コンピュータ装置及びプログラム
【課題】間違えた問題に再チャレンジするための新たな穴埋め問題を適切に作成すること可能なコンピュータ装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段と、穴埋め問題作成手段によって作成された穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段と、を備える。穴埋め問題作成手段は、答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【解決手段】コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段と、穴埋め問題作成手段によって作成された穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段と、を備える。穴埋め問題作成手段は、答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教材から穴埋め問題を作成する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。例えば、特許文献1には、アノトペンが、用紙に印刷された所定のドットパターンを読み取って記入情報を生成し、当該記入情報を端末装置に送信することが記載されている。また、特許文献2には、ドットパターンに対向する電子ペンの角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能が記載されている。
【0003】
他方で、教材から穴埋め問題を作成する技術が知られている。例えば、特許文献3には、パソコン上で、教材から穴埋め問題を作成する技術が記載されている。また、特許文献4には、コンピュータ上で教材コンテンツから穴埋め問題を作成し、手書文字を文字認識処理して、答え合わせを行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3842283号公報
【特許文献2】特表2003−529853号公報
【特許文献3】特開平7−302036号公報
【特許文献4】特表2008−146382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のように作成した穴埋め問題を解いた後に、間違えた問題に再チャレンジできるような新たな穴埋め問題を作成できると便宜である。そこで、本発明は、間違えた問題に再チャレンジするための新たな穴埋め問題を適切に作成すること可能なコンピュータ装置及びプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点では、コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段と、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段と、を備え、前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0007】
上記のコンピュータ装置では、穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する。例えば、ユーザは、教科書の内容が表示された画面を参照して、入力手段を用いて、穴埋め箇所に設定する文字を指定する。答え合わせ手段は、穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する。そして、穴埋め問題作成手段は、答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。これにより、ユーザは、容易に、間違えた問題に対して再チャレンジすることができる。
【0008】
なお、上記の「教科書」は、例えば電子教科書であり、資料集や参考書などの種々の教材の電子データが挙げられる。また、穴埋め箇所に設定する「文字」には、数字や記号など、種々のものが含まれるものとする。更に、「誤答」には、ユーザの解答が間違っていた場合だけでなく、ユーザが解答しなかった場合も含むものとする。
【0009】
上記のコンピュータ装置の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0010】
この態様では、穴埋め問題作成手段は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定することができる。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字が複数存在する場合に、一部の文字しか穴埋め箇所に設定されなかったために答えが見えてしまうことを防止することができる。また、穴埋め箇所とすべき同じ文字の全てを穴埋め箇所に設定するための、ユーザの作業を省くことができる。
【0011】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付す。これにより、穴埋め問題の利便性を向上させることができる。
【0012】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て同じ問題として自動で設定することができる。
【0013】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直す。これにより、新たな穴埋め問題の利便性を確保することができる。
【0014】
上記のコンピュータ装置において好適には、電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段を更に備え、前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行する。これにより、穴埋め問題に対する解答の答え合わせを適切に自動で実行することができる。
【0015】
また上記のコンピュータ装置において好適には、前記答え合わせ手段は、前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行する。これにより、解答用紙に解答番号が印刷されていないような場合であっても、記入された解答と解答番号とを対応付けることで、答え合わせを適切に自動で実行することができる。
【0016】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段を更に備える。これにより、穴埋め箇所(解答欄)ごとに異なるコード化パターンが形成された穴埋め問題を、解答用紙として適切に印刷させることができる。
【0017】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段と、ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段と、を更に備える。これにより、穴埋め問題の穴埋め箇所に対して適切にヒントを付加することができると共に、付加したヒントを適切に表示させることができる。よって、穴埋め問題の利便性をより向上させることができる。
【0018】
本発明の他の観点では、コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0019】
上記のコンピュータ装置によれば、ユーザによって指定された文字と同じ文字が複数存在する場合に、一部の文字しか穴埋め箇所に設定されなかったために答えが見えてしまうことを防止することができる。また、穴埋め箇所とすべき同じ文字の全てを穴埋め箇所に設定するための、ユーザの作業を省くことができる。
【0020】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられる。
【0021】
上記のコンピュータ装置によれば、穴埋め箇所に付与された問題番号を用いることで、解答用紙に記入された解答が、どの問題に対応するものなのかを容易に特定することが可能となる。つまり、穴埋め箇所に設定された問題と、解答用紙に記入された解答とを適切に対応付けることが可能となる。よって、答え合わせを適切に実行することが可能となる。
【0022】
上記のコンピュータ装置の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0023】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直す。
【0024】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段、として前記コンピュータ装置を機能させ、前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0025】
上記のプログラムの一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0026】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付す。
【0027】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。
【0028】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直す。
【0029】
上記のプログラムの他の一態様では、電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段として前記コンピュータ装置を更に機能させ、前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行する。
【0030】
上記のプログラムの他の一態様では、前記答え合わせ手段は、前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行する。
【0031】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0032】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段、ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0033】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0034】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられる。
【0035】
上記のプログラムの一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0036】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直す。
【0037】
以上のプログラムを実行することにより、上記のコンピュータ装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を適切に作成することができる。よって、ユーザは、容易に、間違えた問題に対して再チャレンジすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。
【図2】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図3】(a)はドットパターンを模式的に示し、(b)はそれに対応する情報の例を示す図である。
【図4】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図5】コンピュータ装置の機能ブロック図である。
【図6】穴埋め問題を作成するためにユーザが行う作業を説明するための図を示す。
【図7】穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示す。
【図8】問題演習モードに係る機能を説明するための図を示す。
【図9】答え合わせモードに係る機能を説明するための図を示す。
【図10】再チャレンジ演習モードに係る機能を説明するための図を示す。
【図11】第2実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。
【図12】第2実施形態に係る解答用紙の利用方法を説明するための図を示す。
【図13】第3実施形態によって印刷された解答用紙の具体例を示す。
【図14】第4実施形態において穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示す。
【図15】ヒント付加モードにて表示される画面例を示す。
【図16】第4実施形態において問題演習モードにて表示される画面例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0041】
<第1実施形態>
まず、本発明に係る第1実施形態について説明する。
【0042】
[情報処理システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係る情報処理システムは、ユーザが使用する電子ペン1と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置2と、ドットパターン(コード化パターン)が形成された解答用紙4と、を有する。
【0043】
解答用紙4は、解答番号が印刷されていると共に、各解答番号に対応する解答欄41a〜41f(41)が設けられている。解答欄41a〜41fには、それぞれで異なる座標範囲のドットパターンが形成されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。他方で、解答番号や枠線などは、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。
【0044】
コンピュータ装置2は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイなどを有し、電子ペン1から記入情報等を受信して種々の処理を行う。例えば、コンピュータ装置2は、静電容量方式のタッチパネルなどを有するタブレットPCで構成される。1つの例では、コンピュータ装置2として、「iPad(登録商標)」が用いられる。
【0045】
また、コンピュータ装置2は、電子教科書(教材コンテンツ)についての画面をディスプレイ上に表示する。電子教科書は、サーバからダウンロードしたり、CDからインストールしたりすることで取得される。なお、以下では、電子教科書のことを単に「教科書」とも呼ぶ。
【0046】
なお、図1では、説明の便宜上、解答用紙4は一枚しか示していないが、実際には、解答用紙4は複数枚用意される。この場合、複数枚の解答用紙4のそれぞれで異なる座標範囲のドットパターンを形成しても良いし、複数枚の解答用紙4で同じ座標範囲のドットパターンを形成しても良い。また、解答用紙4に、6つの解答欄41を設けることに限定はされない。
【0047】
[ドットパターン]
次に、図2と図3を参照しながら、解答用紙4に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図2は、解答用紙4に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、解答用紙4上の位置座標が決定されるように構成されている。
【0048】
図3(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、解答用紙4上のどの部分から6×6ドットを取っても、ユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが解答用紙4上のどの位置にあるのか)を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図2に示す規則性に基づいて、対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0049】
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図4を用いて説明する。図4は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端はペン先部103となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部103を解答用紙4に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入したり、電子ペン1のペン先部103を解答用紙4に当接させて、タップ(ペン先部103による解答用紙4への軽叩)したりする。ここで、電子ペン1のペン先部103が解答用紙4に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料を含まないので、プロセッサ103によるドットパターンの読取りを阻害しない。
【0050】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、ユーザが電子ペン1により解答用紙4に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0051】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、ユーザが電子ペン1により解答用紙4に文字など書いたりタップしたりすると、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンダウン情報PDと、後述するペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。また、ユーザが1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を解答用紙4から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。
【0052】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、解答用紙4上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が解答用紙4に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、解答用紙4に文字や枠線などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
【0053】
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)の解答用紙4上におけるX、Y座標(以後、単に「位置座標」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算の際、その機能を発揮させる。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、解答用紙4における6×6のドットパターンは、解答用紙4内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が解答用紙4のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0054】
メモリ109には、電子ペン1を識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。通信ユニット111によるコンピュータ装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されてコンピュータ装置2に送信された1個又は複数個の座標属性情報は、コンピュータ装置2によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、コンピュータ装置2は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。このように、ユーザの一つのストロークの記入により、電子ペン1によって生成される座標属性情報の集合を「ストローク情報」と呼ぶ。
【0055】
[コンピュータ装置]
次に、コンピュータ装置2について説明する。コンピュータ装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図5は、コンピュータ装置2の機能ブロック図である。コンピュータ装置2は、機能的には、入力手段21、通信手段22、処理手段24、記憶手段25及び表示手段26を備える。
【0056】
入力手段21は、各種コマンドやデータを入力するためのマウスやキーボードなどから構成されている。なお、表示手段26がタッチパネル方式である場合には、表示手段26の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力手段21として機能する。通信手段(受信手段)22は、アンテナ受信回路等により構成され、電子ペン1から記入情報を受信し、処理手段24に伝送する。表示手段26は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段24によって指示された内容を表示する。
【0057】
記憶手段25は、ハードディスクやROM、RAMといったメモリによって構成される。記憶手段25は、解答用紙4に印刷されたドットパターンの座標範囲に関する座標定義情報を記憶している。具体的には、記憶手段25は、解答欄41a〜41fの各々に割り当てられた、それぞれで異なるドットパターンの座標範囲を記憶している。また、記憶手段25は、サーバからダウンロードしたり、CDからインストールしたりすることで取得された電子教科書のデータを記憶している。
【0058】
更に、記憶手段25は、処理手段24の処理命令により、電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶し、さらに、処理手段24の指示により、記憶領域を確保して、ペンダウンからペンアップまでの記入情報に含まれる座標属性情報をストローク情報としてペンID毎に記憶する。上記以外にも、記憶手段25は、処理手段24の指示により、プログラムの実行により生成される各種情報を記憶する。
【0059】
処理手段24は、CPU等のプロセッサによって構成され、コンピュータ装置2の全体の制御を行う。具体的には、処理手段24は、穴埋め問題作成手段241及び答え合わせ手段242を有する。
【0060】
穴埋め問題作成手段241は、教科書の内容が表示された画面を参照してユーザが入力手段21を用いて指定した文字を、穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する。この場合、穴埋め問題作成手段241は、作成した穴埋め問題を、表示手段26に表示させる。具体的には、穴埋め問題作成手段241は、ユーザによって指定された複数の文字を空欄にて表示させると共に、このような空欄に対して問題番号を付して表示させる。また、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。そして、穴埋め問題作成手段241は、複数の穴埋め箇所と、複数の穴埋め箇所のそれぞれに設定された文字(つまり穴埋め問題として設定された文字)とを対応付けた情報、具体的には問題番号と正答とを関連付けた情報(以下、単に「正答情報」と呼ぶ。)を作成し、このような正答情報を記憶手段25に記憶させる。
【0061】
答え合わせ手段242は、通信手段22によって受信された、電子ペン1による解答用紙4への記入に対応する記入情報に基づいて、穴埋め問題作成手段241によって作成された穴埋め問題に対する解答に対して答え合わせを実行する。具体的には、答え合わせ手段242は、ユーザによって電子ペン1を用いて解答用紙4に記入された解答を文字認識により特定し、記憶手段25に記憶された正答情報に基づいて、特定した解答と正答とを対比することで答え合わせを実行する。この場合、答え合わせ手段242は、解答の正誤に応じた採点記号や、正答率及び/又は点数などを、表示手段26に表示させる。
【0062】
上記のように答え合わせ手段242が答え合わせを実行した後に、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所(解答が間違っていた箇所だけでなく、無解答であった箇所も含むものとする)を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。この場合、穴埋め問題作成手段241は、新たな穴埋め問題に設定された穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直す。なお、穴埋めにされた文字と同じ文字は全て穴埋め箇所として設定すること、及び、それらの穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付すことは、上記と同様である。
【0063】
なお、以下では、コンピュータ装置2において、穴埋め問題を作成する場合に設定されるモードを「穴埋め問題作成モード」と呼び、穴埋め問題を用いて演習を行う場合に設定されるモードを「問題演習モード」と呼び、問題演習モードでの解答に対して答え合わせを行う場合に設定されるモードを「答え合わせモード」と呼ぶ。また、答え合わせモードでの答え合わせの結果に応じて新たに作成された穴埋め問題を用いて、演習を再度行う場合に設定されるモードを「再チャレンジ演習モード」と呼ぶ。以下では、これらのモードについて具体的に説明する。
【0064】
[穴埋め問題作成モード]
図6及び図7は、穴埋め問題作成モードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。
【0065】
図6は、穴埋め問題を作成するためにユーザが行う作業を具体的に説明するための図を示している。図6に示すように、ユーザは、穴埋め問題を作成する対象とした教科書の範囲において、穴埋め問題における穴埋め箇所として設定する文字を、入力手段21を用いて指定する作業を行う。具体的には、ユーザは、タッチパネル上を指でなぞったり、マウスでカーソルをドラッグしたりすることで、穴埋め箇所として設定する文字を指定する。この際に、コンピュータ装置2では、処理手段24の穴埋め問題作成手段241が、ユーザによって指定された文字を例えば反転表示させる。図6では、「1853」及び「ペリー」の文字が、ユーザによって指定されている例を示している。
【0066】
そして、ユーザは、穴埋め箇所として設定する全ての文字を指定する作業が完了すると、「穴埋め設定完了」と表示されたボタンA1を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択する。そうすると、穴埋め問題作成手段241は、上記の作業によりユーザによって指定された文字を穴埋め箇所として設定した穴埋め問題を表示させる(図7参照)。
【0067】
図7は、穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示している。具体的には、図7は、図6に示したボタンA1が選択された場合に表示される画面例を示している。当該ボタンA1が選択されると、図7に示すように、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲に対応する画像において、上記の作業によりユーザによって指定された文字を、穴埋め箇所として表示させる(つまり空欄化する)。この場合、穴埋め問題作成手段241は、記憶手段25に記憶された電子教科書のデータに基づいて、ユーザによって指定された文字を特定して、特定した文字を穴埋め箇所として設定する。また、穴埋め問題作成手段241は、こうして設定した複数の穴埋め箇所に、先頭から順に問題番号を付して表示させる。詳しくは、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。図7に示す例では、全ての「ペリー」の文字が、穴埋め箇所に設定されていると共に、問題番号として「2」が付されている。
【0068】
ここで、ユーザが、「穴埋め設定完成」と表示されたボタンA2を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を完成させる。この場合、穴埋め問題作成手段241は、問題番号と正答とを関連付けた正答情報を作成し、当該正答情報を記憶手段25に記憶させる。他方で、ユーザが、「穴埋め問題作成モード」と表示されたボタンA3を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題作成手段241は、全ての穴埋め箇所の設定をクリアする。この場合には、空欄化や問題番号の付与が行われていない、初期の状態における画面が表示される。
【0069】
[問題演習モード]
図8は、問題演習モードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。図8に示すように、ユーザは、コンピュータ装置2の表示手段26に表示された穴埋め問題を参照して、解答用紙4の解答欄41に電子ペン1によって解答を記入する。具体的には、ユーザは、穴埋め問題に付された問題番号に従って、対応する解答番号の解答欄41に解答を記入する。この際に、コンピュータ装置2では、処理手段24の答え合わせ手段242が、電子ペン1からの記入情報と、記憶手段25に記憶された、解答用紙4に形成されたドットパターンに関する座標定義情報とに基づいて、電子ペン1により解答用紙4に記入された解答を表示手段26に表示させる。具体的には、答え合わせ手段242は、電子ペン1で解答用紙4に記入されたストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字(テキストデータ)を、電子ペン1で記入された解答欄41の解答番号に対応する問題番号が付された穴埋め箇所に表示させる。図8では、ユーザが、解答番号が「1」である解答欄41aに「1850」といった解答を記入し、コンピュータ装置2の処理手段24が、問題番号が「1」である穴埋め箇所に「1850」といった文字を表示させている例を示している。なお、上記のようにストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字を表示させることに限定はされず、電子ペン1で解答用紙4に記入されたストロークをそのまま表示させても良い。
【0070】
ここで、ユーザが、解答用紙4に解答を書き終えて、「答え合わせ」と表示されたボタンA4を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、答え合わせ手段242は、ユーザによって記入された解答に対して答え合わせを実行する(図9参照)。
【0071】
[答え合わせモード]
図9は、答え合わせモードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。図9は、図8に示したボタンA4が選択された場合に表示される画面例を示している。答え合わせ手段242は、電子ペン1からの記入情報に基づいて、ユーザにより電子ペン1で解答用紙4に記入された解答に対して答え合わせを実行する。具体的には、答え合わせ手段242は、記憶手段25に記憶された正答情報に基づいて、上記のように解答用紙4に記入されたストロークに対して文字認識処理を行うことで特定された解答と、正答とを対比することで、答え合わせを実行する。この場合、答え合わせ手段242は、特定した解答と、その解答の解答番号に対応する問題番号の正答とを対比することで、答え合わせを実行する。そして、図9に示すように、答え合わせ手段242は、各穴埋め箇所について、解答の正誤に応じた採点記号を表示させると共に、各穴埋め箇所における解答の正誤から正答率を求め、当該正答率を表示させる。また、答え合わせ手段242は、正答である解答の文字と誤答である解答の文字とを異なる色で表示させる。なお、正答率の代わりに点数を表示させても良い。
【0072】
ここで、ユーザが、「再チャレンジ!」と表示されたボタンA5を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する(図10参照)。
【0073】
[再チャレンジ演習モード]
図10は、再チャレンジ演習モードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。図10は、図9に示したボタンA5が選択された場合に表示される画面例を示している。当該ボタンA5が選択されると、図10に示すように、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を自動で作成する。この場合、穴埋め問題作成手段241は、新たな穴埋め問題に設定された穴埋め箇所に対して、新たな問題番号を先頭から順に付し直す。その結果、図8に示した元の穴埋め問題では、問題数が6つであったが、図10に示す新たな穴埋め問題では、問題数が4つに減少している。ここで、ユーザは、穴埋め問題作成手段241によって作成された新たな穴埋め問題に対して解答する場合、新たな解答用紙4を用意して電子ペン1で解答を記入する。
【0074】
なお、穴埋めにされた文字と同じ文字は、全て穴埋め箇所に設定して、同じ問題番号を付すことは、上記と同様である。また、新たな穴埋め問題に対する解答は、上記の[問題演習モード]で述べた手順と同様である。また、新たな穴埋め問題に対する解答の答え合わせも、上記の[答え合わせモード]で述べた手順と同様である。この場合、ユーザが、「答え合わせ」と表示されたボタンA6を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、答え合わせ手段242が答え合わせを実行する。
【0075】
加えて、新たな穴埋め問題に対する解答の答え合わせの結果に応じて、更に新たな穴埋め問題を作成しても良い。つまり、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を更に作成しても良い。これにより、全問正解となるまで、穴埋め問題を繰り返し作成することができる。よって、ユーザは、全問正解となるまで、再チャレンジを繰り返すことができる。なお、ユーザの入力手段21による指示により、穴埋め問題作成手段241は、他の文字を穴埋め問題に加えることができるようにしてもよい。
【0076】
[第1実施形態による作用効果]
以上説明した第1実施形態によれば、穴埋め問題作成手段241は、ユーザによって指定された文字を穴埋め箇所に設定した穴埋め問題を、適切に作成することができる。また、穴埋め問題作成手段241は、設定した穴埋め箇所に対して問題番号を付すことができる。これにより、穴埋め問題の利便性を向上させることができる。具体的には、問題番号を用いることで、解答用紙4に記入された解答が、どの問題に対応するものなのかを容易に特定することが可能となる。つまり、穴埋め箇所に設定された問題と、解答用紙4に記入された解答とを適切に対応付けることが可能となる。
【0077】
更に、第1実施形態では、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定することができる。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字が複数存在する場合に、一部の文字しか穴埋め箇所に設定されなかったために答えが見えてしまうことを防止することができる。また、穴埋め箇所とすべき同じ文字の全てを穴埋め箇所に設定するための、ユーザの作業を省くことができる。更に、穴埋め問題作成手段241は、ユーザによって指定された文字と同じ文字に対して、同じ問題番号を付すことができる。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て同じ問題として自動で設定することができる。
【0078】
更に、第1実施形態では、答え合わせ手段242は、電子ペン1で解答用紙4に記入された解答に基づいて、具体的には電子ペン1で記入されたストロークを文字認識して特定した解答に基づいて、穴埋め問題に対する解答の答え合わせを適切に自動で実行することができる。これにより、ユーザが手作業で答え合わせを行う手間を省くことができる。
【0079】
更に、第1実施形態では、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を適切に作成することができる。これにより、ユーザは、間違えた問題に対して容易に再チャレンジすることができる。また、穴埋め問題作成手段241は、新たな穴埋め問題に設定された穴埋め箇所に対して問題番号をふり直すため、新たな穴埋め問題の利便性を確保することができる。
【0080】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態は、解答用紙の構成が第1実施形態と異なる。具体的には、第2実施形態に係る解答用紙は、第1実施形態に係る解答用紙4のように解答欄41や解答番号が印刷されていない。
【0081】
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない機能や構成要素などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0082】
図11は、第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示す。図11に示すように、第2実施形態に係る情報処理システムは、解答用紙4の代わりに解答用紙4aを有する点で、第1実施形態に係る情報処理システムと異なる。解答用紙4aは、第1実施形態に係る解答用紙4のように解答欄41や解答番号が印刷されておらず、概ね全面にドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。
【0083】
なお、図11では、説明の便宜上、解答用紙4aは一枚しか示していないが、実際には、解答用紙4aは複数枚用意される。この場合、複数枚の解答用紙4aのそれぞれで異なる座標範囲のドットパターンを形成しても良いし、複数枚の解答用紙4aで同じ座標範囲のドットパターンを形成しても良い。
【0084】
図12は、第2実施形態に係る解答用紙4aの利用方法などを説明するための図を示している。図12に示すように、解答用紙4aを用いた場合には、ユーザは、解答番号及び解答を電子ペン1によって解答用紙4aに記入する。この場合、ユーザは、解答番号順に解答を記入する必要はなく、例えば分かった問題の順に解答を記入することができる。こうして記入された解答は、上記の[問題演習モード]で述べたように、表示手段26に表示される(図8参照)。そして、ユーザが、解答用紙4aに解答を書き終えて、図8に示したボタンA4を選択すると、答え合わせ手段242が答え合わせを実行する。
【0085】
第2実施形態では、答え合わせ手段242は、電子ペン1からの記入情報に基づいて、電子ペン1で解答用紙4aに記入されたストロークに対して文字認識処理を行うことで、解答番号及び解答を特定し、特定した解答番号と解答とを対応付けてから、答え合わせを行う。図12に示す例では、答え合わせ手段242は、解答番号「2」と解答「ペルー」とを対応付け、解答番号「1」と解答「1850」とを対応付け、解答番号「3」と解答「浦賀」とを対応付ける。
【0086】
1つの例で、答え合わせ手段242は、ストロークの位置関係が近い解答番号と解答とを対応付ける。他の例では、答え合わせ手段242は、電子ペン1による記入時刻(記入情報に含まれる時刻情報(タイムスタンプ)より特定できる)が近い解答番号と解答とを対応付ける。更に他の例では、答え合わせ手段242は、解答用紙4aの同じ行に記入されたものとして扱うことができる解答番号と解答とを対応付ける。この例では、答え合わせ手段242は、解答用紙4aの縦方向にy軸を規定し、y軸上の位置が概ね等しい解答番号と解答とを対応付ける。
【0087】
このように解答番号と解答とを対応付けた後に、答え合わせ手段242は、記憶手段25に記憶された正答情報に基づいて、特定した解答と、当該解答に対応付けられた解答番号に対応する問題番号の正答とを対比することで、答え合わせを実行する。
【0088】
以上説明した第2実施形態によれば、解答欄41や解答番号が形成されていない解答用紙4aを用いた場合であっても、記入された解答と解答番号とを対応付けることで、答え合わせを適切に自動で実行することができる。また、解答欄41や解答番号が形成されていない解答用紙4aを用いることで、ユーザは自由に解答を記入することができる。例えば、ユーザは、解答番号順ではなく、分かった問題の順に解答を自由に記入することができる。
【0089】
なお、解答用紙4aに解答番号が記入されなかった場合には、答え合わせ手段242は、問題番号の若いものから順に、ストロークの時間的・位置的に近いまとまり(あるいは行ごと)にて解答が記入されているものとして取り扱って、答え合わせを実行することができる。
【0090】
なお、第2実施形態でも、第1実施形態で示した穴埋め問題作成モード、問題演習モード、答え合わせモード及び再チャレンジ演習モードに係る機能が同様に適用されるものとする。
【0091】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態は、穴埋め問題作成手段241によって作成された穴埋め問題を印刷する点で、第1及び第2実施形態と異なる。具体的には、第3実施形態では、穴埋め問題における穴埋め箇所を解答欄とし、解答欄ごとに異なる座標範囲のドットパターンが割り当てられた解答用紙を作成する。
【0092】
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない機能や構成要素などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0093】
図13は、第3実施形態によって印刷された解答用紙4bの具体例を示している。図13に示すように、コンピュータ装置2は、解答用紙4bを印刷させるための印刷指示(出力命令)をプリンタ5に送信する。プリンタ5へのデータ送信方式は、有線式であっても無線式であってもよい。具体的には、コンピュータ装置2の処理手段24(印刷指示手段に相当する)は、穴埋め問題作成手段241によって作成された穴埋め問題における穴埋め箇所を解答欄とし、解答欄ごとに異なる座標範囲のドットパターンが割り当てられた解答用紙4bを印刷させるための印刷指示を出力する。これにより、穴埋め箇所が解答欄となっており、解答欄ごとに異なる座標範囲のドットパターンが形成された解答用紙4bが印刷される。基本的には、解答用紙4bは、コンピュータ装置2の表示手段26に表示された穴埋め問題と概ね同様の内容が印刷される。このような解答用紙4bを用いた場合、解答用紙4bの各解答欄に形成されたドットパターンに関する座標定義情報を記憶手段25に記憶させておけば、当該座標定義情報に基づいて、上記したように、解答用紙4bに記入された解答を表示したり、解答用紙4bに記入された解答に対する答え合わせを実行したりすることができる。
【0094】
以上説明した第3実施形態によれば、穴埋め箇所(解答欄)ごとに異なるドットパターンが形成された穴埋め問題を、解答用紙4bとして適切に印刷させることができる。
【0095】
なお、図13に示したような解答用紙4bでは、同じ解答番号の解答欄(つまり正答が同じである解答欄)が複数存在するが、答え合わせ手段242は、同じ解答番号を有する解答欄のそれぞれに対して答え合わせを行うことができる。例えば、同じ解答番号を有する解答欄に異なる解答が記入された場合にも、答え合わせ手段242は、各解答欄ごとに答え合わせを行うことができる。
【0096】
なお、穴埋め問題作成手段241によって最初に作成された穴埋め問題を印刷させることに限定はされず、答え合わせ手段242による答え合わせの結果に応じて新たに作成された穴埋め問題(例えば図10参照)を印刷させても良い。また、図13に示したような解答用紙4bを印刷させることに限定はされず、変形例では、図1に示したような、解答番号や解答欄41のみが形成された解答用紙4を印刷させても良い。
【0097】
なお、第3実施形態でも、第1実施形態で示した穴埋め問題作成モード、問題演習モード、答え合わせモード及び再チャレンジ演習モードに係る機能が同様に適用されるものとする。
【0098】
<第4実施形態>
次に、本発明に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態は、穴埋め問題の穴埋め箇所に対して、穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加し、ユーザからの指示に応じて、付加されたヒントを表示させる点で、第1乃至第3実施形態と異なる。
【0099】
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない機能や構成要素などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0100】
図14乃至図16を参照して、第4実施形態に係るヒントの付加及びヒントの表示について具体的に説明する。
【0101】
図14は、第4実施形態において穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示している。図14に示すように、第4実施形態では、穴埋め問題作成モードでの画面上に、「ヒント付加」と示されたボタンA7が表示される。ユーザが、このボタンA7をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題の穴埋め箇所に対してヒントを付加するための画面が表示される(図15参照)。
【0102】
図15は、ヒントを付加する場合のモード(ヒント付加モード)にて表示される画面例を示している。具体的には、図15は、図14に示したボタンA7が選択された場合に表示される画面例を示している。図15に示すように、ヒント付加モードでは、コンピュータ装置2の処理手段24(ヒント付加手段に相当する)は、穴埋め箇所ごとに、つまり問題番号ごとに、穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを入力させるための入力欄を表示させる。ユーザは、キーボードを用いてキー入力したり、タッチペンでタッチパネルに記入したりすることで、入力欄にヒントを入力する。そして、処理手段24は、こうして入力されたヒントを、穴埋め箇所に対応付けて、つまり問題番号に対応付けて、記憶手段25に記憶させる。なお、タッチペンにてヒントが記入された場合には、文字認識処理によって記入されたヒントを特定すれば良い。
【0103】
図16は、第4実施形態において問題演習モードにて表示される画面例を示している。図16に示すように、第4実施形態では、ユーザが、問題演習モードにおける画面上を指でタッチしたりカーソルを当てたりして穴埋め箇所を指定すると、コンピュータ装置2の処理手段24(ヒント表示手段に相当する)は、指定された穴埋め箇所に付加されたヒントを表示させる。具体的には、処理手段24は、記憶手段25に記憶された、穴埋め箇所とヒントとが対応付けられた情報に基づいて、ユーザによって指定された穴埋め箇所に対応付けられたヒントを表示させる。なお、指定された穴埋め箇所にヒントが付加されていない場合には、ヒントは表示されない。
【0104】
以上説明した第4実施形態によれば、穴埋め問題の穴埋め箇所に対して適切にヒントを付加することができると共に、付加したヒントを適切に表示させることができる。よって、穴埋め問題の利便性をより向上させることができる。
【0105】
なお、第4実施形態でも、第1実施形態で示した穴埋め問題作成モード、問題演習モード、答え合わせモード及び再チャレンジ演習モードに係る機能が同様に適用されるものとする。
【0106】
<変形例>
上記では、穴埋め問題に対する解答を、電子ペン1によって解答用紙4、4a、4bに記入する実施形態を示したが、これに限定はされない。他の例では、このような解答用紙4、4a、4bや電子ペン1を用いずに、キーボードやタッチペンなどを用いて、穴埋め問題に対する解答をコンピュータ装置2に直接入力することとしても良い。タッチペンにて解答が記入された場合には、文字認識処理によって記入された解答を特定すれば良い。
【0107】
上記では、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
【符号の説明】
【0108】
1…電子ペン
2…コンピュータ装置
4、4a、4b…解答用紙
5…プリンタ
21…入力手段
22…通信手段
24…処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、教材から穴埋め問題を作成する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。例えば、特許文献1には、アノトペンが、用紙に印刷された所定のドットパターンを読み取って記入情報を生成し、当該記入情報を端末装置に送信することが記載されている。また、特許文献2には、ドットパターンに対向する電子ペンの角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能が記載されている。
【0003】
他方で、教材から穴埋め問題を作成する技術が知られている。例えば、特許文献3には、パソコン上で、教材から穴埋め問題を作成する技術が記載されている。また、特許文献4には、コンピュータ上で教材コンテンツから穴埋め問題を作成し、手書文字を文字認識処理して、答え合わせを行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3842283号公報
【特許文献2】特表2003−529853号公報
【特許文献3】特開平7−302036号公報
【特許文献4】特表2008−146382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のように作成した穴埋め問題を解いた後に、間違えた問題に再チャレンジできるような新たな穴埋め問題を作成できると便宜である。そこで、本発明は、間違えた問題に再チャレンジするための新たな穴埋め問題を適切に作成すること可能なコンピュータ装置及びプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点では、コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段と、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段と、を備え、前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0007】
上記のコンピュータ装置では、穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する。例えば、ユーザは、教科書の内容が表示された画面を参照して、入力手段を用いて、穴埋め箇所に設定する文字を指定する。答え合わせ手段は、穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する。そして、穴埋め問題作成手段は、答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。これにより、ユーザは、容易に、間違えた問題に対して再チャレンジすることができる。
【0008】
なお、上記の「教科書」は、例えば電子教科書であり、資料集や参考書などの種々の教材の電子データが挙げられる。また、穴埋め箇所に設定する「文字」には、数字や記号など、種々のものが含まれるものとする。更に、「誤答」には、ユーザの解答が間違っていた場合だけでなく、ユーザが解答しなかった場合も含むものとする。
【0009】
上記のコンピュータ装置の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0010】
この態様では、穴埋め問題作成手段は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定することができる。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字が複数存在する場合に、一部の文字しか穴埋め箇所に設定されなかったために答えが見えてしまうことを防止することができる。また、穴埋め箇所とすべき同じ文字の全てを穴埋め箇所に設定するための、ユーザの作業を省くことができる。
【0011】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付す。これにより、穴埋め問題の利便性を向上させることができる。
【0012】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て同じ問題として自動で設定することができる。
【0013】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直す。これにより、新たな穴埋め問題の利便性を確保することができる。
【0014】
上記のコンピュータ装置において好適には、電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段を更に備え、前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行する。これにより、穴埋め問題に対する解答の答え合わせを適切に自動で実行することができる。
【0015】
また上記のコンピュータ装置において好適には、前記答え合わせ手段は、前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行する。これにより、解答用紙に解答番号が印刷されていないような場合であっても、記入された解答と解答番号とを対応付けることで、答え合わせを適切に自動で実行することができる。
【0016】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段を更に備える。これにより、穴埋め箇所(解答欄)ごとに異なるコード化パターンが形成された穴埋め問題を、解答用紙として適切に印刷させることができる。
【0017】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段と、ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段と、を更に備える。これにより、穴埋め問題の穴埋め箇所に対して適切にヒントを付加することができると共に、付加したヒントを適切に表示させることができる。よって、穴埋め問題の利便性をより向上させることができる。
【0018】
本発明の他の観点では、コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0019】
上記のコンピュータ装置によれば、ユーザによって指定された文字と同じ文字が複数存在する場合に、一部の文字しか穴埋め箇所に設定されなかったために答えが見えてしまうことを防止することができる。また、穴埋め箇所とすべき同じ文字の全てを穴埋め箇所に設定するための、ユーザの作業を省くことができる。
【0020】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置は、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられる。
【0021】
上記のコンピュータ装置によれば、穴埋め箇所に付与された問題番号を用いることで、解答用紙に記入された解答が、どの問題に対応するものなのかを容易に特定することが可能となる。つまり、穴埋め箇所に設定された問題と、解答用紙に記入された解答とを適切に対応付けることが可能となる。よって、答え合わせを適切に実行することが可能となる。
【0022】
上記のコンピュータ装置の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0023】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直す。
【0024】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段、として前記コンピュータ装置を機能させ、前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0025】
上記のプログラムの一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0026】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付す。
【0027】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。
【0028】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直す。
【0029】
上記のプログラムの他の一態様では、電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段として前記コンピュータ装置を更に機能させ、前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行する。
【0030】
上記のプログラムの他の一態様では、前記答え合わせ手段は、前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行する。
【0031】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0032】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段、ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0033】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定する。
【0034】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられる。
【0035】
上記のプログラムの一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。
【0036】
上記のプログラムの他の一態様では、前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直す。
【0037】
以上のプログラムを実行することにより、上記のコンピュータ装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を適切に作成することができる。よって、ユーザは、容易に、間違えた問題に対して再チャレンジすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。
【図2】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図3】(a)はドットパターンを模式的に示し、(b)はそれに対応する情報の例を示す図である。
【図4】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図5】コンピュータ装置の機能ブロック図である。
【図6】穴埋め問題を作成するためにユーザが行う作業を説明するための図を示す。
【図7】穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示す。
【図8】問題演習モードに係る機能を説明するための図を示す。
【図9】答え合わせモードに係る機能を説明するための図を示す。
【図10】再チャレンジ演習モードに係る機能を説明するための図を示す。
【図11】第2実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。
【図12】第2実施形態に係る解答用紙の利用方法を説明するための図を示す。
【図13】第3実施形態によって印刷された解答用紙の具体例を示す。
【図14】第4実施形態において穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示す。
【図15】ヒント付加モードにて表示される画面例を示す。
【図16】第4実施形態において問題演習モードにて表示される画面例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0041】
<第1実施形態>
まず、本発明に係る第1実施形態について説明する。
【0042】
[情報処理システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係る情報処理システムは、ユーザが使用する電子ペン1と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置2と、ドットパターン(コード化パターン)が形成された解答用紙4と、を有する。
【0043】
解答用紙4は、解答番号が印刷されていると共に、各解答番号に対応する解答欄41a〜41f(41)が設けられている。解答欄41a〜41fには、それぞれで異なる座標範囲のドットパターンが形成されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。他方で、解答番号や枠線などは、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。
【0044】
コンピュータ装置2は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイなどを有し、電子ペン1から記入情報等を受信して種々の処理を行う。例えば、コンピュータ装置2は、静電容量方式のタッチパネルなどを有するタブレットPCで構成される。1つの例では、コンピュータ装置2として、「iPad(登録商標)」が用いられる。
【0045】
また、コンピュータ装置2は、電子教科書(教材コンテンツ)についての画面をディスプレイ上に表示する。電子教科書は、サーバからダウンロードしたり、CDからインストールしたりすることで取得される。なお、以下では、電子教科書のことを単に「教科書」とも呼ぶ。
【0046】
なお、図1では、説明の便宜上、解答用紙4は一枚しか示していないが、実際には、解答用紙4は複数枚用意される。この場合、複数枚の解答用紙4のそれぞれで異なる座標範囲のドットパターンを形成しても良いし、複数枚の解答用紙4で同じ座標範囲のドットパターンを形成しても良い。また、解答用紙4に、6つの解答欄41を設けることに限定はされない。
【0047】
[ドットパターン]
次に、図2と図3を参照しながら、解答用紙4に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図2は、解答用紙4に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、解答用紙4上の位置座標が決定されるように構成されている。
【0048】
図3(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、解答用紙4上のどの部分から6×6ドットを取っても、ユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが解答用紙4上のどの位置にあるのか)を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図2に示す規則性に基づいて、対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0049】
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図4を用いて説明する。図4は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端はペン先部103となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部103を解答用紙4に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入したり、電子ペン1のペン先部103を解答用紙4に当接させて、タップ(ペン先部103による解答用紙4への軽叩)したりする。ここで、電子ペン1のペン先部103が解答用紙4に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料を含まないので、プロセッサ103によるドットパターンの読取りを阻害しない。
【0050】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、ユーザが電子ペン1により解答用紙4に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0051】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、ユーザが電子ペン1により解答用紙4に文字など書いたりタップしたりすると、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンダウン情報PDと、後述するペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。また、ユーザが1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を解答用紙4から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。
【0052】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、解答用紙4上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が解答用紙4に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、解答用紙4に文字や枠線などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
【0053】
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)の解答用紙4上におけるX、Y座標(以後、単に「位置座標」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算の際、その機能を発揮させる。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、解答用紙4における6×6のドットパターンは、解答用紙4内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が解答用紙4のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0054】
メモリ109には、電子ペン1を識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。通信ユニット111によるコンピュータ装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されてコンピュータ装置2に送信された1個又は複数個の座標属性情報は、コンピュータ装置2によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、コンピュータ装置2は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。このように、ユーザの一つのストロークの記入により、電子ペン1によって生成される座標属性情報の集合を「ストローク情報」と呼ぶ。
【0055】
[コンピュータ装置]
次に、コンピュータ装置2について説明する。コンピュータ装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図5は、コンピュータ装置2の機能ブロック図である。コンピュータ装置2は、機能的には、入力手段21、通信手段22、処理手段24、記憶手段25及び表示手段26を備える。
【0056】
入力手段21は、各種コマンドやデータを入力するためのマウスやキーボードなどから構成されている。なお、表示手段26がタッチパネル方式である場合には、表示手段26の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力手段21として機能する。通信手段(受信手段)22は、アンテナ受信回路等により構成され、電子ペン1から記入情報を受信し、処理手段24に伝送する。表示手段26は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段24によって指示された内容を表示する。
【0057】
記憶手段25は、ハードディスクやROM、RAMといったメモリによって構成される。記憶手段25は、解答用紙4に印刷されたドットパターンの座標範囲に関する座標定義情報を記憶している。具体的には、記憶手段25は、解答欄41a〜41fの各々に割り当てられた、それぞれで異なるドットパターンの座標範囲を記憶している。また、記憶手段25は、サーバからダウンロードしたり、CDからインストールしたりすることで取得された電子教科書のデータを記憶している。
【0058】
更に、記憶手段25は、処理手段24の処理命令により、電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶し、さらに、処理手段24の指示により、記憶領域を確保して、ペンダウンからペンアップまでの記入情報に含まれる座標属性情報をストローク情報としてペンID毎に記憶する。上記以外にも、記憶手段25は、処理手段24の指示により、プログラムの実行により生成される各種情報を記憶する。
【0059】
処理手段24は、CPU等のプロセッサによって構成され、コンピュータ装置2の全体の制御を行う。具体的には、処理手段24は、穴埋め問題作成手段241及び答え合わせ手段242を有する。
【0060】
穴埋め問題作成手段241は、教科書の内容が表示された画面を参照してユーザが入力手段21を用いて指定した文字を、穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する。この場合、穴埋め問題作成手段241は、作成した穴埋め問題を、表示手段26に表示させる。具体的には、穴埋め問題作成手段241は、ユーザによって指定された複数の文字を空欄にて表示させると共に、このような空欄に対して問題番号を付して表示させる。また、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。そして、穴埋め問題作成手段241は、複数の穴埋め箇所と、複数の穴埋め箇所のそれぞれに設定された文字(つまり穴埋め問題として設定された文字)とを対応付けた情報、具体的には問題番号と正答とを関連付けた情報(以下、単に「正答情報」と呼ぶ。)を作成し、このような正答情報を記憶手段25に記憶させる。
【0061】
答え合わせ手段242は、通信手段22によって受信された、電子ペン1による解答用紙4への記入に対応する記入情報に基づいて、穴埋め問題作成手段241によって作成された穴埋め問題に対する解答に対して答え合わせを実行する。具体的には、答え合わせ手段242は、ユーザによって電子ペン1を用いて解答用紙4に記入された解答を文字認識により特定し、記憶手段25に記憶された正答情報に基づいて、特定した解答と正答とを対比することで答え合わせを実行する。この場合、答え合わせ手段242は、解答の正誤に応じた採点記号や、正答率及び/又は点数などを、表示手段26に表示させる。
【0062】
上記のように答え合わせ手段242が答え合わせを実行した後に、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所(解答が間違っていた箇所だけでなく、無解答であった箇所も含むものとする)を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する。この場合、穴埋め問題作成手段241は、新たな穴埋め問題に設定された穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直す。なお、穴埋めにされた文字と同じ文字は全て穴埋め箇所として設定すること、及び、それらの穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付すことは、上記と同様である。
【0063】
なお、以下では、コンピュータ装置2において、穴埋め問題を作成する場合に設定されるモードを「穴埋め問題作成モード」と呼び、穴埋め問題を用いて演習を行う場合に設定されるモードを「問題演習モード」と呼び、問題演習モードでの解答に対して答え合わせを行う場合に設定されるモードを「答え合わせモード」と呼ぶ。また、答え合わせモードでの答え合わせの結果に応じて新たに作成された穴埋め問題を用いて、演習を再度行う場合に設定されるモードを「再チャレンジ演習モード」と呼ぶ。以下では、これらのモードについて具体的に説明する。
【0064】
[穴埋め問題作成モード]
図6及び図7は、穴埋め問題作成モードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。
【0065】
図6は、穴埋め問題を作成するためにユーザが行う作業を具体的に説明するための図を示している。図6に示すように、ユーザは、穴埋め問題を作成する対象とした教科書の範囲において、穴埋め問題における穴埋め箇所として設定する文字を、入力手段21を用いて指定する作業を行う。具体的には、ユーザは、タッチパネル上を指でなぞったり、マウスでカーソルをドラッグしたりすることで、穴埋め箇所として設定する文字を指定する。この際に、コンピュータ装置2では、処理手段24の穴埋め問題作成手段241が、ユーザによって指定された文字を例えば反転表示させる。図6では、「1853」及び「ペリー」の文字が、ユーザによって指定されている例を示している。
【0066】
そして、ユーザは、穴埋め箇所として設定する全ての文字を指定する作業が完了すると、「穴埋め設定完了」と表示されたボタンA1を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択する。そうすると、穴埋め問題作成手段241は、上記の作業によりユーザによって指定された文字を穴埋め箇所として設定した穴埋め問題を表示させる(図7参照)。
【0067】
図7は、穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示している。具体的には、図7は、図6に示したボタンA1が選択された場合に表示される画面例を示している。当該ボタンA1が選択されると、図7に示すように、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲に対応する画像において、上記の作業によりユーザによって指定された文字を、穴埋め箇所として表示させる(つまり空欄化する)。この場合、穴埋め問題作成手段241は、記憶手段25に記憶された電子教科書のデータに基づいて、ユーザによって指定された文字を特定して、特定した文字を穴埋め箇所として設定する。また、穴埋め問題作成手段241は、こうして設定した複数の穴埋め箇所に、先頭から順に問題番号を付して表示させる。詳しくは、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付す。図7に示す例では、全ての「ペリー」の文字が、穴埋め箇所に設定されていると共に、問題番号として「2」が付されている。
【0068】
ここで、ユーザが、「穴埋め設定完成」と表示されたボタンA2を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を完成させる。この場合、穴埋め問題作成手段241は、問題番号と正答とを関連付けた正答情報を作成し、当該正答情報を記憶手段25に記憶させる。他方で、ユーザが、「穴埋め問題作成モード」と表示されたボタンA3を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題作成手段241は、全ての穴埋め箇所の設定をクリアする。この場合には、空欄化や問題番号の付与が行われていない、初期の状態における画面が表示される。
【0069】
[問題演習モード]
図8は、問題演習モードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。図8に示すように、ユーザは、コンピュータ装置2の表示手段26に表示された穴埋め問題を参照して、解答用紙4の解答欄41に電子ペン1によって解答を記入する。具体的には、ユーザは、穴埋め問題に付された問題番号に従って、対応する解答番号の解答欄41に解答を記入する。この際に、コンピュータ装置2では、処理手段24の答え合わせ手段242が、電子ペン1からの記入情報と、記憶手段25に記憶された、解答用紙4に形成されたドットパターンに関する座標定義情報とに基づいて、電子ペン1により解答用紙4に記入された解答を表示手段26に表示させる。具体的には、答え合わせ手段242は、電子ペン1で解答用紙4に記入されたストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字(テキストデータ)を、電子ペン1で記入された解答欄41の解答番号に対応する問題番号が付された穴埋め箇所に表示させる。図8では、ユーザが、解答番号が「1」である解答欄41aに「1850」といった解答を記入し、コンピュータ装置2の処理手段24が、問題番号が「1」である穴埋め箇所に「1850」といった文字を表示させている例を示している。なお、上記のようにストロークに対して文字認識処理を行うことで得られた文字を表示させることに限定はされず、電子ペン1で解答用紙4に記入されたストロークをそのまま表示させても良い。
【0070】
ここで、ユーザが、解答用紙4に解答を書き終えて、「答え合わせ」と表示されたボタンA4を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、答え合わせ手段242は、ユーザによって記入された解答に対して答え合わせを実行する(図9参照)。
【0071】
[答え合わせモード]
図9は、答え合わせモードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。図9は、図8に示したボタンA4が選択された場合に表示される画面例を示している。答え合わせ手段242は、電子ペン1からの記入情報に基づいて、ユーザにより電子ペン1で解答用紙4に記入された解答に対して答え合わせを実行する。具体的には、答え合わせ手段242は、記憶手段25に記憶された正答情報に基づいて、上記のように解答用紙4に記入されたストロークに対して文字認識処理を行うことで特定された解答と、正答とを対比することで、答え合わせを実行する。この場合、答え合わせ手段242は、特定した解答と、その解答の解答番号に対応する問題番号の正答とを対比することで、答え合わせを実行する。そして、図9に示すように、答え合わせ手段242は、各穴埋め箇所について、解答の正誤に応じた採点記号を表示させると共に、各穴埋め箇所における解答の正誤から正答率を求め、当該正答率を表示させる。また、答え合わせ手段242は、正答である解答の文字と誤答である解答の文字とを異なる色で表示させる。なお、正答率の代わりに点数を表示させても良い。
【0072】
ここで、ユーザが、「再チャレンジ!」と表示されたボタンA5を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成する(図10参照)。
【0073】
[再チャレンジ演習モード]
図10は、再チャレンジ演習モードに係る機能を具体的に説明するための図を示している。図10は、図9に示したボタンA5が選択された場合に表示される画面例を示している。当該ボタンA5が選択されると、図10に示すように、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を自動で作成する。この場合、穴埋め問題作成手段241は、新たな穴埋め問題に設定された穴埋め箇所に対して、新たな問題番号を先頭から順に付し直す。その結果、図8に示した元の穴埋め問題では、問題数が6つであったが、図10に示す新たな穴埋め問題では、問題数が4つに減少している。ここで、ユーザは、穴埋め問題作成手段241によって作成された新たな穴埋め問題に対して解答する場合、新たな解答用紙4を用意して電子ペン1で解答を記入する。
【0074】
なお、穴埋めにされた文字と同じ文字は、全て穴埋め箇所に設定して、同じ問題番号を付すことは、上記と同様である。また、新たな穴埋め問題に対する解答は、上記の[問題演習モード]で述べた手順と同様である。また、新たな穴埋め問題に対する解答の答え合わせも、上記の[答え合わせモード]で述べた手順と同様である。この場合、ユーザが、「答え合わせ」と表示されたボタンA6を、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、答え合わせ手段242が答え合わせを実行する。
【0075】
加えて、新たな穴埋め問題に対する解答の答え合わせの結果に応じて、更に新たな穴埋め問題を作成しても良い。つまり、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を更に作成しても良い。これにより、全問正解となるまで、穴埋め問題を繰り返し作成することができる。よって、ユーザは、全問正解となるまで、再チャレンジを繰り返すことができる。なお、ユーザの入力手段21による指示により、穴埋め問題作成手段241は、他の文字を穴埋め問題に加えることができるようにしてもよい。
【0076】
[第1実施形態による作用効果]
以上説明した第1実施形態によれば、穴埋め問題作成手段241は、ユーザによって指定された文字を穴埋め箇所に設定した穴埋め問題を、適切に作成することができる。また、穴埋め問題作成手段241は、設定した穴埋め箇所に対して問題番号を付すことができる。これにより、穴埋め問題の利便性を向上させることができる。具体的には、問題番号を用いることで、解答用紙4に記入された解答が、どの問題に対応するものなのかを容易に特定することが可能となる。つまり、穴埋め箇所に設定された問題と、解答用紙4に記入された解答とを適切に対応付けることが可能となる。
【0077】
更に、第1実施形態では、穴埋め問題作成手段241は、穴埋め問題を作成する対象となっている教科書の範囲において、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て穴埋め箇所に設定することができる。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字が複数存在する場合に、一部の文字しか穴埋め箇所に設定されなかったために答えが見えてしまうことを防止することができる。また、穴埋め箇所とすべき同じ文字の全てを穴埋め箇所に設定するための、ユーザの作業を省くことができる。更に、穴埋め問題作成手段241は、ユーザによって指定された文字と同じ文字に対して、同じ問題番号を付すことができる。これにより、ユーザによって指定された文字と同じ文字を、全て同じ問題として自動で設定することができる。
【0078】
更に、第1実施形態では、答え合わせ手段242は、電子ペン1で解答用紙4に記入された解答に基づいて、具体的には電子ペン1で記入されたストロークを文字認識して特定した解答に基づいて、穴埋め問題に対する解答の答え合わせを適切に自動で実行することができる。これにより、ユーザが手作業で答え合わせを行う手間を省くことができる。
【0079】
更に、第1実施形態では、穴埋め問題作成手段241は、答え合わせ手段242によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を適切に作成することができる。これにより、ユーザは、間違えた問題に対して容易に再チャレンジすることができる。また、穴埋め問題作成手段241は、新たな穴埋め問題に設定された穴埋め箇所に対して問題番号をふり直すため、新たな穴埋め問題の利便性を確保することができる。
【0080】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態は、解答用紙の構成が第1実施形態と異なる。具体的には、第2実施形態に係る解答用紙は、第1実施形態に係る解答用紙4のように解答欄41や解答番号が印刷されていない。
【0081】
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない機能や構成要素などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0082】
図11は、第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示す。図11に示すように、第2実施形態に係る情報処理システムは、解答用紙4の代わりに解答用紙4aを有する点で、第1実施形態に係る情報処理システムと異なる。解答用紙4aは、第1実施形態に係る解答用紙4のように解答欄41や解答番号が印刷されておらず、概ね全面にドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。
【0083】
なお、図11では、説明の便宜上、解答用紙4aは一枚しか示していないが、実際には、解答用紙4aは複数枚用意される。この場合、複数枚の解答用紙4aのそれぞれで異なる座標範囲のドットパターンを形成しても良いし、複数枚の解答用紙4aで同じ座標範囲のドットパターンを形成しても良い。
【0084】
図12は、第2実施形態に係る解答用紙4aの利用方法などを説明するための図を示している。図12に示すように、解答用紙4aを用いた場合には、ユーザは、解答番号及び解答を電子ペン1によって解答用紙4aに記入する。この場合、ユーザは、解答番号順に解答を記入する必要はなく、例えば分かった問題の順に解答を記入することができる。こうして記入された解答は、上記の[問題演習モード]で述べたように、表示手段26に表示される(図8参照)。そして、ユーザが、解答用紙4aに解答を書き終えて、図8に示したボタンA4を選択すると、答え合わせ手段242が答え合わせを実行する。
【0085】
第2実施形態では、答え合わせ手段242は、電子ペン1からの記入情報に基づいて、電子ペン1で解答用紙4aに記入されたストロークに対して文字認識処理を行うことで、解答番号及び解答を特定し、特定した解答番号と解答とを対応付けてから、答え合わせを行う。図12に示す例では、答え合わせ手段242は、解答番号「2」と解答「ペルー」とを対応付け、解答番号「1」と解答「1850」とを対応付け、解答番号「3」と解答「浦賀」とを対応付ける。
【0086】
1つの例で、答え合わせ手段242は、ストロークの位置関係が近い解答番号と解答とを対応付ける。他の例では、答え合わせ手段242は、電子ペン1による記入時刻(記入情報に含まれる時刻情報(タイムスタンプ)より特定できる)が近い解答番号と解答とを対応付ける。更に他の例では、答え合わせ手段242は、解答用紙4aの同じ行に記入されたものとして扱うことができる解答番号と解答とを対応付ける。この例では、答え合わせ手段242は、解答用紙4aの縦方向にy軸を規定し、y軸上の位置が概ね等しい解答番号と解答とを対応付ける。
【0087】
このように解答番号と解答とを対応付けた後に、答え合わせ手段242は、記憶手段25に記憶された正答情報に基づいて、特定した解答と、当該解答に対応付けられた解答番号に対応する問題番号の正答とを対比することで、答え合わせを実行する。
【0088】
以上説明した第2実施形態によれば、解答欄41や解答番号が形成されていない解答用紙4aを用いた場合であっても、記入された解答と解答番号とを対応付けることで、答え合わせを適切に自動で実行することができる。また、解答欄41や解答番号が形成されていない解答用紙4aを用いることで、ユーザは自由に解答を記入することができる。例えば、ユーザは、解答番号順ではなく、分かった問題の順に解答を自由に記入することができる。
【0089】
なお、解答用紙4aに解答番号が記入されなかった場合には、答え合わせ手段242は、問題番号の若いものから順に、ストロークの時間的・位置的に近いまとまり(あるいは行ごと)にて解答が記入されているものとして取り扱って、答え合わせを実行することができる。
【0090】
なお、第2実施形態でも、第1実施形態で示した穴埋め問題作成モード、問題演習モード、答え合わせモード及び再チャレンジ演習モードに係る機能が同様に適用されるものとする。
【0091】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態は、穴埋め問題作成手段241によって作成された穴埋め問題を印刷する点で、第1及び第2実施形態と異なる。具体的には、第3実施形態では、穴埋め問題における穴埋め箇所を解答欄とし、解答欄ごとに異なる座標範囲のドットパターンが割り当てられた解答用紙を作成する。
【0092】
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない機能や構成要素などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0093】
図13は、第3実施形態によって印刷された解答用紙4bの具体例を示している。図13に示すように、コンピュータ装置2は、解答用紙4bを印刷させるための印刷指示(出力命令)をプリンタ5に送信する。プリンタ5へのデータ送信方式は、有線式であっても無線式であってもよい。具体的には、コンピュータ装置2の処理手段24(印刷指示手段に相当する)は、穴埋め問題作成手段241によって作成された穴埋め問題における穴埋め箇所を解答欄とし、解答欄ごとに異なる座標範囲のドットパターンが割り当てられた解答用紙4bを印刷させるための印刷指示を出力する。これにより、穴埋め箇所が解答欄となっており、解答欄ごとに異なる座標範囲のドットパターンが形成された解答用紙4bが印刷される。基本的には、解答用紙4bは、コンピュータ装置2の表示手段26に表示された穴埋め問題と概ね同様の内容が印刷される。このような解答用紙4bを用いた場合、解答用紙4bの各解答欄に形成されたドットパターンに関する座標定義情報を記憶手段25に記憶させておけば、当該座標定義情報に基づいて、上記したように、解答用紙4bに記入された解答を表示したり、解答用紙4bに記入された解答に対する答え合わせを実行したりすることができる。
【0094】
以上説明した第3実施形態によれば、穴埋め箇所(解答欄)ごとに異なるドットパターンが形成された穴埋め問題を、解答用紙4bとして適切に印刷させることができる。
【0095】
なお、図13に示したような解答用紙4bでは、同じ解答番号の解答欄(つまり正答が同じである解答欄)が複数存在するが、答え合わせ手段242は、同じ解答番号を有する解答欄のそれぞれに対して答え合わせを行うことができる。例えば、同じ解答番号を有する解答欄に異なる解答が記入された場合にも、答え合わせ手段242は、各解答欄ごとに答え合わせを行うことができる。
【0096】
なお、穴埋め問題作成手段241によって最初に作成された穴埋め問題を印刷させることに限定はされず、答え合わせ手段242による答え合わせの結果に応じて新たに作成された穴埋め問題(例えば図10参照)を印刷させても良い。また、図13に示したような解答用紙4bを印刷させることに限定はされず、変形例では、図1に示したような、解答番号や解答欄41のみが形成された解答用紙4を印刷させても良い。
【0097】
なお、第3実施形態でも、第1実施形態で示した穴埋め問題作成モード、問題演習モード、答え合わせモード及び再チャレンジ演習モードに係る機能が同様に適用されるものとする。
【0098】
<第4実施形態>
次に、本発明に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態は、穴埋め問題の穴埋め箇所に対して、穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加し、ユーザからの指示に応じて、付加されたヒントを表示させる点で、第1乃至第3実施形態と異なる。
【0099】
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない機能や構成要素などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0100】
図14乃至図16を参照して、第4実施形態に係るヒントの付加及びヒントの表示について具体的に説明する。
【0101】
図14は、第4実施形態において穴埋め問題作成モードにて表示される画面例を示している。図14に示すように、第4実施形態では、穴埋め問題作成モードでの画面上に、「ヒント付加」と示されたボタンA7が表示される。ユーザが、このボタンA7をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで選択すると、穴埋め問題の穴埋め箇所に対してヒントを付加するための画面が表示される(図15参照)。
【0102】
図15は、ヒントを付加する場合のモード(ヒント付加モード)にて表示される画面例を示している。具体的には、図15は、図14に示したボタンA7が選択された場合に表示される画面例を示している。図15に示すように、ヒント付加モードでは、コンピュータ装置2の処理手段24(ヒント付加手段に相当する)は、穴埋め箇所ごとに、つまり問題番号ごとに、穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを入力させるための入力欄を表示させる。ユーザは、キーボードを用いてキー入力したり、タッチペンでタッチパネルに記入したりすることで、入力欄にヒントを入力する。そして、処理手段24は、こうして入力されたヒントを、穴埋め箇所に対応付けて、つまり問題番号に対応付けて、記憶手段25に記憶させる。なお、タッチペンにてヒントが記入された場合には、文字認識処理によって記入されたヒントを特定すれば良い。
【0103】
図16は、第4実施形態において問題演習モードにて表示される画面例を示している。図16に示すように、第4実施形態では、ユーザが、問題演習モードにおける画面上を指でタッチしたりカーソルを当てたりして穴埋め箇所を指定すると、コンピュータ装置2の処理手段24(ヒント表示手段に相当する)は、指定された穴埋め箇所に付加されたヒントを表示させる。具体的には、処理手段24は、記憶手段25に記憶された、穴埋め箇所とヒントとが対応付けられた情報に基づいて、ユーザによって指定された穴埋め箇所に対応付けられたヒントを表示させる。なお、指定された穴埋め箇所にヒントが付加されていない場合には、ヒントは表示されない。
【0104】
以上説明した第4実施形態によれば、穴埋め問題の穴埋め箇所に対して適切にヒントを付加することができると共に、付加したヒントを適切に表示させることができる。よって、穴埋め問題の利便性をより向上させることができる。
【0105】
なお、第4実施形態でも、第1実施形態で示した穴埋め問題作成モード、問題演習モード、答え合わせモード及び再チャレンジ演習モードに係る機能が同様に適用されるものとする。
【0106】
<変形例>
上記では、穴埋め問題に対する解答を、電子ペン1によって解答用紙4、4a、4bに記入する実施形態を示したが、これに限定はされない。他の例では、このような解答用紙4、4a、4bや電子ペン1を用いずに、キーボードやタッチペンなどを用いて、穴埋め問題に対する解答をコンピュータ装置2に直接入力することとしても良い。タッチペンにて解答が記入された場合には、文字認識処理によって記入された解答を特定すれば良い。
【0107】
上記では、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
【符号の説明】
【0108】
1…電子ペン
2…コンピュータ装置
4、4a、4b…解答用紙
5…プリンタ
21…入力手段
22…通信手段
24…処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段と、
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段と、を備え、
前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項2】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
【請求項3】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付すことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピュータ装置。
【請求項4】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付すことを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ装置。
【請求項5】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直すことを特徴とする請求項3又は4に記載のコンピュータ装置。
【請求項6】
電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段を更に備え、
前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項7】
前記答え合わせ手段は、
前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、
特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項6に記載のコンピュータ装置。
【請求項8】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項9】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段と、
ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項10】
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項11】
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、
前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項12】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とする請求項10又は11に記載のコンピュータ装置。
【請求項13】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直すことを特徴とする請求項12に記載のコンピュータ装置。
【請求項14】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段、
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段、として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とするプログラム。
【請求項15】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付すことを特徴とする請求項14又は15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付すことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直すことを特徴とする請求項16又は17に記載のプログラム。
【請求項19】
電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段として前記コンピュータ装置を更に機能させ、
前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項20】
前記答え合わせ手段は、
前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、
特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項14乃至20のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項22】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段、
ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項23】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とするプログラム。
【請求項24】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、
前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられることを特徴とするプログラム。
【請求項25】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とする請求項23又は24に記載のプログラム。
【請求項26】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直すことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項1】
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段と、
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段と、を備え、
前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項2】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
【請求項3】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付すことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピュータ装置。
【請求項4】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付すことを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ装置。
【請求項5】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直すことを特徴とする請求項3又は4に記載のコンピュータ装置。
【請求項6】
電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段を更に備え、
前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項7】
前記答え合わせ手段は、
前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、
特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項6に記載のコンピュータ装置。
【請求項8】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項9】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段と、
ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項10】
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項11】
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段を備え、
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、
前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項12】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とする請求項10又は11に記載のコンピュータ装置。
【請求項13】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直すことを特徴とする請求項12に記載のコンピュータ装置。
【請求項14】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段、
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題に対する解答を取得し、当該解答の答え合わせを実行する答え合わせ手段、として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記穴埋め問題作成手段は、前記答え合わせ手段によって誤答と判断された箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とするプログラム。
【請求項15】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付すことを特徴とする請求項14又は15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定すると共に、当該穴埋め箇所に対して同じ問題番号を付すことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題に設定された前記穴埋め箇所に対して、問題番号を新たに付し直すことを特徴とする請求項16又は17に記載のプログラム。
【請求項19】
電子ペンによって読み取られた、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に形成されたコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段として前記コンピュータ装置を更に機能させ、
前記答え合わせ手段は、前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記解答用紙に記入された解答を文字認識により特定することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項20】
前記答え合わせ手段は、
前記文字認識により、前記解答用紙に記入された解答を特定すると共に前記解答用紙に記入された解答番号を特定して、前記解答と前記解答番号とを対応付け、
特定した前記解答と、当該解答に対応付けられた前記解答番号に対応する前記穴埋め箇所に設定された文字とを対比することで、前記答え合わせを実行することを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所を解答欄とし、前記解答欄ごとに異なるコード化パターンが割り当てられた解答用紙を印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項14乃至20のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項22】
前記穴埋め問題作成手段によって作成された前記穴埋め問題における前記穴埋め箇所に対して、当該穴埋め箇所に設定された文字に関するヒントを付加するヒント付加手段、
ユーザからの指示に応じて、前記ヒント付加手段によって付加された前記ヒントを表示させるヒント表示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項23】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記穴埋め問題作成手段は、ユーザによって指定された前記文字と同じ文字を、全て前記穴埋め箇所に設定することを特徴とするプログラム。
【請求項24】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
ユーザによって指定された教科書の文字を穴埋め箇所に設定することで、穴埋め問題を作成する穴埋め問題作成手段として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め箇所に対して問題番号を付し、
前記問題番号は、前記穴埋め問題に解答するための解答用紙に記入された解答を答え合わせする際に用いられることを特徴とするプログラム。
【請求項25】
前記穴埋め問題作成手段は、前記穴埋め問題に対する解答が誤答である箇所を穴埋め箇所に設定した、新たな穴埋め問題を作成することを特徴とする請求項23又は24に記載のプログラム。
【請求項26】
前記穴埋め問題作成手段は、前記新たな穴埋め問題を作成した場合には、当該新たな穴埋め問題における穴埋め箇所に対して、元の穴埋め問題における穴埋め箇所に対して付した問題番号とは異なる、新たな問題番号を付し直すことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図15】
【図16】
【図6】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図15】
【図16】
【図6】
【図13】
【公開番号】特開2013−72926(P2013−72926A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210307(P2011−210307)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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