説明

テーブルおよびテーブルシステム

【課題】利用する人数の増減に対応することを容易にすることができるテーブルおよびテーブルシステムを提供する。
【解決手段】上面に物品が載せられる天板10と、天板10を下方から支持する支持部20が設けられ、板状に形成された天板10における外縁には、円状の天板における外縁と接触する接触部11が形成され、接触部11は、円状の天板における周方向にわたって接触する形状に形成されている。天板10における接触部11を、円状の天板に接触させることにより、円状の天板に天板11を安定して組み合わせることができる。また、円状の天板を二重、三重に取り囲む人数での打ち合わせであっても、円状の天板に天板10を組合せ、円状の天板から天板10を突出させるように配置することで、外側に位置する打ち合わせの参加者に、天板10上に載せられた物品を容易に見せることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単体として使用すると共に、他のテーブルと組み合わせても使用することができるテーブルおよびテーブルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスにおけるパーソナルコンピュータなどの情報機器の普及に伴い、これら情報機器を用いた情報交換が一般化しつつあり、印刷物を用いた情報交換が行われる頻度が低下しつつある。複数のメンバーが集まって業務についての情報の共有や検討を行う会議においても、情報をディプレイに表示することによる情報の共有や検討が行われ始めている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、特許文献2では、会議に参加した全てのメンバーが情報の共有や検討を行う場合には、複数のテーブルを集めて一つの大きなテーブルを構成するとともに、メンバーが複数のグループに分かれて情報の共有や検討を行う場合には、一つの大きなテーブルを複数のディスプレイを備えたテーブルに分割し、それぞれ分割されたテーブルにおいて情報の共有や検討を行う方法が記載されている。
【0004】
例えば、特許文献2では、会議に参加した全てのメンバーが情報の共有や検討を行う場合には、複数のテーブルを集めて一つの大きなテーブルを構成するとともに、メンバーが複数のグループに分かれて情報の共有や検討を行う場合には、一つの大きなテーブルを複数のディスプレイを備えたテーブルに分割し、それぞれ分割されたテーブルにおいて情報の共有や検討を行う方法が記載されている。
【0005】
また、特許文献3では、円状のコアテーブルと、楕円状のサイドテーブルと、ディスプレイなどが載せられるワゴンとの組合せにより、複数のメンバーが参加する会議にも、メンバー1人の作業にも使用できるテーブルシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−154605号公報
【特許文献2】特表2008−522660号公報
【特許文献3】特開2003−024155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように会議においてディスプレイを用いて情報の共有や検討を行うと、ディスプレイが設置されたテーブルに対して参加メンバーの数が適正な場合には、参加メンバーの全員がディスプレイに表示された情報を無理なく見ることができる。
【0008】
しかしながら、参加メンバーの数が、テーブルの大きさに対して多すぎると、テーブルをメンバーが二重、三重に取り囲む状態となる。すると、テーブルから離れた位置にいるメンバーは、テーブルに近い位置にいるメンバーに遮られて、ディスプレイに表示された情報を見ることが難しいという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、利用する人数の増減に対応することを容易にすることができるテーブルおよびテーブルシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のテーブルは、上面視において円状の天板を有する他のテーブルと組み合わせて用いられるテーブルであって、上面に物品(例えば、パーソナルコンピュータ等のような電子計算機に用いられるディスプレイ等の表示部や、キーボードやマウス等の入力部)が載せられる天板と、天板を下方から支持する支持部が設けられたものである。板状に形成された天板における外縁には、円状の天板における外縁と接触する接触部が形成され、接触部は、円状の天板における周方向にわたって接触する形状に形成されている。
【0011】
接触部の形状は、天板の中心に向かって凸状に湾曲する形状であって、円状の天板の曲率半径と略同じ曲率半径の円弧形状とされている。天板は上面視において略矩形状に形成され、天板の上面における一の辺の近傍には、ディスプレイ等の表示部である物品を固定する固定部が設けられ、接触部は、少なくとも、一の辺に隣接する一対の辺である側辺に形成され、側辺は一の辺側に向かって互いの距離が近くなる辺とされている。
【0012】
本願に係る天板における接触部を、円状の天板に接触させることにより、円状の天板に本願に係る天板を安定して組み合わせることができる。また、他のテーブルを二重、三重に取り囲む人数での打ち合わせであっても、他のテーブルに本願のテーブルを組合せ、円状の天板から本願に係る天板を突出させるように配置することで、外側に位置する打ち合わせの参加者に、本願に係る天板上に載せられた物品を容易に見せることができる。
【0013】
このようにすることで、接触部と円状の天板とが接触する面積を容易に増やすことができ、他のテーブルに本願のテーブルを安定して組み合わせることができる。
例えば、テーブルに載せられる物品がディスプレイ等の表示部の場合には、本願のテーブルに設置された表示部の前面と、他のテーブルに設置された表示部の前面とで、形成される内角が、90°よりも大きく、180°よりも小さな所定の鈍角とるように、本願のテーブルを配置することができる。
【0014】
例えば、テーブルに載せられる物品がディスプレイ等の表示部の場合には、本願のテーブルに設置された表示部の前面と、他のテーブルに設置された表示部の前面とで、形成される内角が、90°よりも大きく、180°よりも小さな所定の鈍角とるように、本願のテーブルを配置することができる。
【0015】
天板の上面に載置される物品が表示部であって、支持部には、表示部へ画像信号を出力する電子計算機が収納される収納部が設けられていることが望ましい。このようにすることで、作業者は収納部に収納された電子計算機および表示部を用いて作業を行うことができる。言い換えると、本願のテーブルを他のテーブルから切り離して、単体で作業に用いることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のテーブルおよびテーブルシステムによれば、板状に形成された天板における外縁に、円状の天板における外縁と接触する接触部を形成し、接触部は円状の天板における周方向にわたって接触する形状に形成されているため、円状の天板を二重、三重に取り囲む人数での打ち合わせであっても、円状の天板に本発明に係る天板を組合せ、円状の天板から本願に係る天板を突出させるように配置することで、外側に位置する打ち合わせの参加者に、本発明に係る天板上に載せられた物品を容易に見せることができる。そのため、本発明のテーブルおよびテーブルシステムを用いることで、利用する人数の増減に対応することを容易にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る補助テーブルの構成を説明する斜め前上方から見た斜視図
【図2】図1の補助テーブルを斜め後ろ上方から見た斜視図である。
【図3】図1の補助テーブルを斜め前下方から見た斜視図である。
【図4】図1の天板の構成を説明する上面視図である。
【図5】図1の補助テーブルに表示部が取り付けられた状態を説明する斜め前上方から見た斜視図である。
【図6】図5の補助テーブルを正面から見た図である。
【図7】図5の補助テーブルを背面から見た図である。
【図8】図5の補助テーブルを右側から見た側面図である。
【図9】図5の補助テーブルを左側から見た側面図である。
【図10】図1の補助テーブルを含むテーブルシステムにおける一組合せ形態を説明する上面視図である。
【図11】図10のテーブルシステムにおける他の組合せ形態を説明する上面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
この発明の一実施形態に係る補助テーブル、および、テーブルシステムについて、図1から図11を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る補助テーブル1の構成を説明する斜め前上方から見た斜視図であり、図2は斜め後ろ上方から見た斜視図であり、図3は、斜め前下方から見た斜視図である。図4は、図1の天板10の構成を説明する上面視図である。図5は、図1の補助テーブル1に表示部40が取り付けられた状態を説明する斜め前上方から見た斜視図である。図6は、図5の補助テーブル1を正面から見た図であり、図7は背面から見た図であり、図8は右側から見た側面図であり、図9は左側から見た側面図である。
【0019】
本実施形態に係る補助テーブル1は、後述するメインテーブル(他のテーブル)100と組み合わせてテーブルシステムTSとして用いられると共に、補助テーブル1のみでも用いられるものである。例えば、メインテーブル100および補助テーブル1の組合せであるテーブルシステムTSは、複数人が参加する打ち合わせに用いられるものであり、補助テーブル1単体では、個人の作業に用いられるものである。
【0020】
補助テーブル1には、図1から図9に示すように、上面にキーボードKBやマウスパッドMPやマウス(図示せず)が載せられる天板10と、天板10を支持する支柱部(支持部)20および台部(支持部)30と、が主に設けられている。
【0021】
天板10は、板状に形成された部材であって、その上面が作業スペースとして用いられるものである。天板10は、図4における下側の縁である前縁、上側の縁である後縁(一の辺)、右側の縁である右縁(側辺)、および、左側の縁である左縁(側辺)に囲まれた略矩形状に形成されたものである。さらに、天板10には、図1から図4に示すように、メインテーブル100の円状の天板110と接触する接触部11と、ディスプレイである表示部40を固定する固定部12と、が設けられている。
【0022】
天板10における前縁は、天板10の中心から遠ざかる方向(図4の下方向)に向かって湾曲した円弧状に形成された部分である。補助テーブル1を用いて作業を行う人は、主に、天板10の前縁側に、天板10に向かって座る。
【0023】
後縁、右縁および左縁は、接触部11が形成される部分であって、天板10の中心に向かって湾曲した円弧状に形成された部分である。つまり、後縁に形成された接触部11は、図4の下方向に向かって湾曲した円弧状に形成され、右縁に形成された接触部11は、図4の左方向に向かって湾曲した円弧状に形成され、左縁に形成された接触部11は、図4の右方向に向かって湾曲した円弧状に形成されている。接触部11を構成する円弧は、後述するメインテーブル100における円状の天板110における曲率半径と略同じ曲率半径を有するものである。
【0024】
天板10は、図4に示すように、右縁における接触部11の前縁側端部と、後縁側端部とを結んだ直線RTと、左縁における接触部11の前縁側端部と、後縁側端部とを結んだ直線LTとが、前縁から後縁に向かう(図4の下から上に向かう)に伴い間隔が狭くなるように形成されている。
【0025】
さらには、天板10は、上述の直線RTと、直線LTと、後縁における接触部11の右縁側端部と左縁側端部とを結んだ直線RRと、前縁における右側端部と左側端部とを結んだ直線FTとが、略台形を構成するように形成されている。
【0026】
なお、本実施形態では、後縁、右縁および左縁が円弧状に形成されて、円状の天板110と連続して接触する例に適用して説明したが、連続して接触しなくても、例えば、多角形状に形成されて、円状の天板110と離散的に(例えば2ヶ所で)接触してもよく、特に限定するものではない。
【0027】
固定部12は、図1から図4に示すように、天板10の上面における後縁の近傍に配置されたものであり、略直方体状に形成されたものである。
固定部12の上面には、図1、図2、図4に示すように、表示部40の取り付けに用いられる取付部13が設けられている。取付部13は、固定部12の上面に、前縁側から後縁に向かって凹んで切欠き状に形成されたものである。
【0028】
固定部12の左側面には、図3および図8に示すように、複数の接続端子14が設けられている。複数の接続端子14は、主に、補助テーブル1をメインテーブル100と組み合わせて用いる際に用いられるものであり、表示部40に表示させる画像信号を外部、例えばメインテーブル100に収納された電子計算機器から入力させるために用いられるものである。複数の接続端子14のそれぞれは、互いに異なる規格の端子である。
【0029】
固定部12における後側の下端には、図1、図8および図9に示すように、天板10の右縁から左縁(図1の右斜め下から左斜め上)にわたって、天板10と固定部12との間に配置された直方体状の介在部15が設けられている。介在部15を設けることにより、天板10と固定部12との間には、天板10の前縁に向かって開口する凹みが形成され、当該凹みにキーボードKBの少なくとも一部を収納することができる。
【0030】
固定部12の上面には、図1、図2および図4に示すように、一対の円柱状の上部巻付け部16が設けられている。上部巻付け部16はケーブルが巻きつけられるものであり、例えば、上述の接続端子14に差し込まれるケーブルを保管する際に用いられるものである。上部巻付け部16は、固定部12の上面から上方に向かって突出する円柱状の部材であり、固定部12における右縁(図4の右側)の端部近傍、および、左縁(図4の左側)の端部近傍にそれぞれ配置されている。
【0031】
支柱部20は、図6から図9に示すように、略四角筒状に形成されたものであって、上端が天板10の下面における後縁側に取り付けられ、下端が台部30の上面に取り付けられたものである。四角筒状に形成された支柱部20の内部には、電源ケーブルなどの各種ケーブルが収納可能とされている。
【0032】
より具体的には、支柱部20は、断面視において略コの字状に形成された支柱本体21と、支柱本体21の開口を塞ぐ蓋部22と、から主に構成されている。支柱本体21は、開口が天板10の前縁に向かって開くように配置されている。また、支柱本体21の開口を蓋部22で塞ぐことにより、略四角筒状の支柱部20が構成されている。蓋部22は、支柱本体21に対して取り付け、取り外しが可能に、螺子などの締結部材を用いて取り付けられている。
【0033】
支柱本体21には、図8および図9に示すように、内部に配置されたケーブルの引き出しに用いられる引出部23が設けられている。引出部23は、支柱本体21の側壁に形成された溝であり、支柱本体21の開口と連通して形成されている。引出部23は、支柱本体21の開口から水平方向に延び、その後、下方に向かって折れ曲がる略L字状に形成されたものである。引出部23に挿通されたケーブルは、重力によって、引出部23における下方に折れ曲がった部分に配置される。
【0034】
そのため、支柱本体21から蓋部22を取り外し、引出部23の端部が開口した状態となっても、引出部23に挿通されたケーブルは、重力にさからって引出部23の端部から飛び出すことがない。また、引出部23を略L字状に形成することにより、引出部23の下方に折れ曲がった部分が、支柱本体21の開口と略平行に延びて形成される。そのため、引出部23と支柱本体21の開口とつながる部分において、引出部23の下方に折れ曲がった部分と支柱本体21の開口との間の幅を確保することができ、支柱本体21を構成する板状部材の強度を確保しやすくなる。
【0035】
さらに、支柱部20には、図7から図9に示すように、パーソナルコンピュータなどの電子計算機器が収納される上部収納部(収納部)24と、電子計算機器に繋がれる電源プラグやAC−DCアダプタ等の電源装置などが収納される下部収納部25と、電子計算機などの電源プラグが差し込まれる電源コンセント26と、が設けられている。
【0036】
上部収納部24および下部収納部25は、支柱部20における後縁側(図8における左側)の面に配置された、断面視においてU字状に形成されたラック状のものである。上部収納部24および下部収納部25における支柱部20から離れた側(図8における左側)の壁部は、上方に向かって支柱部20から離れる方向に傾斜して形成されている。そのため、上部収納部24および下部収納部25は、上方に向かって開口が開く形状とされ、内部に電子計算機などが収納しやすくされている。
【0037】
また、図5に示すように、上部収納部24および下部収納部25は、天板10における右縁側および左縁側(図5の右斜め下側および左斜め上側)にも開口して形成されている。このようにすることで、上部収納部24や、下部収納部25よりも大きなものであっても、左右の開口から飛び出させることで、上部収納部24や、下部収納部25で保持することができる。
【0038】
上部収納部24は、下部収納部25よりも上方であって、引出部23の近傍に配置されたものである。上部収納部24における支柱部20側の壁部には、ケーブルを巻きつける下部巻付け部27が形成されている。
【0039】
下部巻付け部27は、図8および図9に示すように、側面視において、上部収納部24の壁面からL字状に突出する一対の板部材から形成されたものである。また、下部巻付け部27は、図6に示すように、左右方向に4つ並んで形成されている。下部巻付け部27には、例えば、上部収納部24に収納された電子計算機器に繋がれるケーブルなどが巻きつけられる。
【0040】
下部収納部25は、図6から図9に示すように、上部収納部24よりも下方であって、電源コンセント26の近傍に配置されたものである。下部収納部25は、上部収納部24と比較して小型に形成されている。
【0041】
電源コンセント26は、支柱部20の下方に設けられたコンセントであり、主に、上部収納部24に収納された電子計算機器に電力を供給するものである。本実施形態では、支柱部20の側面下方に、それぞれ2つ、合計4つ設けられた例に適用して説明する。
【0042】
台部30は、図6から図9に示すように、略直方体状に形成されたものであって、上面に支柱部20の下端が取り付けられたものである。台部30における左右方向(図6の左右方向)の幅は、天板10の左右方向の幅よりも狭く形成され、前後方向(図8の左右方向)の長さも、天板10の左右方向の長さよりも短く形成されている。このようにすることで、補助テーブル1を用いて作業する際に、作業者の足元の空間を確保できる。さらに、補助テーブル1をメインテーブル100に組み合わせた際に、台部30とメインテーブル100の脚とが干渉することを防止できる。
【0043】
また、台部30の上面は取り付け、取り外しが可能な蓋であり、台部30の内部には空間が形成されている。当該空間には、AC−DCアダプタ等の電源装置や、補助テーブル1の姿勢を安定させる錘等が収納されている。
【0044】
台部30には、補助テーブル1の移動に用いられるキャスタ31と、外部の電源コンセント(図示せず)に差し込まれる差込プラグ32が設けられている。キャスタ31は、台部30における下面の四隅に設けられるとともに、キャスタ31の車輪が台部30との取付部を中心に旋回可能とされたものである。差込プラグ32は、台部30の後端(図8の左端)中央から延びるものであり、支柱部20に設けられた電源コンセント26と電気的に接続されたものである。
【0045】
図10は、本実施形態に係るテーブルシステムTSにおける一組合せ形態を説明する上面視図である。図11は、他の組合せ形態を説明する上面視図である。
メインテーブル100は、図10および図11に示すように、略円状に形成された天板(円状の天板)110と、天板110の上面に配置されディスプレイ等の表示部140を保持する保持部112と、が主に設けられている。
【0046】
本実施形態では、天板110に折線部111が設けられ、天板110の一部110Pが、下方に折れ曲がる例に適用して説明する。保持部112は、天板110の上面における略中央に配置され、表示部40を約120°間隔で、表示部140の表示面を天板110の外方向に向けて保持するものである。さらに、保持部112には、補助テーブル1に取り付けられた表示部40に表示させる画像の画像情報を出力する複数の出力端子(図示せず)が設けられている。
【0047】
なお、メインテーブル100には、情報処理機器を収納する収納部(図示せず)が設けられ、当該情報処理機器から出力された画像信号は、メインテーブル100の表示部140に表示される他、ケーブルを介して接続された補助テーブル1の表示部40にも表示させることができる。
【0048】
次に、上記の構成からなる補助テーブル1の使用方法、および、テーブルシステムTSの使用方法について説明する。
本実施形態の補助テーブル1を単体として用いる場合には、図5から図9に示すように、固定部12に表示部40が固定され、上部収納部24には電子計算機器が収納され、下部収納部25には上部収納部24に収納された電子計算機器の電源装置および電源プラグ(図示せず。)が収納される。そして、表示部40と上部収納部24に収納された電子計算機器とは、画像信号を伝えるケーブルによって接続され、電子計算機器の電源プラグは電源コンセント26に接続される。
【0049】
作業者は、天板10の上に載せられたキーボードKBと、マウスパッドMPの上に置かれたマウス(図示せず。)を用いて電子計算機器を操作して作業を行う。また、キーボードKBを固定部12と天板10の間の隙間に押し込むことで形成された天板10のスペースで作業を行うこともできる。
【0050】
次に、テーブルシステムTSとしての使用方法について図10および図11を参照しながら説明する。
まず、図10に示すように、天板10の後縁に形成された接触部11が、メインテーブル100の天板110に付けられた場合のテーブルシステムTSについて説明する。この場合、補助テーブル1の表示部40は、メインテーブル100に対して反対方向、言い換えると径方向の外側に向かって配置されることになる。
【0051】
メインテーブル100に対して参加者の人数が多い場合、例えば、メインテーブル100を二重、三重に参加者が囲むと、外周側に位置する参加者は、内周側に位置する参加者によってメインテーブル100の表示部140への視線が遮られ、表示部140に表示された画像を見ることが難しくなる。
【0052】
その一方で、メインテーブル100と組み合わされた補助テーブル1の表示部40は、メインテーブル100の表示部140と比較して、径方向外側に突出した位置に配置されている。言い換えると、外周側に位置する参加者と、補助テーブル1の表示部40までの距離は、メインテーブル100の表示部140までの距離よりも近くなる。その結果、外周側に位置する参加者は、内周側に位置する参加者によって補助テーブル1の表示部40への視線が遮られにくくなり、表示部40に表示された画像を見やすくなる。
【0053】
次に、図11に示すように、天板10の右縁に形成された接触部11が、メインテーブル100の天板110に付けられた場合のテーブルシステムTSについて説明する。この場合、補助テーブル1の表示部40は、メインテーブル100の表示部140に対して前面が90°よりも大きく、かつ、180°よりも小さい所定の鈍角αをなしている。本実施形態では、所定の鈍角αが150°程度である例に適用して説明する。
【0054】
この場合、一人の作業者が、補助テーブル1の表示部40と、メインテーブル100の表示部140と、を同時に用いながら作業を行うことができる。作業を行う場合、表示部40の前面と表示部140の前面とが約90°をなして配置されていると、作業者は表示部40と表示部140とを同時に視界に納めることが難しく、首を回すことにより、表示部40から表示部140へ、または、表示部140から表示部40へ視線を移すことができない。また、表示部40の前面と表示部140の前面とが約180°をなして配置、つまり、直線上に配置されていると、作業者と表示部40までの距離、および、作業者と表示部140までの距離が長くなり、作業者が表示部40および表示部140に表示された内容を視認しにくくなる。
【0055】
これらに対して、本実施形態のように表示部40および表示部140を所定の鈍角αをなして配置することにより、表示部40および表示部140を視野に納めやすくなり、かつ、作業者から表示部40および表示部140までの距離を短くすることができ、作業者は表示部40および表示部140に表示された内容を視認しやすくなる。
【0056】
また、メインテーブル100のみで作業する場合や、補助テーブル1のみで作業をする場合と比較して、メインテーブル100の天板110の上のスペースや、補助テーブル1の天板10の上のスペースを作業に用いることができるため、作業スペースが広がり、作業を行いやすくなる。
【符号の説明】
【0057】
1…補助テーブル、10…天板、11…接触部、12…固定部、20…支柱部(支持部)、24…上部収納部(収納部)、30…台部(支持部)、100…メインテーブル(他のテーブル)、110…天板(円状の天板)、TS…テーブルシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面視において円状の天板を有する他のテーブルと組み合わせて用いられるテーブルであって、
上面視において略矩形状に形成され、上面に物品が載せられる天板と、
該天板の下面側から前記天板を支持する支持部と、
前記天板における外縁の少なくとも一部には、前記円状の天板における外縁と、前記円状の天板と周方向にわたって接触する形状に形成された接触部と、が設けられ、
前記天板の上面における一の辺の近傍には、前記物品を固定する固定部が設けられ、
前記一の辺に隣接する一対の辺である側辺は、前記一の辺側に向かって互いの距離が近くなるように配置され、
前記接触部は、少なくとも、前記側辺を前記天板の中心に向かって凸状に湾曲させて形成されていることを特徴とするテーブル。
【請求項2】
前記物品は、表示部であり、
前記支持部には、前記表示部へ画像信号の出力が可能に接続される電子計算機を収納する収納部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のテーブル。
【請求項3】
上面に物品が載置される円状の天板が設けられたメインテーブルと、
請求項1または2に記載のテーブルである補助テーブルと、
を有することを特徴とするテーブルシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−213671(P2012−213671A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180989(P2012−180989)
【出願日】平成24年8月17日(2012.8.17)
【分割の表示】特願2010−270740(P2010−270740)の分割
【原出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(598049322)株式会社三菱東京UFJ銀行 (200)
【Fターム(参考)】