説明

タンクから取り除かれた液体の量を決定するための方法

本発明は、単位時間ごとにタンク(1)から取り除かれた液体の量を決定するための方法に関し、液体(2)は、内燃エンジン機械の排ガストレイン(19)に不連続に供給される。本方法は、少なくとも以下の工程:注入ライン(12)を用いて液体(2)を排ガストレイン(19)に供給する工程、注入ライン(12)内において、少なくとも2つの点(28、29)において圧力を同時に検出する工程、検出された圧力から単位時間ごとに供給された液体の量を決定する工程を含む。第1の時間点(t1)と第2の時間点(t2)との間で取り除かれた液体(Fx)の量が、第1の時間点(t1)から第2の時間点(t2)への期間に亘る単位時間ごとに取り除かれた液体の量を積分することによってさらに導き出される。本発明に係る方法により、液体(2)の正確な消費量が計算可能であり、タンク(2)内の液体の残量がさらに決定可能である。本発明に係る方法を用いて、搭載したままでの診断がさらに可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単位時間ごとにタンクから取り除かれた液体の量を決定するための方法であって、この液体が、内燃エンジンの排ガスに不連続に供給される、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃エンジンの排ガス流中の窒素酸化物(NOx)を取り除くために、液体の還元剤が排ガス流に注入されることが好ましく、これは、触媒コンバータを用いて排ガス流に含有される窒素酸化物を元素の窒素(N)と水(HO)に変換するためである。液体の還元剤、活性物質、例えばアンモニア(NH)、および/または尿素(CHO)は、好ましくは水に溶解され、加えられる。液体の還元剤を格納保存するためのタンクが提供され、このタンクは供給ユニットと相互に動いて、タンクからの還元剤の排ガス流への供給を可能にする。
【0003】
液体の大部分を使用した後に程なくしてタンクを満たすことができるために、タンク内に残る液体の量について常に通知されていることが所望される。様々な方法がタンクの中身を決定するために公知である。従って、充填レベルインジケータを利用してタンク内に残る液体の充填レベルを決定することおよびタンクから残っている液体の量を決定することは公知である。この方法の不利な点は、特に平らなタンクの場合、動作中は充填レベルを不正確に決定することしかできず、その理由は、車道が平らではないことに起因して液体が常に動いているからである。傾斜した面で停止した場合にも、タンク内の液体の量を正確に決定することができない。
【0004】
他の方法は、ポンプのパラメータをモニタリングすることによって供給される液体の量を決定することを提供する。この場合の不利点は、液体のさらなるパラメータが、液体の量、例えば、圧力、密度および/または温度を正確に決定するために利用される必要があることである。流れ方向において、ポンプの下流にて、液体の一時保存領域を提供し、かつ、その液体がタンクへ戻ることを可能にするシステムの場合、排ガスに供給される液体の正確な量は未知であり、その理由はタンクへ戻る液体の量は記録(キャプチャ)されないからである。
【0005】
さらに、スルーフローを計測するための、機械的に動く計数または測定装置を用いることも公知である。これらは特に極めて一時的、すなわち迅速に変化する流れの量の場合に特に不正確な値を供給する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それゆえ本発明の目的は、従来技術に関して説明された諸問題を少なくとも部分的に軽減することであり、より詳細には、排ガスに供給される液体の量が決定でき、排ガス後処理ユニットの他の部品の状態を推測することができる方法を特定する。さらに、シンプルな設計を有し、かつ、対応の方法を確実かつ正確に実施することができる、車両のための特定の還元剤提供装置が提案されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的は、特許請求の範囲の請求項1の特徴による方法によって達成される。本発明のさらなる利点の展開は、特許請求の範囲の従属の請求項において特定される。特許請求の範囲において個々に挙げられた特徴は、技術的に都合の良い仕方で共に組み合わされることができ、かつ本記載から例示的な状況によって補足可能であり、本発明のさらなる実施形態の変形形態が示される。
【0008】
これらの目的は、単位時間ごとにタンク(1)から取り除かれた液体の量を決定するための方法であって、上記液体(2)が、内燃エンジンの排ガス(19)に不連続に供給される、方法であって、少なくとも以下の工程:
注入ライン(12)を介して、上記液体(2)を上記排ガス(19)に供給する工程、
上記注入ライン(12)内において、少なくとも2つの点(28、29)において各々、時間依存性の圧力を同時に記録する工程、
上記記録された圧力から、単位時間ごとに供給された液体の量を決定する工程、
を含む方法によって達成される。
【0009】
ここで、「不連続」の供給とは、連続した液体の流れがないこと(すなわち、例えば、一定でなく不変でない液体の流れ)を意味する。例えば、液体の流れは、時折不連続であってよく、突然再開してもよい。例えば、(例えば可撓性および/または剛性の)一時保存領域および必要に応じてバルブがタンクと注入ラインとの間に配置されて、一時保存領域がポンプによりタンクからの液体と共に圧力下に置かれ、注入ラインへの液体の追加がバルブを介して調整される(例えばタンクへのリターンラインの分岐のため)場合がそうである。液体を注入ラインに供給するために、バルブは前もって決定された所定の時間(特に装置を稼動するため)に開口可能である。
【0010】
本発明によれば、液体は、注入ラインを介して供給され、注入ラインの(少なくとも)排ガス側の端部において、1つのインジェクタが配置可能であり、これにより排ガスへの液体の噴霧が可能となる。インジェクタは同様に、1つのバルブによって調整可能であり、同時にノズルは必要に応じて利用可能である。
【0011】
圧力を記録(キャプチャ)する圧力トランスデューサは、注入ラインの第1の点および第2の点に配置される。ここで、第1の点は、液体のタンクに出来る限り近いように(しかしまたこの液体搬送側の流れ方向におけるポンプの下流にて)配置されることが好ましく、第2の点は、インジェクタの近郊における注入ラインの端部に出来る限り近いように配置されることが好ましい。これは、第1の点と第2の点との間において、出来る限り大きい距離を提供し、その結果、さらに正確に、単位時間ごとに供給される液体の量を決定することができる。タンクおよびインジェクタへの電力供給ケーブルおよび信号リード線(signalleitungen)は既に存在するので、シンプルな形で圧力センサに利用可能な電子機器を接続することがさらに可能である。
【0012】
供給される液体の量が決定される時間の単位は、正確な圧力測定が可能であるように、最大でも非常に短いように選択されるべきである。他方で、圧力は、その時間の単位の間、過度に変化すべきではない。
【0013】
単位時間ごとの注入ラインにおける液体の流速は、パイプ中の流れについて、適切な方程式を用いて、第1の点および第2の点における記録された圧力から決定可能である。単位時間ごとの液体の量は、単位時間ごとの流速、および注入パイプの形状に関するデータから、ならびに/または、従来の注入ラインに関する経験的なデータから、決定可能である。基本的な方程式の詳細な検討は、例えば、ドイツ国特許第3128168C2において提供されており、本明細書においてその内容全体に対して参照がなされており、本記載の内容に加えられるものである。
【0014】
「液体」とは、より詳細には、少なくとも室温で液体の状態を有する物質を意味するものとして理解される。液体は、非常に好ましくは、内燃エンジンの排ガス中で発生する窒素酸化物を処理する還元剤である。例えば、アンモニアに加えて、液体還元剤は、例えば尿素等のアンモニア前駆体を意味するものとして理解される。液体の還元剤は、さらに、少なくとも1つの凍結温度低減物質を有することができ、また、供給を遅延させない小さな粒子を有することができる。この点において、「液体」は一般的な語彙を述べており、詳細には、正確に言えば、これらのタイプの還元剤のことを述べている。
【0015】
第1の時間と第2の時間との間で取り除かれた液体の量全体が、第1の時間から第2の時間への期間に亘る単位時間ごとに取り除かれた液体の量を積分することによって好ましくは確立される。特に、これは、単位時間ごとの液体の、個別に確立された量の場合、液体の量全体は、想定された期間に亘って、単位時間ごとの液体の、個別に確立された量すべてを加えることによって、明らかになる。
【0016】
有利にも、圧力は、繰り返し周波数を用いて、少なくとも2つの点において記録され、この繰り返し周波数は、少なくとも100Hz(1/秒)、好ましくは少なくとも1000Hz、特に好ましくは少なくとも10000Hzの単位時間に反比例する。高い繰り返し周波数の測定の結果、その期間に亘って供給された液体の量全体は特に正確に決定することができる。さらに、圧力トランスデューサが、2%未満、好ましくは0.5%未満の、比較的小さな測定誤差で、測定値を記録する場合、有利である。
【0017】
さらに、タンク内に存在する液体の量は、第1の時間において決定され、第2の時間において存在する液体の量は、第1の時間において存在する液体の量から取り除かれた液体の確立された量を減算することによって確立される場合、特に有利である。この結果として、タンク内に存在する液体の量は、注入の間、排ガスに供給された液体の量と同様に、常に知られることとなる。
【0018】
存在する液体の量を決定することができるために、タンク内にある液体の量は、一度に、前もって決定される必要がある。例えば、これは、タンクを充填した後、手動で行うことができる。しかしながら、充填プロセスを監視し、その充填プロセス後にタンク内の液体の量を確立するセンサを提供してもよい。例えば、充填プロセス後、車両の固定された(stehender)水平方向(horizontaler Ausrichtung)における、単一の測定点が、本発明に係る方法を用いることによって、この時点から、タンク内に液体の量を決定するには十分である。
【0019】
さらに、タンク内に存在する液体の量は、タンク内に存在する液体の量についての値が常に利用可能であるように、第1の時間の後、実質的に連続して確立されることは有利である。それゆえ、後者が完全に空になる前に、タンクを充填することが可能である。再充填の量が知られている場合、さらに、このシステムを再調整することも可能である。
【0020】
さらに、液体は、100ms(ミリ秒)未満、好ましくは10ms未満の期間の不連続の注入にて供給される場合、有利である。それゆえ、本方法は、機械的なスルーフロー測定方法によってはとても測定することはできない注入プロセスにおいて特に首尾良く用いられることができる。
【0021】
0.1ml(ミリリットル)以下の液体、好ましくは0.05ml以下の液体、特に好ましくは、0.015ml以下の液体が一度の注入の間に供給される場合、特に有利である。それゆえ、本方法はまた、非常に少量の液体を決定するのに適切でもある。
【0022】
同様に、液体が供給されている間にのみ、圧力を測定することが有利であることが見出された。これは、流れておらず、例えば、路面が平らでないことに起因した振動などの妨害要素によって生じた液体の量が測定されてしまわないようにする。
【0023】
供給される液体の量が、例えばドイツ国特許第3128168C2において開示されているように、圧縮性の媒体についての、非定常流(流れの)方程式を解くことによって決定される。排ガスに液体を不連続に供給することは、定常方程式によって十分に正確に記載できないプロセスを含む。それゆえ、ここで提案された方法はまた、極めて過渡のプロセスの場合において、時間間隔ごとに液体の量の非常に正確な測定を可能にする。液体はまた、このようなプロセスの場合において圧縮性であることが想定される必要がある。
【0024】
少なくとも2つの点における圧力は、好ましくは、音声信号(schallsignal)が、注入ラインにおける液体を介して第1の点から第2の点に到達しない時間間隔の間に、再び記録される。圧縮性の媒体の非定常の流動方程式は、媒体を圧縮する圧力波に基づいており、この圧縮は、圧力波の伝播速度に影響を与える。これは次いで、液体の流れの速度に反映される。それゆえ、既に第1の点を通過している音波が第2の点に到達する前に、第2の測定を実行することが好都合である。
【0025】
本発明の1つの展開に従えば、単位時間ごとに取り除かれた液体の量は、所定の意図された量と比較され、所定の(vorgebbarer)許容誤差上から逸脱(abweichungen)した場合に、故障信号が生成される場合、有利である。このような方法はまた、圧力測定から確立された、供給された液体の量を、妥当性のために、他の要素のパラメータと比較することによる、いわゆる「搭載した状態での(オンボードでの)診断」を可能にする。「意図された量」とは、より詳細には、コントローラに保存された、および/または計算された値(または値範囲)として利用可能である。
【0026】
さらに、単位時間ごとに取り除かれた液体の量は、所定の意図された量と比較され、その意図された量が達成されない場合、および、もう一度液体が供給される場合、有利である。従って、液体は、制御された形で、排ガス中に供給可能であって、しばしば、前もって決定された意図された量が到達されるまで、または、液体供給の時間期間が増加されるまで、注入のパルス(拍子)の長さは従って、増加される。これは、触媒コンバータが、窒素酸化物の最適な変換のために、常に十分な還元剤を利用可能にさせることを保証する。
【0027】
これに関連して、内燃エンジンの排ガスシステムの他のコンポーネントのパラメータに依存して、意図された量を前もって決定することは、同様に有利である。したがって、例えば、開かれたバルブおよび十分な圧力の結果として実際に液体の流れが存在するべき場合であるのに、その流れが存在していなかったり、または制限されていたりする場合に、インジェクタの誤作動を推測することができる。液体の流れが存在しない、または制限されていることは、本発明に係る方法によって検出可能である。
【0028】
本発明は、特にまた、液体の還元剤のためのタンクと、注入ラインを介して、液体の還元剤をインジェクタに供給するように設計された供給ユニットとを有する、車両のための還元剤提供装置における使用を見出しており、インジェクタを、車両の排ガスラインに取り付けることが可能であり、圧力を記録するために少なくとも2つの圧力センサの提供がなされ、コントローラは、本発明に係る方法を実行するように設計されている。還元剤提供装置の好ましい仕様(例えば、センサ、供給ユニット等の位置)に関しては、同様に、図面および以下の図面についての記載にあるように、本発明に係る方法に関連した説明に対して参照がなされる。
【0029】
代替または追加として、本発明に係る方法はまた、車両の排ガスラインに対して、単位時間ごとに液体の量を決定するために用いられることができる。
【0030】
本発明および技術的関連事項は図面を元にして以下でより詳細に説明される。図面は特に好ましい実施形態のバリエーションを示すが、本発明はそれらに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明に係る方法を実行するための車両内において、タンクおよび供給ユニットを有する装置の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図面は、概略的に、液体2を格納保存するための車両22を示し、より詳細には、尿素水溶液等の液体還元剤を保存するための車両22を示す。タンク1は、壁を画定するための内部スペースを形成し、壁は、ここで、上側タンクカバー7、底に配置されたタンク底5、および、それらの間に置かれたタンクサイド6によって形成される。ここで図示されたタンク1はさらに、タンクカバー7内の充填開口部3を有し、この充填開口部を用いて、タンク1は、要求を満たす仕方で、液体2で満たすことができる。このようなタンク1が1つ以上の充填レベルインジケータ4を有することもまた従来技術である。
【0033】
チャンバ9内に配置された供給ユニット8を有するチャンバ9は、ここで、タンク底5上において、中心から外れた位置に形成されている。チャンバ9内に液体2は存在しておらず、そうではなくて、タンク1からの液体2をインジェクタ17に供給するための部品がその中に配置される。ここで、供給ユニット8は、排出口10を介して液体2を取り除き、この排出口は同様に、タンク底5の近郊に、タンク1の内部から、配置されている。供給ユニット8は、まず、(ここでは、排出口10から始まって特定の流れ順序で)フィルタ13、次いでポンプ14、およびリターンバルブ16を備え、これらを用いて、液体は、動作中、インジェクタ17に送られる。温度センサ15は、ポンプ14とリターンバルブ16との間のラインセクションにおいて提供可能である。液体2をインジェクタ17に移動させる代替方法として、リターンバルブ16がまた、リターンライン11への供給を可能にし、このリターンライン11を用いて、液体2は再びタンク1に供給されて、次いで、チャンバ9から出て、タンクへと戻る。
【0034】
一時保存領域26、第1の点28における第1の圧力センサ24、および第2の点29における第2の圧力センサ25は、インジェクタ17に向かう注入ライン12に配置される。ポンプ14は、一時保存領域26内では、約10bar(用途に応じて例えば8〜12bar)の圧力を設定し、この圧力を略一定に保つ(ここで必要に応じて、さらなるバルブの利用がなされ得る)。小さな一時保存領域26の場合、これは、一時保存領域26内の約10barの圧力は、バルブ27を二度作動させた後に(バルブ27がインジェクタ17において実施されたとしても)ポンプ14を用いて再確立される必要がある事態を導き得る。
【0035】
コントローラ18は、ポンプ14、リターンバルブ16、バルブ27、インジェクタ17および/またはさらなる部品の動作のために提供され、このコントローラは、信号リード線23によって部品に連結され、より詳細には、第1の圧力センサ24および第2の圧力センサ25に連結される。さらに、コントローラ18は、要求を満たす仕方で、供給部またはヒータを稼動させるために、様々なセンサおよび/または上位のコントローラ(例えばモータコントローラ)に連結可能である。コントローラ18は同様にチャンバ9に一体化可能である。
【0036】
液体2は、供給ユニット8によって一時保存領域26に供給されて、そこで、最大12barの圧力にて置かれる。バルブ27は液体2のインジェクタ17への供給を調整する。液体はインジェクタ17を介して排ガスライン30へ供給され、排ガスラインを介して、排ガス19が所定の流れ方向20で流れる。この過程において、触媒活性物質を用いて、必要に応じて、液体2の、窒素酸化物のための還元剤への蒸発(例えば熱泳動(thermophoresis))または変換(加水分解)が存在し得る。還元剤および排ガスの混合物は、次いで、排ガス処理ユニット21、より詳細には触媒コンバータに供給され得て、その結果、排ガスライン30中の窒素酸化物が低減される。ここで、排ガスライン30中で必要とされる液体2の量を考慮して、好ましくは液体2が加えられる。車両22のスイッチがオフにされた場合、一時保存領域26内に位置する液体2は、緩められてタンク1へ移動する。
【0037】
動作中、第1の圧力センサ24および第2の圧力センサ25は、各々第1の点28および第2の点29において、注入ライン12内の圧力を測定し、この測定は、最大数100000Hzのレートにて行われる。一単位時間の間の注入ラインを介した液体の流れの量は、最初の状態(前もって決められる必要がある)と測定された圧力バルブとから決定される。所定の期間に亘って単位時間ごとに液体の量を積分することによって、その期間の間の注入ライン12を介して流れる液体の量全体を決定することができる。決定された量の液体を、以前に確立されたまたは以前に決定されたタンク内の液体の量から減算することによって、あらゆるときに、タンク内の液体の現在の量を決定することができる。
【0038】
本発明に係る方法は、液体の正確な消費量を確立し、かつさらにタンク内の残っている液体の量を決定することができる。さらに、本発明に係る方法は、搭載したままでの診断を可能にする。
【符号の説明】
【0039】
1 タンク
2 液体
3 充填開口部
4 充填レベルインジケータ
5 タンク底
6 タンクサイド
7 タンクカバー
8 供給ユニット
9 チャンバ
10 排出口
11 リターンライン
12 注入ライン
13 フィルタ
14 ポンプ
15 温度センサ
16 リターンバルブ
17 インジェクタ
18 コントローラ
19 排ガス
20 流れ方向
21 排ガス処理ユニット
22 車両
23 信号リード線
24 第1の圧力センサ
25 第2の圧力センサ
26 一時保存領域
27 バルブ
28 第1の点
29 第2の点
30 排ガスライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位時間ごとにタンク(1)から取り除かれた液体の量を決定するための方法であって、前記液体(2)が、内燃エンジンの排ガス(19)に不連続に供給される、方法であって、少なくとも以下の工程:
注入ライン(12)を介して、前記液体(2)を前記排ガス(19)に供給する工程、
前記注入ライン(12)内において、少なくとも2つの点(28、29)において各々、時間依存性の圧力を同時に記録する工程、
前記記録された圧力から、単位時間ごとに供給された液体の量を決定する工程、
を含む、方法。
【請求項2】
第1の時間(t1)と第2の時間(t2)との間で取り除かれた液体(Fx)の量全体が、前記第1の時間(t1)から前記第2の時間(t2)への期間に亘る単位時間ごとに取り除かれた液体の量を積分することによって確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タンク(1)内に存在する液体(F1)の量は、前記第1の時間(t1)において決定され、第2の時間(t2)における前記タンク(1)内に存在する液体(F2)の量は、前記第1の時間(t1)において存在する液体(F1)の量から取り除かれた液体(Fx)の確立された量を減算することによって確立される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記タンク内に存在する液体の量は、前記タンク(1)内に存在する液体の量についての値が常に利用可能であるように、前記第1の時間(t1)の後、実質的に連続して確立される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記液体(2)は、100ms未満の不連続の注入にて供給される、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
0.1ml以下の液体が一度の注入の間に供給される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記圧力は、前記液体(2)が供給されている間にのみ測定される、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
音声信号が、前記注入ライン(12)における前記液体(2)を介して、前記第1の点から前記第2の点に到達しない期間の間に、少なくとも2つの点(28、29)における前記圧力が再度記録される、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
供給された液体の量は、圧縮性の媒体について、非定常流方程式を解くことによって決定される、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
単位時間ごとに取り除かれた液体の量は、所定の意図された量と比較され、所定の許容誤差から逸脱した場合に、故障信号が生成される、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
単位時間ごとに取り除かれた液体の量は、所定の意図された量と比較され、前記意図された量が達成されない場合、もう一度液体(2)が供給されるか、または、前記液体(2)の供給期間が増加される、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記意図された量は、前記内燃エンジンの排ガスシステムの他のコンポーネントのパラメータに依存して前もって決定される、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
液体の還元剤のためのタンク(1)と、注入ライン(12)を介して、前記液体の還元剤をインジェクタ(17)に供給するように設計された供給ユニット(8)とを有する、車両(22)のための還元剤提供装置であって、前記インジェクタを、前記車両(22)の排ガスライン(30)に取り付けることが可能であり、圧力を記録するために少なくとも2つの圧力センサ(24、25)の提供がなされ、コントローラ(18)が、請求項1から請求項12のいずれか一項による方法を実行するように設計されている、装置。

【図1】
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【公表番号】特表2013−517410(P2013−517410A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548388(P2012−548388)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050121
【国際公開番号】WO2011/086026
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(500038927)エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング (156)
【Fターム(参考)】