説明

ブレーキドラムとホイールの取付けツール

【課題】ホイール及びブレーキドラムのホイールハブへの取付けを補助する工具の提供。
【解決手段】ブレーキドラム230とホイール420の取付けツール100は、細長い本体とネジ付きボアを含む。細長い本体は、ホイールのスタッド孔430を通って収容されることができる寸法に作られる。細長い本体は、第1端部及び第2端部を有する。本体の第1端部は、本体がホイールスタッドに螺合されるときにブレーキドラムに圧力を加えることができる寸法に作られる。本体の第2端部はテーパー状であり、ソケットを受け入れることができる寸法に作られる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
<背景>
ホイールを取り付ける間、ハブボアとボルト孔との位置関係は回転によってずれるため、ナットとスリーブ型キャップナットを用いてボルト孔内で同一線上に位置させることが困難となる。操作者は、ホイールアセンブリを回転させてボルト孔の位置合せをしながら、ボルト孔の位置を中央ハブボルト上に維持しなければならない。ブレーキドラムは、ホイールハブのホイールハブ取付けタブに取り付けられているが、前記タブは、一般的に非常に短い。ホイールはブレーキドラムの上に組み立てられるため、組立て工程では、ブレーキドラムがホイールハブ取付けタブから滑り落ちて、ホイールハブ自体との接続は非同一面(non-flush)になる。ブレーキドラムがホイールハブと非同一面であると、ホイールをホイールハブに取り付けるために用いられるナットとホイールスタッドとの螺合は、ホイールをホイールハブに固定するには十分でなく、運転中、車両からホイールが脱落するのを防ぐことができなくなる。
【発明の概要】
【0002】
<発明の要旨>
広義において、本開示内容は、ホイールとブレーキドラムを取り付けるシステム、方法、及び装置に関する。一態様において、ブレーキドラムとホイールの取付けツールは、ホイールとブレーキドラムのホイールハブへの取付けを補助する。ブレーキドラムとホイールの取付けツールは、細長い本体とネジ付きボアを含む。細長い本体は、ホイールのスタッド孔を通って収容され得る寸法に作られる。細長い本体は第1端部と第2端部を有する。ネジ付きボアは、ホイールスタッドを受け入れることができる寸法に作られ、細長い本体の第1端部を通って軸方向に延びている。本体の第1端部は、本体がホイールスタッドに螺合される際、ブレーキドラムに圧力を加えることができる寸法に作られる。
【0003】
一実施例において、ブレーキドラムとホイールの取付けツールは、本体がホイールスタッドに螺合される際、2つのホイールを受け入れるのに十分な長さである。一実施例において、ネジ付きボアは部分的に螺合される。一実施例において、ネジ付きボアは細長い本体の第2端部を通って延びている。一実施例において、細長い本体の第2端部はテーパー状である。例えば、細長い本体の第2端部は、細長い本体の第1端部に対して徐々に狭くなっている。一実施例において、細長い本体の第2端部はソケットを受け入れることができる寸法に作られる。例えば、標準のソケットは細長い本体の第2端部に適用され、ブレーキドラムとホイールの取付けツールの迅速かつ容易な組立てを可能にする。一実施例において、本体の第1端部は平滑である(blunt)。例えば、本体の第1端部は、幅広の端部又は丸い端部でもよい。
【0004】
前述した発明の態様のうち様々なものを組み合わせて、ホイール及びブレーキドラムを取り付ける様々なシステム、方法、及び/又は装置を提供することができる。本発明におけるこれら及び他の態様、利点、及び新規な特徴は以下の説明において部分的に記載されており、以下の説明及び図面を検討することで当業者にとって明らかとなるであろうし、又は本発明を実施することにより理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、本発明に係るブレーキドラムとホイールの取付けツールの一実施例の断面図である。
【0006】
【図2】図2は、図1のブレーキドラムとホイールの取付けツールが3つの例の斜視図であり、ホイールが取り付けられる前にブレーキドラムを適切に着座させた状態を示す。
【0007】
【図3A】図3Aは、図2のブレーキドラムとホイールの取付けツールが3つの例について、A−A線に沿う断面図である。
【0008】
【図3B】図3Bは、図3Aの領域Bの拡大図である。
【0009】
【図4】図4は、図1のブレーキドラムとホイールの取付けツールが4つの例の斜視図であり、ホイールが取り付けられる前にブレーキドラムを適切に着座させた状態を示す。
【0010】
【図5】図5は、ブレーキドラムのホイールハブへの取付けが不適当な先行技術の断面図である。
【0011】
【図6】図2のブレーキドラムとホイールの取付けツールを用いて、ホイールハブに取り付けられたホイールの斜視図である。
【0012】
【図7】図7は、図6の一実施例のC−C線に沿う断面図である。
【0013】
【図8】図8は、ブレーキドラムとホイールの取付けツールによって適切に配置されたブレーキドラムに関する試験データを含むグラフである。
【0014】
【図9】図9は、ブレーキドラムとホイールの取付けツール無しで配置されたブレーキドラムに関する試験データを含むグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<詳細な説明>
添付の図面は、少なくとも本発明に関連する様々な実施例を説明するのに役立つものであり、添付の図面を参照して、詳細を以下に説明する。
【0016】
本開示は、ブレーキドラムとホイールを取り付ける取付け用ツールに関するものであって、ホイールのホイールハブ(例えば、ホイールアセンブリ)への取付けを補助するよう構成されたツールに関する。特に、ブレーキドラムとホイールの取付けツールは、ブレーキドラムのホイールハブへの取付けを補助することができる(例えば、ホイールが取り付けられる間、ブレーキドラムを、ホイールハブに接触させた状態で所定位置に保持する)。
【0017】
一実施例において、図1を参照すると、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、ホイールのスタッド孔を通って収容される寸法に作られた細長い本体(110)を含む。細長い本体(110)は、第1端部(112)と第2端部(114)を有する。ネジ付きボア(120)は、ホイールスタッドを収容できる寸法に作られ、細長い本体(110)の第1端部(112)を通って軸方向に延びている。細長い本体(110)の第1端部(112)は、細長い本体(110)がホイールスタッドに螺合される際に、ブレーキドラムに圧力を加えることができる寸法に作られる。
【0018】
一実施例において、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、所望数のホイールがホイールハブに取り付けられることができ、ブレーキドラムに圧力を加えるのに適当であればどんな長さでもよい。一実施例において、ホイールの取付け用ツール(100)は、細長い本体(110)がホイールスタッドに螺合される際に2つのホイールを収容するのに十分な長さを有している。他の実施例において、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、細長い本体(110)がホイールスタッド上に螺合される際に3つ以上のホイールを収容するのに十分な長さを有している。
【0019】
一実施例において、ネジ付きボア(120)はその一部分が螺合されることができる。一実施例において、ネジ付きボア(120)は全体が螺合されることができる。ネジ付きボア(120)は、例えば、細長い本体(110)の第2端部(114)を通って延びている。ネジ付きボア(120)は、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)がホイールスタッドに螺合されるのに適当な直径であればどんな直径でもよい。一実施例において、細長い本体(110)の第1端部(112)は、細長い本体(110)がホイールスタッドに螺合される際にブレーキドラムに圧力を加えるのに適したものであれば、どんな形状及び/又は長さでもよい。例えば、細長い本体(110)の第1端部(112)は実質的に平滑であり、丸いか、湾曲しているか、及び/又は半球状であってよい。一実施例において、細長い本体(110)の第2端部(114)は、テーパー形状でソケットを受け入れることができる寸法に作られる。一実施例において、細長い本体(110)の第2端部(114)は、細長い本体(110)の第1端部(112)に対して真っ直ぐにすることができる。
【0020】
ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、ホイールを取り付ける前に用いられる。例えば、図2、図3、図3B及び図4に示されるように、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、ホイールを取り付ける前、ブレーキドラム(230)をホイールハブ取付面(310)と同一平面上に保持する。
【0021】
最初に、ブレーキドラム(230)はホイールハブ(220)に適切に着座される(seated)。次に、3つ又は4つのブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)がホイールスタッド(210)に螺合される。3つ又は4つよりも多くのブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)を用いることもできる。ホイールハブ(220)のスロットには取付けタブ(320)が設けられており、ブレーキドラム(230)の適切な着座を容易に行なうことができる。ブレーキドラム(230)とホイールハブ(220)との間には空間(322)が形成される。ブレーキドラム(230)が取付けタブ(320)の中に適切に着座されると、図3A及び図3Bに示されるように、空間(322)と同じ空間(324)が、ブレーキドラム(230)及びホイールハブ(220)の対向する側にも形成される。ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)の第1端部(112)から、ブレーキドラム(230)に圧力が加えられ、ブレーキドラム(230)がホイールハブ(220)に当接する位置に保持されるので、1又は複数のホイールがホイールハブ(220)に取り付けられる間、ブレーキドラム(230)は取付けタブ(320)の中に適切に着座したままである。この圧力作用により、ブレーキドラム(230)が取付けタブ(320)から滑り落ちることはないから、ブレーキドラム(230)とホイールハブ(220)との接続面が非同一面となって位置関係が不適当になることは防止される。
【0022】
一方、図5はブレーキドラム(230)の着座が不適当な例を示している。図示の例では、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は使用していない。ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)を使用しない場合、図示の例に示されるように、1つのホイール及び/又は複数のホイールがホイールハブ(220)に取り付けられる間、ブレーキドラム(230)は取付けタブ(320)から滑り落ちることがあり、ブレーキドラム(230)及び/又はホイールとホイールハブ(220)との接続面が同一面ではなくなり、ブレーキドラム(230)とホイールハブ(220)との位置関係が不適切になる。空間(322)と、ブレーキドラム(230)及びホイールハブ(220)の対向する側の空間(324)とは同じでなくなる。ブレーキドラム(230)の取付けタブ(320)への着座が不適切であると、ホイールをホイールハブ(220)に取り付けるのに用いられるボルトは、ホイールスタッド(210)へ十分に螺合されることができず、ホイールのホイールハブ(220)への固定が十分でなくなり、運転中、車両からホイールが脱落するのを防ぐことができなくなる。
【0023】
上述の通り、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、1又は複数のホイールを取り付ける前に用いられる。一実施例において、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、ブレーキドラム(230)のホイールハブ(220)の取付けタブ(320)への着座が適当に行われた後、ホイールスタッド(210)に螺合される。一実施例において、2つのブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)が用いられ、単一のホイールハブ(220)の2つのホイールスタッド(210)に螺合される。一実施例において、3つのブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、単一のホイールハブ(220)の3つのホイールスタッド(210)に螺合されることができる。他の実施例において、4つ以上のブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)は、単一のホイールハブ(220)の4つ以上のホイールスタッド(210)に螺合されることができる。1つのブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)及び/又は複数のブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)の第1端部(112)により、ブレーキドラム(230)とホイールハブ(220)との間に十分な接触圧力がもたらされ、ブレーキドラム(230)はホイールハブ(220)に接触する位置に保持されるので、1つのホイール及び/又は複数のホイールがホイールハブ(220)に取り付けられる間、ブレーキドラム(230)の取付けタブ(320)への着座は適切に維持される。
【0024】
1つのホイール及び/又は複数のホイールが、ホイールスタッド(210)に配置されるか、及び/又は、ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)に配置されて、ボルトで固定されるまでは、ブレーキドラム(230)はホイールハブ(220)に固定はされない。例えば、図6を参照すると、2つのホイール(420)のホイールハブ(220)への配置は、ホイール(420)のスタッド孔(430)を、ホイールスタッド(210)の上及び/又はホイールスタッド(210)に螺合されたブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)の上に配置し、ホイール(420)をホイールスタッド(210)の上を摺動させてブレーキドラム(230)に当接させることによって行われる。ホイールの取付か適切に行われると、少なくとも2つのボルト(410)及び/又はナット(410)を用いて(例えば、ホイールスタッド(210)に螺合されて)、ホイール(420)がホイールハブ(220)に固定される。ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)はホイールスタッド(210)から取り外され(例えば、トルクの解除及び/又はネジ外し)、ボルト(410)及び/又はナット(410)は残りのホイールスタッド(210)に適用される(図示せず)。
【0025】
図7に示すホイールハブ(220)には、ブレーキドラム(230)が適切に着座されており、また、2つのホイール(420)がホイールスタッド(210)に螺合されたブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)によりホイールハブ(220)に適切に取り付けられている。ブレーキドラムとホイールの取付けツール(100)を使用することで、ホイールの取付けが行われる間、ブレーキドラム(230)の位置は固定されるので、ホイールの取付けが行われる間、ブレーキドラム(230)が取付用タブ(320)から滑り落ちる場合と比べて、ホイール及び/又は複数のホイールは、ボルト(410)及び/又はナット(410)を用いて、ホイールハブ(220)によりしっかりと固定されることができる。ホイール及び/又は複数のホイールのホイールハブ(220)への取付けが堅固になるほど、運転中にホイールが車両から脱落する頻度は減少するだろう。
【0026】
図8は、ブレーキドラムの着座が適切に行われ、ホイールが図1〜4、6及び7に示されるブレーキドラムとホイールの取付けツールを用いて取り付けられたときのナットのトルクを示している。トラックの運転日数は50日間で総計259時間である。データに示されている各ホイールは、左前輪、左後輪、右後輪、及び右前輪である。各ホイールは500のデータポイントを有しており、各データポイントは1つのナットを表す。ナットはホイール毎に10あり、各ナットのトルクは毎日測定され、その結果データポイントは500になる。トルクは、インジケータ付きの標準のトルクレンチを用いて測定され、インジケータには、加えられたトルクの大きさ及び/又はトルクの測定値が示される。ナットには、最初、600ft-lbsまでトルクが加えられる。各ホイールについて各ナットのトルク測定値は、約475ft-lb〜約650ft-lbであった。ナットは、50日間、トラックでの締付け(再トルク)は行なっていない。
【0027】
図9は、ブレーキドラムとホイールの取付けツール無しでブレーキドラムを着座させたときのナットのトルクを示している。トラックの運転日数は34日間で総計253時間である。データに示されている各ホイールは、左前輪、左後輪、右後輪、及び右前輪である。各ホイールは340のデータポイントを有しており、各データポイントは1つのナットを表す。ナットはホイール毎に10あり、各ナットのトルクは毎日測定され、その結果データポイントは340になる。ナットには、最初、600ft-lbsまでトルクが加えられる。各ホイールについて各ナットのトルク測定値は、約375ft-lb〜約650ft-lbであった。34日の期間中に約25回、トラックで再トルク(600ft-lbsまで)を行なった。
【0028】
クラス8の大型トラック用の産業用標準ナットは、北米及びヨーロッパ全域において、M22×1.5のボルトであり、このボルトに対する適正なトルクレベルは、450〜500ft-lbであり、これは、“TMC User's Guide to Wheels and Rims (2003), Table 1, page 24”に規定されている。ブレーキドラムとホイールの取付けツールを用いてブレーキドラムを着座させるとき、ナットのトルク値は、トルクレベルの最小基準値である450ft-lbを下回ることは決してない。更に、ナットのトルク値の変動は、ブレーキドラムとホイールの取付けツールを用いると減少する。ブレーキドラムを着座させるのにブレーキドラムとホイールの取付けツールを用いない場合、ナットのトルク値の多くは、トルクレベルの最小基準値である450ft-lbを下回るため、定期的に締付け(再トルク)を行なう必要がある。このように、ブレーキドラムとホイールの取付けツールを用いることでトルク値の変動が少なくなるため、ナットが最小基準値を下回ることはなくなる。トルクが最小基準値より下になるとホイールに緩みが生じ、その結果、ホイール、スタッド及びハブの損傷が起こり、ホイールが損なわれる結果となり得る。
【0029】
本発明の様々な実施例を詳細に記載したが、当業者がこれら実施例の変更及び適用を行なうことができることは明らかである。しかしながら、そのような変更及び適用は本発明の精神及び範囲内であることは理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキドラムとホイールを取り付ける取付け用ツールであって、
第1端部及び第2端部を有し、ホイールのスタッド孔を通って収容されることができる寸法に作られた細長い本体と、
ホイールスタッドを受け入れることができる寸法に作られ、本体の第1端部を通って軸方向に延びるネジ付きボアと、を含んでおり、
本体は、該本体がホイールスタッドに螺合されるとき、第1端部がブレーキドラムに圧力を加えることができる寸法に作られている、ブレーキドラムとホイールの取付けツール。
【請求項2】
ブレーキドラムとホイールの取付けツールは、本体がホイールスタッドに螺合されるとき、2つのホイールを受け入れることができる十分な長さである、請求項1に記載のブレーキドラムとホイールの取付けツール。
【請求項3】
本体の第2端部はテーパー状である、請求項1に記載のブレーキドラムとホイールの取付けツール。
【請求項4】
本体の第2端部はソケットを受け入れることができる寸法に作られている、請求項1に記載のブレーキドラムとホイールの取付けツール。
【請求項5】
ボアは一部分が螺合される、請求項1に記載のブレーキドラムとホイールの取付けツール。
【請求項6】
ボアは本体の第2端部を通って延びる、請求項1に記載のブレーキドラムとホイールの取付けツール。
【請求項7】
本体の第1端部は平滑である、請求項1に記載のブレーキドラムとホイールの取付けツール。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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