説明

バリアブルリラクタンス型角度検出器

【課題】励磁巻線から出力電圧を好適に抽出することが可能なバリアブルリラクタンス型角度検出器を提供する。
【解決手段】各コイルC1〜C4の電圧から互いに位相が異なる2相の出力電圧を取得し、該出力電圧に基づいて回転子12の回転角度を検出するものであり、周方向における回転子12の磁極幅をθr、周方向におけるティース23の磁極幅をθtとし、磁極幅比Tを、T=θt/(θr/2)として、磁極幅比Tが1以下に設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バリアブルリラクタンス型角度検出器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、バリアブルリラクタンス型角度検出器は、例えば特許文献1に示すように、周方向に配置される複数のティースに対して励磁巻線と2相の出力巻線(正弦相出力巻線及び余弦相出力巻線)とが巻回されてなる固定子と、固定子のティースと径方向に対向するとともに該固定子とのギャップパーミアンスが自身の回転角度に応じて正弦波状に変化する形状の回転子とを備えている。各相の出力巻線は、各ティースに集中巻きされて出力コイルを構成している。各出力コイルには、回転子の回転にて生じる磁束変化により誘起電圧が発生し、各相における出力コイルの誘起電圧の総和が、各相の出力巻線の出力電圧としてそれぞれ得られる。そして、回転子の回転に応じて正弦波状に変化する各相の出力巻線からの出力電圧に基づき回転子の回転角度が検出可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭58−207850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなバリアブルリラクタンス型角度検出器では、励磁巻線と2相の出力巻線の3種類の巻線が必要となるため、構成が複雑なものとなっていた。そこで、このような問題を解決するために、出力専用の出力巻線を設けないで、入力電圧が供給される各励磁巻線の電圧から取得した出力電圧(出力信号)に基づいて回転子の回転角度を検出する構成が考えられる。この構成によれば、ティースに巻回する巻線構成を励磁巻線のみの簡素な構成としつつも回転子の回転角度を検出することが可能となる。しかしながら、このような構成では、励磁巻線は出力専用ではなく、入力電圧が印加されるものであるため、その励磁巻線から角度検出のための出力電圧の抽出は難しく、この点においてなお、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、励磁巻線から出力電圧を好適に抽出することが可能なバリアブルリラクタンス型角度検出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、周方向に配置される複数のティースを有するコア部材と、前記ティースの磁極が周方向に交互に異極性となるように前記各ティースに巻回され電源からの入力電圧が供給される励磁巻線とを有する固定子と、前記固定子のティースと径方向に対向するとともに該固定子とのギャップパーミアンスが自身の回転角度に応じて正弦波状に変化する形状の回転子とを備えたバリアブルリラクタンス型角度検出器であって、前記各励磁巻線の電圧から互いに位相が異なる2相以上の出力電圧を取得し、該出力電圧に基づいて前記回転子の回転角度を検出するものであり、周方向における前記回転子の磁極幅をθr、周方向における前記ティースの磁極幅をθtとし、磁極幅比Tを、T=θt/(θr/2)として、前記磁極幅比Tが1以下に設定されていることを特徴とする。
【0007】
この発明では、周方向における回転子の磁極幅をθr、周方向におけるティースの磁極幅をθtとし、前記磁極幅比Tを、T=θt/(θr/2)として、その磁極幅比Tが1以下に設定される。これにより、ティースに巻回された励磁巻線から出力電圧を好適に抽出することが可能なり(図4参照)、その結果、安定した角度検出の実現に寄与できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバリアブルリラクタンス型角度検出器において、前記磁極幅比Tが0.6以下に設定されていることを特徴とする。
この発明では、磁極幅比Tが0.6以下に設定されるため、ティースに巻回された励磁巻線から出力電圧をより好適に抽出することが可能なり(図4参照)、その結果、安定した角度検出の実現により一層寄与できる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のバリアブルリラクタンス型角度検出器において、1つ又は複数の前記励磁巻線を組とした第1組励磁巻線の電圧に基づく第1相出力電圧と、1つ又は複数の前記励磁巻線を組とした第2組励磁巻線の電圧に基づく第2相出力電圧との位相差が電気角で90度となるように構成され、前記各出力電圧に基づいて前記回転子の回転角度を検出することを特徴とする。
【0010】
この発明では、第1組励磁巻線の電圧から抽出される第1相出力電圧と、第2組励磁巻線の電圧から抽出される第2相出力電圧との位相差が電気角で90度とされ、その各出力電圧に基づいて角度検出がなされるため、回転子の回転角度を好適に検出することが可能となる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のバリアブルリラクタンス型角度検出器において、前記第1組励磁巻線及び前記第2組励磁巻線はそれぞれ、電圧が逆位相となる2つの前記励磁巻線のペアを少なくとも1組含んでおり、前記第1相出力電圧及び前記第2相出力電圧はそれぞれ、前記励磁巻線のペアの電圧を一方の電圧の位相を反転させたうえで合成したものであることを特徴とする。
【0012】
この発明では、第1組励磁巻線と第2組励磁巻線とがそれぞれ複数からなり、そのそれぞれの電圧の合成よりなる第1相出力電圧及び第2相出力電圧に基づいて回転子の回転角度が検出されるため、角度検出の精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
従って、上記記載の発明によれば、励磁巻線から出力電圧を好適に抽出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態のバリアブルリラクタンス型角度検出器の概略構成図。
【図2】実施形態の各コイルの接続構成を示す概略図。
【図3】(a)回転子の回転時における第1相出力電圧の電圧変化特性を示すグラフ、(b)回転子の回転時における第2相出力電圧の電圧変化特性を示すグラフ。
【図4】磁極幅比と出力電圧との関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のバリアブルリラクタンス型角度検出器は、環状の固定子11と、該固定子11の内周側に回転可能に設けられた回転子12とから構成されている。
【0016】
回転子12は、その中心に形成された取付孔12aに例えばモータの回転軸13が圧入され、その回転軸13と一体回転可能に構成されている。回転子12は、その外周面において周方向に順次設けられた凹凸により、固定子11とのギャップパーミアンスが該回転子12の回転角度θに応じて正弦波状に変化する形状をなしている。本実施形態では、回転子12には外周面の凸部分が3個形成されており、回転子12を1回転させたときに3周期分の信号出力が得られる(所謂、軸倍角が3Xとなる)ように設定されている。尚、回転子12の形状は、回転子12の半径をRθ、固定子内周半径をRS、形状係数をk、回転子12と固定子11との径方向間の最小ギャップをδ1、回転子12の軸倍角をNとして、Rθ=RS−(k・δ1)/(1+(k−1)・cos(Nθ))の数式に基づいて設定されている。
【0017】
固定子11は、コア部材21の円環状部22から径方向内側に突出する4個のティース23を周方向等間隔(機械角で90度間隔)に有している。各ティース23には、その先端部(径方向内側端部)から周方向両側にそれぞれ突出する突出部23aが形成されている。また、各ティース23の先端面23b(径方向内側端面)は、軸方向視で回転子12の中心軸Lを中心とする同一円に沿って形成されている。この4個のティース23にはそれぞれ、時計回りに順に第1コイルC1、第2コイルC2、第3コイルC3及び第4コイルC4が図示しないインシュレータを介して巻回されている。
【0018】
第1〜第4コイルC1〜C4は、1本の導線が各ティース23に連続して集中巻きされて構成されている。つまり、第1〜第4コイルC1〜C4は、図2に示すように、直列で繋がっている。また、第1及び第3コイルC1,C3は正巻きで巻回され、第2及び第4コイルC2,C4は逆巻きで巻回されている。これにより、第1〜第4コイルC1〜C4は、周方向に隣り合うもの同士が異極性となる。尚、第1〜第4コイルC1〜C4の巻数は、全て等しく設定されている。
【0019】
第1コイルC1の始端部は入力端部となっており、該端部は電源Pと接続されている。また、第4コイルC4の終端部は接地されている。電源Pは交流の励磁電圧を供給する。また、第1〜第4コイルC1〜C4の回路構成は、それぞれの電圧V1〜V4を取得可能に構成されており、その各コイルC1〜C4の電圧V1〜V4は図示しない制御部に出力されるようになっている。
【0020】
次に、上記実施形態の作用について説明する。
このようなバリアブルリラクタンス型角度検出器では、回転軸13及び回転子12が回転すると、回転に伴うギャップパーミアンスの変化によって各ティース23(各コイルC1〜C4)に磁束変化が生じ、それに応じて第1〜第4コイルC1〜C4の電圧V1〜V4が変化する。
【0021】
第1コイルC1の電圧V1に対する第2〜第4コイルC2〜C4の電圧V2,V3,V4の位相差はそれぞれ、90度、180度、270度である。この各コイルC1〜C4のうち、電圧V1〜V4の位相差が180度のペアである第1コイルC1と第3コイルC3、及び第2コイルC2と第4コイルC4に着目し、前者のペアを第1組励磁巻線とし、後者のペアを第2組励磁巻線とする。そして、第1及び第3コイルC1,C3の電圧V1,V3の合成を第1相出力電圧E1(図3(a)参照)として得るとともに、第2及び第4コイルC2,C4の電圧V2,V4の合成を第2相出力電圧E2(図3(b)参照)として得る。ここで、第3コイルC3の電圧V3は第1コイルC1の電圧V1に対して逆位相であるため、電圧V3の位相を反転させたうえで電圧V1と合成したものが第1相出力電圧E1となっている。即ち、第1相出力電圧E1は、E1=V1−V3となっている。同様に、第2相出力電圧E2は、E2=V2−V4となっている。図3(a)(b)に示すように、各出力電圧E1,E2は、正弦波状に変調する振幅変調信号であり、互いに電気角で90度の位相差を有している。そして、前記制御部は、第1相出力電圧E1及び第2相出力電圧E2を同期して整流(検波)することで得られる2相の検波信号(sin信号及びcos信号)に基づいて回転子12の回転角度θを検出するようになっている。
【0022】
次に、回転子12の磁極幅θr及び固定子11の各ティース23の磁極幅θtと出力電圧E1,E2との関係について説明する。回転子12の磁極幅θrは、回転子12の外周面の凹みの頂点部分(径方向内側に最も窪んだ部分)間の角度である。各ティース23の磁極幅θtは、ティース23の先端面23bの角度幅(一方の突出部23a先端から他方の突出部23a先端までの周方向寸法)である。
【0023】
ここで、電源Pからの入力電圧は一定とし、磁極幅比T(T=θt/(θr/2))を変化させたときの出力電圧E1,E2の振幅(以下には、説明の便宜上、単に出力電圧E1,E2とする)を図4に示す。尚、図4では、本実施形態のように、ティース23及びコイルC1〜C4の個数が4個で、回転子12の軸倍角(極対数)が3である構成(4s3Xの構成)におけるグラフを実線で示す。この実線で示すように、磁極幅比Tが0.3〜0.5の付近で出力電圧E1,E2が最大となり、そこから磁極幅比Tが大きくなるにつれて出力電圧E1,E2が減少する。即ち、磁極幅比Tを0.3〜0.5付近の値に設定すれば、各コイルC1〜C4の電圧V1〜V4から出力電圧E1,E2を特に効率的に抽出することが可能となる。
【0024】
また、図4に示すように、出力電圧E1,E2の減少量(減少の傾き)は、磁極幅比Tが約0.4から大きくなるにつれて徐々に大きくなっていく。詳しくは、磁極幅比TがT≦0.6の範囲では出力電圧E1,E2の減少量は小さく、0.6<T≦1.0の範囲では、出力電圧E1,E2の減少量は磁極幅比Tが大きくなるにつれて次第に大きくなっていき、磁極幅比Tが1.0を越えたあたりから減少量の増加が特に顕著となる。
【0025】
以上のように、磁極幅比TがT≦1.0の範囲では、T>1.0の範囲と比べて出力電圧E1,E2が大きい。このため、T≦1.0の範囲は、各コイルC1〜C4の電圧V1〜V4から出力電圧E1,E2を効率的に抽出できる良好な範囲であると言える。また、T≦1.0の範囲では、1.0<Tの範囲と比べて出力電圧E1,E2の減少の傾きが小さいため、磁極幅比Tの値をT≦1.0の範囲内に設定すれば、磁極幅比Tの寸法誤差(回転子12の磁極幅θr及びティース23の磁極幅θtの寸法誤差)による出力電圧E1,E2の誤差を小さくすることが可能となり、その結果、所望の振幅値を持った出力電圧E1,E2の抽出が容易となる。
【0026】
更に、磁極幅比TがT≦0.6の範囲では、0.6<T≦1.0の範囲と比べて出力電圧E1,E2が大きい。このため、T≦0.6の範囲は、各コイルC1〜C4の電圧V1〜V4から出力電圧E1,E2を効率的に抽出できるより良好な範囲であると言える。また、T≦0.6の範囲では、0.6<T≦1.0の範囲と比べて出力電圧E1,E2の減少の傾きが小さいため、磁極幅比Tの値をT≦0.6の範囲内に設定すれば、磁極幅比Tの寸法誤差による出力電圧E1,E2の誤差を更に小さくすることが可能となり、その結果、所望の振幅値を持った出力電圧E1,E2の抽出がより容易となる。
【0027】
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)各コイルC1〜C4の電圧V1〜V4から互いに位相が異なる2相の出力電圧E1,E2を取得し、該出力電圧E1,E2に基づいて回転子12の回転角度θを検出するものであり、周方向における回転子12の磁極幅をθr、周方向におけるティース23の磁極幅をθtとし、磁極幅比Tを、T=θt/(θr/2)として、磁極幅比Tが1以下に設定される。これにより、ティース23に巻回された各コイルC1〜C4から出力電圧E1,E2を好適に抽出することが可能なり(図4参照)、その結果、安定した角度検出の実現に寄与できる。
【0028】
(2)磁極幅比Tが0.6以下に設定されるため、ティース23に巻回された各コイルC1〜C4から出力電圧E1,E2をより好適に抽出することが可能なり(図4参照)、その結果、安定した角度検出の実現により一層寄与できる。
【0029】
(3)第1及び第3コイルC1,C3を組とした第1組励磁巻線の電圧V1,V3に基づく第1相出力電圧E1と、第2及び第4コイルC2,C4を組とした第2組励磁巻線の電圧V2,V4に基づく第2相出力電圧E2との位相差が電気角で90度となるように構成され、その各出力電圧E1,E2から回転角度θが検出される。これにより、回転子12の回転角度θを好適に検出することが可能となる。
【0030】
(4)第1組励磁巻線及び第2組励磁巻線はそれぞれ、電圧が逆位相となる励磁巻線のペア(第1及び第3コイルC1,C3と、第2及び第4コイルC2,C4)を含み、第1相出力電圧E1及び第2相出力電圧E2はそれぞれ、そのコイルのペアの電圧を一方の電圧の位相を反転させたうえで合成したもの(E1=V1−V3、E2=V2−V4)である。つまり、第1組励磁巻線と第2組励磁巻線とがそれぞれ複数からなり、そのそれぞれの電圧の合成よりなる第1相出力電圧E1及び第2相出力電圧E2に基づいて回転子12の回転角度θが検出されるため、角度検出の精度を向上させることができる。
【0031】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、4s3Xの構成(ティース23の個数が4個で、回転子12の軸倍角が3の構成)としたが、これに特に限定されるものではなく、ティース23の個数及び回転子12の軸倍角は適宜変更してもよい。尚、図4において、4s5Xの構成及び4s7Xの構成における磁極幅比Tと出力電圧E1,E2との関係をそれぞれ1点鎖線と2点鎖線で示している。この図4に示すように、4s5Xの構成及び4s7Xの構成における磁極幅比Tと出力電圧E1,E2との関係は、上記実施形態(4s3Xの構成)と略同様であり、上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0032】
・上記実施形態では、第1相及び第2相出力電圧E1,E2の位相差が90度となるように構成したが、これ以外に例えば、位相差が120度となるように構成してもよい。これによっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0033】
・上記実施形態では、励磁巻線(コイルC1〜C4)の電圧から2相の出力電圧E1,E2を抽出する構成としたが、これに特に限定されるものではなく、励磁巻線の電圧から3相以上の出力電圧を抽出し、その出力電圧に基づき角度検出を行ってもよい。
【0034】
・上記実施形態では、第1〜第4コイルC1〜C4を直列で接続しているが、これ以外に例えば、並列で接続してもよい。
・上記実施形態では、設けられた全てのコイルC1〜C4の電圧V1〜V4から第1相及び第2相出力電圧E1,E2を取得したが、これに特に限定されるものではなく、一部のコイルの電圧から第1相及び第2相出力電圧を得るように構成してもよい。
【符号の説明】
【0035】
11…固定子、12…回転子、21…コア部材、23…ティース、C1〜C4…コイル(励磁巻線)、θ…回転角度、θr…回転子の磁極幅、θt…ティースの磁極幅、P…電源,V1〜V4…電圧、E1…第1相出力電圧、E2…第2相出力電圧。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に配置される複数のティースを有するコア部材と、前記ティースの磁極が周方向に交互に異極性となるように前記各ティースに巻回され電源からの入力電圧が供給される励磁巻線とを有する固定子と、
前記固定子のティースと径方向に対向するとともに該固定子とのギャップパーミアンスが自身の回転角度に応じて正弦波状に変化する形状の回転子と
を備えたバリアブルリラクタンス型角度検出器であって、
前記各励磁巻線の電圧から互いに位相が異なる2相以上の出力電圧を取得し、該出力電圧に基づいて前記回転子の回転角度を検出するものであり、
周方向における前記回転子の磁極幅をθr、周方向における前記ティースの磁極幅をθtとし、磁極幅比Tを、T=θt/(θr/2)として、
前記磁極幅比Tが1以下に設定されていることを特徴とするバリアブルリラクタンス型角度検出器。
【請求項2】
請求項1に記載のバリアブルリラクタンス型角度検出器において、
前記磁極幅比Tが0.6以下に設定されていることを特徴とするバリアブルリラクタンス型角度検出器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のバリアブルリラクタンス型角度検出器において、
1つ又は複数の前記励磁巻線を組とした第1組励磁巻線の電圧に基づく第1相出力電圧と、1つ又は複数の前記励磁巻線を組とした第2組励磁巻線の電圧に基づく第2相出力電圧との位相差が電気角で90度となるように構成され、前記各出力電圧に基づいて前記回転子の回転角度を検出することを特徴とするバリアブルリラクタンス型角度検出器。
【請求項4】
請求項3に記載のバリアブルリラクタンス型角度検出器において、
前記第1組励磁巻線及び前記第2組励磁巻線はそれぞれ、電圧が逆位相となる2つの前記励磁巻線のペアを少なくとも1組含んでおり、
前記第1相出力電圧及び前記第2相出力電圧はそれぞれ、前記励磁巻線のペアの電圧を一方の電圧の位相を反転させたうえで合成したものであることを特徴とするバリアブルリラクタンス型角度検出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−106382(P2013−106382A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246801(P2011−246801)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】