コンバイン
【課題】 脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインにおいて、運転部の作業者がチャフシーブの開度調節を任意に行うことができるとともに、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から挿抜してメンテナンスできるようにする。
【解決手段】 シーブケース25に装備されたチャフシーブ53を開度調節可能に構成するとともに、シーブケース53に備えたチャフシーブの開度調節用の作動部材60と、運転部の近傍に配備した開度調節操作具66とを連動連結するに、作動部材60に連結した操作ワイヤ63の後部を、脱穀装置後端の排塵口に導き、この操作ワイヤ63の後部と開度調節操作具66とを連動連結してある。
【解決手段】 シーブケース25に装備されたチャフシーブ53を開度調節可能に構成するとともに、シーブケース53に備えたチャフシーブの開度調節用の作動部材60と、運転部の近傍に配備した開度調節操作具66とを連動連結するに、作動部材60に連結した操作ワイヤ63の後部を、脱穀装置後端の排塵口に導き、この操作ワイヤ63の後部と開度調節操作具66とを連動連結してある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転部の後方に脱穀装置を配備し、脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
上記構成のコンバインにおいては、シーブケースの前部に備えたローラを、選別部の内側面に設けた案内レールに後方から挿入して、シーブケースの後部を偏芯回動機構に連結し、偏芯回動機構の偏芯回動によってシーブケースの前部を斜め前後方向に直線状に往復作動させるとともに、シーブケースの後部を上下前後に循環回動させることで、シーブケースに処理物の後方送り機能と篩い選別機能を与えるようにしている。また、必要に応じてシーブケースと偏芯回動機構との連結を解除して、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から後方に引き出し、清掃や部品の交換などを行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−75521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、シーブケースに装備された粗選別用のチャフシーブを開度調節可能に構成し、処理物量が多くなると開度を大きくしてチャフシーブの選別処理能力を高め、処理物量が少ない時には開度を小さくしてゴミの混入の少ない精度の良い選別を行えるようにしたものが開発されている。
【0004】
チャフシーブの開度を調節する手段としては、シーブケースに備えた開度調節用の作動部材を直接に人為操作する手段や、開度調節用の作動部材をモータなどの電動アクチュエータを用いて作動させるとともに、この電動アクチュエータを運転部からのスイッチ操作で作動させる手段、などが知られている。前者の構成では、チャフシーブの開度調節操作の度、作業者が運転部から機体後部の調節操作箇所まで移動する必要があり、開度調節操作が煩わしいものとなる。後者の構成では、運転部からの遠隔操作でチャフシーブの開度調節を容易に、任意の時期に行うことができるが、シーブケースを抜き出してメンテナンスを行う際に、電気配線を不当に引き回して損傷させたり、電気配線中のコネクタなどでの接触不良をもたらすおそれがあり、電気系統の保守管理を厳重に行う必要がある。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、運転部の作業者がチャフシーブの開度調節を任意に行うことができるとともに、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から容易に挿抜してメンテナンスできるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、運転部の後方に脱穀装置を配備し、脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインにおいて、
シーブケースに装備されたチャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、チャフシーブの開度調節用の作動部材と、運転部の近傍に配備した開度調節操作具とを連動連結するに、作動部材に連結した操作ワイヤの後部を、脱穀装置後端の排塵口に導き、この操作ワイヤの後部と開度調節操作具とを連動連結してあることを特徴とする。
【0007】
上記構成によると、通常の作業状態において、運転部の作業者が開度調節操作具を操作することにより、操作ワイヤ及び作動部材を介してチャフシーブの開度を調節することができる。
この場合、操作ワイヤはチャフシーブ(作動部材)から後方(脱穀装置後端の排塵口)に向かって延出される状態となっている。これにより、チャフシーブの清掃あるいは部品交換、等のメンテナンスを施す場合、チャフシーブを脱穀装置後端の排塵口から後方に引き出すと、チャフシーブの後方移動に伴って操作ワイヤは弛むだけであるので、操作ワイヤの連結状態のままでもチャフシーブを相当大きく引き出すことができる。
従って、第1の発明によると、作業者が運転部からチャフシーブの開度調節を機械的に任意に行うことができるとともに、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から容易に挿抜してメンテナンスすることができる。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、
作動部材に連結した操作ワイヤの後部を脱穀装置の側板に装備した中継部材に連結し、中継部材と開度調節操作具とを脱穀装置外部に配備した連係部材で連動連結してあるものである。
【0009】
シーブケースの開度調節用の作動部材と運転部近くの開度調節操作具とを機械的に連動連結する手段としては、例えば、作動部材に連結された1本の操作ワイヤを排塵口から導出して、更に、前方に延出して開度調節操作具に連動連結する構造とすることも考えられる。しかし、この構造では、後方向きに導出した操作ワイヤを大きく前方に向けて屈曲する必要があり、この操作ワイヤの屈曲によって操作抵抗が大きくなったり、屈曲曲率を大きくするために操作ワイヤを必要以上に長いものにする必要がある。これに対して、本発明のように、脱穀装置内部から後方に向かう操作ワイヤと、脱穀装置後部から前方に向かう別の連係部材とを用いることにより、操作ワイヤを極力短いものにして屈曲少なく配索することができ、操作抵抗の少ないワイヤ操作を行うことができるとともに、脱穀装置外側の連係部材も極力短いものとすることができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1または2の発明において、
操作ワイヤの後部を中継部材に脱着可能に連結してあるものである。
【0011】
上記構成によると、チャフシーブの清掃あるいは部品交換、等のメンテナンスを施す場合、チャフシーブを脱穀装置後端の排塵口から後方に抜き出す。この場合、抜き出したチャフシーブを別の箇所に運び出すような場合には、操作ワイヤの後部を中継部材から外しておけばよい。
【0012】
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、
連係部材が操作ワイヤであるものである。
【0013】
上記構成によると、脱穀装置の外側において連係部材としての操作ワイヤは他の構造体や装置部分を避けて自由に配索することができ、中継部材と開度調節操作具との機械的な連動連結を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に、普通型(全稈投入型)のコンバインの全体側面が、また、図2に、その全体平面がそれぞれ示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2に、脱穀装置3と穀粒回収部4が左右に並列して配備されるとともに、穀粒回収部4の前方にキャビン仕様の運転部5が配備され、更に、脱穀装置3の前部には支点X周りに上下揺動自在に刈取り作物搬送用のフィーダ6が連結され、このフィーダ6の前端に刈取り部7が連結された構造となっている。
【0015】
前記刈取り部7は、左右の分草フレーム11に亘ってバリカン型の刈取り装置12、および、刈り取った作物を刈り幅中間に横送りするオーガ13が架設された構造となっている。フィーダ6にはチェーン式の掻揚げコンベア14が内装されており、オーガ13で横送りされて掻込みフィンガー15で後方に掻き込まれた作物がフィーダ6の底面に沿って掻き揚げ搬送されて脱穀装置3の前端に投入供給されるようになっている。
【0016】
走行機体2とフィーダ6の下部との間に油圧シリンダ16が架設され、この油圧シリンダ16の伸縮作動によって刈取り部7がフィーダ6と一体に揺動昇降されるようになっている。刈取り部7の前部上方には、植立した穀稈を後方に掻き込んで引き上げる掻込みリール17が装備されている。
【0017】
図3に示すように、脱穀装置3の上半部には扱胴21を前後水平に軸支した扱室22が設けられるとともに、この扱室22の下方に沿って受網(コンケーブ)23が配備され、扱室22の下方には、受網23から漏下した処理物を1番物(精粒)、2番物、および、排塵とに選別する選別部24が配備されている。
【0018】
選別部24には、受網23から漏下した処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別するシーブケース25が装備されるとともに、選別部24の前端部にはシーブケース25に向けて選別風を供給する唐箕26が配備されている。脱穀装置3の後端には、扱室22の後端下部に形成された送塵口27から排出された大きいワラ屑類、および、選別部24の後端から排出されたワラ屑類を機外に導く排塵口28が設けられ、この排塵口28を介して排出されてきた長いワラ屑を回転チョッパ29で細断処理するよう構成されている。
【0019】
図3に示すように、前記シーブケース25は、その前部左右が選別部24における左右の側板31の内面に固定された前下がり傾斜姿勢の案内レール32に左右のローラ33を介して前後移動可能に係止案内されるとともに、シーブケース25の後部が、左右の側板31間に亘って横架装着された偏芯回動機構34に脱着可能に連結されている。偏芯回動機構34が偏芯回動作動することで、シーブケース25の前部が斜め前後方向に直線的に往復移動するとともに、シーブケース25の後部が上下前後に循環回動作動し、載置した処理物の後方送り機能と篩い選別機能が発揮されるよう構成されている。
【0020】
前記案内レール32の後端から脱穀装置後部に亘って、前記ローラ33を載置して転動案内する挿抜用レール35が連設されており、偏芯回動機構34との連結を解除したシーブケース25のローラ33を挿抜用レール35で案内して後方に導き、シーブケース25を排塵口28から後方に抜き出すことができるようになっている。
【0021】
図4に示すように、前記唐箕26はベルト式無断変速装置36を介して変速可能に駆動されている。ベルト式無断変速装置36は、唐箕駆動軸37に備えた変速プーリ38における左右の分割プーリ間隔を変えてベルト巻き掛け有効径を変更することで唐箕回転速度を変更して、選別風量を任意に変更調節することができるようになっている。変速プーリ38のベルト巻き掛け有効径を変更する作動レバー39と、脱穀装置3の前端部右上方箇所に配備された風量調節レバー40とが操作ワイヤ41を介して連動連結されている。風量調節レバー40は、運転部5におけるキャビン8の横窓8aを開けることで手が届く位置に配備されており、風量調節レバー40を上下に揺動調節してレバーガイド42の複数位置に選択係止することで、複数段の風量調節が可能となっている。
【0022】
選別部24の下部には1番回収部45と2番回収部46がそれぞれ配備され、回収された1番物は横送りスクリュー47で搬送されて装置外に搬出された後、バケットコンベアからなる揚送装置48によって穀粒回収部4に送り込まれ、回収された2番物は横送りスクリュー49で搬送されて装置外に搬出された後、スクリュー式の還元装置50で搬送されてシーブケース25の前部に還元供給されて再選別処理を受けるようになっている。
【0023】
シーブケース25の前部には受網23の前部から漏下した処理物および還元された2番物を後方に揺動移送する波板状の前部グレンパン51、前部グレンパン51の終端に至った処理物をほぐす篩い線52、篩い線52の後端に至った処理物および受網23の前後中間部位から漏下した処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別する粗選別用のチャフシーブ53、篩い線52およびチャフシーブ53から漏下した処理物を篩い選別する精選別用のグレンパン54およびグレンシーブ55、チャフシーブ53の終端に至った処理物および受網23の後部から落下してきた処理物を後方に揺動移送しながら処理物の絡みをほぐすストローラック56、および、ストローラック56から落下した処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別して残ったワラ屑類を排塵口28に送り出す排出用のチャフシーブ57、等が装備されている。
【0024】
前部グレンパン51は、その揺動移送中に処理物をその比重差によって上下に層分けする、いわゆる比重差選別を行うものであり、比重の大きい穀粒類を下層に、ワラ屑などの比重の小さい処理物を上層に分けて次の篩い線52に送り出すように構成されている。
【0025】
前部グレンパン51によって凡そ上下2層に仕分けられた処理物が篩い線52上に移動すると、下層の穀粒類は直ちに落下してグレンパン54およびグレンシーブ55に供給され、篩い線52から落下しなかった上層のワラ屑類およびこれに紛れ込んでいる穀粒類が粗選別用のチャフシーブ53に受け渡されてゆく。
【0026】
図5示すように、粗選別用のチャフシーブ53は、多数のリップ板53aが定ピッチでもって前後に並列配備して構成されている。各リップ板53aは、その左右において上端部の支点aを中心にして前後揺動可能にシーブケース25の左右の側壁25aにピン枢支されるとともに、各リップ板53aにおける左右の下端部が前後に左右一対の長い支持枠53bにそれぞれピン枢支されており、支持枠53bの前後移動に連動して全部のリップ板53aの角度が変更されるようになっている。つまり、支持枠53bが前方に移動すると各リップ板53aの角度がゆるくなってチャフシーブ53の開度が小さくなり、逆に、支持枠53bが後方に移動すると各リップ板53aの角度がきつくなってチャフシーブ53の開度が大きくなるのである。
【0027】
粗選別用のチャフシーブ53の開度を調節する構造が以下のように構成されている。前後中間に位置する所定のリップ板53aの下端部と機体左側の支持枠53bとを枢支連結する下部枢支ピン58が、シーブケース25の側壁25aに形成された円弧状の長孔59を貫通してシーブケース25に左外側に突出されている。シーブケース25の左側の側壁25aの外面に前記支点a周りに揺動可能に枢支連結された作動部材60の下端部に、下部枢支ピン58が連結されており、作動部材60が外部から揺動操作されることで支持枠53bが前後に移動されて、チャフシーブ53の開度が変更されるようになっている。
【0028】
前記作動部材60の下部とシーブケース25の側壁25aの外面に取り付けたバネ受け部材61とに亘って引っ張りバネ62が張設されて、作動部材60にチャフシーブ53の開度を大きくする方向の揺動付勢力が付与されるとともに、作動部材60の上端部に、レリーズワイヤからなる操作ワイヤ63のインナ前部63aが連結され、操作ワイヤ63の後部が脱穀装置3の後端に向けて導出されている。
【0029】
図4,図6,図7に示すように、選別部24における左側の側板31の後端に近い箇所に、中継部材64が横向き支点b周りに回動可能に装着されている。中継部材64は、前記側板31に回動可能に貫通支承された支軸64aの左右突出部に内アーム64bと外アーム64cを連結固定して構成されたものであり、前記操作ワイヤ64のインナ後部63bが前記内アーム64bに脱着可能にピン連結されている。
【0030】
中継部材64の外アームに64cは、手元操作用の連係部材として別の操作ワイヤ65のインナ後部65bが連結されるとともに、その操作ワイヤ65が脱穀装置3の左外側を通って脱穀装置3の前部にまで延出され、更に、図8に示すように、操作ワイヤ65が脱穀装置3の前方を横切って脱穀装置3の前端部右上方箇所にまで屈曲延出されている。
【0031】
脱穀装置3の前端部右上方箇所には、前記風量調節レバー40と並んで開度調節操作具としての開度調節レバー66が上下揺動可能に配備され、この開度調節レバー66に前記操作ワイヤ65のインナ前部65aが連結されている。この開度調節レバー66は、前記レバーガイド42に複数操作位置で係止保持可能に構成されており、開度調節レバー66を下方に揺動するほど操作ワイヤ65のインナ前部65aが引き操作され、図6に示すように、中継部材64が時計方向に回動され、これに伴って脱穀装置内部の操作ワイヤ63が後方に引き操作され、図9に示すように、開度調節用の作動部材60が引っ張りバネ62に抗して回動されて、チャフシーブ53の開度が小さくなる方向に作動される。逆に、開度調節レバー66を上方に揺動するほど操作ワイヤ65のインナ前部65aが弛められて中継部材64が図6において反時計方向に回動され、操作ワイヤ63のインナ後部63bが弛められ、開度調節用の作動部材60が引っ張りバネ62の付勢力で回動されて、チャフシーブ53の開度が大きくなる方向に作動される。
【0032】
本発明は以上のように構成されており、収穫作業中においても、キャビン8の横窓8aを開けて開度調節レバー66を操作することでチャフシーブ53の開度を任意に調節することができる。
【0033】
チャフシーブ53の清掃あるいは部品交換、等のメンテナンスを施す場合、偏芯回動機構34との連結を解除したチャフシーブ53を排塵口28から後方に抜き出す。この場合に、図11に示すように、チャフシーブ53の後方移動に伴って操作ワイヤ63は弛むだけであるので、操作ワイヤ63の連結状態のままでもチャフシーブ53を相当大きく引き出すことができる。操作ワイヤ63のインナ後部63bを中継部材64の内アーム64bから外せば、抜き出たチャフシーブ53を別の箇所に運び出すことができる。
【0034】
〔他の実施例〕
(1)前記中継部材64と開度調節レバー66とを脱穀装置外側で連動連結する連係部材として、上記のように操作ワイヤ65を利用する他に、押し引きロッドやリンク機構を利用することもできる。
(2)本発明は、刈取り作物をフィードチェーンで挟持搬送しながら脱穀処理する自脱型の脱穀装置を搭載したコンバインに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの全体平面図
【図3】脱穀装置の縦断側面図
【図4】脱穀装置の側面図
【図5】チャフシーブの開度を大きくした状態のシーブケースを示す側面図
【図6】シーブケースの後部の側面図
【図7】操作ワイヤの連動連結構造を示す平面図
【図8】脱穀装置の正面図
【図9】チャフシーブの開度を小さくした状態のシーブケースを示す側面図
【図10】脱穀装置および運転部の上部を示す正面図
【図11】チャフシーブの抜き出し状態を示す脱穀装置の側面図
【符号の説明】
【0036】
3 脱穀装置
5 運転部
24 選別部
25 シーブケース
28 排塵口
53 チャフシーブ
60 作動部材
63 操作ワイヤ
64 中継部材
65 連係部材(操作ワイヤ)
66 開度調節操作具
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転部の後方に脱穀装置を配備し、脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
上記構成のコンバインにおいては、シーブケースの前部に備えたローラを、選別部の内側面に設けた案内レールに後方から挿入して、シーブケースの後部を偏芯回動機構に連結し、偏芯回動機構の偏芯回動によってシーブケースの前部を斜め前後方向に直線状に往復作動させるとともに、シーブケースの後部を上下前後に循環回動させることで、シーブケースに処理物の後方送り機能と篩い選別機能を与えるようにしている。また、必要に応じてシーブケースと偏芯回動機構との連結を解除して、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から後方に引き出し、清掃や部品の交換などを行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−75521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、シーブケースに装備された粗選別用のチャフシーブを開度調節可能に構成し、処理物量が多くなると開度を大きくしてチャフシーブの選別処理能力を高め、処理物量が少ない時には開度を小さくしてゴミの混入の少ない精度の良い選別を行えるようにしたものが開発されている。
【0004】
チャフシーブの開度を調節する手段としては、シーブケースに備えた開度調節用の作動部材を直接に人為操作する手段や、開度調節用の作動部材をモータなどの電動アクチュエータを用いて作動させるとともに、この電動アクチュエータを運転部からのスイッチ操作で作動させる手段、などが知られている。前者の構成では、チャフシーブの開度調節操作の度、作業者が運転部から機体後部の調節操作箇所まで移動する必要があり、開度調節操作が煩わしいものとなる。後者の構成では、運転部からの遠隔操作でチャフシーブの開度調節を容易に、任意の時期に行うことができるが、シーブケースを抜き出してメンテナンスを行う際に、電気配線を不当に引き回して損傷させたり、電気配線中のコネクタなどでの接触不良をもたらすおそれがあり、電気系統の保守管理を厳重に行う必要がある。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、運転部の作業者がチャフシーブの開度調節を任意に行うことができるとともに、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から容易に挿抜してメンテナンスできるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、運転部の後方に脱穀装置を配備し、脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインにおいて、
シーブケースに装備されたチャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、チャフシーブの開度調節用の作動部材と、運転部の近傍に配備した開度調節操作具とを連動連結するに、作動部材に連結した操作ワイヤの後部を、脱穀装置後端の排塵口に導き、この操作ワイヤの後部と開度調節操作具とを連動連結してあることを特徴とする。
【0007】
上記構成によると、通常の作業状態において、運転部の作業者が開度調節操作具を操作することにより、操作ワイヤ及び作動部材を介してチャフシーブの開度を調節することができる。
この場合、操作ワイヤはチャフシーブ(作動部材)から後方(脱穀装置後端の排塵口)に向かって延出される状態となっている。これにより、チャフシーブの清掃あるいは部品交換、等のメンテナンスを施す場合、チャフシーブを脱穀装置後端の排塵口から後方に引き出すと、チャフシーブの後方移動に伴って操作ワイヤは弛むだけであるので、操作ワイヤの連結状態のままでもチャフシーブを相当大きく引き出すことができる。
従って、第1の発明によると、作業者が運転部からチャフシーブの開度調節を機械的に任意に行うことができるとともに、シーブケースを脱穀装置後端の排塵口から容易に挿抜してメンテナンスすることができる。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、
作動部材に連結した操作ワイヤの後部を脱穀装置の側板に装備した中継部材に連結し、中継部材と開度調節操作具とを脱穀装置外部に配備した連係部材で連動連結してあるものである。
【0009】
シーブケースの開度調節用の作動部材と運転部近くの開度調節操作具とを機械的に連動連結する手段としては、例えば、作動部材に連結された1本の操作ワイヤを排塵口から導出して、更に、前方に延出して開度調節操作具に連動連結する構造とすることも考えられる。しかし、この構造では、後方向きに導出した操作ワイヤを大きく前方に向けて屈曲する必要があり、この操作ワイヤの屈曲によって操作抵抗が大きくなったり、屈曲曲率を大きくするために操作ワイヤを必要以上に長いものにする必要がある。これに対して、本発明のように、脱穀装置内部から後方に向かう操作ワイヤと、脱穀装置後部から前方に向かう別の連係部材とを用いることにより、操作ワイヤを極力短いものにして屈曲少なく配索することができ、操作抵抗の少ないワイヤ操作を行うことができるとともに、脱穀装置外側の連係部材も極力短いものとすることができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1または2の発明において、
操作ワイヤの後部を中継部材に脱着可能に連結してあるものである。
【0011】
上記構成によると、チャフシーブの清掃あるいは部品交換、等のメンテナンスを施す場合、チャフシーブを脱穀装置後端の排塵口から後方に抜き出す。この場合、抜き出したチャフシーブを別の箇所に運び出すような場合には、操作ワイヤの後部を中継部材から外しておけばよい。
【0012】
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、
連係部材が操作ワイヤであるものである。
【0013】
上記構成によると、脱穀装置の外側において連係部材としての操作ワイヤは他の構造体や装置部分を避けて自由に配索することができ、中継部材と開度調節操作具との機械的な連動連結を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に、普通型(全稈投入型)のコンバインの全体側面が、また、図2に、その全体平面がそれぞれ示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2に、脱穀装置3と穀粒回収部4が左右に並列して配備されるとともに、穀粒回収部4の前方にキャビン仕様の運転部5が配備され、更に、脱穀装置3の前部には支点X周りに上下揺動自在に刈取り作物搬送用のフィーダ6が連結され、このフィーダ6の前端に刈取り部7が連結された構造となっている。
【0015】
前記刈取り部7は、左右の分草フレーム11に亘ってバリカン型の刈取り装置12、および、刈り取った作物を刈り幅中間に横送りするオーガ13が架設された構造となっている。フィーダ6にはチェーン式の掻揚げコンベア14が内装されており、オーガ13で横送りされて掻込みフィンガー15で後方に掻き込まれた作物がフィーダ6の底面に沿って掻き揚げ搬送されて脱穀装置3の前端に投入供給されるようになっている。
【0016】
走行機体2とフィーダ6の下部との間に油圧シリンダ16が架設され、この油圧シリンダ16の伸縮作動によって刈取り部7がフィーダ6と一体に揺動昇降されるようになっている。刈取り部7の前部上方には、植立した穀稈を後方に掻き込んで引き上げる掻込みリール17が装備されている。
【0017】
図3に示すように、脱穀装置3の上半部には扱胴21を前後水平に軸支した扱室22が設けられるとともに、この扱室22の下方に沿って受網(コンケーブ)23が配備され、扱室22の下方には、受網23から漏下した処理物を1番物(精粒)、2番物、および、排塵とに選別する選別部24が配備されている。
【0018】
選別部24には、受網23から漏下した処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別するシーブケース25が装備されるとともに、選別部24の前端部にはシーブケース25に向けて選別風を供給する唐箕26が配備されている。脱穀装置3の後端には、扱室22の後端下部に形成された送塵口27から排出された大きいワラ屑類、および、選別部24の後端から排出されたワラ屑類を機外に導く排塵口28が設けられ、この排塵口28を介して排出されてきた長いワラ屑を回転チョッパ29で細断処理するよう構成されている。
【0019】
図3に示すように、前記シーブケース25は、その前部左右が選別部24における左右の側板31の内面に固定された前下がり傾斜姿勢の案内レール32に左右のローラ33を介して前後移動可能に係止案内されるとともに、シーブケース25の後部が、左右の側板31間に亘って横架装着された偏芯回動機構34に脱着可能に連結されている。偏芯回動機構34が偏芯回動作動することで、シーブケース25の前部が斜め前後方向に直線的に往復移動するとともに、シーブケース25の後部が上下前後に循環回動作動し、載置した処理物の後方送り機能と篩い選別機能が発揮されるよう構成されている。
【0020】
前記案内レール32の後端から脱穀装置後部に亘って、前記ローラ33を載置して転動案内する挿抜用レール35が連設されており、偏芯回動機構34との連結を解除したシーブケース25のローラ33を挿抜用レール35で案内して後方に導き、シーブケース25を排塵口28から後方に抜き出すことができるようになっている。
【0021】
図4に示すように、前記唐箕26はベルト式無断変速装置36を介して変速可能に駆動されている。ベルト式無断変速装置36は、唐箕駆動軸37に備えた変速プーリ38における左右の分割プーリ間隔を変えてベルト巻き掛け有効径を変更することで唐箕回転速度を変更して、選別風量を任意に変更調節することができるようになっている。変速プーリ38のベルト巻き掛け有効径を変更する作動レバー39と、脱穀装置3の前端部右上方箇所に配備された風量調節レバー40とが操作ワイヤ41を介して連動連結されている。風量調節レバー40は、運転部5におけるキャビン8の横窓8aを開けることで手が届く位置に配備されており、風量調節レバー40を上下に揺動調節してレバーガイド42の複数位置に選択係止することで、複数段の風量調節が可能となっている。
【0022】
選別部24の下部には1番回収部45と2番回収部46がそれぞれ配備され、回収された1番物は横送りスクリュー47で搬送されて装置外に搬出された後、バケットコンベアからなる揚送装置48によって穀粒回収部4に送り込まれ、回収された2番物は横送りスクリュー49で搬送されて装置外に搬出された後、スクリュー式の還元装置50で搬送されてシーブケース25の前部に還元供給されて再選別処理を受けるようになっている。
【0023】
シーブケース25の前部には受網23の前部から漏下した処理物および還元された2番物を後方に揺動移送する波板状の前部グレンパン51、前部グレンパン51の終端に至った処理物をほぐす篩い線52、篩い線52の後端に至った処理物および受網23の前後中間部位から漏下した処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別する粗選別用のチャフシーブ53、篩い線52およびチャフシーブ53から漏下した処理物を篩い選別する精選別用のグレンパン54およびグレンシーブ55、チャフシーブ53の終端に至った処理物および受網23の後部から落下してきた処理物を後方に揺動移送しながら処理物の絡みをほぐすストローラック56、および、ストローラック56から落下した処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別して残ったワラ屑類を排塵口28に送り出す排出用のチャフシーブ57、等が装備されている。
【0024】
前部グレンパン51は、その揺動移送中に処理物をその比重差によって上下に層分けする、いわゆる比重差選別を行うものであり、比重の大きい穀粒類を下層に、ワラ屑などの比重の小さい処理物を上層に分けて次の篩い線52に送り出すように構成されている。
【0025】
前部グレンパン51によって凡そ上下2層に仕分けられた処理物が篩い線52上に移動すると、下層の穀粒類は直ちに落下してグレンパン54およびグレンシーブ55に供給され、篩い線52から落下しなかった上層のワラ屑類およびこれに紛れ込んでいる穀粒類が粗選別用のチャフシーブ53に受け渡されてゆく。
【0026】
図5示すように、粗選別用のチャフシーブ53は、多数のリップ板53aが定ピッチでもって前後に並列配備して構成されている。各リップ板53aは、その左右において上端部の支点aを中心にして前後揺動可能にシーブケース25の左右の側壁25aにピン枢支されるとともに、各リップ板53aにおける左右の下端部が前後に左右一対の長い支持枠53bにそれぞれピン枢支されており、支持枠53bの前後移動に連動して全部のリップ板53aの角度が変更されるようになっている。つまり、支持枠53bが前方に移動すると各リップ板53aの角度がゆるくなってチャフシーブ53の開度が小さくなり、逆に、支持枠53bが後方に移動すると各リップ板53aの角度がきつくなってチャフシーブ53の開度が大きくなるのである。
【0027】
粗選別用のチャフシーブ53の開度を調節する構造が以下のように構成されている。前後中間に位置する所定のリップ板53aの下端部と機体左側の支持枠53bとを枢支連結する下部枢支ピン58が、シーブケース25の側壁25aに形成された円弧状の長孔59を貫通してシーブケース25に左外側に突出されている。シーブケース25の左側の側壁25aの外面に前記支点a周りに揺動可能に枢支連結された作動部材60の下端部に、下部枢支ピン58が連結されており、作動部材60が外部から揺動操作されることで支持枠53bが前後に移動されて、チャフシーブ53の開度が変更されるようになっている。
【0028】
前記作動部材60の下部とシーブケース25の側壁25aの外面に取り付けたバネ受け部材61とに亘って引っ張りバネ62が張設されて、作動部材60にチャフシーブ53の開度を大きくする方向の揺動付勢力が付与されるとともに、作動部材60の上端部に、レリーズワイヤからなる操作ワイヤ63のインナ前部63aが連結され、操作ワイヤ63の後部が脱穀装置3の後端に向けて導出されている。
【0029】
図4,図6,図7に示すように、選別部24における左側の側板31の後端に近い箇所に、中継部材64が横向き支点b周りに回動可能に装着されている。中継部材64は、前記側板31に回動可能に貫通支承された支軸64aの左右突出部に内アーム64bと外アーム64cを連結固定して構成されたものであり、前記操作ワイヤ64のインナ後部63bが前記内アーム64bに脱着可能にピン連結されている。
【0030】
中継部材64の外アームに64cは、手元操作用の連係部材として別の操作ワイヤ65のインナ後部65bが連結されるとともに、その操作ワイヤ65が脱穀装置3の左外側を通って脱穀装置3の前部にまで延出され、更に、図8に示すように、操作ワイヤ65が脱穀装置3の前方を横切って脱穀装置3の前端部右上方箇所にまで屈曲延出されている。
【0031】
脱穀装置3の前端部右上方箇所には、前記風量調節レバー40と並んで開度調節操作具としての開度調節レバー66が上下揺動可能に配備され、この開度調節レバー66に前記操作ワイヤ65のインナ前部65aが連結されている。この開度調節レバー66は、前記レバーガイド42に複数操作位置で係止保持可能に構成されており、開度調節レバー66を下方に揺動するほど操作ワイヤ65のインナ前部65aが引き操作され、図6に示すように、中継部材64が時計方向に回動され、これに伴って脱穀装置内部の操作ワイヤ63が後方に引き操作され、図9に示すように、開度調節用の作動部材60が引っ張りバネ62に抗して回動されて、チャフシーブ53の開度が小さくなる方向に作動される。逆に、開度調節レバー66を上方に揺動するほど操作ワイヤ65のインナ前部65aが弛められて中継部材64が図6において反時計方向に回動され、操作ワイヤ63のインナ後部63bが弛められ、開度調節用の作動部材60が引っ張りバネ62の付勢力で回動されて、チャフシーブ53の開度が大きくなる方向に作動される。
【0032】
本発明は以上のように構成されており、収穫作業中においても、キャビン8の横窓8aを開けて開度調節レバー66を操作することでチャフシーブ53の開度を任意に調節することができる。
【0033】
チャフシーブ53の清掃あるいは部品交換、等のメンテナンスを施す場合、偏芯回動機構34との連結を解除したチャフシーブ53を排塵口28から後方に抜き出す。この場合に、図11に示すように、チャフシーブ53の後方移動に伴って操作ワイヤ63は弛むだけであるので、操作ワイヤ63の連結状態のままでもチャフシーブ53を相当大きく引き出すことができる。操作ワイヤ63のインナ後部63bを中継部材64の内アーム64bから外せば、抜き出たチャフシーブ53を別の箇所に運び出すことができる。
【0034】
〔他の実施例〕
(1)前記中継部材64と開度調節レバー66とを脱穀装置外側で連動連結する連係部材として、上記のように操作ワイヤ65を利用する他に、押し引きロッドやリンク機構を利用することもできる。
(2)本発明は、刈取り作物をフィードチェーンで挟持搬送しながら脱穀処理する自脱型の脱穀装置を搭載したコンバインに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの全体平面図
【図3】脱穀装置の縦断側面図
【図4】脱穀装置の側面図
【図5】チャフシーブの開度を大きくした状態のシーブケースを示す側面図
【図6】シーブケースの後部の側面図
【図7】操作ワイヤの連動連結構造を示す平面図
【図8】脱穀装置の正面図
【図9】チャフシーブの開度を小さくした状態のシーブケースを示す側面図
【図10】脱穀装置および運転部の上部を示す正面図
【図11】チャフシーブの抜き出し状態を示す脱穀装置の側面図
【符号の説明】
【0036】
3 脱穀装置
5 運転部
24 選別部
25 シーブケース
28 排塵口
53 チャフシーブ
60 作動部材
63 操作ワイヤ
64 中継部材
65 連係部材(操作ワイヤ)
66 開度調節操作具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転部の後方に脱穀装置を配備し、脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインにおいて、
前記シーブケースに装備されたチャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、前記チャフシーブの開度調節用の作動部材と、前記運転部の近傍に配備した開度調節操作具とを連動連結するに、前記作動部材に連結した操作ワイヤの後部を、脱穀装置後端の前記排塵口に導き、この操作ワイヤの後部と前記開度調節操作具とを連動連結してあることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記作動部材に連結した前記操作ワイヤの後部を、前記脱穀装置の側板に装備した中継部材に連結し、前記中継部材と前記開度調節操作具とを脱穀装置外部に配備した連係部材で連動連結してある請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記操作ワイヤの後部を前記中継部材に脱着可能に連結してある請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記連係部材が操作ワイヤである請求項2または3記載のコンバイン。
【請求項1】
運転部の後方に脱穀装置を配備し、脱穀装置の選別部に組み込まれたシーブケースを脱穀装置後端に開口された排塵口から抜き出し可能に構成したコンバインにおいて、
前記シーブケースに装備されたチャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、前記チャフシーブの開度調節用の作動部材と、前記運転部の近傍に配備した開度調節操作具とを連動連結するに、前記作動部材に連結した操作ワイヤの後部を、脱穀装置後端の前記排塵口に導き、この操作ワイヤの後部と前記開度調節操作具とを連動連結してあることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記作動部材に連結した前記操作ワイヤの後部を、前記脱穀装置の側板に装備した中継部材に連結し、前記中継部材と前記開度調節操作具とを脱穀装置外部に配備した連係部材で連動連結してある請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記操作ワイヤの後部を前記中継部材に脱着可能に連結してある請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記連係部材が操作ワイヤである請求項2または3記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−219463(P2009−219463A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69781(P2008−69781)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】
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