。
【0093】
作業部用警告部70は、五つの警告灯71〜75のうちの最上段の第一の警告灯71に対して一段、表示パネル下方側に位置する第二の警告灯72が点灯されることにより、脱穀装置4において脱穀排ワラが排出されるよう流動する排ワラ排出部の排ワラ量がワラ詰まりに至りやすいものとして設定された設定量に増加したことを警告する。
【0094】
作業部用警告部70は、五つの警告灯71〜75のうちの最上段の第一の警告灯71に対して二段、表示パネル下方側に位置する第三の警告灯73が点灯されることにより、脱穀装置4の選別部において二番処理物としての穀粒が搬出されるよう流動するコンベヤの穀粒量が詰まりに至りやすいものとして設定された設定量に増加したことを警告する。
【0095】
作業部用警告部70は、五つの警告灯71〜75のうちの最上段の第一の警告灯71に対して三段、表示パネル下方側に位置する第四の警告灯74が点灯されることにより、穀粒タンク5における脱穀粒の貯留量が穀粒タンク5の満杯量に達したことを警告する。
【0096】
作業部用警告部70は、五つの警告灯71〜75のうちの最下段の第五の警告灯75が点灯されることにより、穀粒タンク5における脱穀粒の貯留量がタンク容量の1/2の量に達したことを警告する。
【0097】
液晶表示部43は、表示パネル上下方向に並んで位置する燃料メータ部43aとアワーメータ部43bとを備えている。燃料メータ部43aは、燃料タンク(図示せず)の貯留量センサ(図示せず)からの検出情報を基にコントローラ45によって操作され、エンジン7のための燃料の貯留量をデジタル表示する。アワーメータ部43bは、エンジン7の回転センサからの検出情報を基にコントローラ45によって操作され、エンジン7の稼動時間をデジタル表示する。
【0098】
図4に示すうように、円弧形の仕切り標識80は、エンジン用警告部60における警告灯61,62,63と作業部用警告部70における警告灯71〜75とを見分けやすいように、エンジン用警告部60と作業部用警告部70とを仕切る状態でエンジン回転計50の右横側に位置している。
この仕切り標識80は、エンジン回転計50の経路標識53と中心が同一で、かつエンジン回転計50の経路標識53と半径が同一の円弧形に構成されており、仕切り標識80と経路標識53とは、一連の円弧形になっている。
【0099】
エンジン回転計50と、表示パネル42の仕切り標識80が位置する部分とは、両方によって備える表示面積が、表示パネル42の全体の表示面積のうちの1/2を超え大きさになる状態で構成されており、エンジン回転計50の表示を見やすくしている。
【0100】
表示パネル42は、仕切り標識80および経路標識53の外側に位置する部位に仕切り標識80および経路標識53に沿わせて設けた円弧形の突条81を備えている。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、刈取穀稈の株元から穂先までの全体が脱穀装置に供給されるコンバインに使用される表示装置の他、刈取穀稈の穂先側が脱穀装置に供給されるコンバインに使用される表示装置にも利用できる。
【符号の説明】
【0102】
42 表示パネル
43 液晶表示部
44a,44b 方向指示灯
50 エンジン回転計
52 指針
53 経路標識
54 低回転数標識
56 高回転域標識
60 エンジン用警告部
61,62,63 エンジン用警告部の警告灯
70 作業部用警告部
71〜75 作業部用警告部の警告灯
80 仕切り標識
C 表示パネルの横方向での中心
L1 表示パネルの上辺長さ
L2 表示パネルの下辺長さ
P 指針の回転軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在な指針を有したエンジン回転計と、前記エンジン回転計を設けた表示パネルとを備えたコンバイン用表示装置であって、
エンジン駆動の警告を複数個の警告灯によって表示するエンジン用警告部を、前記複数個の警告灯が表示パネル横方向に並ぶ状態で前記エンジン回転計の下側に配置して前記表示パネルに設け、
作業部作動の警告を複数個の警告灯によって表示する作業部用警告部を、前記複数個の警告灯が表示パネル上下方向に並ぶ状態で前記エンジン回転計の横側に配置して前記表示パネルに設けてあるコンバイン用表示装置。
【請求項2】
前記作業部用警告部の複数個の警告灯のうちの稈身又は穀粒が流動する作業部のための警告灯を、穀粒が貯留される作業部のための警告灯よりも表示パネル上方側に配置してある請求項1記載のコンバイン用表示装置。
【請求項3】
前記エンジン回転計の前記指針が表示パネル横向きの指示姿勢に操作されてエンジンの停止を表示するように、かつ前記エンジン回転計の前記指針が表示パネル上方向きの指示姿勢に操作されてエンジンの定格回転数を表示するように構成してある請求項1又は2記載のコンバイン用表示装置。
【請求項4】
前記エンジン回転計の前記指針が前記表示パネルの横方向での中央部において表示パネル上方向きの指示姿勢に操作されてエンジンの定格回転数を表示するように構成してある請求項3記載のコンバイン用表示装置。
【請求項5】
前記指針の回転軸芯が前記表示パネルの横方向での中心に対して表示パネル横方向に偏倚している請求項4記載のコンバイン用表示装置。
【請求項6】
前記エンジン用警告部と前記作業部用警告部とを仕切る仕切り標識を設けてある請求項3〜5のいずれか一項に記載のコンバイン用表示装置。
【請求項7】
前記エンジン回転計に、前記指針の先端側が移動する経路を示す円弧形の経路標識を設け、
前記仕切り標識を、前記経路標識と中心が同一で、かつ前記経路標識と半径が同一の円弧形に構成してある請求項6記載のコンバイン用表示装置。
【請求項8】
前記作業部用警告部の複数個の警告灯が前記仕切り標識に沿って並んでいる請求項7記載のコンバイン用表示装置。
【請求項9】
前記エンジン回転計に、作業用回転数を表示する高回転域標識を設けてある請求項1〜8のいずれか一項に記載のコンバイン用表示装置。
【請求項10】
前記エンジン回転計の前記指針が作業用の高回転域においてエンジンの単位回転数変化に対応させて回転操作される振れ角を、前記指針が作業用の高回転域よりも低速の回転域においてエンジンの単位回転数変化に対応させて回転操作される振れ角よりも大に設定してある請求項9記載のコンバイン用表示装置。
【請求項11】
前記エンジン回転計に、走行用の無段変速装置を使用するための最低回転数を表示する低回転数標識を設けてある請求項1〜10のいずれか一項に記載のコンバイン用表示装置。
【請求項12】
前記表示パネルを、上辺長さが下辺長さよりも長い逆台形状に構成し、
前記表示パネルの上辺側の左右一方の角と前記エンジン回転計との間、及び前記表示パネルの上辺側の左右他方の角と前記作業部用警告部との間に、方向指示灯を設けてある請求項1〜11のいずれか一項に記載のコンバイン用表示装置。
【請求項13】
前記エンジン用警告部の横側で、かつ前記作業部用警告部の下側に、液晶表示部を設けてある請求項1〜12のいずれか一項に記載のコンバイン用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−252721(P2010−252721A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108209(P2009−108209)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】