スイッチ
【課題】商用電源から負荷への電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能なスイッチを提供する。
【解決手段】第2の電源部107は、負荷開閉部105が開成されて商用電源ACから負荷Lへの電力供給が停止しているときに負荷開閉部105を制御する制御部103の動作電源を生成する第1の電源部107に電源を供給する。第3の電源部104は、負荷開閉部105が閉成されて商用電源ACから負荷Lへの電力供給が行われているときに第1の電源部107に電源を供給する。第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されている。故に商用電源ACから負荷Lへの電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能になる。
【解決手段】第2の電源部107は、負荷開閉部105が開成されて商用電源ACから負荷Lへの電力供給が停止しているときに負荷開閉部105を制御する制御部103の動作電源を生成する第1の電源部107に電源を供給する。第3の電源部104は、負荷開閉部105が閉成されて商用電源ACから負荷Lへの電力供給が行われているときに第1の電源部107に電源を供給する。第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されている。故に商用電源ACから負荷Lへの電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源から負荷への電力供給を入切するスイッチであって、特に自ら電源供給を受ける必要があるスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、商用電源から負荷への電力供給を入切するスイッチとして、商用電源から負荷への給電路に挿入された機械的な接点を開閉するタイプのものの他に、前記給電路にサイリスタやトライアックなどの半導体スイッチ素子を挿入し電子回路を用いて当該半導体スイッチ素子を開閉(オン・オフ)するタイプのものが提供されている。前者のスイッチは、人が操作ハンドルを操作したときに機械的に接点が開閉されるものであるために自ら電源供給を受ける必要はないが、後者のスイッチは、人が操作ハンドルを操作したときに電子回路が半導体スイッチ素子を駆動するものであるために電子回路の動作用に電源供給を受ける必要がある。そのため、前者のスイッチが2線で配線されるのに対し、後者のスイッチは4線若しくは3線で配線する必要があった。
【0003】
これに対して本出願人は、省配線の見地から、半導体スイッチ素子を利用したスイッチでありながら2線の配線を可能としたものを既に提案している(例えば、特許文献1参照)。図35は特許文献1に開示されている従来スイッチの回路図を示している。このスイッチは、商用の交流電源ACと負荷(例えば、換気扇)Lとの直列回路を接続する接続端子Ta,Tb間に、ZNRのようなサージ吸収素子Z1、フィルタ用のコンデンサC1をそれぞれ接続するとともに、フィルタ用のインダクタL1を介してトライアックTRCを接続する。トライアックTRCのT2端子とT1端子との間には、ダイオードブリッジからなる整流器DBを介して抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路が接続されている。ここで、抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路はトライアックTRCのゲートGとT1端子との間に接続してあり、トライアックTRCがターンオンすると、換気扇LがトライアックTRC及びインダクタL1を介して交流電源ACに接続され、換気扇Lを駆動するようになっている。
【0004】
整流器DBの直流出力端子間には抵抗R2及びツェナーダイオードZD1からなる第2の電源部101が接続されており、ツェナーダイオードZD1により得られた直流電圧は、更に3端子レギュレータIC102により例えば3Vに降圧安定化され、この安定化された電圧はマイクロコンピュータからなる制御部103等の動作電源電圧として供される。
【0005】
また整流器DBの直流出力端子間には、トライアックTRCをターンオンさせるためのサイリスタSCRが接続され、サイリスタSCRのゲートとカソードとの間には抵抗R3及びコンデンサC3の並列回路が接続される。サイリスタSCRのアノードには、べース・エミッタ間に抵抗R4及びコンデンサC4の並列回路が接続されたPNP型トランジスタQ1のエミッタが接続されており、トランジスタQ1のコレクタは、ツェナーダイオードZD2を介してサイリスタSCRのゲートに接続されるとともに、ダイオードD1を介して3端子レギュレータIC102の電圧入力端子に接続される。また、トランジスタQ1のベースは抵抗R5を介してNPN型トランジスタQ2のコレクタに接続される。トランジスタQ2のエミッタは回路のグランドに接続されており、トランジスタQ2のベースは制御部103の制御出力端子に接続されている。ここに、トランジスタQ1、抵抗R4,R5、ダイオードD1及びツェナーダイオードZD2などから第3の電源部104が構成される。また、トライアックTRCと抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路とで負荷開閉部105が構成され、サイリスタSCRと抵抗R3及びコンデンサC3の並列回路とで負荷開閉部105を駆動する駆動部106が構成され、さらに3端子レギュレータIC102とコンデンサC5,C6とで第1の電源部107が構成される。
【0006】
ここで、制御部103の制御出力端子の信号レベルがローレベルになるとトランジスタQ2がオフする。トランジスタQ2がオフするとトランジスタQ1がオフするので、第1の電源部107の3端子レギュレータIC102にはツェナーダイオードZD1により定電圧化され且つ平滑コンデンサC0によって平滑された電源が第2の電源部101から供給される。この時、トライアックTRCのゲートにはターンオンするのに必要なだけの電流が流れないので、トライアックTRCはオフしており、換気扇Lへの電源供給は遮断される。
【0007】
一方、制御部103の制御出力端子の信号レベルがハイレベルになると、トランジスタQ2がオンし、トランジスタQ2がオンするとトランジスタQ1がオンし、第3の電源部104を介して第1の電源部107の3端子レギュレータIC102に電源が供給され、3端子レギュレータIC102が制御部103などの動作電源を生成する。このとき第3の電源部104におけるツェナーダイオードZD2のカソードの電位がブレーク・ダウン電圧よりも高くなると、ツェナーダイオードZD2に逆方向電流が流れ、ツェナーダイオードZD2を介して駆動部106のサイリスタSCRのゲートに電流が流れてサイリスタSCRが導通する。サイリスタSCRが導通すると、交流電源ACの半サイクル毎にトライアックTRCのゲートにターンオンするのに必要な電流が流れ、トライアックTRCがターンオンして、換気扇Lに電源が供給される。
【0008】
すなわち、図36に示すように交流電源ACの電源電圧VACがゼロクロス点t0を過ぎて所定電圧(第3の電源部104を構成するツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)を越える時点t1までは第2の電源部101から第1の電源部107に電力を供給し、電源電圧VACがツェナー電圧VZD2を越えた時点で駆動部106のサイリスタSCRがターンオンし、さらに負荷開閉部105のトライアックTRCがターンオンして換気扇Lに電力が供給されるとともに、第1の電源部107には第3の電源部104から電力が供給されることになる。ここで、負荷(換気扇L)に供給される電力の一部を制御部103などの動作電力に流用することに伴う負荷への影響を低減するためには、ツェナー電圧VZD2を低くすることでゼロクロス点t0からトライアックTRCがターンオンする時点t1までの期間Txをできる限り短くすることが望ましい。そのために従来回路においては、第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1)に対して第3の電源部104の出力電圧(ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)が低く(VZD1>VZD2)設定されていた。
【特許文献1】特開2001−227804号公報(段落0021−0026及び図7参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが特許文献1に開示されているような従来例においては、特にインバータ式蛍光灯照明器具を負荷とする場合に照明器具の機能を損ねたり、消灯操作時にフリッカ現象を引き起こすといった問題が生じる虞があった。つまり、上述のように第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1)に対して第3の電源部104の出力電圧(ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)が低く設定されていると、消灯操作時に第1の電源部107への電源供給元が第3の電源部104から第2の電源部101へ切り換わった時点で第1の電源部107の入力側に接続されている平滑コンデンサC0に充電電流が流れる。このとき一時的に多くの電流を流すことになり、ひいては電流を流すために第2の電源部101のインピーダンスが低下するため、消灯時の負荷電圧に対して高い電圧が負荷に印加されることになる。このような場合でも負荷が換気扇Lであれば特に支障はないが、電子安定器を搭載したインバータ式蛍光灯照明器具の場合では照明器具への入力電圧により電子安定器の動作電圧が確保されると直ちに動作してランプを点灯するため、フリッカやフラッシュと呼ばれるランプの明滅現象が発生してしまう。また、インバータ式蛍光灯照明器具のなかには入力電圧を常時監視し、予め決められた短い時間内にスイッチが操作されて入力電圧が入切されたときに点灯モードを変更(例えば、全点灯から調光点灯など)する機能を有したものがあり、上記従来のスイッチでオフ・オンを短い時間で切り換えたときに照明器具への入力電圧が低下しないために上記機能の反応が鈍くなったり、あるいは機能自体がはたらかなくなる虞があった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、商用電源から負荷への電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能なスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、商用電源から負荷への給電路に挿入される負荷開閉部と、負荷開閉部を制御して商用電源から負荷への電源供給を開閉させる制御部と、制御部の動作電源を生成する第1の電源部と、負荷開閉部が開成されて商用電源から負荷への電力供給が停止しているときに第1の電源部に電源を供給する第2の電源部と、負荷開閉部が閉成されて商用電源から負荷への電力供給が行われているときに第1の電源部に電源を供給する第3の電源部とを備え、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されたことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、第2の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化する第1のツェナーダイオードと、第1のツェナーダイオードのカソードと第1の電源部の入力端との間に挿入されたインピーダンス素子とを有し、第3の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化し且つ第1のツェナーダイオードよりもツェナー電圧が低く設定された第2のツェナーダイオードを有し、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧となるようにインピーダンス素子のインピーダンス値が設定されたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、第2の電源部は、限流用の抵抗と、ベースに第1のツェナーダイオードのカソードが接続されるとともにエミッタに前記限流用抵抗の一端が接続されたトランジスタと、トランジスタのコレクタと第1の電源部の入力端との間に挿入された前記インピーダンス素子とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、手動操作される操作部、操作部が操作されたときにワイヤレス信号を送信する送信部、操作部と送信部とを収納したハウジングを具備し、少なくとも負荷開閉部の開閉指令を前記ワイヤレス信号で送信するワイヤレスリモコンと、負荷開閉部と制御部と第1乃至第3の電源部とを収納し壁面に設けられた埋込孔に後端部を埋め込む形で配設される器体、器体に収納されワイヤレスリモコンから送信されたワイヤレス信号を受信する受信部を有するスイッチ本体とを備え、制御部は、受信部で受信したワイヤレス信号の開閉指令に応じて負荷開閉部を制御し、スイッチ本体の器体前面にワイヤレスリモコンのハウジングが着脱自在に保持されることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、スイッチ本体は、器体の前面に取り付けられて押操作される操作ハンドルと、操作ハンドルの押操作によって操作される操作スイッチとを具備し、操作スイッチが操作されたときに制御部が負荷開閉部を制御してなり、操作ハンドルの前面にワイヤレスリモコンのハウジングを着脱自在に取り付ける取付手段が操作ハンドル並びにワイヤレスリモコンに設けられたことを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、ピアノタッチ操作で操作スイッチを操作する前記操作ハンドルと、操作ハンドル前面の少なくとも一部に形成された他の部位よりも薄肉の取付部に着脱自在に取り付けられる前記ワイヤレスリモコンとを備え、前記取付手段は、取付部に取り付けられたワイヤレスリモコンと操作ハンドルとを磁力で結合することを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項4の発明において、制御部は、所定時間の計時が完了した時点で負荷開閉部を制御するタイマ機能を有し、ワイヤレスリモコンは、制御部のタイマ機能を利用する際に操作されるタイマ用操作部を具備し、タイマ用操作部が操作されたときにタイマ機能をはたらかせるためのタイマ指令をワイヤレス信号で送信部から送信し、受信部で受信するワイヤレス信号のタイマ指令を受け取ったとき又は操作スイッチが操作されたときから制御部が前記所定時間の計時を開始することを特徴とする。
【0018】
請求項8の発明は、請求項4の発明において、スイッチ本体は、器体前面から操作される操作スイッチを具備し、操作スイッチが操作されたときにも制御部が負荷開閉部を制御することを特徴とする。
【0019】
請求項9の発明は、請求項4の発明において、磁石と該磁石を磁力により牽引固定する固定部との一方がスイッチ本体に設けられ、磁石並びに固定部の他方がワイヤレスリモコンに設けられることを特徴とする。
【0020】
請求項10の発明は、請求項5の発明において、第1の電源部から電力供給を受けて発光する発光素子を具備し、制御部によって発光素子の点滅が制御される表示部をスイッチ本体に備え、制御部は、第1の電源部から発光素子への電力供給を時分割することで発光素子をダイナミック点灯することを特徴とする。
【0021】
請求項11の発明は、請求項5の発明において、器体前面における操作ハンドルと操作スイッチとの間に介装され、操作ハンドルの操作力を操作スイッチに伝えるスペーサ部を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項12の発明は、請求項5の発明において、操作ハンドル及びハウジングの何れか一方に設けられた位置決め用の突起と、操作ハンドル及びハウジングの何れか他方に設けられて位置決め用の突起と凹凸嵌合する嵌合部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されているから、商用電源から負荷への電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能になるという効果がある。
【0024】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、インピーダンス素子の電圧降下により第2の電源部の出力電圧を低下させることで第1のツェナーダイオードのツェナー電圧を相対的に高くすることができるから、第1のツェナーダイオードにおいて安定したツェナー電圧を得るために必要なツェナー電流量を低下させることができ、その結果、請求項1の発明に対して安価なインピーダンス素子を追加するだけで消費電力の低下が図れるという効果がある。
【0025】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、第1のツェナーダイオードを介してベース接地されたトランジスタによりインピーダンス変換が行われて第2の電源部の出力電圧が略一定に保たれるから、商用電源に接続する負荷の種類を拡大することができるとともに、商用電源投入時における突入電流を抑えることができるという効果がある。
【0026】
請求項4の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、ワイヤレスリモコンの操作部を操作して負荷を入切することができるから使い勝手がよくなり、さらにスイッチ本体の器体前面にワイヤレスリモコンのハウジングが着脱自在に保持されるから、ワイヤレスリモコンの保管用として壁掛け式のホルダなどを別途設ける必要がなくなってワイヤレスリモコンとスイッチ本体とのデザインを統一することができ、しかも、商用電源及び負荷と2線で接続できるから、既存のスイッチとの置き換えも容易に行えるという効果がある。
【0027】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、スイッチ本体の操作ハンドルを操作しても負荷を入切できるから使い勝手がさらによくなるという効果がある。
【0028】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、取付部が他の部位よりも薄肉に形成されているため、ワイヤレスリモコンの壁面からの突出量を低減することができるとともに、取付手段の磁力で吸着する側と吸着される側との間隔を狭めて結合力を高めることができ、取付部に対するワイヤレスリモコンの取付強度が向上するという効果がある。
【0029】
請求項7の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、例えば負荷が照明器具であれば、ワイヤレスリモコンの操作部を操作してから所定時間後に消灯させることにより、就寝した頃に自動的に消灯して照明器具の消し忘れを防止することができるという効果がある。
【0030】
請求項8の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、ワイヤレスリモコンをスイッチ本体から取り外したとき、スイッチ本体の操作スイッチを操作して負荷を入切できるとともにワイヤレスリモコンを使って遠隔から負荷の入切を操作することも可能になるという効果がある。
【0031】
請求項9の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、スイッチ本体に対するワイヤレスリモコンの着脱が容易に行えるという効果がある。
【0032】
請求項10の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、例えば、負荷開閉部が開いて負荷への給電が停止しているときに制御部が発光素子を点灯して操作ハンドルの位置を表示すれば、負荷である照明が消灯していて暗い状況においても発光素子の光で操作ハンドルの位置が判り、あるいは、負荷開閉部が閉じて負荷への給電が行われているときに制御部が発光素子を点灯すれば、発光素子の光で負荷の動作状態を表示することができ、使い勝手の向上が図れ、しかも、第1の電源部から発光素子への電力供給を時分割することで発光素子をダイナミック点灯することにより表示部における消費電力を低減することができるという効果がある。
【0033】
請求項11の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、スペーサ部によって器体内における操作スイッチの配置の自由度が高くなるという効果がある。
【0034】
請求項12の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、突起と嵌合部との嵌合により操作ハンドルに対してワイヤレスリモコンを正しい位置に簡単に取り付けることができるとともに、操作ハンドルを操作したときにワイヤレスリモコンの位置がずれるのを防ぐことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、負荷をインバータ式蛍光灯照明器具とした場合について図面を参照して詳細に説明する。但し、負荷の種類はインバータ式蛍光灯照明器具に限定されるものではなく、その他の種類の負荷であっても本発明の技術思想が適用可能であることはいうまでもない。
【0036】
(実施形態1)
図1は本実施形態のスイッチの回路図を示している。但し、基本的な構成並びに動作は図35に示した従来例と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
本実施形態は、従来例と逆に、第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1)が第3の電源部104の出力電圧(ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)と同じか若しくは低い電圧(VZD1≦VZD2)に設定されている点に特徴がある。なお、図1では図示を省略しているが、制御部103にはタクトスイッチなどからなる操作スイッチが接続されており、その操作スイッチが操作される毎に制御部103が負荷開閉部105を制御して商用電源ACから負荷Lへの電力供給を入切する。
【0038】
而して、従来例のように第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧より高く設定されていると、消灯操作時に第1の電源部107への電源供給元が第3の電源部104から第2の電源部101へ切り換わった時点で第1の電源部107の入力側に接続されている平滑コンデンサC0に充電電流が流れてしまうが、本実施形態では第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低く設定されているため、消灯操作時に第1の電源部107への電源供給元が第3の電源部104から第2の電源部101へ切り換わった時点で平滑コンデンサC0に充電電流が流れず、第2の電源部101のインピーダンスが低下することもないから、負荷Lに対して不要な電圧が印加されるのを防ぐことができる。従って、負荷Lが電子安定器を搭載したインバータ式蛍光灯照明器具の場合、従来例で問題となるフリッカやフラッシュと呼ばれるランプの明滅現象の発生が防止でき、また、インバータ式蛍光灯照明器具が入力電圧を常時監視し、予め決められた短い時間内にスイッチが操作されて入力電圧が入切されたときに点灯モードを変更(例えば、全点灯から調光点灯など)する機能を有したものであれば、オフ・オンを短い時間で切り換えたときにも照明器具への入力電圧が低下しなくなることが避けられるから、上記機能の反応が鈍くなったり、あるいは機能自体がはたらかなくなるのを防ぐことができる。
【0039】
(実施形態2)
図2は本実施形態のスイッチの回路図を示している。但し、基本的な構成並びに動作は従来例及び実施形態1と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
本実施形態は、ツェナーダイオードZD1のカソードと第1の電源部107の入力端(平滑コンデンサC0の高電位側端子)との間に挿入されたインピーダンス素子Z2を第2の電源部101に有し、第2の電源部101のツェナーダイオードZD1よりもツェナー電圧VZD2が低く設定されたツェナーダイオードZD2を第3の電源部104に有するとともに、第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1とインピーダンス素子Z2の電圧降下との差分)が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低い電圧となるようにインピーダンス素子Z2のインピーダンス値が設定されている点に特徴がある。但し、インピーダンス素子Z2は抵抗やダイオードのように通電によって電圧降下が生じるものであればよい。
【0041】
而して、インピーダンス素子Z2の電圧降下により第2の電源部101の出力電圧を低下させることでツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1を相対的に高くすることができるから、ツェナーダイオードZD1において安定したツェナー電圧VZD1を得るために必要なツェナー電流量を低下させることができる。すなわち、ツェナーダイオードにおいては、図3に示すようにトンネル効果によるブレークダウンが支配的となる低い電圧領域のものは安定したツェナー電圧を得るためにツェナー電流を比較的多く流さなくてはならないのに対し、アバランシェ効果が支配的となる高い電圧領域のものは微少なツェナー電流でも安定したツェナー電圧が得られる。従って、第2の電源部101を構成するツェナーダイオードZD1にある程度ツェナー電圧が高いものを用いることにより、第2の電源部101における消費電力が低減できることになる。例えば、ツェナー電圧の定格が5.6V程度のものを用いればツェナー電流が10μA程度で安定した電圧が確保できる。
【0042】
このように本実施形態では、実施形態1に対して安価なインピーダンス素子Z2を追加するだけで実施形態1に比較して第2の電源部101の消費電力の低下が図れるという利点がある。
【0043】
(実施形態3)
図4は本実施形態のスイッチの回路図を示している。但し、第2の電源部101以外の構成並びに動作は実施形態2と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
本実施形態における第2の電源部101は、限流用の抵抗R2と、ベースにツェナーダイオードZD1のカソードが接続されるとともにエミッタに限流用抵抗R2の一端が接続されたトランジスタQ3と、トランジスタQ3のコレクタと第1の電源部107の入力端(平滑コンデンサC0の高電位側端子)との間に挿入されたインピーダンス素子Z2とを有する点に特徴がある。なお、トランジスタQ3のベース・コレクタ間にはバイアス抵抗R6が接続されている。
【0045】
而して、ツェナーダイオードZD1を介してベース接地されたトランジスタQ3によりインピーダンス変換が行われて第2の電源部101の出力電圧が略一定に保たれるから、商用電源ACに接続する負荷Lの制限が緩和され、その種類を拡大することができるという利点がある。なお、図6(a)に示すようにトランジスタQ3のエミッタと平滑コンデンサC0との間にインピーダンス素子Z2を挿入しない場合、同図(b)に示すように商用電源ACの投入時に大きな突入電流が流れてしまうが、同図(c)に示すようにインピーダンス素子Z2を挿入した場合には、同図(d)に示すようにトランジスタQ3によるインピーダンス変換とインピーダンス素子Z2の限流作用とによって商用電源ACの投入時における突入電流を大幅に抑えることができるという利点がある。
【0046】
(実施形態4)
図6〜図19を参照して本実施形態を説明する。本実施形態は、ボディ2及びカバー3からなるスイッチ本体1と、スイッチ本体1に枢着されるピアノハンドル4と、ピアノハンドル4の片側に取着される受光カバー5と、ピアノハンドル4に着脱自在に取り付けられるワイヤレスリモコン6と、スイッチ本体1の内部に収納される2枚のプリント基板7とを主要な構成として有する。
【0047】
先ず本実施形態の回路構成を図17及び図18を参照して説明する。なお図17はスイッチ本体1側の回路構成を示す回路図であり、図18はワイヤレスリモコン6側の回路構成を示す回路図である。
【0048】
スイッチ本体1は、図17に示すようにタクトスイッチからなる操作スイッチSW1と、フォトダイオードなどの受光素子を具備した受光モジュール72aを有し、ワイヤレスリモコン6から赤外線のような光信号(ワイヤレス信号)で送信された切替信号を受信する受信部108と、第1の電源部107から電力供給を受けて発光する発光ダイオードLD1を具備し、負荷Lの停止時に制御部103により発光ダイオードLD1を点灯して位置表示を行う表示部109と、後述するチャンネル切替用の切替スイッチSW2とを備えているが、これ以外の構成並びに動作は実施形態3と共通であるから説明は省略する。
【0049】
一方、ワイヤレスリモコン6内に収納される回路は、図18に示すようにマイクロコンピュータからなり操作スイッチSW3の操作入力に応じて負荷Lを入切するための制御信号を発生する制御回路部80と、赤外線のような光信号からなるワイヤレス信号で切替信号を送信する発光ダイオードLD2と、制御回路部80の制御信号に応じて発光ダイオードLD2を駆動することによって切替信号を送信する送信回路部81と、釦電池のような電池Bを電源として制御回路部80及び送信回路部81に電源を供給する電源回路部82とを備える。尚、図中のSW4はチャンネル切替のための切替スイッチである。
【0050】
ワイヤレスリモコン6では、操作スイッチSW3が押操作されると操作スイッチSW3の操作信号が制御回路部80に入力され、この操作信号に応じて制御回路部80が制御信号を発生する。そして、送信回路部81が制御回路部80の制御信号に応じて発光ダイオードLD2を駆動し、赤外線のような光信号からなるワイヤレス信号で負荷Lの切替信号を送信する。一方、スイッチ本体1の内部回路では、制御部103が受信部108からの信号入力及び操作スイッチSW1からの操作入力を監視しており、受信部108の受信した切替信号が入力されるか、操作スイッチSW1が押操作されて操作信号が入力されると、これらの切替信号及び操作信号に応じてトランジスタQ2のオン/オフを反転させる制御信号を発生し、この制御信号に基づいて駆動部106が負荷開閉部105を駆動し、商用電源ACから負荷Lへの電力供給をオン/オフする。また制御部103は、負荷Lへの電力供給をオフする間、発光ダイオードLD1に電圧を印加して点灯させることにより位置表示を行う。但し、負荷開閉部105が閉じて商用電源ACから負荷Lへの電力供給をオンする間、発光ダイオードLD1を点灯して負荷Lの動作状態を表示することも可能である。このとき制御部103は、図19(b)に示すように発光ダイオードLD1への電圧印加を時分割することでダイナミック点灯させており、同図(a)に示すように電圧を常時印加する場合に比較して消費電力を低減させている。尚、ワイヤレスリモコン6からワイヤレス信号で送信される切替信号には、切替スイッチSW4によって設定されたチャンネルのデータが含まれており、制御部103では、切替スイッチSW4によって設定されたチャンネルと、切替スイッチSW2で設定された自己のチャンネルとが一致する場合のみ、ワイヤレスリモコン6からの切替信号を受け付けるようにしている。
【0051】
ここで、本実施形態のスイッチ本体1では制御部103や受信部108の動作電源を作成する第1の電源部107の他に、負荷Lの入切に応じて第1の電源部107の動作電源を作成する第2及び第3の電源部101,104を備えているが、例えば、一種類の電源部のみで制御部103や受信部108の動作電源を作成する回路方式も実現可能である。しかしながら、一種類の電源部のみで動作電源を作成する回路方式においては、制御部103や受信部108の最大消費電力から余裕を持たせた電圧を発生させる必要があるため、ゼロクロス点から負荷開閉部105のトライアックTRCがターンオンする時点までの期間Txが長くなり、負荷Lに供給される電力の一部を制御部103や受信部108の動作電力に流用することに伴う負荷Lへの影響が大きくなってしまう。特に本実施形態のように第1の電源部107の負荷として制御部103以外に受信部108を有するものにおいては特に負荷Lへの影響が大きい。これに対して本実施形態の回路構成では、第1の電源部107から電力供給を受ける制御部103や受信部108の電力消費が少ないほど上記期間Txが短くなるため、上述のように一種類の電源部のみで制御部103や受信部108の動作電源を作成する場合に比較して、制御部103や受信部108の消費電力を低減することで負荷Lへの電力供給が遮断される期間Txを短くすることが可能となり、上述の別の回路方式を採用する場合に比較して負荷Lへの悪影響を減らすことができるという利点がある。しかも実施形態1と同様に本実施形態においても、第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低く設定されているため、負荷Lが電子安定器を搭載したインバータ式蛍光灯照明器具の場合、従来例で問題となるフリッカやフラッシュと呼ばれるランプの明滅現象の発生が防止でき、また、インバータ式蛍光灯照明器具が点灯モードを変更する機能を有したものであれば、オフ・オンを短い時間で切り換えたときにも照明器具への入力電圧が低下しなくなることが避けられるから、上記機能の反応が鈍くなったり、あるいは機能自体がはたらかなくなるのを防ぐことができる。
【0052】
次に図6〜図16を参照しながら本実施形態の構造について説明する。尚、以下の説明では特に断りがない限り、図6に示す向きにおいて上下左右の方向を規定し、図9中の左側を前側、同図中の右側を後側とする。
【0053】
ボディ2は合成樹脂により前面が開口した箱状に形成され、上下の両側面には各一対の係止突起10が突設されている。ボディ2の内部は、底部から立設された隔壁2bによって2つの収納室に仕切られており、上側の収納室には一方のプリント基板7に実装されたスイッチ素子Q1などの回路部品が収納され、下側の収納室にはプリント基板7に実装された図示しない端子板及び鎖錠ばねからなる所謂速結端子構造の接続端子Ta,Tbが収納されている。ボディ2の背面には、下側の収納室に連通する電線挿通孔(図示せず)が開口しており、この電線挿通孔を通して被覆が剥かれた電線を挿入することによって、電線を接続端子Ta,Tbに容易に接続できるようになっている。また上側の収納室には負荷開閉部105のトライアックTRCに熱結合された放熱板(図示せず)が収納されており、ボディ2の上壁及び左側壁には放熱性を高めるための複数の透孔2aが貫設されている。
【0054】
一方、カバー3は合成樹脂により背面が開口した箱状に形成され、上下の両側面の後縁からは係止孔12を有する係止脚片11が2個ずつ突設されている。而して、ボディ2とカバー3とは、カバー3に突設された係止脚片11の係止孔12にボディ2の係止突起10を係止させることにより結合されており、結合時には係止脚片11の弾性と係止突起10の前端の傾斜面10aとを利用して簡単に係止できるようになっている。
【0055】
またスイッチ本体1の表面側の部材であるカバー3には、既製の埋込式の配線器具を埋設する場合に用いる取付枠60に着脱自在に取付可能とするために、左側の端面の上下に各一対の取付爪13が突設され、右側の端面の上下方向における中央部に一対の取付爪13が突設されている。なお右側の端面の後縁には、一対の取付爪13が表面に突設された撓み片15の上下両側にスリット14,14を形成してあり、撓み片15が内側へ弾性的に撓むようにしてある。従って、既製の配線器具用の取付枠60に取付爪13,13を係止させてスイッチ本体1を着脱自在に取り付けることができ、既製の埋込型の配線器具と同様にして壁面などの造営面に埋設できるようにしてある。
【0056】
図6に示すように取付枠60は縦長の窓孔60aを有し、窓孔60aの左右両側の側片61,61には、スイッチ本体1の取付爪13がそれぞれ係止される2個1組の器具取付孔62が等間隔に3組ずつ設けてあり、窓孔60a内で配線器具の取付位置を3箇所選択できるようになっている。そして、この取付枠60にスイッチ本体1を取り付ける際には、カバー3の左側の端面に形成された取付爪13を、取付枠60の左側の側片61の上下に形成された器具取付孔62に係止させた後、スイッチ本体1の右側部を取付枠60側に押し込むと、カバー3の右側の端面に形成された取付爪13が右側の側片61で押されて撓み片15が内側に撓み、撓み片15の取付爪13が右側の側片61に形成された器具取付孔62に係止することで、スイッチ本体1が取付枠60に取着されるようになっている。なおスイッチ本体1を取付枠60から取り外す際には、撓み片15を内側に押して、撓み片15の取付爪13と、右側の側片61に設けた器具取付孔62との係止状態を解除することによって、スイッチ本体1を取付枠60から容易に取り外すことができるようになっている。尚、取付枠60の上下の側片には、それぞれ、埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじ用の長孔63と、壁を構成する石膏ボードなどに取り付けるための従来周知のはさみ金具(図示せず)が取着される取着孔64と、プレート枠(図示せず)を固定するためのプレートねじ用のねじ孔65とが設けられている。
【0057】
またカバー3の前面には、上下方向における中央部の左側部に、横向となった軸部16,16が所定間隔を開けて2つ突設してあり、これらの軸部16,16は上部が横向きの略円柱形状をしている。カバー3前面の軸部16,16が形成された側と反対側(右側)の部位には、後述するピアノハンドル4の係止脚片27,27がそれぞれ挿入される係止孔17,17が貫設されている。またカバー3の前面には上下両側部に横長の透孔がそれぞれ形成され、これらの透孔内に一端部がカバー3に片持ち支持された矩形板状の弾性ばね片18,18がカバー3と連続一体に形成されており、各弾性ばね片18,18の自由端側は前方に突出して、ピアノハンドル4裏面の右側部の上下にそれぞれ当接し、ピアノハンドル4を前方に押圧している。
【0058】
またカバー3内には操作スイッチSW1、切替スイッチSW2、発光ダイオードLD1受光モジュール72aなどの部品が実装されたもう1枚のプリント基板(図示せず)が納装されており、このプリント基板とボディ2内に収納されるプリント基板7との間はフレキシブルフラットケーブルなどの配線を介して電気的に接続されている。そしてカバー3の前面には、係止孔17,17の中間部の左側に操作スイッチSW1の押釦51を露出させる丸孔19が、この丸孔19の下方には切替スイッチSW2を構成するスライドスイッチの摘み52を露出させる窓孔20がそれぞれ貫設され、さらに軸部16,16の中間部の右側に発光ダイオードLD1を露出させる丸孔21が、この丸孔21の下方には受光モジュール72aの受光面を露出させる丸孔22がそれぞれ貫設されている。
【0059】
一方ピアノハンドル4は合成樹脂により前面視の形状が略矩形状に形成されており、左側部の裏面には軸部16,16に対向する部位に、後側に開口した穴23とこの穴23内に取着される金属製の軸受け用ばね24とで構成される枢支部が設けられており、穴23内に挿入された軸部16に軸受け用ばね体24が弾接することによって、軸部16に対し回動自在に軸支されている。またピアノハンドル4の裏面には、押釦51に対向する部位に押釦51を押圧する押圧突起39が突設されており、この押圧突起39の周りにはカバー3の丸孔19の周りに設けたボス19aを逃がす凹部39aが形成されている。また更にピアノハンドル4の裏面における枢支部と反対側の端部(右端部)には、図9に示すように上下方向における中央部から両側部に行くにつれて、カバー3の前面から遠ざかる向きに傾斜するテーパ面4a,4aが形成されている。
【0060】
またピアノハンドル4前面の左端部からは上下方向に沿って延びる細幅の突台25が前方に向かって突設されており、前面の突台25以外の部位には突台25よりも薄肉であってワイヤレスリモコン6が着脱自在に取り付けられる取付部26を形成してある。また、ピアノハンドル4の右側部の裏面には、カバー3の係止孔17,17に対向する部位に、係止孔17と係止する爪27aが先端に突設された一対の係止脚片27がそれぞれ突設されており、これらの係止脚片27,27の近傍に希土類磁石(例えばネオジウム磁石やコバルト磁石など)からなる短冊状の永久磁石8が貼着されている。
【0061】
受光カバー5は、赤外光に対して透光性を有するとともに可視光に対して遮光性を有するような合成樹脂により帯板状に形成されており、受光カバー5の背面に突設されたかしめ突起(図示せず)をピアノハンドル4に貫設された孔29に通し、ピアノハンドル4の裏面側に突出した先端部を潰すことによってピアノハンドル4にかしめ固定される。ところでピアノハンドル4には、スイッチ本体1の前面に露設された発光ダイオードLD1及び受光モジュール72aにそれぞれ対向する部位にピアノハンドル4を貫通する貫通孔30,31が貫設されており、貫通孔30には発光ダイオードLD1の発光を外部に導くためのほたる表示片9が取り付けられる。ほたる表示片9は、貫通孔30内に挿入される矩形板状の導光部34と、導光部34の上下両側面からそれぞれ上下に突出するかしめ片35,35とを有し、導光部34を貫通孔30内に挿入した状態で、ピアノハンドル4の裏面に突設したかしめ突起36をかしめ片35の孔に通し、その先端を潰すことによってピアノハンドル4に取り付けられる。この時、ほたる表示片9の導光部34の先端は貫通孔30から前方に突出し、受光カバー5に設けた切欠溝33を通して前面に露出している。また受光カバー5には、貫通孔31に臨む部位にワイヤレスリモコン6から送信される光信号を受光モジュール72aに集光するためのレンズ部32が形成されている。
【0062】
而して、受光カバー5、ほたる表示片9、及び永久磁石8が取着されたピアノハンドル4の枢支部をカバー3の軸部16,16に軸支させるとともに、係止脚片27,27をカバー3の係止孔17,17に挿入すると、ピアノハンドル4がカバー3に対して回動自在に軸支され、枢支部を構成する軸受け用ばね24などによって操作方向と反対側に付勢されて、復帰位置まで移動する。この時、係止脚片27の爪27aが係止孔17の孔縁と係止することで、ピアノハンドル4の抜け止めが為されている。また発光ダイオードLD1にほたる表示片9の導光部34が対向するとともに、受光モジュール72aの受光面に受光カバー5のレンズ部32が対向しており、発光ダイオードLD1の発する光がほたる表示片9を通して外部に導かれ、ワイヤレスリモコン6から送信されたワイヤレス信号がレンズ部32により受光モジュール72aに集光されるのである。この状態からピアノハンドル4の操作側を押操作すると、ピアノハンドル4が軸部16を中心に回転し、ピアノハンドル4裏面の押圧突起39によって操作スイッチSW1の押釦51が押操作される。なおピアノハンドル4の凹部39aがボス19aと当接することによって、それ以上のピアノハンドル4の押し込みができないようになっている。その後ピアノハンドル4の操作側を押す力をなくすと、操作スイッチSW1の押釦51に発生する復帰力と軸受け用ばね24及び弾性ばね片18に発生する復帰力とを受けてピアノハンドル4が復帰位置まで移動する。なお、ピアノハンドル4前面の右端部には、操作位置を表示するための突起37が突設されており、突起37に触れることで暗闇でも操作位置が容易に判別でき、また視覚障害者や高齢者なども操作位置を容易に判別できるようにしている。
【0063】
次にワイヤレスリモコン6の構造について説明する。ワイヤレスリモコン6は、ハウジング40と、プリント基板41と、メンブレンシート42と、電池ホルダー43と、固定部たる鉄片44(磁性体)と、摘み45とを主たる構成として有する。
【0064】
ハウジング40は合成樹脂により背面及び下面が開口した扁平な直方体状に形成され、ハウジング40の前面は幅方向における中間部が両側部よりも前方に突出するような曲面に形成され、全体として蒲鉾型に形成されている。ハウジング40の下部には、左右の側壁の後縁間を連結する連結片46が一体に形成されており、ハウジング40の上側壁と左右の側壁と連結片46とで囲まれる収納凹部40aにプリント基板41と鉄片44とが収納される。また、ハウジング40の前壁と左右の側壁と連結片46とで囲まれる空間は電池ホルダー43を挿入する挿入口となり、この挿入口から挿入された電池ホルダー43の後部を収納する収納凹部40bが連結片46の下側に形成されている。また、ハウジング40の長手方向に沿う両側壁の内、ピアノハンドル4に装着した際に突台25の端面と対向する側壁の上下両側部には、突台25の端面の上下両端部に形成した位置決めリブ38,38と係止する係止凹部57,57が上下両端部に形成されており、突台25と反対側の側壁にはワイヤレスリモコン6を外す際に指で引っ掛けるための突条59が上下方向に沿って突設されている。またハウジング40の側壁の後縁には、ピアノハンドル4の突起37と対向する部位にこの突起37と凹凸嵌合する嵌合溝40cが形成され、さらにハウジング40の前面における嵌合溝40cの裏側部付近には操作位置を表示するための突起58が突設されている。
【0065】
一方電池ホルダー43は合成樹脂成型品からなり、円板の上部を切り欠いたような形状に形成されて釦電池よりなる電池Bの底面に当接する底壁47a、及び、底壁47aの周縁部から立設された前面視略C字状の側壁47bからなる電池保持部47と、電池保持部47の下側部に連続一体に突設された略直方体状の基台部48と、側壁47bの周面に撓み片49aを介して連続一体に連結された嵌合部49とを有する。基台部48の表面にはホルダー外し時に手の爪を引っ掛けるための引掛凹部48aが形成され、さらに基台部48における嵌合部49と反対側の端部には、ハウジング40の係止凹部55と係止する爪48cが先端部に形成された弾性係止片48bが突設されている。また嵌合部49には手の爪を引っ掛けるための外し溝49bが後面及び下面に形成され、ハウジング40の側壁と対向する面には側壁に設けた係止凹部56と係止する係止爪49cが突設されている。
【0066】
プリント基板41は矩形板状であって、ピアノハンドル4に装着した際に永久磁石8と対向する部位に鉄片44を収めるための矩形状の切欠部41aが形成されている。またプリント基板41の部品実装面には上述した制御回路部80、送信回路部81、および電源回路部82を構成する回路部品や電池ホルダー43に保持された釦電池の正極及び負極にそれぞれ接触する接触ばね片(図示せず)が実装されており、スライドスイッチよりなる切替スイッチSW4に被せた摘み45とプリント基板41と鉄片44とをハウジング40の収納凹部40aに収納すると、プリント基板41に実装された発光ダイオードLD2がハウジング40の上側壁の孔53に臨むように配置され、さらにハウジング40の側壁に設けた孔54から摘み45の操作部45aが露出するようになっている。
【0067】
このプリント基板41の表面には合成樹脂により形成された可撓性を有する板状のメンブレンシート42が貼り付けられ、このメンブレンシート42によってハウジング40の開口が閉塞される。メンブレンシート42に側縁には嵌合溝40cに対向する部位に凹溝42cが形成されている。またメンブレンシート42の表面の上側部にはドーム状に突出する操作凸部42aが形成されており、この操作凸部42aの裏側には導電性インクを円形領域に塗布することによって導電部42bが形成されている。一方、プリント基板41には、導電部42bに対向する部位に、略一定の間隔をおいて互いに噛合するように配置された一対の櫛歯状の接点部50a,50bがカーボンペーストを印刷することによって形成されている。ここに、接点部50a,50bと導電部42bとで上述の操作スイッチSW3が構成され、タクトスイッチなどの既存のスイッチを用いる場合に比べてワイヤレスリモコン6を薄型化でき、またコストダウンが図れる。而して、メンブレンシート42に設けたリモコン操作部としての操作凸部42aを押操作すると、メンブレンシート42が撓んで導電部42bが接点部50a,50bに接触し、接点部50a,50b間が導電部42bを介して導通することにより、制御回路部80に操作入力が与えられ、送信回路部81が制御回路部80の制御信号に応じて発光ダイオードLD2を駆動し、ワイヤレス信号で切替指令を送信するようになっている。
【0068】
以上のようなワイヤレスリモコン6を組み立てるに当たっては、ハウジング40の収納凹部40a内に、切替スイッチSW4に被せた摘み45と、プリント基板41と、鉄片44とを挿入した後、ハウジング40の開口側からメンブレンシート42を貼り付ければ良い。ここに、ハウジング40とメンブレンシート42とでリモコン本体が構成される。そして、釦電池を収めた電池ホルダー43を正しい向きに向けて挿入口から挿入すると、弾性係止片48bの爪48c及び嵌合部49の係止爪49cがそれぞれハウジング40の係止凹部55,56に係止することによって、電池ホルダー43がハウジング40に取り付けられる。一方、電池ホルダー43を取り外す際には、電池ホルダー43の嵌合部49に設けた外し溝49bに手の爪を引っ掛けて、撓み片49aを撓ませて、係止爪49cと係止凹部56との係止状態を解除した後、引掛凹部48aに手の爪を引っ掛けて、電池ホルダー43を引き出せば良い。
【0069】
このワイヤレスリモコン6はピアノハンドル4の取付部26に取り付けられる。すなわちワイヤレスリモコン6とピアノハンドル4の向きを合わせて、ワイヤレスリモコン6をピアノハンドル4の取付部26に前面側から取り付けると、ワイヤレスリモコン6のハウジング40内に納装された鉄片44がピアノハンドル4に取着した永久磁石8によって吸着され、ワイヤレスリモコン6がピアノハンドル4に取り付けられる。この時、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に設けた係止凹部57とピアノハンドル4の位置決めリブ38が係止するとともに、ハウジング40の嵌合溝40cにピアノハンドル4の突起37が嵌合することで、ワイヤレスリモコン6がピアノハンドル4に対して位置決めされ、ワイヤレスリモコン6の位置ずれが起こりにくくなっている。そして、この状態でワイヤレスリモコン6の前面の操作側(突起58側)を押すと、ワイヤレスリモコン6の押力をピアノハンドル4が受けて、軸部16を中心に回転し、ピアノハンドル4裏面の押圧突起39によって操作スイッチSW1の押釦51が押操作される。その後ワイヤレスリモコン6の操作側を押す力をなくすと、操作スイッチSW1の押釦51に発生する復帰力と軸受け用ばね24及び弾性ばね片18に発生する復帰力とを受けてワイヤレスリモコン6(ピアノハンドル4)が復帰位置まで移動する。
【0070】
一方、ワイヤレスリモコン6をピアノハンドル4から外してリモコン操作を行う場合は、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に設けた突条59に手を掛けて、ハウジング40を前側に引っ張ると、ハウジング40を容易に取り外すことができ、上述のようにしてリモコン操作が行えるのである。
【0071】
ここで、本実施形態ではピアノハンドル4の前面に薄肉の取付部26を設けて、この取付部26にワイヤレスリモコン6を装着しているので、ワイヤレスリモコン6の壁面からの突出量をできるだけ小さくでき、また取付部26を薄肉(約0.5mm)に形成することで、ピアノハンドル4に取り付けた永久磁石8とワイヤレスリモコン6の内部に収納した固定部たる鉄片44との間の距離が短くなり、磁力によるワイヤレスリモコン6の取付強度を高めることができる。
【0072】
またワイヤレスリモコン6が装着されるピアノハンドル4の部位(取付部26)を薄肉にすることで、樹脂成型時に発生する外力によってピアノハンドル4の端が多少反ることも考えられるが、本実施形態ではピアノハンドル4の裏面における枢支部と反対側の端部(右端部)に、上下方向における中央部から両側部に行くにつれて、カバー3の前面から遠ざかる向きに傾斜するテーパ面4a,4aが形成されているので、ピアノハンドル4の両側部が多少反っていたとしても、ピアノハンドル4の両側付近でピアノハンドル4の裏側面とカバー3の前面との間の隙間(ストローク)を確実に確保でき、ピアノハンドル4の両側部を押してスイッチ操作を行うことができる。また更に、ピアノハンドル4の裏面における枢支部と反対側の部位の上下両側部をそれぞれ前方に押圧する押圧ばね片18,18がカバー3と一体に形成されており、ピアノハンドルにおける枢支部と反対側の部位の上下両側部をそれぞれ押圧ばね片18,18で前方に押圧しているので、上述と同様にピアノハンドル4の両側部が多少反っていたとしても、ピアノハンドル4の両側付近でピアノハンドル4の裏側面とカバー3の前面との間の隙間(ストローク)を確実に確保でき、ピアノハンドル4の両側部を押してスイッチ操作を行うことができる。
【0073】
またワイヤレスリモコン6のハウジング40は直方体状であって、短幅方向に対向する2つの側壁が、ピアノハンドル4の短幅方向に対向する2つの辺に略平行するようにしてピアノハンドル4の前面に取り付けられており、ハウジング40の前面は短幅方向における中間部が両側部に比べて前方に突出するような曲面形状に形成されているので、操作性を良好にできる。またハウジング40は短幅方向の中央部に比べて両側部の厚みが小さくなっているので、内部の回路に動作電源を供給する釦電池を保持した電池ホルダー43が挿抜自在に挿入される挿入口が、ハウジング40の短幅方向に対向する2つの側壁の何れかに開口していると、ハウジング40の両側部の厚みが厚くなって壁面からの突出量が大きくなり、また長手方向に対向する2つの側壁の内、発光ダイオードLD2が配設された側壁は発光ダイオードLD2のために電池の収納スペースが確保できなくなるが、本実施形態ではハウジング40の長手方向に対向する2つの側壁の内の一方(上側壁)に発光ダイオードLD2を配置するとともに、他方(下側壁)に電池ホルダー43の挿入口を設けてあり、厚みが最も厚くなるハウジング40の短幅方向中央部に電池ホルダー43を配置しているので、ハウジング40(ワイヤレスリモコン6)の厚みをできるだけ薄くでき、壁面からのワイヤレスリモコン6の突出量を小さくして、他の配線器具とのデザインの統一性を確保することができる。
【0074】
なお本実施形態では、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に取り付けた鉄片44と、この鉄片44に対応するピアノハンドル4の部位に取り付けられた永久磁石8とで、ワイヤレスリモコン6とピアノハンドル4とを磁力で結合する取付手段を構成しているが、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に永久磁石を取り付けるとともに、この永久磁石に対応するピアノハンドル4の部位に磁性体を取り付けて、ワイヤレスリモコン6とピアノハンドル4とを磁力で結合するようにしても良く、この場合はワイヤレスリモコン6のハウジング40に永久磁石を取り付けているので、ワイヤレスリモコン6をスチール製の机や冷蔵庫など磁性体でできたものに取り付けて使用することができ、使い勝手が向上する。
【0075】
而して本実施形態によれば、ワイヤレスリモコン6が操作ハンドルたるピアノハンドル4の前面に着脱自在に保持されるから、ワイヤレスリモコン6の保管用として壁掛け式のホルダなどを別途設ける必要がなく、ワイヤレスリモコン6とスイッチ本体1とのデザインを統一することができる。またピアノハンドル4の操作並びにワイヤレスリモコン6の操作の何れによっても負荷Lを入切できるために使い勝手がよくなり、しかも、商用電源AC及び負荷Lとスイッチ本体1とを2線で接続することができるから、既存のスイッチとの置き換えも容易に行えるという利点がある。
【0076】
(実施形態5)
図20〜図24を参照して本実施形態を説明する。但し、本実施形態はスイッチ本体1の構造に特徴があり、その他の構成については実施形態4と共通である。よって、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
実施形態4においては、プリント配線板7に実装された操作スイッチSW1の押釦51がピアノハンドル4裏面の押圧突起39によって直接操作される構造となっているが、このような構造であると、スイッチ本体1の器体におけるプリント配線板7の前後方向の位置をカバー3前面に近付ける必要がある。
【0078】
そこで本実施形態では、スイッチ本体1の器体前面におけるピアノハンドル4の押圧突起39と操作スイッチSW1の押釦51との間に介装され、ピアノハンドル4の操作力を操作スイッチSW1に伝えるスペーサ部66をカバー3と一体に設けている。このスペーサ部66は、カバー3前面に略U字形の溝を設けることで幅細且つ前後方向に撓み自在に形成され、その先端(自由端)には前方へ起立して裏面で操作スイッチSW1の押釦51と当接する突起66aが突設されている。すなわち、ピアノハンドル4の操作側を押操作すると、ピアノハンドル4が軸部16を中心に回転し、ピアノハンドル4裏面の押圧突起39がスペーサ部66先端の突起66a表面に当接し、スペーサ部66が撓むことによって操作スイッチSW1の押釦51が突起66aを介して押操作される。
【0079】
而して本実施形態によれば、カバー3と一体に設けたスペーサ部66を介してピアノハンドル4の操作力を操作スイッチSW1の押釦51に伝える構造としたため、スペーサ部66によってスイッチ本体1の器体内における操作スイッチSW1の配置の自由度が高くなるという利点がある。
【0080】
ところで、受光モジュール72aにおいては輻射ノイズなどの外来ノイズの影響を低減するため、図24に示すようにフォトダイオードなどの受光素子を金属製のシールド板72bで覆うとともに、メッシュ状のシールド部材72cをシールド板72bと一体に形成し、このシールド部材72cで受光素子の受光面(受光レンズ)を覆うようにしている。さらに、カバー3前面における丸孔22の周囲に円筒形の突壁67を立設し、この突壁67で受光面の周囲を囲むようにしている(図23参照)。このような構造を採用したことにより、施工時などに指先から放電される静電気に対する受光モジュール72aの耐量を確保しながら、受光モジュール72aの電磁シールド効果を高めることができるものである。
【0081】
(実施形態6)
図25及び図26を参照して本実施形態を説明する。但し、本実施形態の基本構成は実施形態4とほぼ共通であるから、形状が多少異なっていても機能的に共通する構成要素については同一の符号を付して図示並びに説明は適宜省略する。
【0082】
スイッチ本体1を構成するボディ2は縦横の寸法がほぼ等しい箱形に形成されており、その内部には接続端子Ta,Tbを構成する端子部70A,70Bと、2枚のプリント配線板7とが収納される。2つの端子部70A,70Bは従来周知の速結端子構造を有し、鎖錠ばねを一体に有する端子板71と、端子板71と電線の導体との鎖錠状態を解除する解除レバー73とで構成される。これら2つの端子部70A,70Bは平面視略コ字形の隔壁2cによって仕切られた2つの収納室2d,2eにそれぞれ収納される。ボディ2の側壁には各収納室2d,2eと各々通じる縦溝2fが設けられ、この縦溝2fを通して解除レバー73の操作部73aがボディ2の外に露出させてある。解除レバー73はボディ2内に回動自在に配設され、ボディ2の外に露出する操作部73aを縦溝2fに沿って回動することにより端子板71と電線の導体との鎖錠状態を解除することができる。なお、各端子部70A,70Bは導電板74を介して各々プリント配線板7の導電パターンと電気的に接続される。また、2枚のプリント配線板7のうちで前方のプリント配線板7には操作スイッチSW1と受光モジュール72aなどが実装され、後方のプリント配線板7には負荷開閉部105などが実装される。なお、図26における75は負荷開閉部105のトライアックTRCに結合された放熱板である。
【0083】
一方、カバー3はボディ2よりも縦横の寸法が大きい矩形平板状に形成され、裏面に突設された係止脚片11の係止孔12にボディ2の係止突起10を係止させることにより結合されてスイッチ本体1の器体が組み立てられる。またカバー3中央の左右両端部には埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじ用の長孔3aがそれぞれ貫設されており、取付枠60を使わずにスイッチ本体1の器体を埋込ボックスに直接取り付けるようになっている。カバー3の四隅近傍には化粧プレート90を着脱自在に取り付けるための取付孔3bが設けられている。さらにカバー3上部の左右両側には、後述するようにピアノハンドル4を回動自在に枢支するため、側面に軸受孔を有する一対の軸受部3c,3cが前方へ突設されている。
【0084】
ピアノハンドル4は突台25が上、取付部26が下になるようにスイッチ本体1の前面に枢着される。突台25の左右両側にはカバー3前面に突設された一対の軸受部3c,3cを挿通する挿通孔25a,25aがそれぞれ貫設され、各挿通孔25aの内側面には軸受部3cの軸受孔に軸支される軸部(図示せず)が形成されている。すなわち、一対の挿通孔25a,25aに各々軸受部3c,3cを挿通し、挿通孔25aの内側面に形成された軸受孔に軸部を嵌めて軸支させることにより、ピアノハンドル4がカバー3前面に回動自在に枢着されることになる。なお、ピアノハンドル4の下側両端には略L字形の支持片4bが設けられており、取付部26に取り付けたワイヤレスリモコン6を一対の支持片4bで支持している。
【0085】
ワイヤレスリモコン6は基本的に実施形態4と共通の構成を有するものであるが、メンブレンシート42に設けられる操作凸部42a及び導電部42bと、プリント基板41に設けられる一対の接点部50a,50bとからなる入切操作部6Aの他に、図25(b)に示すようにタイマ機能(後述する)を利用する際に操作される5種類のタイマ用操作部6B〜6Fを具備する点が実施形態4のものと異なっている。なお、タイマ用操作部6B〜6Fの構造は入切操作部6Aと共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0086】
而して、各操作部6A〜6Fが押操作されて操作入力が与えられた制御回路部80は、制御信号を送信回路部81に出力して発光ダイオードLD2を駆動し、各操作部6A〜6Fに対応した指令をワイヤレス信号で送信するようになっている。例えば、入切操作部6Aが操作されたときには負荷Lの入切を切り替える切替指令が送信され、タイマ用操作部6B〜6Eが操作されたときには各々1分後、10分後、30分後、60分後に負荷Lを停止させるタイマ指令が送信され、タイマ用操作部6Fが操作されたときには負荷Lを連続で動作させるタイマ指令が送信される。
【0087】
化粧プレート90は合成樹脂により矩形枠状に形成され、裏面の四隅から突設されている取付爪(図示せず)をカバー3の取付孔3bに挿入係止することでカバー3前面を覆うように着脱自在に取り付けられる。化粧プレート90をカバー3前面に取り付けた状態では、図25(a)に示すようにピアノハンドル4が化粧プレート90の内側に収められる。
【0088】
一方、スイッチ本体1の制御部103では、ワイヤレスリモコン6から切替指令を受け取ると直ちに負荷Lの動作状態を入から切又は切から入へと切り替える点は実施形態4と共通であるが、ワイヤレスリモコン6からタイマ指令を受け取った場合、そのタイマ指令に含まれるタイマ時間(1分、10分、30分、60分)の計時を開始するとともにタイマ時間の計時が終了した時点で負荷Lの動作状態を入から切に切り替えて負荷Lを停止させる。なお、タイマ用操作部6Eに対応するタイマ指令を受け取った場合、制御部103はタイマ時間の計時は行わずに直ちに負荷Lの動作状態を切から入に切り替える。
【0089】
而して本実施形態によれば、例えば負荷Lが照明器具であれば、ワイヤレスリモコン6のタイマ用操作部6B〜6Eを操作してから所定時間(タイマ時間)後に消灯させることにより、就寝した頃に自動的に消灯して照明器具の消し忘れを防止することができる。但し、本実施形態ではスイッチ本体1の制御部103にタイマ機能を持たせているが、ワイヤレスリモコン6の制御回路部80にタイマ機能を持たせ、タイマ用操作部6B〜6Eが操作されてからタイマ時間経過後にタイマ指令をワイヤレス信号で送信するようにしても構わない。また本実施形態におけるタイマ機能の構成は実施形態4にも適用可能であって、図27に示すように実施形態4におけるワイヤレスリモコン6にタイマ用操作部6B〜6Fを設けてもよい。
【0090】
(実施形態7)
図28及び図29を参照して本実施形態を説明する。本実施形態は、実施形態4〜6と同様にスイッチ本体110とスイッチ本体110の前面に着脱自在に取り付けられるワイヤレスリモコン111とで構成される。
【0091】
スイッチ本体11は合成樹脂製の器体を具備し、この器体の内部には実施形態4におけるスイッチ本体1と共通の回路がプリント配線板に実装されて収納される。器体前面の上部にはプリント配線板に実装された操作スイッチSW1の押釦を押操作するための操作部114が設けられ、器体の下部にはプリント配線板に実装された受光モジュール72aを覆う透光カバー113が配設されている。なお、操作部114にはプリント配線に実装されている表示部109の発光ダイオードLD1の光を前方へ照射する表示窓115が設けられている。また器体は実施形態4と同様に取付枠を用いて壁面に埋込配設されるものであって、取付枠の前面には合成樹脂により矩形枠状に形成されたプレート枠112a並びに化粧プレート112bからなる従来周知のプレート112が取り付けられる。
【0092】
一方、ワイヤレスリモコン111は、扁平な直方体状に形成されたハウジングを具備し、このハウジングの内部には実施形態4におけるワイヤレスリモコン6と共通の回路がプリント基板に実装されて収納され、スイッチ本体110の前面に取り付けられた状態でプレート112の内側に収納される。またハウジングの下部にはスイッチ本体110の透光カバー113と対向する位置に透過レンズ116が設けられ、ハウジングの上部には操作部117が設けられるとともに、操作部117には表示窓115から照射される発光ダイオードLD1の光を前方へ透過させる透光部118が設けられている。
【0093】
而して、ワイヤレスリモコン111をスイッチ本体110から取り外した状態では、スイッチ本体110の操作部114を押操作して操作スイッチSW1をオンすることで負荷Lを入切できるとともに、ワイヤレスリモコン111の操作部117を操作して切替指令をワイヤレス信号で送信することでも負荷Lを入切できる。従って、ワイヤレスリモコン111を保管するために壁掛け式のホルダーを別途設ける必要がなく、ワイヤレスリモコン111とスイッチ本体110等とのデザインを統一することができる。また、壁掛け式ホルダーをねじや接着などで壁に固定する手間もなくなる。さらに、専用プレートを使用しないため、他の埋込型の配線器具と連接して施工することが可能となり、ワイヤレスリモコンを変更することで機能追加を容易に実現できる。
【0094】
またワイヤレスリモコン111にはスイッチ本体110の透光カバー113と対向する位置に透光部118が設けられているため、図29に示すようにスイッチ本体110の前面にワイヤレスリモコン111が取り付けられた状態であっても、他のワイヤレスリモコンから送信されるワイヤレス信号を受信して負荷Lを制御することができる。但し、他のワイヤレスリモコンによる操作が不要であれば、透光部118を省略しても構わない。さらにワイヤレスリモコン111の操作部117には透光部118が設けられているから、スイッチ本体110の前面にワイヤレスリモコン111が取り付けられた状態であっても透光部118を通して表示部109の表示が視認できる。
【0095】
ところで、ワイヤレス信号を送信する発光ダイオードLD2はワイヤレスリモコン111のハウジングにおける上部壁に設けた孔119を通して外部に臨んでいるが、ワイヤレスリモコン111に透過レンズ116が設けられる構成の場合にはその透過レンズ116内に突出するように、またワイヤレスリモコン111に透過レンズ116が設けられない構成の場合にはスイッチ本体110の透光カバー113と対向する位置に、ワイヤレス信号送信用の発光ダイオードをもう1個設けるようにしてもよい。この構成の場合、スイッチ本体110前面にワイヤレスリモコン111が取り付けられている場合でも、ワイヤレスリモコン111の操作部117を操作することにより、スイッチ本体110の操作部114に対する押操作と同様に、負荷Lを入切することが可能となる。
【0096】
(実施形態8)
図30及び図31を参照して本実施形態を説明する。但し、本実施形態の基本構成は実施形態7とほぼ共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0097】
ワイヤレスリモコン111は、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内に可動式の操作ハンドルとして着脱自在に収納され、押操作に応じてスイッチ本体110の前面側に動いたとき、スイッチ本体110前面の操作部114を押下する突起部120が裏面に突設されている。ワイヤレスリモコン111のハウジングにおける左側部の下端にはプレート112の穴部112cに填り込んで軸支される固定軸部121が突設されている一方、ハウジングの左側部上端にはハウジングの前面側に設けられた取外用摘み122の操作で伸縮し、プレート112の上側の穴部(図示せず)に填り込んで軸支される可動軸部123が突設されている。
【0098】
而して、プレート112の穴部112cにワイヤレスリモコン111の固定軸部121を填め込みながら、取外用摘み122を操作して可動軸部123を縮伸させてプレート112の上側の穴部に填め込む。これにより、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内にワイヤレスリモコン111を可動式の操作ハンドルとして収納することができる。また、このときワイヤレスリモコン111に対する固定軸部121および可動軸部123の位置設定により、ワイヤレスリモコン111の回動可能角が所定角に制限されるようにしてある。
【0099】
このように本実施形態によれば、ワイヤレスリモコン111が、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内に可動式の操作ハンドルとして着脱自在に収納され、押操作に応じてスイッチ本体110の前面側に動いたとき、そのスイッチ本体110の操作部114を押下する突起部120をさらに有する構成になっているので、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内にワイヤレスリモコン111を収納している場合、スイッチ本体110の操作部114に代えて、ワイヤレスリモコン111を操作のし易い大きな操作ハンドルとして使用することができる。また、ワイヤレスリモコン111が機械的に操作されるので、赤外線で信号を送信するための発光ダイオードLD2をさらに1個設ける構成に比べて、ワイヤレスリモコン111の電池Bの消費電力を節約することができる。
【0100】
(実施形態9)
図32〜図34を参照して本実施形態を説明する。実施形態8ではワイヤレスリモコン111をスイッチ本体110の操作スイッチSW1を操作するための操作ハンドルとして用いているが、本実施形態では、実施形態4と同様にピアノタッチ式の操作ハンドル124をスイッチ本体110の前面に取り付け、その操作ハンドル124の前面にワイヤレスリモコン111を保持するようにしている。従って、本実施形態の基本構成は実施形態7などと共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0101】
操作ハンドル124は図32における左側端部でスイッチ本体110の前面に枢着され、押操作されたときにその左側端部を支点としてピアノタッチ式に回動することでスイッチ本体110の前面に露出する操作スイッチSW1の押釦(図示せず)を押し込んで負荷Lの入切を切り替えるものである。なお、操作ハンドル124とスイッチ本体110の枢着構造については実施形態4とほぼ同様であるから詳しい図示並びに説明は省略する。
【0102】
操作ハンドル124の前面には矩形の凹所124aが設けられ、この凹所124a内にワイヤレスリモコン111が収納される。凹所124a内に収納されたワイヤレスリモコン111は、図示しない永久磁石と鉄板とを用いて、実施形態4と同様に操作ハンドル124と磁力で結合される。ここで凹所124aの底面にはワイヤレスリモコン111の透過レンズ116とスイッチ本体110の透光カバー113とに対向する位置に矩形の窓孔124bが貫設され、またワイヤレスリモコン111の透光部118とスイッチ本体110表示窓115とに対向する位置に矩形の透光窓孔124cが貫設されている。なお、操作ハンドル124の前面における凹所124aの上下両端部にはワイヤレスリモコン111を取り外す際に指先などを引っ掛けるための凹部124dが設けられている。
【0103】
而して本実施形態によれば、ワイヤレスリモコン111が操作ハンドル124の前面に取り付けられているか否かに関わらず操作ハンドル124を押操作して負荷Lを入切でき、また取り外したワイヤレスリモコン111を使っても負荷Lを入切できる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】実施形態1の回路図である。
【図2】実施形態2の回路図である。
【図3】同上の説明図である。
【図4】実施形態3の回路図である。
【図5】同上の説明図である。
【図6】実施形態4の分解斜視図である。
【図7】同上を取付枠に取り付けた状態の斜視図である。
【図8】同上におけるスイッチ本体が取付枠に取り付けられ且つピアノハンドルが取り外された状態と、スイッチ本体から取り外された状態のワイヤレスリモコンの斜視図である。
【図9】同上を取付枠に取り付けた状態の側面図である。
【図10】同上のボディを除いた断面図である。
【図11】同上のボディ及びワイヤレスリモコンを除いた下面図である。
【図12】同上におけるピアノハンドルの裏面図である。
【図13】同上におけるワイヤレスリモコンの分解斜視図である。
【図14】同上におけるワイヤレスリモコンの分解斜視図である。
【図15】同上におけるワイヤレスリモコンのプリント基板を示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図16】同上におけるワイヤレスリモコンのメンブレンシートを示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図17】同上におけるスイッチ本体の回路図である。
【図18】同上におけるワイヤレスリモコンの回路図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】実施形態5におけるピアノハンドルを取り外した状態のスイッチ本体を示し、(a)は正面図、(b)は断面図である。
【図21】同上におけるスイッチ本体のカバーを示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は下面図である。
【図22】同上におけるスイッチ本体のカバーの断面図である。
【図23】同上におけるスイッチ本体のカバーの斜視図である。
【図24】同上における受光モジュールを示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。
【図25】(a)は実施形態6の斜視図、(b)は実施形態6におけるワイヤレスリモコンの裏面図である。
【図26】同上の分解斜視図である。
【図27】同上の別の構成におけるワイヤレスリモコンの裏面図である。
【図28】実施形態7を示し、ワイヤレスリモコンを取り外した状態の斜視図である。
【図29】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り付けた状態の斜視図である。
【図30】実施形態8を示し、ワイヤレスリモコンを取り外した状態の斜視図である。
【図31】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り付けた状態の斜視図である。
【図32】実施形態9の分解斜視図である。
【図33】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り外した状態の斜視図である。
【図34】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り付けた状態の斜視図である。
【図35】従来例の回路図である。
【図36】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
【0105】
AC 商用電源
L 負荷
101 第2の電源部
102 3端子レギュレータIC
103 制御部
104 第3の電源部
105 負荷開閉部
106 駆動部
107 第1の電源部
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源から負荷への電力供給を入切するスイッチであって、特に自ら電源供給を受ける必要があるスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、商用電源から負荷への電力供給を入切するスイッチとして、商用電源から負荷への給電路に挿入された機械的な接点を開閉するタイプのものの他に、前記給電路にサイリスタやトライアックなどの半導体スイッチ素子を挿入し電子回路を用いて当該半導体スイッチ素子を開閉(オン・オフ)するタイプのものが提供されている。前者のスイッチは、人が操作ハンドルを操作したときに機械的に接点が開閉されるものであるために自ら電源供給を受ける必要はないが、後者のスイッチは、人が操作ハンドルを操作したときに電子回路が半導体スイッチ素子を駆動するものであるために電子回路の動作用に電源供給を受ける必要がある。そのため、前者のスイッチが2線で配線されるのに対し、後者のスイッチは4線若しくは3線で配線する必要があった。
【0003】
これに対して本出願人は、省配線の見地から、半導体スイッチ素子を利用したスイッチでありながら2線の配線を可能としたものを既に提案している(例えば、特許文献1参照)。図35は特許文献1に開示されている従来スイッチの回路図を示している。このスイッチは、商用の交流電源ACと負荷(例えば、換気扇)Lとの直列回路を接続する接続端子Ta,Tb間に、ZNRのようなサージ吸収素子Z1、フィルタ用のコンデンサC1をそれぞれ接続するとともに、フィルタ用のインダクタL1を介してトライアックTRCを接続する。トライアックTRCのT2端子とT1端子との間には、ダイオードブリッジからなる整流器DBを介して抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路が接続されている。ここで、抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路はトライアックTRCのゲートGとT1端子との間に接続してあり、トライアックTRCがターンオンすると、換気扇LがトライアックTRC及びインダクタL1を介して交流電源ACに接続され、換気扇Lを駆動するようになっている。
【0004】
整流器DBの直流出力端子間には抵抗R2及びツェナーダイオードZD1からなる第2の電源部101が接続されており、ツェナーダイオードZD1により得られた直流電圧は、更に3端子レギュレータIC102により例えば3Vに降圧安定化され、この安定化された電圧はマイクロコンピュータからなる制御部103等の動作電源電圧として供される。
【0005】
また整流器DBの直流出力端子間には、トライアックTRCをターンオンさせるためのサイリスタSCRが接続され、サイリスタSCRのゲートとカソードとの間には抵抗R3及びコンデンサC3の並列回路が接続される。サイリスタSCRのアノードには、べース・エミッタ間に抵抗R4及びコンデンサC4の並列回路が接続されたPNP型トランジスタQ1のエミッタが接続されており、トランジスタQ1のコレクタは、ツェナーダイオードZD2を介してサイリスタSCRのゲートに接続されるとともに、ダイオードD1を介して3端子レギュレータIC102の電圧入力端子に接続される。また、トランジスタQ1のベースは抵抗R5を介してNPN型トランジスタQ2のコレクタに接続される。トランジスタQ2のエミッタは回路のグランドに接続されており、トランジスタQ2のベースは制御部103の制御出力端子に接続されている。ここに、トランジスタQ1、抵抗R4,R5、ダイオードD1及びツェナーダイオードZD2などから第3の電源部104が構成される。また、トライアックTRCと抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路とで負荷開閉部105が構成され、サイリスタSCRと抵抗R3及びコンデンサC3の並列回路とで負荷開閉部105を駆動する駆動部106が構成され、さらに3端子レギュレータIC102とコンデンサC5,C6とで第1の電源部107が構成される。
【0006】
ここで、制御部103の制御出力端子の信号レベルがローレベルになるとトランジスタQ2がオフする。トランジスタQ2がオフするとトランジスタQ1がオフするので、第1の電源部107の3端子レギュレータIC102にはツェナーダイオードZD1により定電圧化され且つ平滑コンデンサC0によって平滑された電源が第2の電源部101から供給される。この時、トライアックTRCのゲートにはターンオンするのに必要なだけの電流が流れないので、トライアックTRCはオフしており、換気扇Lへの電源供給は遮断される。
【0007】
一方、制御部103の制御出力端子の信号レベルがハイレベルになると、トランジスタQ2がオンし、トランジスタQ2がオンするとトランジスタQ1がオンし、第3の電源部104を介して第1の電源部107の3端子レギュレータIC102に電源が供給され、3端子レギュレータIC102が制御部103などの動作電源を生成する。このとき第3の電源部104におけるツェナーダイオードZD2のカソードの電位がブレーク・ダウン電圧よりも高くなると、ツェナーダイオードZD2に逆方向電流が流れ、ツェナーダイオードZD2を介して駆動部106のサイリスタSCRのゲートに電流が流れてサイリスタSCRが導通する。サイリスタSCRが導通すると、交流電源ACの半サイクル毎にトライアックTRCのゲートにターンオンするのに必要な電流が流れ、トライアックTRCがターンオンして、換気扇Lに電源が供給される。
【0008】
すなわち、図36に示すように交流電源ACの電源電圧VACがゼロクロス点t0を過ぎて所定電圧(第3の電源部104を構成するツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)を越える時点t1までは第2の電源部101から第1の電源部107に電力を供給し、電源電圧VACがツェナー電圧VZD2を越えた時点で駆動部106のサイリスタSCRがターンオンし、さらに負荷開閉部105のトライアックTRCがターンオンして換気扇Lに電力が供給されるとともに、第1の電源部107には第3の電源部104から電力が供給されることになる。ここで、負荷(換気扇L)に供給される電力の一部を制御部103などの動作電力に流用することに伴う負荷への影響を低減するためには、ツェナー電圧VZD2を低くすることでゼロクロス点t0からトライアックTRCがターンオンする時点t1までの期間Txをできる限り短くすることが望ましい。そのために従来回路においては、第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1)に対して第3の電源部104の出力電圧(ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)が低く(VZD1>VZD2)設定されていた。
【特許文献1】特開2001−227804号公報(段落0021−0026及び図7参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが特許文献1に開示されているような従来例においては、特にインバータ式蛍光灯照明器具を負荷とする場合に照明器具の機能を損ねたり、消灯操作時にフリッカ現象を引き起こすといった問題が生じる虞があった。つまり、上述のように第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1)に対して第3の電源部104の出力電圧(ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)が低く設定されていると、消灯操作時に第1の電源部107への電源供給元が第3の電源部104から第2の電源部101へ切り換わった時点で第1の電源部107の入力側に接続されている平滑コンデンサC0に充電電流が流れる。このとき一時的に多くの電流を流すことになり、ひいては電流を流すために第2の電源部101のインピーダンスが低下するため、消灯時の負荷電圧に対して高い電圧が負荷に印加されることになる。このような場合でも負荷が換気扇Lであれば特に支障はないが、電子安定器を搭載したインバータ式蛍光灯照明器具の場合では照明器具への入力電圧により電子安定器の動作電圧が確保されると直ちに動作してランプを点灯するため、フリッカやフラッシュと呼ばれるランプの明滅現象が発生してしまう。また、インバータ式蛍光灯照明器具のなかには入力電圧を常時監視し、予め決められた短い時間内にスイッチが操作されて入力電圧が入切されたときに点灯モードを変更(例えば、全点灯から調光点灯など)する機能を有したものがあり、上記従来のスイッチでオフ・オンを短い時間で切り換えたときに照明器具への入力電圧が低下しないために上記機能の反応が鈍くなったり、あるいは機能自体がはたらかなくなる虞があった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、商用電源から負荷への電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能なスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、商用電源から負荷への給電路に挿入される負荷開閉部と、負荷開閉部を制御して商用電源から負荷への電源供給を開閉させる制御部と、制御部の動作電源を生成する第1の電源部と、負荷開閉部が開成されて商用電源から負荷への電力供給が停止しているときに第1の電源部に電源を供給する第2の電源部と、負荷開閉部が閉成されて商用電源から負荷への電力供給が行われているときに第1の電源部に電源を供給する第3の電源部とを備え、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されたことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、第2の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化する第1のツェナーダイオードと、第1のツェナーダイオードのカソードと第1の電源部の入力端との間に挿入されたインピーダンス素子とを有し、第3の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化し且つ第1のツェナーダイオードよりもツェナー電圧が低く設定された第2のツェナーダイオードを有し、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧となるようにインピーダンス素子のインピーダンス値が設定されたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、第2の電源部は、限流用の抵抗と、ベースに第1のツェナーダイオードのカソードが接続されるとともにエミッタに前記限流用抵抗の一端が接続されたトランジスタと、トランジスタのコレクタと第1の電源部の入力端との間に挿入された前記インピーダンス素子とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、手動操作される操作部、操作部が操作されたときにワイヤレス信号を送信する送信部、操作部と送信部とを収納したハウジングを具備し、少なくとも負荷開閉部の開閉指令を前記ワイヤレス信号で送信するワイヤレスリモコンと、負荷開閉部と制御部と第1乃至第3の電源部とを収納し壁面に設けられた埋込孔に後端部を埋め込む形で配設される器体、器体に収納されワイヤレスリモコンから送信されたワイヤレス信号を受信する受信部を有するスイッチ本体とを備え、制御部は、受信部で受信したワイヤレス信号の開閉指令に応じて負荷開閉部を制御し、スイッチ本体の器体前面にワイヤレスリモコンのハウジングが着脱自在に保持されることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、スイッチ本体は、器体の前面に取り付けられて押操作される操作ハンドルと、操作ハンドルの押操作によって操作される操作スイッチとを具備し、操作スイッチが操作されたときに制御部が負荷開閉部を制御してなり、操作ハンドルの前面にワイヤレスリモコンのハウジングを着脱自在に取り付ける取付手段が操作ハンドル並びにワイヤレスリモコンに設けられたことを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、ピアノタッチ操作で操作スイッチを操作する前記操作ハンドルと、操作ハンドル前面の少なくとも一部に形成された他の部位よりも薄肉の取付部に着脱自在に取り付けられる前記ワイヤレスリモコンとを備え、前記取付手段は、取付部に取り付けられたワイヤレスリモコンと操作ハンドルとを磁力で結合することを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項4の発明において、制御部は、所定時間の計時が完了した時点で負荷開閉部を制御するタイマ機能を有し、ワイヤレスリモコンは、制御部のタイマ機能を利用する際に操作されるタイマ用操作部を具備し、タイマ用操作部が操作されたときにタイマ機能をはたらかせるためのタイマ指令をワイヤレス信号で送信部から送信し、受信部で受信するワイヤレス信号のタイマ指令を受け取ったとき又は操作スイッチが操作されたときから制御部が前記所定時間の計時を開始することを特徴とする。
【0018】
請求項8の発明は、請求項4の発明において、スイッチ本体は、器体前面から操作される操作スイッチを具備し、操作スイッチが操作されたときにも制御部が負荷開閉部を制御することを特徴とする。
【0019】
請求項9の発明は、請求項4の発明において、磁石と該磁石を磁力により牽引固定する固定部との一方がスイッチ本体に設けられ、磁石並びに固定部の他方がワイヤレスリモコンに設けられることを特徴とする。
【0020】
請求項10の発明は、請求項5の発明において、第1の電源部から電力供給を受けて発光する発光素子を具備し、制御部によって発光素子の点滅が制御される表示部をスイッチ本体に備え、制御部は、第1の電源部から発光素子への電力供給を時分割することで発光素子をダイナミック点灯することを特徴とする。
【0021】
請求項11の発明は、請求項5の発明において、器体前面における操作ハンドルと操作スイッチとの間に介装され、操作ハンドルの操作力を操作スイッチに伝えるスペーサ部を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項12の発明は、請求項5の発明において、操作ハンドル及びハウジングの何れか一方に設けられた位置決め用の突起と、操作ハンドル及びハウジングの何れか他方に設けられて位置決め用の突起と凹凸嵌合する嵌合部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されているから、商用電源から負荷への電力供給を入切する際に負荷電圧を急激に変化させることがなく、多種多様な負荷が接続可能になるという効果がある。
【0024】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、インピーダンス素子の電圧降下により第2の電源部の出力電圧を低下させることで第1のツェナーダイオードのツェナー電圧を相対的に高くすることができるから、第1のツェナーダイオードにおいて安定したツェナー電圧を得るために必要なツェナー電流量を低下させることができ、その結果、請求項1の発明に対して安価なインピーダンス素子を追加するだけで消費電力の低下が図れるという効果がある。
【0025】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、第1のツェナーダイオードを介してベース接地されたトランジスタによりインピーダンス変換が行われて第2の電源部の出力電圧が略一定に保たれるから、商用電源に接続する負荷の種類を拡大することができるとともに、商用電源投入時における突入電流を抑えることができるという効果がある。
【0026】
請求項4の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、ワイヤレスリモコンの操作部を操作して負荷を入切することができるから使い勝手がよくなり、さらにスイッチ本体の器体前面にワイヤレスリモコンのハウジングが着脱自在に保持されるから、ワイヤレスリモコンの保管用として壁掛け式のホルダなどを別途設ける必要がなくなってワイヤレスリモコンとスイッチ本体とのデザインを統一することができ、しかも、商用電源及び負荷と2線で接続できるから、既存のスイッチとの置き換えも容易に行えるという効果がある。
【0027】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、スイッチ本体の操作ハンドルを操作しても負荷を入切できるから使い勝手がさらによくなるという効果がある。
【0028】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、取付部が他の部位よりも薄肉に形成されているため、ワイヤレスリモコンの壁面からの突出量を低減することができるとともに、取付手段の磁力で吸着する側と吸着される側との間隔を狭めて結合力を高めることができ、取付部に対するワイヤレスリモコンの取付強度が向上するという効果がある。
【0029】
請求項7の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、例えば負荷が照明器具であれば、ワイヤレスリモコンの操作部を操作してから所定時間後に消灯させることにより、就寝した頃に自動的に消灯して照明器具の消し忘れを防止することができるという効果がある。
【0030】
請求項8の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、ワイヤレスリモコンをスイッチ本体から取り外したとき、スイッチ本体の操作スイッチを操作して負荷を入切できるとともにワイヤレスリモコンを使って遠隔から負荷の入切を操作することも可能になるという効果がある。
【0031】
請求項9の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、スイッチ本体に対するワイヤレスリモコンの着脱が容易に行えるという効果がある。
【0032】
請求項10の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、例えば、負荷開閉部が開いて負荷への給電が停止しているときに制御部が発光素子を点灯して操作ハンドルの位置を表示すれば、負荷である照明が消灯していて暗い状況においても発光素子の光で操作ハンドルの位置が判り、あるいは、負荷開閉部が閉じて負荷への給電が行われているときに制御部が発光素子を点灯すれば、発光素子の光で負荷の動作状態を表示することができ、使い勝手の向上が図れ、しかも、第1の電源部から発光素子への電力供給を時分割することで発光素子をダイナミック点灯することにより表示部における消費電力を低減することができるという効果がある。
【0033】
請求項11の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、スペーサ部によって器体内における操作スイッチの配置の自由度が高くなるという効果がある。
【0034】
請求項12の発明によれば、請求項5の発明の効果に加えて、突起と嵌合部との嵌合により操作ハンドルに対してワイヤレスリモコンを正しい位置に簡単に取り付けることができるとともに、操作ハンドルを操作したときにワイヤレスリモコンの位置がずれるのを防ぐことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、負荷をインバータ式蛍光灯照明器具とした場合について図面を参照して詳細に説明する。但し、負荷の種類はインバータ式蛍光灯照明器具に限定されるものではなく、その他の種類の負荷であっても本発明の技術思想が適用可能であることはいうまでもない。
【0036】
(実施形態1)
図1は本実施形態のスイッチの回路図を示している。但し、基本的な構成並びに動作は図35に示した従来例と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
本実施形態は、従来例と逆に、第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1)が第3の電源部104の出力電圧(ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧VZD2)と同じか若しくは低い電圧(VZD1≦VZD2)に設定されている点に特徴がある。なお、図1では図示を省略しているが、制御部103にはタクトスイッチなどからなる操作スイッチが接続されており、その操作スイッチが操作される毎に制御部103が負荷開閉部105を制御して商用電源ACから負荷Lへの電力供給を入切する。
【0038】
而して、従来例のように第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧より高く設定されていると、消灯操作時に第1の電源部107への電源供給元が第3の電源部104から第2の電源部101へ切り換わった時点で第1の電源部107の入力側に接続されている平滑コンデンサC0に充電電流が流れてしまうが、本実施形態では第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低く設定されているため、消灯操作時に第1の電源部107への電源供給元が第3の電源部104から第2の電源部101へ切り換わった時点で平滑コンデンサC0に充電電流が流れず、第2の電源部101のインピーダンスが低下することもないから、負荷Lに対して不要な電圧が印加されるのを防ぐことができる。従って、負荷Lが電子安定器を搭載したインバータ式蛍光灯照明器具の場合、従来例で問題となるフリッカやフラッシュと呼ばれるランプの明滅現象の発生が防止でき、また、インバータ式蛍光灯照明器具が入力電圧を常時監視し、予め決められた短い時間内にスイッチが操作されて入力電圧が入切されたときに点灯モードを変更(例えば、全点灯から調光点灯など)する機能を有したものであれば、オフ・オンを短い時間で切り換えたときにも照明器具への入力電圧が低下しなくなることが避けられるから、上記機能の反応が鈍くなったり、あるいは機能自体がはたらかなくなるのを防ぐことができる。
【0039】
(実施形態2)
図2は本実施形態のスイッチの回路図を示している。但し、基本的な構成並びに動作は従来例及び実施形態1と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
本実施形態は、ツェナーダイオードZD1のカソードと第1の電源部107の入力端(平滑コンデンサC0の高電位側端子)との間に挿入されたインピーダンス素子Z2を第2の電源部101に有し、第2の電源部101のツェナーダイオードZD1よりもツェナー電圧VZD2が低く設定されたツェナーダイオードZD2を第3の電源部104に有するとともに、第2の電源部101の出力電圧(ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1とインピーダンス素子Z2の電圧降下との差分)が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低い電圧となるようにインピーダンス素子Z2のインピーダンス値が設定されている点に特徴がある。但し、インピーダンス素子Z2は抵抗やダイオードのように通電によって電圧降下が生じるものであればよい。
【0041】
而して、インピーダンス素子Z2の電圧降下により第2の電源部101の出力電圧を低下させることでツェナーダイオードZD1のツェナー電圧VZD1を相対的に高くすることができるから、ツェナーダイオードZD1において安定したツェナー電圧VZD1を得るために必要なツェナー電流量を低下させることができる。すなわち、ツェナーダイオードにおいては、図3に示すようにトンネル効果によるブレークダウンが支配的となる低い電圧領域のものは安定したツェナー電圧を得るためにツェナー電流を比較的多く流さなくてはならないのに対し、アバランシェ効果が支配的となる高い電圧領域のものは微少なツェナー電流でも安定したツェナー電圧が得られる。従って、第2の電源部101を構成するツェナーダイオードZD1にある程度ツェナー電圧が高いものを用いることにより、第2の電源部101における消費電力が低減できることになる。例えば、ツェナー電圧の定格が5.6V程度のものを用いればツェナー電流が10μA程度で安定した電圧が確保できる。
【0042】
このように本実施形態では、実施形態1に対して安価なインピーダンス素子Z2を追加するだけで実施形態1に比較して第2の電源部101の消費電力の低下が図れるという利点がある。
【0043】
(実施形態3)
図4は本実施形態のスイッチの回路図を示している。但し、第2の電源部101以外の構成並びに動作は実施形態2と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
本実施形態における第2の電源部101は、限流用の抵抗R2と、ベースにツェナーダイオードZD1のカソードが接続されるとともにエミッタに限流用抵抗R2の一端が接続されたトランジスタQ3と、トランジスタQ3のコレクタと第1の電源部107の入力端(平滑コンデンサC0の高電位側端子)との間に挿入されたインピーダンス素子Z2とを有する点に特徴がある。なお、トランジスタQ3のベース・コレクタ間にはバイアス抵抗R6が接続されている。
【0045】
而して、ツェナーダイオードZD1を介してベース接地されたトランジスタQ3によりインピーダンス変換が行われて第2の電源部101の出力電圧が略一定に保たれるから、商用電源ACに接続する負荷Lの制限が緩和され、その種類を拡大することができるという利点がある。なお、図6(a)に示すようにトランジスタQ3のエミッタと平滑コンデンサC0との間にインピーダンス素子Z2を挿入しない場合、同図(b)に示すように商用電源ACの投入時に大きな突入電流が流れてしまうが、同図(c)に示すようにインピーダンス素子Z2を挿入した場合には、同図(d)に示すようにトランジスタQ3によるインピーダンス変換とインピーダンス素子Z2の限流作用とによって商用電源ACの投入時における突入電流を大幅に抑えることができるという利点がある。
【0046】
(実施形態4)
図6〜図19を参照して本実施形態を説明する。本実施形態は、ボディ2及びカバー3からなるスイッチ本体1と、スイッチ本体1に枢着されるピアノハンドル4と、ピアノハンドル4の片側に取着される受光カバー5と、ピアノハンドル4に着脱自在に取り付けられるワイヤレスリモコン6と、スイッチ本体1の内部に収納される2枚のプリント基板7とを主要な構成として有する。
【0047】
先ず本実施形態の回路構成を図17及び図18を参照して説明する。なお図17はスイッチ本体1側の回路構成を示す回路図であり、図18はワイヤレスリモコン6側の回路構成を示す回路図である。
【0048】
スイッチ本体1は、図17に示すようにタクトスイッチからなる操作スイッチSW1と、フォトダイオードなどの受光素子を具備した受光モジュール72aを有し、ワイヤレスリモコン6から赤外線のような光信号(ワイヤレス信号)で送信された切替信号を受信する受信部108と、第1の電源部107から電力供給を受けて発光する発光ダイオードLD1を具備し、負荷Lの停止時に制御部103により発光ダイオードLD1を点灯して位置表示を行う表示部109と、後述するチャンネル切替用の切替スイッチSW2とを備えているが、これ以外の構成並びに動作は実施形態3と共通であるから説明は省略する。
【0049】
一方、ワイヤレスリモコン6内に収納される回路は、図18に示すようにマイクロコンピュータからなり操作スイッチSW3の操作入力に応じて負荷Lを入切するための制御信号を発生する制御回路部80と、赤外線のような光信号からなるワイヤレス信号で切替信号を送信する発光ダイオードLD2と、制御回路部80の制御信号に応じて発光ダイオードLD2を駆動することによって切替信号を送信する送信回路部81と、釦電池のような電池Bを電源として制御回路部80及び送信回路部81に電源を供給する電源回路部82とを備える。尚、図中のSW4はチャンネル切替のための切替スイッチである。
【0050】
ワイヤレスリモコン6では、操作スイッチSW3が押操作されると操作スイッチSW3の操作信号が制御回路部80に入力され、この操作信号に応じて制御回路部80が制御信号を発生する。そして、送信回路部81が制御回路部80の制御信号に応じて発光ダイオードLD2を駆動し、赤外線のような光信号からなるワイヤレス信号で負荷Lの切替信号を送信する。一方、スイッチ本体1の内部回路では、制御部103が受信部108からの信号入力及び操作スイッチSW1からの操作入力を監視しており、受信部108の受信した切替信号が入力されるか、操作スイッチSW1が押操作されて操作信号が入力されると、これらの切替信号及び操作信号に応じてトランジスタQ2のオン/オフを反転させる制御信号を発生し、この制御信号に基づいて駆動部106が負荷開閉部105を駆動し、商用電源ACから負荷Lへの電力供給をオン/オフする。また制御部103は、負荷Lへの電力供給をオフする間、発光ダイオードLD1に電圧を印加して点灯させることにより位置表示を行う。但し、負荷開閉部105が閉じて商用電源ACから負荷Lへの電力供給をオンする間、発光ダイオードLD1を点灯して負荷Lの動作状態を表示することも可能である。このとき制御部103は、図19(b)に示すように発光ダイオードLD1への電圧印加を時分割することでダイナミック点灯させており、同図(a)に示すように電圧を常時印加する場合に比較して消費電力を低減させている。尚、ワイヤレスリモコン6からワイヤレス信号で送信される切替信号には、切替スイッチSW4によって設定されたチャンネルのデータが含まれており、制御部103では、切替スイッチSW4によって設定されたチャンネルと、切替スイッチSW2で設定された自己のチャンネルとが一致する場合のみ、ワイヤレスリモコン6からの切替信号を受け付けるようにしている。
【0051】
ここで、本実施形態のスイッチ本体1では制御部103や受信部108の動作電源を作成する第1の電源部107の他に、負荷Lの入切に応じて第1の電源部107の動作電源を作成する第2及び第3の電源部101,104を備えているが、例えば、一種類の電源部のみで制御部103や受信部108の動作電源を作成する回路方式も実現可能である。しかしながら、一種類の電源部のみで動作電源を作成する回路方式においては、制御部103や受信部108の最大消費電力から余裕を持たせた電圧を発生させる必要があるため、ゼロクロス点から負荷開閉部105のトライアックTRCがターンオンする時点までの期間Txが長くなり、負荷Lに供給される電力の一部を制御部103や受信部108の動作電力に流用することに伴う負荷Lへの影響が大きくなってしまう。特に本実施形態のように第1の電源部107の負荷として制御部103以外に受信部108を有するものにおいては特に負荷Lへの影響が大きい。これに対して本実施形態の回路構成では、第1の電源部107から電力供給を受ける制御部103や受信部108の電力消費が少ないほど上記期間Txが短くなるため、上述のように一種類の電源部のみで制御部103や受信部108の動作電源を作成する場合に比較して、制御部103や受信部108の消費電力を低減することで負荷Lへの電力供給が遮断される期間Txを短くすることが可能となり、上述の別の回路方式を採用する場合に比較して負荷Lへの悪影響を減らすことができるという利点がある。しかも実施形態1と同様に本実施形態においても、第2の電源部101の出力電圧が第3の電源部104の出力電圧と同じか若しくは低く設定されているため、負荷Lが電子安定器を搭載したインバータ式蛍光灯照明器具の場合、従来例で問題となるフリッカやフラッシュと呼ばれるランプの明滅現象の発生が防止でき、また、インバータ式蛍光灯照明器具が点灯モードを変更する機能を有したものであれば、オフ・オンを短い時間で切り換えたときにも照明器具への入力電圧が低下しなくなることが避けられるから、上記機能の反応が鈍くなったり、あるいは機能自体がはたらかなくなるのを防ぐことができる。
【0052】
次に図6〜図16を参照しながら本実施形態の構造について説明する。尚、以下の説明では特に断りがない限り、図6に示す向きにおいて上下左右の方向を規定し、図9中の左側を前側、同図中の右側を後側とする。
【0053】
ボディ2は合成樹脂により前面が開口した箱状に形成され、上下の両側面には各一対の係止突起10が突設されている。ボディ2の内部は、底部から立設された隔壁2bによって2つの収納室に仕切られており、上側の収納室には一方のプリント基板7に実装されたスイッチ素子Q1などの回路部品が収納され、下側の収納室にはプリント基板7に実装された図示しない端子板及び鎖錠ばねからなる所謂速結端子構造の接続端子Ta,Tbが収納されている。ボディ2の背面には、下側の収納室に連通する電線挿通孔(図示せず)が開口しており、この電線挿通孔を通して被覆が剥かれた電線を挿入することによって、電線を接続端子Ta,Tbに容易に接続できるようになっている。また上側の収納室には負荷開閉部105のトライアックTRCに熱結合された放熱板(図示せず)が収納されており、ボディ2の上壁及び左側壁には放熱性を高めるための複数の透孔2aが貫設されている。
【0054】
一方、カバー3は合成樹脂により背面が開口した箱状に形成され、上下の両側面の後縁からは係止孔12を有する係止脚片11が2個ずつ突設されている。而して、ボディ2とカバー3とは、カバー3に突設された係止脚片11の係止孔12にボディ2の係止突起10を係止させることにより結合されており、結合時には係止脚片11の弾性と係止突起10の前端の傾斜面10aとを利用して簡単に係止できるようになっている。
【0055】
またスイッチ本体1の表面側の部材であるカバー3には、既製の埋込式の配線器具を埋設する場合に用いる取付枠60に着脱自在に取付可能とするために、左側の端面の上下に各一対の取付爪13が突設され、右側の端面の上下方向における中央部に一対の取付爪13が突設されている。なお右側の端面の後縁には、一対の取付爪13が表面に突設された撓み片15の上下両側にスリット14,14を形成してあり、撓み片15が内側へ弾性的に撓むようにしてある。従って、既製の配線器具用の取付枠60に取付爪13,13を係止させてスイッチ本体1を着脱自在に取り付けることができ、既製の埋込型の配線器具と同様にして壁面などの造営面に埋設できるようにしてある。
【0056】
図6に示すように取付枠60は縦長の窓孔60aを有し、窓孔60aの左右両側の側片61,61には、スイッチ本体1の取付爪13がそれぞれ係止される2個1組の器具取付孔62が等間隔に3組ずつ設けてあり、窓孔60a内で配線器具の取付位置を3箇所選択できるようになっている。そして、この取付枠60にスイッチ本体1を取り付ける際には、カバー3の左側の端面に形成された取付爪13を、取付枠60の左側の側片61の上下に形成された器具取付孔62に係止させた後、スイッチ本体1の右側部を取付枠60側に押し込むと、カバー3の右側の端面に形成された取付爪13が右側の側片61で押されて撓み片15が内側に撓み、撓み片15の取付爪13が右側の側片61に形成された器具取付孔62に係止することで、スイッチ本体1が取付枠60に取着されるようになっている。なおスイッチ本体1を取付枠60から取り外す際には、撓み片15を内側に押して、撓み片15の取付爪13と、右側の側片61に設けた器具取付孔62との係止状態を解除することによって、スイッチ本体1を取付枠60から容易に取り外すことができるようになっている。尚、取付枠60の上下の側片には、それぞれ、埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじ用の長孔63と、壁を構成する石膏ボードなどに取り付けるための従来周知のはさみ金具(図示せず)が取着される取着孔64と、プレート枠(図示せず)を固定するためのプレートねじ用のねじ孔65とが設けられている。
【0057】
またカバー3の前面には、上下方向における中央部の左側部に、横向となった軸部16,16が所定間隔を開けて2つ突設してあり、これらの軸部16,16は上部が横向きの略円柱形状をしている。カバー3前面の軸部16,16が形成された側と反対側(右側)の部位には、後述するピアノハンドル4の係止脚片27,27がそれぞれ挿入される係止孔17,17が貫設されている。またカバー3の前面には上下両側部に横長の透孔がそれぞれ形成され、これらの透孔内に一端部がカバー3に片持ち支持された矩形板状の弾性ばね片18,18がカバー3と連続一体に形成されており、各弾性ばね片18,18の自由端側は前方に突出して、ピアノハンドル4裏面の右側部の上下にそれぞれ当接し、ピアノハンドル4を前方に押圧している。
【0058】
またカバー3内には操作スイッチSW1、切替スイッチSW2、発光ダイオードLD1受光モジュール72aなどの部品が実装されたもう1枚のプリント基板(図示せず)が納装されており、このプリント基板とボディ2内に収納されるプリント基板7との間はフレキシブルフラットケーブルなどの配線を介して電気的に接続されている。そしてカバー3の前面には、係止孔17,17の中間部の左側に操作スイッチSW1の押釦51を露出させる丸孔19が、この丸孔19の下方には切替スイッチSW2を構成するスライドスイッチの摘み52を露出させる窓孔20がそれぞれ貫設され、さらに軸部16,16の中間部の右側に発光ダイオードLD1を露出させる丸孔21が、この丸孔21の下方には受光モジュール72aの受光面を露出させる丸孔22がそれぞれ貫設されている。
【0059】
一方ピアノハンドル4は合成樹脂により前面視の形状が略矩形状に形成されており、左側部の裏面には軸部16,16に対向する部位に、後側に開口した穴23とこの穴23内に取着される金属製の軸受け用ばね24とで構成される枢支部が設けられており、穴23内に挿入された軸部16に軸受け用ばね体24が弾接することによって、軸部16に対し回動自在に軸支されている。またピアノハンドル4の裏面には、押釦51に対向する部位に押釦51を押圧する押圧突起39が突設されており、この押圧突起39の周りにはカバー3の丸孔19の周りに設けたボス19aを逃がす凹部39aが形成されている。また更にピアノハンドル4の裏面における枢支部と反対側の端部(右端部)には、図9に示すように上下方向における中央部から両側部に行くにつれて、カバー3の前面から遠ざかる向きに傾斜するテーパ面4a,4aが形成されている。
【0060】
またピアノハンドル4前面の左端部からは上下方向に沿って延びる細幅の突台25が前方に向かって突設されており、前面の突台25以外の部位には突台25よりも薄肉であってワイヤレスリモコン6が着脱自在に取り付けられる取付部26を形成してある。また、ピアノハンドル4の右側部の裏面には、カバー3の係止孔17,17に対向する部位に、係止孔17と係止する爪27aが先端に突設された一対の係止脚片27がそれぞれ突設されており、これらの係止脚片27,27の近傍に希土類磁石(例えばネオジウム磁石やコバルト磁石など)からなる短冊状の永久磁石8が貼着されている。
【0061】
受光カバー5は、赤外光に対して透光性を有するとともに可視光に対して遮光性を有するような合成樹脂により帯板状に形成されており、受光カバー5の背面に突設されたかしめ突起(図示せず)をピアノハンドル4に貫設された孔29に通し、ピアノハンドル4の裏面側に突出した先端部を潰すことによってピアノハンドル4にかしめ固定される。ところでピアノハンドル4には、スイッチ本体1の前面に露設された発光ダイオードLD1及び受光モジュール72aにそれぞれ対向する部位にピアノハンドル4を貫通する貫通孔30,31が貫設されており、貫通孔30には発光ダイオードLD1の発光を外部に導くためのほたる表示片9が取り付けられる。ほたる表示片9は、貫通孔30内に挿入される矩形板状の導光部34と、導光部34の上下両側面からそれぞれ上下に突出するかしめ片35,35とを有し、導光部34を貫通孔30内に挿入した状態で、ピアノハンドル4の裏面に突設したかしめ突起36をかしめ片35の孔に通し、その先端を潰すことによってピアノハンドル4に取り付けられる。この時、ほたる表示片9の導光部34の先端は貫通孔30から前方に突出し、受光カバー5に設けた切欠溝33を通して前面に露出している。また受光カバー5には、貫通孔31に臨む部位にワイヤレスリモコン6から送信される光信号を受光モジュール72aに集光するためのレンズ部32が形成されている。
【0062】
而して、受光カバー5、ほたる表示片9、及び永久磁石8が取着されたピアノハンドル4の枢支部をカバー3の軸部16,16に軸支させるとともに、係止脚片27,27をカバー3の係止孔17,17に挿入すると、ピアノハンドル4がカバー3に対して回動自在に軸支され、枢支部を構成する軸受け用ばね24などによって操作方向と反対側に付勢されて、復帰位置まで移動する。この時、係止脚片27の爪27aが係止孔17の孔縁と係止することで、ピアノハンドル4の抜け止めが為されている。また発光ダイオードLD1にほたる表示片9の導光部34が対向するとともに、受光モジュール72aの受光面に受光カバー5のレンズ部32が対向しており、発光ダイオードLD1の発する光がほたる表示片9を通して外部に導かれ、ワイヤレスリモコン6から送信されたワイヤレス信号がレンズ部32により受光モジュール72aに集光されるのである。この状態からピアノハンドル4の操作側を押操作すると、ピアノハンドル4が軸部16を中心に回転し、ピアノハンドル4裏面の押圧突起39によって操作スイッチSW1の押釦51が押操作される。なおピアノハンドル4の凹部39aがボス19aと当接することによって、それ以上のピアノハンドル4の押し込みができないようになっている。その後ピアノハンドル4の操作側を押す力をなくすと、操作スイッチSW1の押釦51に発生する復帰力と軸受け用ばね24及び弾性ばね片18に発生する復帰力とを受けてピアノハンドル4が復帰位置まで移動する。なお、ピアノハンドル4前面の右端部には、操作位置を表示するための突起37が突設されており、突起37に触れることで暗闇でも操作位置が容易に判別でき、また視覚障害者や高齢者なども操作位置を容易に判別できるようにしている。
【0063】
次にワイヤレスリモコン6の構造について説明する。ワイヤレスリモコン6は、ハウジング40と、プリント基板41と、メンブレンシート42と、電池ホルダー43と、固定部たる鉄片44(磁性体)と、摘み45とを主たる構成として有する。
【0064】
ハウジング40は合成樹脂により背面及び下面が開口した扁平な直方体状に形成され、ハウジング40の前面は幅方向における中間部が両側部よりも前方に突出するような曲面に形成され、全体として蒲鉾型に形成されている。ハウジング40の下部には、左右の側壁の後縁間を連結する連結片46が一体に形成されており、ハウジング40の上側壁と左右の側壁と連結片46とで囲まれる収納凹部40aにプリント基板41と鉄片44とが収納される。また、ハウジング40の前壁と左右の側壁と連結片46とで囲まれる空間は電池ホルダー43を挿入する挿入口となり、この挿入口から挿入された電池ホルダー43の後部を収納する収納凹部40bが連結片46の下側に形成されている。また、ハウジング40の長手方向に沿う両側壁の内、ピアノハンドル4に装着した際に突台25の端面と対向する側壁の上下両側部には、突台25の端面の上下両端部に形成した位置決めリブ38,38と係止する係止凹部57,57が上下両端部に形成されており、突台25と反対側の側壁にはワイヤレスリモコン6を外す際に指で引っ掛けるための突条59が上下方向に沿って突設されている。またハウジング40の側壁の後縁には、ピアノハンドル4の突起37と対向する部位にこの突起37と凹凸嵌合する嵌合溝40cが形成され、さらにハウジング40の前面における嵌合溝40cの裏側部付近には操作位置を表示するための突起58が突設されている。
【0065】
一方電池ホルダー43は合成樹脂成型品からなり、円板の上部を切り欠いたような形状に形成されて釦電池よりなる電池Bの底面に当接する底壁47a、及び、底壁47aの周縁部から立設された前面視略C字状の側壁47bからなる電池保持部47と、電池保持部47の下側部に連続一体に突設された略直方体状の基台部48と、側壁47bの周面に撓み片49aを介して連続一体に連結された嵌合部49とを有する。基台部48の表面にはホルダー外し時に手の爪を引っ掛けるための引掛凹部48aが形成され、さらに基台部48における嵌合部49と反対側の端部には、ハウジング40の係止凹部55と係止する爪48cが先端部に形成された弾性係止片48bが突設されている。また嵌合部49には手の爪を引っ掛けるための外し溝49bが後面及び下面に形成され、ハウジング40の側壁と対向する面には側壁に設けた係止凹部56と係止する係止爪49cが突設されている。
【0066】
プリント基板41は矩形板状であって、ピアノハンドル4に装着した際に永久磁石8と対向する部位に鉄片44を収めるための矩形状の切欠部41aが形成されている。またプリント基板41の部品実装面には上述した制御回路部80、送信回路部81、および電源回路部82を構成する回路部品や電池ホルダー43に保持された釦電池の正極及び負極にそれぞれ接触する接触ばね片(図示せず)が実装されており、スライドスイッチよりなる切替スイッチSW4に被せた摘み45とプリント基板41と鉄片44とをハウジング40の収納凹部40aに収納すると、プリント基板41に実装された発光ダイオードLD2がハウジング40の上側壁の孔53に臨むように配置され、さらにハウジング40の側壁に設けた孔54から摘み45の操作部45aが露出するようになっている。
【0067】
このプリント基板41の表面には合成樹脂により形成された可撓性を有する板状のメンブレンシート42が貼り付けられ、このメンブレンシート42によってハウジング40の開口が閉塞される。メンブレンシート42に側縁には嵌合溝40cに対向する部位に凹溝42cが形成されている。またメンブレンシート42の表面の上側部にはドーム状に突出する操作凸部42aが形成されており、この操作凸部42aの裏側には導電性インクを円形領域に塗布することによって導電部42bが形成されている。一方、プリント基板41には、導電部42bに対向する部位に、略一定の間隔をおいて互いに噛合するように配置された一対の櫛歯状の接点部50a,50bがカーボンペーストを印刷することによって形成されている。ここに、接点部50a,50bと導電部42bとで上述の操作スイッチSW3が構成され、タクトスイッチなどの既存のスイッチを用いる場合に比べてワイヤレスリモコン6を薄型化でき、またコストダウンが図れる。而して、メンブレンシート42に設けたリモコン操作部としての操作凸部42aを押操作すると、メンブレンシート42が撓んで導電部42bが接点部50a,50bに接触し、接点部50a,50b間が導電部42bを介して導通することにより、制御回路部80に操作入力が与えられ、送信回路部81が制御回路部80の制御信号に応じて発光ダイオードLD2を駆動し、ワイヤレス信号で切替指令を送信するようになっている。
【0068】
以上のようなワイヤレスリモコン6を組み立てるに当たっては、ハウジング40の収納凹部40a内に、切替スイッチSW4に被せた摘み45と、プリント基板41と、鉄片44とを挿入した後、ハウジング40の開口側からメンブレンシート42を貼り付ければ良い。ここに、ハウジング40とメンブレンシート42とでリモコン本体が構成される。そして、釦電池を収めた電池ホルダー43を正しい向きに向けて挿入口から挿入すると、弾性係止片48bの爪48c及び嵌合部49の係止爪49cがそれぞれハウジング40の係止凹部55,56に係止することによって、電池ホルダー43がハウジング40に取り付けられる。一方、電池ホルダー43を取り外す際には、電池ホルダー43の嵌合部49に設けた外し溝49bに手の爪を引っ掛けて、撓み片49aを撓ませて、係止爪49cと係止凹部56との係止状態を解除した後、引掛凹部48aに手の爪を引っ掛けて、電池ホルダー43を引き出せば良い。
【0069】
このワイヤレスリモコン6はピアノハンドル4の取付部26に取り付けられる。すなわちワイヤレスリモコン6とピアノハンドル4の向きを合わせて、ワイヤレスリモコン6をピアノハンドル4の取付部26に前面側から取り付けると、ワイヤレスリモコン6のハウジング40内に納装された鉄片44がピアノハンドル4に取着した永久磁石8によって吸着され、ワイヤレスリモコン6がピアノハンドル4に取り付けられる。この時、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に設けた係止凹部57とピアノハンドル4の位置決めリブ38が係止するとともに、ハウジング40の嵌合溝40cにピアノハンドル4の突起37が嵌合することで、ワイヤレスリモコン6がピアノハンドル4に対して位置決めされ、ワイヤレスリモコン6の位置ずれが起こりにくくなっている。そして、この状態でワイヤレスリモコン6の前面の操作側(突起58側)を押すと、ワイヤレスリモコン6の押力をピアノハンドル4が受けて、軸部16を中心に回転し、ピアノハンドル4裏面の押圧突起39によって操作スイッチSW1の押釦51が押操作される。その後ワイヤレスリモコン6の操作側を押す力をなくすと、操作スイッチSW1の押釦51に発生する復帰力と軸受け用ばね24及び弾性ばね片18に発生する復帰力とを受けてワイヤレスリモコン6(ピアノハンドル4)が復帰位置まで移動する。
【0070】
一方、ワイヤレスリモコン6をピアノハンドル4から外してリモコン操作を行う場合は、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に設けた突条59に手を掛けて、ハウジング40を前側に引っ張ると、ハウジング40を容易に取り外すことができ、上述のようにしてリモコン操作が行えるのである。
【0071】
ここで、本実施形態ではピアノハンドル4の前面に薄肉の取付部26を設けて、この取付部26にワイヤレスリモコン6を装着しているので、ワイヤレスリモコン6の壁面からの突出量をできるだけ小さくでき、また取付部26を薄肉(約0.5mm)に形成することで、ピアノハンドル4に取り付けた永久磁石8とワイヤレスリモコン6の内部に収納した固定部たる鉄片44との間の距離が短くなり、磁力によるワイヤレスリモコン6の取付強度を高めることができる。
【0072】
またワイヤレスリモコン6が装着されるピアノハンドル4の部位(取付部26)を薄肉にすることで、樹脂成型時に発生する外力によってピアノハンドル4の端が多少反ることも考えられるが、本実施形態ではピアノハンドル4の裏面における枢支部と反対側の端部(右端部)に、上下方向における中央部から両側部に行くにつれて、カバー3の前面から遠ざかる向きに傾斜するテーパ面4a,4aが形成されているので、ピアノハンドル4の両側部が多少反っていたとしても、ピアノハンドル4の両側付近でピアノハンドル4の裏側面とカバー3の前面との間の隙間(ストローク)を確実に確保でき、ピアノハンドル4の両側部を押してスイッチ操作を行うことができる。また更に、ピアノハンドル4の裏面における枢支部と反対側の部位の上下両側部をそれぞれ前方に押圧する押圧ばね片18,18がカバー3と一体に形成されており、ピアノハンドルにおける枢支部と反対側の部位の上下両側部をそれぞれ押圧ばね片18,18で前方に押圧しているので、上述と同様にピアノハンドル4の両側部が多少反っていたとしても、ピアノハンドル4の両側付近でピアノハンドル4の裏側面とカバー3の前面との間の隙間(ストローク)を確実に確保でき、ピアノハンドル4の両側部を押してスイッチ操作を行うことができる。
【0073】
またワイヤレスリモコン6のハウジング40は直方体状であって、短幅方向に対向する2つの側壁が、ピアノハンドル4の短幅方向に対向する2つの辺に略平行するようにしてピアノハンドル4の前面に取り付けられており、ハウジング40の前面は短幅方向における中間部が両側部に比べて前方に突出するような曲面形状に形成されているので、操作性を良好にできる。またハウジング40は短幅方向の中央部に比べて両側部の厚みが小さくなっているので、内部の回路に動作電源を供給する釦電池を保持した電池ホルダー43が挿抜自在に挿入される挿入口が、ハウジング40の短幅方向に対向する2つの側壁の何れかに開口していると、ハウジング40の両側部の厚みが厚くなって壁面からの突出量が大きくなり、また長手方向に対向する2つの側壁の内、発光ダイオードLD2が配設された側壁は発光ダイオードLD2のために電池の収納スペースが確保できなくなるが、本実施形態ではハウジング40の長手方向に対向する2つの側壁の内の一方(上側壁)に発光ダイオードLD2を配置するとともに、他方(下側壁)に電池ホルダー43の挿入口を設けてあり、厚みが最も厚くなるハウジング40の短幅方向中央部に電池ホルダー43を配置しているので、ハウジング40(ワイヤレスリモコン6)の厚みをできるだけ薄くでき、壁面からのワイヤレスリモコン6の突出量を小さくして、他の配線器具とのデザインの統一性を確保することができる。
【0074】
なお本実施形態では、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に取り付けた鉄片44と、この鉄片44に対応するピアノハンドル4の部位に取り付けられた永久磁石8とで、ワイヤレスリモコン6とピアノハンドル4とを磁力で結合する取付手段を構成しているが、ワイヤレスリモコン6のハウジング40に永久磁石を取り付けるとともに、この永久磁石に対応するピアノハンドル4の部位に磁性体を取り付けて、ワイヤレスリモコン6とピアノハンドル4とを磁力で結合するようにしても良く、この場合はワイヤレスリモコン6のハウジング40に永久磁石を取り付けているので、ワイヤレスリモコン6をスチール製の机や冷蔵庫など磁性体でできたものに取り付けて使用することができ、使い勝手が向上する。
【0075】
而して本実施形態によれば、ワイヤレスリモコン6が操作ハンドルたるピアノハンドル4の前面に着脱自在に保持されるから、ワイヤレスリモコン6の保管用として壁掛け式のホルダなどを別途設ける必要がなく、ワイヤレスリモコン6とスイッチ本体1とのデザインを統一することができる。またピアノハンドル4の操作並びにワイヤレスリモコン6の操作の何れによっても負荷Lを入切できるために使い勝手がよくなり、しかも、商用電源AC及び負荷Lとスイッチ本体1とを2線で接続することができるから、既存のスイッチとの置き換えも容易に行えるという利点がある。
【0076】
(実施形態5)
図20〜図24を参照して本実施形態を説明する。但し、本実施形態はスイッチ本体1の構造に特徴があり、その他の構成については実施形態4と共通である。よって、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
実施形態4においては、プリント配線板7に実装された操作スイッチSW1の押釦51がピアノハンドル4裏面の押圧突起39によって直接操作される構造となっているが、このような構造であると、スイッチ本体1の器体におけるプリント配線板7の前後方向の位置をカバー3前面に近付ける必要がある。
【0078】
そこで本実施形態では、スイッチ本体1の器体前面におけるピアノハンドル4の押圧突起39と操作スイッチSW1の押釦51との間に介装され、ピアノハンドル4の操作力を操作スイッチSW1に伝えるスペーサ部66をカバー3と一体に設けている。このスペーサ部66は、カバー3前面に略U字形の溝を設けることで幅細且つ前後方向に撓み自在に形成され、その先端(自由端)には前方へ起立して裏面で操作スイッチSW1の押釦51と当接する突起66aが突設されている。すなわち、ピアノハンドル4の操作側を押操作すると、ピアノハンドル4が軸部16を中心に回転し、ピアノハンドル4裏面の押圧突起39がスペーサ部66先端の突起66a表面に当接し、スペーサ部66が撓むことによって操作スイッチSW1の押釦51が突起66aを介して押操作される。
【0079】
而して本実施形態によれば、カバー3と一体に設けたスペーサ部66を介してピアノハンドル4の操作力を操作スイッチSW1の押釦51に伝える構造としたため、スペーサ部66によってスイッチ本体1の器体内における操作スイッチSW1の配置の自由度が高くなるという利点がある。
【0080】
ところで、受光モジュール72aにおいては輻射ノイズなどの外来ノイズの影響を低減するため、図24に示すようにフォトダイオードなどの受光素子を金属製のシールド板72bで覆うとともに、メッシュ状のシールド部材72cをシールド板72bと一体に形成し、このシールド部材72cで受光素子の受光面(受光レンズ)を覆うようにしている。さらに、カバー3前面における丸孔22の周囲に円筒形の突壁67を立設し、この突壁67で受光面の周囲を囲むようにしている(図23参照)。このような構造を採用したことにより、施工時などに指先から放電される静電気に対する受光モジュール72aの耐量を確保しながら、受光モジュール72aの電磁シールド効果を高めることができるものである。
【0081】
(実施形態6)
図25及び図26を参照して本実施形態を説明する。但し、本実施形態の基本構成は実施形態4とほぼ共通であるから、形状が多少異なっていても機能的に共通する構成要素については同一の符号を付して図示並びに説明は適宜省略する。
【0082】
スイッチ本体1を構成するボディ2は縦横の寸法がほぼ等しい箱形に形成されており、その内部には接続端子Ta,Tbを構成する端子部70A,70Bと、2枚のプリント配線板7とが収納される。2つの端子部70A,70Bは従来周知の速結端子構造を有し、鎖錠ばねを一体に有する端子板71と、端子板71と電線の導体との鎖錠状態を解除する解除レバー73とで構成される。これら2つの端子部70A,70Bは平面視略コ字形の隔壁2cによって仕切られた2つの収納室2d,2eにそれぞれ収納される。ボディ2の側壁には各収納室2d,2eと各々通じる縦溝2fが設けられ、この縦溝2fを通して解除レバー73の操作部73aがボディ2の外に露出させてある。解除レバー73はボディ2内に回動自在に配設され、ボディ2の外に露出する操作部73aを縦溝2fに沿って回動することにより端子板71と電線の導体との鎖錠状態を解除することができる。なお、各端子部70A,70Bは導電板74を介して各々プリント配線板7の導電パターンと電気的に接続される。また、2枚のプリント配線板7のうちで前方のプリント配線板7には操作スイッチSW1と受光モジュール72aなどが実装され、後方のプリント配線板7には負荷開閉部105などが実装される。なお、図26における75は負荷開閉部105のトライアックTRCに結合された放熱板である。
【0083】
一方、カバー3はボディ2よりも縦横の寸法が大きい矩形平板状に形成され、裏面に突設された係止脚片11の係止孔12にボディ2の係止突起10を係止させることにより結合されてスイッチ本体1の器体が組み立てられる。またカバー3中央の左右両端部には埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじ用の長孔3aがそれぞれ貫設されており、取付枠60を使わずにスイッチ本体1の器体を埋込ボックスに直接取り付けるようになっている。カバー3の四隅近傍には化粧プレート90を着脱自在に取り付けるための取付孔3bが設けられている。さらにカバー3上部の左右両側には、後述するようにピアノハンドル4を回動自在に枢支するため、側面に軸受孔を有する一対の軸受部3c,3cが前方へ突設されている。
【0084】
ピアノハンドル4は突台25が上、取付部26が下になるようにスイッチ本体1の前面に枢着される。突台25の左右両側にはカバー3前面に突設された一対の軸受部3c,3cを挿通する挿通孔25a,25aがそれぞれ貫設され、各挿通孔25aの内側面には軸受部3cの軸受孔に軸支される軸部(図示せず)が形成されている。すなわち、一対の挿通孔25a,25aに各々軸受部3c,3cを挿通し、挿通孔25aの内側面に形成された軸受孔に軸部を嵌めて軸支させることにより、ピアノハンドル4がカバー3前面に回動自在に枢着されることになる。なお、ピアノハンドル4の下側両端には略L字形の支持片4bが設けられており、取付部26に取り付けたワイヤレスリモコン6を一対の支持片4bで支持している。
【0085】
ワイヤレスリモコン6は基本的に実施形態4と共通の構成を有するものであるが、メンブレンシート42に設けられる操作凸部42a及び導電部42bと、プリント基板41に設けられる一対の接点部50a,50bとからなる入切操作部6Aの他に、図25(b)に示すようにタイマ機能(後述する)を利用する際に操作される5種類のタイマ用操作部6B〜6Fを具備する点が実施形態4のものと異なっている。なお、タイマ用操作部6B〜6Fの構造は入切操作部6Aと共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0086】
而して、各操作部6A〜6Fが押操作されて操作入力が与えられた制御回路部80は、制御信号を送信回路部81に出力して発光ダイオードLD2を駆動し、各操作部6A〜6Fに対応した指令をワイヤレス信号で送信するようになっている。例えば、入切操作部6Aが操作されたときには負荷Lの入切を切り替える切替指令が送信され、タイマ用操作部6B〜6Eが操作されたときには各々1分後、10分後、30分後、60分後に負荷Lを停止させるタイマ指令が送信され、タイマ用操作部6Fが操作されたときには負荷Lを連続で動作させるタイマ指令が送信される。
【0087】
化粧プレート90は合成樹脂により矩形枠状に形成され、裏面の四隅から突設されている取付爪(図示せず)をカバー3の取付孔3bに挿入係止することでカバー3前面を覆うように着脱自在に取り付けられる。化粧プレート90をカバー3前面に取り付けた状態では、図25(a)に示すようにピアノハンドル4が化粧プレート90の内側に収められる。
【0088】
一方、スイッチ本体1の制御部103では、ワイヤレスリモコン6から切替指令を受け取ると直ちに負荷Lの動作状態を入から切又は切から入へと切り替える点は実施形態4と共通であるが、ワイヤレスリモコン6からタイマ指令を受け取った場合、そのタイマ指令に含まれるタイマ時間(1分、10分、30分、60分)の計時を開始するとともにタイマ時間の計時が終了した時点で負荷Lの動作状態を入から切に切り替えて負荷Lを停止させる。なお、タイマ用操作部6Eに対応するタイマ指令を受け取った場合、制御部103はタイマ時間の計時は行わずに直ちに負荷Lの動作状態を切から入に切り替える。
【0089】
而して本実施形態によれば、例えば負荷Lが照明器具であれば、ワイヤレスリモコン6のタイマ用操作部6B〜6Eを操作してから所定時間(タイマ時間)後に消灯させることにより、就寝した頃に自動的に消灯して照明器具の消し忘れを防止することができる。但し、本実施形態ではスイッチ本体1の制御部103にタイマ機能を持たせているが、ワイヤレスリモコン6の制御回路部80にタイマ機能を持たせ、タイマ用操作部6B〜6Eが操作されてからタイマ時間経過後にタイマ指令をワイヤレス信号で送信するようにしても構わない。また本実施形態におけるタイマ機能の構成は実施形態4にも適用可能であって、図27に示すように実施形態4におけるワイヤレスリモコン6にタイマ用操作部6B〜6Fを設けてもよい。
【0090】
(実施形態7)
図28及び図29を参照して本実施形態を説明する。本実施形態は、実施形態4〜6と同様にスイッチ本体110とスイッチ本体110の前面に着脱自在に取り付けられるワイヤレスリモコン111とで構成される。
【0091】
スイッチ本体11は合成樹脂製の器体を具備し、この器体の内部には実施形態4におけるスイッチ本体1と共通の回路がプリント配線板に実装されて収納される。器体前面の上部にはプリント配線板に実装された操作スイッチSW1の押釦を押操作するための操作部114が設けられ、器体の下部にはプリント配線板に実装された受光モジュール72aを覆う透光カバー113が配設されている。なお、操作部114にはプリント配線に実装されている表示部109の発光ダイオードLD1の光を前方へ照射する表示窓115が設けられている。また器体は実施形態4と同様に取付枠を用いて壁面に埋込配設されるものであって、取付枠の前面には合成樹脂により矩形枠状に形成されたプレート枠112a並びに化粧プレート112bからなる従来周知のプレート112が取り付けられる。
【0092】
一方、ワイヤレスリモコン111は、扁平な直方体状に形成されたハウジングを具備し、このハウジングの内部には実施形態4におけるワイヤレスリモコン6と共通の回路がプリント基板に実装されて収納され、スイッチ本体110の前面に取り付けられた状態でプレート112の内側に収納される。またハウジングの下部にはスイッチ本体110の透光カバー113と対向する位置に透過レンズ116が設けられ、ハウジングの上部には操作部117が設けられるとともに、操作部117には表示窓115から照射される発光ダイオードLD1の光を前方へ透過させる透光部118が設けられている。
【0093】
而して、ワイヤレスリモコン111をスイッチ本体110から取り外した状態では、スイッチ本体110の操作部114を押操作して操作スイッチSW1をオンすることで負荷Lを入切できるとともに、ワイヤレスリモコン111の操作部117を操作して切替指令をワイヤレス信号で送信することでも負荷Lを入切できる。従って、ワイヤレスリモコン111を保管するために壁掛け式のホルダーを別途設ける必要がなく、ワイヤレスリモコン111とスイッチ本体110等とのデザインを統一することができる。また、壁掛け式ホルダーをねじや接着などで壁に固定する手間もなくなる。さらに、専用プレートを使用しないため、他の埋込型の配線器具と連接して施工することが可能となり、ワイヤレスリモコンを変更することで機能追加を容易に実現できる。
【0094】
またワイヤレスリモコン111にはスイッチ本体110の透光カバー113と対向する位置に透光部118が設けられているため、図29に示すようにスイッチ本体110の前面にワイヤレスリモコン111が取り付けられた状態であっても、他のワイヤレスリモコンから送信されるワイヤレス信号を受信して負荷Lを制御することができる。但し、他のワイヤレスリモコンによる操作が不要であれば、透光部118を省略しても構わない。さらにワイヤレスリモコン111の操作部117には透光部118が設けられているから、スイッチ本体110の前面にワイヤレスリモコン111が取り付けられた状態であっても透光部118を通して表示部109の表示が視認できる。
【0095】
ところで、ワイヤレス信号を送信する発光ダイオードLD2はワイヤレスリモコン111のハウジングにおける上部壁に設けた孔119を通して外部に臨んでいるが、ワイヤレスリモコン111に透過レンズ116が設けられる構成の場合にはその透過レンズ116内に突出するように、またワイヤレスリモコン111に透過レンズ116が設けられない構成の場合にはスイッチ本体110の透光カバー113と対向する位置に、ワイヤレス信号送信用の発光ダイオードをもう1個設けるようにしてもよい。この構成の場合、スイッチ本体110前面にワイヤレスリモコン111が取り付けられている場合でも、ワイヤレスリモコン111の操作部117を操作することにより、スイッチ本体110の操作部114に対する押操作と同様に、負荷Lを入切することが可能となる。
【0096】
(実施形態8)
図30及び図31を参照して本実施形態を説明する。但し、本実施形態の基本構成は実施形態7とほぼ共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0097】
ワイヤレスリモコン111は、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内に可動式の操作ハンドルとして着脱自在に収納され、押操作に応じてスイッチ本体110の前面側に動いたとき、スイッチ本体110前面の操作部114を押下する突起部120が裏面に突設されている。ワイヤレスリモコン111のハウジングにおける左側部の下端にはプレート112の穴部112cに填り込んで軸支される固定軸部121が突設されている一方、ハウジングの左側部上端にはハウジングの前面側に設けられた取外用摘み122の操作で伸縮し、プレート112の上側の穴部(図示せず)に填り込んで軸支される可動軸部123が突設されている。
【0098】
而して、プレート112の穴部112cにワイヤレスリモコン111の固定軸部121を填め込みながら、取外用摘み122を操作して可動軸部123を縮伸させてプレート112の上側の穴部に填め込む。これにより、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内にワイヤレスリモコン111を可動式の操作ハンドルとして収納することができる。また、このときワイヤレスリモコン111に対する固定軸部121および可動軸部123の位置設定により、ワイヤレスリモコン111の回動可能角が所定角に制限されるようにしてある。
【0099】
このように本実施形態によれば、ワイヤレスリモコン111が、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内に可動式の操作ハンドルとして着脱自在に収納され、押操作に応じてスイッチ本体110の前面側に動いたとき、そのスイッチ本体110の操作部114を押下する突起部120をさらに有する構成になっているので、スイッチ本体110の前面に配設されたプレート112内にワイヤレスリモコン111を収納している場合、スイッチ本体110の操作部114に代えて、ワイヤレスリモコン111を操作のし易い大きな操作ハンドルとして使用することができる。また、ワイヤレスリモコン111が機械的に操作されるので、赤外線で信号を送信するための発光ダイオードLD2をさらに1個設ける構成に比べて、ワイヤレスリモコン111の電池Bの消費電力を節約することができる。
【0100】
(実施形態9)
図32〜図34を参照して本実施形態を説明する。実施形態8ではワイヤレスリモコン111をスイッチ本体110の操作スイッチSW1を操作するための操作ハンドルとして用いているが、本実施形態では、実施形態4と同様にピアノタッチ式の操作ハンドル124をスイッチ本体110の前面に取り付け、その操作ハンドル124の前面にワイヤレスリモコン111を保持するようにしている。従って、本実施形態の基本構成は実施形態7などと共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0101】
操作ハンドル124は図32における左側端部でスイッチ本体110の前面に枢着され、押操作されたときにその左側端部を支点としてピアノタッチ式に回動することでスイッチ本体110の前面に露出する操作スイッチSW1の押釦(図示せず)を押し込んで負荷Lの入切を切り替えるものである。なお、操作ハンドル124とスイッチ本体110の枢着構造については実施形態4とほぼ同様であるから詳しい図示並びに説明は省略する。
【0102】
操作ハンドル124の前面には矩形の凹所124aが設けられ、この凹所124a内にワイヤレスリモコン111が収納される。凹所124a内に収納されたワイヤレスリモコン111は、図示しない永久磁石と鉄板とを用いて、実施形態4と同様に操作ハンドル124と磁力で結合される。ここで凹所124aの底面にはワイヤレスリモコン111の透過レンズ116とスイッチ本体110の透光カバー113とに対向する位置に矩形の窓孔124bが貫設され、またワイヤレスリモコン111の透光部118とスイッチ本体110表示窓115とに対向する位置に矩形の透光窓孔124cが貫設されている。なお、操作ハンドル124の前面における凹所124aの上下両端部にはワイヤレスリモコン111を取り外す際に指先などを引っ掛けるための凹部124dが設けられている。
【0103】
而して本実施形態によれば、ワイヤレスリモコン111が操作ハンドル124の前面に取り付けられているか否かに関わらず操作ハンドル124を押操作して負荷Lを入切でき、また取り外したワイヤレスリモコン111を使っても負荷Lを入切できる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】実施形態1の回路図である。
【図2】実施形態2の回路図である。
【図3】同上の説明図である。
【図4】実施形態3の回路図である。
【図5】同上の説明図である。
【図6】実施形態4の分解斜視図である。
【図7】同上を取付枠に取り付けた状態の斜視図である。
【図8】同上におけるスイッチ本体が取付枠に取り付けられ且つピアノハンドルが取り外された状態と、スイッチ本体から取り外された状態のワイヤレスリモコンの斜視図である。
【図9】同上を取付枠に取り付けた状態の側面図である。
【図10】同上のボディを除いた断面図である。
【図11】同上のボディ及びワイヤレスリモコンを除いた下面図である。
【図12】同上におけるピアノハンドルの裏面図である。
【図13】同上におけるワイヤレスリモコンの分解斜視図である。
【図14】同上におけるワイヤレスリモコンの分解斜視図である。
【図15】同上におけるワイヤレスリモコンのプリント基板を示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図16】同上におけるワイヤレスリモコンのメンブレンシートを示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図17】同上におけるスイッチ本体の回路図である。
【図18】同上におけるワイヤレスリモコンの回路図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】実施形態5におけるピアノハンドルを取り外した状態のスイッチ本体を示し、(a)は正面図、(b)は断面図である。
【図21】同上におけるスイッチ本体のカバーを示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は下面図である。
【図22】同上におけるスイッチ本体のカバーの断面図である。
【図23】同上におけるスイッチ本体のカバーの斜視図である。
【図24】同上における受光モジュールを示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。
【図25】(a)は実施形態6の斜視図、(b)は実施形態6におけるワイヤレスリモコンの裏面図である。
【図26】同上の分解斜視図である。
【図27】同上の別の構成におけるワイヤレスリモコンの裏面図である。
【図28】実施形態7を示し、ワイヤレスリモコンを取り外した状態の斜視図である。
【図29】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り付けた状態の斜視図である。
【図30】実施形態8を示し、ワイヤレスリモコンを取り外した状態の斜視図である。
【図31】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り付けた状態の斜視図である。
【図32】実施形態9の分解斜視図である。
【図33】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り外した状態の斜視図である。
【図34】同上を示し、ワイヤレスリモコンを取り付けた状態の斜視図である。
【図35】従来例の回路図である。
【図36】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
【0105】
AC 商用電源
L 負荷
101 第2の電源部
102 3端子レギュレータIC
103 制御部
104 第3の電源部
105 負荷開閉部
106 駆動部
107 第1の電源部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源から負荷への給電路に挿入される負荷開閉部と、負荷開閉部を制御して商用電源から負荷への電源供給を開閉させる制御部と、制御部の動作電源を生成する第1の電源部と、負荷開閉部が開成されて商用電源から負荷への電力供給が停止しているときに第1の電源部に電源を供給する第2の電源部と、負荷開閉部が閉成されて商用電源から負荷への電力供給が行われているときに第1の電源部に電源を供給する第3の電源部とを備え、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されたことを特徴とするスイッチ。
【請求項2】
第2の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化する第1のツェナーダイオードと、第1のツェナーダイオードのカソードと第1の電源部の入力端との間に挿入されたインピーダンス素子とを有し、第3の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化し且つ第1のツェナーダイオードよりもツェナー電圧が低く設定された第2のツェナーダイオードを有し、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧となるようにインピーダンス素子のインピーダンス値が設定されたことを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
【請求項3】
第2の電源部は、限流用の抵抗と、ベースに第1のツェナーダイオードのカソードが接続されるとともにエミッタに前記限流用抵抗の一端が接続されたトランジスタと、トランジスタのコレクタと第1の電源部の入力端との間に挿入された前記インピーダンス素子とを有することを特徴とする請求項2記載のスイッチ。
【請求項4】
手動操作される操作部、操作部が操作されたときにワイヤレス信号を送信する送信部、操作部と送信部とを収納したハウジングを具備し、少なくとも負荷開閉部の開閉指令を前記ワイヤレス信号で送信するワイヤレスリモコンと、負荷開閉部と制御部と第1乃至第3の電源部とを収納し壁面に設けられた埋込孔に後端部を埋め込む形で配設される器体、器体に収納されワイヤレスリモコンから送信されたワイヤレス信号を受信する受信部を有するスイッチ本体とを備え、制御部は、受信部で受信したワイヤレス信号の開閉指令に応じて負荷開閉部を制御し、スイッチ本体の器体前面にワイヤレスリモコンのハウジングが着脱自在に保持されることを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
【請求項5】
スイッチ本体は、器体の前面に取り付けられて押操作される操作ハンドルと、操作ハンドルの押操作によって操作される操作スイッチとを具備し、操作スイッチが操作されたときに制御部が負荷開閉部を制御してなり、操作ハンドルの前面にワイヤレスリモコンのハウジングを着脱自在に取り付ける取付手段が操作ハンドル並びにワイヤレスリモコンに設けられたことを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項6】
ピアノタッチ操作で操作スイッチを操作する前記操作ハンドルと、操作ハンドル前面の少なくとも一部に形成された他の部位よりも薄肉の取付部に着脱自在に取り付けられる前記ワイヤレスリモコンとを備え、前記取付手段は、取付部に取り付けられたワイヤレスリモコンと操作ハンドルとを磁力で結合することを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項7】
制御部は、所定時間の計時が完了した時点で負荷開閉部を制御するタイマ機能を有し、ワイヤレスリモコンは、制御部のタイマ機能を利用する際に操作されるタイマ用操作部を具備し、タイマ用操作部が操作されたときにタイマ機能をはたらかせるためのタイマ指令をワイヤレス信号で送信部から送信し、受信部で受信するワイヤレス信号のタイマ指令を受け取ったとき又は操作スイッチが操作されたときから制御部が前記所定時間の計時を開始することを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項8】
スイッチ本体は、器体前面から操作される操作スイッチを具備し、操作スイッチが操作されたときにも制御部が負荷開閉部を制御することを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項9】
磁石と該磁石を磁力により牽引固定する固定部との一方がスイッチ本体に設けられ、磁石並びに固定部の他方がワイヤレスリモコンに設けられることを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項10】
第1の電源部から電力供給を受けて発光する発光素子を具備し、制御部によって発光素子の点滅が制御される表示部をスイッチ本体に備え、制御部は、第1の電源部から発光素子への電力供給を時分割することで発光素子をダイナミック点灯することを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項11】
器体前面における操作ハンドルと操作スイッチとの間に介装され、操作ハンドルの操作力を操作スイッチに伝えるスペーサ部を備えたことを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項12】
操作ハンドル及びハウジングの何れか一方に設けられた位置決め用の突起と、操作ハンドル及びハウジングの何れか他方に設けられて位置決め用の突起と凹凸嵌合する嵌合部とを備えたことを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項1】
商用電源から負荷への給電路に挿入される負荷開閉部と、負荷開閉部を制御して商用電源から負荷への電源供給を開閉させる制御部と、制御部の動作電源を生成する第1の電源部と、負荷開閉部が開成されて商用電源から負荷への電力供給が停止しているときに第1の電源部に電源を供給する第2の電源部と、負荷開閉部が閉成されて商用電源から負荷への電力供給が行われているときに第1の電源部に電源を供給する第3の電源部とを備え、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧に設定されたことを特徴とするスイッチ。
【請求項2】
第2の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化する第1のツェナーダイオードと、第1のツェナーダイオードのカソードと第1の電源部の入力端との間に挿入されたインピーダンス素子とを有し、第3の電源部は、商用電源の電源電圧を定電圧化し且つ第1のツェナーダイオードよりもツェナー電圧が低く設定された第2のツェナーダイオードを有し、第2の電源部の出力電圧が第3の電源部の出力電圧と同じか若しくは低い電圧となるようにインピーダンス素子のインピーダンス値が設定されたことを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
【請求項3】
第2の電源部は、限流用の抵抗と、ベースに第1のツェナーダイオードのカソードが接続されるとともにエミッタに前記限流用抵抗の一端が接続されたトランジスタと、トランジスタのコレクタと第1の電源部の入力端との間に挿入された前記インピーダンス素子とを有することを特徴とする請求項2記載のスイッチ。
【請求項4】
手動操作される操作部、操作部が操作されたときにワイヤレス信号を送信する送信部、操作部と送信部とを収納したハウジングを具備し、少なくとも負荷開閉部の開閉指令を前記ワイヤレス信号で送信するワイヤレスリモコンと、負荷開閉部と制御部と第1乃至第3の電源部とを収納し壁面に設けられた埋込孔に後端部を埋め込む形で配設される器体、器体に収納されワイヤレスリモコンから送信されたワイヤレス信号を受信する受信部を有するスイッチ本体とを備え、制御部は、受信部で受信したワイヤレス信号の開閉指令に応じて負荷開閉部を制御し、スイッチ本体の器体前面にワイヤレスリモコンのハウジングが着脱自在に保持されることを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
【請求項5】
スイッチ本体は、器体の前面に取り付けられて押操作される操作ハンドルと、操作ハンドルの押操作によって操作される操作スイッチとを具備し、操作スイッチが操作されたときに制御部が負荷開閉部を制御してなり、操作ハンドルの前面にワイヤレスリモコンのハウジングを着脱自在に取り付ける取付手段が操作ハンドル並びにワイヤレスリモコンに設けられたことを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項6】
ピアノタッチ操作で操作スイッチを操作する前記操作ハンドルと、操作ハンドル前面の少なくとも一部に形成された他の部位よりも薄肉の取付部に着脱自在に取り付けられる前記ワイヤレスリモコンとを備え、前記取付手段は、取付部に取り付けられたワイヤレスリモコンと操作ハンドルとを磁力で結合することを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項7】
制御部は、所定時間の計時が完了した時点で負荷開閉部を制御するタイマ機能を有し、ワイヤレスリモコンは、制御部のタイマ機能を利用する際に操作されるタイマ用操作部を具備し、タイマ用操作部が操作されたときにタイマ機能をはたらかせるためのタイマ指令をワイヤレス信号で送信部から送信し、受信部で受信するワイヤレス信号のタイマ指令を受け取ったとき又は操作スイッチが操作されたときから制御部が前記所定時間の計時を開始することを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項8】
スイッチ本体は、器体前面から操作される操作スイッチを具備し、操作スイッチが操作されたときにも制御部が負荷開閉部を制御することを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項9】
磁石と該磁石を磁力により牽引固定する固定部との一方がスイッチ本体に設けられ、磁石並びに固定部の他方がワイヤレスリモコンに設けられることを特徴とする請求項4記載のスイッチ。
【請求項10】
第1の電源部から電力供給を受けて発光する発光素子を具備し、制御部によって発光素子の点滅が制御される表示部をスイッチ本体に備え、制御部は、第1の電源部から発光素子への電力供給を時分割することで発光素子をダイナミック点灯することを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項11】
器体前面における操作ハンドルと操作スイッチとの間に介装され、操作ハンドルの操作力を操作スイッチに伝えるスペーサ部を備えたことを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【請求項12】
操作ハンドル及びハウジングの何れか一方に設けられた位置決め用の突起と、操作ハンドル及びハウジングの何れか他方に設けられて位置決め用の突起と凹凸嵌合する嵌合部とを備えたことを特徴とする請求項5記載のスイッチ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公開番号】特開2006−33497(P2006−33497A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210351(P2004−210351)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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